JP6097472B2 - メタクリル系樹脂組成物および成形品 - Google Patents
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〔1〕内層の少なくとも1層が炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位および/または共役ジエン系単量体に由来する単位を主に有する架橋弾性重合体(I)を含有して成る層で且つ最外層が炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位を主に有する熱可塑性重合体(II)を含有して成る層で構成されているアクリル系多層重合体粒子(A)並びにメタクリル酸メチルに由来する単位80質量%以上およびこれに共重合可能なビニル系単量体に由来する単位20質量%以下からなるメタクリル系熱可塑性重合体(B)からなり、アクリル系多層重合体粒子(A)とメタクリル系熱可塑性重合体(B)との質量比(A/B)が2/98〜98/2である樹脂組成物(α)100質量部と、
ヒンダードアミン類(C)0.01〜0.2質量部と、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(D)0.05〜0.5質量部と、
脂肪酸金属塩類(E)0.01〜0.2質量部とを含有してなるメタクリル系樹脂組成物。
〔2〕前記樹脂組成物(α)100質量部に対して、ヒンダードアミン類(C)とヒンダードフェノール系酸化防止剤(D)と脂肪酸金属塩類(E)の合計量が0.1〜0.9質量部であり、且つヒンダードアミン類(C)とヒンダードフェノール系酸化防止剤(D)の質量比(C/D)が0.2/1を超え且つ1/1未満である前記〔1〕のメタクリル系樹脂組成物。
〔3〕アクリル系多層重合体粒子(A)の平均粒子径が0.05〜1μmである前記〔1〕または〔2〕のメタクリル系樹脂組成物。
〔4〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかのメタクリル系樹脂組成物を成形してなる成形品。
アクリル系多層重合体粒子(A)の内層は1または2以上の層で構成されている。該内層は少なくとも1層が炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位および/または共役ジエン系単量体に由来する単位を主に有する架橋弾性重合体(I)を含有して成る層である。
アクリル系多層重合体粒子(A)の最外層は炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位を主に有する熱可塑性重合体(II)を含有してなる層である。
炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。共役ジエン系単量体としては、ブタジエンおよびイソプレンが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
架橋弾性重合体(I)における炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位および/または共役ジエン系単量体に由来する単位の量は、架橋弾性重合体(I)の全質量に対して、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70〜99質量%、さらに好ましくは80〜98質量%である。
架橋弾性重合体(I)における架橋性単量体に由来する単位の量は、架橋弾性重合体(I)の全質量に対して、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.5〜7質量%、さらに好ましくは1〜5質量%である。
架橋弾性重合体(I)における、その他のビニル系単量体に由来する単位の量は、好ましくは40質量%以下、より好ましくは5〜35質量%、さらに好ましくは10〜30質量%である。
炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、メタクリル酸メチルが好ましい。
重合体(III)における炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位の量は、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは85〜99質量%、さらに好ましくは90〜98質量%である。
重合体(III)におけるその他のビニル系単量体に由来する単位の量は、好ましくは0〜20質量%、より好ましくは1〜15.99質量%、さらに好ましくは2〜9.98質量%である。
炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体としては、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸ブチルが挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちメタクリル酸メチルが好ましい。
熱可塑性重合体(II)における炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位の量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上である。
熱可塑性重合体(II)における、その他のビニル系単量体に由来する単位の量は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
乳化重合法に用いられる乳化剤としては、例えば、アニオン系乳化剤であるジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩; ノニオン系乳化剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなど; ノニオン・アニオン系乳化剤であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウムなどのアルキルエーテルカルボン酸塩;が挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ノニオン系乳化剤およびノニオン・アニオン系乳化剤の例示化合物におけるエチレンオキシド単位の平均繰返し単位数は、乳化剤の発泡性が極端に大きくならないようにするために、好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下である。
該メタクリル系熱可塑性重合体(B)における、共重合可能なビニル系単量体の例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステル単量体;酢酸ビニル;スチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレンなどの芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのα,β−不飽和カルボン酸;N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系単量体が挙げられる。これらは1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
使用できる重合開始剤としては、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(例えば日油株式会社製、パーオクタO)、ラウロイルパーオキサイド(例えば日油株式会社製、パーロイルL)等の有機過酸化物、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(例えば大塚化学株式会社製、AIBN)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(例えば和光純薬工業株式会社製、V601)等のアゾ化合物が挙げられる。かかる重合開始剤の使用量は、重合する単量体100質量部に対して、好ましくは0.01〜1.0質量部、より好ましくは0.02〜0.8質量部、さらに好ましくは0.03〜0,5質量部である。
連鎖移動剤としては、例えば、n−オクチルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン類が挙げられる。かかる連鎖移動剤の使用量は、重合する単量体100質量部に対して、好ましくは0.05〜1.0質量部、より好ましくは0.07〜0.7質量部、さらに好ましくは0.1〜0.5質量部である。
これらの中でも、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(例えばADEKA社製、アデカスタブLA−77)やメタクリル酸2,2,6,6−テトラメチルピペリジル(例えばADEKA社製、アデカスタブLA−87)が好ましい。
これらの中でも、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(例えばチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGANOX1010)およびオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(例えばチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、IRGANOX1076)が好ましい。
これらの中でもステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カリウムが好ましい。
離型剤としては、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール;ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライドなどのグリセリン高級脂肪酸エステルが挙げられる。本発明においては高級アルコールとグリセリン脂肪酸モノエステルとを併用することがより好ましい。
含有させることができる離型剤の量に特に制限はないが、離型剤として高級アルコールおよび/またはグリセリン脂肪酸モノエステルを用いる場合、その含有量は、メタクリル系樹脂組成物〔アクリル系多層重合体粒子(A)、メタクリル系熱可塑性重合体(B)、ヒンダードアミン類(C)、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(D)および脂肪酸金属塩類(E)の合計量〕100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以下、より好ましくは0.25質量部以下、さらに好ましくは0.2質量部以下である。離型剤の含有量が0.3質量部よりも多いと金型汚れによる歩留まりの低下や金型清掃などによる生産性の低下をもたらすとともに、シルバー発生による成形品の欠点増加の原因となり、または押出し成形時に目やにが生じやすくなる。
高級アルコールとグリセリン脂肪酸モノエステルとを併用する場合、その割合は特に制限されないが、高級アルコールとグリセリン脂肪酸モノエステルとの質量比として好ましくは2/1〜5/1、より好ましくは3/1〜4/1である。
配合においては、各成分を混合して溶融混練することが好ましい。溶融混練は、後述する溶融成形時に行うことができる。また、溶融混練は、溶融成形前に、スクリュウ型単軸押出機、スクリュウ型二軸押出機などの押出機を用いて行うことができる。溶融成形前の溶融混練では、メタクリル系樹脂組成物または樹脂組成物(α)をペレット状または粉粒状にしておくことが、成形時における作業性や、成形品中における各成分の分散性などが向上するという観点から好ましい。
堀場製作所社製レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置LA−910を用いて測定した。
高速液体クロマトグラフィー装置に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)用カラムとして島津製作所(株)製「GPC−802」、「HSG−30」、「HSG−50」および昭和電工(株)製「Shodex A−806」を直列に繋ぎ、検出器として示差屈折率検出器、溶離液としてテトラヒドロフランをそれぞれ用い、溶離液流量1.5ml/分の条件下で分析した。分子量既知の標準ポリスチレンとの較正からメタクリル系熱可塑性重合体(B)の重量平均分子量を決定した。なお、メタクリル系熱可塑性重合体(B)0.12gを秤量し、これに20mlのテトラヒドロフランを加えてメタクリル系熱可塑性重合体(B)を溶解させ、次いで孔径0.5μmのメンブランフィルターで濾過したものを試料溶液として用いた。
ISO179−1eAに準拠してノッチ付きのシャルピー衝撃強度を測定した。試験片は日本製鋼所社製の射出成形機「J−75SAV」を用いて作製した。
東芝機械社製「IS−60B」射出成形機を用い、平板金型(鋼材:PX5、成形品寸法:40mm×200mm×2mm)で、シリンダー温度260℃および280℃、スクリュー回転数50rpm、金型温度60℃、背圧0.5MPa、冷却時間15秒間、保圧無し(ショートショット)の条件下で700ショットの射出成形を行った。成形終了後、金型表面の腐食および汚れの程度を目視観察し、以下の指標で評価を行った。
(金型腐食の評価指標)
○:腐食無し。
△:僅かに腐食が認められる。
×:かなり腐食が認められる。
(金型汚れの評価指標)
○:金型汚れ無し。
△:僅かに金型汚れが認められる。
×:かなり金型汚れが認められる。
単量体:メタクリル酸メチル〔MMA〕、アクリル酸メチル〔MA〕、アクリル酸ブチル〔BA〕、スチレン〔St〕、メタクリル酸アリル〔ALMA〕
重合副資材:n−オクチルメルカプタン〔n−OM〕、ペルオキソ2硫酸カリウム〔KPS〕
ヒンダードアミン類(C):ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート〔LA77〕
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(D):ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕〔IR10〕
脂肪酸金属塩類(E):ステアリン酸カルシウム〔StCa〕
高級アルコール類:ステアリルアルコール〔StOH〕
グリセリン脂肪酸モノエステル:ステアリン酸モノグリセライド〔StMG〕
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、イオン交換水1050質量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム0.3質量部および炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込み、反応器内を窒素ガスで十分に置換した。次いで内温を80℃にした。そこに、KPS0.25質量部を投入し、5分間攪拌した。これに、MMA95.4質量%、MA4.4質量%およびALMA0.2質量%からなる単量体混合物245質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次いで、同反応器内に、KPS0.32質量部を投入して5分間攪拌した。その後、BA80.5質量%、St17.5質量%およびALMA2質量%からなる単量体混合物315質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(3)次に、同反応器内に、KPS0.14質量部を投入して5分間攪拌した。その後、MMA95.2質量%、MA4.4質量%およびn−OM0.4質量%からなる単量体混合物140質量部を30分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行った。以上の操作によって、アクリル系多層重合体粒子(A1)を含むラテックスを得た。当該粒子(A1)の平均粒子径は0.23μmであった。
ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム0.3質量部を、モノ−n−ペンチルフェニルヘキサオキシエチレンリン酸ナトリウム0.6質量部およびジ−n−ペンチルフェニルヘキサエチレンリン酸ナトリウム0.6質量部に変更した以外は参考例1と同じ操作を行って、アクリル系多層重合体粒子(A2)を含むラテックスを得た。当該粒子(A2)の平均粒子径は0.20μmであった。
MMA94質量%およびMA6質量%からなる単量体混合物を懸濁重合することによって重量平均分子量8万のビーズ状のメタクリル系熱可塑性重合体(B1)を製造した。
(1)攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管および還流冷却器を備えた反応器内に、イオン交換水1050質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム7質量部および炭酸ナトリウム0.23質量部を仕込み、容器内を窒素ガスで十分に置換した。次いで内温を80℃にした。そこに、KPS0.35質量部を投入し、5分間攪拌した。その後、MMA92.0質量%、MA7.5質量%およびn−OM0.5質量%からなる単量体混合物350質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに30分間重合反応を行った。
(2)次いで、同反応器内に、KPS0.35質量部を投入して5分間攪拌した。その後、MMA92.0質量%、MA7.5質量%およびn−OM0.5質量%からなる単量体混合物350質量部を60分間かけて連続的に滴下供給した。滴下終了後、重合転化率が98%以上になるようにさらに60分間重合反応を行った。以上の操作によって、分散用粒子(b1)を含むラテックスを得た。当該粒子(b1)の平均粒子径は0.09μmであった。
アクリル系多層重合体粒子(A1)を含むラテックスと分散用粒子(b1)を含むラテックスとを固形分質量比〔(A1)/(b1)〕で65/35の割合で均一混合した。これに2%硫酸マグネシウム水溶液を添加して塩析凝固させた。次いで水洗・乾燥して重合体粉末を得た。
得られた重合体粉末60質量部とメタクリル系熱可塑性重合体(B1)40質量部と表1に記載した添加剤とをヘンシェルミキサーで混合し、40mmφの単軸押出機にて溶融混練してペレットを得た。このペレットを用いて上記の評価を行った。評価結果を表2に示す。
添加剤の配合割合を表1のように変更した以外は実施例1と同じ操作を行ってペレットを得た。このペレットを用いて上記の評価を行った。評価結果を表2に示す。
アクリル系多層重合体粒子(A1)をアクリル系多層重合体粒子(A2)に変更した以外は、実施例1と同じ操作を行ってペレットを得た。このペレットを用いて上記の評価を行った。評価結果を表2に示す。
添加剤の配合割合を表1のように変更した以外は実施例3と同じ操作を行ってペレットを得た。このペレットを用いて上記の評価を行った。評価結果を表2に示す。
Claims (5)
- 内層の少なくとも1層が炭素原子数1〜8のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位および/または共役ジエン系単量体に由来する単位を主に有する架橋弾性重合体(I)を含有して成る層で且つ最外層が炭素原子数1〜8のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル単量体に由来する単位を主に有する熱可塑性重合体(II)を含有して成る層で構成されているアクリル系多層重合体粒子(A) 並びに メタクリル酸メチルに由来する単位80質量%以上およびこれに共重合可能なビニル系単量体に由来する単位20質量%以下からなるメタクリル系熱可塑性重合体(B)からなり、 アクリル系多層重合体粒子(A)とメタクリル系熱可塑性重合体(B)の質量比(A/B)が2/98〜98/2である樹脂組成物(α)100質量部と、
ヒンダードアミン類(C)0.01〜0.2質量部と、
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(D)0.05〜0.5質量部と、
脂肪酸金属塩類(E)0.01〜0.2質量部と
を含有してなり、且つ
ヒンダードアミン類(C)とヒンダードフェノール系酸化防止剤(D)の質量比(C/D)が0.2/1を超え且つ1/1未満である、
金型による成形に用いられるメタクリル系樹脂組成物。 - 前記樹脂組成物(α)100質量部に対して、ヒンダードアミン類(C)とヒンダードフェノール系酸化防止剤(D)と脂肪酸金属塩類(E)の合計量が0.1〜0.9質量部である請求項1に記載のメタクリル系樹脂組成物。
- アクリル系多層重合体粒子(A)の平均粒子径が0.05〜1μmである請求項1または2記載のメタクリル系樹脂組成物。
- 金型による成形が、押出成形、射出成形、または圧縮成形である、請求項1〜3のいずれかひとつに記載のメタクリル系樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかひとつに記載のメタクリル系樹脂組成物を金型によって成形してなる成形品。
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