JP2002004180A - ルーフィングシート - Google Patents

ルーフィングシート

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JP2002004180A
JP2002004180A JP2000189083A JP2000189083A JP2002004180A JP 2002004180 A JP2002004180 A JP 2002004180A JP 2000189083 A JP2000189083 A JP 2000189083A JP 2000189083 A JP2000189083 A JP 2000189083A JP 2002004180 A JP2002004180 A JP 2002004180A
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weight
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acrylic resin
roofing sheet
resin
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JP2000189083A
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English (en)
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Seiji Sagawa
清次 寒川
Yoshinobu Nishimura
善信 西村
Masahiro Osuga
正宏 大須賀
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YAMADE TECHNO KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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YAMADE TECHNO KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アクリル系樹脂による形成を可能にして、耐久
性や耐候性に優れ、かつ、施工性にも優れたルーフィン
グシートの提供。 【解決手段】ルーフィングシートRSが、アクリル系樹
脂に対して、可塑剤と補強繊維RFを混入して形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建屋の屋上やベラ
ンダなどに敷設して、雨水や雪解け水などの侵入を防止
するために使用するルーフィングシートに関する。
【0002】
【従来の技術】このようなルーフィングシートは、従
来、塩化ビニル樹脂や合成ゴム系のオレフィン樹脂など
により形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の塩化ビニル樹脂
やオレフィン樹脂製のルーフィングシートは、ルーフィ
ングシートに必要な耐久性をある程度備えてはいるもの
の、最近の長寿命化指向によって、より一層耐久性に優
れたルーフィングシートの開発が望まれていた。また、
塩化ビニル樹脂製のルーフィングシートでは、シート同
士を接着する際、熱による融着は勿論、溶剤による溶着
や接着剤による接着も可能であるが、オレフィン樹脂製
のルーフィングシートにあっては、溶剤や接着剤による
接着が不可能で、熱融着による接着しか行うことができ
ず、ルーフィングシート敷設時における施工性にも問題
があった。
【0004】ところで、耐久性のみを考慮すると、従
来、アクリル系樹脂のシートが存在し、かかるシートが
屋外看板用などに使用されている。しかし、アクリル系
樹脂のシートでは、耐久性や耐候性に優れているもの
の、引張強度が弱く、ルーフィングシートとして使用し
得るものではなかった。
【0005】本発明は、アクリル系樹脂が有する耐久性
などの特性に着目し、本発明者らが鋭意研究を重ねた結
果、従来不可能とされていたアクリル系樹脂によるルー
フィングシートの形成を可能にしたもので、その目的
は、耐久性や耐候性に優れ、かつ、施工性にも優れたル
ーフィングシートの提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の発明
の特徴構成は、図1に例示するごとく、ルーフィングシ
ートRSが、アクリル系樹脂に対して、可塑剤と補強繊
維RFを混入して形成されているところにある。
【0007】請求項2の発明の特徴構成は、前記アクリ
ル系樹脂が、下記の(A)と(B)、(A)アルキル基
の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキル60〜99.5
重量%、これと共重合可能なビニル基を1個有する単官
能性モノマー0〜39.5重量%およびビニル基または
ビニリデン基を少なくとも2個有する多官能性モノマー
0.5〜5重量%から得られるゴム層30〜80重量%
と、メタクリル酸メチル40〜100重量%、アルキル
基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキル0〜60重量
%およびこれらと共重合可能なビニルまたはビニリデン
モノマー0〜20重量%から得られる硬質樹脂20〜7
0重量%とから構成される、少なくとも最外層が硬質樹
脂であるアクリル系ゴム状弾性体、(B)メタクリル酸
メチル50〜100重量%およびこれと共重合可能な他
のビニルモノマー0〜50重量%から得られるアクリル
系重合体、から選ばれる少なくとも一種のアクリル系樹
脂であって、そのアクリル系樹脂100重量部に対し
て、滑剤0.1〜4重量部を配合してルーフィングシー
トが形成されているところにある。
【0008】請求項3の発明の特徴構成は、前記アクリ
ル系樹脂100重量部に対して、前記可塑剤30〜90
重量部を配合してルーフィングシートが形成されている
ところにある。
【0009】請求項4の発明の特徴構成は、前記アクリ
ル系樹脂100重量部に対して、離型剤としての塩化ビ
ニル系樹脂10〜50重量部を配合してルーフィングシ
ートが形成されているところにある。
【0010】なお、上述のように、図面との対照を便利
にするために符号を記したが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【0011】〔作用及び効果〕請求項1の発明の特徴構
成によれば、ルーフィングシートが、アクリル系樹脂に
対して、可塑剤と補強繊維を混入して形成されているの
で、可塑剤によってアクリル系樹脂に塑性を与えて軟質
化することができ、アクリル系樹脂によるシートの形成
を容易に行うことができるとともに、そのシートが補強
繊維によって補強されるので、ルーフィングシートとし
て必要な引張強度も充分に確保され、それによって、ア
クリル系樹脂によるルーフィングシートの形成が可能と
なった。
【0012】したがって、アクリル系樹脂特有の耐久性
に優れ、耐候性に関しても、屋外暴露20年に相当する
耐候性促進試験において、シート表面のひび割れや亀裂
などの発生はほとんど見られず、かつ、引張強度や伸び
率にもほとんど変化がなく、また、0℃以下の条件下に
おいても、充分な柔軟性を得ることができる。そして、
施工性に関しても、熱による融着は勿論のこと、溶剤に
よる溶着や接着剤による接着も可能で、更に、上述のよ
うに低温下においても柔軟性を備えているため、寒冷地
における施工性も良く、従来存在しなかったような理想
的なルーフィングシートを提供するに至った。
【0013】請求項2の発明の特徴構成によれば、アク
リル系樹脂が、上記(A)に記載のアクリル系ゴム状弾
性体と上記(B)に記載のアクリル系重合体から選ばれ
る少なくとも一種のアクリル系樹脂であるため、上述し
た耐久性や耐候性、更には、柔軟性において特に優れ、
しかも、そのアクリル系樹脂に対して滑剤が配合されて
いるので、シートへの加工時における金属剥離性が確保
されて、シートへの加工が容易となり、かつ、その滑剤
の配合が、アクリル系樹脂100重量部に対して0.1
〜4重量部であるため、上述した耐久性や耐候性などを
損なうことなく、加工に必要な金属剥離性を得ることが
できる。
【0014】請求項3の発明の特徴構成によれば、アク
リル系樹脂に対して可塑剤が配合されているので、アク
リル系樹脂に塑性を与えて軟質化し、シートへ加工する
際の加工性の改善を図ることができ、しかも、その可塑
剤の配合が、アクリル系樹脂100重量部に対して30
〜90重量部であるため、上述した耐久性や耐候性など
を損なうことなく、加工に必要な塑性を得ることができ
る。
【0015】請求項4の発明の特徴構成によれば、アク
リル系樹脂に対して、離型剤としての塩化ビニル系樹脂
が配合されているので、例えば、カレンダー成形により
シートを形成する際、ロールに対するシートの離型性が
改善されて、シートの形成を円滑に行うことができ、し
かも、その塩化ビニル系樹脂の配合が、アクリル系樹脂
100重量部に対して10〜50重量部であるため、上
述した耐候性などを損なうことなく、必要な離型効果を
得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によるルーフィングシート
の実施の形態を図面に基づいて説明すると、このルーフ
ィングシートRSは、図1に示すように、アクリル系樹
脂に対して、可塑剤と補強繊維RFを混入して形成され
ている。
【0017】前記アクリル系樹脂は、下記の(A)と
(B)、つまり、(A)アルキル基の炭素数が1〜8の
アクリル酸アルキル60〜99.5重量%、これと共重
合可能なビニル基を1個有する単官能性モノマー0〜3
9.5重量%およびビニル基またはビニリデン基を少な
くとも2個有する多官能性モノマー0.5〜5重量%か
ら得られるゴム層30〜80重量%と、メタクリル酸メ
チル40〜100重量%、アルキル基の炭素数が1〜8
のアクリル酸アルキル0〜60重量%およびこれらと共
重合可能なビニルまたはビニリデンモノマー0〜20重
量%から得られる硬質樹脂20〜70重量%とから構成
される、少なくとも最外層が硬質樹脂であるアクリル系
ゴム状弾性体、(B)メタクリル酸メチル50〜100
重量%およびこれと共重合可能な他のビニルモノマー0
〜50重量%から得られるアクリル系重合体、から選ば
れる少なくとも一種のアクリル系樹脂である。
【0018】上記(A)に記載のアクリル系ゴム状弾性
体は、その樹脂組成において、アルキル基の炭素数が1
〜8のアクリル酸アルキルから得られる主要構成単位と
するアクリル系のゴム層を含み、かつ、そのゴム層の外
郭をメタクリル酸メチルから由来する単位を主成分とす
る硬質樹脂層が覆っているグラフト共重合体で、0.1
〜0.4μm(10-6m)の粒子径のものが用いられ
る。そして、そのアクリル系ゴム層は、アクリル酸アル
キルから由来する単位を主成分とするガラス転移点が2
5℃以下の弾性体であり、その内部に最外層に用いたも
のと同じか、または、異なる組成の硬質のメタクリル酸
メチルから由来する単位を主成分とする樹脂層が存在し
たものであってもよい。
【0019】前記硬質樹脂層は、ガラス転移点が25℃
以上の硬質樹脂であり、好ましくは、メタクリル酸メチ
ル40〜100重量%とアルキルの炭素数が1〜8のア
クリル酸アルキル0〜60重量%およびこれらモノマー
と共重合可能な単官能性または多官能性ビニルまたはビ
ニリデンモノマー0〜20重量%から得られる。
【0020】アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸
アルキルとしては、特に限定されないが、好ましくは、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシルなどであり、その
アクリル酸アルキルと共重合可能なビニルまたはビニリ
デンモノマーについても、特に限定されないが、好まし
くは、単官能性モノマーでは、スチレンなどの芳香族ビ
ニル、アクリルニトリルなどのシアン化ビニル、シクロ
ヘキシルマレイミドなどのマレイン酸誘導体である。
【0021】更に、多官能性モノマーでは、エチレンジ
メタクリレート、メタクリル酸アリル、ケイヒ酸アリ
ル、ソルビン酸アリル、フタル酸ジアリルなどの2官能
性モノマー、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸ト
リアリル、トリメリット酸トリアリル、トリメチロール
プロパントリアクリレート、フマール酸トリアリル、マ
レイン酸トリアリルなどの3官能性モノマー、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ピロメリット酸テト
ラアクリレートなどの4官能性モノマーなどであり、こ
れらを単独または併用して使用することができる。
【0022】なお、前記硬質樹脂層を得るに当たり、必
要に応じて、オクチルメルカプタンなどのチオール化合
物を重合連鎖移動剤として添加して分子量をコントロー
ルすることも可能である。
【0023】前記アクリル系ゴム層は、アルキル基の炭
素数が1〜8のアクリル酸アルキル60〜99.5%
と、これと共重合可能な他のビニルモノマー39.5〜
0重量%および多官能性ビニルまたはビニリデンモノマ
ー0.5〜5重量%から得られるものである。そして、
アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルとし
ては、特に限定されないが、好ましくは、アクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキ
シルなどであり、共重合性ビニルモノマーとしては、特
に限定されないが、上述の硬質樹脂層に用いたものと同
種類のものが使用可能であり、また、共重合可能な多官
能性ビニルまたはビニリデンモノマーも、特に限定され
ないが、上述の硬質樹脂層に用いたものと同種類のもの
が使用可能である。
【0024】上記(B)に記載のアクリル系重合体は、
メタクリル酸メチル50〜100重量%およびこれと共
重合可能な他のビニルモノマー0〜50重量%から得ら
れるものであり、メタクリル酸メチルと共重合可能な他
のビニルモノマーとしては、特に限定されないが、上述
の硬質樹脂層に用いたものと同種類のものが使用可能で
ある。
【0025】上述した各樹脂成分を製造するについて
は、特に限定されないが、乳化重合が好ましく、その重
合温度は、重合方法により若干の相違はあるものの50
〜160℃が好ましい。
【0026】前記可塑剤は、アクリル系樹脂を軟質化す
るためのもので、フタル酸エステル類、ポリエステル系
可塑剤、エポキシ系可塑剤などの可塑剤をアクリル系樹
脂100重量部に対して、30〜90重量部、好ましく
は、60重量部程度配合するのが適当である。
【0027】その可塑剤の具体例としては、フタル酸ジ
−n−オクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−
エチルヘキシル)、フタル酸ジノニル、イソフタル酸ジ
ラウリル、テレフタル酸ジブチルラウリル、フタル酸ブ
チルベンジルなどのフタル酸エステル類、アジピン酸ジ
(2−エチルヘキシル)、セバチン酸ジ(2−エチルヘ
キシル)、アゼライン酸ジ(2−エチルヘキシル)など
の脂肪族二塩基酸エステル類、クエン酸トリブチル、ア
セチルクエン酸トリ(2−エチルヘキシル)、メチルフ
タリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリ
コレート、トリメリット酸トリオクチル、ピロメリット
酸テトラオクチル、リン酸トリ(2−エチルヘキシ
ル)、リン酸トリオクチル、リン酸ジフェニルオクチル
などが使用可能であり、更に、これらと他の二次可塑
剤、例えば、ポリプロピレングリコールアジペート、ポ
リプロピレングリコールセバケート、ダイズ油やナタネ
油のエポキシ化物、これらエポキシ化脂肪酸のイソブチ
ルエステルやオクチルエステルなどの化合物を含むエポ
キシ化合物、塩素化パラフィンなどを併用することもで
きる。
【0028】このような可塑剤に加えて、ステアリン酸
のカルシウム、マグネシウム、亜鉛、バリウムなどの脂
肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、三菱レイヨン
(株)が提供しているアクリル系滑剤(メタブレンL−
1000)などの高分子系滑剤、モンタン酸エステルに
代表されるエステル系滑剤などの各種の滑剤を配合する
ことができる。この滑剤の配合は、その配合量がアクリ
ル系樹脂100重量部に対し0.1重量部未満の場合に
は、例えば、カレンダー成形において重要な金属剥離性
が充分でなく、4重量部を越えると、透明性、耐候性が
損なわれる傾向があるので、配合量としては、アクリル
系樹脂100重量部に対して、0.1〜4重量部が好ま
しい。
【0029】また、例えば、カレンダー成形時におい
て、成形により得られるシートとロールとの離型性をよ
り高めるために、離型剤としての塩化ビニル系の樹脂を
配合することが好ましく、その塩化ビニル系樹脂をアク
リル系樹脂100重量部に対して、10〜50重量部の
範囲で配合することができ、耐候性の点から配合量は5
0重量%以下が好ましい。更に、そのカレンダー成形性
を改良するために、塩化ビニル系樹脂に添加されるアク
リル系加工助剤(例えば、三菱レイヨン(株)メタブレ
ンP−530A)をアクリル系樹脂100重量%に対し
て、5重量部以下の範囲で配合することができる。
【0030】そして、これまでに述べた物質以外にも、
必要に応じて、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、着色顔料、染料、結露防止剤などを添加して混合す
ることができる。帯電防止剤としては、グリセリンモノ
ステアレート、ベヘニルアルコールなどのノニオン系活
性剤、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダなどのアニオ
ン系活性剤の他、4級アンモニウム塩を含むカチオン系
活性剤などがあり、酸化防止剤としては、トリスノニル
フェニルフォスファイトなどのP含有物質、ジラウリル
チオジプロピオネートなどのS含有化合物などの他、ヒ
ンダードフェノール化合物などが挙げられる。また、紫
外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベ
ンゾフェノン系化合物、サリチル酸エステル系化合物な
どの他、光安定剤としてヒンダードアミン系化合物など
があり、着色顔料、染料、結露防止剤としては、通常使
用されている公知のものが用いられる。
【0031】前記補強繊維RFとしては、ナイロン、レ
イヨン、炭素などの各種材料からなる糸をクロス状に織
って使用することができるが、ポリエステル製の糸を使
用すると、熱による収縮率が小さく、したがって、太陽
熱による影響が少なくて有効である。なお、後述する実
施例においては、1000デニール(約111g/k
m)のポリエステル製の糸を使用して、縦糸を1インチ
(2.54cm)当たり10本、横糸を1インチ(2.
54cm)当たり10本配置してクロス状に織り、それ
を補強繊維RFとして使用した。
【0032】つぎに、上記(A)に記載のアクリル系ゴ
ム状弾性体を製造した際の具体的な実施例について説明
する。
【0033】〔実施例1〕まず、その最内層を製造する
に際し、攪拌装置を備えた内容積100リットルのオー
トクレーブに、脱イオン水25kg、ほう酸100g、
炭酸ナトリウム10g、硫酸第一鉄0.01g、エチレ
ンジアミン4酢酸2ナトリウム0.04gおよび乳化剤
(N−ラウロイルザルコシンナトリウム)8g、メタク
リル酸メチル730g、アクリル酸メチル40g、1,
3−ブチレングリコールジメタクリレート32gおよび
ターシャリブチルハイドロパーオキサイド2.4gを一
括して入れ、窒素ガスを吹き込み実質的に酸素の影響の
ない状態とした後、80℃に昇温して、ナトリウムホル
ムアルデヒドスルホキシレートの10%水溶液を加え、
60分間重合を行った。その後、メタクリル酸メチル1
100g、アクリル酸メチル60g、1,3−ブチレン
グリコールジメタクリレート48gおよびターシャリブ
チルハイドロパーオキサイド3.6gを30分間にわた
り連続的に添加して重合させ、添加終了後、更に90分
間重合を継続した。
【0034】このようにして得られた第一段階生成物2
kgの入ったオートクレーブに、脱イオン水500gに
ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート20gと
乳化剤(N−ラウロイルザルコシンナトリウム)50g
を溶解させたものを加え、それにアクリル酸ブチル81
%、スチレン17.5%、トリアリルイソシアネート
1.1%、1,4ブタンジオール−ジアクリレート0.
3%からなるモノマー混合物8kgにターシャリブチル
ハイドロパーオキサイド32gを加えたものを、150
分間にわたり連続的に添加しながら重合させ、添加終了
後、更に180分間重合を継続してゴム層を得た。
【0035】このようにして得られたゴム層を10kg
含むポリマーラテックスの入った同容器に、10%乳化
剤水溶液500gを加え、内温は80℃に保持して、メ
タクリル酸メチル95%、アクリル酸メチル5%、n−
オクチルメルカプタン0.4%、ターシャリブチルハイ
ドロパーオキサイド0.2%からなるモノマー混合物を
90分間連続的に添加して重合させ、添加終了後、更に
60分間重合を継続して硬質樹脂層を得た。
【0036】以上の一連の重合方法により、アクリル系
ゴム状弾性体を含むポリマーラテックスを得た。このポ
リマーラテックスの粒子径は、吸光度法で測定したとこ
ろ、0.3μm(10-6m)であり、このポリマーラテ
ックスを70℃の1%硫酸水中で凝固させ、脱イオン水
で洗浄した後、脱水し、80℃で気流乾燥させてアクリ
ル系ゴム状弾性体を粉体状で得た。
【0037】〔実施例2〕反応容器に下記のような割合
の原料を仕込み、窒素雰囲気下50℃で4時間攪拌を行
いながら重合を完結させ、弾性体ラテックスを得た。す
なわち、アクリル酸ブチル77部、スチレン22.7
部、メタクリル酸アリル0.3部、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム2.0部、脱イオン水300部、過硫
酸カリ0.3部、燐酸二ナトリウム12水塩0.5部、
燐酸水素ナトリウム2水塩0.3部である。
【0038】このようにして得られた弾性体ラテックス
100重量部(固形分として)を反応容器に取り、攪拌
しながら充分に窒素置換した後、80℃に昇温し、ナト
リウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.125
部、脱イオン水2部からなる水溶液を添加後、温度を8
0℃に保ちながらメタクリル酸メチル57部、アクリル
酸メチル3g、n−オクチルメルカプタン0.05部、
ターシャリブチルハイドロパーオキサイド0.125部
からなる混合物を2時間にわたり滴下後2時間保持し重
合を完結させた。このようにして得られた共重合体ラテ
ックスを塩析後脱水し、水洗、洗浄を行って粉体状のア
クリル系ゴム状弾性体を得た。
【0039】なお、上記(B)に記載のアクリル系重合
体については、三菱レイヨン(株)製のアクリペットM
F(商品名)を使用した。
【0040】以上のようにして得た〔実施例1〕と〔実
施例2〕のアクリル系ゴム状弾性体、ならびに、アクリ
ル系重合体としてのアクリペットMFにおいて、それら
を単独あるいは複数で使用し、かつ、可塑剤としてフタ
ル酸ジ−n−オクチルあるいはトリメリット酸トリオク
チルを、滑剤としてメタブレンL−1000を使用し、
更に、紫外線吸収剤としてチバガイギー(株)製のチヌ
ビンP(商品名)や酸化防止剤としてアデカアーガス
(株)製のアデカスタブマーク329(商品名)を適宜
加えて混練し、図2に示すように、多数の加熱ロール4
を有するカレンダー加工装置5を用いて、上述したポリ
エステル製の糸による補強繊維RFを挟持する状態でル
ーフィングシートRSを形成した。
【0041】そして、このようにして形成したルーフィ
ングシートRSを用いて各種の試験を実施したところ、
ルーフィングシートに必要な引張強度を備え、かつ、耐
久性や耐候性、更には、柔軟性をも備えていることが確
認された。
【0042】このルーフィングシートRSを建屋の屋上
やベランダなどに敷設には、種々の施工方法があるが、
その一例を図1に基づいて説明する。まず、ルーフィン
グシートRSを敷設する敷設面1に対し、接着層付きの
金属製ディスク2を適当間隔置に予め打設し、その上方
にルーフィングシートRSを敷き、必要に応じて、ルー
フィングシートRS同士を熱融着や溶剤による溶着など
によって接着する。そして、各ディスク2に対してルー
フィングシートRSの上面から誘導加熱装置3を押圧
し、各ディスク2の接着層によってルーフィングシート
RSを接着固定するのである。
【0043】なお、ルーフィングシートRSの形成は、
必ずしも、図2に示したようなカレンダー加工装置5に
限るものではなく、例えば、押出し成形装置を使用して
アクリル系樹脂のシートSを予め形成し、図3に示すよ
うに、加熱ロール6を有するラミネート加工装置7を用
いて、アクリル系樹脂シートSの間に補強繊維RFを挟
持する状態でルーフィングシートRSを形成することも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ルーフィングシートの施工状態を示す説明図
【図2】ルーフィングシートの製造状態を示す説明図
【図3】ルーフィングシートの別の製造状態を示す説明
【符号の説明】
RS ルーフィングシート RF 補強繊維
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04D 5/10 E04D 5/10 D //(C08L 33/12 (C08L 33/12 27:06) 27:06) (C08L 51/06 (C08L 51/06 27:06) 27:06) (72)発明者 西村 善信 滋賀県甲賀郡水口町大字松尾字ヒヤケ501 番地 ヤマデテクノ株式会社内 (72)発明者 大須賀 正宏 神奈川県川崎市多摩区登戸3816 三菱レイ ヨン株式会社東京技術センター内 Fターム(参考) 4F055 AA14 BA06 EA03 FA08 FA10 GA09 4F072 AA04 AB04 AB05 AB06 AB10 AB28 AD09 AD52 AE11 AF13 AF14 AF17 AF20 AF26 AH46 AH49 AK14 AL17 4J002 AE044 BB035 BD053 BG061 BN121 CD164 CF034 CF052 CL012 EG037 EH037 EH096 EH146 EW046 FA042 FD024 FD026 FD163 FD175 FD177 GL00 4J026 AA45 AA46 AC09 AC32 AC34 BA27 BA28 BB03 DA04 DA07 DA15 DB04 DB08 DB15 FA03 FA07 GA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系樹脂に対して、可塑剤と補強
    繊維を混入して形成してあるルーフィングシート。
  2. 【請求項2】 前記アクリル系樹脂が、下記の(A)と
    (B)、 (A)アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキ
    ル60〜99.5重量%、これと共重合可能なビニル基
    を1個有する単官能性モノマー0〜39.5重量%およ
    びビニル基またはビニリデン基を少なくとも2個有する
    多官能性モノマー0.5〜5重量%から得られるゴム層
    30〜80重量%と、メタクリル酸メチル40〜100
    重量%、アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アル
    キル0〜60重量%およびこれらと共重合可能なビニル
    またはビニリデンモノマー0〜20重量%から得られる
    硬質樹脂20〜70重量%とから構成される、少なくと
    も最外層が硬質樹脂であるアクリル系ゴム状弾性体、 (B)メタクリル酸メチル50〜100重量%およびこ
    れと共重合可能な他のビニルモノマー0〜50重量%か
    ら得られるアクリル系重合体、から選ばれる少なくとも
    一種のアクリル系樹脂であって、 そのアクリル系樹脂100重量部に対して、滑剤0.1
    〜4重量部を配合してなる請求項1に記載のルーフィン
    グシート。
  3. 【請求項3】 前記アクリル系樹脂100重量部に対し
    て、前記可塑剤30〜90重量部を配合してなる請求項
    1または2に記載のルーフィングシート。
  4. 【請求項4】 前記アクリル系樹脂100重量部に対し
    て、離型剤としての塩化ビニル系樹脂10〜50重量部
    を配合してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載のル
    ーフィングシート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012180454A (ja) * 2011-03-01 2012-09-20 Kuraray Co Ltd メタクリル系樹脂組成物および成形品
JP2018084024A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 ロンシール工業株式会社 機械的固定工法用防水シートと該防水シートを用いた防水構造

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