JP6100542B2 - 建築用シャッターにおけるガイドレール - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の出入り口等の開口部に建て付けられる建築用シャッターにおけるガイドレールの技術分野に関するものである。
一般に、建築物の出入り口等の開口部に建築用シャッターが建て付けられることがあるが、このような建築用シャッターは、左右のガイドレールにシャッターカーテンを昇降ガイドさせる構成になっている。そしてこの場合に、シャッターカーテンが左右に最大限ずれたとしても、シャッターカーテンがガイドレールから外れないよう、ガイドレールでのシャッターカーテンの飲み込み代が設定されている。つまり、シャッターカーテンが左右方向一方に最大限ずれたとしても、シャッターカーテンの左右方向他端側はガイドレール内に飲み込まれた状態となるよう寸法設定されている。この結果、シャッターカーテンが損傷する等して交換しようとしたときに、シャッターカーテンをガイドレールから外すことができないという問題がある。
そこでガイドレールを、外レールと内レールの二重レール構造とし、シャッターカーテンを交換するときに、内レールを外レールから外すことでシャッターカーテンの左右ずれ寸法を大きく取れる構成にし、これによってシャッターカーテンをガイドレールから外すことができるようにしたものが知られている(例えば特許文献1、2参照)。
特開2002−213167号公報 実開平3−15993号公報
ところでこのような建築用シャッターでは、シャッターカーテンが強風に曝されて撓むと、シャッターカーテンの左右端縁部がガイドレールから抜け出る惧れがあり、そのため、シャッターカーテンに耐風フックを設け、該耐風フックを、ガイドレールの内レールに設けた係止片に係止するようにしてシャッターカーテンの抜け止めをしているが、例えば台風等に見舞われやすいところ、海岸近傍、山岳地帯等では強風に見舞われやすく、そこでシャッターカーテンのガイドレールに対する飲み込み代を大きくして強風に耐えられるようにすることが要求される。
これに対しシャッターカーテンは、開閉作動する際に左右にズレることを見越してシャッターカーテンの左右端縁と内レールのレール溝底面とのあいだ隙間を設ける必要があるが、飲み込み代を変更した場合、前記隙間が変化してしまうことになる。ところでこの隙間はシャッターカーテンの左右振れの許容と抜け止めとの機能を果たすものであるから隙間は一定に維持することが要求され、そのためには、異なった飲み込み代に対応した複数の内レールを準備しておかなければならないという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、前後方向の出入りをする開口部の開閉をするシャッターカーテンと、該シャッターカーテンの開閉ガイドをする左右のガイドレールと、シャッターカーテンを巻き取る巻取りドラムとを備えて構成される建築用シャッターにおいて、ガイドレールを、シャッターカーテンのガイド溝が形成された内レールを外レールに対して着脱自在に固定された二重レール構造として、内レールが外レールから開口部の左右方向外方から内方に向けて取り外しができるように構成するにあたり、内レールは、内レールの溝底部を形成するための内側半部と、該内側半部の前後方向両端に取り付けられて内レールの前後板面を形成するための前後一対の外側半部とを組み合わせたもので構成され、内レールと外レールの溝底部同士の間に隙間が設けられ、ガイド溝は、該ガイド溝の溝底部を構成する内レール内側半部の溝底面部と、該溝底面部の前後方向両端部から左右方向内方に向けて延出してガイド溝の溝奥側前後方向内側面を構成する内レール内側半部の前後内側面部と、ガイド溝の開口側前後内側面部を構成する内レール外側半部の開口側前後内側面部とで構成され、内レール内側半部の前後内側面部に、シャッターカーテンに設けた耐風フックが係止する係止部が設けられていると共に、内レール内側半部は、該内レール内側半部の前後内側面部よりも前後方向外側に延出する前後両端片部を備え、内レール外側半部は、前記前後両端片部に左右方向内側から当接して左右方向外側から螺入されるビスにより固定される固定片部を備えていることを特徴とする建築用シャッターにおけるガイドレールである。
請求項2の発明は、前記隙間には補強部材が設けられるものであり、該補強部材は左右方向内側が開口したものであり、該補強部材の開口に内レール内側半部の溝底面部が挿入可能になっていることを特徴とする請求項記載の建築用シャッターにおけるガイドレールである。
請求項1の発明とすることにより、内レールを外レールから外すことでシャッターカーテンの交換ができるものでありながら、例えばシャッターカーテンのガイドレールへの飲み込み代を大きくして強風仕様にしたい場合に、内レール内側半部について溝底部が深いものに交換すればよいことになって、前後一対の内レール外側半部はそのまま使用することができ、その分、資源の無駄を省くことができる。
しかもシャッターカーテンの飲み込み代を変更して耐風力を変更したい場合に、内レール内側半部のみの変更でよいことになるが、内レール内側半部は溝底面部の深さを異ならしめるだけでよく、内レール内側半部の他の部位の形状はおなじものでよいことになり、この結果、内レール内側半部の外側半部との組み合わせ形状の変更が強いられることがなくなって、内レール外側半部を共通して用いることができることになる。
そのうえ、耐風力を変更すべくシャッターカーテンの飲み込み代を変更することによりシャッターカーテンに設けた耐風フックの位置が変更した場合に、内レール内側半部を、位置変更した耐風フックに対応した位置に係止部位置があるものと交換すればよいことになって、交換部品を最小限のものにできることになる。
請求項の発明とすることにより、内外レールの溝底面部間の隙間に補強部材を設けてガイドレール自体の強度アップが図れるものにできながら、耐風力を高めるためにシャッターカーテンのガイドレールへの飲み込み代を大きくすべく内レールの溝底面部を深くしたとしても、これを補強部材が吸収できることになる。
建築用シャッターの一部切欠き正面図である。 建築用シャッターの側面図である。 ガイドレールの一部省略側面図である。 図3のガイドレールのC−C断面図である。 外レールの分解平面図である。 内レールの分解平面図である。 ガイドレールの分解平面図である。 (A)(B)は汎用仕様、強風仕様の実施例を示すガイドレール部の平面断面図である。 (A)(B)はガイドレールを露出納まりした状態を示すガイドレール部の平面断面図、(C)は埋込み納まりをした状態を示すガイドレール部の平面断面図である。 障害物検知センサの投受光器を組み込んだ状態を示すガイドレール部の平面断面図である。 ガイドレールを強風仕様でかつ補強部材が設けられた場合のガイドレール部の平面断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図面において、1は建築用電動シャッターであって、該建築用電動シャッター1は、シャッターカーテン2、該シャッターカーテン2の左右両端部を昇降案内する後述のガイドレール3、シャッターカーテン2を巻装する巻取りドラム4、巻取りドラム4を回転駆動させるための開閉機5、開閉機5を駆動するためのスイッチSW等の各種部材装置で構成され、前後方向に通過する建築物の開口部に建て付けられるものであることは勿論である。
尚、開口部の通過方向を前後方向、ガイドレールが取り付けられる間口幅方向を左右方向、間口高さを上下方向、そして前後方向においてシャッターカーテン2のカーテン芯L(開口の前後方向中心)から離れる方向を外側方向、近づく方向を内側方向、左右方向においてガイドレールから開口の左右方向中心側を内側、反対側を外側と便宜上定義するが、これに限定されるものではない。
前記ガイドレール3は、外レール6と内レール7との基本部材を用いて構成されているが、これら内外レール6、7はシャッターカーテンのカーテン芯Lを中心線として前後対象形状をしている。
外レール6は、内側半部8と前後一対の外側半部9とで組み合わせ形成されているが、内側半部8は、外レール6の溝底部を構成すべく前後方向を向いた板状の第一片部8aと、該第一片部8aの前後両端から左右方向内側に向けてそれぞれ折曲した第二片部8bと、該第二片部8bの左右方向内端から前後方向外方に向けて折曲した第三片部8cと、該第三片部8cの前後方向外端から左右方向内方に向けて折曲した第四片部8dとによって一体に形成されているが、さらに第二片部8bの左右方向外端8gよりも左右方向内側部位の前後外側面には前後方向外方に向けて係止凹部8eが突出形成され、第四片部8dの前後方向外側面部には左右方向内端8hよりは外側位置において前後方向外方に向けて締結片8fが突出形成されている。
一方、外レール6の外側半部9は、内側半部8の第一片部8aの前後方向外側に位置する状態で該第一片部8aと左右方向面一状(前後方向直線状)となる第一片部9aと、該第一片部9aの前後方向外端から左右方向内方に向けて折曲され、左右方向内端9eが内側半部第四片部8dの左右方向内端8hと左右方向同位置になる第二片部9bとによって一体に形成され、第一片部9aの前後方向内端には左右方向内方に向けて形成され、前記係止凹部8eに左右方向外方から内方に向けて係脱自在に嵌入する係止凸部9cが突出形成され、第二片部9bの左右方向内端9eよりは左右方向外側に位置して前記内側半部締結片8fに対して左右方向外側から積層状に当接する締結片9dが突出形成されている。
そして外レール6は、外側半部9に対し、内側半部8を左右方向内方から外方に向けて組み込むことで、係止凹部8eと係止凸部9cとが嵌入して前後方向のズレ止めがなされると共に、前記積層した締結片8f、9d同士を、内側半部第四片部8dの左右方向内端部と外側半部第二片部9bの左右方向内側端部との前後間に形成される第一スペースS1に左右方向内方から外方に向けて挿入したビス10を螺入することで一体化され、このようにして外レール6が組み立てられるようになっている。尚、図中、11は前記第一スペースS1に左右方向内側から外側に向けて無理嵌めされる塞ぎ材である。
一方、内レール7は、シャッターカーテン2の実質的な開閉ガイドをするためのガイド溝Gが形成されるものであるが、ここでは、内側半部12と前後一対の外側半部13とで組み合わせ形成されている。内側半部12は、内レール7の溝底部を構成すべく前後方向を向き、外レール6の溝底となる第一片部8aに対して左右方向内側に第二スペースS2(本願発明の「隙間」に相当する。)を存すると共に、前後両端片部12bの端縁が外レール6の第二片部8bの前後方向内側面に当接するか僅かに間隙を存する状態で対向する板状の第一片部12aと、該第一片部12aの前後両端片部12bよりも前後方向内側位置から左右方向内方に向けて突出し、左右方向内端12cが外レール第三片部8cの左右方向内端よりも左右方向内方に位置する第二片部12d(本発明の「溝奥側前後内側面」に相当する。)と、該第二片部12dの左右方向内端12cよりも僅かに左右方向外端側に位置していて略外レール第三片部8cに対応する位置において前後方向内側に突出していて図8に示すようにシャッターカーテン2に設けた耐風フック14がシャッターカーテン2が風を受けて撓んだ場合に係止する第三片部12e(本発明の「係止部」に相当する。)とにより構成されている。
一方、内レール外側半部13は、内レール内側半部第一片部12aの第二片部12dよりも前後方向外側部位に左右方向内側から当接して左右方向外側から螺入するビス10aにより固定される第一片部13aと、内レール内側半部第二片部12dに対して前後方向外側に沿う状態で該第一片部13aの前後方向内端から左右方向内端に向けて折曲され、後述するように内外レール6、7を固定した場合に、左右方向内端13bが外レール外側半部第二片部9bの左右方向内端9eおよび外レール内側半部第四片部8dの左右方向内端8hと同位置となる第二片部13c(本発明の「開口側前後内側面部」に相当する。)と、内外レール6、7を固定した場合に、外レール内側半部第二片部8bに前後方向内側に沿う状態で第一片部13aの前後方向外端から左右方向内方に向けて折曲され、外レール内側半部第三片部8c位置までに至る第三片部13dと、第二片部13cの左右方向中間位置から第三片部13dの左右方向内端位置を経て外レール内側半部第三片部8cに左右方向内側から積層し、左右方向内側から螺入するビス10bにより外レール内側半部第三片部8cに固定される第四片部13eと、該第四片部13eの第三片部13d位置よりも僅かに前後方向内側位置から左右方向内方に向けて突出し、左右方向内端13fが第二片部13cの左右方向内端13bよりも僅かに左右方向外側に位置し、かつ外レール内側半部第四片部8dに対して前後方向に第三スペース(本発明の「配設スペース」に相当する。)S3を存する第五片部13gと、該第五片部13gの左右方向内端13fから第二片部13cの左右方向内端13bよりも僅かに左右方向外端に至る第六片部13hとにより一体に構成されており、これによって第三、第五片部13d、13gが本発明の内レール前後外側面を構成している。
そして内レール7は、前述したようにビス10aにより内側片部12と外側片部13とが組み付け固定されることになるが、該内レール7に形成されるガイド溝Gの溝底面は内側半部12の第一片部12aにより、溝奥側前後面部は内側半部12の第二片部12dにより、開口側前後面部は外側半部13の第二片部13cによりそれぞれ形成された凹溝状になっている。
つまり、第三スペースS3は、外レール6と内レール7との境界部分において、外レール内側半部第四片部8dと、これに対向する内レール外側半部第五片部13gが前後壁面となり、左右に積層する外レール内側半部第三片部8c、内レール外側半部第四片部13eが溝底となって、左右方向内方が開口した凹溝形状に構成され、そしてこの溝底において前記積層する外レール内側半部第三片部8c、内レール外側半部第四片部13e同士をビス10bで左右方向内側から外側に向けて螺入することで、外レール6と内レール7とが一体に組み付けられるようになっている。
さらに内レール外側半部13の第二片部13cには、内レール内側半部第二片部12dの左右方向内端12cが左右方向外側から内側に向けて嵌入する嵌入凹部13iと、第二片部13cの左右方向内端部位においてカーテン芯L側に向けて突設され、モヘア等の緩衝材15が組み込まれる組み込み片13jとが形成されている。
さらに本発明が実施されたガイドレール3において、前記外レール内側半部第四片部8dと内レール外側半部第五片部13gとの間に形成される前後一対の第三スペースS3には、障害物の検知をする非接触型の障害物検知センサである投受光器16がビス10cにより取り付けられる第一補助部材17と、投受光器16の取り付けがない第二補助部材18とが嵌入組み込みされ、そしてこれら第一、第二補助部材17、18にそれぞれ設けた締結片17a、18aを内レール外側片部第六片部13hに左右方向内側から積層する状態でビス10d、10eを左右方向内方から外方に向けて螺入することでこれら補助部材17、18が組み込まれるように構成され、これによって第三スペースS3が覆蓋されている。
そして外レール6から内レール7を取り外すには、シャッターカーテン2を全開状態に巻き取った状態でビス10d、10eを取り外して第一、第二補助部材17、18を第三スペースS3から抜き出した後、第三スペースS3の溝底に螺入しているビス10bを取り外すことで内レール7は外レール6に対して左右方向内側に向けて取り外すことができるようになっている。そしてこのように内レール7を取り外した状態でシャッターカーテン2を全閉状態にすると、該シャッターカーテン2は、外レール内側半部第一片部8aと内レール内側半部第一片部12aとの間に形成される第二スペースS2分だけ左右方向の移動距離が長く確保され、この長くなった距離を利用してシャッターカーテン2をガイドレール3から取り外してシャッターカーテン2の交換ができるようになっている。
そして内レール7について、図8(A)に示すように、内レール7の溝底面部を構成する第一片部12aが平板状になっている汎用仕様のものに対して、図8(B)のものでは、内レール内側半部12の第一片部12aのうち、前後第二片部12d、12d間(耐風フック14と対向する部位)である溝底面部を溝深にすると共に、前後両端片部12bを前後第二片部12dから延出させ、耐風フック14が係止する第三片部12eを左右方向外側に偏倚させることで、シャッターカーテン2のガイドレール3に対する飲み込み代を大きくして耐風力を高めた強風仕様にすることができ、この場合に、内レール7全体の交換ではなく、内レール7の内側半部12のみの交換でよいようになっている。
ところでこのように、強風仕様とした場合、ガイドレール3自体の強度アップを図ることが好ましいが、この場合、図11に示すように、補強部材19を、鋼製のC型チャンネルのような開口部が形成されたものとし、そして斯かる補強部材19を、この開口部が左右方向内側を向く姿勢でビス10fを介して外レール内側半部第二片部8bに固定することになるが、この補強部材19のビス固定手順としては、外レール内側半部8を外レール外側半部9に固定する以前であって、かつ内レール7を外レール6に組み込む以前の段階で行うことになる。つまり、外レール6内側半部8が単体の状態で開口部が左右方向内方に向いた状態の補強部材19を第二スペースS2に組み込み、そして外レール内側半部第二片部8bの前後方向外側面から内側に向けてビス10fを螺入することにより前記第二スペースS2に配した補強部材19が外レール内側半部第二片部8bに取り付けられることになり、このようにすることにより、内レール内側半部12を前記強風仕様として内レール溝底面部を深いものとした場合であっても、該深い溝底面部が補強部材19の開口に入り込むことになって仕様変更に支障をきたすことがない。
因みにこのように、内レール7の内側半部12のみを交換する場合として、シャッターカーテン2のなかには、例えば通気機能を有したものや意匠性等を考慮して強度的に弱いものが用いられることがあり、このようなシャッターカーテン2を選択した場合でも、それなりの耐風力が求められる場合があり、そのときには内レール7において前述したようなシャッターカーテン2の飲み込み代の大きい内側半部12に交換すればよく、また建築用シャッターを屋内に建て付ける場合のように耐風力が不要な場合があり、その場合にはシャッターカーテン2に耐風フック14がないものとする一方、内レール内側半部12を耐風フック14が係止する第三片部12eのないものに交換すればよく、このように内レール7について、外側半部13は変更することなくそのまま用い、そして内側半部12を種々交換することで、様々な仕様のシャッターカーテンに対応したガイドレール3とすることができる。
さらにはシャッターカーテン2に設けられる耐風フック14には様々な形状のものがあり、第三片部12eについても耐風フック14の形状に対応させたものとした場合に、同じく内レール7について、外側半部13は変更することなくそのまま用い、そして耐風フック14に対応した形状の第三片部12eが形成された内側半部12を採用すればよいことになる。
ところでガイドレール3は、図9(A)(B)に示すように外レール外側半部8を鋼製柱Xや壁Yに外レール6の前後方向一側面を当接し、ビス20やアンカーボルト21を用いて固定する露出納まりと、図9(C)に示すように壁Z内に埋め込む埋込み納まりがあるが、本発明が実施されたものでは、露出納まりの場合、壁Xや柱Yに当接する側の外レール外側半部9の第二片部9bの外側面を該壁Xや柱Yに当接した状態で該外レール外側半部第二片部9bを内側からビス20やアンカーボルト21を用いて固定し、しかる後、外レール6、内レール7を組み付けることでガイドレール3が組み付けられることになる。
この場合の組み込み手法としては、例えば工場においてガイドレール3を仮組込したものを現場に搬入し、外レール6の壁Xや柱Yに取り付ける側の外側半部9をビス10を抜き取ることでガイドレール3から取り外し、該取り外した外側半部9をビス20やアンカーボルト21を介して固定した後、前記取り外したガイドレール3をビス10を介して前記固定した外レール外側半部9に固定することができるが、ガイドレールの建付けについては、外レール6、内レール7をそれぞればらばらに分解したものや、仮組込した内レール7、外レール6をそれぞれを現場に持ち込んでガイドレール3を現場で組み立てるようにしてもよいことは言うまでもない。
一方、埋込み納まりをする場合、本実施の形態のガイドレールはアルミニウムの押し出し形材で形成されているため溶接ができず、そこで外レール6の底部外面に鋼製の補助部材22を外嵌させたものを壁Z内に埋め込んだ状態で、補助部材22を躯体側から延出した鉄筋23に溶着することで埋込み固定ができるようになっている。
因みに、第一補助部材17は、上下方向に長く形成され、投受光器16が上下方向に所定間隔を存して複数設けられており、そしてシャッターカーテン2が閉作動する場合に、投受光器16の光軸がシャッターカーテン2下端の座板によって上側から順次遮られてくる場合には異常なしと判断して閉作動を続行すると共に、該遮られた投受光器16の検知作動を停止するが、この順序が崩れてどこか下側の投受光器16の光軸が遮られた場合には障害物検知として判断し、閉作動を緊急停止する等の障害物回避作動をするようになっている。そして第一補助部材17が設けられる第三スペースS3の第一補助部材17のない部分には第二補助部材18が設けられていて第三スペースS3を覆蓋するようになっている。
そしてこのものでは、図10に示すように、投受光器16が組み込まれた第一補助部材17を、前後何れか一方の第三スペースS3に組み込むようにすることで、光軸IまたはIIでの障害物検知ができるが、さらには内外両第三スペースS3に投受光器16が組み込まれた第一補助部材17を組み込むことで、カーテン芯Lを挟んだ前後両側の光軸IおよびIIでの障害物検知ができるように構成することもできる。またさらには投受光器16が組み込まれた第一補助部材17を、例えば左右何れか一方のガイドレール3の前後方向一方の第三スペースS3に組み込み、他方のガイドレール3の前後方向他方の第三スペースS3に組み込むようにすればカーテン芯Lを通過する光軸IIIまたはIVの内外交差状の障害物検知をすることができ、この光軸IIIおよびIVによる交差状の障害物検知を上下に交互に行うようにすることもでき、これらは必要において取捨選択して実施できることはいうまでもない。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、シャッターカーテン2をガイドレール3から取り外すには、シャッターカーテン2を全開状態に巻き取り、そして第一、第二補助部材17、18を第三スペースS3から取り外した状態で、ビス10bを取り外すことで、外レール6から内レール7を抜き出して取り外した状態でシャッターカーテン2を全閉状態にすると、前述したようにシャッターカーテン2は、外レール内側半部第一片部8aと内レール内側半部第一片部12aとの間に形成される第二スペースS2分だけ左右方向の移動距離が長く確保され、この長くなった距離を利用してシャッターカーテン2を左右何れか一方にずらすと、シャッターカーテン2が他方のガイドレール3(外レール6)から外れ、そしてこの外れたシャッターカーテン2を左右逆方向にずらすと、シャッターカーテンのが一方のガイドレールから外れることになる。そして交換したシャッターカーテン2について、前記とは逆操作をすることでシャッターカーテン2の交換ができることになる。
このように本発明が実施されたものにおいては、内レール7を外レール6から外すことで、シャッターカーテン2の交換ができることになるが、この場合に内レール7は、内レール7の溝底部を形成するための内側半部12と、該内側半部12の前後方向両端に取り付けられて内レール7の前後板面を形成するための前後一対の外側半部13とで構成され、そして内レール7と外レール6の溝底部同士の間に第二スペースS2が形成されているため、シャッターカーテン2のガイドレール3への飲み込み代を汎用のものよりも大きくして耐風力をアップしたい場合、外側半部13は変更することなく、内側半部12についてレール溝底部の深さを深いものに変更するだけでよいことになる結果、内レール7全体を変更する必要がない。
そのうえ、内レール7に形成されるガイド溝Gの溝底面は内側半部12の第一片部12aにより、溝奥側前後面部は内側半部12の第二片部12dにより、開口側前後面部は外側半部13の第二片部13cによりそれぞれ形成された凹溝状になっている結果、シャッターカーテン2の飲み込み代を深くして耐風力を強化したい場合に、ガイド溝Gの溝底面を構成する内側半部12の第一片部12aを深いものとしてこの深くなった部位を第二スペースS2側に偏倚させればよく、このため、ガイド溝Gの開口側前後面部を形成している外側半部13の形状変化をする必要がないため、ガイド溝Gの溝深さの変更ができながら外側半部13の共通化が図れることになる。
そのうえシャッターカーテン2に設けた耐風フック14が係止する第三片部12eについても、シャッターカーテン2の飲み込み代を変更することに伴い耐風フック14位置が変化した場合に、該第三片部12eの位置を該変化した耐風フック14に合わせた内レール内側半部12に変更すればよく、内レール外側半部13については変更する必要がなく、この結果、耐風フック14位置が変更に対応して第三片部12eの位置を変えることができながら内ケール外側半部13の共通化が図れることになる。
しかも第二スペースS2に補強部材19を設けることによってガイドレール3の補強が図れるが、該補強部材19は左右方向内側が開口したものとして、該補強部材19の開口に内レール内側半部12の第一片部12aが挿入可能になっている結果、補強部材を第三スペースS3に配してガイドレールの強度アップを図りながら、ガイド溝Gを溝深いものにできて耐風力の強化が問題なくできることになる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないものであることは勿論であって、外レールは一体型であってもよく、また外レールが分割型であった場合、その分割数は二つであってもよく、また四つ以上であってもよい。さらに、建築用シャッターカー電動式ではなく手動式である場合、障害物検知センサは不要であり、このような場合には第三スペースS3のないものでも実施することができる。
本発明は、建築物の出入り口等の開口部に建て付けられる建築用シャッターにおけるガイドレールに利用することができる。
1 建築用電動シャッター
2 シャッターカーテン
3 ガイドレール
6 外レール
7 内レール
12 内レール内側半部
13 内レール外側半部
22 補強部材
S2 スペース

Claims (2)

  1. 前後方向の出入りをする開口部の開閉をするシャッターカーテンと、該シャッターカーテンの開閉ガイドをする左右のガイドレールと、シャッターカーテンを巻き取る巻取りドラムとを備えて構成される建築用シャッターにおいて、ガイドレールを、シャッターカーテンのガイド溝が形成された内レールを外レールに対して着脱自在に固定された二重レール構造として、内レールが外レールから開口部の左右方向外方から内方に向けて取り外しができるように構成するにあたり、内レールは、内レールの溝底部を形成するための内側半部と、該内側半部の前後方向両端に取り付けられて内レールの前後板面を形成するための前後一対の外側半部とを組み合わせたもので構成され、内レールと外レールの溝底部同士の間に隙間が設けられ、ガイド溝は、該ガイド溝の溝底部を構成する内レール内側半部の溝底面部と、該溝底面部の前後方向両端部から左右方向内方に向けて延出してガイド溝の溝奥側前後方向内側面を構成する内レール内側半部の前後内側面部と、ガイド溝の開口側前後内側面部を構成する内レール外側半部の開口側前後内側面部とで構成され、内レール内側半部の前後内側面部に、シャッターカーテンに設けた耐風フックが係止する係止部が設けられていると共に、内レール内側半部は、該内レール内側半部の前後内側面部よりも前後方向外側に延出する前後両端片部を備え、内レール外側半部は、前記前後両端片部に左右方向内側から当接して左右方向外側から螺入されるビスにより固定される固定片部を備えていることを特徴とする建築用シャッターにおけるガイドレール。
  2. 前記隙間には補強部材が設けられるものであり、該補強部材は左右方向内側が開口したものであり、該補強部材の開口に内レール内側半部の溝底面部が挿入可能になっていることを特徴とする請求項記載の建築用シャッターにおけるガイドレール。
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