JP6095379B2 - 鋳造用金型 - Google Patents

鋳造用金型 Download PDF

Info

Publication number
JP6095379B2
JP6095379B2 JP2013011838A JP2013011838A JP6095379B2 JP 6095379 B2 JP6095379 B2 JP 6095379B2 JP 2013011838 A JP2013011838 A JP 2013011838A JP 2013011838 A JP2013011838 A JP 2013011838A JP 6095379 B2 JP6095379 B2 JP 6095379B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
cavity
sliding portion
insertion hole
sliding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013011838A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014140878A (ja
Inventor
砂田 俊秀
俊秀 砂田
章雄 下田
章雄 下田
伸郎 川内
伸郎 川内
元晶 五百蔵
元晶 五百蔵
木村 毅
毅 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2013011838A priority Critical patent/JP6095379B2/ja
Publication of JP2014140878A publication Critical patent/JP2014140878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6095379B2 publication Critical patent/JP6095379B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

本発明は、鋳造用金型に関する。詳しくは、減圧鋳造用金型に関する。
従来、真空鋳造用金型等の減圧鋳造用金型が知られている。この減圧鋳造用金型では、金型内のキャビティを減圧した後、減圧されたキャビティに溶湯を充填する。その後、金型内に形成された挿通孔内を摺動可能な押出しピンをキャビティ側に突出させることで、鋳造製品を離型させる。
ところで、上記減圧鋳造用金型では、押出しピンが摺動可能に挿通される挿通孔から、エアがキャビティに吸引されてリークするという問題がある。そこで、挿通孔からのリークを抑制するため、挿通孔内の摺動部に減圧回路が設けられ、これにより、キャビティへのリークエアをトラップする金型が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、押出しピンが挿通される挿通孔が、押出しピンの両端部をそれぞれ摺動可能に支持する2つの小径孔部と、これらの小径孔部間に設けられて押出しピンの中間部が遊挿される大径孔部と、で構成されるとともに、大径孔部の孔壁に、他端側が真空吸引装置に接続されたガス流路の一端が接続された減圧鋳造用金型が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この減圧鋳造用金型では、小径孔部が、貫通孔を有し且つ押出しピンの摺動方向と直交する方向に遊動可能なブッシュで構成される。
特開2011−147981号公報 特開2003−191059号公報
しかしながら、特許文献1の減圧鋳造用金型では、挿通孔内の摺動部のクリアランスが小さいため、特に減圧回路が接続する側とは反対側のリークエアを十分にトラップすることができず、リークの抑制が限定的であった。
また、特許文献2の減圧鋳造用金型では、大径孔部に真空吸引装置が接続されることで特許文献1のような不具合は抑制されるものの、小径孔部を構成するブッシュの背面側からリークするおそれがあった。より詳しくは、ブッシュの背面側にはシール部材としてOリングが設けられているところ、ブッシュが押出しピンの摺動方向と直交する方向に遊動することで、Oリングに対してせん断応力が付加される結果、Oリングが磨耗して劣化し、リークするおそれがあった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、押出しピンが挿通される挿通孔からのリークを抑制できる減圧鋳造用金型を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、金型(例えば、後述の金型100)内のキャビティ(例えば、後述のキャビティC)を減圧した後、該キャビティに溶湯を充填し、その後、前記金型内に形成された挿通孔(例えば、後述の挿通孔23,33)内を摺動可能な押出しピン(例えば、後述の押出しピン30)を前記キャビティ側に突出させることで、鋳造製品を離型させる鋳造用金型(例えば、後述の鋳造用金型1,2)において、前記キャビティ側とは反対側を背面側としたときに、前記挿通孔は、前記金型の最も前記キャビティ側に形成されて前記押出しピンの突出方向の先端部が摺動可能に挿通される第1摺動部(例えば、後述の第1摺動部231,331)と、該第1摺動部の前記背面側に形成されて前記第1摺動部よりも断面積が大きい遊嵌部(例えば、後述の遊嵌部233,第1遊嵌部333)と、該遊嵌部の前記背面側に形成されて前記第1摺動部と略同径であり、且つ前記押出しピンが摺動可能に挿通される第2摺動部(例えば、後述の第2摺動部232,332)と、を含んで構成され、前記金型内には、前記遊嵌部に連通して該遊嵌部内を減圧する減圧路(例えば、後述の減圧路24)が形成され、前記第2摺動部は、前記金型の最も背面側に形成され、前記第2摺動部は、円筒状のブッシュ(例えば、後述のブッシュ232a)を備え、該ブッシュの内周面で前記押出しピンを摺動可能に保持し、前記ブッシュの外周面には、シール部材(例えば、後述のOリング232b)が設けられ、前記金型の背面には、前記挿通孔と同軸の孔部(例えば、後述の孔部230a)に前記押出しピンが挿通されるとともに、前記第2摺動部のブッシュを背面側から押圧するプレート(例えば、後述の押圧プレート230)が設けられ、前記遊嵌部は、前記押出しピンの外周面に形成された凹部により形成されることを特徴とする鋳造用金型を提供する。
本発明では、押出しピンが摺動可能に挿通される挿通孔を、キャビティ側に形成されて押出しピンの先端部が摺動する第1摺動部と、第1摺動部の背面側に形成されて第1摺動部よりも断面積が大きい遊嵌部と、遊嵌部の背面側に形成されて第1摺動部と略同径であり且つ押出しピンが摺動する第2摺動部と、を含んで構成する。また、遊嵌部に連通して遊嵌部内を減圧する減圧路を金型内に形成し、第2摺動部を円筒状のブッシュで構成するとともに、ブッシュの外周面にシール部材を設ける。
本発明によれば、先ず、挿通孔のうち径の大きい遊嵌部に減圧路が連通しているため、減圧路が接続する側とは反対側のリークエアも十分にトラップすることができる。
また本発明によれば、シール部材が円筒状のブッシュの外周面に設けられているため、ブッシュが押出しピンの摺動方向と直交する方向に遊動した場合であっても、シール部材に対して圧縮応力が付加されるだけである。ここで、Oリング等のシール部材は、せん断応力に対する耐性は低いのに対して、圧縮応力に対する耐性は高い特性を有する。そのため、シール部材の劣化を抑制でき、リークを抑制できる。
また本発明によれば、キャビティ側に形成された第1摺動部と、背面側に形成された第2摺動部との間に遊嵌部が形成されているため、摺動方向の遊嵌部の長さを長くでき、減圧される遊嵌部の体積を大きくでき、リークを可及的に抑制できる。
従って本発明によれば、上述の簡単な構成により、押出しピンが挿通される挿通孔からのリークを抑制できる。
また本発明によれば、リークの抑制以外にも以下の効果が奏される。
即ち本発明によれば、内周面で押出しピンを摺動可能に保持するブッシュの外周面にシール部材が設けられているため、第1摺動部と第2摺動部の芯ズレを吸収でき、押出しピンの動作が妨げられるのを抑制できる。
また本発明によれば、ブッシュにより構成される第2摺動部が金型の背面側に形成されているため、メンテナンスの際に、金型の背面からブッシュにアクセスできるので、容易にメンテナンスできる。
この場合、前記第2摺動部は、前記金型の最も背面側に形成され、前記金型の背面には、前記挿通孔と同軸の孔部(例えば、後述の孔部230a)に前記押出しピンが挿通されるとともに、前記第2摺動部のブッシュを背面側から押圧するプレート(例えば、後述の押圧プレート230)が設けられることが好ましい。
更に、この発明によれば、上述の効果と同様の効果が奏される他、何らかの理由により押出しピンが屈曲してしまった場合であっても、プレートを外してブッシュごと取り外すことができ、メンテナンスが容易である。
この場合、前記押出しピンは、複数設けられることが好ましい。またこの場合、前記シール部材は、Oリングであることが好ましい。
これらの発明によれば、上述の効果と同様の効果が奏される。
この発明では、遊嵌部を、押出しピンの外周面に形成された凹部により形成する。これにより、挿通孔内により大きな体積の遊嵌部を形成できるため、上述の効果が高められる。また、何らかの理由により押出しピンが屈曲してしまった場合であっても、押出しピンに凹部が形成されていることで、ブッシュから押出しピンを容易に引き抜くことができ、メンテナンスが容易である。
本発明によれば、押出しピンが挿通される挿通孔からのリークを抑制できる減圧鋳造用金型を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る鋳造用金型の型締め状態を示す断面図である。 上記実施形態に係る鋳造用金型の型開き状態を示す断面図である。 図1の鋳造用金型の挿通孔及び押出しピン部分の拡大図である。 本発明の第1実施形態に係る鋳造用金型の挿通孔及び押出しピン部分の拡大図である。
本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と共通する構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る鋳造用金型1の型締め状態を示す断面図である。また、図2は、本実施形態に係る鋳造用金型の型開き状態を示す断面図である。本実施形態に係る鋳造用金型1は、キャビティを減圧した状態で鋳造を行う減圧鋳造用金型である。
図1に示すように鋳造用金型1は、固定型10と、可動型20と、からなる金型100を主体として構成される。可動型20は、固定型10に対して前進及び後退する方向(図1中の左右方向)に移動可能なプラテン50に一体的に固定されることで、対向する固定型10に対して進退可能となっている。
固定型10は、固定本体型11と、この固定本体型11の可動型20側に入れ子状に嵌合された固定キャビティ型12と、を備える。
可動型20は、可動本体型21と、この可動本体型21の固定型10側に入れ子状に嵌合された可動キャビティ型22と、を備える。
互いに対向する固定キャビティ型12と可動キャビティ型22それぞれの対向面側には、鋳造製品の外形に応じた形状のキャビティCを構成する固定凹部12aと可動凹部22aがそれぞれ形成されている。
鋳造用金型1は、図2に示すように、固定型10に対して可動型20を後退させた型開き状態から、可動型20をプラテン50ごと固定型10に対して前進させて互いに当接させることで、図1に示す型締め状態となる。これにより、鋳造用金型1内にキャビティCが形成される。
固定型10の固定本体型11には、キャビティCに溶湯を供給するための湯道やゲート等から構成される図示しない溶湯供給装置が設けられる。また、固定本体型11には、キャビティCを減圧する真空ポンプ等からなる減圧装置が設けられる。なお、この減圧装置は、可動本体型21に設けられていてもよい。
可動型20には、鋳造後に可動型20を固定型10から後退させて型開きした後、キャビティC内で成形された鋳造製品を離型させる複数の押出しピン30が、第1押出しプレート41及び第2押出しプレート42に支持された状態で設けられる。
押出しピン30は、円柱状の棒状部材で構成され、可動型20の進退方向に沿って延びている。押出しピン30は、可動本体型21と可動キャビティ型22に跨って形成された挿通孔23内を摺動可能に挿通される。
可動本体型21のキャビティC側とは反対側(以下、「背面側」という。)の背面中央部21aには、上記の第1押出しプレート41及び第2押出しプレート42が一体に重ねられて配設される。これら第1押出しプレート41及び第2押出しプレート42は、背面中央部21aに取り付けられた可動型20の進退方向に延びる複数のガイドロッド43により、ガイドロッド43の両端部に設けられたロッド鍔部43a及び43b間で進退自在に支持される。第1押出しプレート41がロッド鍔部43bに当接すると、押出しピン30は、挿通孔23内に没入した待機状態となる。この待機状態においては、押出しピン30の先端面は、可動型20の可動キャビティ型22の内面と面一となっている。
各押出しピン30の背面側の後端部には、ピン鍔部31が設けられる。各押出しピン30は、キャビティC側の先端部から第2押出しプレート42を貫通し、ピン鍔部31が第2押出しプレート42の背面側の面に係合される。このように押出しピン30を第2押出しプレート42に挿通した後、第1押出しプレート41を第2押出しプレート42に重ねて固定する。これにより、押出しピン30は、第1押出しプレート41及び第2押出しプレート42と一体的に進退可能となっている。
また、図2に示すように、第1押出しプレート41及び第2押出しプレート42がキャビティC側に前進すると、第2押出しプレート42がガイドロッド43のロッド鍔部43aに当接し、それ以上の前進が規制される。このとき、押出しピン30は、その先端部がキャビティC側、即ち、可動キャビティ型22の可動凹部22a内に突出した突出状態となる。
図3は、図1の鋳造用金型の挿通孔及び押出しピン部分の拡大図である。
図3に示すように、押出しピン30が摺動可能に挿通される挿通孔23は、全長に亘って断面円形状である。挿通孔23は、第1摺動部231と、遊嵌部233と、第2摺動部232と、から構成される。
なお、挿通孔23を介して、可動本体型21と可動キャビティ型22の間からエアがリークしないように、可動本体型21と可動キャビティ型22の間にはOリング25が設けられている。
上記第1摺動部231、遊嵌部233及び第2摺動部232は、同心状に形成される。第1摺動部231は、可動キャビティ型22内に形成される。遊嵌部233は、可動本体型21と可動キャビティ型22に跨って形成される。第2摺動部232は、可動本体型21の背面側に形成される。
第1摺動部231は、キャビティC側に形成されて、押出しピン30の突出方向の先端部が摺動可能に挿通される。そのため、第1摺動部231の内周面と押出しピン30の外周面との間のクリアランスは極僅かである。
遊嵌部233は、第1摺動部231の背面側に形成されて、第1摺動部231よりも大径で断面積が大きい。これにより、遊嵌部233の内周面と押出しピン30の外周面との間には、比較的大きなクリアランスが確保される。また、遊嵌部233には、後述する減圧路24が連通している。
第2摺動部232は、遊嵌部233の背面側に形成されて、第1摺動部231と略同径である。また、第2摺動部232には、押出しピン30の基端部が摺動可能に挿通される。
第2摺動部232は、遊嵌部233よりも大径の第2摺動孔部232c内に、円筒状のブッシュ232aを備える。押出しピン30の基端部は、このブッシュ232aの内周面で摺動可能に保持する。このブッシュ232aの外周面には、シール部材としてのOリング232bが設けられる。Oリング232bの弾性変形により、ブッシュ232aは、摺動方向に略直交する方向に遊動(フローティング)可能となっている。これにより、第1摺動部231との間における芯ズレを吸収可能となっている。
また、第2摺動部232の背面には、押圧プレート230が設けられる。押圧プレート230は、挿通孔23と同軸の孔部230aに押出しピン30が挿通され、背面中央部21aに重ねられて配設される。即ち、第2摺動部232は、その背面が押圧プレート230に接しており、背面側から押圧プレート230によりキャビティC側に押圧されることで、第2摺動孔部232c内に保持される。
可動型20の可動キャビティ型22には、挿通孔23の遊嵌部233に連通する減圧路24が設けられる。この減圧路24は、挿通孔23に略直交する方向に延設されている。減圧路24には、図示しない真空ポンプ等からなる減圧装置が接続される。この減圧装置を作動させて減圧路24を減圧することで、遊嵌部233が減圧される。これにより、キャビティCを真空吸引して減圧する際に、遊嵌部233においてリークエアがトラップされて減圧路24に導入されるため、挿通孔23からキャビティCへのエアのリークが抑制される。なお、減圧装置としては、キャビティCを真空吸引する減圧装置と同一のものを用いることができる。
本実施形態に係る鋳造用金型1の動作について、図1及び図2を参照して説明する。
先ず、図1に示すように、可動型20を固定型10に対して前進させ、互いに当接させて合体することで、型締めする。型締めすることで、鋳造用金型1の内部にキャビティCが形成される。このとき、押出しピン30は、挿通孔23内の没入した待機状態である。
次いで、図示しない射出スリーブに溶湯を給湯し、図示しないプランジャーチップを押し込んで射出スリーブ内に溶湯を供給し、プランジャーチップを前進させることでキャビティCに溶湯を供給する。そのとき、プランジャーチップの前進に伴い、射出スリーブの給湯口が塞がれた時点から、キャビティC内への溶湯の充填が完了する直前まで、減圧装置により真空吸引し、減圧する。このとき、キャビティCを減圧すると同時に、減圧路24も減圧する。キャビティCに供給された溶湯は、減圧されたキャビティC内の全領域に亘って充填され、キャビティC内に充満する。キャビティCへの溶湯充填後、所定時間保持して溶湯を固化させる。これにより、キャビティC内に所望形状の鋳造製品が成形される。
次いで、可動型20を固定型10から後退させることで、型開きする。図2に示すように、第1押出しプレート41及び第2押出しプレート42をキャビティC側に前進させ、押出しピン30を可動凹部22a内に突出させる。これにより、可動凹部22a内の鋳造製品が押出しピン30で押出されて離型し、取り出しが可能となる。
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、押出しピン30が摺動可能に挿通される挿通孔23を、キャビティC側に形成されて押出しピン30の先端部が摺動する第1摺動部231と、第1摺動部231の背面側に形成されて第1摺動部231よりも断面積が大きい遊嵌部233と、遊嵌部233の背面側に形成されて第1摺動部231と略同径であり且つ押出しピン30が摺動する第2摺動部232と、を含んで構成した。また、遊嵌部233に連通して遊嵌部233内を減圧する減圧路24を金型100内に形成し、第2摺動部232を円筒状のブッシュ232aで構成するとともに、ブッシュ232aの外周面にOリング232bを設けた。
本実施形態によれば、先ず、挿通孔23のうち径の大きい遊嵌部233に減圧路24が連通しているため、減圧路24が接続する側とは反対側のリークエアも十分にトラップすることができる。
また本実施形態によれば、Oリング232bが円筒状のブッシュ232aの外周面に設けられているため、ブッシュ232aが押出しピン30の摺動方向と直交する方向に遊動した場合であっても、Oリング232bに対して圧縮応力が付加されるだけである。ここで、Oリングは、せん断応力に対する耐性は低いのに対して、圧縮応力に対する耐性は高い特性を有する。そのため、Oリング232bの劣化を抑制でき、リークを抑制できる。
また本実施形態によれば、キャビティC側に形成された第1摺動部231と、背面側に形成された第2摺動部232との間に遊嵌部233が形成されているため、摺動方向の遊嵌部233の長さを長くでき、減圧される遊嵌部233の体積を大きくでき、リークを可及的に抑制できる。
従って本実施形態によれば、上述の簡単な構成により、押出しピン30が挿通される挿通孔23からのリークを抑制できる。
また本実施形態によれば、リークの抑制以外にも以下の効果が奏される。
即ち本実施形態によれば、内周面で押出しピン30を摺動可能に保持するブッシュ232aの外周面にOリング232bが設けられているため、第1摺動部231と第2摺動部232の芯ズレを吸収でき、押出しピン30の動作が妨げられるのを抑制できる。
また本実施形態によれば、ブッシュ232aにより構成される第2摺動部232が金型100の背面側に形成されているため、メンテナンスの際に、金型100の背面からブッシュ232aにアクセスできるので、容易にメンテナンスできる。
また本実施形態では、金型100の最も背面側に第2摺動部232を形成し、金型100の背面には、挿通孔23と同軸の孔部230aに押出しピン30が挿通されるとともに、第2摺動部232のブッシュ232aを背面側から押圧する押圧プレート230を設けた。
これにより、何らかの理由により押出しピン30が屈曲してしまった場合であっても、押圧プレート230を外してブッシュ232aごと取り外すことができ、メンテナンスが容易である。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る鋳造用金型2は、挿通孔33の構成が第1実施形態と異なり、押圧プレートを備えていない以外は、第1実施形態と同一の構成である。図4は、第2実施形態に係る鋳造用金型2の挿通孔33及び押出しピン30部分の拡大図である。
図4に示すように、挿通孔33は、第1摺動部331と、第1遊嵌部333と、第2摺動部332と、第2遊嵌部234と、から構成される。即ち、第1実施形態の第2摺動部232が、金型100の背面側に位置する可動本体型21のキャビティC側に移動して第2摺動部332となる一方で、可動本体型21の背面側に新たに第2遊嵌部334を形成したものである。
第1摺動部331は、第1実施形態の第1摺動部231と同一の構成であり、第1遊嵌部333は、第1実施形態の遊嵌部233と比べて摺動方向の長さが短くなったものに相当する。第2摺動部332は、第1実施形態の第2摺動部232と同一の構成であり、設置位置が変更されたものに相当する。また、第2遊嵌部334は、第1遊嵌部333と同径となっている。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、押出しピン30が挿通される挿通孔33からのリークを抑制できる。
ただし、メンテナンスの容易さの観点からは、第1実施形態の方が好ましいと言える。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば上記実施形態では、挿通孔を構成する遊嵌部は、挿通孔の径を大径とすることで形成したが、これに限定されない。押出しピンの外周面に凹部を形成し、これにより挿通孔の内周面とのクリアランスを大きくすることで、遊嵌部を形成してもよい。
この変形例によれば、挿通孔内により大きな体積の遊嵌部を形成できるため、上記実施形態の効果が高められる。また、何らかの理由により押出しピンが屈曲してしまった場合であっても、押出しピンに凹部が形成されていることで、ブッシュから押出しピンを容易に引き抜くことができ、よりメンテナンスが容易である。
1,2…鋳造用金型
23…挿通孔
24…減圧路
30…押出しピン
100…金型
230…押圧プレート(プレート)
230a…孔部
231,331…第1摺動部
232,332…第2摺動部
232a…ブッシュ
232b…Oリング(シール部材)
233…遊嵌部
333…第1遊嵌部(遊嵌部)
C…キャビティ

Claims (3)

  1. 金型内のキャビティを減圧した後、該キャビティに溶湯を充填し、その後、前記金型内に形成された挿通孔内を摺動可能な押出しピンを前記キャビティ側に突出させることで、鋳造製品を離型させる鋳造用金型において、
    前記キャビティ側とは反対側を背面側としたときに、前記挿通孔は、
    前記金型の最も前記キャビティ側に形成されて前記押出しピンの突出方向の先端部が摺動可能に挿通される第1摺動部と、
    該第1摺動部の前記背面側に形成されて前記第1摺動部よりも断面積が大きい遊嵌部と、
    該遊嵌部の前記背面側に形成されて前記第1摺動部と略同径であり、且つ前記押出しピンが摺動可能に挿通される第2摺動部と、を含んで構成され、
    前記金型内には、前記遊嵌部に連通して該遊嵌部内を減圧する減圧路が形成され、
    前記第2摺動部は、前記金型の最も背面側に形成され、
    前記第2摺動部は、円筒状のブッシュを備え、該ブッシュの内周面で前記押出しピンを摺動可能に保持し、
    前記ブッシュの外周面には、シール部材が設けられ
    前記金型の背面には、前記挿通孔と同軸の孔部に前記押出しピンが挿通されるとともに、前記第2摺動部のブッシュを背面側から押圧するプレートが設けられ、
    前記遊嵌部は、前記押出しピンの外周面に形成された凹部により形成されることを特徴とする鋳造用金型。
  2. 前記押出しピンは、複数設けられることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用金型。
  3. 前記シール部材は、Oリングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造用金型。
JP2013011838A 2013-01-25 2013-01-25 鋳造用金型 Active JP6095379B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013011838A JP6095379B2 (ja) 2013-01-25 2013-01-25 鋳造用金型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013011838A JP6095379B2 (ja) 2013-01-25 2013-01-25 鋳造用金型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014140878A JP2014140878A (ja) 2014-08-07
JP6095379B2 true JP6095379B2 (ja) 2017-03-15

Family

ID=51422666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013011838A Active JP6095379B2 (ja) 2013-01-25 2013-01-25 鋳造用金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6095379B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11638951B2 (en) 2021-03-31 2023-05-02 Honda Motor Co., Ltd. Heating method for casting mold, and casting device

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6324871B2 (ja) * 2014-10-10 2018-05-16 助川電気工業株式会社 真空鋳造装置
JP2017024075A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 株式会社日伸電工 成形金型装置、ベントピン及び成形方法
WO2022209504A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 本田技研工業株式会社 鋳造金型の検査方法および鋳造装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3539301B2 (ja) * 1999-09-06 2004-07-07 日産自動車株式会社 ダイカスト装置およびダイカスト方法
JP3733295B2 (ja) * 2001-02-20 2006-01-11 東芝機械株式会社 ダイカスト装置
JP2003191059A (ja) * 2001-12-25 2003-07-08 Nippon Light Metal Co Ltd ダイカストマシーン
JP4041748B2 (ja) * 2003-02-10 2008-01-30 リョービ株式会社 真空ダイカスト用金型のシール性確認方法
JP2008168307A (ja) * 2007-01-10 2008-07-24 Jatco Ltd 摺動装置およびそれに用いられる被摺動部材
JP5506603B2 (ja) * 2010-08-27 2014-05-28 株式会社ショーワ 金型装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11638951B2 (en) 2021-03-31 2023-05-02 Honda Motor Co., Ltd. Heating method for casting mold, and casting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014140878A (ja) 2014-08-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6095379B2 (ja) 鋳造用金型
JP5438885B2 (ja) カニューレの成形用金型および成形方法
JP4492703B2 (ja) 成形装置
JP2013208646A (ja) 鋳造方法及び鋳造装置
JP5864373B2 (ja) 樹脂パイプの製造方法並びに製造装置
JP2011224650A (ja) ダイカスト用装置及びダイカスト法
JP2022134173A (ja) ダイカスト用装置およびダイカスト法
JP2010099932A (ja) 金型装置
JP5480646B2 (ja) 真空鋳造用金型
JP2017164777A (ja) 真空ダイカスト装置
JP6572384B2 (ja) 射出成形装置
JP5865334B2 (ja) インサート射出成形装置およびインサート射出成形方法
JP6001860B2 (ja) 射出成形装置及び射出成形方法
JP2010184401A (ja) カウンタープレッシャー工法用成形型
JP6036275B2 (ja) 鋳ぐるみ用のパイプの保持装置
JP2009285905A (ja) 曲管成形用金型
JP2014083818A (ja) 射出圧縮成形用金型
JP2007203551A (ja) 射出成形用金型
JP5573555B2 (ja) 鋳造装置
JP2016124030A (ja) 鋳造用金型
JP6330874B2 (ja) 可動構造体を内部に備えた金型および当該金型を用いた成形品の製造方法
JP2022171078A (ja) ダイカスト用装置およびダイカスト法
KR20170028737A (ko) 핫러너 사출금형의 사이드 게이트 밸브장치 및 이를 이용한 사출성형 방법
CN110394935A (zh) 用于泡沫注射成型的装置和方法
JPWO2020240245A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161012

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6095379

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150