JP6104383B2 - 扁平捲回形二次電池 - Google Patents
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Description
本発明は、例えば車載用途等の高容量の扁平捲回形二次電池に関する。
近年、電気自動車等の動力源として、正極電極と負極電極をセパレータを介して捲回したエネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池の開発が進められている。リチウムイオン二次電池は、性能の向上につれて用途も拡大し、製造工程の簡素化、低コスト化が要求されてきた。このような中で例えば電極を捲回する軸芯に、ステンレス製または合成樹脂製のシームレス円筒を用いて、この筒状の軸芯を捲回後に捲回電極体ごと押しつぶす技術が開示されている(特許文献1)。
従来技術では、捲回機で捲回する前に予め筒状の軸芯を捲回機のスピンドルに差し込んで装着する作業を必要とし、自動化による生産性向上の阻害要因となる。また、筒状の軸芯として、合成樹脂のシームレス円筒を作成することはコストを考慮すると量産には適さない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易な構造で製造工程を簡素化できる扁平捲回形二次電池を提供することである。
上記課題を解決する本発明の扁平捲回形二次電池は、正極電極及び負極電極を間にセパレータを介して捲回した扁平状の捲回群を有する扁平捲回形二次電池であって、前記捲回群は、前記正極電極と前記負極電極と前記セパレータのいずれよりも曲げ剛性の高いシート部材の捲回方向両側の先端部が互いに接近する方向にそれぞれ折り返されて先端部どうしが離間した位置に配置された構成の軸芯を有することを特徴としている。
本発明によれば、簡易な構造で製造工程を簡素化できる扁平捲回形二次電池を提供することができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明は、正極電極及び負極電極を間にセパレータを介して軸芯の周りに扁平に捲回した捲回群を有する扁平捲回形二次電池であって、軸芯は、正極電極と負極電極とセパレータのいずれよりも曲げ剛性の高い樹脂シートを一周未満捲回して構成され、2つの屈曲部を有し、且つ、屈曲部の両側に平面部を有し、さらに、樹脂シートの2つの周方向端部は隙間を有して対向する構造である。
図1は、扁平捲回形二次電池の外観斜視図、図2は、角形二次電池の分解斜視図である。
扁平捲回形二次電池100は、電池缶1および蓋(電池蓋)6を備える。電池缶1は、相対的に面積の大きい一対の対向する幅広側面1bと相対的に面積の小さい一対の対向する幅狭側面1cとを有する側面と底面1dを有し、その上方に開口部1aを有する。
電池缶1内には、捲回群3が収納され、電池缶1の開口部1aが電池蓋6によって封止されている。電池蓋6は略矩形平板状であって、電池缶1の上方開口部1aを塞ぐように溶接されて電池缶1が封止されている。
電池蓋6には、正極外部端子14と、負極外部端子12が設けられている。正極外部端子14と負極外部端子12を介して捲回群3に充電され、また外部負荷に電力が供給される。電池蓋6には、ガス排出弁10が一体的に設けられている。ガス排出弁10は、電池容器内の圧力が上昇すると、開弁して内部からガスが排出され、電池容器内の圧力が低減される。したがって、扁平捲回形二次電池100の安全性が確保される。電池缶1内には、絶縁保護フィルム2を介して捲回群3が収容されている。
捲回群3は、扁平形状に捲回されており、断面半円形状の互いに対向する一対の湾曲面部と、これら一対の湾曲面部の間に連続して形成される平坦面部とを有している。捲回群3は、捲回軸方向が電池缶1の横幅方向に沿うように、一方の湾曲面部側から電池缶1内に挿入されて、他方の湾曲面部側が開口部1a側に配置される。
捲回群3の正極電極箔露出部34cは、正極集電板(集電端子)44を介して電池蓋6に設けられた正極外部端子14と電気的に接続されている。また、捲回群3の負極電極箔露出部32cは、負極集電板(集電端子)24を介して電池蓋6に設けられた負極外部端子12と電気的に接続されている。これにより、正極集電板44および負極集電板24を介して捲回群3から外部負荷へ電力が供給され、正極集電板44および負極集電板24を介して捲回群3へ外部発電電力が供給され充電される。
正極集電板44と負極集電板24、及び、正極外部端子14と負極外部端子12を、それぞれ電池蓋6から電気的に絶縁するために、ガスケット5および絶縁板7が電池蓋6に設けられている。また、注液口9から電池缶1内に電解液を注入した後、電池蓋6に注液栓11をレーザ溶接により接合して注液口9を封止し、扁平捲回形二次電池100を密閉する。
ここで、正極外部端子14および正極集電板44の形成素材としては、例えばアルミニウム合金が挙げられ、負極外部端子12および負極集電板24の形成素材としては、例えば銅合金が挙げられる。また、絶縁板7およびガスケット5の形成素材としては、例えばポリブチレンテレフタレートやポリフェニレンサルファイド、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂等の絶縁性を有する樹脂材が挙げられる。
また、電池蓋6には、電池容器内に電解液を注入するための注液口9が穿設されており、この注液口9は、電解液を電池容器内に注入した後に注液栓11によって封止される。ここで、電池容器内に注入される電解液としては、例えばエチレンカーボネート等の炭酸エステル系の有機溶媒に6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)等のリチウム塩が溶解された非水電解液を適用することができる。
正極外部端子14、負極外部端子12は、バスバー等に溶接接合される溶接接合部を有している。溶接接合部は、電池蓋6から上方に突出する直方体のブロック形状を有しており、下面が電池蓋6の表面に対向し、上面が所定高さ位置で電池蓋6と平行になる構成を有している。
正極接続部14a、負極接続部12aは、正極外部端子14、負極外部端子12の下面からそれぞれ突出して先端が電池蓋6の正極側貫通孔46、負極側貫通孔26に挿入可能な円柱形状を有している。正極接続部14a、負極接続部12aは、電池蓋6を貫通して正極集電板44、負極集電板24の正極集電板基部41、負極集電板基部21よりも電池缶1の内部側に突出しており、先端がかしめられて、正極外部端子14、負極外部端子12と、正極集電板44、負極集電板24を電池蓋6に一体に固定している。正極外部端子14、負極外部端子12と電池蓋6との間には、ガスケット5が介在されており、正極集電板44、負極集電板24と電池蓋6との間には、絶縁板7が介在されている。
正極集電板44、負極集電板24は、電池蓋6の下面に対向して配置される矩形板状の正極集電板基部41、負極集電板基部21と、正極集電板基部41、負極集電板基部21の側端で折曲されて、電池缶1の幅広面に沿って底面側に向かって延出し、捲回群3の正極電極箔露出部34c、負極電極箔露出部32cに対向して重ね合わされた状態で接続される正極側接続端部42、負極側接続端部22を有している。正極集電板基部41、負極集電板基部21には、正極接続部14a、負極接続部12aが挿通される正極側開口穴43、負極側開口穴23がそれぞれ形成されている。
捲回群3の扁平面に沿う方向でかつ捲回群3の捲回軸方向に直交する方向を中心軸方向として前記捲回群3の周囲には絶縁保護フィルム2が巻き付けられている。絶縁保護フィルム2は、例えばPP(ポリプロピレン)などの合成樹脂製の一枚のシートまたは複数のフィルム部材からなり、捲回群3の扁平面と平行な方向でかつ捲回軸方向に直交する方向を巻き付け中心として1周以上巻き付けることができる長さを有している。
図3は、捲回電極群の一部を展開した状態を示す分解斜視図である。
捲回群3は、負極電極32と正極電極34を間にセパレータ33、35を介して捲回することによって構成されている。捲回群3は、最外周の電極が負極電極32であり、さらにその外側にまでセパレータ33、35が捲回される。セパレータ33、35は、正極電極34と負極電極32との間を絶縁する役割を有している。
負極電極32の負極合剤層32bが塗布された部分は、正極電極34の正極合剤層34bが塗布された部分よりも幅方向に大きく構成されており、負極合剤層32bの両端部が正極合剤層34bの両端部よりも幅方向に突出するように重ね合わせることによって、正極合剤層34bは、必ず負極合剤層に挟まれるようになっている。正極電極箔露出部34c、負極電極箔露出部32cは、平面部分で束ねられて溶接等により接続される。尚、セパレータ33、35は幅方向で負極合剤層32bが塗布された部分よりも広いが、正極電極箔露出部34c、負極電極箔露出部32cで端部の金属箔面が露出する位置に捲回されるため、束ねて溶接する場合の支障にはならない。
正極電極34は、正極集電体である正極電極箔の両面に正極活物質合剤を有し、正極電極箔の幅方向一方側の端部には、正極活物質合剤を塗布しない正極電極箔露出部34cが設けられている。
負極電極32は、負極集電体である負極電極箔の両面に負極活物質合剤を有し、負極電極箔の幅方向他方側の端部には、負極活物質合剤を塗布しない負極電極箔露出部32cが設けられている。正極電極箔露出部34cと負極電極箔露出部32cは、電極箔の金属面が露出した領域であり、捲回軸方向の一方側と他方側の位置に配置されるように捲回される。
負極電極32に関しては、負極活物質として非晶質炭素粉末100重量部に対して、結着剤として10重量部のポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFという。)を添加し、これに分散溶媒としてN−メチルピロリドン(以下、NMPという。)を添加、混練した負極合剤を作製した。この負極合剤を厚さ10μmの銅箔(負極電極箔)の両面に溶接部(負極未塗工部)を残して塗布した。その後、乾燥、プレス、裁断工程を経て、銅箔を含まない負極活物質塗布部厚さ70μmの負極電極32を得た。
尚、本実施形態では、負極活物質に非晶質炭素を用いる場合について例示したが、これに限定されるものではなく、リチウムイオンを挿入、脱離可能な天然黒鉛や、人造の各種黒鉛材、コークスなどの炭素質材料やSiやSnなどの化合物(例えば、SiO、TiSi2等)、またはそれの複合材料でもよく、その粒子形状においても、鱗片状、球状、繊維状、塊状等、特に制限されるものではない。
正極電極34に関しては、正極活物質としてマンガン酸リチウム(化学式LiMn2O4)100重量部に対し、導電材として10重量部の鱗片状黒鉛と結着剤として10重量部のPVDFとを添加し、これに分散溶媒としてNMPを添加、混練した正極合剤を作製した。この正極合剤を厚さ20μmのアルミニウム箔(正極電極箔)の両面に溶接部(正極未塗工部)を残して塗布した。その後、乾燥、プレス、裁断工程を経て、アルミニウム箔を含まない正極活物質塗布部厚さ90μmの正極電極31を得た。
また、本実施形態では、正極活物質にマンガン酸リチウムを用いる場合について例示したが、スピネル結晶構造を有する他のマンガン酸リチウムや一部を金属元素で置換又はドープしたリチウムマンガン複合酸化物や層状結晶構造を有すコバルト酸リチウムやチタン酸リチウムやこれらの一部を金属元素で置換またはドープしたリチウム-金属複合酸化物を用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、正極電極、負極電極における塗工部の結着材としてPVDFを用いる場合について例示したが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、各種ラテックス、アクリロニトリル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、フッ化プロピレン、フッ化クロロプレン、アクリル系樹脂などの重合体およびこれらの混合体などを用いることができる
捲回群3は、その中心に軸芯80(図5を参照)を有している。
捲回群3は、その中心に軸芯80(図5を参照)を有している。
軸芯80は、正極電極箔31a、負極電極箔32a、セパレータ33のいずれよりも曲げ剛性の高い樹脂製のシート部材81を折り曲げることによって構成されている。軸芯80の詳しい構成については、後述する。
図4は、捲回機の構成例を示す図である。
捲回機200は、装置中央にスピンドル101が回転可能に支持されており、図示していない回転駆動装置によって時計回りに回転駆動されるようになっている。そして、スピンドル101の側方には、シート部材81、負極電極32、セパレータ33(第1のセパレータ)、正極電極34、セパレータ35(第2のセパレータ)をスピンドル101に供給するための供給装置が設けられている。
供給装置は、装置右上から順にシート部材81、負極電極32、セパレータ33、正極電極34、セパレータ35をそれぞれロール状に保持しており、外周端部から繰り出してスピンドル101に供給するようになっている。また、各々の電極32、34、セパレータ33、35、シート部材81を所定位置に供給する送りローラ160a〜160eと、所定の長さで切断するカッタ161a〜161dを備える。なお、シート部材81を切断するカッタの図示は省略している。
スピンドル101には、扁平な巻き芯102が取り付けられており、巻き芯102に巻き掛けたシート部材81を切断する際にほどけないように保持するための仮押さえ機構178を備える。
巻き芯102の近傍には、巻き芯102を回転させて捲回群3を形成した後に、捲回群3がほどけないように粘着テープ163を貼り付ける貼付手段167を備えている。貼付手段167は図中、破線で囲まれた部分であり、送り出し機構164、カッタ165、貼付機構168を有する。粘着テープ163は、送り出し機構164によって所定長さだけ繰り出され、カッタ165で所定長さにカットされて、貼付機構168により、捲回群3に貼付される。
また、スピンドル101の近傍には、必要に応じてシート部材81にセパレータ33、35を加熱溶着するヒータヘッド170と、ヒータヘッド170を所定位置まで移動させて加圧するヒータ移動機構171を備える。尚、他の実施例として加熱溶着の他に粘着テープによって接合してもよい。よって、その場合には図示はしないがヒータヘッド107およびヒータ移動機構171の代わりにテープを貼る貼付手段167と同様の機構が別途備えられている。
捲回機200では、巻き芯102に、シート部材81とセパレータ33、35の少なくともいずれかが把持される。そして、巻き芯102の回転により、シート部材81とセパレータ33、35が捲き付けられる。巻き芯102にシート部材81が直接当接され、そのシート部材81にセパレータ33が直接当接される。
捲回機200による電極群の製造方法の一例について以下に述べる。
まず、巻き芯102にシート部材81とセパレータ33、35の少なくともいずれか一方を直接保持させる。そして、巻き芯102を回転させてシート部材81とセパレータ33、35を捲き付ける。シート部材81は、セパレータ33、35によって巻き芯102のまわりに捲き付けられて、巻き芯102の形に沿って扁平状に折り曲げられ、そのまわりにセパレータ33、35が捲回される。
そして、シート部材81のまわりにセパレータ33、35を1周以上捲回した捲回体とさらにその外側に捲回されるセパレータ33との間に負極電極32を挿入して挟み込み、負極電極32の挿入よりも遅いタイミングで、そのセパレータ33とさらに外側のセパレータ35との間に正極電極34を挿入して挟み込み、巻き芯102を所定回数だけ回転させる。
そして、負極電極32の捲き終わり端部を正極電極34の捲き終わり端部よりも1周分以上長くして、最外周の正極電極34の外側を最外周の負極電極32で覆う。最外周の負極電極32の外側は、セパレータ33、35に覆われており、セパレータ33、35の端部は捲回群3がほどけないように貼付手段167により粘着テープ163を貼り付けて固定される。その後、捲回群3は、巻き芯102から抜き取ることにより取り外され、厚さ方向にプレスされて最終形状とされる(図3を参照)。
巻き芯102にシート部材81とセパレータ33、35を捲回する方法としては、例えば、巻き芯102にセパレータ33、35のみを保持させ、巻き芯102とセパレータ33、35との間にシート部材81を挟み込んで捲回する方法や、巻き芯102にシート部材81のみを保持させ、その保持されたシート部材81にセパレータ33、35をヒータヘッド170により加熱溶着して捲回する方法、巻き芯102でシート部材81、セパレータ33、35の両方を保持して捲回する方法、巻き芯102とシート部材81でセパレータ33、35を保持して捲回する方法等がある。
[実施例1]
次に、本実施の形態における実施例1について説明する。
次に、本実施の形態における実施例1について説明する。
図5は、実施例1における捲回群の捲回中心部分の構成を説明する図、図6と図7は、実施例1における軸芯とセパレータの捲回方法を説明する図である。
捲回群3は、捲回機200によって扁平状に捲回された後、巻き芯102から抜き取られて、扁平厚さ方向にプレスされて最終形状に成形される。捲回群3は、最終形状では、平坦面部の捲回方向両端部分に半円弧状の湾曲面部が形成された、断面が略トラック形状とされる(図3を参照)。
軸芯80を形成するシート部材81は、捲回群3の中心部に配置されており、捲回群3がプレスされる前の状態では、シート部材81の捲回方向両側の端部を互いに接近する方向にそれぞれ折り曲げた状態となっている(図7を参照)。そして、捲回群3がプレスされた最終形状の状態では、図5に示すように、プレスにより厚さ方向に押し潰されて平板形状となる。シート部材81は、図7に示すように、巻き芯102のまわりに捲回した際に、1周未満となる長さを有している。
軸芯80は、シート部材81の捲回方向両側の先端部81c1、81c2が互いに接近する方向にそれぞれ折り返されて先端部どうしが所定の隙間80aを有して離間した位置に配置された構成を有する。
具体的には、図5に示すように、捲回方向に沿って広がる平面状の基板部81bと、基板部81bの捲回方向一方側と他方側で互いに接近する方向に折り返される一対の屈曲部81a1、81a2と、一対の屈曲部81a1、81a2から基板部81bに沿って互いに接近する方向に延出する一対の折り返し片部81d1、81d2とを有する。
次に、捲回群を形成する方法について図6及び図7を用いて説明する。
まず、図6に示すように、セパレータ33、35の巻き始め端部を巻き芯102の一方面102a側に保持させる。そして、仮押さえ機構178で押さえながら巻き芯102を回転させて、巻き芯102の捲回方向一方側の端部にセパレータ33、35を巻き掛けると共に、巻き芯102の他方面102bとセパレータ33との間にシート部材81の巻き始め端部側を挟み込む。
そして、巻き芯102を更に回転させて、図7に示すように、セパレータ33、35を巻き芯102のまわりに1周以上捲き付ける。これにより、シート部材81は、巻き芯102に沿って折り曲げられて、1周未満捲回され、巻き芯102の一方面102a側に基板部81bが配置され、巻き芯102の他方面102b側に先端部81c1、81c2が配置される。
そして、仮押さえ機構178による押さえを解除して巻き芯102を回転させ、巻き芯102の一方面102a側で最初にセパレータ35とその外側のセパレータ33との間に負極電極32の巻き始め端部を挿入し、次いで少し遅れたタイミングでそのセパレータ33とその外側のセパレータ35との間に正極電極34の巻き始め端部を挿入する。そして、巻き芯102を所定回数だけ回転させることにより、所定長さの正極電極34と負極電極32を有する捲回群3が形成される。
捲回群3は、最外周のセパレータ35が粘着テープで外周面に固定された後に、巻き芯102によるセパレータ33、35の保持が解除されて、巻き芯102から抜き取られて取り外される。そして、厚さ方向に所定の押圧力でプレスされて最終形状に形成される(図5を参照)。
上記した捲回群3は、樹脂シート81とセパレータ33、35を巻き芯102で保持して捲回だけで製造することができるので、簡易な構造で製造工程を簡素化できる。例えば従来のような予め筒状の軸芯を捲回機200のスピンドルに差し込む作業を省略でき、自動化による生産性の向上が図れる。また、筒状の軸芯を予め作成しておく必要がなく、その分だけコストを低減でき、量産化に適している。
本実施例においては、捲回機200の巻き芯102でセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aのみを保持し、セパレータ33、35と巻き芯102との間にシート部材81を挿入して挟み込み、保持させて巻き芯102に捲回させる。したがって、シート部材81の先端部81c1を捲回機200の巻き芯102に保持させる工程を省略することができ、簡易な構造で製造工程を簡素化できる。
捲回群3は、図5に示すように、中心部分に、プレスにより扁平厚さ方向(図5のZ方向)に押し潰された平板状の軸芯80を有している。軸芯80は、捲回方向(図5のY方向)に離間して捲回軸方向(図5のX軸方向)に延在する一対の屈曲部81a1、81a2を有している。したがって、軸芯80の捲回方向(Y方向)の長さを常に一定に規定することができ、製品間の誤差をなくすことができる。
また、一対の屈曲部81a1、81a2を設けることによって、セパレータ33、35、及び負極電極32、正極電極34が角張って折り曲げられるのを防ぎ、これらを断面が半円弧状となるように滑らかに折り曲げることができる。
特に、本実施例では、軸芯80は、先端部81c1を有する一方の折り返し片部81d1と基板部81bとが互いに直接対向しており、先端部81c2を有する他方の折り返し片部81d2と基板部81bとの間には、2枚のセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aが折り返されて二つ折りにされた状態で挟み込まれている。
したがって、軸芯80の屈曲部81a2の外側に巻き掛けられる負極電極32の湾曲部分の最内周面の半径と、軸芯80の屈曲部81a1の外側に巻き掛けられる負極電極32の湾曲部分の最内周面の半径は、いずれもセパレータの4枚分の厚さとシート部材81の1枚分の厚さを合わせた値となり、互いに等しくなる。したがって、負極電極32のいずれか一方の湾曲部分の最小半径が極小化するのを防ぎ、湾曲部分の負極合剤に作用する剥離方向の力を低減させることができる。したがって、負極電極32の負極合剤層32bをプレスする圧力を高くして負極合剤層32bの高密度化を図り、電池の性能を向上させることができる。
本実施例では、軸芯80と負極電極32との間にはセパレータ33、35が必ず介在されている。したがって、セパレータ33、35を介して最内周の負極電極32にも電解液を十分に供給することができ、電池の反応性を向上させることができる。
上記した軸芯80の隙間80aは、捲回群3の中心部分に捲回軸方向に亘って形成されている。したがって、隙間80aに電解液を流通させて、捲回群3の中心部分に供給することができ、捲回群3の全体に亘って均一に電解液を供給することができる。したがって、電池内部の反応性向上により、電池の高性能化を図ることができる。
また、本実施の形態では、軸芯80にセパレータ33、35が1周以上捲回された後に、負極電極32が捲回されており、軸芯80の外周全周に亘ってセパレータ33、35が直接当接して捲回された構成を有している。したがって、セパレータ33、35によって軸芯80の先端部81c1、81c2の間をつないで隙間80aを塞ぎ、軸芯80の表面上の凹凸を埋めることができる。したがって、軸芯80に負極電極32及び正極電極34を捲回した場合に、負極電極32に隙間80aに起因した凹凸が形成されるのを防ぐことができる。
そして、軸芯80は、正極電極箔31a、負極電極箔32a、セパレータ33のいずれよりも曲げ剛性の高い樹脂製のシート部材81を折り曲げて形成されているので、一対の屈曲部81a1、81a2のスプリングバックにより捲回群3の中心位置で基板部81bと折り返し片部81d1、81d2との間を拡げる方向に付勢する応力を発生させることができる。したがって、捲回群3の巻き緩みを防ぎ、耐振動性や耐衝撃性を確保できる。
[実施例2]
次に、本実施の形態における実施例2について説明する。
次に、本実施の形態における実施例2について説明する。
図8は、実施例2における捲回群の捲回中心部分の構成を説明する図、図9は、実施例2におけるシート部材とセパレータの捲回方法を説明する図である。なお、実施例1と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施例では、セパレータ33、35の巻き始め端部が隙間80aに配置された構成を有する。軸芯80は、一方の折り返し片部81d1と基板部81bとが互いに直接対向しており、また、他方の折り返し片部81d2と基板部81bとが互いに直接対向している。そして、隙間80aにセパレータ33、35の巻き始め端部が配置されて、軸芯80のまわりにセパレータ33、35が捲回されている。
上記した捲回機200を用いて本実施例における軸芯80を有する捲回群3を製造する場合、まず、図9に示すように、シート部材81の巻き始め端部81c1とセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aとを重ね合わせて、巻き芯102の他方面102b側からスリットに挿入して巻き芯102に保持させる。その際、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを、隙間80aに収まる分の長さだけ、シート部材81の巻き始め端部81c1よりも長く、巻き芯102の一方面102a側に突出させておく。シート部材81は、実施例1と同様に、巻き芯102のまわりに捲回した際に、1周未満となる長さを有している。
そして、巻き芯102を回転させて、セパレータ33、35を巻き芯102のまわりに1周以上捲き付ける。これにより、シート部材81は、巻き芯102に沿って折り曲げられて、1周未満捲回され、巻き芯102の一方面102a側に基板部81bが配置され、巻き芯102の他方面102b側に先端部81c1、81c2が配置される。
そして、巻き芯102を更に回転させて、実施例1と同様に、シート部材81のまわりにセパレータ33、35を1周以上捲回した捲回体とさらにその外側に捲回されるセパレータ33との間に負極電極32を挿入して挟み込み、負極電極32の挿入よりも遅いタイミングで、そのセパレータ33とさらに外側のセパレータ35との間に正極電極34を挿入して挟み込み、巻き芯102を所定回数だけ回転させて捲回群3を形成する。捲回群3は、巻き芯102から取り外された後、厚さ方向に所定の押圧力でプレスされて最終形状に形成される。
本実施例によれば、捲回群3は、樹脂シート81とセパレータ33、35を巻き芯102で保持して捲回するだけで製造することができるので、簡易な構造で製造工程を簡素化できる。
そして、捲回群3は、シート部材81の一方の先端部81c1よりも、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを突出させた状態で巻き芯102に保持されて捲回されている。したがって、外周側に捲回されるセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aは、内周側に捲回されるシート部材81の先端部81c1よりも隙間80a側に突出しており、隙間80aに収容されている。したがって、隙間80aをセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aによって部分的に埋めることができ、隙間80aによって形成される段差高さを低くすることができる。したがって、その外側に捲回される負極電極32及び正極電極34に、隙間80aによる凹凸が形成されるのを防ぐことができ、負極電極32と正極電極34を間にセパレータ33、35を介して完全に密着させた状態にすることができる。
捲回群3は、シート部材81で形成された軸芯80の少なくとも一部の外周にセパレータ33、35が当接して捲回されている。したがって、最内周の負極電極32の内周側にもセパレータ33、35が配置されており、そのセパレータ33、35によって電解液を保持することができる。したがって、捲回群3の全体に亘って均一に電解液を供給することができ、電池の反応性を向上させることができる。
図10、図11は、本実施例における捲回群の変形例を示す図である。
図10に示す変形例において特徴的なことは、図8に示す構成例よりも、隙間80aの位置を、捲回時に上流側(図中、左側)となる位置に偏倚させて配置した点である。捲回群3は、図10に示す状態で時計回りに回転されて捲回される。捲回時に上流側となる一方の折り返し片部81d1は、捲回時に下流側となる他方の折り返し片部81d2よりも長く、先端部81c2は、他方の屈曲部81a2に接近した位置に配置されている。したがって、セパレータ33、35を捲き始める際に、セパレータ33が折り返し片部81d1に当接する当接面の面積を広くすることができる。
したがって、セパレータ33、35の巻き始めにおいて、軸芯80の屈曲部81a1に巻き掛ける際に、シート部材81よりも剛性の低いセパレータ33、35が捲回機200のバックテンションにより、必要以上に引っ張られることを防止できる。尚、隙間80aを、捲回時の下流側(図中、右側)に偏倚した位置に配置して、引っ張られるセパレータ33、35の長さを短くし、影響を受けるセパレータの長さを小さくすることもできる。そして、本構成例においても、シート部材81とセパレータ33、35を巻き芯102で保持して捲回するだけなので、簡易な構造で製造工程を簡素化できる。
図11に示す変形例において特徴的なことは、図8に示す構成例と比較して、隙間80aの大きさを拡げたことである。本例では樹脂シート181の全体長さを短くすることができ、その分の材料費を節約してコスト低減が図れる。尚、前述の隙間80aが捲回時の下流側(図中、右側)に偏っている場合と同様に、引っ張られるセパレータ33、5の長さを短くし、影響を受けるセパレータ33、35の長さを小さくすることもできる。
[実施例3]
次に、本実施の形態における実施例3について説明する。
次に、本実施の形態における実施例3について説明する。
図12は、実施例3における捲回群の捲回中心部分の構成を説明する図、図13は、実施例3におけるシート部材とセパレータの捲回方法を説明する図である。なお、上記の各実施例と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施例における捲回群3は、セパレータ33、35の巻き始め端部が軸芯80の隙間80aを通して基板部81bと折り返し片部81d2との間に挟み込まれている構成を有している。
本実施例における捲回群3を製造する場合には、図13に示すように、巻き芯102の他方面102b側からスリットに、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aとシート部材81の先端部81c1をそれぞれ挿入して保持させる。その際、セパレータ33、35の先端を巻き芯102の一方面102a側に所定長さだけ突出させておく。そして、巻き芯102を回転させて、セパレータ33、35を巻き芯102のまわりに1周以上捲き付ける。
これにより、シート部材81は、巻き芯102に沿って折り曲げられて、1周未満捲回され、巻き芯102の一方面102a側に基板部81bが配置され、巻き芯102の他方面102b側に先端部81c1、81c2が配置される。そして、巻き芯102を回転させながら負極電極32と正極電極34を捲回させて捲回群3を形成し、捲回機200から取り外して厚さ方向にプレスし、最終形状に成形する。
軸芯80は、プレスにより厚さ方向に押し潰された平板形状を有しており、一方の折り返し片部81d1と基板部81bとが対向し、他方の折り返し片部81d2と基板部81bとが対向している。セパレータ33、35は、シート部材81の先端部81c1よりも突出して隙間80aを通過し、巻き始め端部33a、35aが軸芯80の他方の折り返し片部81d2と基板部81bとの間に挟み込まれている。
本実施例は、上記した実施例1と比較して、折り返し片部81d2と基板部81bとの間でセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aが二つ折りに折り返されていない点で構成が相違している。セパレータ33、35は、隙間80aを通過して、一方の折り返し片部81d1に重ねられている。
本実施例によれば、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aが、折り返し片部81d2と基板部81bとの間に挟み込まれており、自由端となって動くのを防ぐことができる。本実施例においては、シート部材81の先端部81c1とセパレータ33、35を一括して捲回機の巻き芯102で保持するため、保持の工程が一回で済み、簡易な構造で製造工程を簡素化できる。
なお、巻き芯102に捲き付けられるセパレータ33、35と巻き芯102との間にシート部材81を挟み込んで固定して捲回する構成としてもよい。また、本実施例においても前述のように、隙間80aの位置や広さは、図12の例に限定されるものではなく、図10や図11に示すように自由に変更することができる。
[実施例4]
次に、本実施の形態における実施例4について説明する。
次に、本実施の形態における実施例4について説明する。
図14は、実施例4における捲回群の捲回中心部分の構成を説明する図、図15は、実施例4におけるシート部材とセパレータの捲回方法を説明する図である。なお、上記の各実施例と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施例における捲回群3は、セパレータ33、35の巻き始め端部が軸芯80の隙間80aを通して基板部81bと一方の折り返し片部81d1との間に挟み込まれている構成を有している。
本実施例における捲回群3を製造する場合には、図15に示すように、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを折り返して、間にシート部材81の先端部81c1を挟み込んだ状態で、巻き芯102のスリットに挿入して保持させる。そして、巻き芯102を回転させて、セパレータ33、35を巻き芯102のまわりに1周以上捲き付ける。これにより、シート部材81は、巻き芯102に沿って折り曲げられて、1周未満捲回され、巻き芯102の一方面102a側に基板部81bが配置され、巻き芯102の他方面102b側に先端部81c1、81c2が配置される。
そして、巻き芯102を回転させながら負極電極32と正極電極34を捲回させて捲回群3を形成し、捲回機200から取り外して厚さ方向にプレスし、最終形状に成形する。
軸芯80は、プレスにより厚さ方向に押し潰された平板形状を有しており、一方の折り返し片部81d1と基板部81bとが対向し、他方の折り返し片部81d2と基板部81bとが対向している。セパレータ33、35は、隙間80aを通過してシート部材81の先端部81c1を挟み込むように折り曲げられており、巻き始め端部33a、35aが軸芯80の一方の折り返し片部81d1と基板部81bとの間に挟み込まれている。
本実施例によれば、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aが、折り返し片部81d1と基板部81bとの間に挟み込まれており、自由端となって動くのを防ぐことができる。
本実施例においては、シート部材81の先端部81c1とセパレータ33、35を一括して捲回機の巻き芯102で保持するため、保持の工程が一回で済み、簡易な構造で製造工程を簡素化できる。また、本実施例においても前述のように、隙間80aの位置や広さは、図14の例に限定されるものではなく、図10や図11に示すように自由に変更することができる。
[実施例5]
次に、本実施の形態における実施例5について説明する。
次に、本実施の形態における実施例5について説明する。
図16は、実施例5における捲回群の捲回中心部分の構成を説明する図、図17、図18は、実施例5におけるシート部材とセパレータの捲回方法を説明する図である。なお、上記の各実施例と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施例における捲回群3は、セパレータ33、35の巻き始め端部が軸芯80に溶着された構成を有している。本実施例における捲回群3を製造する場合には、図17に示すように、巻き芯102の他方面102b側からスリットに、シート部材81の先端部81c1を挿入して保持させる。
そして、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを、シート部材81に加熱溶着して固定する。加熱溶着は、シート部材81の一方の折り返し片部81d1にセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを重ね合わせて、加熱したヒータヘッド170を押し付けることによって行われ、シート部材81とセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aとの間には、溶着部83が形成される。
そして、巻き芯102を回転させて、セパレータ33、35を巻き芯102のまわりに1周以上捲き付ける。これにより、シート部材81は、巻き芯102に沿って折り曲げられて、1周未満捲回され、巻き芯102の一方面102a側に基板部81bが配置され、巻き芯102の他方面102b側に先端部81c1、81c2が配置される。そして、巻き芯102を回転させながら負極電極32と正極電極34を捲回させて捲回群3を形成し、捲回機200から取り外して厚さ方向にプレスし、最終形状に成形する。
本実施例によれば、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを捲回機200の巻き芯102で保持する工程が省略でき、簡易な構造で製造工程を簡素化できる。
本実施例によれば、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aが、シート部材81に加熱溶着して固定されているので、セパレータ33、35とシート部材81との密着性を高めて、セパレータ33、35が外れるなどの不良を防止する。
密着性を高めてセパレータ33、35が外れるなどの不良を防止することができる。また、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aが自由端となって動くのを防ぐことができる。
尚、本実施例では、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを巻き芯102で保持する必要が無いため、内周側に捲回されるシート部材81の先端部81c1よりも隙間80a側に突出する必要はない。また、本実施例においても前述のように、隙間80aの位置や広さは、図16の例に限定されるものではなく、図10や図11に示すように自由に変更することができる。
[実施例6]
次に、本実施の形態における実施例6について説明する。
次に、本実施の形態における実施例6について説明する。
図19は、実施例6における捲回群の捲回中心部分の構成を説明する図、図20、図21は、実施例6におけるシート部材とセパレータの捲回方法を説明する図である。なお、上記の各実施例と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
本実施例における捲回群3は、セパレータ33、35が軸芯80に溶着され、かつ、巻き始め端部33a、35aが隙間80aに配置された構成を有する。上記した捲回機200を用いて本実施例における軸芯80を有する捲回群3を製造する場合、まず、図20に示すように、シート部材81の巻き始め端部81c1とセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aとを重ね合わせて巻き芯102に保持させる。その際、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aを、隙間80aに収まる分の長さだけ、シート部材81の巻き始め端部81c1よりも長く、巻き芯102の一方面102a側に突出させておく。シート部材81は、実施例1と同様に、巻き芯102のまわりに捲回した際に、1周未満となる長さを有している。
そして、巻き芯102の他方面102b側で互いに重ね合わされているシート部材81とセパレータ33、35を加熱溶着して互いに固定する。加熱溶着は、セパレータ33、35の外側から厚さ方向にヒータヘッド170を押し付けることによって行われ、シート部材81とセパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aとの間に溶着部83が形成される。
そして、巻き芯102を回転させて、図21に示すように、セパレータ33、35を巻き芯102のまわりに1周以上捲き付ける。これにより、シート部材81は、巻き芯102に沿って折り曲げられて、1周未満捲回され、巻き芯102の一方面102a側に基板部81bが配置され、巻き芯102の他方面102b側に先端部81c1、81c2が配置される。そして、巻き芯102を回転させながら負極電極32と正極電極34を捲回させて捲回群3を形成し、捲回機200から取り外して厚さ方向にプレスすることによって、上記した最終形状に成形される。
本実施例によれば、セパレータ33、35の巻き始め端部33a、35aが、シート部材81に加熱溶着して固定されているので、セパレータ33、35とシート部材81との密着性を高めてセパレータ33、35が外れるなどの不良を防止することができる。また、本実施例においても前述のように、隙間80aの位置や広さは、図19の例に限定されるものではなく、図10や図11に示すように自由に変更することができる。
また、溶着部83の位置も、シート部材81の先端部81c1側ではなく、図中、右側の屈曲部81a1近傍に設定してもよい。この場合、前述のように引っ張られるセパレータの長さが短くなり、影響を受けるセパレータの長さを小さくすることもできる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 電池缶
3 捲回群
6 電池蓋
32 負極電極
33、35 セパレータ
33a、35a 巻き始め端部
34 正極電極
80 軸芯
80a 隙間
81 シート部材
81a1、81a2 屈曲部
81b 基板部
81c1、81c2 先端部
81d1、81d2 折り返し片部
83 溶着部
100 扁平捲回形二次電池
3 捲回群
6 電池蓋
32 負極電極
33、35 セパレータ
33a、35a 巻き始め端部
34 正極電極
80 軸芯
80a 隙間
81 シート部材
81a1、81a2 屈曲部
81b 基板部
81c1、81c2 先端部
81d1、81d2 折り返し片部
83 溶着部
100 扁平捲回形二次電池
Claims (8)
- 正極電極及び負極電極を間にセパレータを介して捲回した扁平状の捲回群を有する扁平捲回形二次電池であって、
前記捲回群は、前記正極電極と前記負極電極と前記セパレータのいずれよりも曲げ剛性の高いシート部材の捲回方向両側の先端部が互いに接近する方向にそれぞれ折り返されて先端部どうしが互いの間に隙間を有して離間した位置に配置された構成の軸芯を有し、前記セパレータの捲き始め端部が前記軸芯の内部、または、前記軸芯の互いに離間する先端部の間の隙間に配置されていることを特徴とする扁平捲回形二次電池。 - 前記軸芯は、
捲回方向に沿って広がる平面状の基板部と、
該基板部の捲回方向一方側と他方側で互いに接近する方向に折り返される一対の屈曲部と、
該一対の屈曲部から前記基板部に沿って互いに接近する方向に延出して前記先端部をそれぞれ有する一対の折り返し片部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の扁平捲回形二次電池。 - 前記軸芯と前記負極電極との間に前記セパレータが介在されていることを特徴とする請求項2に記載の扁平捲回形二次電池。
- 前記セパレータは、前記軸芯の外周全周に亘って当接して捲回されていることを特徴とする請求項3に記載の扁平捲回形二次電池。
- 前記セパレータの捲き始め端部が前記一対の折り返し片部の一方と前記基板部との間に挟まれていることを特徴とする請求項3または4に記載の扁平捲回形二次電池。
- 前記セパレータは、該セパレータの巻き始め端部が二つ折りに折り曲げられて前記一対の折り返し片部の一方と前記基板部との間に挟まれており、前記軸芯の互いに対向する先端部の間の隙間を通過して、前記一対の折り返し片部の他方に重ね合わされて捲回されていることを特徴とする請求項3または4に記載の扁平捲回形二次電池。
- 前記セパレータは、該セパレータの巻き始め端部が前記一対の折り返し片部の一方と前記基板部との間に挟まれており、該一方の折り返し片部が有する前記先端部を間に介在させて折り返されていることを特徴とする請求項3または4に記載の扁平捲回形二次電池。
- 前記セパレータは、前記軸芯に溶着されていることを特徴とする請求項1に記載の扁平捲回形二次電池。
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