JP6095171B2 - 糸状菌から有用代謝産物を生産する方法 - Google Patents

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Description

本発明は糸状菌から有用代謝産物を生産する方法に関する。より詳細には、糸状菌の培養時に特定波長の光刺激などを施すことにより、菌糸中のシキミ酸などの代謝産物の含有量を増加させる方法に関する。
シキミ酸は、植物・微生物に含まれる各種芳香族化合物の共通の生合成中間体であり、植物・微生物にとって極めて重要な物質である。また、このシキミ酸は、新型インフルエンザ治療薬のオセルタミビル(TAMIFLU/タミフル)(登録商標)の製造原料として用いられるほか、多数の医薬品、農薬の製造原料としても用いられる、極めて有用な化合物である。
シキミ酸は、現在、主にとうしきみ(八角)から抽出、精製することにより製造されている。しかしながら、天然物からの抽出法の場合、その成分含有量が一定しないことなどの問題があることから、安定的に製造できる方法が検討されている。例えば、合成的な製造方法として、キナ酸からフィルスマイヤー試薬を用いて選択的に脱水してシキミ酸誘導体を製造する方法(特許文献1)、イソフタル酸からジアミノシキミ酸を製造する方法(特許文献2)、フランからジアミノシキミ酸を製造する方法(特許文献3)などが報告されている。これらの方法は何れもシキミ酸誘導体の製造方法であり、目的のシキミ酸を製造するにはさらに工程を要するものである。
また、キナ酸からの製造方法として、酢酸菌由来のシキミ酸脱水素酵素およびグルコース脱水素酵素を用いて2段階でシキミ酸を製造する方法(特許文献4)、キナ酸をキナ酸エステルのアセタール体とした後、これからシキミ酸を製造する方法(特許文献5)などが報告されている。微生物による製造方法として、シトロバクター属微生物を用いた製造方法(特許文献6および7)などが報告されており、さらに、コーヒー粕に含まれるクロロゲン酸を原料として、クロロゲン酸分解酵素を有する微生物を微生物触媒として反応させてシキミ酸を製造する方法(特許文献8)なども報告されている。また、発酵法による製造方法として、大腸菌を用いて発酵により生成させる方法(非特許文献1)も知られている。
一方で、これまでに本発明者らは、担子菌の一種であるヒラタケの菌体生長が青色光によって抑制されることや、青色光に対して遺伝子発現応答を示すことを報告している(非特許文献2および3)。しかしながら、ヒラタケが青色光刺激を受け、生長が抑制されることによって、どのような代謝産物を生産するかは全く知られていない。
特許第3641384号公報 特開2001−354635号公報 特開2001−288152号公報 特開2007−300809号公報 特開平11−349583号公報 特開2000−78967号公報 特開2002−281993号公報 特開2009−201473号公報
B. A.Bohm, Chemical Reviews, 65, 435-466 (1965) Nakano et al., Biosci Biotechnol Biochem. 2010;74(10):2160-5. Nakano et al., J. Light & Vis. Env., 35(1):90-94 2011
従来のシキミ酸の製造方法は、いずれも製造に数段階の工程を要するため、製造に多くの時間やコストが必要となり、大量生産に向かないという課題があったところ、本発明者らは、かかる課題の解決に向け研究を進める中で、ヒラタケなどの糸状菌を青色光で刺激することにより、菌糸体中のシキミ酸の量が飛躍的に増加することのほか、青色光で刺激した菌体からの有機層の抽出物が抗腫瘍作用を示すことなど、糸状菌を光刺激することによって有用代謝産物が生産されるとの知見を得、さらに鋭意研究を進めた結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の糸状菌の有用代謝産物およびその生産方法に関する。
[1] 糸状菌の生長を抑制することで、菌糸中の有用代謝産物の含有量を増加させる生長抑制工程を含む、有用代謝産物の生産方法。
[2] 生長抑制工程が、糸状菌に570nmより短い中心波長の光刺激を付与することで、該糸状菌の生長を抑制する、[1]に記載の有用代謝産物の生産方法。
[3] 糸状菌から有用代謝産物を抽出する工程を含む、[1]または[2]に記載の方法。
[4] 糸状菌が担子菌である、[1] 〜[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5] 担子菌がヒラタケ属である、[4]に記載の方法。
[6] 光刺激が青色光の光刺激である、[2]〜 [5]のいずれか一項に記載の方法。
[7] 光刺激が、10μmolm−2−1以上で照射される、[2]〜 [6]のいずれか一項に記載の方法。
[8] 光刺激が、断続的な照射で与えられる、[2] 〜[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9] 有用代謝産物がシキミ酸である、[1]〜 [8]のいずれか一項に記載の方法。
[10] 有用代謝産物が抗腫瘍性物質である、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の方法。
[11] [1]〜 [10]のいずれか一項に記載の方法で生産された、有用代謝産物。
本発明の有用代謝産物の生産方法は、医薬などに使用される生理活性物質や医薬品の原料となる前駆体などを、糸状菌から効率的に生産することを可能とする。本発明によって、例えば、糸状菌からシキミ酸を効率的に生産することが可能となる。
本発明のシキミ酸の製造方法は、一段階の工程のみによって、糸状菌の菌糸中のシキミ酸含有量を飛躍的に増加、蓄積させることを可能とする。本発明の方法は、市販の安価な材料を用いて、高効率にシキミ酸を得ることができるため、低コストで、かつ短時間のシキミ酸の製造を可能とし、安定してシキミ酸を供給することができる。
本発明のシキミ酸の製造方法は、光による菌類の生長抑制メカニズムを利用したものであり、暗所培養した糸状菌へ光刺激を与えることにより、菌糸中でシキミ酸が生合成された後に、芳香族アミノ酸生合成経路を遮断して、菌糸中にシキミ酸を蓄積させることにより、シキミ酸含有量を飛躍的に増加させることができると推定される。
また、得られたシキミ酸を出発物質として、新たな生成物を得ることも可能になる。すなわち、本発明による芳香族アミノ酸生合成経路の遮断機構は、シキミ酸を得るだけでなく、それを更に反応させる工程を加えることで、シキミ酸を前駆体として合成される他の物質を得るための手段の提供を可能にする。これらの合成された物質を薬剤等に適用することで、医療分野に寄与することが可能になる。
さらに、本発明の有用代謝産物の生産方法は、抗腫瘍性物質などの生理活性物質の生産も可能とする。本発明によって生産される抗腫瘍性物質は、癌の転移に関与するFABP5遺伝子の発現を効果的に抑制することができ、微量であっても抗腫瘍効果が高く、安全な抗腫瘍剤の提供を可能とする。
図1は、照射する光の波長とヒラタケ菌糸の生長との関係を示すグラフである。 図2は、照射する青色光の強度とヒラタケ菌糸の生長との関係を示すグラフである。 図3は、青色光照射を断続的に行った場合のヒラタケ菌糸の生長変化を示すグラフである。 図4は、有機層成分添加による細胞数の観察結果を示す写真図である。 図5は、半定量PCR法によるβ−actin遺伝子の発現解析結果を示すグラフである。 図6は、半定量PCR法によるc−myc遺伝子の発現解析結果を示すグラフである。 図7は、半定量PCR法によるSmad4遺伝子の発現解析結果を示すグラフである。 図8は、定量PCR法によるFABP5遺伝子の発現解析結果を示すグラフである。
本発明の有用代謝産物の生産方法に用いる糸状菌は、担子菌類、子のう菌類、接合菌類、変形菌類などを使用することができるが、とくに担子菌類が好ましい。担子菌には、ヒラタケ属およびシイタケ属などが含まれ、具体的には、ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)、エリンギ(Pleurotus eryngii)、シイタケ(Lentinula edodes)などが含まれる。本発明に使用する担子菌はヒラタケ属が好ましく、とくにヒラタケが好ましい。
本発明の有用代謝産物の生産方法は、糸状菌の生長を抑制することで、菌糸中の有用代謝産物の含有量を増加させる生長抑制工程を含むことができる。かかる生長抑制工程は、好ましくは光刺激を付与することで、糸状菌の生長を抑制する。
光刺激は、単色可視光であることが好ましく、紫、青紫、青、青緑、緑および黄緑の可視光を包含し、好ましくは青色光であるが、近紫外線(例えば、UVAなど)であってもよい。また、光照射前に糸状菌の培養を行う培養工程を含めることもできる。光刺激を付与する際の糸状菌の状態はとくに限定されないが、菌糸体、子実体のいずれにも適用が可能であり、菌糸体を用いる場合には培養時間を短縮できる。
光の波長は、570nmより短い中心波長であることが望ましく、好ましくは400〜545nm、より好ましくは450〜495nm、さらに好ましくは460〜480nmである。また、315〜400nmであってもよい。
光量子束密度は、10μmolm−2−1以上であることが望ましく、とくに限定されないが、10〜1000μmolm−2−1とすることができ、好ましくは30〜500μmolm−2−1、より好ましくは50〜200μmolm−2−1であり、さらに好ましくは90〜120μmolm−2−1である。
照射時間は、とくに限定されないが、一回の照射で3時間以上が望ましく、好ましくは12〜120時間であり、より好ましくは24〜60時間である。また、照射は連続で行うことが好ましいが、暗所培養と明所培養(照射)とを繰り返すこともできる。例えば、1、2、3、4または5日毎に暗所培養と明所培養(照射)とを繰り返してもよい。
光照射装置としては、とくに限定されないが、単色可視光および近紫外線などの光刺激を発生する装置を用いることができる。例えば、LED光照射装置を使用することができる。
本発明の有用代謝産物の生産方法は、糸状菌から有用代謝産物を抽出する工程を含んでもよい。抽出物は、有機溶媒を用いて有機層および水層に分離する方法を用いてもよく、代謝産物の抽出溶媒は、とくに限定されることはないが、メタノール、水、クロロホルムおよびジクロロメタンなどを用いることができる。その他にも、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、アセトンなどのケトン、ジエチルエーテルなどのエーテル、キシレン、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素などの有機溶媒、ならびにメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコールなどを組み合わせて使用してもよい。典型的には、有機層には抗腫瘍活性物質が多く含まれ、水層にはシキミ酸が多く含まれる。
本発明の有用代謝産物の抽出方法は、例えば、溶媒としてメタノール、クロロホルムおよび水を用いることができる。具体的には、菌体にメタノールを加えて菌体を破砕した後、メタノールに対して等量のクロロホルムと2/5の量の水を添加して遠心分離などを行い、水層と有機層に分離することができる。得られた水層および有機層について、さらに遠心分離および限外ろ過などをしてもよい。典型的には、水層からは、シキミ酸などの有用代謝産物を回収することができ、有機層からは本発明の抗腫瘍性物質を回収することができる。
したがって、本発明の有用代謝産物の生産方法は、菌体の破砕工程、遠心分離工程、有機溶媒などを用いる抽出工程、ならびに分離および乾燥などの精製工程を含む、有用代謝産物の抽出工程を含むことができる。
本発明の有用代謝産物は、一次代謝産物および二次代謝産物を包含し、シキミ酸などの芳香族化合物の中間体や、抗腫瘍性物質などの生理活性物質などが含まれる。
本発明の一側面は、シキミ酸の製造方法に関する。
本発明の一態様において、本発明に係るシキミ酸の製造方法は、糸状菌の生長を抑制することで、菌糸中のシキミ酸含有量を増加させる生長抑制工程を備えることを特徴とする。
また、前記糸状菌が、菌糸体であることを特徴とする。
また、前記生長抑制工程は、前記糸状菌に光刺激を付与することで、該糸状菌の生長を抑制するものであることを特徴とする。
また、前記光刺激に用いられる光は、波長が570nmより短い光であることを特徴とする。
また、前記光刺激に用いられる光は、青色光であることを特徴とする。
また、前記生長抑制工程の前工程として、糸状菌の培養を行う培養工程を備えることを特徴とする。
本発明に係るシキミ酸の製造方法は、植物、菌類の生長速度や形態形成の制御、また、含有機能性栄養成分量の増加には、光の刺激が重要な役割を演じており、中でも、栄養生長期のヒラタケ菌糸に特定波長以下の光を照射すると、菌糸生長が著しく抑制されるとの知見に基づく。また、この抑制は、照射される光が、緑色光より波長の短い光の場合、とくに青色光の場合に顕著に現れ、この抑制の程度は、照射される光の光量子束密度に依存するとの知見に基づく。
本発明のシキミ酸の製造方法は、前述のとおり、光による菌類の生長抑制メカニズムを利用したものであり、暗所培養した糸状菌へ光刺激を与えることにより、菌糸中でシキミ酸が生合成された後に、芳香族アミノ酸生合成経路を遮断して、菌糸中にシキミ酸を蓄積させることにより、シキミ酸含有量を飛躍的に増加させることができると推定される。
植物の青色光受容体としては、クリプトクロムおよびフォトトロピンが見出されている。菌類の青色光受容体については、子のう菌のアカパンカビがもつWC1およびWC2がよく研究されており、カロテノイドの合成や概日時計の光制御に関与していると考えられている。また、WC1およびWC2のホモログ遺伝子として、ヒラタケと同じ担子菌に分類されるウシグソヒトヨタケにはdst1、接合菌ではヒゲカビのmadAが報告されている。このように、青色光受容体をコードする遺伝子は、植物や菌類に広く保存されていることから、青色光は生体制御システムにおいて非常に重要な役割を演じている光であると考えられる。菌類の光受容体、あるいは光受容体の作用による芳香族アミノ酸生合成経路の遮断、これによる生長抑制作用については、発明の新たな構成として、または新たな発明として、本発明の内部、あるいは外部に適用することが可能である。
本発明に係るシキミ酸の製造方法において、シキミ酸の含有量を増加させる菌類にとくに制限はなく、光受容体及びシキミ酸経路をもつ菌類であれば、いずれであっても適用が可能である。具体的には、ヒラタケ、シイタケ、その他の子のう菌類、担子菌類、接合菌類、変形菌類などで適用が可能であるが、とくに担子菌類が好ましい。また、光刺激を付与する際の、糸状菌の状態にとくに制限はなく、菌糸体、子実体のいずれにも適用が可能である。ただし、菌糸体を用いると、培養時間を短縮できるため好適である。
本発明に係るシキミ酸の製造方法において、照射させる光の光源についてはとくに制限はなく、特定波長の光を得ることができる光源であれば、いずれも適用が可能である。ただし、LEDは消費電力が低いため好適である。また、光の波長についても、とくに制限はなく、菌類の生長抑制作用を得られる波長の光であればいずれも適用が可能である。具体的には、可視光、赤外線、紫外線、その他の電磁波について適用が可能であるが、好ましくは単色可視光および近紫外線である。さらに、温度や音など、光以外の刺激によっても菌類の生長抑制作用が得られる可能性がある。ただし、生長抑制作用は、光の波長が、495nmから570nmの範囲である緑色光から確認され、380nmから495nmの範囲である青色光であると効果が顕著であるため好適である。
本発明の一側面は、抗腫瘍性物質の製造方法に関する。
本発明に係る抗腫瘍性物質の製造方法は、糸状菌から有用代謝産物を抽出する工程を含んでもよい。抽出物は、有機溶媒を用いて有機層および水層に分離する方法を用いてもよく、代謝産物の抽出溶媒は、とくに限定されることはないが、メタノール、水、クロロホルムおよびジクロロメタンなどを用いることができる。その他にも、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、アセトンなどのケトン、ジエチルエーテルなどのエーテル、キシレン、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素などの有機溶媒、ならびにメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコールなどを組み合わせて使用してもよい。本発明の抗腫瘍性物質は、典型的には、有機層から多く抽出することができる。
本発明の抗腫瘍性物質は、癌細胞の増殖抑制活性またはアポトーシス誘導活性を有する。また、FABP5遺伝子の発現を効果的に抑制することができ、微量であっても優れた抗腫瘍活性を有する。
以下の実施例によって、本発明の有用代謝産物の生産方法について詳細に説明するが、本発明は各実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(使用機器)
本実施例において植物育成装置として使用した機器は、CCS社製ELUX−1096LED植物育成装置である。本実施例においては、これを設定温度20℃に設定し、ヒラタケ中のシキミ酸の製造実験を行った。ヒラタケ菌糸に照射する光の光源としては、CCS社製のLED光源パネルISLシリーズ305×302を用いた。また、発光強度の測定には、LI−COR社製LI−250Light−Meterに、同社製のLI−190QuantumSensor、またはPPSystemInternational社製660/730nmSKR110Sensorを取り付けて使用した。
(接種源菌糸体の調製)
Pyrex(登録商標)ガラスシャーレ(内径90mm)内に調製した2.5%寒天濃度改変MA培地(組成:2%麦芽エキス、2%グルコース、0.1%ペプトン)の中央に、供試菌として準備した市販菌種のヒラタケKH―3株(株式会社千曲化成社製)を接種し、これを温度20℃に設定された暗所に設置して、培養を行った。この作業により、シャーレ内では、菌糸体コロニーが同心円状に生長するため、その外周部分から、コルクボーラーを用いて、直径約6mmのディスク状に切り出し、これを本実施例の接種源として用いた。
(光照射を行うサンプルの調製)
Pyrex(登録商標)ガラスシャーレ(内径90mm)内に調製した2.5%寒天濃度GPY培地(組成:5%グルコース、2.5%ポリペプトン、2.5%酵母エキス)の中央に、前記のとおりに準備した接種源を接種し、これを温度20℃に設定された暗所に設置して、培養を行った。本実施例における実験においては、直径が6mmまで生長したコロニーと、直径が20mmまで生長したコロニーをサンプルとして使用した。
(光の波長の変化実験)
菌糸体に照射する光の波長を変えて、菌糸の生長に及ぼす光波長の影響を確認する実験を行った。前記のとおりに用意したサンプルに、発光強度を95μmolm−2−1に設定した青色、緑色、赤色、遠赤色の各波長の単色光を照射して、それぞれの菌糸体コロニーの生長を観察、比較した。生長変化の追跡は、約24時間ごとに菌糸体コロニーの直径の最大値および最小値を測定してその平均を求め、その値を菌糸体コロニーの生長量変化とする評価方法である。なお、各単色可視光の中心波長は、青色光470nm、緑色光525nm、赤色光660nm、遠赤色光735nmである。
図1は、サンプルに各波長の光を照射してその生長を評価した結果のグラフを示す。図から、赤色光と遠赤色光を照射したサンプルでは、菌糸体コロニーは、光を照射せずに暗所で培養した場合と同様の速度で生長していることが認められる。また、緑色光を照射したサンプルでは、菌糸の生長は著しく遅くなり、青色光の照射によっては、菌糸の生長は完全に停止していることが認められる。これにより、ヒラタケ菌糸の生長抑制は、緑色光より波長が短い場合に確認され、青色光にとくに顕著な現象であることが認められる。
(青色光の発光強度の変化実験)
菌糸体に照射する青色光の発光強度を変えて、光強度が菌糸の生長に及ぼす影響を確認する実験を行った。前記のとおりに用意したサンプルに、発光強度を6μmolm−2−1、11μmolm−2−1、26μmolm−2−1、51μmolm−2−1、および105μmolm−2−1に設定した青色光を照射しながら1週間培養し、それぞれの菌糸体コロニーの生長を観察、比較した。評価方法は上記実験と同様である。
図2は、照射する青色光の発光強度を変化させて、菌糸体コロニーの生長を評価した結果のグラフを示す。図から、照射する青色光の発光強度が大きいほど、菌糸体コロニーの生長が抑制されることが認められる。また、照射光の発光強度が105μmolm−2−1のサンプルでは、生長が完全に停止していることが認められる。また、いずれのサンプルでも、実験開始から3日経過以降、生長速度が一定となり、安定することが認められる。このことから、青色光照射による菌糸の生長抑制効果は、照射する光の発光強度に依存すること、さらにその抑制効果は、持続的に安定していることが認められる。
(青色光の断続照射実験)
青色光照射と暗所保存を交互に繰り返す断続照射が、菌糸体コロニーの生長に及ぼす影響を評価する実験を行った。前記のとおりに用意したサンプルに、105μmolm−2−1に設定した青色光を3日間照射して、その後3日間は暗所培養を行い、これを交互に21日間繰り返した。評価方法は上記実験と同様である。
図3は、青色光照射と暗所培養とを交互に繰り返して、菌糸体コロニーの生長を評価した結果を示す。図から、青色光照射と暗所培養とを3日ごとに繰り返すと、光照射による菌糸体の生長が抑制された状態と、光照射を中断したことによる菌糸体コロニーの生長の回復が交互に現れていることが認められる。これは、青色光のシグナルが伝達されたことにより、ヒラタケの菌糸生長に関与する遺伝子の発現、および抑制が繰り返し誘導されたことによるものであると考えられる。
(シキミ酸の抽出方法)
上記の実験によって生長したヒラタケ菌糸中の、シキミ酸の含有量を評価するため、菌糸体含有代謝産物の抽出を行った。抽出方法は以下のとおりである。
I.菌糸体への青色光照射による生長抑制実験によって所定の大きさに生長した菌糸体コロニーのシャーレから、培地表面の菌糸体を、スクレーバー(住友ベークライト社製 スミロンMS−93100)(登録商標)を用いて採取した。本実施例では、コロニーの直径は60mmまで生長させた。
II.上記Iの工程で採取した試料50mgに、氷冷下で50μM内部標準物質を含むメタノール溶液500μLを加え、これを、卓上型破砕機(BMS社製 BMS−M10N21)を用いて、1500rpm、120秒×3回の条件で破砕した。
III.上記IIの工程で破砕した破砕溶液に、クロロホルム500μLと、Milli−Q水200μLとを添加し攪拌、混合し、これを2300×g、4℃、120分の条件で遠心分離を行った。
IV.上記IIIの工程で遠心分離した溶液のうち、水層を限外ろ過チューブ(MILLPORE社製 ウルトラフリーMC UFC3 LCC遠心式フィルターユニット5kD)に400μL×1本だけ移し取った。
V.上記IVの工程で移し取った溶液を、さらに9100×g、4℃、120分の条件で遠心分離を行い、限外ろ過を行った。
VI.上記Vの工程のろ液を乾固させ、これを再びMilli−Q水25μLに溶解して、これを生長実験で得られた菌糸体の評価用試料とした。
(シキミ酸の定量)
上記の方法によって準備された各試料について、含有するシキミ酸を定量解析した。解析に使用した機器には、キャピラリー電気泳動―飛行時間型質量分析計(AgilentTechnologies社製 AgilentCE−TOFMS System)を使用しており、これをアニオンモードに設定し、各試料の陰イオン性代謝物質の分析を行った。解析に使用した試料は、ヒラタケを暗所で培養したOM−1、OM−1と同様の開始試料に青色光を12時間照射したOM−2、同様に青色光を36時間照射したOM−3の3試料について解析を行った。
表1は、上記方法によってシキミ酸の定量解析を行った結果を示す。含有量の算出は、CE−TOFMSを用いて測定した濃度(nmol/g)に、シキミ酸の分子量の174.15を乗じて行った。表から、試料に照射する青色光の照射時間が長くなるに従って、試料中のシキミ酸の含有量が増加していることが認められる。このことから、本発明による菌糸体中のシキミ酸の増加量は、青色光照射の照射時間と強い相関があると認められる。
また、本発明に係る方法が、菌糸体中のシキミ酸含有量を増加させるのに有効であることが確認できる。
<実施例2>
(培養条件および有機層成分の抽出方法)
実施例1に記載のシキミ酸の抽出方法と同様の方法を用い、有機層から有機層成分を抽出した。
(抽出物の癌細胞増殖への影響)
得られた有機層成分について、癌細胞増殖への効果を検討した。
FBS(MP Biomedicals社製)を10%添加したRPMI培地(SIGMA社製)で、ヒト前立腺癌細胞PC−3(財団法人ヒューマンサイエンス振興財団より入手)を培養した。前記のとおりに調製した有機層成分を用いて、PC−3細胞の細胞増殖への影響を細胞数の顕微鏡観察によって解析した (図4)。
暗所(0h)および青色光(48h)照射条件下で培養した菌糸体から抽出した有機層成分をエタノール(EtOH)で溶解したものを、最終濃度が、0.2%(v/v)および2% (v/v)になるように培地に添加し、48時間培養後に細胞数を顕微鏡で観察した。
図4に示すように、コントロール(図4A)に比べて、暗所由来サンプルの添加によって、濃度依存的な細胞数の減少がみられた(図4B、C)。また、青色光照射サンプルの添加においても同様に、細胞数の減少がみられたが、細胞増殖抑制効果は、青色光照射サンプルの方が暗所由来サンプルに比べて顕著であった(図4D、E)。
(抽出物で処理された癌細胞の半定量RT−PCRによる遺伝子発現解析)
(1)試料の調製
培養したPC−3細胞を6wellプレート(NUNC(商標登録 MULTIDISH)で、各wellが50%になるまで培養した。これに、前記調製した有機層成分を用いて、半定量RT−PCRによる遺伝子発現解析を行った。エタノール(EtOH)で溶解した有機層成分を最終濃度が、0.2% (v/v)および2% (v/v)になるように培地に添加し、48時間培養後に半定量PCR解析を行った。
培養後、培地を除去し、PBSで洗浄した後、TRIzolを500μL添加してピペッティングし、RNAを回収した。
回収したRNAに100μLクロロホルムを添加して混合し、室温で2〜3分置いた後、遠心分離(13,000rpm 15分 4℃)を行い、上清を回収した。この上清に同量のイソプロパノールを添加し転倒混和して室温で10分置いた後、遠心分離(13,000rpm 10分 4℃)し、上清をデカンテーションした。
これに70%エタノールを添加してペレットを洗浄した後、遠心分離(13,000rpm 5分 4℃)し、上清をデカンテーションし、室温でペレットを乾燥した後、DEPC水を20μL添加して溶解したものを試料とした。
(2)RT−PCR
ReverTra Ace(登録商標)キット(TOYOBO社製)および2×GoTaq(登録商標)Green Master Mix(Promega社製)を用いて、RT−PCRを行った。
まず、上記(1)で調製した試料をDEPC水で250ng/μLに希釈した。これを用いて表2の組成としたものを、サーマルサイクラーで次の工程1〜3で処理し(工程1:30℃、10分間、工程2:42℃、60分間、工程3:95℃、5分間)、cDNA(complementary DNA)を合成した。
合成したcDNAを鋳型とし、表3に示した各遺伝子を増幅するプライマー(β−actin、Smad4、c−myc)および内因性コントロールとして18SrRNAを増幅するプライマーを用いて、表4の組成としたものをサーマルサイクラーで次の工程1〜3で処理し(工程1:95℃、5分間、工程2:1)95℃、30秒間、2)56℃、40秒間、3)72℃、1分間;1)〜3)を1サイクルとし、23サイクル(18SrRNA、β−actin)または31サイクル(Smad4, c−myc)、工程3:72℃、5分間)、DNAを増幅した。
増幅したDNAをアガロースゲルで電気泳動し、臭化エチジウムで染色してE−Graph(ATTO)でゲルを撮影した。ImageJを用いて各バンドの蛍光強度を数値化することによって半定量分析を行なった。その結果、図5〜図7に示すように、c−myc(図6)およびSmad4(図7)遺伝子の発現は、暗所および青色光照射由来由来サンプルの添加によってはほとんど低下しなかったが、β−actin遺伝子の発現は、青色光照射サンプル(2% v/v)の添加で約25%抑制された(図5)。
(抽出物で処理された癌細胞の定量RT−PCRによる遺伝子発現解析)
定量RT−PCR法(リアルタイムPCR)
上記の逆転写反応によって得られたcDNAを1/100に希釈して鋳型として用いた。定量RT−PCRに用いた試薬の組成およびプライマーを、それぞれ表5および表6に示す。
リアルタイムPCR用試薬の組成
リアルタイムPCR用プライマー
調製した試薬をStepOne(登録商標)リアルタイムPCRシステム(Appllied Biosystems)にセットし、ΔΔCT法により定量解析を行った。
図8に示すように、FABP5遺伝子の発現は、暗所および青色光照射由来由来サンプルの添加によって有意に低下したが、青色光照射サンプルの方がその効果は強く、青色光照射サンプル(2% v/v)の添加によってFABP5遺伝子の発現が約65%抑制され、青色光照射によって抗腫瘍性物質の生産量が増加することが示された。
本発明の有用代謝産物を生産する方法は、産業上有用な物質、例えばシキミ酸を糸状菌から効率的に生産することを可能とする。近年、抗インフルエンザ薬タミフルの需要に連動して、シキミ酸に対する市場の注目が高まり、その価格も上昇している。これに対し、現在のシキミ酸の製造方法では、その収率は未だ約0.3〜3%に留まっており、他の代替する手段も見出されていない。このことは、インフルエンザ流行時のタミフルの供給を不安定にし、社会的な問題となっている。本発明に係るシキミ酸の製造方法は、市販の安価な原料を使用して、効率的にシキミ酸を得ることができ、また、その工程においても一段階の工程のみで実施することが可能であるため、短時間、かつ低コストである。また、本発明の有用代謝産物の生産方法は、抗腫瘍性物質を効率的に生産することもできる。

Claims (13)

  1. 糸状菌を用いた有用代謝産物の生産方法であって、糸状菌に光刺激を付与することで生長を抑制する工程、および該糸状菌から有用代謝産物を抽出する工程を含み、有用代謝産物が、芳香族アミノ酸生合成経路の一次代謝産物および二次代謝産物である、前記方法。
  2. 光刺激が、570nmより短い中心波長の光刺激である、請求項1に記載の有用代謝産物の生産方法。
  3. 光刺激が、青色光の光刺激および/または11μmolm−2−1以上の光量子束密度の光刺激である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 光刺激が、断続的な照射で与えられる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 抽出が、菌糸体の状態の糸状菌から行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 糸状菌が、ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 光刺激が、芳香族アミノ酸生合成経路を遮断するものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 抽出が、有機溶媒および水を用いて水層および有機層に分離し、水層を収集することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 有用代謝産物が、シキミ酸である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. シキミ酸を含む、糸状菌の水抽出物。
  11. 糸状菌を用いた有用代謝産物の生産方法であって、糸状菌に光刺激を付与することで生長を抑制する工程、および該糸状菌から有用代謝産物を抽出する工程を含み、有用代謝産物が、抗腫瘍性物質であり、抽出が、有機溶媒および水を用いて水層および有機層に分離し、有機層を収集することを含む、前記方法。
  12. 有用代謝産物が、FABP5発現抑制物質である、請求項11に記載の方法。
  13. 請求項11または12に記載の方法で生産された、有機溶媒抽出物。
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