JP6099995B2 - 試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、容量性または誘導性のインピーダンスを有する被試験体についてインピーダンスの高周波電圧依存性を試験するための試験装置およびこの試験装置を備えるプラズマ処理装置に関する。
半導体デバイスやFPD(Flat Panel Display)の製造プロセスにおけるエッチング、堆積、酸化、スパッタリング等の微細加工または処理には、処理ガスに比較的低温で良好な反応を行わせるためにプラズマが利用されている。通常のプラズマ処理装置は、プラズマを生成するために、高周波またはマイクロ波を用いて真空の処理容器内で処理ガスを励起して放電させる。高周波を用いる処理ガスの放電には、処理容器の中に設けられる平行平板電極間に高周波を印加する容量結合型の放電や、処理容器の周囲に螺旋形または渦巻状に取り付けられるコイルに高周波を印加する誘導結合型の放電などがある。
また、プラズマ処理装置は、プラズマから被処理基板に入射するイオンのエネルギーを制御するために、チャンバ内で基板を載置する載置台(サセプタ)の電極に比較的低い周波数の高周波を印加するようにしている。
プラズマ処理装置は、このようにプラズマの生成や、プラズマから被処理基板に入射するイオンのエネルギーの制御に、様々な高周波を使用する。そのために、高周波を処理容器へ供給する高周波給電ラインを設け、所定の高周波伝搬経路を処理容器内に設定している。通常、プラズマ処理装置の高周波給電ラインないし高周波伝搬経路は、高周波電源からチャンバ内の電極を通って所定の接地電位部材に至るようになっており、その途中には容量性または誘導性のインピーダンスを有する1つまたは複数の部材が設けられている。
たとえば、処理容器内で基板を静電チャックにより保持する場合がある。静電チャックは、内部に導体層(内部電極)を封入した誘電体層であり、サセプタの主面(プラズマと対向する側の面)上に配置される。そして、該内部電極に所定の直流電圧を印加し、基板と誘電体層との間に発生する静電吸着力によって基板を保持する仕組みになっている。上記のように載置台の電極にイオン引き込み用の高周波を印加する場合は、その高周波が静電チャックおよび基板を通ってプラズマ生成空間または処理空間に放射される。この時、静電チャックの誘電体(容量性の部材)には、相当(通常1000V以上)の高周波電圧がかかる。
また、プラズマ処理装置は、プラズマ処理時の基板温度を高い応答速度で制御する場合がある。そして、一般的には、通電により発熱する発熱体を静電チャックまたはサセプタに組み込んで、該発熱体の発生するジュール熱を制御するヒータ方式を採用している。このようなヒータ方式においては、サセプタ内蔵の発熱体を介してヒータ給電ラインに入ってくる高周波のノイズがヒータ電源に到達すると、ヒータ電源の動作ないし性能が害されるおそれがある。そこで、ヒータ給電ライン上で高周波のノイズを減衰させまたは遮断するためのフィルタを設けている。通常、この種のフィルタは、非常に大きなインダクタンスを有するコイルを備えている。このコイル(誘導性の部材)にも、相当(通常1000V以上)の高周波電圧がかかる。
特開2009−99858号公報
上記のような静電チャックの誘電体や高周波ノイズ遮断フィルタのコイルのように、プラズマ処理装置において高周波が伝搬する容量性または誘導性の部材については、装置に組み込まれる前に予め高周波耐電圧試験を行って高周波に対する耐圧性能を確認する必要があり、また部材製造時の個体差を限りなく小さくすることも重要である。したがって、高周波耐電圧試験は、個々の部材毎に行う必要がある。
従来より、この種の高周波耐電圧試験には、昇圧トランスが多く用いられている。高周波電源より出力された高周波電圧を、巻線比1:n(たとえばn=10)の昇圧トランスによりn倍(10倍)に昇圧して、被試験体に印加することができる。被試験体が誘電体である場合は、高周波電源のRF出力を徐々に上げながら被試験体における電圧降下(二次電圧)および負荷電流(二次電流)をモニタし、負荷電流が急激に増加して短絡状態になる直前の被試験体電圧降下の値を耐電圧測定値とする。
高周波耐電圧試験では、実際に運用される周波数(通常MHz帯域)の高周波が用いられるため、誘電体の被試験体が絶縁破壊してなくても相当の負荷電流が流れる。この点に関して、昇圧トランス方式は、負荷電流のn倍の電流が一次側で流れるので、大電流容量つまり大型の高周波電源を必要とすることが大きな不利点となっている。また、トランスのインダクタンスによって大きな突入電流が生ずることも懸念されている。
また、上記のように試験中に被試験体を負荷電流が持続的に長時間流れると、その間に漏れ抵抗の発熱等によって被試験体インピーダンスの高周波電圧依存性が変化することがある。このため、絶縁破壊電圧の測定精度が低いことや、絶縁破壊に至らないまでも絶縁破綻によってインピーダンスが劣化(低下)するときの高周波電圧依存性を適確にモニタできないことも課題となっている。さらには、高周波電源のRF出力を徐々に上げながら被試験体電圧降下をモニタする試験作業員の手際が良くないと、被試験体に高周波電圧が耐電圧付近の値で持続的に印加されることによって、被試験体がダメージを受けることがあり、この点も問題となっている。
一方、コイルのような誘導性の部材は、絶縁破壊という観点での耐電圧試験は不要である。ただし、コア入りのコイルは、鉄損による発熱によって温度がキュリー温度を超えるとコアの透磁率(ひいてはコイルのインピーダンス)が急激に低下して高周波ノイズ遮断機能が効かなくなるので、その観点での耐電圧試験が必要となる。しかしながら、上記のような従来の昇圧トランス式の試験装置は、コア入りコイルのインピーダンスが低下(劣化)するときの高周波電圧依存性を適確にモニタすることができない。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するものであり、被試験体にダメージを与えずに、そのインピーダンスの高周波電圧依存性を効率的かつ適確に試験することができる試験装置を提供する。
本発明試験装置は、容量性または誘導性のインピーダンスを有する被試験体について前記インピーダンスの高周波電圧依存性を試験するための試験装置であって、一定周波数の高周波を可変のエンベロープで出力する高周波電源部と、時間軸上の一定区間で菱形のエンベロープ波形を有する高周波パルスを出力するように前記高周波電源部を制御する制御部と、前記高周波電源部と前記被試験体との間でインピーダンスの整合をとる整合器と、前記高周波電源部からの前記高周波パルスに応じて前記被試験体にかかる高周波電圧のエンベロープ波形をモニタするモニタ部とを有する。
上記構成の試験装置においては、整合器により高周波電源部と被試験体との間でインピーダンスの整合をとり、高周波電源部より比較的低いパワーで出力される高周波パルスを整合器に通して高周波耐電圧試験に必要な電圧まで昇圧して被試験体に印加することができる。これにより、昇圧トランスを用いる必要がなく、被試験体の有するインピーダンス毎に適切なトランスを保有または用意することが無くなるため、高周波電源部を安価小型のもので済ますことができる。また、被試験体に所要の高周波電圧をパルス持続時間だけ印加するので、被試験体にダメージを与えなくて済む。さらに、被試験体にかかる高周波電圧(被試験体印加電圧)のエンベロープ波形が菱形であるか否か(つまりインピーダンスが始終不変であるか否か)をグラフの形態で簡明にモニタ観察することもできる。特に、被試験体印加電圧の菱形波形の逆テーパ状に増加するエンベロープ部分に屈曲、歪み、降落、欠損等があった場合は、その波形崩れの態様を観察することによって、被試験体のインピーダンスの高周波耐電圧依存性(特に高周波耐電圧)の詳細を正確に取得することができる。加えて、エンベロープ波形が菱形の高周波電圧を被試験体に印加するので、高周波耐電圧試験の定型性および再現性を向上できるとともに、インダクタンス成分が大きい被試験体を測定する場合には、印加時および印加終了時に生ずる突入電流のオーバーシュートを回避することができるという効果も得られる。
本発明の試験装置によれば、上記のような構成および作用により、被試験体にダメージを与えずに、そのインピーダンスの高周波電圧依存性を効率的かつ適確に試験することができる。
本発明の第1の実施形態における試験装置の構成を示すブロック図である。 上記試験装置において、整合回路(π形結合回路)と誘電体の被試験体とからなる負荷の回路を示す図である。 上記試験装置においてインピーダンスの整合がとれているときに高周波電源部側から見える負荷のインピーダンスを示す図である。 上記試験装置においてインピーダンスの整合がとれているときの負荷の等価回路を示す図である。 上記試験装置において、誘電体の被試験体について試験が行われる場合の各部の波形を模式的に示す図である。 オシロスコープの画面上に表示される無負荷時の被試験体印加電圧の実際の波形(写真)を示す図である。 誘電体の被試験体が絶縁破壊した場合にオシロスコープの画面上に表示される被試験体印加電圧の実際の波形(写真)を示す図である。 被試験体印加電圧の交流波形を含まないエンベロープ波形を表示出力する場合の一例を示す図である。 上記試験装置において、コア入りコイル(被試験体)が菱形の波形の被試験体印加電圧に持ち堪えた場合のオシロスコープ上の電圧波形を模式的に示す図である。 上記試験装置において、コア入りコイル(被試験体)が菱形の波形の被試験体印加電圧に耐えられなかった場合のオシロスコープ上の電圧波形を模式的に示す図である。 オシロスコープの画面上に表示される被試験体印加電圧の実際の波形(写真)を示す図である。 第2の実施形態における試験装置の構成を示すブロック図である。 図10の試験装置が所与の被試験体についてインピーダンスの高周波電圧依存性を試験するときの手順を示すフローチャート図である。 上記試験における装置内の各部の波形を模式的に示す図である。 第3の実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す図である。 上記プラズマ処理装置における試験部の構成例を示すブロック図である。 上記プラズマ処理装置における試験部の別の構成例を示すブロック図である。 変形例における試験用の高周波パルスの波形を模式的に示す図である。 別の変形例における試験用の高周波パルスの波形を模式的に示す図である。 別の変形例における試験用の高周波パルスの波形を模式的に示す図である。 他の変形例における試験用の高周波パルスの波形を模式的に示す図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本発明において「パルス」または「高周波パルス」とは、短時間に電圧の振幅が急峻に変化する任意の波形を意味し、矩形波(方形波)に限定されず、たとえば菱形波、三角波(ランプ波)、のこぎり波、台形波等も含まれる。
ただし、インダクタンス成分が大きい被試験体を測定する場合には、印加時および印加終了時に生ずる突入電流のオーバーシュートが発生することもあるので、そのような突入電流のオーバーシュートを回避するには菱形波がより適している。

[試験装置(実施形態1)の構成]
図1に、本発明の第1の実施形態における試験装置の構成を示す。この試験装置は、容量性または誘導性のインピーダンスを有する所与の被試験体についてインピーダンスの高周波電圧依存性を試験するための装置であり、基本構成として、高周波電源部10、基準波形発生器12、整合器14、オシロスコープ16、操作パネル18および主制御部20を備えている。
高周波電源部10は、所望の周波数および所望のパルス波形を有する試験用の高周波パルスを発生するように構成されている。高周波電源部10には、高周波発振器22、高周波パワーアンプ24、電源制御部26および方向性結合器28が設けられている。
高周波発振器22は、一定周波数または可変周波数の高周波を正弦波で発生する。高周波パワーアンプ24は、高周波発振器22より発生される正弦波の出力(パワー)を可変の利得または増幅率で増幅する。電源制御部26は、主制御部20からの制御信号にしたがって高周波発振器22および高周波パワーアンプ24を直接制御する。方向性結合器28は、高周波パワーアンプ24と整合器14との間の高周波伝送ライン上で、順方向に伝搬する進行波の電圧Vf(より正確には、進行波電圧Vfの正極性エンベロープ)および逆方向に伝搬する反射波の電圧Vr(より正確には、反射波電圧Vrの正極性エンベロープ)をそれぞれ表わす進行波検出信号MVfおよび反射波検出信号MVrを取り出す。進行波検出信号MVfは、高周波パルスの波形制御のためのフィ−ドバック信号として、電源制御部26に与えられる。電源制御部26は、方向性結合器からの進行波検出信号MVfと後述する基準波形発生器12からの基準波形信号WSとを比較して、比較誤差を生成する誤差増幅器(図示せず)を有している。反射波検出信号MVrは、被試験体側から所定の閾値を超える大きな反射波が伝搬して来た時に、高周波パワーアンプ24の出力を制限または停止させるタイミング信号として、電源制御部26に与えられる。
基準波形発生器12は、たとえばファンクション・ジェネレータからなり、三角波、のこぎり波、矩形波等の所望の波形を有する基準波形信号WSを発生する。この基準波形信号WSは、高周波電源部10より出力される試験用の高周波パルスのエンベロープ波形を規定する。ここで、高周波パルスは、通常は電圧のパルスVRFとして定義されるが、電流のパルスあるいは電力のパルスとして定義されてもよい。高周波パルスVRFの持続時間またはパルス幅は、任意の長さに設定可能であるが、通常は0.5秒〜3秒に選ばれる。また、高周波パルスVRFの極大値またはピーク値は、この高周波パルスVRFによって被試験体にかかる高周波電圧の最大値を規定する。したがって、所与の被試験体に対する高周波耐電圧試験においては、高周波パルスVRFのピーク値を調整することで、被試験体にかける高周波電圧の最大値を調整することができる。
整合器14は、高周波電源部10と被試験体との間でインピーダンスの整合をとるために、1つまたは複数の可変リアクタンス素子を含む整合回路と、それらの可変リアクタンス素子を可変に操作するための手動式または自動式の操作部とを有している。手動操作式の場合は、試験の作業員が、進行波・反射波の電圧またはパワーを計器でモニタしながら、たとえば進行波の電圧またはパワーが最大になるように、あるいは反射波の電圧またはパワーが最小になるように、つまみ類やボタン類を操作して整合をとるようになっている。自動操作式の場合は、マッチングコントローラ、インピーダンスセンサ、駆動部(モータ)等で構成されるオートマッチング機構が動作して整合をとるようになっている。
通常、高周波電源部10は、50Ω(純抵抗)の出力インピーダンスZRFを有している。したがって、高周波電源部10側から見た被試験体および整合回路の合成インピーダンス(負荷インピーダンス)ZLが50Ωの純抵抗となるように可変リアクタンス素子の静電容量またはインダクタンスが調整されることで、インピーダンスの整合がとられる。整合器14の出力端子は、被試験体の一箇所に接触する一方の接触子Uaに接続されている。被試験体の別の箇所に接触する帰線側の接触子Ubは接地される。
オシロスコープ16は、被試験体にかかる高周波電圧を波形観測するためのモニタ装置であり、ブラウン管オシロスコープやアナログ・オシロスコープでも構わないが、波形データを保持または蓄積するメモリ機能や主制御部20へ送信できる通信機能等を備えたディジタル・オシロスコープを好適に使用できる。なお、被試験体にかかる高周波電圧または被試験体印加電圧は、電圧プローブ30を介してオシロスコープ16に取り込まれる。
主制御部20は、1つまたは複数のマイクロコンピュータ(CPU)を含み、装置内の各部つまり高周波電源部10、基準波形発生器12、整合器14、オシロスコープ16の各々の動作を制御する。また、主制御部20は、キーボード等の入力装置や液晶ディスプレイ等の表示装置を含むマン・マシン・インタフェース用の操作パネル18および各種プログラムや設定値等の各種データを格納または蓄積する外部記憶装置(図示せず)等とも接続されている。

[試験装置(実施形態1)の作用]
この試験装置は、整合器14により高周波電源部10と被試験体との間でインピーダンスの整合がとられている状態つまり同調状態の下で、高周波電源部10より比較的低いパワーで出力される高周波を高周波耐電圧試験に必要な電圧まで昇圧して被試験体に印加することができる。
たとえば、図2に示すように、整合器14の整合回路をπ形結合回路で構成し、インピーダンスZUT(ZUT=ρ+1/jωCUT)を有する誘電体の被試験体についてインピーダンスの高周波電圧依存性を試験する場合を考える。ここで、CUTは被試験体の静電容量、ρは被試験体の漏れ抵抗、ωは試験で使用する高周波の角周波数である。
このπ形結合回路においては、上記のような手動操作式または自動操作式により可変コンデンサC1,C2の静電容量が調整され、インピーダンスの整合がとられる。そうして同調状態が確立すると、図3に示すように、高周波電源部10側から見える負荷[整合器14,被試験体]のインピーダンスZLは高周波電源部10の出力インピーダンスZRFに等しい値つまり50Ω(純抵抗)となる。したがって、高周波電源部10のRF出力がたとえば200W(実効値)のときは、100V(実効値)の高周波電圧VRFで2A(実効値)の高周波電流IRFが整合器14に入力される。
なお、図4の等価回路における抵抗RAおよび容量CAは、次の式(1),(2)でそれぞれ表わされる。
L=G/(G2+B2) ・・・・・(1)
A=(G2+B2)/ωB ・・・・・(2)
ただし、G=1/ρ、B=ω(C2+CUT)である。
図5に、この試験装置において、誘電体の被試験体についてそのインピーダンスの高周波電圧依存性(特に耐電圧特性)を試験する場合の各部の波形を示す。
この試験に先立ち、整合器14において、高周波電源部10と被試験体との間でインピーダンスの整合をとるための手動式または自動式の同調操作が行われる。この同調操作では、高周波電源部10より連続波の高周波を相当低目(通常10W以下)のパワーで出力させる。そして、同調状態が確立した時点で、高周波電源部10をいったんオフにするとともに、整合器14内のすべての可変リアクタンスを固定(ロック)する。
次いで、主制御部20は、図5の(a)に示すように所定のタイミングt0でトリガ信号TRをオシロスコープ16に与えてから、一定の遅延時間Tsの経過後に(時点t1で)基準波形発生器12に制御信号(スタート信号)STを送って、図5の(b)に示すような三角波の基準波形信号WSを発生させる。同時に、主制御部20は、高周波電源部10をアクティブにする。
高周波電源部10内では、高周波発振器22およびパワーアンプ24が可変のパワーで所定周波数の高周波を発生する。そして、電源制御部26が、方向性結合器28からの進行波検出信号MVfを基準波形発生器12からの基準波形信号WSと比較して、比較誤差を零に近づけるように高周波パワーアンプ24の利得を可変に制御する。こうして、高周波電源部10より、基準波形信号WSによって規定される菱形波形およびピーク値Vmaxを有する高周波パルスVRFが得られる(図5の(c))。ここで、この菱形波形の高周波パルスVRFは、時間軸上の一定区間(開始から中間点までの区間)で逆テーパ状に増大するエンベロープenを有している。そして、この高周波パルスVRFが整合状態を保持している整合器14に通されることによって、おおよそ(ZUT/ZRF1/2倍に昇圧された高周波電圧VUTが被試験体に印加される。
ここで、被試験体のインピーダンスZUTが始終不変または一定であるとき、つまり被試験体が高周波電圧VUTのピーク値Vmaxに持ち堪えたときは、図5の(d)に示すようにその高周波電圧つまり被試験体印加電圧(または被試験体電圧降下)VUTは時間軸上で規定の菱形波形を始終維持する。
しかし、被試験体が印加電圧VUTに耐えきれなくて絶縁破綻または絶縁破壊を起こすこともある。一般に、絶縁破綻した場合は、図5の(e)に示すように、被試験体印加電圧VUTが或る値(絶縁破綻電圧)VJを超える区間で菱形波形の上部および下部が幾らか潰れるように屈曲する。また、絶縁破壊した場合は、図5の(f)に示すように、被試験体印加電圧VUTが或る値(絶縁破壊電圧)VKに達するや否やそこから波形が一気(略垂直)に崩落または屈曲する。試験作業員は、オシロスコープ16の画面上で上記のような被試験体印加電圧VUTの波形が途中(特に逆テーパ状傾斜部EN)で屈曲する態様を観測し、その屈曲点の電圧値を絶縁破綻電圧VJまたは絶縁破壊電圧VKとして読み取ることができる。
なお、被試験体印加電圧VUTの波形が崩れるときは、高周波パルスVRFの波形もその影響を受ける。また、被試験体が絶縁破壊した場合あるいは絶縁破綻の度合いが著しい場合は、被試験体のインピーダンスZUTが急激に低下することによって、インピーダンスの整合が外れる。そうすると、被試験体側から大きな反射波が整合器14を通って高周波電源部10に伝搬する。高周波電源部10においては、方向性結合器28がその反射波の電圧(またはパワー)を検出し、電源制御部26が高周波パワーアンプ24の出力をたとえば垂下型保護回路によって制限または停止させるようになっている。
図6Aおよび図6Bに、オシロスコープ16の画面上に表示される被試験体印加電圧VUTの実際の波形(写真)を示す。図6Aの波形は、接触子U,Ubが被試験体に接続していない場合(無負荷時)の波形である。図6Bの波形は、誘電体の被試験体が絶縁破壊した場合の波形である。
モニタ表示形態の別の実施例として、ディジタル式のオシロスコープ16より被試験体印加電圧VUTの観測波形データを主制御部20に送ってもよい。主制御部20は、観測波形データを基に、所定のアルゴリズムを用いた信号処理により、被試験体印加電圧VUTの波形の途中(逆テーパ状傾斜部EN)に屈曲があるか否かを判定することで、絶縁破綻または絶縁破壊の有無を判定することができる。さらに、主制御部20は、所定のアルゴリズムを用いた信号処理により、逆テーパ状波形傾斜部ENにおける屈曲点の電圧値を読み取って、絶縁破綻電圧VJまたは絶縁破壊電圧VKを決定することができる。そして、操作パネル18上でモニタ結果の情報を表示出力することができる。
その場合は、図7に示すように、被試験体印加電圧VUTの高周波の正弦波波形を含まないエンベロープ波形を表示出力することもできる。あるいは、被試験体印加電圧VUTの波形観測を一切行わないモニタ出力形態も可能である。たとえば、絶縁破綻または絶縁破壊のいずれも起こらずに被試験体印加電圧VUTの波形が菱形を維持した場合は、その旨(たとえば「OK」)のモニタ結果をランプ点灯または文字情報で表示出力してよく、菱形波形のピーク電圧VMAX(持ち堪えた電圧)を文字情報で表示出力してもよい。また、絶縁破綻または絶縁破壊が起こったときは、その旨(たとえば「NG」)のモニタ結果をランプ点灯または文字情報で表示出力してよく、絶縁破綻電圧VJあるいは絶縁破壊電圧VKを文字情報で表示出力してもよい。
この試験装置において、被試験体が誘導性の部材たとえばコア入りコイルである場合は、図示省略するが、整合器14の整合回路をT形結合回路で構成するのが好ましい。その場合も、高周波耐電圧試験に先立ち、整合器14において同調操作が行われる。すなわち、手動操作または自動操作によりT形結合回路の可変リアクタンス素子の静電容量またはインダクタンスが調整され、インピーダンスの整合がとられる。これによって、高周波電源部10側から見える負荷[整合器14,被試験体]のインピーダンスZLは高周波電源部10の出力インピーダンスZRFに等しい値つまり50Ω(純抵抗)となる(図3)。
次いで、上記と同様に、主制御部20の制御の下で、高周波電源部10が基準波形信号WSによって規定される菱形のエンベロープ波形を有する高周波パルスVRFを出力し、オシロスコープ16が被試験体印加電圧VUTの波形を観測表示する。
この場合も、高周波電圧VUTの印加中に被試験体(コア入りコイル)のインピーダンスZUT(ZUT≒jωL、ただしLはインダクタンス)が始終不変または一定であるとき、つまり被試験体(コア入りコイル)が高周波電圧VUTのピーク値VMAXに持ち堪えたときは、図8Aに示すように被試験体印加電圧(電圧降下)VUTの波形は整った菱形になる。
しかし、コア入りコイルにおいては、高周波の通電による発熱温度がキュリー温度を超えるとコアの透磁率が激減してインダクタンスつまりインピーダンスが急激に低下する。高周波電圧VUTの印加中にそのようなことが起こると、図8Bに示すように被試験体印加電圧VUTが或る値(降伏電圧)VN、−VNで飽和するように(つまり波形の上部および下部が切り取られるように)屈曲する。試験作業員は、オシロスコープ16の画面上で上記のように被試験体印加電圧VUTの波形が屈曲する態様を観察し、降伏電圧または高周波耐電圧VNを読み取ることができる。
図9に、被試験体がコア入りコイル(トロイダルコイル)である場合にオシロスコープ16の画面上に表示される被試験体印加電圧VUTの実際の波形(写真)を示す。
また、別のモニタ表示形態として、ディジタル式のオシロスコープ16より被試験体印加電圧VUTの観測波形データを主制御部20に送ってもよい。主制御部20は、所定のアルゴリズムを用いる信号処理により、観測波形データを基に、コア入りコイルのインピーダンスの高周波電圧依存性または高周波耐電圧特性を判定・評価し、さらには降伏電圧または高周波耐電圧VNを決定し、操作パネル18上にモニタ結果情報を表示出力する。この場合も、操作パネル18の表示部を通じて被試験体印加電圧VUTの高周波の正弦波波形を含まないエンベロープ波形を表示出力することが可能であり、あるいはモニタ結果を文字情報で表示出力することもできる。
なお、オシロスコープ16を用いる代わりに、被試験体印加電圧VUTのエンベロープを検出できる電圧センサ(図示せず)を設け、この電圧センサより得られるエンベロープ検出信号を主制御部20に送り、主制御部20において上記のような信号処理を行ってモニタ結果情報を操作パネル18上で表示出力することも可能である。
また、この試験装置においては、所定の設定電圧を有する単一の高周波パルスVRFを用いて被試験体印加電圧VUTの波形観測を1回行うことを基本の試験モードとする。しかし、たとえば、被試験体の高周波耐電圧(VJ,VK,VN)が判明するまで、ピーク値VMAXが比較的低い値から段階的に順次増大する複数の高周波パルスVRFを用いて、被試験体印加電圧VUTの波形観測を連続的に多数回行う試験モードも可能である。
上記のように、この実施形態の試験装置においては、整合器12により高周波電源部10と被試験体との間でインピーダンスの整合をとり、高周波電源部10より比較的低いパワーで出力される高周波パルスVRFを整合器12に通して高周波耐電圧試験に必要な電圧VUTまで昇圧して被試験体に印加することができる。これにより、昇圧トランスを用いる必要がなく、高周波電源部10を安価小型のもので済ますことができる。
また、被試験体に所要の高周波電圧VUTを数秒以下の短い時間だけ印加するので、被試験体にダメージを与えなくて済む。さらに、被試験体印加電圧VUTの波形が菱形波形であるか否か(つまりインピーダンスが始終不変であるか否か)をグラフの形態で簡明にモニタ観察することができる。そして、被試験体印加電圧VUTの波形の逆テーパ状傾斜部ENに屈曲、歪み、降落、欠損等があった場合は、その波形崩れの態様を観察することによって、被試験体のインピーダンスの高周波耐電圧依存性(特に高周波耐電圧)の詳細を正確に取得することができる。加えて、菱形波形の高周波電圧VUTを被試験体に印加するので、高周波耐電圧試験の定型性および再現性を向上させることができる。

[試験装置(実施形態2)の構成]
図10に、第2の実施形態における試験装置の構成を示す。この試験装置は、モニタ部として、オシロスコープ16(図1)の代わりに、被試験体にかかる高周波電圧VUTを測定するための電圧センサ32および被試験体を流れる負荷電流IUTを測定するための電流センサ34を備えている。それ以外は、上述した第1の実施形態における試験装置(図1)と同一または同様の構成になっている。
この試験装置では、高周波電源部10より矩形波の高周波パルスVRFを発生させる。そのために、基準波形発生器12は、矩形波の基準波形信号WSを発生する。電圧センサ32は、好ましくは高周波電圧VUTのピーク値VMAX(またはピーク・ツー・ピーク値Vpp)を測定するが、高周波電圧VUTの実効値または平均値を測定する電圧測定器であってもよい。また、電流センサ34は、好ましくは負荷電流IUTのピーク値VMAX(またはピーク・ツー・ピーク値Ipp)を測定するが、負荷電流IUTの実効値または平均値を測定する電流測定器であってもよい。電圧センサ32および電流センサ34よりそれぞれ出力される電圧測定値信号MVMAXおよび電圧測定値信号MIMAXは、主制御部20に与えられる。

[試験装置(実施形態2)の作用]
図11に、この試験装置が所与の被試験体についてインピーダンスの高周波電圧依存性を試験するときの手順(特に主制御部20のCPUにおける制御または演算処理手順)を示す。
同調操作(ステップS1)は、上述した第1の実施形態と同じであり、整合器14において手動操作式または自動操作式により通電の試験に先立って行われる。この同調操作の後、主制御部20において初期化が行われ、高周波パルスVRFのピーク値VMAXの初期値VMAX(1)およびステップアップ値ΔVがセットされる(ステップS2)。初期値VMAX(1)は、被試験体のインピーダンスに殆ど影響しない程度の低い電圧値に選ばれる。
主制御部20は、試験作業員よりたとえば操作パネル18を通じて試験の開始を指示されると、高周波電源部10および基準波形発生器12を制御して、初期値VMAX(1)のピーク値を有する1回目の矩形波の高周波パルスVRF(1)を発生させる(ステップS3)。この矩形波の高周波パルスVRF(1)が整合器14に通されることで、昇圧された矩形波の高周波電圧VUTが被試験体に印加される。そして、電圧センサ32および電流センサ34により、被試験体印加電圧VUT(0)および負荷電流IUT(0)のピーク値VMAX,IMAXがそれぞれ測定される(ステップS4,S5)。主制御部20は、電圧センサ32および電流センサ34からの電圧測定値信号MVMAXおよび電流測定値信号MIMAXを基に、1発目の高周波パルスVRF(1)に対する被試験体のインピーダンスZUT(1)を演算する(ステップS6)。
そして、主制御部20は、この被試験体インピーダンスZUT(1)を前回の高周波パルスに対する被試験体インピーダンスZUT(0)と比較する(ステップS7)。もっとも、1回目は、その前の回が存在しないので、仮想の被試験体インピーダンスZUT(0)を非常に大きなデフォルト値に設定するか、あるいは無条件で1回目の被試験体印加電圧VUT(1)をこの高周波耐電圧試験用の上限電圧値VSと比較する(ステップS8)。この場合、1回目の被試験体印加電圧VUT(1)は相当低いので、VUT(1)<VSの条件が必ず成立する。これによって、高周波パルスVRFのピーク値がVmax(1)からVmax(2)に更新される(ステップS8)。ここで、Vmax(2)=Vmax(1)+ΔVである。
この後、高周波電源部10がピーク値Vmax(2)を有する2回目の矩形波の高周波パルスVRF(2)を出力し(ステップS3)、この高周波パルスVRF(2)について上記と同様の処理を行う(ステップS3〜S8)。ただし、ステップS7では、今回(2回目)の被試験体インピーダンスZUT(2)が前回(1回目)の被試験体インピーダンスZUT(1)よりも所定値ΔZ以上低下した否かを判定する。通常、2回目では、ZUT(2)<ZUT(1)+ΔZの条件は成立しない。
こうして、矩形波の高周波パルスVRF(n)(nは2以上の整数)のピーク値VmaxをΔVずつ段階的に上げながら、昇圧された矩形波の高周波電圧VUTを被試験体に印加し、その時の被試験体インピーダンスZUT(n)が前回の高周波パルスVRF(n-1)に対する被試験体インピーダンスZUT(n-1)と略同じ値を維持しているか否かを主制御部20内のCPUが電圧センサ31および電流センサ34を通して監視する。
そして、今回(n回目)の高周波パルスVRF(n)に対するインピーダンス測定値ZUT(n)が前回の高周波パルスVRF(n-1)に対するインピーダンス測定値ZUT(n-1)よりもΔZ以上低いとき(つまり、ステップS7でZUT(2)<ZUT(1)+ΔZの条件が成立したとき)は、前回の高周波パルスVRF(n-1)に対する電圧測定値VUT(n-1)または今回の高周波パルスVRF(n)に対する電圧測定値VUT(n)に基づいて被試験体の高周波耐電圧(Vj,Vk,VN)を決定する(ステップS7→S10)。すなわち、高周波耐電圧(Vj,Vk,VN)として、電圧測定値VUT(n)またはVUT(n-1)のいずれかを選んでもよく、あるいはそれらの中間値または平均値を選んでもよい。
また、今回の高周波パルスVRF(n)に対するインピーダンス測定値ZUT(n)が前回の高周波パルスVRF(n-1)に対するインピーダンス測定値ZUT(n-1)よりもΔZ以上低くはならず、かつ今回の高周波パルスVRF(n)に対する電圧測定値VRF(n)が上限電圧値VQを超えたときは、当該被試験体は上限電圧値VQに持ち堪えたと判定する(ステップS8→S11)。
なお、この実施形態の試験装置においては、高周波電源部10より出力される高周波パルスVRFが矩形波なので、精密な波形制御は必要ではない。したがって、基準波形発生器12を省いて、高周波電源部10内で高周波パルスVRFの制御を行ってもよい。

[プラズマ処理装置の構成]
図13に、本発明の別の実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、下部2周波印加方式の容量結合型プラズマエッチング装置として構成されており、たとえばアルミニウムまたはステンレス鋼等の金属製の円筒型チャンバ(処理容器)40を有している。チャンバ40は接地されている。
チャンバ40内には、被処理基板としてたとえば半導体ウエハWを載置する円板形状のサセプタ42が下部電極として水平に配置されている。このサセプタ42は、たとえばアルミニウムからなり、チャンバ40の底から垂直上方に延びるたとえばセラミック製の絶縁性筒状支持部44により非接地で支持されている。この絶縁性筒状支持部44の外周に沿ってチャンバ40の底から垂直上方に延びる導電性の筒状支持部46とチャンバ40の内壁との間に環状の排気路48が形成され、この排気路48の底に排気口50が設けられている。この排気口50には排気管52を介して排気装置54が接続されている。排気装置54は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、チャンバ40内の処理空間を所望の真空度まで減圧することができる。チャンバ40の外壁には、半導体ウエハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ56が取り付けられている。チャンバ40の内壁にはデポシールドまたは防着板55が貼り付けられている。
サセプタ42には、第1および第2の高周波電源58,60がマッチングユニット62および給電棒64を介して電気的に接続されている。ここで、第1の高周波電源58は、主としてプラズマの生成に寄与する一定周波数(通常27MHz以上)の第1高周波HFを出力する。一方、第2の高周波電源60は、主としてサセプタ42上の半導体ウエハWに対するイオンの引き込みに寄与する一定周波数(通常13MHz以下)の第2高周波LFを出力する。マッチングユニット62には、第1および第2の高周波電源58,60とプラズマ負荷との間でインピーダンスの整合をとるための後述する第1整合器130(図14)および第2整合器(図示せず)が収容されている。
給電棒64は、所定の外径を有する円筒形または円柱形の導体からなり、その上端がサセプタ42の下面中心部に接続され、その下端がマッチングユニット62内の上記第1整合器130(図14)および第2整合器の高周波出力端子に接続されている。また、チャンバ40の底面とマッチングユニット62との間には、給電棒64の周りを囲む円筒形の導体カバー65が設けられている。より詳細には、チャンバ10の底面(下面)に給電棒64の外径よりも一回り大きな所定の口径を有する円形の開口部が形成され、導体カバー65の上端部がこのチャンバ開口部に接続されるとともに、導体カバー65の下端部がマッチングユニット62の接地(帰線)端子に接続されている。
サセプタ42は半導体ウエハWよりも一回り大きな直径または口径を有している。サセプタ42の上面は、ウエハWと略同形状(円形)かつ略同サイズの中心領域つまりウエハ載置部と、このウエハ載置部の外側に延在する環状の周辺部とに区画されている。ウエハ載置部の上に、処理対象の半導体ウエハWが載置される。環状周辺部の上には、半導体ウエハWの口径よりも大きな内径を有するリング状の板材いわゆるフォーカスリング66が取り付けられる。このフォーカスリング66は、半導体ウエハWの被エッチング材に応じて、たとえばSi,SiC,C,SiO2の中のいずれかの材質で構成されている。
サセプタ42上面のウエハ載置部には、ウエハ吸着用の静電チャック68および発熱体70が設けられている。静電チャック68は、サセプタ42の上面に一体形成または一体固着された膜状または板状の誘電体72の中にDC電極74を封入しており、DC電極74にはチャンバ40の外に配置される外付けの直流電源75がスイッチ76、高抵抗値の抵抗78およびDC高圧線80を介して電気的に接続されている。直流電源75からの高圧の直流電圧がDC電極74に印加されることにより、静電力で半導体ウエハWを静電チャック68上に吸着保持できるようになっている。なお、DC高圧線80は、被覆線であり、円筒体の給電棒64の中を通り、サセプタ42を下から貫通して静電チャック68のDC電極74に接続されている。
発熱体70は、静電チャック68のDC電極74と一緒に誘電体72の中に封入されるたとえばスパイラル状の抵抗発熱線からなり、この実施形態ではサセプタ42の半径方向において内側の発熱線70(IN)と外側の発熱線70(OUT)とに2分割されている。このうち、内側発熱線70(IN)は、絶縁被覆された給電導体82(IN)、フィルタユニット84(IN)および電気ケーブル86(IN)を介して、チャンバ40の外に配置される専用のヒータ電源88(IN)に電気的に接続されている。外側発熱線70(OUT)は、絶縁被覆された給電導体82(OUT)、フィルタユニット84(OUT)および電気ケーブル86(OUT)を介して、やはりチャンバ40の外に配置される専用のヒータ電源88(OUT)に電気的に接続されている。
サセプタ42の内部には、たとえば円周方向に延びる環状の冷媒室または冷媒通路90が設けられている。この冷媒室90には、チラーユニット(図示せず)より冷媒供給管を介して所定温度の冷媒たとえば冷却水cwが循環供給される。冷媒の温度によってサセプタ42の温度を下げる方向に制御できる。そして、サセプタ42に半導体ウエハWを熱的に結合させるために、伝熱ガス供給部(図示せず)からの伝熱ガスたとえばHeガスが、ガス供給管およびサセプタ42内部のガス通路92を介して静電チャック68と半導体ウエハWとの接触界面に供給されるようになっている。
チャンバ40の天井には、サセプタ42と平行に向かい合って上部電極を兼ねるシャワーヘッド94がリング状の絶縁体95を介してチャンバ40に取り付けられている。このシャワーヘッド94は、サセプタ42と向かい合う電極板96と、この電極板96をその背後(上)から着脱可能に支持する電極支持体98とを有し、電極支持体98の内部にガス室100を設け、このガス室100からサセプタ42側に貫通する多数のガス吐出孔102を電極支持体98および電極板96に形成している。電極板96とサセプタ42との間の空間SPがプラズマ生成空間ないし処理空間となる。ガス室100の上部に設けられるガス導入口100aには、処理ガス供給部104からのガス供給管106が接続されている。電極板96はたとえばSi、SiC、SiO2あるいはCからなり、電極支持体98はたとえばアルマイト処理されたアルミニウムからなる。
このプラズマエッチング装置は、上部電極94に負極性の好ましくは可変の直流電圧Vdcを印加するための直流電源110を備える。この直流電源部110の出力端子は、スイッチ112、フィルタ回路114および直流給電ライン116を介して上部電極94に電気的に接続される。フィルタ回路114は、直流電源110からの直流電圧Vdcをスルーで上部電極96に印加する一方で、サセプタ42から処理空間PSおよび上部電極94を通って直流給電ライン116に入ってきた高周波を接地ラインへ流して直流電源110側へは流さないように構成されている。
また、チャンバ40内で処理空間PSに面する適当な箇所に、たとえばSi,SiC等の導電性材料からなるDCグランドパーツ(図示せず)が取り付けられている。このDCグランドパーツは、接地ライン(図示せず)を介して常時接地されている。
主制御部120は、このプラズマエッチング装置内の各部すなわち排気装置54、高周波電源58,60、マッチングユニット62、直流電源75のスイッチ76、ヒータ電源88(IN),88(OUT)、チラーユニット(図示せず)、伝熱ガス供給部(図示せず)および処理ガス供給部104等の個々の動作および装置全体の動作(シーケンス)を制御する。また、主制御部120は、キーボード等の入力装置や液晶ディスプレイ等の表示装置を含むマン・マシン・インタフェース用の操作パネル122および各種プログラムや設定値等の各種データを格納または蓄積する外部記憶装置(図示せず)等とも接続されている。
このプラズマエッチング装置における枚葉ドライエッチングの基本的な動作は次のようにして行われる。先ず、ゲートバルブ56を開状態にして加工対象の半導体ウエハWをチャンバ40内に搬入して、静電チャック68の上に載置する。そして、処理ガス供給部104よりエッチングガス(一般に混合ガス)を所定の流量でチャンバ40内に導入し、排気装置54によりチャンバ40内の圧力を設定値にする。さらに、第1および第2の高周波電源58、60をオンにして第1高周波HFおよび第2高周波LFをそれぞれ所定のパワーで出力させ、これらの高周波HF,LFをマッチングユニット62および給電棒64を介してサセプタ(下部電極)42に印加する。また、伝熱ガス供給部より静電チャック68と半導体ウエハWとの間の接触界面に伝熱ガス(Heガス)を供給するとともに、静電チャック用のスイッチ76をオンにして、静電吸着力により伝熱ガスを上記接触界面に閉じ込める。一方で、ヒータ電源88(IN),88(OUT)をオンにして、内側発熱線70(IN)および外側発熱線70(OUT)を各々独立したジュール熱で発熱させ、サセプタ42上面の温度ないし温度分布を設定値に制御する。シャワーヘッド94より吐出されたエッチングガスは両電極42,94間で高周波の放電によってプラズマ化し、このプラズマで生成されるラジカルやイオンによって半導体ウエハW表面の被加工膜が所望のパターンにエッチングされる。
また、このプラズマエッチング装置においては、エッチングプロセスの最中に、高周波電源58、60よりサセプタ42に印加された高周波HF,LFの一部が発熱体70の発熱線70(IN),70(OUT)を介してヒータ給電ライン82(IN),82(OUT)に入ってくる。しかし、フィルタユニット84(IN),84(OUT)内に設けられているコイルが、入ってきた高周波HF,LFのノイズを遮断するようになっている。
このプラズマ処理装置においては、たとえば静電チャック68の誘電体72、上部電極(シャワーヘッド)94の電極板96、絶縁性筒状支持部44、防着板55等が高周波伝搬経路内に設けられる容量性のインピーダンスを有する部材または部品である。また、フィルタユニット84(IN),84(OUT)内のコイルが高周波伝搬経路内に設けられる誘導性のインピーダンスを有する部材または部品である。したがって、それらの容量性または誘導性の部材または部品を装置に組み込む前に、上記のような独立ユニットの試験装置(図1、図10)による高周波耐電圧試験に付することができる。
また、この実施形態のプラズマ処理装置においては、図14および図15に示すように、高周波電源58、第1整合器130、主制御部120、操作パネル122等からなる試験部により、1つまたは複数の容量性または誘導性の部材が含まれているチャンバ40内の高周波伝搬経路を被試験体として、そのインピーダンスの高周波電圧依存性を試験することが可能である。この場合、高周波電源58よりチャンバ40内に供給される高周波は、専ら試験のために用いられ、プラズマの生成やイオンの引き込みには用いられない。したがって、処理ガス供給部74よりチャンバ40内に処理ガスは導入されない。また、チャンバ40内は減圧状態でなくてもよいので、排気装置54も止まったままでよい。
このようにプラズマ処理装置に組み込まれる試験部は、上記のような高周波耐電圧試験を行うこともできるが、当該高周波伝搬経路におけるインピーダンスの高周波電圧依存性の経時変化を多面的かつ定期的に検査するものであってもよい。
上記のような高周波伝搬経路の被試験体としては、たとえば、第1の整合器130→給電棒64→サセプタ42→絶縁性筒状支持部44→導電性筒状支持部46→チャンバ40(接地電位部材)を選ぶことができる。この場合、絶縁性筒状支持部44が容量性の部材を構成する。
あるいは、短絡用導体(図示せず)を用いて、第1の整合器130→給電棒64→サセプタ42→静電チャック68→該短絡用導体→チャンバ40(接地電位部材)を高周波伝搬経路の被試験体に選ぶことができる。この場合は、静電チャック68の誘電体層が容量性の部材を構成する。あるいは、第1の整合器130→給電棒64→サセプタ42→静電チャック68→該短絡用導体→電極板96→電極支持体98→接地電位部材を高周波伝搬経路の被試験体に選ぶことができる。この場合も、静電チャック68の誘電体層は容量性の部材を構成する。また、電極板96が誘電体たとえば石英である場合は、電極板96も容量性の部材を構成する。
また、第1の整合器130→給電棒64→サセプタ42→発熱線70(IN),70(OUT)→フィルタユニット84(IN),84(OUT)→接地電位部材を高周波伝搬経路の被試験体に選ぶこともできる。この場合は、フィルタユニット84(IN),84(OUT)内のコイル(たとえばトロイダルコイル)が誘導性の部材(部品)を構成する。
図14の試験部は、上記第1の実施形態における試験装置(図1)に対応する。すなわち、高周波電源58、第1整合器58、主制御部120、操作パネル122および基準波形発生器124は、上記試験装置(図1)における高周波電源部10、整合器14、主制御部20、操作パネル18および基準波形発生器12にそれぞれ対応する。
特に、高周波電源58における高周波発振器132、高周波パワーアンプ134、電源制御部136およびRFモニタ138は、高周波電源部10における高周波発振器22、高周波パワーアンプ24、電源制御部26および方向性結合器28にそれぞれ対応する。なお、RFモニタ138は、負荷側から高周波電源58に返ってくる反射波のパワーをモニタ表示用に測定する機能を有するのが好ましい。
整合器130において、電圧センサ140は、整合器130より出力される高周波の電圧たとえばピーク・ツー・ピーク値(Vpp)を検出して、主制御部120にVpp検出信号を送るVppセンサであってよく、オシロスコープ16(その観測波形データ取得および送信機能)に対応する。整合器130の整合回路に含まれる可変リアクタンス素子XH1,XH2は、たとえば可変コンデンサまたは可変リアクトルであり、インピーダンスセンサ142、マッチングコンローラ144およびモータ146,148からなるオートマッチング機構によってそれぞれの静電容量またはインダクタンスを可変に制御される。
図15の試験部は、上記第2の実施形態(図10)において基準波形発生器(12)を省いた試験装置に対応している。したがって、電圧センサ150および電流センサ152は、上記試験装置(図2)における電圧センサ32および電流センサ34にそれぞれ対応する。
なお、上記試験部(図14、図15)において、プラズマ生成用の第1高周波電源58および第1整合器130の代わりに、イオン引き込み用の第2高周波電源60および第2整合器を利用することも可能である。

[他の実施形態又は変形例]
上記実施形態における容量結合型のプラズマ処理装置は、下部電極(サセプタ)42にプラズマ生成用の高周波HFおよびイオン引き込み用の高周波LFを重畳して印加する下部2周波印加方式であった。しかし、プラズマ生成用の高周波HFを上部電極94に印加し、イオン引き込み用の高周波LFを下部電極42に印加する方式や、あるいは下部電極42に1種類の高周波を印加するプラズマ処理装置にも本発明は適用可能である。
また、本発明は、容量結合型のプラズマエッチング装置に限定されず、マイクロ波プラズマエッチング装置や、誘導結合プラズマエッチング装置、ヘリコン波プラズマエッチング装置等にも適用可能であり、さらにはプラズマCVD、プラズマ酸化、プラズマ窒化、スパッタリングなどの他のプラズマ処理装置にも適用可能である。
また、試験用の高周波パルスのエンベロープ波形は、上記実施形態における菱形の波形に限るものではなく、たとえば図16Aに示すような三角形の波形、図16Bに示すような三角形と菱形の中間の波形、図16Cに示すような五角形の波形等も可能である。要するに、時間軸上の一定区間で逆テーパ状に増大するエンベロープ部分enを有するものであればよい。したがって、たとえば、オートマッチング機構を用いる場合は、同調操作用の低電圧の高周波(CW)VCWと試験用の高周波パルスVRFとを一体的または連続的に繋ぐことも可能である。また、逆テーパ状に増大するエンベロープ部分enは、直線が最も好ましいが、曲線であってもよい。
10 高周波電源部
12 基準波形発生器
14 整合器
16 オシロスコープ
18 操作パネル
20 主制御部
32 電圧センサ
34 電流センサ
40 チャンバ
42 サセプタ
58,60 高周波電源
62 マッチングユニット
68 静電チャック
84(IN),84(IN) フィルタユニット
120 主制御部
122 操作パネル
124 基準波形発生器
140 電圧センサ

Claims (10)

  1. 容量性または誘導性のインピーダンスを有する被試験体について前記インピーダンスの高周波電圧依存性を試験するための試験装置であって、
    一定周波数の高周波を可変のエンベロープで出力する高周波電源部と、
    時間軸上の一定区間で菱形のエンベロープ波形を有する高周波パルスを出力するように前記高周波電源部を制御する制御部と、
    前記高周波電源部と前記被試験体との間でインピーダンスの整合をとる整合部と、
    前記高周波電源部からの前記高周波パルスに応じて前記被試験体にかかる高周波電圧のエンベロープ波形をモニタするモニタ部と
    を有する試験装置。
  2. 前記モニタ部は、オシロスコープを有する、請求項1に記載の試験装置。
  3. 前記モニタ部は、
    前記被試験体にかかる前記高周波電圧のエンベロープを検出し、前記高周波電圧のエンベロープを表わすエンベロープ検出信号を発生する電圧センサと、
    前記エンベロープ検出信号に基づいて、前記高周波電圧のエンベロープ波形を表示する表示部と
    を有する、請求項1に記載の試験装置。
  4. 前記モニタ部は、
    前記被試験体にかかる前記高周波電圧のエンベロープを検出し、前記高周波電圧のエンベロープを表わすエンベロープ検出信号を発生する電圧センサと、
    前記エンベロープ検出信号に基づいて、前記高周波電圧のエンベロープが時間軸上の前記一定区間で逆テーパ状に増大するときの傾きに屈曲があるか否かを信号処理によって判定する信号処理部と
    を有する、請求項1に記載の試験装置。
  5. 前記信号処理部は、前記高周波電圧のエンベロープの傾きに屈曲があると判定したときは、その屈曲点の電圧値を前記被試験体の高周波耐電圧と決定する、請求項4に記載の試験装置。
  6. 前記制御部は、前記高周波パルスのエンベロープ波形を規定する基準波形信号を発生する基準波形発生器を有し、
    前記高周波電源部は、前記高周波を一定のパワーで発振出力する高周波発振器と、前記高周波発振器からの前記高周波を所望のパワーまで増大させる高周波パワーアンプと、前記基準波形発生器からの前記基準波形信号に応じて前記高周波パワーアンプの利得を可変に制御する電源制御部とを有する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の試験装置。
  7. 前記高周波電源部は、前記高周波パワーアンプと前記整合部との間の高周波伝送ライン上に設けられ、前記高周波伝送ライン上を順方向に伝搬する進行波の電圧を表わす進行波検出信号を出力する方向性結合器を有し、
    前記電源制御部は、前記方向性結合器からの前記進行波検出信号を前記基準波形信号と比較して、比較誤差を零に近づけるように前記高周波パワーアンプの利得を可変に制御する、
    請求項6に記載の試験装置。
  8. 前記高周波電源部は、前記高周波パワーアンプと前記整合部との間の高周波伝送ライン上に設けられ、前記高周波伝送ライン上を逆方向に伝搬する反射波の電圧またはパワーを表わす反射波検出信号を出力する方向性結合器を有し、
    前記電源制御部は、前記方向性結合器からの前記反射波検出信号に基づいて、前記反射波の電圧またはパワーが所定の閾値を超えたときは直ちに前記高周波パワーアンプの増幅動作を止める、
    請求項6に記載の試験装置。
  9. 前記整合器内のすべての可変リアクタンスは、前記試験の間、その試験に先立つ同調操作により前記高周波電源部と前記被試験体との間で同調状態が確立したときの値に固定される、請求項8に記載の試験装置。
  10. 前記整合器は、前記高周波電源部の出力インピーダンスをZ RF ,前記被試験体のインピーダンスをZ UT とすると、前記高周波パルスの電圧をおおよそ(Z UT /Z RF 1/2 倍に昇圧する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の試験装置。
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