JP6101465B2 - チップ部品 - Google Patents

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本発明は、チップ部品に関する。
特許文献1は、絶縁基板上に形成された抵抗膜をレーザトリミングした後、ガラスによるカバーコートを形成したチップ抵抗器を開示している。
特開2001−76912号公報
従来のチップ部品は、特許文献1のチップ抵抗器と同様に、基板の側面が全周にわたって平坦面である。そのため、ウエハからチップを切り出した後、個片化された多数のチップをバルクフィーダ等で整列させる際に、チップ同士が静電気等によって凝集して互いに密着するおそれがあった。その結果、チップの実装効率が低下するという不具合があった。
本発明の目的は、一箇所に凝集しても密着し難いチップ部品を提供することである。
本発明のチップ部品は、四角形状の中央領域および前記中央領域の周囲の周縁部を有し、一方面および前記一方面の反対側の他方面を有する基板と、前記基板の前記中央領域の前記一方面上に形成された複数の素子要素を含む素子回路網と、前記基板の前記中央領域の前記一方面上に設けられ、前記素子回路網を外部接続するための電極とを含み、前記基板の前記一方面および前記他方面に交差する側面には、前記基板の厚さ方向に切り欠かれた凹部および前記凹部に隣り合う凸部が交互に配置されてなる凹凸が形成されており、前記凹部および前記凸部は、前記基板の一方面の前記周縁部から前記基板の他方面の前記周縁部まで、それぞれ連続して形成されてる。
この構成によれば、多数のチップ部品が一箇所に凝集しても、基板の側面の凹凸によって、チップ部品同士の接触面積を小さくすることができる。その結果、チップ部品同士の密着を防止することができるので、実装効率を向上させることができる。
前記凸部は、互いに同じ幅で形成され、前記基板の前記側面の周方向に一定のピッチで配置されていてもよい。
また、前記凸部は、前記凹部の幅よりも幅広な凸部を含んでいてもよい。
この構成によれば、凸部が凹部に引っ掛かり難くなって、チップ部品の凹凸が、その近くにあるチップ部品の凹凸に噛み合い難くなるので良い。
前記凹凸は、前記基板の前記側面の全周にわたって形成されていることが好ましい。
この構成によれば、基板の側面にどの方向から別のチップ部品が接触しても、チップ部品同士の密着を確実に防止することができる。
前記凸部は、前記基板の前記一方面の法線方向から見た平面視において、四角形状、三角形状、円弧状のいずれの形状で形成されていてもよい。
前記チップ部品は、前記複数の素子要素を切り離し可能に前記電極にそれぞれ接続するための複数のヒューズを含むことが好ましい。
この構成によれば、一つまたは複数のヒューズを選択して切断することにより、素子回路網における複数の素子要素の組み合わせパターンを任意のパターンとすることができるので、素子回路網の電気的特性が様々なチップ部品を共通の設計で実現することができる。
前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数の抵抗体を含む抵抗回路網を含み、前記チップ部品がチップ抵抗器であってもよい。
この構成によれば、このチップ部品(チップ抵抗器)では、一つまたは複数のヒューズを選択して切断することにより、複数種類の抵抗値に、容易にかつ速やかに対応することができる。換言すれば、抵抗値の異なる複数の抵抗体を組み合わせることによって、様々な抵抗値のチップ抵抗器を共通の設計で実現することができる。
前記抵抗体は、前記基板上に形成された抵抗体膜および前記抵抗体膜に積層された配線膜を含むことが好ましい。
この構成によれば、抵抗体膜において隣り合う配線膜の間の部分が抵抗体となるので、抵抗体膜に配線膜を積層するだけで抵抗体を簡易に構成することができる。
前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数のキャパシタ要素を含むキャパシタ回路網を含み、前記チップ部品がチップコンデンサであってもよい。
この構成によれば、このチップ部品(チップコンデンサ)では、一つまたは複数のヒューズを選択して切断することにより、複数種類の容量値に、容易にかつ速やかに対応することができる。換言すれば、容量値の異なる複数のキャパシタ要素を組み合わせることによって、様々な容量値のチップコンデンサを共通の設計で実現することができる。
前記キャパシタ要素が、前記基板上に形成された容量膜と、前記容量膜を挟んで対向する下部電極膜および上部電極膜とを含み、前記下部電極膜および前記上部電極膜が、分離された複数の電極膜部分を含み、前記複数の電極膜部分が前記複数のヒューズにそれぞれ接続されていることが好ましい。
この構成によれば、電極膜部分の数に応じた複数のキャパシタ要素を形成することができる。
前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数のインダクタ要素を含むインダクタ回路網を含み、前記チップ部品がチップインダクタであってもよい。
この構成によれば、このチップ部品(チップインダクタ)では、一つまたは複数のヒューズを選択して切断することにより、インダクタ回路網における複数のインダクタ要素の組み合わせパターンを任意のパターンとすることができるので、インダクタ回路網の電気的特性が様々なチップインダクタを共通の設計で実現することができる。
前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数のダイオード要素を含むダイオード回路網を含み、前記チップ部品がチップダイオードであってもよい。
この構成によれば、このチップ部品(チップダイオード)では、一つまたは複数のヒューズを選択して切断することにより、ダイオード回路網における複数のダイオード要素の組み合わせパターンを任意のパターンとすることができるので、ダイオード回路網の電気的特性が様々なチップダイオードを共通の設計で実現することができる。
前記電極は、Ni層と、Au層とを含み、前記Au層が最表面に露出していることが好ましい。
この構成によれば、電極では、Ni層の表面がAu層によって覆われているので、Ni層が酸化することを防止できる。
前記電極は、前記Ni層と前記Au層との間に介装されたPd層をさらに含むことが好ましい。
この構成によれば、電極では、Au層を薄くすることによってAu層に貫通孔(ピンホール)ができてしまっても、Ni層とAu層との間に介装されたPd層が当該貫通孔を塞いでいるので、当該貫通孔からNi層が外部に露出されて酸化することを防止できる。
図1Aは、本発明の一実施形態に係るチップ抵抗器の構成を説明するための模式的な斜視図である。 図1Bは、チップ抵抗器が実装基板に実装された状態の回路アセンブリをチップ抵抗器の長手方向に沿って切断したときの模式的な断面図である。 図1Cは、チップ抵抗器の模式的な平面図である。 図1Dは、チップ抵抗器の模式的な平面図であり、凹凸の変形例を示す図である。 図1Eは、チップ抵抗器の模式的な平面図であり、凹凸の変形例を示す図である。 図1Fは、チップ抵抗器の模式的な平面図であり、凹凸の変形例を示す図である。 図1Gは、チップ抵抗器の模式的な平面図であり、凹凸の変形例を示す図である。 図1Hは、チップ抵抗器の模式的な平面図であり、凹凸の変形例を示す図である。 図1Iは、チップ抵抗器の模式的な平面図であり、凹凸の変形例を示す図である。 図2は、チップ抵抗器の平面図であり、第1接続電極、第2接続電極および素子の配置関係ならびに素子の平面視の構成を示す図である。 図3Aは、図2に示す素子の一部分を拡大して描いた平面図である。 図3Bは、素子における抵抗体の構成を説明するために描いた図3AのB−Bに沿う長さ方向の縦断面図である。 図3Cは、素子における抵抗体の構成を説明するために描いた図3AのC−Cに沿う幅方向の縦断面図である。 図4は、抵抗体膜ラインおよび配線膜の電気的特徴を回路記号および電気回路図で示した図である。 図5(a)は、図2に示すチップ抵抗器の平面図の一部分を拡大して描いたヒューズを含む領域の部分拡大平面図であり、図5(b)は、図5(a)のB−Bに沿う断面構造を示す図である。 図6は、本発明の実施形態に係る素子の電気回路図である。 図7は、本発明の他の実施形態に係る素子の電気回路図である。 図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る素子の電気回路図である。 図9は、チップ抵抗器の模式的な断面図である。 図10Aは、図9に示すチップ抵抗器の製造方法を示す図解的な断面図である。 図10Bは、図10Aの次の工程を示す図解的な断面図である。 図10Cは、図10Bの次の工程を示す図解的な断面図である。 図10Dは、図10Cの次の工程を示す図解的な断面図である。 図10Eは、図10Dの次の工程を示す図解的な断面図である。 図10Fは、図10Eの次の工程を示す図解的な断面図である。 図10Gは、図10Fの次の工程を示す図解的な断面図である。 図11は、図10Bの工程において溝を形成するために用いられるレジストパターンの一部の模式的な平面図である。 図12は、第1接続電極および第2接続電極の製造工程を説明するための図である。 図13は、本発明の他の実施形態に係るチップコンデンサの平面図である。 図14は、図13の切断面線XIV−XIVから見た断面図である。 図15は、前記チップコンデンサの一部の構成を分離して示す分解斜視図である。 図16は、前記チップコンデンサの内部の電気的構成を示す回路図である。 図17は、本発明のチップ部品が用いられる電子機器の一例であるスマートフォンの外観を示す斜視図である。 図18は、スマートフォンの筐体の内部に収容された回路アセンブリの構成を示す図解的な平面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1Aは、本発明の一実施形態に係るチップ抵抗器の構成を説明するための模式的な斜視図である。
このチップ抵抗器1は、微小なチップ部品であり、図1Aに示すように、直方体形状をなしている。チップ抵抗器1の平面形状は、直交する二辺(長辺81、短辺82)がそれぞれ0.4mm以下、0.2mm以下の矩形である。好ましくは、チップ抵抗器1の寸法に関し、長さL(長辺81の長さ)が約0.3mmであり、幅W(短辺82の長さ)が約0.15mmであり、厚さTが約0.1mmである。
このチップ抵抗器1は、基板上に多数個のチップ抵抗器1を格子状に形成してから当該基板に溝を形成した後、裏面研磨(または当該基板を溝で分断)して個々のチップ抵抗器1に分離することによって得られる。
チップ抵抗器1は、チップ抵抗器1の本体を構成する基板2と、外部接続電極となる第1接続電極3および第2接続電極4と、第1接続電極3および第2接続電極4によって外部接続される素子5とを主に備えている。
基板2は、略直方体のチップ形状である。基板2において図1Aにおける上面をなす一つの表面は、素子形成面2Aである。素子形成面2Aは、基板2において素子5が形成される表面であり、略長方形状である。基板2の厚さ方向において素子形成面2Aとは反対側の面は、裏面2Bである。素子形成面2Aと裏面2Bとは、ほぼ同寸法かつ同形状であり、互いに平行である。素子形成面2Aにおける一対の長辺81および短辺82によって区画された矩形状の縁を、周縁部85ということにし、裏面2Bにおける一対の長辺81および短辺82によって区画された矩形状の縁を、周縁部90ということにする。素子形成面2A(裏面2B)に直交する法線方向から見ると、周縁部85と周縁部90とは、重なっている。
基板2は、素子形成面2Aおよび裏面2B以外の表面として、複数の側面(側面2C、側面2D、側面2Eおよび側面2F)を有している。当該複数の側面は、素子形成面2Aおよび裏面2Bのそれぞれに交差(詳しくは、直交)して延びて、素子形成面2Aおよび裏面2Bの間を繋いでいる。
側面2Cは、素子形成面2Aおよび裏面2Bにおける長手方向一方側(図1Aにおける左手前側)の短辺82間に架設されていて、側面2Dは、素子形成面2Aおよび裏面2Bにおける長手方向他方側(図1Aにおける右奥側)の短辺82間に架設されている。側面2Cおよび側面2Dは、当該長手方向における基板2の両端面である。側面2Eは、素子形成面2Aおよび裏面2Bにおける短手方向一方側(図1Aにおける左奥側)の長辺81間に架設されていて、側面2Fは、素子形成面2Aおよび裏面2Bにおける短手方向他方側(図1Aにおける右手前側)の長辺81間に架設されている。側面2Eおよび側面2Fは、当該短手方向における基板2の両端面である。側面2Cおよび側面2Dのそれぞれは、側面2Eおよび側面2Fのそれぞれと交差(詳しくは、直交)している。そのため、素子形成面2A〜側面2Fにおいて隣り合うもの同士が直角を成している。
基板2では、素子形成面2Aおよび側面2C〜2Fのそれぞれの全域がパッシベーション膜23で覆われている。そのため、厳密には、図1Aでは、素子形成面2Aおよび側面2C〜2Fのそれぞれの全域は、パッシベーション膜23の内側(裏側)に位置していて、外部に露出されていない。さらに、チップ抵抗器1は、樹脂膜24を有している。樹脂膜24は、素子形成面2A上のパッシベーション膜23の全域(周縁部85およびその内側領域)を覆っている。パッシベーション膜23および樹脂膜24については、以降で詳説する。
第1接続電極3および第2接続電極4は、基板2の素子形成面2A上において周縁部85よりも内側の領域(周縁部85から間隔を開けた位置)に形成されていて、素子形成面2A上の樹脂膜24から部分的に露出されている。換言すれば、樹脂膜24は、第1接続電極3および第2接続電極4を露出させるように素子形成面2A(厳密には素子形成面2A上のパッシベーション膜23)を覆っている。第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれは、たとえば、Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)およびAu(金)をこの順番で素子形成面2A上に積層することによって構成されている。第1接続電極3および第2接続電極4は、素子形成面2Aの長手方向に互いに間隔を開けて配置されており、素子形成面2Aの短手方向において長手の長方形状である。図1Aでは、素子形成面2Aにおいて、側面2C寄りの位置に第1接続電極3が設けられ、側面2D寄りの位置に第2接続電極4が設けられている。
第1接続電極3および第2接続電極4は、前述した法線方向から見た平面視において、ほぼ同寸法かつ同形状である。第1接続電極3は、平面視における4辺をなす1対の長辺3Aおよび短辺3Bを有している。長辺3Aと短辺3Bとは平面視において直交している。第2接続電極4は、平面視における4辺をなす1対の長辺4Aおよび短辺4Bを有している。長辺4Aと短辺4Bとは平面視において直交している。長辺3Aおよび長辺4Aは、基板2の短辺82と平行に延びていて、短辺3Bおよび短辺4Bは、基板2の長辺81と平行に延びている。第1接続電極3の表面は、長辺3A側の両端部において基板2側へ湾曲している。第2接続電極4の表面も、長辺4A側の両端部において基板2側へ湾曲している。
平面視において、第1接続電極3における1対の長辺3Aのうち、基板2の素子形成面2Aの周縁部85に最も近い長辺3A(図1Aでは左手前側の長辺3A)の全域は、最寄りの周縁部85(短辺82)から、基板2の内方へ離れている。第2接続電極4における1対の長辺4Aのうち、基板2の素子形成面2Aの周縁部85に最も近い長辺4A(図1Aでは右奥側の長辺4A)の全域も、平面視において、最寄りの周縁部85(短辺82)から、基板2の内方へ離れている。
平面視において、第1接続電極3の各短辺3Bの全域は、最寄りの周縁部85(長辺81)から、基板2の内方へ離れている。第2接続電極4の各短辺4Bの全域も、平面視において、最寄りの周縁部85(長辺81)から、基板2の内方へ離れている。
そして、チップ抵抗器1は、第1接続電極3および第2接続電極4が形成された素子形成面2A以外の表面(つまり、裏面2Bおよび側面2C〜2F)に電極を有していない。
素子5は、回路素子であって、基板2の素子形成面2Aにおける第1接続電極3と第2接続電極4との間の領域に形成されていて、パッシベーション膜23および樹脂膜24によって上から被覆されている。この実施形態の素子5は、抵抗56である。抵抗56は、等しい抵抗値を有する複数個の(単位)抵抗体Rを素子形成面2A上でマトリックス状に配列した回路網によって構成されている。抵抗体Rは、TiN(窒化チタン)、TiON(酸化窒化チタン)またはTiSiONからなる。素子5は、後述する配線膜22に電気的に接続されていて、配線膜22を介して第1接続電極3と第2接続電極4とに電気的に接続されている。つまり、素子5は、基板2上に形成され、第1接続電極3および第2接続電極4の間に接続されている。
図1Bは、チップ抵抗器が実装基板に実装された状態の回路アセンブリをチップ抵抗器の長手方向に沿って切断したときの模式的な断面図である。なお、図1Bでは、要部のみ、断面で示している。
図1Bに示すように、チップ抵抗器1は、実装基板9に実装される。この状態におけるチップ抵抗器1および実装基板9は、回路アセンブリ100を構成している。図1Bにおける実装基板9の上面は、実装面9Aである。実装面9Aには、実装基板9の内部回路(図示せず)に接続された一対(2つ)のランド88が形成されている。各ランド88は、たとえば、Cuからなる。各ランド88の表面には、半田13が当該表面から突出するように設けられている。
チップ抵抗器1を実装基板9に実装する場合、自動実装機(図示せず)の吸着ノズル91をチップ抵抗器1の裏面2Bに吸着してから吸着ノズル91を動かすことによって、チップ抵抗器1を搬送する。このとき、吸着ノズル91は、裏面2Bの長手方向における略中央部分に吸着する。前述したように、第1接続電極3および第2接続電極4は、チップ抵抗器1の片面(素子形成面2A)だけに設けられていることから、チップ抵抗器1において裏面2Bは、電極(凹凸)がない平坦面となる。よって、吸着ノズル91をチップ抵抗器1に吸着して移動させる場合に、平坦な裏面2Bに吸着ノズル91を吸着させることができる。換言すれば、平坦な裏面2Bであれば、吸着ノズル91が吸着できる部分のマージンを増やすことができる。これによって、吸着ノズル91をチップ抵抗器1に確実に吸着させ、チップ抵抗器1を途中で吸着ノズル91から脱落させることなく確実に搬送できる。
そして、チップ抵抗器1を吸着した吸着ノズル91を実装基板9まで移動させる。このとき、チップ抵抗器1の素子形成面2Aと実装基板9の実装面9Aとが互いに対向する。この状態で、吸着ノズル91を移動させて実装基板9に押し付け、チップ抵抗器1において、第1接続電極3を一方のランド88の半田13に接触させ、第2接続電極4を他方のランド88の半田13に接触させる。次に、半田13を加熱すると、半田13が溶融する。その後、半田13が冷却されて固まると、第1接続電極3と当該一方のランド88とが半田13を介して接合し、第2接続電極4と当該他方のランド88とが半田13を介して接合する。つまり、2つのランド88のそれぞれが、第1接続電極3および第2接続電極4において対応する電極に半田接合される。これにより、実装基板9へのチップ抵抗器1の実装(フリップチップ接続)が完了して、回路アセンブリ100が完成する。なお、外部接続電極として機能する第1接続電極3および第2接続電極4は、半田濡れ性の向上および信頼性の向上のために、金(Au)で形成するか、または、後述するように表面に金メッキを施すことが望ましい。
完成状態の回路アセンブリ100では、チップ抵抗器1の素子形成面2Aと実装基板9の実装面9Aとが、隙間を隔てて対向しつつ、平行に延びている。当該隙間の寸法は、第1接続電極3または第2接続電極4において素子形成面2Aから突き出た部分の厚みと半田13の厚さとの合計に相当する。
図1C〜図1Iは、チップ抵抗器1の模式的な平面図であり、基板2の凹凸のバリエーションを説明するための図である。
このチップ抵抗器1の特徴は、基板2の側面2C〜2Fに、基板2の厚さ方向に切り欠かれた凹部10および凹部10に隣り合う凸部11が交互に配置されてなる凹凸12が形成されている。
凹凸12は、図1Cに示すように、基板2の側面2C〜2Fの全周にわたって形成されていてもよい。つまり、全ての側面2C〜2Fにおいて、周縁部85から周縁部90に素子形成面2Aに垂直に延びる凹部10および凸部11が交互に形成されていてもよい。この場合、一定の幅W(たとえば、5μm程度)の凹部10が一定のピッチPで形成されることによって、複数の凸部11は、互いに同じ幅W(=W)で形成され、側面2C〜2Fの周方向に一定のピッチP(=P)で形成されていることが好ましい。また、凹部10および凸部11は、平面視において四角形状であってもよい。
基板2の側面2C〜2Fに凹凸12があることによって、多数のチップ抵抗器1が一箇所に凝集しても、基板2の凹凸12によって、チップ抵抗器1同士の接触面積を小さくすることができる。少なくとも凹部10は接触に寄与しないので、凹部10の面積分を小さくすることができる。その結果、チップ抵抗器1同士の密着を防止することができるので、実装効率を向上させることができる。また、凹凸12が基板2の全周にわたって形成されていれば、基板2の側面2C〜2Fにどの方向から別のチップ抵抗器1が接触しても、チップ抵抗器1同士の密着を確実に防止することができる。
また、図1Dに示すように、凸部11は、凹部10の幅Wよりも広い幅Wの幅広凸部11Aを選択的に含んでいてもよい。すなわち、全ての凸部11が幅広凸部11Aであってもよいし、一部の凸部11のみが幅広凸部11Aであってもよい。これにより、幅広凸部11Aが凹部10に引っ掛かり難くなって、チップ抵抗器1の凹凸12が、その近くにあるチップ抵抗器1の凹凸12に噛み合い難くなるので良い。
また、図1Eに示すように、基板2は、凹凸12が形成されていない側面を有していてもよい。たとえば、図1Eでは、側面2Eは、凹凸12が形成されていない平坦面となっている。
また、図1Fおよび図1Gに示すように、凸部11は、平面視において三角形状であってもよい。この場合、凹部10は、図1Fに示すように、平面視において三角形状であってもよいし、図1Gに示すように、平面視において台形状であってもよい。
また、図1Hおよび図1Iに示すように、凸部11は、平面視において円弧状であってもよい。この場合、凹部10は、図1Hに示すように、平面視において円弧状であってもよいし、図1Iに示すように、平面視において略台形状であってもよい。
なお、図1C〜図1Iに表した凹凸12の形状は、本発明の凹凸の一例に過ぎず、さらに他の形態を採用することもできる。
次に、チップ抵抗器1における他の構成を主に説明する。
図2は、チップ抵抗器の平面図であり、第1接続電極、第2接続電極および素子の配置関係ならびに素子の平面視の構成(レイアウトパターン)を示す図である。
図2を参照して、素子5は、抵抗回路網となっている。具体的に、素子5は、行方向(基板2の長手方向)に沿って配列された8個の抵抗体Rと、列方向(基板2の幅方向)に沿って配列された44個の抵抗体Rとで構成された合計352個の抵抗体Rを有している。これらの抵抗体Rは、素子5の抵抗回路網を構成する複数の素子要素である。
これら多数個の抵抗体Rが1個〜64個の所定個数毎にまとめられて電気的に接続されることによって、複数種類の抵抗回路が形成されている。形成された複数種類の抵抗回路は、導体膜D(導体で形成された配線膜)で所定の態様に接続されている。さらに、基板2の素子形成面2Aには、抵抗回路を素子5に対して電気的に組み込んだり、または、素子5から電気的に分離したりするために切断(溶断)可能な複数のヒューズFが設けられている。複数のヒューズFおよび導体膜Dは、第1接続電極3の内側辺沿いに、配置領域が直線状になるように配列されている。より具体的には、複数のヒューズFおよび導体膜Dが隣接するように配置され、その配列方向が直線状になっている。複数のヒューズFは、複数種類の抵抗回路(抵抗回路毎の複数の抵抗体R)を第1接続電極3に対してそれぞれ切断可能(切り離し可能)に接続している。
図3Aは、図2に示す素子の一部分を拡大して描いた平面図である。図3Bは、素子における抵抗体の構成を説明するために描いた図3AのB−Bに沿う長さ方向の縦断面図である。図3Cは、素子における抵抗体の構成を説明するために描いた図3AのC−Cに沿う幅方向の縦断面図である。
図3A、図3Bおよび図3Cを参照して、抵抗体Rの構成について説明をする。
チップ抵抗器1は、前述した配線膜22、パッシベーション膜23および樹脂膜24の他に、絶縁層20と抵抗体膜21とをさらに備えている(図3Bおよび図3C参照)。絶縁層20、抵抗体膜21、配線膜22、パッシベーション膜23および樹脂膜24は、基板2(素子形成面2A)上に形成されている。
絶縁層20は、SiO(酸化シリコン)からなる。絶縁層20は、基板2の素子形成面2Aの全域を覆っている。絶縁層20の厚さは、約10000Åである。
抵抗体膜21は、絶縁層20上に形成されている。抵抗体膜21は、TiN、TiONまたはTiSiONにより形成されている。抵抗体膜21の厚さは、約2000Åである。抵抗体膜21は、第1接続電極3と第2接続電極4との間を平行に直線状に延びる複数本の抵抗体膜(以下「抵抗体膜ライン21A」という)を構成していて、抵抗体膜ライン21Aは、ライン方向に所定の位置で切断されている場合がある(図3A参照)。
抵抗体膜ライン21A上には、配線膜22が積層されている。配線膜22は、Al(アルミニウム)またはアルミニウムとCu(銅)との合金(AlCu合金)からなる。配線膜22の厚さは、約8000Åである。配線膜22は、抵抗体膜ライン21A上に、ライン方向に一定間隔Rを開けて積層されていて、抵抗体膜ライン21Aに接している。
この構成の抵抗体膜ライン21Aおよび配線膜22の電気的特徴を回路記号で示すと、図4の通りである。すなわち、図4(a)に示すように、所定間隔Rの領域の抵抗体膜ライン21A部分が、それぞれ、一定の抵抗値rを有する1つの抵抗体Rを形成している。
そして、配線膜22が積層された領域では、配線膜22が隣り合う抵抗体R同士を電気的に接続することによって、当該配線膜22で抵抗体膜ライン21Aが短絡されている。よって、図4(b)に示す抵抗rの抵抗体Rの直列接続からなる抵抗回路が形成されている。
また、隣接する抵抗体膜ライン21A同士は抵抗体膜21および配線膜22で接続されているから、図3Aに示す素子5の抵抗回路網は、図4(c)に示す(前述した抵抗体Rの単位抵抗からなる)抵抗回路を構成している。このように、抵抗体膜21および配線膜22は、抵抗体Rや抵抗回路(つまり素子5)を構成している。そして、各抵抗体Rは、抵抗体膜ライン21A(抵抗体膜21)と、抵抗体膜ライン21A上にライン方向に一定間隔をあけて積層された複数の配線膜22とを含み、配線膜22が積層されていない一定間隔R部分の抵抗体膜ライン21Aが、1個の抵抗体Rを構成している。抵抗体Rを構成している部分における抵抗体膜ライン21Aは、その形状および大きさが全て等しい。よって、基板2上にマトリックス状に配列された多数個の抵抗体Rは、等しい抵抗値を有している。
また、抵抗体膜ライン21A上に積層された配線膜22は、抵抗体Rを形成するとともに、複数個の抵抗体Rを接続して抵抗回路を構成するための導体膜Dの役目も果たしている(図2参照)。
図5(a)は、図2に示すチップ抵抗器の平面図の一部分を拡大して描いたヒューズを含む領域の部分拡大平面図であり、図5(b)は、図5(a)のB−Bに沿う断面構造を示す図である。
図5(a)および(b)に示すように、前述したヒューズFおよび導体膜Dも、抵抗体Rを形成する抵抗体膜21上に積層された配線膜22により形成されている。すなわち、抵抗体Rを形成する抵抗体膜ライン21A上に積層された配線膜22と同じレイヤーに、配線膜22と同じ金属材料であるAlまたはAlCu合金によってヒューズFおよび導体膜Dが形成されている。なお、配線膜22は、前述したように、抵抗回路を形成するために、複数個の抵抗体Rを電気的に接続する導体膜Dとしても用いられている。
つまり、抵抗体膜21上に積層された同一レイヤーにおいて、抵抗体Rを形成するための配線膜や、ヒューズFや、導体膜Dや、さらには、素子5を第1接続電極3および第2接続電極4に接続するための配線膜が、配線膜22として、同一の金属材料(AlまたはAlCu合金)を用いて形成されている。なお、ヒューズFを配線膜22と異ならせている(区別している)のは、ヒューズFが切断しやすいように細く形成されていること、および、ヒューズFの周囲に他の回路要素が存在しないように配置されていることによるからである。
ここで、配線膜22において、ヒューズFが配置された領域を、トリミング対象領域Xということにする(図2および図5(a)参照)。トリミング対象領域Xは、第1接続電極3の内側辺沿いの直線状領域であって、トリミング対象領域Xには、ヒューズFだけでなく、導体膜Dも配置されている。また、トリミング対象領域Xの配線膜22の下方にも抵抗体膜21が形成されている(図5(b)参照)。そして、ヒューズFは、配線膜22において、トリミング対象領域X以外の部分よりも配線間距離が大きい(周囲から離された)配線である。
なお、ヒューズFは、配線膜22の一部だけでなく、抵抗体R(抵抗体膜21)の一部と抵抗体膜21上の配線膜22の一部とのまとまり(ヒューズ素子)を指していてもよい。
また、ヒューズFは、導体膜Dと同一のレイヤーを用いる場合のみを説明したが、導体膜Dでは、その上に更に別の導体膜を積層するようにし、導体膜D全体の抵抗値を下げるようにしてもよい。なお、この場合であっても、ヒューズFの上に導体膜を積層しなければ、ヒューズFの溶断性が悪くなることはない。
図6は、本発明の実施形態に係る素子の電気回路図である。
図6を参照して、素子5は、基準抵抗回路R8と、抵抗回路R64、2つの抵抗回路R32、抵抗回路R16、抵抗回路R8、抵抗回路R4、抵抗回路R2、抵抗回路R1、抵抗回路R/2、抵抗回路R/4、抵抗回路R/8、抵抗回路R/16、抵抗回路R/32とを第1接続電極3からこの順番で直列接続することによって構成されている。基準抵抗回路R8および抵抗回路R64〜R2のそれぞれは、自身の末尾の数(R64の場合には「64」)と同数の抵抗体Rを直列接続することで構成されている。抵抗回路R1は、1つの抵抗体Rで構成されている。抵抗回路R/2〜R/32のそれぞれは、自身の末尾の数(R/32の場合には「32」)と同数の抵抗体Rを並列接続することで構成されている。抵抗回路の末尾の数の意味については、後述する図7および図8においても同じである。
そして、基準抵抗回路R8以外の抵抗回路R64〜抵抗回路R/32のそれぞれに対して、ヒューズFが1つずつ並列的に接続されている。ヒューズF同士は、直接または導体膜D(図5(a)参照)を介して直列に接続されている。
図6に示すように全てのヒューズFが溶断されていない状態では、素子5は、第1接続電極3および第2接続電極4間に設けられた8個の抵抗体Rの直列接続からなる基準抵抗回路R8の抵抗回路を構成している。たとえば、1個の抵抗体Rの抵抗値rをr=8Ωとすれば、8r=64Ωの抵抗回路(基準抵抗回路R8)により第1接続電極3および第2接続電極4が接続されたチップ抵抗器1が構成されている。
また、全てのヒューズFが溶断されていない状態では、基準抵抗回路R8以外の複数種類の抵抗回路は、短絡された状態となっている。つまり、基準抵抗回路R8には、12種類13個の抵抗回路R64〜R/32が直列に接続されているが、各抵抗回路は、それぞれ並列に接続されたヒューズFにより短絡されているので、電気的に見ると、各抵抗回路は素子5に組み込まれてはいない。
この実施形態に係るチップ抵抗器1では、要求される抵抗値に応じて、ヒューズFを選択的に、たとえばレーザ光で溶断する。それにより、並列的に接続されたヒューズFが溶断された抵抗回路は、素子5に組み込まれることになる。よって、素子5の全体の抵抗値を、溶断されたヒューズFに対応する抵抗回路が直列に接続されて組み込まれた抵抗値とすることができる。
特に、複数種類の抵抗回路は、等しい抵抗値を有する抵抗体Rが、直列に1個、2個、4個、8個、16個、32個…と、公比が2となる等比数列的に抵抗体Rの個数が増加されて接続された複数種類の直列抵抗回路ならびに等しい抵抗値の抵抗体Rが並列に2個、4個、8個、16個…と、公比が2となる等比数列的に抵抗体Rの個数が増加されて接続された複数種類の並列抵抗回路を備えている。そのため、ヒューズF(前述したヒューズ素子も含む)を選択的に溶断することにより、素子5(抵抗56)全体の抵抗値を、細かく、かつデジタル的に、任意の抵抗値となるように調整して、チップ抵抗器1において所望の値の抵抗を発生させることができる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る素子の電気回路図である。
図6に示すように基準抵抗回路R8および抵抗回路R64〜抵抗回路R/32を直列接続して素子5を構成する代わりに、図7に示すように素子5を構成してもかまわない。詳しくは、第1接続電極3および第2接続電極4の間で、基準抵抗回路R/16と、12種類の抵抗回路R/16、R/8、R/4、R/2、R1、R2、R4、R8、R16、R32、R64、R128の並列接続回路との直列接続回路によって素子5を構成してもよい。
この場合、基準抵抗回路R/16以外の12種類の抵抗回路には、それぞれ、ヒューズFが直列に接続されている。全てのヒューズFが溶断されていない状態では、各抵抗回路は素子5に対して電気的に組み込まれている。要求される抵抗値に応じて、ヒューズFを選択的に、たとえばレーザ光で溶断すれば、溶断されたヒューズFに対応する抵抗回路(ヒューズFが直列に接続された抵抗回路)は、素子5から電気的に分離されるので、チップ抵抗器1全体の抵抗値を調整することができる。
図8は、本発明のさらに他の実施形態に係る素子の電気回路図である。
図8に示す素子5の特徴は、複数種類の抵抗回路の直列接続と、複数種類の抵抗回路の並列接続とが直列に接続された回路構成となっていることである。直列接続される複数種類の抵抗回路には、先の実施形態と同様、抵抗回路毎に、並列にヒューズFが接続されていて、直列接続された複数種類の抵抗回路は、全てヒューズFで短絡状態とされている。したがって、ヒューズFを溶断すると、その溶断されるヒューズFで短絡されていた抵抗回路が、素子5に電気的に組み込まれることになる。
一方、並列接続された複数種類の抵抗回路には、それぞれ、直列にヒューズFが接続されている。したがって、ヒューズFを溶断することにより、溶断されたヒューズFが直列に接続されている抵抗回路を、抵抗回路の並列接続から電気的に切り離すことができる。
かかる構成とすれば、たとえば、1kΩ以下の小抵抗は並列接続側で作り、1kΩ以上の抵抗回路を直列接続側で作れば、数Ωの小抵抗から数MΩの大抵抗までの広範な範囲の抵抗回路を、等しい基本設計で構成した抵抗の回路網を用いて作ることができる。つまりチップ抵抗器1では、一つまたは複数のヒューズFを選択して切断することにより、複数種類の抵抗値に、容易にかつ速やかに対応することができる。換言すれば、抵抗値の異なる複数の抵抗体Rを組み合わせることによって、様々な抵抗値のチップ抵抗器1を共通の設計で実現することができる。
以上のように、このチップ抵抗器1では、トリミング対象領域Xにおいて、複数の抵抗体R(抵抗回路)の接続状態が変更可能である。
図9は、チップ抵抗器の模式的な断面図である。
次に、図9を参照して、チップ抵抗器1についてさらに詳しく説明する。なお、説明の便宜上、図9では、前述した素子5については簡略化して示しているとともに、基板2以外の各要素にはハッチングを付している。
ここでは、前述したパッシベーション膜23および樹脂膜24について説明する。
パッシベーション膜23は、たとえばSiN(窒化シリコン)からなり、その厚さは、1000Å〜5000Å(ここでは、約3000Å)である。パッシベーション膜23は、素子形成面2Aおよび側面2C〜2Fのそれぞれにおける全域にわたって設けられている。素子形成面2A上のパッシベーション膜23は、抵抗体膜21および抵抗体膜21上の各配線膜22(つまり、素子5)を表面(図9の上側)から被覆していて、素子5における各抵抗体Rの上面を覆っている。そのため、パッシベーション膜23は、前述したトリミング対象領域Xにおける配線膜22も覆っている(図5(b)参照)。また、パッシベーション膜23は、素子5(配線膜22および抵抗体膜21)に接しており、抵抗体膜21以外の領域では絶縁層20にも接している。これにより、素子形成面2A上のパッシベーション膜23は、素子形成面2A全域を覆って素子5および絶縁層20を保護する保護膜として機能している。また、素子形成面2Aでは、パッシベーション膜23によって、抵抗体R間における配線膜22以外での短絡(隣り合う抵抗体膜ライン21A間における短絡)が防止されている。
一方、側面2C〜2Fのそれぞれに設けられたパッシベーション膜23は、側面2C〜2Fのそれぞれを保護する保護層として機能している。側面2C〜2Fのそれぞれと素子形成面2Aとの境界は、前述した周縁部85であるが、パッシベーション膜23は、当該境界(周縁部85)も覆っている。パッシベーション膜23において、周縁部85を覆っている部分(周縁部85に重なっている部分)を端部23Aということにする。なお、パッシベーション膜23は極めて薄い膜なので、この実施形態では、側面2C〜2Fのそれぞれを覆うパッシベーション膜23を、基板2の一部とみなすことにする。そのため、側面2C〜2Fのそれぞれを覆うパッシベーション膜23を、側面2C〜2Fそのものとみなすことにしている。
樹脂膜24は、パッシベーション膜23とともにチップ抵抗器1の素子形成面2Aを保護するものであり、ポリイミド等の樹脂からなる。樹脂膜24の厚みは、約5μmである。
樹脂膜24は、素子形成面2A上のパッシベーション膜23の表面(パッシベーション膜23に被覆された抵抗体膜21および配線膜22も含む)の全域を被覆している。そのため、樹脂膜24の周縁部は、平面視において、パッシベーション膜23の端部23A(素子形成面2Aの周縁部85)と一致している。
樹脂膜24において、平面視で離れた2つの位置には、開口25が1つずつ形成されている。各開口25は、樹脂膜24およびパッシベーション膜23を、それぞれの厚さ方向において連続して貫通する貫通孔である。そのため、開口25は、樹脂膜24だけでなくパッシベーション膜23にも形成されている。各開口25からは、配線膜22の一部が露出されている。配線膜22において各開口25から露出された部分は、外部接続用のパッド領域22Aとなっている。
2つの開口25のうち、一方の開口25は、第1接続電極3によって埋め尽くされ、他方の開口25は、第2接続電極4によって埋め尽くされている。
ここで、第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれは、Ni層33、Pd層34およびAu層35を素子形成面2A側からこの順で有している。そのため、第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれにおいて、Ni層33とAu層35との間にPd層34が介装されている。第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれにおいて、Ni層33は各接続電極の大部分を占めており、Pd層34およびAu層35は、Ni層33に比べて格段に薄く形成されている。Ni層33は、チップ抵抗器1が実装基板9に実装された際に(図1B参照)、各開口25のパッド領域22Aにおける配線膜22のAlと、前述した半田13とを中継する役割を有している。
このように、第1接続電極3および第2接続電極4では、Ni層33の表面がAu層35によって覆われているので、Ni層33が酸化することを防止できる。また、第1接続電極3および第2接続電極4では、Au層35を薄くすることによってAu層35に貫通孔(ピンホール)ができてしまっても、Ni層33とAu層35との間に介装されたPd層34が当該貫通孔を塞いでいるので、当該貫通孔からNi層33が外部に露出されて酸化することを防止できる。
そして、第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれでは、Au層35が、最表面に露出しており、樹脂膜24の開口25から外部を臨んでいる。第1接続電極3は、一方の開口25を介して、この開口25におけるパッド領域22Aにおいて配線膜22に対して電気的に接続されている。第2接続電極4は、他方の開口25を介して、この開口25におけるパッド領域22Aにおいて配線膜22に対して電気的に接続されている。第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれでは、Ni層33がパッド領域22Aに対して接続されている。これにより、第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれは、素子5に対して電気的に接続されている。ここで、配線膜22は、抵抗体Rのまとまり(抵抗56)、第1接続電極3および第2接続電極4のそれぞれに接続された配線を形成している。
このように、開口25が形成された樹脂膜24およびパッシベーション膜23は、開口25から第1接続電極3および第2接続電極4を露出させた状態で素子形成面2Aを覆っている。そのため、樹脂膜24の表面において開口25からはみ出した第1接続電極3および第2接続電極4を介して、チップ抵抗器1と実装基板9との間における電気的接続を達成することができる(図1B参照)。
図10A〜図10Gは、図9に示すチップ抵抗器の製造方法を示す図解的な断面図である。
まず、図10Aに示すように、基板2の元となる基板30を用意する。この場合、基板30の表面30Aは、基板2の素子形成面2Aであり、基板30の裏面30Bは、基板2の裏面2Bである。
そして、基板30の表面30Aを熱酸化して、表面30AにSiO等からなる絶縁層20を形成し、絶縁層20上に素子5(抵抗体Rおよび抵抗体Rに接続された配線膜22)を形成する。具体的には、スパッタ法により、まず、絶縁層20の上にTiN、TiONまたはTiSiONの抵抗体膜21を全面に形成し、さらに、抵抗体膜21に接するように抵抗体膜21の上にアルミニウム(Al)の配線膜22を積層する。その後、フォトリソグラフィプロセスを用い、たとえばRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)等のドライエッチングにより抵抗体膜21および配線膜22を選択的に除去してパターニングし、図3Aに示すように、平面視で、抵抗体膜21が積層された一定幅の抵抗体膜ライン21Aが一定間隔をあけて列方向に配列される構成を得る。このとき、部分的に抵抗体膜ライン21Aおよび配線膜22が切断された領域も形成されるとともに、前述したトリミング対象領域XにおいてヒューズFおよび導体膜Dが形成される(図2参照)。続いて、たとえばウェットエッチングにより抵抗体膜ライン21Aの上に積層された配線膜22を選択的に除去する。この結果、抵抗体膜ライン21A上に一定間隔Rをあけて配線膜22が積層された構成の素子5が得られる。この際、抵抗体膜21および配線膜22が目標寸法で形成されたか否かを確かめるために、素子5全体の抵抗値を測定してもよい。
図10Aを参照して、素子5は、1枚の基板30に形成するチップ抵抗器1の数に応じて、基板30の表面30A上における多数の箇所に形成される。基板30において素子5(前述した抵抗56)が形成された1つの領域をチップ部品領域Yというと、基板30の表面30Aには、抵抗56をそれぞれ有する複数のチップ部品領域Y(つまり、素子5)が形成(設定)される。1つのチップ部品領域Yは、完成した1つのチップ抵抗器1(図9参照)を平面視したものと一致する。そして、基板30の表面30Aにおいて、隣り合うチップ部品領域Yの間の領域を、境界領域Zということにする。境界領域Zは、帯状をなしていて、平面視で格子状に延びている。境界領域Zによって区画された1つの格子の中にチップ部品領域Yが1つ配置されている。境界領域Zの幅は、1μm〜60μm(たとえば20μm)と極めて狭いので、基板30では多くのチップ部品領域Yを確保でき、結果としてチップ抵抗器1の大量生産が可能になる。
次に、図10Aに示すように、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長)法によって、SiNからなる絶縁膜45を、基板30の表面30Aの全域にわたって形成する。絶縁膜45は、絶縁層20および絶縁層20上の素子5(抵抗体膜21や配線膜22)を全て覆っていて、これらに接している。そのため、絶縁膜45は、前述したトリミング対象領域X(図2参照)における配線膜22も覆っている。また、絶縁膜45は、基板30の表面30Aにおいて全域にわたって形成されることから、表面30Aにおいて、トリミング対象領域X以外の領域にまで延びて形成される。これにより、絶縁膜45は、表面30A(表面30A上の素子5も含む)全域を保護する保護膜となる。
次に、図10Bに示すように、絶縁膜45を全て覆うように、基板30の表面30Aの全域にわたってレジストパターン41を形成する。レジストパターン41には、開口42が形成されている。
図11は、図10Bの工程において溝を形成するために用いられるレジストパターンの一部の模式的な平面図である。
図11を参照して、レジストパターン41の開口42は、多数のチップ抵抗器1(換言すれば、前述したチップ部品領域Y)を行列状(格子状でもある)に配置した場合において平面視で隣り合うチップ抵抗器1の輪郭の間の領域(図11においてハッチングを付した部分であり、換言すれば、境界領域Z)に一致(対応)している。そのため、開口42の全体形状は、互いに直交する直線部分42Aおよび42Bを複数有する格子状になっている。また、直線部分42Aおよび42Bを区画する辺には、チップ抵抗器1の凹凸12に一致する凹凸14が形成されている。
レジストパターン41では、開口42において互いに直交する直線部分42Aおよび42Bは、互いに直交した状態を保ちながら(湾曲することなく)つながっている。そのため、直線部分42Aおよび42Bの交差部分43は、平面視で略90°をなすように尖っている。
図10Bを参照して、レジストパターン41をマスクとするプラズマエッチングにより、絶縁膜45、絶縁層20および基板30のそれぞれを選択的に除去する。これにより、隣り合う素子5(チップ部品領域Y)の間の境界領域Zにおいて基板30の材料が除去される。その結果、平面視においてレジストパターン41の開口42と一致する位置(境界領域Z)には、絶縁膜45および絶縁層20を貫通して基板30の表面30Aから基板30の厚さ途中まで到達する所定深さの溝44が形成される。溝44は、互いに対向する1対の側壁44Aと、当該1対の側壁44Aの下端(基板30の裏面30B側の端)の間を結ぶ底壁44Bとによって区画されている。基板30の表面30Aを基準とした溝44の深さは約100μmであり、溝44の幅(対向する側壁44Aの間隔)は約20μmであって、深さ方向全域にわたって一定である。
基板30における溝44の全体形状は、平面視でレジストパターン41の開口42(図11参照)と一致する格子状になっている。そして、基板30の表面30Aでは、各素子5が形成されたチップ部品領域Yのまわりを溝44における矩形枠体部分(境界領域Z)が取り囲んでいる。基板30において素子5が形成された部分は、チップ抵抗器1の半製品50である。基板30の表面30Aでは、溝44に取り囲まれたチップ部品領域Yに半製品50が1つずつ位置していて、これらの半製品50は、行列状に整列配置されている。このように溝44を形成することによって、基板30を複数のチップ部品領域Y毎の基板2に分離する。
この工程では、各チップ抵抗器1を区画する溝44をプラズマエッチングによって形成するので、ダイシングソーを用いる場合とは異なり、基板2の側面2C〜2Fとなる面に凹凸12を簡単に形成することができる。
図10Bに示すように溝44が形成された後、レジストパターン41を除去し、図10Cに示すようにマスク65を用いたエッチングによって、絶縁膜45を選択的に除去する。マスク65では、絶縁膜45において平面視で各パッド領域22A(図9参照)に一致する部分に、開口66が形成されている。これにより、エッチングによって、絶縁膜45において開口66と一致する部分が除去され、当該部分には、開口25が形成される。これにより、絶縁膜45は、開口25において各パッド領域22Aを露出させるように形成されたことになる。1つの半製品50につき、開口25は2つ形成される。
各半製品50において、絶縁膜45に2つの開口25を形成した後に、抵抗測定装置(図示せず)のプローブ70を各開口25のパッド領域22Aに接触させて、素子5の全体の抵抗値を検出する。そして、絶縁膜45越しにレーザ光(図示せず)を任意のヒューズF(図2参照)に照射することによって、前述したトリミング対象領域Xの配線膜22をレーザ光でトリミングして、当該ヒューズFを溶断する。このようにして、必要な抵抗値となるようにヒューズFを溶断(トリミング)することによって、前述したように、半製品50(換言すれば、チップ抵抗器1)全体の抵抗値を調整できる。このとき、絶縁膜45が素子5を覆うカバー膜となっているので、溶断の際に生じた破片などが素子5に付着して短絡が生じることを防止できる。また、絶縁膜45がヒューズF(抵抗体膜21)を覆っていることから、レーザ光のエネルギーをヒューズFに蓄えてヒューズFを確実に溶断することができる。
その後、CVD法によって絶縁膜45上にSiNを形成し、絶縁膜45を厚くする。このとき、図10Dに示すように、溝44の内周面(前述した側壁44Aの区画面44Cや底壁44Bの上面)の全域にも絶縁膜45が形成される。最終的な絶縁膜45(図10Dに示された状態)は、1000Å〜5000Å(ここでは、約3000Å)の厚さを有している。このとき、絶縁膜45の一部は、各開口25に入り込んで開口25を塞いでいる。
その後、ポリイミドからなる感光性樹脂の液体を、基板30に対して、絶縁膜45の上からスプレー塗布して、図10Dに示すように感光性樹脂の樹脂膜46を形成する。この際、当該液体が溝44内に入り込まないように、平面視で溝44だけを覆うパターンを有するマスク(図示せず)越しに、当該液体が基板30に対して塗布される。その結果、当該液状の感光性樹脂は、基板30上だけに形成され、基板30上において、樹脂膜46となる。表面30A上の樹脂膜46の表面は、表面30Aに沿って平坦になっている。
なお、当該液体が溝44内に入り込んでいないので、溝44内には、樹脂膜46が形成されていない。また、感光性樹脂の液体をスプレー塗布する以外に、当該液体をスピン塗布したり、感光性樹脂からなるシートを基板30の表面30Aに貼り付けたりすることによって、樹脂膜46を形成してもよい。
次に、樹脂膜46に熱処理(キュア処理)を施す。これにより、樹脂膜46の厚みが熱収縮するとともに、樹脂膜46が硬化して膜質が安定する。
次に、図10Eに示すように、樹脂膜46をパターニングし、表面30A上の樹脂膜46において平面視で配線膜22の各パッド領域22A(開口25)と一致する部分を選択的に除去する。具体的には、平面視で各パッド領域22Aに整合(一致)するパターンの開口61が形成されたマスク62を用いて、樹脂膜46を、当該パターンで露光して現像する。これにより、各パッド領域22Aの上方で樹脂膜46が分離される。次に、図示しないマスクを用いたRIEによって各パッド領域22A上の絶縁膜45が除去されることで、各開口25が開放されてパッド領域22Aが露出される。
次に、無電解めっきによって、Ni、PdおよびAuを積層することで構成されたNi/Pd/Au積層膜を各開口25におけるパッド領域22A上に形成することによって、図10Fに示すように、パッド領域22A上に第1接続電極3および第2接続電極4を形成する。
図12は、第1接続電極および第2接続電極の製造工程を説明するための図である。
詳しくは、図12を参照して、まず、パッド領域22Aの表面が浄化されることで、当該表面の有機物(炭素のしみ等のスマットや油脂性の汚れも含む)が除去(脱脂)される(ステップS1)。次に、当該表面の酸化膜が除去される(ステップS2)。次に、当該表面においてジンケート処理が実施されて、当該表面における(配線膜22の)AlがZnに置換される(ステップS3)。次に、当該表面上のZnが硝酸等で剥離されて、パッド領域22Aでは、新しいAlが露出される(ステップS4)。
次に、パッド領域22Aをめっき液に浸けることによって、パッド領域22Aにおける新しいAlの表面にNiめっきが施される。これにより、めっき液中のNiが化学的に還元析出されて、当該表面にNi層33が形成される(ステップS5)。
次に、Ni層33を別のめっき液に浸けることによって、当該Ni層33の表面にPdめっきが施される。これにより、めっき液中のPdが化学的に還元析出されて、当該Ni層33の表面にPd層34が形成される(ステップS6)。
次に、Pd層34をさらに別のめっき液に浸けることによって、当該Pd層34の表面にAuめっきが施される。これにより、めっき液中のAuが化学的に還元析出されて、当該Pd層34の表面にAu層35が形成される(ステップS7)。これによって、第1接続電極3および第2接続電極4が形成され、形成後の第1接続電極3および第2接続電極4を乾燥させると(ステップS8)、第1接続電極3および第2接続電極4の製造工程が完了する。なお、前後するステップの間には、半製品50を水で洗浄する工程が適宜実施される。また、ジンケート処理は複数回実施されてもよい。
図10Fでは、各半製品50において第1接続電極3および第2接続電極4が形成された後の状態を示している。
以上のように、第1接続電極3および第2接続電極4を無電解めっきによって形成するので、第1接続電極3および第2接続電極4を電解めっきによって形成する場合に比べて、第1接続電極3および第2接続電極4についての形成工程の工程数(たとえば、電解めっきで必要となるリソグラフィ工程やレジストマスクの剥離工程等)を削減してチップ抵抗器1の生産性を向上できる。さらに、無電解めっきの場合には、電解めっきで必要とされるレジストマスクが不要であることから、レジストマスクの位置ずれによる第1接続電極3および第2接続電極4についての形成位置にずれが生じないので、第1接続電極3および第2接続電極4の形成位置精度を向上して歩留まりを向上できる。
このように第1接続電極3および第2接続電極4が形成されてから、第1接続電極3および第2接続電極4間での通電検査が行われた後に、基板30が裏面30Bから研削される。
具体的には、溝44を形成した後に、図10Gに示すように、PET(ポリエチレンテレフタレート)からなる薄板状であって粘着面72を有する支持テープ71が、粘着面72において、各半製品50における第1接続電極3および第2接続電極4側(つまり、表面30A)に貼着される。これにより、各半製品50が支持テープ71に支持される。ここで、支持テープ71として、たとえば、ラミネートテープを用いることができる。
各半製品50が支持テープ71に支持された状態で、基板30を裏面30B側から研削する。研削によって、溝44の底壁44B(図10F参照)の上面に達するまで基板30が薄型化されると、隣り合う半製品50を連結するものがなくなるので、溝44を境界として基板30が分割され、半製品50が個別に分離してチップ抵抗器1の完成品となる。つまり、溝44(換言すれば、境界領域Z)において基板30が切断(分断)され、これによって、個々のチップ抵抗器1が切り出される。なお、基板30を裏面30B側から溝44の底壁44Bまでエッチングすることによってチップ抵抗器1を切り出しても構わない。
完成した各チップ抵抗器1では、溝44の側壁44Aの区画面44Cをなしていた部分が、基板2の側面2C〜2Fのいずれかとなり、裏面30Bが裏面2Bとなる。つまり、前述したようにエッチングによって溝44を形成する工程(図10B参照)は、側面2C〜2Fを形成する工程に含まれる。また、絶縁膜45がパッシベーション膜23となり、分離した樹脂膜46が樹脂膜24となる。
以上のように、溝44を形成してから基板30を裏面30B側から研削すれば、基板30に形成された複数のチップ部品領域Yを一斉に個々のチップ抵抗器1(チップ部品)に分割できる(複数のチップ抵抗器1の個片を一度に得ることができる)。よって、複数のチップ抵抗器1の製造時間の短縮によってチップ抵抗器1の生産性の向上を図ることができる。
なお、完成したチップ抵抗器1における基板2の裏面2Bを研磨やエッチングすることによって鏡面化して裏面2Bを綺麗にしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、本発明のチップ部品の一例として、前述した実施形態では、チップ抵抗器1を開示したが、本発明は、チップコンデンサやチップダイオードやチップインダクタといったチップ部品にも適用できる。以下では、チップコンデンサについて説明する。
図13は、本発明の他の実施形態に係るチップコンデンサの平面図である。図14は、図13の切断面線XIV−XIVから見た断面図である。図15は、前記チップコンデンサの一部の構成を分離して示す分解斜視図である。
これから述べるチップコンデンサ101において、前述したチップ抵抗器1で説明した部分と対応する部分には、同一の参照符号を付し、当該部分についての詳しい説明を省略する。チップコンデンサ101において、チップ抵抗器1で説明した部分と同一の参照符号が付された部分は、特に言及しない限り、チップ抵抗器1で説明した部分と同じ構成を有していて、チップ抵抗器1で説明した部分と同じ作用効果を奏することができる。
図13を参照して、チップコンデンサ101は、チップ抵抗器1と同様に、基板2と、基板2上(基板2の素子形成面2A側)に配置された第1接続電極3と、同じく基板2上に配置された第2接続電極4とを備えている。基板2は、この実施形態では、平面視において矩形形状を有している。基板2の長手方向両端部に第1接続電極3および第2接続電極4がそれぞれ配置されている。第1接続電極3および第2接続電極4は、この実施形態では、基板2の短手方向に延びたほぼ矩形の平面形状を有している。チップコンデンサ101では、チップ抵抗器1と同様に、第1接続電極3および第2接続電極4が、基板2の素子形成面2Aにおいて周縁部85から間隔を開けて配置されている。そのため、チップコンデンサ101が実装基板9に実装された回路アセンブリ100(図1B参照)では、チップ抵抗器1の場合と同様に、小さな実装面積で実装基板9上にチップコンデンサ101を実装することができる。つまり、チップコンデンサ101は、小さな実装面積で実装基板9上に実装することができる。
基板2の素子形成面2Aには、第1接続電極3および第2接続電極4の間のキャパシタ配置領域105内に、複数のキャパシタ要素C1〜C9が形成されている。複数のキャパシタ要素C1〜C9は、前述した素子5(ここでは、キャパシタ素子)を構成する複数の素子要素であり、第1接続電極3および第2接続電極4の間に接続されている。詳しくは、複数のキャパシタ要素C1〜C9は、複数のヒューズユニット107(前述したヒューズFに相当する)を介してそれぞれ第2接続電極4に対して切り離し可能となるように電気的に接続されている。
図14および図15に示されているように、基板2の素子形成面2Aには絶縁層20が形成されていて、絶縁層20の表面に下部電極膜111が形成されている。下部電極膜111は、キャパシタ配置領域105のほぼ全域にわたっている。さらに、下部電極膜111は、第1接続電極3の直下の領域にまで延びて形成されている。より具体的には、下部電極膜111は、キャパシタ配置領域105においてキャパシタ要素C1〜C9の共通の下部電極として機能するキャパシタ電極領域111Aと、第1接続電極3の直下に配置される外部電極引き出しのためのパッド領域111Bとを有している。キャパシタ電極領域111Aがキャパシタ配置領域105に位置していて、パッド領域111Bが第1接続電極3の直下に位置して第1接続電極3に接触している。
キャパシタ配置領域105において下部電極膜111(キャパシタ電極領域111A)を覆って接するように容量膜(誘電体膜)112が形成されている。容量膜112は、キャパシタ電極領域111A(キャパシタ配置領域105)の全域にわたって形成されている。容量膜112は、この実施形態では、さらにキャパシタ配置領域105外の絶縁層20を覆っている。
容量膜112の上には、上部電極膜113が形成されている。図13では、明瞭化のために、上部電極膜113を着色して示してある。上部電極膜113は、キャパシタ配置領域105に位置するキャパシタ電極領域113Aと、第2接続電極4の直下に位置して第2接続電極4に接触するパッド領域113Bと、キャパシタ電極領域113Aとパッド領域113Bとの間に配置されたヒューズ領域113Cとを有している。
キャパシタ電極領域113Aにおいて、上部電極膜113は、複数の電極膜部分(上部電極膜部分)131〜139に分割(分離)されている。この実施形態では、各電極膜部分131〜139は、いずれも矩形形状に形成されていて、ヒューズ領域113Cから第1接続電極3に向かって帯状に延びている。複数の電極膜部分131〜139は、複数種類の対向面積で、容量膜112を挟んで(容量膜112に接しつつ)下部電極膜111に対向している。より具体的には、電極膜部分131〜139の下部電極膜111に対する対向面積は、1:2:4:8:16:32:64:128:128となるように定められていてもよい。すなわち、複数の電極膜部分131〜139は、対向面積の異なる複数の電極膜部分を含み、より詳細には、公比が2の等比数列をなすように設定された対向面積を有する複数の電極膜部分131〜138(または131〜137,139)を含む。これによって、各電極膜部分131〜139と容量膜112を挟んで対向する下部電極膜111とによってそれぞれ構成される複数のキャパシタ要素C1〜C9は、互いに異なる容量値を有する複数のキャパシタ要素を含む。電極膜部分131〜139の対向面積の比が前述の通りである場合、キャパシタ要素C1〜C9の容量値の比は、当該対向面積の比と等しく、1:2:4:8:16:32:64:128:128となる。すなわち、複数のキャパシタ要素C1〜C9は、公比が2の等比数列をなすように容量値が設定された複数のキャパシタ要素C1〜C8(またはC1〜C7,C9)を含むことになる。
この実施形態では、電極膜部分131〜135は、幅が等しく、長さの比を1:2:4:8:16に設定した帯状に形成されている。また、電極膜部分135,136,137,138,139は、長さが等しく、幅の比を1:2:4:8:8に設定した帯状に形成されている。電極膜部分135〜139は、キャパシタ配置領域105の第2接続電極4側の端縁から第1接続電極3側の端縁までの範囲にわたって延びて形成されており、電極膜部分131〜134は、それよりも短く形成されている。
パッド領域113Bは、第2接続電極4とほぼ相似形に形成されており、ほぼ矩形の平面形状を有している。図14に示すように、パッド領域113Bにおける上部電極膜113は、第2接続電極4に接している。
ヒューズ領域113Cは、基板2上において、パッド領域113Bの一つの長辺(基板2の周縁に対して内方側の長辺)に沿って配置されている。ヒューズ領域113Cは、パッド領域113Bの前記一つの長辺に沿って配列された複数のヒューズユニット107を含む。
ヒューズユニット107は、上部電極膜113のパッド領域113Bと同じ材料で一体的に形成されている。複数の電極膜部分131〜139は、1つまたは複数個のヒューズユニット107と一体的に形成されていて、それらのヒューズユニット107を介してパッド領域113Bに接続され、このパッド領域113Bを介して第2接続電極4に電気的に接続されている。図13に示すように、面積の比較的小さな電極膜部分131〜136は、一つのヒューズユニット107によってパッド領域113Bに接続されており、面積の比較的大きな電極膜部分137〜139は複数個のヒューズユニット107を介してパッド領域113Bに接続されている。全てのヒューズユニット107が用いられる必要はなく、この実施形態では、一部のヒューズユニット107は未使用である。
ヒューズユニット107は、パッド領域113Bとの接続のための第1幅広部107Aと、電極膜部分131〜139との接続のための第2幅広部107Bと、第1および第2幅広部107A,7Bの間を接続する幅狭部107Cとを含む。幅狭部107Cは、レーザ光によって切断(溶断)することができるように構成されている。それによって、電極膜部分131〜139のうち不要な電極膜部分を、ヒューズユニット107の切断によって第1および第2接続電極3,4から電気的に切り離すことができる。
図13および図15では図示を省略したが、図14に表れている通り、上部電極膜113の表面を含むチップコンデンサ101の表面は、前述したパッシベーション膜23によって覆われている。パッシベーション膜23は、たとえば窒化膜からなっていて、チップコンデンサ101の上面のみならず、基板2の側面2C〜2Fまで延びて、側面2C〜2Fの全域をも覆うように形成されている。さらに、パッシベーション膜23の上には、前述した樹脂膜24が形成されている。樹脂膜24は、素子形成面2Aを覆っている。
パッシベーション膜23および樹脂膜24は、チップコンデンサ101の表面を保護する保護膜である。これらには、第1接続電極3および第2接続電極4に対応する領域に、前述した開口25がそれぞれ形成されている。開口25はそれぞれ下部電極膜111のパッド領域111Bの一部の領域、上部電極膜113のパッド領域113Bの一部の領域を露出させるようにパッシベーション膜23および樹脂膜24を貫通している。さらに、この実施形態では、第1接続電極3に対応した開口25は、容量膜112をも貫通している。
開口25には、第1接続電極3および第2接続電極4がそれぞれ埋め込まれている。これにより、第1接続電極3は下部電極膜111のパッド領域111Bに接合しており、第2接続電極4は上部電極膜113のパッド領域113Bに接合している。第1および第2接続電極3,4は、樹脂膜24の表面から突出するように形成されている。これにより、実装基板に対してチップコンデンサ101をフリップチップ接合することができる。
図16は、前記チップコンデンサの内部の電気的構成を示す回路図である。第1接続電極3と第2接続電極4との間に複数のキャパシタ要素C1〜C9が並列に接続されている。各キャパシタ要素C1〜C9と第2接続電極4との間には、一つまたは複数のヒューズユニット107でそれぞれ構成されたヒューズF1〜F9が直列に介装されている。
ヒューズF1〜F9が全て接続されているときは、チップコンデンサ101の容量値は、キャパシタ要素C1〜C9の容量値の総和に等しい。複数のヒューズF1〜F9から選択した1つまたは2つ以上のヒューズを切断すると、当該切断されたヒューズに対応するキャパシタ要素が切り離され、当該切り離されたキャパシタ要素の容量値だけチップコンデンサ101の容量値が減少する。
そこで、パッド領域111B,113Bの間の容量値(キャパシタ要素C1〜C9の総容量値)を測定し、その後に所望の容量値に応じてヒューズF1〜F9から適切に選択した一つまたは複数のヒューズをレーザ光で溶断すれば、所望の容量値への合わせ込み(レーザトリミング)を行うことができる。とくに、キャパシタ要素C1〜C8の容量値が、公比2の等比数列をなすように設定されていれば、最小の容量値(当該等比数列の初項の値)であるキャパシタ要素C1の容量値に対応する精度で目標の容量値へと合わせ込む微調整が可能である。
たとえば、キャパシタ要素C1〜C9の容量値は次のように定められていてもよい。
C1=0.03125pF
C2=0.0625pF
C3=0.125pF
C4=0.25pF
C5=0.5pF
C6=1pF
C7=2pF
C8=4pF
C9=4pF
この場合、0.03125pFの最小合わせ込み精度でチップコンデンサ101の容量を微調整できる。また、ヒューズF1〜F9から切断すべきヒューズを適切に選択することで、10pF〜18pFの間の任意の容量値のチップコンデンサ101を提供することができる。
以上のように、この実施形態によれば、第1接続電極3および第2接続電極4の間に、ヒューズF1〜F9によって切り離し可能な複数のキャパシタ要素C1〜C9が設けられている。キャパシタ要素C1〜C9は、異なる容量値の複数のキャパシタ要素、より具体的には等比数列をなすように容量値が設定された複数のキャパシタ要素を含んでいる。それによって、ヒューズF1〜F9から1つまたは複数のヒューズを選択してレーザ光で溶断することにより、設計を変更することなく複数種類の容量値に対応でき、かつ所望の容量値に正確に合わせ込むことができるチップコンデンサ101を共通の設計で実現することができる。
チップコンデンサ101の各部の詳細について以下に説明を加える。
図13を参照して、基板2は、たとえば平面視において0.3mm×0.15mm、0.4mm×0.2mmなどの矩形形状(好ましくは、0.4mm×0.2mm以下の大きさ)を有していてもよい。キャパシタ配置領域105は、概ね、基板2の短辺の長さに相当する一辺を有する正方形領域となる。基板2の厚さは、150μm程度であってもよい。図14を参照して、基板2は、たとえば、裏面側(キャパシタ要素C1〜C9が形成されていない表面)からの研削または研磨によって薄型化された基板であってもよい。基板2の材料としては、シリコン基板に代表される半導体基板を用いてもよいし、ガラス基板を用いてもよいし、樹脂フィルムを用いてもよい。
絶縁層20は、酸化シリコン膜等の酸化膜であってもよい。その膜厚は、500Å〜2000Å程度であってもよい。
下部電極膜111は、導電性膜、とくに金属膜であることが好ましく、たとえばアルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる下部電極膜111は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜113も同様に、導電性膜、とくに金属膜で構成することが好ましく、アルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる上部電極膜113は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜113のキャパシタ電極領域113Aを電極膜部分131〜139に分割し、さらに、ヒューズ領域113Cを複数のヒューズユニット107に整形するためのパターニングは、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスによって行うことができる。
容量膜112は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、その膜厚は500Å〜2000Å(たとえば1000Å)とすることができる。容量膜112は、プラズマCVD(化学的気相成長)によって形成された窒化シリコン膜であってもよい。
パッシベーション膜23は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、たとえばプラズマCVD法によって形成できる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。樹脂膜24は、前述の通り、ポリイミド膜その他の樹脂膜で構成することができる。
第1および第2接続電極3,4は、たとえば、下部電極膜111または上部電極膜113に接するニッケル層と、このニッケル層上に積層したパラジウム層と、そのパラジウム層上に積層した金層とを積層した積層構造膜からなっていてもよく、たとえば、めっき法(より具体的には無電解めっき法)で形成することができる。ニッケル層は下部電極膜111または上部電極膜113に対する密着性の向上に寄与し、パラジウム層は上部電極膜または下部電極膜の材料と第1および第2接続電極3,4の最上層の金との相互拡散を抑制する拡散防止層として機能する。
このようなチップコンデンサ101の製造工程は、素子5を形成した後のチップ抵抗器1の製造工程と同じである。
チップコンデンサ101において素子5(キャパシタ素子)を形成する場合には、まず、前述した基板30(基板2)の表面に、熱酸化法および/またはCVD法によって、酸化膜(たとえば酸化シリコン膜)からなる絶縁層20が形成される。次に、たとえばスパッタ法によって、アルミニウム膜からなる下部電極膜111が絶縁層20の表面全域に形成される。下部電極膜111の膜厚は8000Å程度とされてもよい。次に、その下部電極膜の表面に、下部電極膜111の最終形状に対応したレジストパターンが、フォトリソグラフィによって形成される。このレジストパターンをマスクとして、下部電極膜がエッチングされることにより、図13等に示したパターンの下部電極膜111が得られる。下部電極膜111のエッチングは、たとえば、反応性イオンエッチングによって行うことができる。
次に、たとえばプラズマCVD法によって、窒化シリコン膜等からなる容量膜112が、下部電極膜111上に形成される。下部電極膜111が形成されていない領域では、絶縁層20の表面に容量膜112が形成されることになる。次に、その容量膜112の上に、上部電極膜113が形成される。上部電極膜113は、たとえばアルミニウム膜からなり、スパッタ法によって形成することができる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。次に、上部電極膜113の表面に上部電極膜113の最終形状に対応したレジストパターンがフォトリソグラフィによって形成される。このレジストパターンをマスクとしたエッチングにより、上部電極膜113が、最終形状(図13等参照)にパターニングされる。それによって、上部電極膜113は、キャパシタ電極領域113Aに複数の電極膜部分131〜139に分割された部分を有し、ヒューズ領域113Cに複数のヒューズユニット107を有し、それらのヒューズユニット107に接続されたパッド領域113Bを有するパターンに整形される。上部電極膜113のパターニングのためのエッチングは、燐酸等のエッチング液を用いたウェットエッチングによって行ってもよいし、反応性イオンエッチングによって行ってもよい。
以上によって、チップコンデンサ101における素子5(キャパシタ要素C1〜C9やヒューズユニット107)が形成される。素子5が形成された後に、プラズマCVD法によって絶縁膜45が、素子5(上部電極膜113、上部電極膜113が形成されていない領域における容量膜112)を全て覆うように形成される(図10A参照)。その後は、溝44が形成されてから(図10B参照)、開口25が形成される(図10C参照)。そして、開口25から露出された上部電極膜113のパッド領域113Bと下部電極膜111のパッド領域111Bとにプローブ70を押し当てて、複数のキャパシタ要素C1〜C9の総容量値が測定される(図10C参照)。この測定された総容量値に基づき、目的とするチップコンデンサ101の容量値に応じて、切り離すべきキャパシタ要素、すなわち切断すべきヒューズが選択される。
この状態から、ヒューズユニット107を溶断するためのレーザトリミングが行われる。すなわち、前記総容量値の測定結果に応じて選択されたヒューズを構成するヒューズユニット107にレーザ光を当てて、そのヒューズユニット107の幅狭部107C(図13参照)が溶断される。これにより、対応するキャパシタ要素がパッド領域113Bから切り離される。ヒューズユニット107にレーザ光を当てるとき、カバー膜である絶縁膜45の働きによって、ヒューズユニット107の近傍にレーザ光のエネルギーが蓄積され、それによって、ヒューズユニット107が溶断する。これにより、チップコンデンサ101の容量値を確実に目的の容量値とすることができる。
次に、たとえばプラズマCVD法によって、カバー膜(絶縁膜45)上に窒化シリコン膜が堆積させられ、パッシベーション膜23が形成される。前述のカバー膜は最終形態において、パッシベーション膜23と一体化し、このパッシベーション膜23の一部を構成する。ヒューズの切断後に形成されたパッシベーション膜23は、ヒューズ溶断の際に同時に破壊されたカバー膜の開口内に入り込み、ヒューズユニット107の切断面を覆って保護する。したがって、パッシベーション膜23は、ヒューズユニット107の切断箇所に異物が入り込んだり水分が侵入したりすることを防ぐ。これにより、信頼性の高いチップコンデンサ101を製造することができる。パッシベーション膜23は、全体で、たとえば8000Å程度の膜厚を有するように形成されてもよい。
次に、前述した樹脂膜46が形成される(図10D参照)。その後、樹脂膜46やパッシベーション膜23によって塞がれていた開口25が開放され(図10E参照)、開口25内に、たとえば無電解めっき法によって、第1接続電極3および第2接続電極4が成長させられる(図10F参照)。
その後、チップ抵抗器1の場合と同じように、基板30を裏面30Bから研削すると(図10G参照)、チップコンデンサ101の個片を切り出すことができる。
フォトリソグラフィ工程を利用した上部電極膜113のパターニングでは、微小面積の電極膜部分131〜139を精度良く形成することができ、さらに微細なパターンのヒューズユニット107を形成することができる。そして、上部電極膜113のパターニングの後に、総容量値の測定を経て、切断すべきヒューズが決定される。その決定されたヒューズを切断することによって、所望の容量値に正確に合わせ込まれたチップコンデンサ101を得ることができる。
以上、本発明のチップ部品(チップ抵抗器1やチップコンデンサ101)について説明してきたが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、チップ抵抗器1の場合、複数の抵抗回路が公比r(0<r、r≠1)=2の等比数列をなす抵抗値を有する複数の抵抗回路を有している例を示したが、当該等比数列の公比は2以外の数であってもよい。また、チップコンデンサ101の場合にも、キャパシタ要素が公比r(0<r、r≠1)=2の等比数列をなす容量値を有する複数のキャパシタ要素を有している例を示したが、当該等比数列の公比は2以外の数であってもよい。
また、チップ抵抗器1やチップコンデンサ101では、基板2の表面に絶縁層20が形成されているが、基板2が絶縁性の基板であれば、絶縁層20を省くこともできる。
また、チップコンデンサ101では、上部電極膜113だけが複数の電極膜部分に分割されている構成を示したが、下部電極膜111だけが複数の電極膜部分に分割されていたり、上部電極膜113および下部電極膜111が両方とも複数の電極膜部分に分割されていたりしてもよい。さらに、前述の実施形態では、上部電極膜または下部電極膜とヒューズユニットとが一体化されている例を示したが、上部電極膜または下部電極膜とは別の導体膜でヒューズユニットを形成してもよい。また、前述したチップコンデンサ101では、上部電極膜113および下部電極膜111を有する1層のキャパシタ構造が形成されているが、上部電極膜113上に、容量膜を介して別の電極膜を積層することで、複数のキャパシタ構造が積層されてもよい。
チップコンデンサ101では、また、基板2として導電性基板を用い、その導電性基板を下部電極として用い、導電性基板の表面に接するように容量膜112を形成してもよい。この場合、導電性基板の裏面から一方の外部電極を引き出してもよい。
また、本発明を、チップインダクタに適用した場合、当該チップインダクタにおいて前述した基板2上に形成された素子5は、複数のインダクタ要素(素子要素)を含んだインダクタ素子を含み、第1接続電極3および第2接続電極4の間に接続されている。素子5は、前述した多層基板の多層配線中に設けられ、配線膜22によって形成されている。また、チップインダクタでは、基板2上に、前述した複数のヒューズFが設けられていて、各インダクタ要素が、第1接続電極3および第2接続電極4に対して、ヒューズFを介して切り離し可能に接続されている。
この場合、チップインダクタでは、一つまたは複数のヒューズFを選択して切断することにより、複数のインダクタ要素の組み合わせパターンを任意のパターンとすることができるので、電気的特性が様々なチップインダクタを共通の設計で実現することができる。
また、本発明を、チップダイオードに適用した場合、当該チップダイオードにおいて前述した基板2上に形成された素子5は、複数のダイオード要素(素子要素)を含んだダイオード回路網(ダイオード素子)を含む。ダイオード素子は基板2に形成されている。このチップダイオードでは、一つまたは複数のヒューズFを選択して切断することにより、ダイオード回路網における複数のダイオード要素の組み合わせパターンを任意のパターンとすることができるので、ダイオード回路網の電気的特性が様々なチップダイオードを共通の設計で実現することができる。
チップインダクタおよびチップダイオードのいずれにおいても、チップ抵抗器1およびチップコンデンサ101の場合と同じ作用効果を奏することができる。
また、前述した第1接続電極3および第2接続電極4において、Ni層33とAu層35との間に介装されていたPd層34を省略することもできる。Ni層33とAu層35との接着性が良好なので、Au層35に前述したピンホールができないのであれば、Pd層34を省略しても構わない。
図17は、本発明のチップ部品が用いられる電子機器の一例であるスマートフォンの外観を示す斜視図である。スマートフォン201は、扁平な直方体形状の筐体202の内部に電子部品を収納して構成されている。筐体202は表側および裏側に長方形状の一対の主面を有しており、その一対の主面が4つの側面で結合されている。筐体202の一つの主面には、液晶パネルや有機ELパネル等で構成された表示パネル203の表示面が露出している。表示パネル203の表示面は、タッチパネルを構成しており、使用者に対する入力インターフェースを提供している。
表示パネル203は、筐体202の一つの主面の大部分を占める長方形形状に形成されている。表示パネル203の一つの短辺に沿うように、操作ボタン204が配置されている。この実施形態では、複数(3つ)の操作ボタン204が表示パネル203の短辺に沿って配列されている。使用者は、操作ボタン204およびタッチパネルを操作することによって、スマートフォン201に対する操作を行い、必要な機能を呼び出して実行させることができる。
表示パネル203の別の一つの短辺の近傍には、スピーカ205が配置されている。スピーカ205は、電話機能のための受話口を提供するとともに、音楽データ等を再生するための音響化ユニットとしても用いられる。一方、操作ボタン204の近くには、筐体202の一つの側面にマイクロフォン206が配置されている。マイクロフォン206は、電話機能のための送話口を提供するほか、録音用のマイクロフォンとして用いることもできる。
図18は、筐体202の内部に収容された回路アセンブリ100の構成を示す図解的な平面図である。回路アセンブリ100は、前述した実装基板9(前述した多層基板であってもよい)と、実装基板9の実装面9Aに実装された回路部品とを含む。複数の回路部品は、複数の集積回路素子(IC)212−220と、複数のチップ部品とを含む。複数のICは、伝送処理IC212、ワンセグTV受信IC213、GPS受信IC214、FMチューナIC215、電源IC216、フラッシュメモリ217、マイクロコンピュータ218、電源IC219およびベースバンドIC220を含む。複数のチップ部品(本願発明のチップ部品に相当する)は、チップインダクタ221,225,235、チップ抵抗器222,224,233、チップコンデンサ227,230,234、およびチップダイオード228,231を含む。
伝送処理IC212は、表示パネル203に対する表示制御信号を生成し、かつ表示パネル203の表面のタッチパネルからの入力信号を受信するための電子回路を内蔵している。表示パネル203との接続のために、伝送処理IC212には、フレキシブル配線209が接続されている。
ワンセグTV受信IC213は、ワンセグ放送(携帯機器を受信対象とする地上デジタルテレビ放送)の電波を受信するための受信機を構成する電子回路を内蔵している。ワンセグTV受信IC213の近傍には、複数のチップインダクタ221と、複数のチップ抵抗器222とが配置されている。ワンセグTV受信IC213、チップインダクタ221およびチップ抵抗器222は、ワンセグ放送受信回路223を構成している。チップインダクタ221およびチップ抵抗器222は、正確に合わせ込まれたインダクタンスおよび抵抗をそれぞれ有し、ワンセグ放送受信回路223に高精度な回路定数を与える。
GPS受信IC214は、GPS衛星からの電波を受信してスマートフォン201の位置情報を出力する電子回路を内蔵している。
FMチューナIC215は、その近傍において実装基板9に実装された複数のチップ抵抗器224および複数のチップインダクタ225とともに、FM放送受信回路226を構成している。チップ抵抗器224およびチップインダクタ225は、正確に合わせ込まれた抵抗値およびインダクタンスをそれぞれ有し、FM放送受信回路226に高精度な回路定数を与える。
電源IC216の近傍には、複数のチップコンデンサ227および複数のチップダイオード228が実装基板9の実装面に実装されている。電源IC216は、チップコンデンサ227およびチップダイオード228とともに、電源回路229を構成している。
フラッシュメモリ217は、オペレーティングシステムプログラム、スマートフォン201の内部で生成されたデータ、通信機能によって外部から取得したデータおよびプログラムなどを記録するための記憶装置である。
マイクロコンピュータ218は、CPU、ROMおよびRAMを内蔵しており、各種の演算処理を実行することにより、スマートフォン201の複数の機能を実現する演算処理回路である。より具体的には、マイクロコンピュータ218の働きにより、画像処理や各種アプリケーションプログラムのための演算処理が実現されるようになっている。
電源IC219の近くには、複数のチップコンデンサ230および複数のチップダイオード231が実装基板9の実装面に実装されている。電源IC219は、チップコンデンサ230およびチップダイオード231とともに、電源回路232を構成している。
ベースバンドIC220の近くには、複数のチップ抵抗器233、複数のチップコンデンサ234、および複数のチップインダクタ235が、実装基板9の実装面9Aに実装されている。ベースバンドIC220は、チップ抵抗器233、チップコンデンサ234およびチップインダクタ235とともに、ベースバンド通信回路236を構成している。ベースバンド通信回路236は、電話通信およびデータ通信のための通信機能を提供する。
このような構成によって、電源回路229,232によって適切に調整された電力が、伝送処理IC212、GPS受信IC214、ワンセグ放送受信回路223、FM放送受信回路226、ベースバンド通信回路236、フラッシュメモリ217およびマイクロコンピュータ218に供給される。マイクロコンピュータ218は、伝送処理IC212を介して入力される入力信号に応答して演算処理を行い、伝送処理IC212から表示パネル203に表示制御信号を出力して表示パネル203に各種の表示を行わせる。
タッチパネルまたは操作ボタン204の操作によってワンセグ放送の受信が指示されると、ワンセグ放送受信回路223の働きによってワンセグ放送が受信される。そして、受信された画像を表示パネル203に出力し、受信された音声をスピーカ205から音響化させるための演算処理が、マイクロコンピュータ218によって実行される。
また、スマートフォン201の位置情報が必要とされるときには、マイクロコンピュータ218は、GPS受信IC214が出力する位置情報を取得し、その位置情報を用いた演算処理を実行する。
さらに、タッチパネルまたは操作ボタン204の操作によってFM放送受信指令が入力されると、マイクロコンピュータ218は、FM放送受信回路226を起動し、受信された音声をスピーカ205から出力させるための演算処理を実行する。
フラッシュメモリ217は、通信によって取得したデータの記憶や、マイクロコンピュータ218の演算や、タッチパネルからの入力によって作成されたデータを記憶するために用いられる。マイクロコンピュータ218は、必要に応じて、フラッシュメモリ217に対してデータを書き込み、またフラッシュメモリ217からデータを読み出す。
電話通信またはデータ通信の機能は、ベースバンド通信回路236によって実現される。マイクロコンピュータ218は、ベースバンド通信回路236を制御して、音声またはデータを送受信するための処理を行う。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 チップ抵抗器
2 基板
2A 素子形成面
3 第1接続電極
4 第2接続電極
5 素子
10 凹部
11 凸部
12 凹凸
21 抵抗体膜
22 配線膜
33 Ni層
34 Pd層
35 Au層
56 抵抗
101 チップコンデンサ
111 下部電極膜
112 容量膜
113 上部電極膜
131〜139 電極膜部分
221 チップインダクタ
222 チップ抵抗器
224 チップ抵抗器
225 チップインダクタ
227 チップコンデンサ
228 チップダイオード
230 チップコンデンサ
231 チップダイオード
233 チップ抵抗器
234 チップコンデンサ
235 チップインダクタ
C1〜C9 キャパシタ要素
F(F1〜F9) ヒューズ
R 抵抗体

Claims (16)

  1. 四角形状の中央領域および前記中央領域の周囲の周縁部を有し、一方面および前記一方面の反対側の他方面を有する基板と、
    前記基板の前記中央領域の前記一方面上に形成された複数の素子要素を含む素子回路網と、
    前記基板の前記中央領域の前記一方面上に設けられ、前記素子回路網を外部接続するための電極とを含み、
    前記基板の前記一方面および前記他方面に交差する側面には、前記基板の厚さ方向に切り欠かれた凹部および前記凹部に隣り合う凸部が交互に配置されてなる凹凸が形成されており、
    前記凹部および前記凸部は、前記基板の一方面の前記周縁部から前記基板の他方面の前記周縁部まで、それぞれ連続して形成されている、チップ部品。
  2. 前記凸部は、互いに同じ幅で形成され、前記基板の前記側面の周方向に一定のピッチで配置されている、請求項1に記載のチップ部品。
  3. 前記凸部は、前記凹部の幅よりも幅広な凸部を含む、請求項1に記載のチップ部品。
  4. 前記凹凸は、前記基板の前記側面の全周にわたって形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチップ部品。
  5. 前記凸部は、前記基板の前記一方面の法線方向から見た平面視において、四角形状に形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチップ部品。
  6. 前記凸部は、前記基板の前記一方面の法線方向から見た平面視において、三角形状に形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチップ部品。
  7. 前記凸部は、前記基板の前記一方面の法線方向から見た平面視において、円弧状に形成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチップ部品。
  8. 前記複数の素子要素を切り離し可能に前記電極にそれぞれ接続するための複数のヒューズを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のチップ部品。
  9. 前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数の抵抗体を含む抵抗回路網を含み、
    前記チップ部品がチップ抵抗器である、請求項8に記載のチップ部品。
  10. 前記抵抗体が、前記基板上に形成された抵抗体膜および前記抵抗体膜に積層された配線膜を含む、請求項9に記載のチップ部品。
  11. 前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数のキャパシタ要素を含むキャパシタ回路網を含み、
    前記チップ部品がチップコンデンサである、請求項8に記載のチップ部品。
  12. 前記キャパシタ要素が、前記基板上に形成された容量膜と、前記容量膜を挟んで対向する下部電極膜および上部電極膜とを含み、
    前記下部電極膜および前記上部電極膜が、分離された複数の電極膜部分を含み、
    前記複数の電極膜部分が前記複数のヒューズにそれぞれ接続されている、請求項11に記載のチップ部品。
  13. 前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数のインダクタ要素を含むインダクタ回路網を含み、
    前記チップ部品がチップインダクタである、請求項8に記載のチップ部品。
  14. 前記素子回路網が、前記基板上に形成された複数のダイオード要素を含むダイオード回路網を含み、
    前記チップ部品がチップダイオードである、請求項8に記載のチップ部品。
  15. 前記電極は、Ni層と、Au層とを含み、前記Au層が最表面に露出している、請求項1〜14のいずれか一項に記載のチップ部品。
  16. 前記電極が、前記Ni層と前記Au層との間に介装されたPd層をさらに含む、請求項15に記載のチップ部品。
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