JP4253779B2 - ポリエステルブロック共重合体組成物およびその成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、破断強さや衝撃強さなどの機械的物性、耐熱性や耐光性などの耐久性、成形性、柔軟性に優れたポリエステルブロック共重合体組成物に関するもので、特に軟質ポリ塩化ビニル樹脂に似た風合い、柔軟性を有するポリエステルブロック共重合体組成物およびその成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリ塩化ビニル樹脂は耐候性、電気絶縁性、ガスバリヤー性に優れる上、硬質のものはそれ自体難燃性であることから、電気製品や電子部品などの電機用途、自動車用内装部品、雨樋やパイプなどの建材用途の分野で、また、軟質ポリ塩化ビニル樹脂やポリ塩化ビニルエラストマーは農業用フィルム、食品包装用フィルム、電線被覆用途などの幅広い分野で活用されている。
【0003】
ところが、近年環境保全の面からプラスチックの焼却廃棄時に発生する含ハロゲン有機化合物やハロゲン化水素化合物が問題となっているが、ポリ塩化ビニル樹脂のようにポリマー分子骨格にハロゲン原子を有するプラスチックや加硫ゴムは、焼却廃棄する際に、この含ハロゲン有機化合物およびハロゲン化水素化合物を発生しやすいと考えられている。したがって、このポリ塩化ビニル樹脂の使用を必要不可欠な特定分野のみに限定し、できるだけ他樹脂で代替することが産業界に対して求められている。
【0004】
また、軟質ポリ塩化ビニル樹脂やポリ塩化ビニルエラストマーは、可塑剤として内分泌攪乱化学物質の疑いがもたれているフタル酸エステル化合物を使用している場合が多いため、その代替が強く求められている。
【0005】
一方、ポリブチレンテレフタレート単位のような結晶性芳香族ポリエステル単位をハードセグメントとし、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールのような脂肪族ポリエーテル単位および/またはポリラクトンのような脂肪族ポリエステル単位をソフトセグメントとするポリエステルブロック共重合体は、機械強度、耐衝撃性、弾性回復性、柔軟性などの機械的性質や低温、高温特性が優れ、さらに熱可塑性で成形加工が容易であることから、自動車部品および電気・電子部品、繊維、フィルムなどに用途を拡大している。
【0006】
そこで、ポリエステルブロック共重合体を軟質塩化ビニル樹脂やポリ塩化ビニルエラストマーの代替として考えた場合、ポリエステルブロック共重合体は機械的強度や耐衝撃性に優れるものの、他の熱可塑性エラストマーに比べると弾性率が高く、比較的硬いため軟質ポリ塩化ビニル樹脂やポリ塩化ビニルエラストマーを代替することは困難である。
【0007】
従来、ポリエステル共重合体を柔軟化する方法としては種々の提案がなされており、例えば特開昭52−31216号公報に開示されているようにポリエステルブロック共重合体にポリスチレン共重合体を配合した組成物が開示されている。特開平2−43251号公報では、ポリエステルブロック共重合体に可塑剤を配合することが、また、特開平3−109458号公報には、ポリエステルブロック共重合体にポリオレフィン共重合体および可塑剤を配合することが開示されている。さらに、特開昭52−138546号公報にはポリエステルブロック共重合体に加硫可能な天然または合成ゴムを配合することが、特開昭55−36249号公報にはポリエステルブロック共重合体にアクリル酸エステルの重合体をゴム質成分としてこれにスチレンおよびメチルメタクリレートをグラフト重合したゴム質共重合体を配合することが開示されている。
【0008】
これらの発明は、開示された柔軟材料や可塑剤を配合することによって、ポリエステルブロック共重合体の弾性率を低下させることを目的としている。しかし、軟質ポリ塩化ビニル樹脂やポリ塩化ビニルエラストマーは、他のゴム質弾性体と異なり、ガラス転移温度が室温付近にあることから、損失係数が大きく、ゴムのような弾性回復性が少なく、しなやかな風合いを有するという特徴を持つ。
【0009】
この特徴を考慮すると、従来の技術として特開昭52−31216号公報に開示されたポリスチレン共重合体、特開昭52−138546号公報に開示された加硫可能なゴム、特開平2−43251号公報に開示されたポリオレフィン共重合体および可塑剤をポリエステルブロック共重合体に配合した樹脂組成物は、室温より十分低温にガラス転移温度があり、室温付近での損失係数が小さいため、軟質ポリ塩化ビニル樹脂とは異なったゴム的弾性に富む風合いを有する。また、これらの発明に開示された樹脂組成物は、いずれも粘着性を有することも、成形品の風合いが軟質ポリ塩化ビニル樹脂と大きく異なる原因である。この粘着性があることによって、射出成形などでは成形品が金型から離型しにくく、ポリエステルブロック共重合体の優れた特徴のひとつである成形加工性を低下させる。
【0010】
一方、特開昭55−36249号公報に開示されたアクリル酸エステル重合体をゴム質成分とし、これにスチレンおよびメチルメタクリレートをグラフト重合したゴム質共重合体は、グラフト重合されるスチレンおよびメチルメタクリレートの重合体が非常に硬いためポリエステルブロック共重合体を柔軟化させる効果が不十分である。
【0011】
したがって、いずれの方法において柔軟化したポリエステルブロック共重合体も、軟質ポリ塩化ビニル樹脂やポリ塩化ビニルエラストマーを完全に代替できるものではない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、ポリエステルブロック共重合体の柔軟化に関し、特に軟質ポリ塩化ビニル樹脂代替を目的とし、軟質ポリ塩化ビニル樹脂に似た風合い、柔軟性をポリエステルブロック共重合体に付与すべく検討した結果、特定のコア・シェル共重合体を配合したポリエステルブロック共重合体は、柔軟で弾性率が小さいだけでなく、軟質ポリ塩化ビニル樹脂同様、ガラス転移温度が室温付近にあり、室温付近での損失係数が大きく、しなやかな風合いを有することを見いだし本発明に到達した。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、
(1)主として結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)に、ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物(b2)、ビニルシアン化合物(b3)、下記構造式(I)で表されるマレイン酸モノアルキルエステル化合物(b4)および架橋剤(b5)を乳化重合させてなる重合体をコアとし、さらに芳香族ビニル化合物(b6)、ビニルシアン化合物(b3)、架橋剤(b5)を重合させてなる重合体をシェルとしたコア・シェル共重合体(B)を、1種または2種以上配合してなり、ポリエステルブロック共重合体(A)とコア・シェル共重合体(B)の配合量が、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であるものであり、
【0014】
【化5】
(式中、置換基Rは、炭素数10〜24の飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を表す。)
さらに、(1)のポリエステルブロック共重合体組成物100重量部に、さらに、炭酸カルシウム、シリカ、フッ素樹脂、タルク、マイカから選ばれる1種以上の化合物(C)および/または脂肪酸アミド化合物(D)および/またはシリコーン化合物(E)0.01〜20重量部を配合すること、
さらに、脂肪酸アミド化合物(D)が、ビス高級脂肪酸アミド化合物および/または高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の混合物とジアミンの重縮合物であること、
さらに、シリコーン化合物(E)が、ガム状シリコーン樹脂であること、
さらに、(1)のポリエステルブロック共重合体組成物100重量部に、さらに、難燃剤(F)として表面を樹脂で覆うことによってマイクロカプセル化した赤燐、ポリリン酸アンモニウム化合物、有機リン酸化合物、有機亜リン酸化合物から選ばれる1種以上の化合物を0.01〜50重量部配合すること、
さらに、そのポリエステルブロック共重合体組成物100重量部に、さらに、難燃剤(F)として表面を樹脂で覆うことによってマイクロカプセル化した赤燐、ポリリン酸アンモニウム化合物、有機リン酸化合物、有機亜リン酸化合物から選ばれる1種以上の化合物を0.01〜50重量部配合すること、
さらに、前記コア・シェル共重合体(B)における、(b1)の共重合量が40〜80重量%、(b2)の共重合量が3〜35重量%、(b3)の共重合量が4〜30重量%、(b4)の共重合量が0.5〜8重量%、架橋剤(b5)の共重合量が0.25〜8重量%、芳香族ビニル化合物(b6)の共重合量が3〜20重量%であること、
さらに、コア重合体100重量部に対して、芳香族ビニル化合物(b6)を6〜20重量部、ビニルシアン化合物(b3)を3〜12重量部、架橋剤(b5)を0.05〜1重量部を重合させてなる重合体をシェルとしたコア・シェル共重合体であること、
さらに、前記混合物(b1)における2−エチルヘキシルアクリレートの量が40重量%以下であること、
さらに、構造式(I)における置換基Rが炭素数10〜24の飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基から選ばれた基であること、
さらに、前記架橋剤(b5)が多価アルコールのジアクリレートまたはトリアクリレート、多価アルコールのジメタクリレートまたはトリメタクリレート、芳香族ジビニル化合物から選ばれる1種以上の化合物であること、
さらに、前記高融点結晶性重合体セグメント(a1)が、主にポリブチレンテレフタレート単位で構成されること、
さらに、前記低融点重合体セグメント(a2)がポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール単位で構成されること、
さらに、前記ポリエステルブロック共重合体(A)における低融点重合体セグメント(a2)の共重合量が40〜90重量%であること、
また、これら上記のポリエステルブロック共重合体組成物からなる層と硬質樹脂層とを積層させてなる複合成形品であり、
ポリエステルブロック共重合体組成物をフィルム状またはシート状に成形してなる成形品であり、
ポリエステルブロック共重合体組成物をフィルム状またはシート状に成形したものに布帛、フィルムおよび/または紙を積層してなる成形品であること、
がいずれも好ましい条件であり、これらの条件を適用することにより、一層優れた効果の取得を期待することができる。
【0015】
【作用】
本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、ブチルアクリレートを主体とし、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルさらにビニルシアン化合物を重合させてなるゴム質重合体をコアとし、さらに該コアに芳香族ビニル化合物およびビニルシアン化合物からなる重合体をシェルとして重合させたコア・シェル重合体(B)を柔軟材料として含有するが、従来から柔軟材料として知られているポリスチレン共重合体やポリオレフィン共重合体が室温より十分低い温度にガラス転移温度を有するのに対し、かかるコア・シェル重合体(B)のガラス転移温度は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂同様室温付近にあるため、室温付近での損失係数が大きく、しなやかな風合いを有する。
【0016】
さらに、特開昭55−36249号公報に開示されたアクリル酸エステル重合体をゴム質成分とし、これにスチレンおよびメチルメタクリレートをグラフト重合したゴム質共重合体は、ポリエステルブロック共重合体への分散性を良好にするためにグラフト重合されるスチレンおよびメチルメタクリレートの重合体が非常に硬く、また分散性を損なわないためにはゴム質共重合体の25wt%以上の共重合量を必要とするためポリエステルブロック共重合体を柔軟化させる効果が不十分であるのに対し、本発明で使用するコア・シェル共重合体(B)ではシェルを形成する、特定の割合の芳香族ビニル化合物およびビニルシアン化合物からなる重合体が、ポリエステルブロック共重合体との相溶性に優れているため、少量の共重合で十分な分散性を有し、コアのゴム質重合体の柔軟性を損なわず、ポリエステルブロック共重合体を柔軟化させる効果に優れる。
【0017】
このように、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、従来の柔軟化ポリエステルブロック共重合体組成物とは異なり、軟質ポリ塩化ビニル樹脂に似た風合い、柔軟性を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
【0019】
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)の高融点結晶性重合体セグメント(a1)は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体と脂肪族ジオールから形成されるポリエステルであり、好ましくはテレフタル酸および/またはジメチルテレフタレートと1,4−ブタンジオールから誘導されるポリブチレンテレフタレートであるが、この他に、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、あるいはこれらのエステル形成性誘導体などのジカルボン酸成分と、分子量300以下のジオール、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロールなどの脂環式ジオール、キシリレングリコール、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2−ヒドロキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−タ−フェニル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオ−タ−フェニルなどの芳香族ジオールなどから誘導されるポリエステル、あるいはこれらのジカルボン酸成分およびジオール成分を2種以上併用した共重合ポリエステルであっても良い。また、3官能以上の多官能カルボン酸成分、多官能オキシ酸成分および多官能ヒドロキシ成分などを5モル%以下の範囲で共重合することも可能である。
【0020】
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)の低融点重合体セグメント(a2)は、脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルである。脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体などが挙げられる。また、脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。これらの脂肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルのなかで得られるポリエステルブロック共重合体の弾性特性からポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが好ましく、これらの中でも特にポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールが好ましい。また、これらの低融点重合体セグメントの数平均分子量としては共重合された状態において300〜6000程度であることが好ましい。
【0021】
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)における低融点重合体セグメント(a2)の共重合量は、好ましくは40〜90重量%で、さらに好ましくは50〜85重量%である。
【0022】
本発明に用いられるポリエステルブロック共重合体(A)は公知の方法で製造することができる。例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過剰量の低分子量グリコール、および低融点重合体セグメント成分を触媒の存在下エステル交換反応せしめ、得られる反応生成物を重縮合する方法。あるいはジカルボン酸と過剰量のグリコールおよび低融点重合体セグメント成分を触媒の存在下エステル化反応せしめ、得られる反応生成物を重縮合する方法。また、あらかじめ高融点結晶性セグメントを作っておき、これに低融点セグメント成分を添加してエステル交換反応によりランダム化せしめる方法。高融点結晶性セグメントと低融点重合体セグメントを鎖連結剤でつなぐ方法。さらにポリ(ε−カプロラクトン)を低融点重合体セグメントに用いる場合は、高融点結晶性セグメントにε−カプロラクトンモノマを付加反応させるなど、いずれの方法をとってもよい。
【0023】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)は、ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物(b2)、ビニルシアン化合物(b3)、下記構造式(I)で表されるマレイン酸モノアルキルエステル化合物(b4)および架橋剤(b5)を乳化重合させてなる重合体をコアとし、さらに芳香族ビニル化合物(b6)、ビニルシアン化合物(b3)、架橋剤(b5)を重合させてなる重合体をシェルとしたコア・シェル共重合体であるが、このコア・シェル共重合体(B)のコアを構成する、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル(b2)としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレートなどが挙げられるが、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートが好ましく使用できる。
【0024】
【化6】
構造式(I)における置換基Rは、炭素数10〜24の飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基である。
【0025】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)を構成するビニルシアン化合物(b3)としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどが使用できる。
【0026】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)を構成するマレイン酸モノアルキルエステル化合物(b4)は、前記構造式(I)で表され、
飽和脂肪族炭化水素基としては、ラウリル基、ウンデカニル基、ミリスチル基、パルミチル基、ヘプタデカニル基、ステアリル基、アラキジル基、ベヘニル基などが挙げられる。不飽和脂肪族炭化水素基としては、パルミトレイル基、ヘプタデセニル基、オレイル基、エイコセニル基、エルシル基、リノール基、リノレン基、などが挙げられる。また、芳香族炭化水素基としては、フェニルプロパン基、フェニルスルホン基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられる。さらにアルカリ金属としてはナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
【0027】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)を構成する架橋剤(b5)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3プロパンジオール、1,4ブタンジオール、グリセリン等の多価アルコールのジアクリレートおよびまたはトリアクリレート、同様の多価アルコールのジメタクリレートおよびまたはトリメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン等の芳香族ジビニル化合物が挙げられる。
【0028】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)を構成する芳香族ビニル化合物(b6)としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メトキシスチレン、N,N−ジメチル−p−アミノスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
【0029】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)を構成するブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)の共重合量は、コア・シェル共重合体(B)100重量%あたり40〜80重量%であることが好ましい。ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)の共重合量が40重量%未満の場合、コア・シェル共重合体(B)の柔軟性が不足し、本発明の目的であるポリエステルブロック共重合体組成物の柔軟化が十分達成できない。また、ブチルアクリレート単体または2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)の共重合量が80重量%を越える場合、コア・シェル共重合体(B)の粘着性が著しくなるため、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物が粘着性を有し、目的とする軟質ポリ塩化ビニル樹脂に類似した風合いが達成できない。
【0030】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)を構成するブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)における2−エチルヘキシルアクリレートの量は、40重量%以下であることが好ましい。2−エチルヘキシルアクリレートの量が40重量%を越える場合、コア・シェル共重合体(B)の粘着性が著しくなるため、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物が粘着性を有し、目的とする軟質ポリ塩化ビニル樹脂に類似した風合いが達成できない。
【0031】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)を構成するシェルは、コア重合体100重量部に対して、芳香族ビニル化合物(b6)を6〜20重量部、ビニルシアン化合物(b3)を3〜12重量部、架橋剤(b5)を0.05〜1重量部を重合させてなることが好ましい。シェル重合体を構成する芳香族ビニル化合物(b6)またはビニルシアン化合物(b3)の量が少ない場合、コア・シェル共重合体(B)のポリエステルブロック共重合体(A)への分散が劣り、それらからなるポリエステルブロック共重合体組成物の強度が著しく低下する。また、シェル重合体を構成する芳香族ビニル化合物(b6)またはビニルシアン化合物(b3)の量が多い場合、コア・シェル共重合体(B)の柔軟性が不足し、本発明の目的であるポリエステルブロック共重合体組成物の柔軟化が十分達成できない。
【0032】
本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)は公知の2段階反応で製造することができる。例えば、ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)、炭素数1から4のアルキル基からなるアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物(b2)、ビニルシアン化合物(b3)、マレイン酸モノアルキルエステル(b4)および架橋剤(b5)を水などの溶媒、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの界面活性剤、さらにジ−t−ブチルパーオキサイドのようなラジカル開始剤と共に反応容器に仕込み、所定の温度で乳化重合反応させ、コア重合体のラテックスを得る。さらにこのコア重合体ラテックスを含む反応容器に芳香族ビニル化合物(b6)、ビニルシアン化合物(b3)、架橋剤(b5)を追加し、反応させることによって目的のコア・シェル共重合体を得ることができる。得られたコア・シェル共重合体(B)のラテックスは、塩化カルシウムなどの凝固剤を加え、洗浄・乾燥することによってコア・シェル共重合体(B)が単離される。
【0033】
本発明のポリエステルブロック共重合体(A)に配合するコア・シェル共重合体(B)の配合量は、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であることが好ましい。(B)コア・シェル共重合体の配合量が、この範囲より少ない場合、本発明の目的であるポリエステルブロック共重合体組成物の柔軟化が十分達成できない。また、(B)コア・シェル共重合体の配合量が、この範囲より多い場合、ポリエステルブロック共重合体組成物の強度が低下するため好ましくない。
【0034】
本発明に用いられる炭酸カルシウム、シリカ、フッ素樹脂、マイカから選ばれる1種以上の化合物(C)および/または脂肪酸アミド化合物(D)および/またはシリコーン化合物(E)は、ポリエステルブロック共重合体(A)とコア・シェル共重合体(B)の配合量が、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であるポリエステルブロック共重合体組成物100重量部に、好ましくは0.01〜20重量部、さらに好ましくは0.05〜15重量部を配合する。これらを配合することによって、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物が有する軟質ポリ塩化ビニル樹脂類似の粘着性のない滑らかな風合いがさらに強調される。これらの炭酸カルシウム、シリカ、フッ素樹脂、マイカから選ばれる1種以上の化合物(C)および/または脂肪酸アミド化合物(D)および/またはシリコーン化合物(E)は公知の材料を使用することができる。脂肪酸アミド化合物(D)は、脂肪酸とアミン化合物から誘導されるアミド化合物であり、飽和あるいは不飽和の高級脂肪酸とモノアミンまたは多価アミンから誘導される化合物などであるが、中でもビス高級脂肪酸アミド化合物や高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の混合物とジアミンの重縮合物が好ましい。シリコーン化合物(E)としては、シリコーンオイルやガム状シリコーン樹脂やシリコーン樹脂などを使用できるが、中でもガム状シリコーン樹脂が好ましい。
【0035】
本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は難燃性に優れた軟質ポリ塩化ビニル樹脂代替を目的とするため、難燃性が要求される用途においては難燃剤を配合して、難燃性を付与する必要がある。一方、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物はハロゲン原子を含まない樹脂であることを特徴としているため、従来の有機ハロゲン化合物と三酸化アンチモンの併用による難燃化ではなく、難燃剤(F)としては、表面を樹脂で覆うことによってマイクロカプセル化した赤燐、ポリリン酸アンモニウム化合物、トリメチルフォスフェート、トリフェニルフォスフェートなどのような有機リン酸化合物、トリメチルフォスファイト、トリフェニルフォスファイトなどのような有機亜リン酸化合物から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。これらの難燃剤(F)は、ポリエステルブロック共重合体(A)とコア・シェル共重合体(B)の配合量が、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であるポリエステルブロック共重合体組成物100重量部に、好ましくは0.01〜50重量部、さらに好ましくは0.05〜30重量部を配合する。
【0036】
本発明のポリエステルブロック共重合体組成物の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステルブロック共重合体(A)、コア・シェル共重合体(B)、必要に応じて炭酸カルシウム、シリカ、フッ素樹脂、タルク、マイカから選ばれる1種以上の化合物(C)、脂肪酸アミド化合物(D)、シリコーン化合物(E)および表面を樹脂で覆うことによってマイクロカプセル化した赤燐、ポリリン酸アンモニウム化合物、有機リン酸化合物、有機亜リン酸化合物から選ばれる1種以上の難燃剤(F)をはじめとする他の添加剤を一緒に配合した原料をスクリュー型押出機に供給し溶融混練する方法、およびスクリュー型押出機にポリエステルブロック共重合体(A)を供給して溶融し、さらに他の供給口からコア・シェル共重合体(B)および他の添加剤を供給混練する方法、スクリュー型押出機にコア・シェル共重合体(B)を供給して溶融し、さらに他の供給口からポリエステルブロック共重合体(A)および他の添加剤を供給混練する方法が挙げられる。また、ポリエステルブロック共重合体(A)、コア・シェル共重合体(B)以外の添加剤のすべてあるいは一部を、あらかじめポリエステルブロック共重合体(A)あるいはコア・シェル共重合体(B)に配合し、さらにそれらをスクリュー型押出機において溶融混合する可能である。
【0037】
また本発明のポリエステルブロック共重合体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、公知のヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系、芳香族アミン系などの酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系などの耐光剤、顔料、染料などを任意に含有せしめることができる。
【0038】
本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形などにより成形品とされるが、これらの成形品は軟質ポリ塩化ビニル樹脂に似た風合い、柔軟性を有しており、ポリエステルブロック共重合体本来の耐久性、機械的強度、優れた成形性も損なわれていない。
【0039】
これらの成形品の中でも、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物からなる層と硬質樹脂層とを積層させてなる複合成形品は有用である。硬質樹脂層を構成する硬質樹脂としては、複合成形品の剛性を保持し、目的の機械的強度を有する樹脂であれば、特に限定されないが、具体的には、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。複合積層体は共押出成形法や、二色成形を始めとする多色射出成形法などによって製造される。本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、これらの硬質樹脂との接着性に優れる。
【0040】
また、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物をフィルム状またはシート状に成形してなる成形品も有用である。フィルム状またはシート状成形品は、T−ダイ法、カレンダー法、プレス法などによって製造される。
【0041】
さらに、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物をフィルム状またはシート状に成形したものに織布、不織布、編物、繊維束等の布帛、他素材のフィルム、紙などを積層してなる成形品も有用である。これらの積層成形品は二層から多層のもので接着剤法や熱融着法によって製造される。
【0042】
【実施例】
以下に実施例によって本発明の効果を説明する。なお、実施例中の%および部とは、ことわりのない場合すべて重量基準である。また、例中に示される物性は次のように測定した。
[融点]
差動走査熱量計(Du Pont社製DSC−910型)を使用して、窒素ガス雰囲気下、10℃/分の昇温速度で加熱した時の融解ピークの頂上温度を測定した。
[ガラス転移温度]
動的粘弾性測定装置(Du Pont社製DMA−983型)を使用して、3℃/分の昇温速度で加熱したときのガラス転移温度を測定した。
[溶融粘度指数(MFR値)]
ASTM D−1238にしたがって、荷重2160gで測定した。
[硬度(デュロメーターDおよびAスケ−ル)]
ASTM D−2240にしたがって、測定した。
[引張物性]
JIS K7113にしたがって測定した。試験片は射出成形によって2号試験片を作成した。
[粘着性試験]
射出成形した角板から巾25mmにカットしたものを50mm重ね合わせ1.7kgの錘で2分間圧着した後粘着剪断荷重を測定した。
[燃焼性試験]
UL94にしたがって測定した。
[参考例]
[ポリエステルブロック共重合体(A−1)の製造]
テレフタル酸234部、1,4−ブタンジオール215部および数平均分子量約2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール723部をチタンテトラブトキシド2部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で3時間加熱して反応水を系外に留出しながらエステル化反応をおこなった。反応混合物に”イルガノックス”1010(チバガイギー社製ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤)0.5部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件下で2時間30分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなってペレットとした。
[ポリエステルブロック共重合体(A−2)の製造]
ジメチルテレフタレート162部、1,4−ブタンジオール113部、エチレンオキサイドで末端をキャッピングしたポリ(プロピレンオキシド)グリコール(数平均分子量約2200、EO含量26.8%)332部を、チタンテトラブトキシド0.15部およびトリメリット酸無水物3部と共にヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、210℃で2時間30分加熱して、理論メタノール量の95%のメタノールを系外に留出させた。反応混合物に”イルガノックス”1010 0.75部を添加した後、245℃に昇温し、次いで50分かけて系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件下で1時間50分重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなってペレットとした。
[ポリエステルブロック共重合体(A−3)の製造]
テレフタル酸100部、1,4−ブタンジオール110部、テトラブチルチタネート0.05部を精留塔およびヘリカルリボン型攪拌翼を備えた反応容器に仕込み、190〜225℃で加熱して反応水を系外に留出しながらエステル交換反応をおこなった。その後、反応物を重合缶に移液し、250℃に昇温しつつ、系内の圧力を0.2mmHgの減圧とし、その条件下で2時間重合をおこなった。得られたポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなって融点225℃のポリブチレンテレフタレートを得た。該ポリブチレンテレフタレートとε−カプロラクトンをそれぞれ0.9kg/hr、1.7kg/hrで直径30mm、L/D=40、中間部と先端部に長さ200mmの混練ユニットを有する3条ネジタイプスクリューを備えた2軸押し出し機の最後部供給口に供給し、シリンダー中間部の設定温度を240℃、スクリュー回転数30rpmで付加重合反応をおこなった。ダイスからポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなってペレットとした。該ペレット100部、トリフェニルホスフィン0.1部を直径30mm、L/D=40でフルフライトスクリューを備えたベント付き単軸押し出し機を使用して、ベント口の真空度10mmHg、押し出し温度200℃で混練し、脱ε−カプロラクトンと触媒失活をおこない、ダイスからポリマを水中にストランド状で吐出し、カッティングをおこなってペレットとした。プロトンNMR分析の結果ポリカプロラクトンからなるセグメントの共重合量は55wt%であった。
【0043】
表1にA−1、A−2、A−3の組成と物性を示す。なお、表中、低融点重合体セグメントの種類で、PTMGはポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを、EOPPGはエチレンオキサイドで末端をキャッピングしたポリ(プロピレンオキシド)グリコールを表し、数字は、数平均分子量を示す。
【0044】
【表1】
[コア・シェル共重合体(B−1)の製造]
水37.3kg、マレイン酸ヘキサデシルモノエステル0.46kg、水酸化カリウム50%水溶液0.16kg、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.031kg、ブチルアクリレート9kg、メチルアクリレート2.6kg、アクリロニトリル1.3kg、1,4−ブタンジオールジメタクリレート0.19kg、t−ドデシルメルカプタン0.039kg、過硫酸カリウム0.029kgを反応容器に仕込み、60℃で2時間30分反応させ、コア重合体のラテックスを得た。さらにスチレン1.7kg、アクリロニトリル0.74kg、ジビニルベンゼン0.025kg、t−ドデシルメルカプタン0.005kgを反応容器に追加し、反応をおこなうことによってコア・シェル共重合体(B−1)を得た。得られたコア・シェル共重合体(B−1)のラテックスを塩析により破壊し、洗浄・乾燥して粉末状とした。
[コア・シェル共重合体(B−2)]
水11.26kg、マレイン酸ヘキサデシルモノエステル0.14kg、水酸化カリウム50%水溶液0.059kg、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01kg、ブチルアクリレート2.31kg、2−エチルヘキシルアクリレート0.42kg、メチルアクリレート0.42kg、アクリロニトリル1.05kg、1,4−ブタンジオールジメタクリレート0.084kg、t−ドデシルメルカプタン0.0084kg、過硫酸カリウム0.0125kgを反応容器に仕込み、35℃で反応させ、コア重合体のラテックスを得た。さらにスチレン0.56kg、アクリロニトリル0.24kg、ジビニルベンゼン0.0096kg、t−ドデシルメルカプタン0.0016kgを反応容器に追加し、反応をおこなうことによってコア・シェル共重合体(B−2)を得た。得られたコア・シェル共重合体(B−2)のラテックスを塩析により破壊し、洗浄・乾燥して粉末状とした。
[実施例1〜11]
参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−1)、(A−2)、(A−3)に、コア・シェル共重合体(B−1)、(B−2)およびその他の添加剤を表2に示す配合比率でV−ブレンダーを用いて混合し、直径45mm3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて210℃で溶融混練し、ペレット化した。
【0045】
【表2】
[比較例1〜4]
参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−1)そのもの、および(A−1)とコア・シェル共重合体(B−1)、その他の柔軟材料(S−1)、(S−2)を表3に示す配合比率で混合し、直径45mm3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて210℃で溶融混練し、ペレット化した。
【0046】
【表3】
これら実施例1〜11および比較例1〜4のペレットを80℃の熱風乾燥機で5時間乾燥後、射出成形機を用いてJIS K7113の2号試験片および70mm×140mm×2mm(厚)の角板を射出成形した。これらの試験片を用いて測定した物性を表4に示す。
【0047】
【表4】
実施例に示す本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、ベースとなるポリエステルブロック共重合体にくらべて弾性率、表面硬度が小さくなっており、柔軟化していることがわかる。また、粘着剪断荷重もベースとなるポリエステルブロック共重合体から低下しており、べとつき感のない滑らかな感触を与えることが明らかである。
【0048】
一方、比較例に示したように本発明に用いられるコア・シェル共重合体(B)以外の柔軟材料で柔軟化したポリエステルブロック共重合体組成物は、柔軟化しているが、粘着剪断荷重が、ベースとなるポリエステルブロック共重合体より大きくなっているため、粘着性が増大していることがわかる。
【0049】
さらに、実施例に示した本発明のポリエステルブロック共重合体組成物のガラス転移温度は約0℃〜20℃の範囲にあり、室温付近での損失係数が大きいため成形品にしなやかな感触を与える。これに対して、比較例に示したポリエステルブロック共重合体組成物のガラス転移温度は−50℃〜−30℃と非常に低い温度であり、室温付近では反撥力に富む感触を与える。
【0050】
したがって、本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、柔軟で弾性率が小さいだけでなく、軟質ポリ塩化ビニル樹脂同様、滑らかで、かつしなやかな風合いを有する。
[実施例12〜16]
参考例で得られたポリエステルブロック共重合体(A−1)に、コア・シェル共重合体(B−1)およびその他の添加剤を表5に示す配合比率でV−ブレンダーを用いて混合し、直径45mm3条ネジタイプのスクリューを有する2軸押出機を用いて190℃で溶融混練し、ペレット化した。
【0051】
【表5】
実施例12〜16のペレットを80℃の熱風乾燥機で5時間乾燥後、射出成形機を用いてJIS K7113の2号試験片および70mm×140mm×2mm(厚)の角板を射出成形した。この試験片を用いて測定した物性を表6に示す。
[比較例5〜6]
比較例1および比較例3で製造したペレットを80℃の熱風乾燥機で5時間乾燥後、射出成形機を用いてJIS K7113の2号試験片および70mm×140mm×2mm(厚)の角板を射出成形した。この試験片を用いて測定した物性を表6に示す。
【0052】
【表6】
実施例12〜16に示す本発明のポリエステルブロック共重合体組成物は、難燃剤を配合することによって、難燃性が付与されている。
[実施例17]
硬質樹脂としてABS樹脂(東レ(株)製”トヨラック”T−500)を用い、一次側成形品として80mm角で厚さ2mmの角板を成形した。次に、この角板を80mm角4mmのキャビティーに装着し、実施例4で製造した配合組成物を二次材料として用いて二次成形を行い、平板状の複合成形品を成形した。この複合成形品を幅10mmに切断し、その一端の接合界面を一定の長さだけカッターナイフで強制剥離し、その各々の端をテンシロン引張試験機の固定具にセットして引張り、剥離強度を測定した。剥離強度は125Nであった。
[実施例18]
実施例6で製造した配合組成物を用いて、T−ダイを備えた押出機により厚さ1mm、幅50cmのシートを成形した。本シートはしなやかな風合いを有していた。
[実施例19]
実施例6で製造した配合組成物を用いて、T−ダイを備えた押出機により厚さ1mm、幅50cmのシートを製造する際に、スリットから溶融押出しした配合組成物を、ポリエステル製織布と重ね合わせてロール間でラミネートして、積層体を成形した。本積層体を幅10mmに切断し、その一端の接合界面を強制剥離し、その各々の端をテンシロン引張試験機の固定具にセットして引張り、剥離強度を測定した。剥離強度は53Nであった。
【0053】
【発明の効果】
本発明の、ポリエステルブロック共重合体に特定のコア・シェル共重合体を配合したポリエステルブロック共重合体は、柔軟で弾性率が小さいだけでなく、軟質ポリ塩化ビニル樹脂同様、ガラス転移温度が室温付近にあり、室温付近での損失係数が大きく、しなやかな風合いを有する成形品を与えることができる。硬質樹脂層と積層させてなる複合成形品、フィルム状またはシート状成形品、フィルム状またはシート状成形品を織布、不織布等の布帛、他素材フィルム、紙などと積層してなる成形品も有用である。
Claims (16)
- 主として結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)に、ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物(b2)、ビニルシアン化合物(b3)、下記構造式(I)で表されるマレイン酸モノアルキルエステル化合物(b4)および架橋剤(b5)を乳化重合させてなる重合体をコアとし、さらに芳香族ビニル化合物(b6)、ビニルシアン化合物(b3)、架橋剤(b5)を重合させてなる重合体をシェルとしたコア・シェル共重合体(B)を、1種または2種以上配合してなり、ポリエステルブロック共重合体(A)とコア・シェル共重合体(B)の配合量が、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であるポリエステルブロック共重合体組成物。
- 請求項1記載のポリエステルブロック共重合体組成物100重量部に、さらに、炭酸カルシウム、シリカ、フッ素樹脂、タルク、マイカから選ばれる1種以上の化合物(C)および/または脂肪酸アミド化合物(D)および/またはシリコーン化合物(E)0.01〜20重量部を配合したポリエステルブロック共重合体組成物。
- 請求項2記載の脂肪酸アミド化合物(D)が、ビス高級脂肪酸アミド化合物および/または高級脂肪族モノカルボン酸と多塩基酸の混合物とジアミンの重縮合物であるポリエステルブロック共重合体組成物。
- 請求項2記載のシリコーン化合物(E)が、ガム状シリコーン樹脂であるポリエステルブロック共重合体組成物。
- 請求項1記載のポリエステルブロック共重合体組成物100重量部に、さらに、難燃剤(F)として表面を樹脂で覆うことによってマイクロカプセル化した赤燐、ポリリン酸アンモニウム化合物、有機リン酸化合物、有機亜リン酸化合物から選ばれる1種以上の化合物を0.01〜50重量部配合したポリエステルブロック共重合体組成物。
- 前記コア・シェル共重合体(B)における、(b1)の共重合量が40〜80重量%、(b2)の共重合量が3〜35重量%、(b3)の共重合量が4〜30重量%、(b4)の共重合量が0.5〜8重量%、架橋剤(b5)の共重合量が0.25〜8重量%、芳香族ビニル化合物(b6)の共重合量が3〜20重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 前記コア・シェル共重合体(B)における、シェル共重合体が、コア重合体100重量部に対して、芳香族ビニル化合物(b6)を6〜20重量部、ビニルシアン化合物(b3)を3〜12重量部、架橋剤(b5)を0.05〜1重量部を重合させたものである請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 前記混合物(b1)における2−エチルヘキシルアクリレートの量が40重量%以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 構造式(I)における置換基Rが炭素数10〜24の飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基から選ばれた基である請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 前記架橋剤(b5)が多価アルコールのジアクリレートまたはトリアクリレート、多価アルコールのジメタクリレートまたはトリメタクリレート、芳香族ジビニル化合物から選ばれる1種以上の化合物である請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 前記高融点結晶性重合体セグメント(a1)が、主にポリブチレンテレフタレート単位で構成される請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 前記低融点重合体セグメント(a2)がポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール単位で構成される請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 前記ポリエステルブロック共重合体(A)における低融点重合体セグメント(a2)の共重合量が40〜90重量%である請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリエステルブロック共重合体組成物。
- 主として結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)に、ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物(b2)、ビニルシアン化合物(b3)、下記構造式(I)で表されるマレイン酸モノアルキルエステル化合物(b4)および架橋剤(b5)を乳化重合させてなる重合体をコアとし、さらに芳香族ビニル化合物(b6)、ビニルシアン化合物(b3)、架橋剤(b5)を重合させてなる重合体をシェルとしたコア・シェル共重合体(B)を、1種または2種以上配合してなり、ポリエステルブロック共重合体(A)とコア・シェル共重合体(B)の配合量が、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であるポリエステルブロック共重合体組成物からなる層と硬質樹脂層とを積層させてなる複合成形品。
- 主として結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)に、ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物(b2)、ビニルシアン化合物(b3)、下記構造式(I)で表されるマレイン酸モノアルキルエステル化合物(b4)および架橋剤(b5)を乳化重合させてなる重合体をコアとし、さらに芳香族ビニル化合物(b6)、ビニルシアン化合物(b3)、架橋剤(b5)を重合させてなる重合体をシェルとしたコア・シェル共重合体(B)を、1種または2種以上配合してなり、ポリエステルブロック共重合体(A)とコア・シェル共重合体(B)の配合量が、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であるポリエステルブロック共重合体組成物をフィルム状またはシート状に成形してなる成形品。
- 主として結晶性芳香族ポリエステル単位からなる高融点結晶性重合体セグメント(a1)と、主として脂肪族ポリエーテル単位および/または脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(a2)とを主たる構成成分とするポリエステルブロック共重合体(A)に、ブチルアクリレート単体またはブチルアクリレートと2−エチルヘキシルアクリレートの混合物(b1)、炭素数1〜4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種の化合物(b2)、ビニルシアン化合物(b3)、下記構造式(I)で表されるマレイン酸モノアルキルエステル化合物(b4)および架橋剤(b5)を乳化重合させてなる重合体をコアとし、さらに芳香族ビニル化合物(b6)、ビニルシアン化合物(b3)、架橋剤(b5)を重合させてなる重合体をシェルとしたコア・シェル共重合体(B)を、1種または2種以上配合してなり、ポリエステルブロック共重合体(A)とコア・シェル共重合体(B)の配合量が、重量比において(A):(B)=90:10〜20:80であるポリエステルブロック共重合体組成物をフィルム状またはシート状に成形したものに布帛、フィルムおよび/または紙を積層してなる成形品。
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