JP6764245B2 - フィルム及び積層体 - Google Patents
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Description
前記樹脂組成物は、熱可塑性樹脂85〜95質量%及びアクリル系共重合体(B)5〜15質量%を含有し、
前記アクリル系共重合体(B)は、
メタクリル酸メチル単位80〜97質量%及びアクリル酸エステル単位3〜20質量%からなる共重合体であり、
ガラス転移温度(Tg[℃])が90〜115℃であり、
数平均分子量(Mb)が15,000〜50,000である、
フィルム。
[2] 前記アクリル系共重合体(B)の数平均分子量(Mb)及びガラス転移温度(Tg[℃])が下記式(1)を満たす、[1]のフィルム。
365≦(Mb/1,000)+3.5×Tg≦420 ・・・(1)
[3] 前記熱可塑性樹脂はメタクリル系樹脂(A)であり、
前記メタクリル系樹脂(A)は、
メタクリル酸メチル単位を95質量%以上含有し、
数平均分子量(Ma)が50,000超である、
[1]又は[2]のいずれかのフィルム。
[4] 前記熱可塑性樹脂が、前記樹脂組成物100質量%に対して弾性体粒子10〜35質量%を含有する、[1]〜[3]のいずれかのフィルム。
[5] 前記弾性体粒子は、数平均粒径が150〜350nmである、[4]のフィルム。
[6] 前記弾性体粒子は、アクリル系弾性架橋重合体を含有するアクリル系弾性体粒子(C)であり、
前記アクリル系弾性架橋重合体は、アクリル酸アルキルエステル単位50質量%以上からなる、[4]又は[5]のフィルム。
[7] 前記フィルムを100℃で30分間加熱した際、前記フィルムの加熱寸法変化が−2.0〜+2.0%である、[1]〜[6]のいずれかのフィルム。
[8] 300μm以下の厚さを有する、[1]〜[7]のいずれかのフィルム。
[9] 光学フィルムである、[1]〜[8]のいずれかのフィルム。
[10] [1]〜[8]のいずれかのフィルムが、活性エネルギー線硬化樹脂を介して、被着体に接着されている、積層体。
[11] 前記被着体が偏光子であり、偏光板として機能する、[10]の積層体。
本発明のフィルムは、熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物からなる。樹脂組成物は、樹脂組成物を100質量%として、85〜95質量%の熱可塑性樹脂を含有し、好ましくは87〜92質量%の熱可塑性樹脂を含有する。
上記フィルムは優れた靭性を備える。このためフィルムを偏光子の保護フィルムとして用いることで偏光板を作ることができる。また、フィルムを賦形して加飾用途に用いることができる。
熱可塑性樹脂は、アクリル系共重合体(B)以外であれば特に制限されない。熱可塑性樹脂として、例えばノルボルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、アクリル系共重合体(B)を除く(メタ)アクリル系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。また、これらのうち2種以上をブレンドした樹脂でもよい。熱可塑性樹脂を、アクリル系共重合体(B)を除く(メタ)アクリル系樹脂とすることで、アクリル系共重合体(B)との相溶性、透明性に優れる樹脂組成物を得られる。(メタ)アクリル系樹脂はメタクリル酸メチル単位を主体とするメタクリル系樹脂(A)が好ましい。
メタクリル系樹脂(A)は、メタクリル酸メチル単位を95質量%以上含有することが好ましい。これによりフィルムの耐熱性及び表面硬度をより高めることができる。メタクリル系樹脂(A)はさらに5質量%未満のアクリル酸アルキルエステル単位を含有してもよい。メタクリル系樹脂(A)はアクリル酸アルキルエステル単位を含有しなくてもよい。メタクリル系樹脂(A)の好ましい組成において、メタクリル酸メチル単位が96質量%以上、且つアクリル酸エステル単位が0〜4質量%の範囲である。より好ましい組成において、メタクリル酸メチル単位が98質量%以上、且つアクリル酸エステル単位が0〜2質量%の範囲である。
メタクリル系樹脂(A)の数平均分子量(Ma)は、好ましくは25,000〜75,000の範囲であり、より好ましくは30,000〜70,000の範囲であり、さらに好ましくは35,000〜60,000の範囲である。メタクリル系樹脂(A)の数平均分子量(Ma)は50,000以上であることが特に好ましい。数平均分子量(Ma)を25,000以上とすることで、フィルム自体の引裂き強度が向上する。このため、積層体の製造時にフィルムを剥がして再度貼り合わせることができるようになり、積層体のリワーク性及び歩留まりが向上する。数平均分子量(Ma)を75,000以下とすることでメタクリル系樹脂(A)を含有する組成物の流動性が向上するため、樹脂組成物を成形してフィルムを製造する際の加工性が向上する。なお、メタクリル系樹脂(A)の数平均分子量(Ma)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定した値である。GPCでは標準ポリスチレンの分子量を基準として、これらの分子量を算出する。
メタクリル系樹脂(A)の製造は、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等により行うことができる。塊状重合は連続塊状重合が好ましい。重合反応は重合反応原料に、重合開始剤を添加することによって開始される。重合反応原料とは上記メタクリル酸メチル単位及びその他の構造単位を構成する単量体である。また、連鎖移動剤を重合反応原料に添加することによって、得られるメタクリル系樹脂(A)の分子量を調節できる。なお、重合反応原料中の溶存酸素量は、好ましくは10ppm以下、より好ましくは5ppm以下、さらに好ましくは4ppm以下、特に好ましくは3ppm以下である。溶存酸素量がこのような範囲にある重合反応原料を用いると、フィルムが透明性に優れる。
アクリル系共重合体(B)は、メタクリル酸メチル単位及びアクリル酸エステル単位からなる。アクリル系共重合体(B)はメタクリル酸メチル単位を80〜97質量%の範囲で含有し、アクリル酸エステル単位を3〜20質量%の範囲で含有する。アクリル系共重合体(B)の好ましい組成は、メタクリル酸メチル85〜93質量%、かつアクリル酸エステル7〜15質量%である。メタクリル酸メチルの組成比は、86、87、88、89、90、91及び92質量%のいずれかとすることができる。アクリル酸エステルの組成比は、8、9、10、11、12、13、14及び15質量%のいずれかとすることができる。係る組成を有するアクリル系共重合体(B)を含有するフィルムは、耐熱性と活性エネルギー線硬化型接着剤の浸透性とのバランスに優れる。
アクリル系共重合体(B)の有するガラス転移温度(Tg[℃])は90〜115℃の範囲であり、好ましくは95〜110℃の範囲である。ここでセルシウス度(℃)は、ケルビン(K)で表した熱力学温度の値から273.15を減じたものである。ガラス転移温度(Tg[℃])は、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108及び109℃のいずれかとすることができる。ガラス転移温度(Tg[℃])が90℃以上であることで、フィルムの耐熱性が向上する。ガラス転移温度(Tg[℃])が115℃以下であることで、フィルムに対する活性エネルギー線硬化型接着剤の浸透性が高まり、活性エネルギー線硬化型接着剤を塗布したあと短時間を置いて活性エネルギー線を照射した場合でも、積層体の接着強度を高めることができる。
アクリル系共重合体(B)の数平均分子量(Mb)は15,000〜50,000の範囲であり、好ましくは15,000〜40,000の範囲であり、より好ましくは25,000〜35,000の範囲である。数平均分子量(Mb)は、2.6×104、2.7×104、2.8×104、2.9×104、3.0×104、3.1×104、3.2×104、3.3×104及び3.4×104のいずれかとすることができる。数平均分子量(Mb)を15,000以上とすることでフィルムの耐熱性を向上させることができる。数平均分子量(Mb)を50,000以下とすることで活性化エネルギー線硬化型接着剤の浸透性を高めることができる。このためフィルムと被着体との間の接着強度及び積層体の生産性を向上させることができる。
アクリル系共重合体(B)のアクリル酸エステル単位を形成するアクリル酸エステルとしては、例えばアルキル、シクロアルキル、フェニル及びこれらの誘導体とアクリル酸とからなるエステルが挙げられる。アクリル系共重合体(B)は、アクリル酸エステル単位として、これらを2種以上含んでも良い。係るアクリル酸エステルの単量体の例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ラウリル、アクリル酸ヒドロキシエチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル等が挙げられる。中でも、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル及びアクリル酸ベンジルのいずれかとすることが好ましい。この時、活性エネルギー線硬化型接着剤による接着性、フィルムの耐熱性、及び積層体製造時の取扱い性等のバランスに優れる。また、フィルムを被着体に接着する前に、フィルムをコロナ処理してもよい。この場合、アクリル酸エステルをアクリル酸シクロヘキシル又はアクリル酸tert−ブチルの少なくともいずれかとすることで、活性エネルギー線硬化型接着剤とフィルムの接着性がより向上する。
アクリル系共重合体(B)の重合反応は、公知の塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等により行うことができる。アクリル系共重合体(B)は、後述する弾性体粒子や添加剤の分散性を向上させる観点から、乳化重合で製造することが好ましい。また、アクリル系共重合体(B)を含有するエマルジョンを、弾性体粒子を含有するエマルジョンと混合した後、凝固させ、取り出すことがより好ましい。
アクリル系共重合体(B)の乳化重合に用いる乳化剤の種類及び量は適宜選択できる。係る選択により、アクリル系共重合体(B)の粒径を調節することができる。乳化剤の種類としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等がある。これらの乳化剤を単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。本実施形態ではアニオン界面活性剤が好ましい。
アクリル系共重合体(B)の乳化重合に使用される重合開始剤は特に限定されない。重合開始剤として、例えば過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物;過酸化水素−第一鉄塩系、過硫酸カリウム−酸性亜硫酸ナトリウム系及び過硫酸アンモニウム−酸性亜硫酸ナトリウム系等の水溶性レドックス系開始剤;クメンハイドロパーオキシド−ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート系、及びtert−ブチルハイドロパーオキシド−ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート系等の水溶性及び油溶性を併せ持つレドックス系の開始剤が用いられる。
アクリル系共重合体(B)の数平均分子量(Mb)及びガラス転移温度(Tg[℃])は、下記関係式(1)を満たすことが好ましい。
熱可塑性樹脂は弾性体粒子を含有してもよい。図1に示すフィルム20は樹脂組成物からなる本発明のフィルムの一態様である。フィルム20は、耐衝撃性の観点から、弾性体粒子10又は13を含有する樹脂組成物17からなることが好ましい。なお、弾性体粒子成分19は、図2又は図3に示す弾性体粒子10又は13を、図1に示すように樹脂組成物17に混合した時の結果物である。図1〜3は例示であり、本実施形態の樹脂組成物にはいかなる構造の弾性体粒子を混合してもよく、また混合しなくてもよい。
樹脂組成物中の弾性体粒子の含有量は、樹脂組成物を100質量%として、好ましくは10〜35質量%の範囲であり、より好ましくは12〜30質量%の範囲であり、さらに好ましくは15〜25質量%の範囲である。係る含有量は、樹脂組成物に弾性体粒子を混合する前の、これらの質量に基づく。上記含有量が10質量%以上であることで、フィルムの耐衝撃性を向上できる。このため、フィルムの取扱性を向上できる。上記含有量が35質量%以下であることで、フィルムの表面硬度を高めることができる。
アクリル系弾性架橋重合体は、アクリル酸アルキルエステル単位50質量%以上からなることが好ましく、アクリル酸アルキルエステルの単独重合体であってもよい。アクリル系弾性架橋重合体を形成するアクリル酸アルキルエステルの単量体において、そのアルキル基の炭素数は好ましくは4〜8の範囲であり、例えばアクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸メチルブチル、アクリル酸エチルプロピル、アクリル酸ジメチルプロピル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。中でもアクリル酸n−ブチルが好ましい。
最外層が外層12又は外層16である弾性体粒子10又は13を、上記メタクリル系樹脂(A)及びアクリル系共重合体(B)を含有する混合物18に配合する場合、図1に示すように弾性体粒子10又は13の最外層となっている外層12又は外層16と混合物18との界面において、互いの成分が混じり合うため、係る弾性体粒子10又は13は、最外層である外層12又は外層16が観察されないことがある。観察は、例えばフィルムの断面を酸化ルテニウムによって染色し、電子顕微鏡等により該フィルム断面を観察することで行うことができる。このとき、該フィルムの断面に存在する弾性体粒子中のアクリル系弾性架橋重合体が染色されて観察される。例えば、図1に示すように、弾性体粒子10を混合物18中に配合した場合、内層11のアクリル系弾性架橋重合体部分が染色される。このため弾性体粒子10は単層構造の粒子として観察される。係る粒子が弾性体粒子成分19を構成している。また、図1に示すように、弾性体粒子13を混合物18中に配合した場合、中間層15のアクリル系弾性架橋重合体部分が染色される。このため弾性体粒子13は二層構造又は単層構造の粒子として観察される。係る粒子が弾性体粒子成分19を構成している。
樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂及びアクリル系共重合体(B)は弾性体粒子と同時に混合してもよい。また、予め熱可塑性樹脂及びアクリル系共重合体(B)を混合して混合物を作製し、該混合物に弾性重合体を配合してもよい。混合は溶融混練等により行ってもよい。さらに、弾性体粒子を得た後、その存在下で熱可塑性樹脂の原料となる単量体を重合させて、熱可塑性樹脂を生成し、これにアクリル系共重合体(B)を配合することで、樹脂組成物を得てもよい。
樹脂組成物は、必要に応じて、顔料、染料、着色剤、加工助剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤等を含有してもよい。
フィルムは1、2、3及び4個以上の層を有する単層又は複層フィルムである。フィルムが複層である場合、少なくとも一層が上述の樹脂組成物からなる。他の層の組成は限定されない。樹脂組成物からなる層及び他の層において弾性体粒子は含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。一例として、図4に示す二層フィルム21は弾性体粒子成分19を含む上層及び弾性体粒子成分19を含まない下層を有する。
フィルムの厚さは好ましくは300μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下、特に好ましくは40〜80μmの範囲である。フィルムが複層フィルムである場合、樹脂組成物からなる層の厚さは、フィルム全体の厚さの20〜80%の範囲であることが好ましい。熱可塑性樹脂およびアクリル系共重合体(B)を含有する樹脂組成物からなる層が複数ある場合は、これらの層の厚さを合計した値が、複層フィルム全体の厚さの20〜80%の範囲であることが好ましい。
フィルムは、Tダイ法、インフレーション法、溶融流延法、カレンダー法等の公知の方法を用いて成形できる。Tダイ法では、樹脂組成物の溶融混練物をTダイから溶融状態で押し出す。
フィルムの加熱寸法変化は好ましくは−2.0〜2.0%の範囲であり、より好ましくは−1.0〜1.0%の範囲であり、さらに好ましくは−0.8〜0.8%の範囲であり、特に好ましくは−0.6〜0.6%の範囲である。フィルムの加熱寸法変化は、加熱前のフィルムの長さを100%として、フィルムを100℃で30分間加熱した際の、フィルムの長さの不可逆な変化の割合をいう。加熱寸法変化が正の値であれば、フィルムが収縮したことを示す。加熱寸法変化が負の値であれば、フィルムが伸長したことを示す。加熱寸法変化はJIS K 7133(ISO 11501)に記載の方法より測定できる。本明細書において加熱寸法変化が小さいとは、加熱寸法変化の絶対値が小さいことを意味する。
フィルムの透湿度は、10g・m−2・day−1以上、200g・m−2・day−1以下であることが好ましい。係る透湿度により、活性エネルギー線硬化型接着剤に対するフィルムの密着性を向上できる。透湿度とは、40℃、相対湿度(RH)92%の環境下で24時間放置した後のフィルムについて、JIS Z0208に記載のカップ法で測定した値である。
フィルムは光学フィルムや加飾フィルムとして用いることができる。接着剤を介してフィルムを被着体に接着することで積層体を形成する。被着体の一例は偏光子である。積層体の一例は偏光板である。接着剤は好ましくは活性エネルギー線硬化型接着剤である。活性エネルギー線硬化型接着剤により、溶媒の乾燥を必要とせず、また接着剤を塗布したあと短時間しか置かず活性エネルギー線を照射しても接着性に優れるため、積層体の生産性が向上する。
活性エネルギー線硬化型接着剤の主成分は活性エネルギー線硬化性化合物である。係る化合物としては、例えば光ラジカル重合性化合物及び光カチオン重合性化合物が挙げられる。光ラジカル重合性化合物は、活性エネルギー線によりラジカル重合を起こして硬化する。係る化合物の例は、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基等の官能基を有する化合物である。光カチオン重合性化合物は、活性エネルギー線により光カチオン反応を起こして硬化する。係る化合物の例は、エポキシ基、オキセタン基、水酸基、ビニルエーテル基、エピスルフィド基、エチレンイミン基等の官能基を有する化合物である。
さらに活性エネルギー線硬化型接着剤には、光増感剤、帯電防止剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機系粒子、無機酸化物粒子、金属粉末、着色剤、顔料、染料等が添加されていてもよい。
活性エネルギー線としては、例えばマイクロ波、赤外線、可視光、紫外線線、X線、γ線等が挙げられる。中でも紫外線は取扱いが簡便であり好ましい。
本発明のフィルムは偏光子の保護フィルムとして用いることができる。被着体である偏光子の少なくとも一方の面に、活性エネルギー線硬化型接着剤又は活性エネルギー線硬化樹脂を介してフィルムを貼り合わせることで、係る面を保護する。本明細書では係るフィルムを貼り付けた偏光子を偏光板と呼ぶものとする。以下の方法は偏光子以外の被着体にも応用できる。
偏光子は市販品を用いてもよく、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂で構成されるものが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂はポリ酢酸ビニル系樹脂を鹸化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、例えば酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルや、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体がある。他の単量体としては、例えば不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類等が挙げられる。
被着体への活性エネルギー線硬化型接着剤の塗布手段は限定されない。例えばドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーター等、種々の塗布装置が利用できる。フィルムを被着体に貼り付ける前に、被着体の表面に、ケン化処理、コロナ処理、プライマー処理、アンカーコーティング処理等の易接着処理を施してもよい。
偏向板は、画像表示装置に組み込んで使用することができる。画像表示装置としては、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、陰極線管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、タッチパネル、タブレットPC、電子ペーパー、ヘッドアップディスプレイ(HUD)等が挙げられる。
数平均分子量(Ma及びMb)は、GPC(ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー)を用いて測定した値に基づき、ポリスチレン換算分子量として求めた。測定条件は以下の通りであった。
分離カラム:TSKguardcolumn SuperHZ−H、TSKgel HZM−M及びTSKgel SuperHZ4000(いずれも東ソー株式会社製、商品名)を直列に連結したもの
溶離剤:テトラヒドロフラン
溶離剤流量:0.35ml/分
カラム温度:40℃
検出方法:示差屈折率(RI)法
メタクリル系樹脂(A)等について1H−NMR測定を実施した。テトラメチルシラン(TMS)の示す値を0ppmの基準として、0.6〜0.95ppmの領域の面積(X)と、0.6〜1.35ppmの領域の面積(Y)とを計測した。式:(X/Y)×100に基づき算出した値を三連子表示のシンジオタクティシティ(rr)(%)とした。測定条件は以下の通りであった。
装置:核磁気共鳴装置(Bruker社製;ULTRA SHIELD 400 PLUS)
溶媒 :重クロロホルム
測定核種:1H
測定温度:23℃
積算回数:64回
ガラス転移温度(Tg[℃])はJIS K7121に準拠して測定した。測定に示差走査熱量測定(DSC)装置(株式会社島津製作所製;DSC−50)を用いた。DSC曲線の測定に際して、試料を230℃まで一度昇温し、次いで25℃まで冷却し、その後、10℃/分で25℃から230℃までを昇温させる条件を用いた。2回目の昇温時に測定されるDSC曲線から中間点ガラス転移温度を求めた。係る中間点ガラス転移温度をアクリル系共重合体(B)の有するガラス転移温度(Tg[℃])とした。
製造例に記載の弾性体粒子の粒径を測定した。係る測定は、フィルムの断面を酸化ルテニウム溶液で染色して該断面を電子顕微鏡で観察し、略円形に染色されるアクリル系弾性架橋重合体の外径の平均値を弾性体粒子の数平均粒径とした。
フィルムから試験片(縦100mm×横100mm)を切り出した。試験片の中心に油性マジックで70mmの長さの直線を、直線が元のフィルムの長手方向に対して平行になるように記入した。試験片を100℃の温度に保たれた強制温風循環式恒温オーブン内で30分間加熱した。その後、記入した直線の長さL(mm)を測り、下記式により加熱寸法変化を求めた。
実施例に記載の方法で得られた積層体(偏光板)からサンプル(縦50mm×横25mm)を無作為に10個切り出した。各サンプルについて、活性エネルギー線硬化樹脂の層にカッターで切れ込みを入れ、本発明のフィルムと偏光子/活性エネルギー線硬化樹脂/フィルムとに分かれるようにサンプルを手で剥離した。実施例及び比較例を、以下のa〜cで分類することで、これらの接着性の評価を行った。
a:接着力が強く、全てのサンプルでフィルムが破断し、偏光子とフィルムとを分離できなかった。
b:9個のサンプルでフィルムが破断し、偏光子とフィルムとを分離できなかったが、1個のサンプルでフィルムが破断することなく偏光子とフィルムとを分離できた。
c:フィルムが破断し偏光子とフィルムとを分離できなかったサンプルが8個以下であり、フィルムが破断することなく偏光子とフィルムとを分離できたサンプルが2個以上だった。全てのサンプルでフィルムが破断せず偏光子と分離できた比較例もここに分類される。
攪拌機及び採取管が取り付けられたオートクレーブ内の空気を窒素で置換した。オートクレーブ内に、精製されたメタクリル酸メチル100質量部、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)0.0074質量部、及びn−オクチルメルカプタン0.20質量部を入れた。2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)の水素引抜能は1%であり、1時間半減期温度は83℃であった。攪拌機でこれらの化合物を撹拌することで、原料液を得た。係る原料液中にさらに窒素を送り込み、原料液中の溶存酸素を除去した。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管及び還流冷却器を備えた反応器に、窒素雰囲気下でイオン交換水2,700g、ポリオキシエチレン(EO=3)トリデシルエーテル酢酸ナトリウム(日光ケミカルズ株式会社製;商品名ニッコールECT−3NEX)1.8質量部及び炭酸ナトリウム2.1質量部を投入した。これらを攪拌しながら混合することで、pH=8の水性媒体を得た。水性媒体の温度を75℃を目標に昇温させた。
製造例2において、単量体混合物2,000gの組成を表1に示す通りとしたこと以外は、製造例2と同様の方法により、アクリル系共重合体(B2)〜(B13)の製造を行った。以上により得られたアクリル系共重合体(B2)〜(B13)の物性を表1に示す。
攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、単量体導入管及び還流冷却器を備えた反応器内に、イオン交換水1,050質量部、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム0.3質量部及び炭酸ナトリウム0.7質量部を仕込んだ後、反応器内の空気を窒素ガスで十分に置換した。次いで反応器の内温を80℃にした。同反応器内にさらに過硫酸カリウム0.25質量部を投入した後、5分間攪拌した。同反応器内に、メタクリル酸メチル95.4質量%、アクリル酸メチル4.4質量%及びメタクリル酸アリル0.2質量%からなる単量体混合物245質量部を60分間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、さらに30分間重合反応を行った。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン株式会社製;jER−828)35質量%、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン(東亞合成株式会社製;商品名アロンオキセタンOXT−211)59質量%、光カチオン重合開始剤としてトリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェートを主成分とする有効成分50%のプロピレンカーボネート溶液(ダウ・ケミカル株式会社製;商品名UVI−6992)6質量%を配合して活性エネルギー線硬化型接着剤を得た。これらの原料は常法に従って攪拌混合した。
メタクリル系樹脂(A)70質量部と、アクリル系共重合体(B1)9質量部と、アクリル系弾性体粒子(C)21質量部と、をヘンシェルミキサーで混合した。さらに40mmφの一軸押出機にて、これらの溶融混練物を押し出すことで、ペレット状の樹脂組成物を得た。
製造例3で製造したアクリル系共重合体(B2)のエマルジョン1質量部に対し、製造例15で製造したアクリル系弾性体粒子(C)のエマルジョン2質量部を加え、均一に混合した後、凍結凝固法により凝固、洗浄して乾燥させ、樹脂混合物を得た。係る樹脂混合物24質量部(アクリル系共重合体(B)8質量部及びアクリル系弾性体粒子(C)16質量部を含有する)にメタクリル系樹脂(A)76質量部を加えてヘンシェルミキサーで混合し、40mmφの一軸押出機にて溶融混練してペレット状の樹脂組成物を得た。その後は実施例1と同様の方法にて、厚さ80μmのフィルム及び積層体(偏光板)を得た。フィルム及び積層体の評価結果を表2に示す。
実施例2において、表2に示す配合比とした以外、実施例2と同じ方法で厚さ80μmのフィルム及びこれを備える積層体(偏光板)を得た。
メタクリル系樹脂(A)88質量部及びアクリル系共重合体(B1)12質量部をヘンシェルミキサーで混合した。混合物を40mmφの一軸押出機にて溶融混練することで、ペレット状の樹脂組成物を得た。このペレット状の樹脂組成物を、Tダイを取り付けた単軸押出機で溶融しながら、ダイリップのリップ開度を1mmに設定したTダイから押し出した。押し出された溶融状態の樹脂組成物を金属弾性ロールと金属剛体ロールで30N/mmの線圧をかけながら挟み込んで引き取り、厚さ160μmのフィルムを得た。次いでこのフィルムをテンター式延伸機にて、縦2倍、横2倍の長さになるよう同時二軸延伸し、厚さ40μmのフィルムを得た。
表2に示す配合比とした以外、実施例1と同じ方法で厚さ80μmのフィルム及び積層体(偏光板)を得た。
メタクリル系樹脂(A)を、Tダイを取り付けた単軸押出機に単独で投入し、該単軸押出機で溶融しながら、ダイリップのリップ開度を1mmに設定したTダイから押し出した。押し出された溶融状態の樹脂組成物を金属弾性ロールと金属剛体ロールで30N/mmの線圧をかけながら挟み込んで引き取り、厚さ160μmのフィルムを得た。次いでこのフィルムをテンター式延伸機にて、縦2倍、横2倍の長さになるよう同時二軸延伸し、厚さ40μmのフィルムを得た。
Claims (10)
- 樹脂組成物からなるフィルムであって、
前記樹脂組成物は、熱可塑性樹脂85〜95質量%及びアクリル系共重合体(B)5〜15質量%を含有し、
前記熱可塑性樹脂は、
前記アクリル系共重合体(B)を除く(メタ)アクリル系樹脂であり、
メタクリル酸メチル単位100質量%のメタクリル系樹脂(A)と、さらに、アクリル系弾性架橋重合体を含有するアクリル系弾性体粒子(C)を含み、
前記樹脂組成物中の前記アクリル系弾性体粒子(C)の含有量は前記樹脂組成物を100質量%として15〜25質量%であり、
前記アクリル系共重合体(B)は、
メタクリル酸メチル単位80〜97質量%及びアクリル酸エステル単位3〜20質量%からなる共重合体であり、
ガラス転移温度(Tg[℃])が90〜115℃であり、
数平均分子量(Mb)が15,000〜50,000である、
フィルム。 - 前記アクリル系共重合体(B)の数平均分子量(Mb)及びガラス転移温度(Tg[℃])が下記式(1)を満たす、請求項1に記載のフィルム。
365≦(Mb/1,000)+3.5×Tg≦420 ・・・(1) - 前記メタクリル系樹脂(A)は、数平均分子量(Ma)が50,000超である、請求項1又は2に記載のフィルム。
- 前記アクリル系弾性体粒子(C)は、数平均粒径が150〜350nmである、請求項1〜3のいずれかに記載のフィルム。
- 前記アクリル系弾性架橋重合体は、アクリル酸アルキルエステル単位50質量%以上からなる、請求項1〜4のいずれかに記載のフィルム。
- 前記フィルムを100℃で30分間加熱した際、前記フィルムの加熱寸法変化が−2.0〜+2.0%である、請求項1〜5のいずれかに記載のフィルム。
- 300μm以下の厚さを有する、請求項1〜6のいずれかに記載のフィルム。
- 光学フィルムである、請求項1〜7のいずれかに記載のフィルム。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のフィルムが、活性エネルギー線硬化樹脂を介して、被着体に接着されている、積層体。
- 前記被着体が偏光子であり、偏光板として機能する、請求項9に記載の積層体。
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