JP6094559B2 - 包装容器およびその解体方法 - Google Patents

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Description

本発明は、包装容器およびその解体方法に関する。
紙製の基材層と、熱可塑性樹脂によるシーラント層との間にアルミ箔、アルミ蒸着フィルム、又は無機酸化物蒸着フィルムなどのバリア性のある層を積層した、特許文献1に記載されたようなシート材を箱型に折曲げ、端部を重ね合わせてシールすることにより形成される包装容器が知られている。
このような包装容器にはさまざまな形態があるが、その1つとして、ゲーブルトップ型(切妻屋根型)の屋根板にポリエチレン等を材質とした注出口栓を設けて、内容液の注出を可能にした包装容器が知られている。このような、包装容器の場合、廃棄に際して、分別収集のために、紙製のシート材からなる容器本体と、注出口栓とを分離するために、トップシール部を開口して、ハサミ等で注出口栓の周りを切断して注出口栓を包装容器から分離する以外に難しかった。しかしながら、このような包装容器は、トップシール部の熱融着による封鎖が強固であるため、使用後の空容器を解体するときに、手でトップシール部を開口して容器を解体するのが難しいことがあった。これは、トップシール部は、折り曲がった積層体が突き当たった状態でシールするために隙間が生じやすいので、液体用紙容器の裏面のシーラント層には、溶融時の流動性の良いポリエチレン樹脂が用いられ、高い温度と強い押圧でシールして、隙間を埋めて完全密封するようにしてあるため、シール強度が強くなっているためである。シール強度を弱くするために、シールする温度を下げたり、押圧を弱くしたりすると、密封が不完全になり、液漏れが生じてしまう危険性がある。その為、トップシール部を開口するのではなく、口栓の開口部からハサミで切り込んでいって、空容器を解体することが推奨されているが、ハサミで硬い口栓を切ることは極めて困難であり、一般的には行われていない。
そこで、特許文献2には、紙基材シートの両端部を互いに重ね合わせてシールされる容器本体のサイドシールに剥離可能なプルタブを設けて、プルタブが、易剥離性のテープ状フィルムによる剥離層を介して剥離可能に設けられている液体包装用紙容器が開示されている。この液体包装用紙容器においては、プルタブを引っ張ることによってサイドシール部を剥離して、あるいは側面板に設けたプルタブを引っ張ることによって側面板を切り破って、それをきっかけとして液体包装用紙容器本体を解体することができる。
また、特許文献3には、弱化部を形成したスパウトを、折り曲げ誘導ラインを形成した紙容器に取り付けた、紙製包装体が開示されている。この紙製包装体によれば、折り曲げ誘導ラインに沿っての折り曲げにより、スパウトの弱化部が破断し、スパウトを紙容器から分離することができる。
特開2003−335362号公報 特許第3843510号公報 特許第5469421号公報
しかしながら、特許文献2の液体包装用紙容器では、易剥離性のテープ状フィルムが必要であり、また、胴部貼り合わせ部のシールが、易剥離性のテープ状フィルムのため不安定になるおそれがある。一方、特許文献3に記載の方法では口栓を取り外すことはできるものの紙容器本体を解体することができない。
本発明は、上述の課題を鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、容易に口栓を取り外すことができ、かつ紙容器本体の解体も容易な包装容器およびその解体方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一局面は、包装容器であって、シート材を箱型に折曲げ、端部を重ね合わせてシールして形成され、注出孔が設けられた容器本体と、注出孔に取り付けられた樹脂製の注出具とを備え、容器本体には、容器本体を正立させた際の左右方向である幅方向に線状の脆弱部が形成され、容器本体を脆弱部に沿って折曲げることによってできる折れ線は、注出孔を通過する。
また、他の局面は、上述の包装容器の解体方法であって、包装容器を押し潰す工程と、包装容器を前記脆弱部に沿って折曲げる工程と、注出具の少なくとも一部を、前記包装容器から分離する工程と、脆弱部を少なくとも部分的に破断する工程と、脆弱部に沿って前記包装容器を分離する工程とを含む、包装容器の解体方法である。
本発明によれば、注出口栓を備える包装容器の廃棄に際して、わずかな力で注出口栓を容易に分離することができるとともに、かつ紙容器本体の解体も容易な包装容器およびその解体方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る包装容器の斜視図 本発明の実施形態に係るブランクの平面図 変形例に係るブランクの平面図 シート材の積層構造の一例を模式的に表す断面図 シート材の積層構造の他の例を模式的に表す断面図 本発明の実施形態に係るスパウトの断面図 本発明の実施形態に係る包装容器の解体方法を示す図 本発明の実施形態に係る包装容器の解体方法を示す図
以下では、本発明の一実施形態に係る包装容器を、図面を参照して説明する。変形例において、実施形態と同一または対応する要素については、説明を適宜省略する。
図1に、本発明の実施形態に係る包装容器1の斜視図を示す。包装容器1は、シート材を加工したブランクを箱型に折曲げ、端部を重ね合わせてシールして形成される容器本体100と、樹脂製の注出具である注出口栓104を備える。容器本体100は、正立時に上部となる頂部101と、側面となる胴部102と、下部となる底部103とを含み、頂部101は、2つの屋根板106(106a、106b)と、屋根板106の間に折込まれる折込み板107および折返し板108とを含む。屋根板106aには、円形の注出孔112が形成される。注出口栓104は、スパウト104aと、キャップ104bとを含み、注出孔112に取付けられる。頂部101には、容器本体を正立させた際の左右方向である幅方向に、破断強度を弱化させた脆弱部105が形成される。
図2に、容器本体100の素材となるブランクの一例であるブランク10の平面図を示す。ブランク10は、頂部101を構成する屋根板106a、106b、折込み板107および折返し板108と、胴部102を構成する4つの側面板107と、底部103を構成する底面板108と、端部に形成されたシール部111とを有する。ブランク10を図2の一点鎖線にしたがって折曲げ、シール部111を、これと反対側の端部にシールすることでブランク10が箱型に形成される。屋根板106aの中央付近には、注出口栓104を挿入して固定する注出孔112が形成される。屋根板106a、106b、折込み板107および折返し体108には、容器本体100を正立させた際の左右方向である幅方向にわたって略全周に線状の脆弱部105が形成される。脆弱部105の一部は、注出孔112によって分断されている。すなわち、容器本体100を脆弱部105に沿って折曲げることによってできる折れ線は、注出孔112を通過する。
図3の(a)に、ブランク10の変形例であるブランク20の頂部101付近の平面図を示す。ブランク10とブランク20との相違点は、脆弱部の形成箇所である。図3の(a)に示すように、ブランク20の脆弱部105’は、屋根板106a、106bと折込み板107との境界をまたぐ所定範囲に形成された脆弱部105’a、105’bを含む。いずれも容器本体100を正立させた際の左右方向である幅方向にわたって線状に形成されている。容器本体100を脆弱部105’に沿って折曲げることによってできる折れ線は、注出孔112を通過する。
図3の(b)に、ブランク10の変形例であるブランク30の頂部101付近の平面図を示す。ブランク10とブランク30との相違点は、脆弱部の形成箇所である。図3の(b)に示すように、脆弱部105’’は、ブランク10の脆弱部105と同じ箇所に形成された脆弱部105a’’に加え、注出孔112の周りを囲むように脆弱部105b’’を含む。容器本体100を脆弱部105a’’に沿って折曲げることによってできる折れ線は、注出孔112を通過する。なお、脆弱部105a’’は、これに沿って折曲げることによってできる折れ線が、注出孔112を通過することができればよく、脆弱部105b’’や注出孔112に接してもよいし、接しなくてもよい。なお、以下の説明では、特に断らない限り、脆弱部105と呼ぶ場合には、脆弱部105’および脆弱部105’’を含むものとする。
図4Aおよび図4Bに、ブランクに用いられるシート材200の積層構造の各例を模式的に表す断面図を示す。シート材200は、包装容器1の外方から内方に向かって順に、印刷層208/熱可塑性樹脂層201/紙基材層202/接着樹脂層203/バリア層204/接着層205/シーラント層206を有する。図4Aに示す例と図4Bに示す例との差異は、後述する。
シート材200の脆弱部105は、図4Aおよび図4Bに示すように、少なくとも紙基材層202及びバリア層204に所定深さで形成された溝状の傷加工部207a、207bにより構成される。このとき、バリア層204の傷加工部207bは、紙基材層202の傷加工部207aに重なる位置に形成される。重なる位置とは、傷加工部207aと207bのズレが±3mm以内におさまる範囲のことをいう。傷加工部207bはバリア層204を貫通しない深さで形成されることが望ましいが、狭い範囲で貫通したとしてもバリア性に影響は少ないため、部分的にバリア層204を貫通していてもよい。また、傷加工部207aは、少なくとも紙基材層202に形成されていればよく、図4Aおよび図4Bに示すように、紙基材層202とともに、紙基材層202の外方に積層された熱可塑性樹脂層201及び印刷層208に形成されてもよい。
傷加工部207aは、紙基材層202が包装容器1の強度を確保できる範囲の深さで形成することができる。傷加工部207aの形成方法には、刃型を用いた半抜き加工や全抜き加工などがある。これらの傷加工には、包装容器1の強度確保のため、ミシン目状に形成することができる。傷加工部207bは、バリア層を貼り合せた後であればレーザー光による加工により形成することができるが、バリア層を貼り合わせる前に形成する場合には刃型による半抜き加工、全抜き加工を用いることができる。バリア層を貼り合わせる前に傷加工部207bを設ける場合であってもレーザー加工により形成しても良い。傷加工部207bも、強度確保のため、ミシン目状に形成してもよい。
熱可塑性樹脂層201は、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)等を用いて、押出しラミネーション等により紙基材層202上に層形成することができる。
熱可塑性樹脂層201の外方には、印刷層208を設けて絵柄や商品情報を表示してもよい。印刷層208は、周知のインキを用いてグラビア印刷やオフセット印刷等の方法により形成することができる。熱可塑性樹脂層201にコロナ処理等の易接着処理を行って、印刷層208との密着性を高めることができる。印刷層の外方に耐摩耗性向上または表面加飾性向上のためにオーバーコート層を設けても良い。
紙基材層202には、ミルクカートン原紙等の板紙を用いることができる。坪量及び密度は、容器の容量やデザインにより適宜選択可能である。
接着樹脂層203は、紙基材層202とバリア層204とを接着する機能を有するポリオレフィン系樹脂からなる層である。具体的には、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、LDPE、LLDPE、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、アイオノマー、ポリプロピレン(PP)等を用いることができる。接着強度を高めるために、紙基材層202やバリア層204の表面に、コロナ処理、オゾン処理、アンカーコート等を行ってもよい。または、接着樹脂層に替えて、ドライラミネート接着剤等を用いた接着層としても良い。
バリア層204は、アルミニウム等の金属、シリカ、アルミナ等を蒸着した蒸着層204bと基材フィルム204aとを含む蒸着フィルム、又はアルミニウム等の金属箔204cを基材フィルム204aにドライラミネートした積層フィルムを用いることができる。図4Aに示す例では、バリア層204は、蒸着フィルムであり、基材フィルム24a、および、その包装容器1の内方側となる面に設けられた蒸着層204bで構成される。図4Bに示す例では、バリア層204は、積層フィルムであり、基材フィルム204a、および、その包装容器1の外方側となる面に設けられた金属箔204cで構成される。また、積層フィルムを用い、傷加工部207bをレーザー光の照射によって形成する場合は、図4Bに示すように、金属箔204cが基材フィルム204aへのレーザー光の照射を遮らないように、バリア層204は、蒸着層204b又は金属箔204cが接着樹脂層203に面するように積層される。また、バリア層204として、ポリエチレンテレフタレートフィルムにバリアコーティングを施したバリアコーティングポリエチレンテレフタレートフィルムや、EVOHなどのバリア材料からなるバリア性フィルムを用いることができる。
基材フィルム204aには、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリプロピレン(PP)等の樹脂フィルムを用いることができる。特に、PETの2軸延伸フィルムは、蒸着加工時や貼り合せ加工時に、伸縮が少ないので好適である。
接着層205には、ドライラミネート用接着剤やノンソルベントラミネート用接着剤を用いてもよいし、押出し加工によりポリオレフィン系樹脂により接着してもよい。
シーラント層206には、HDPE、MDPE、LDPE、LLDPE等が使用できる。また、一部ポリブテンを含む層があってもよい。上述の材質の中でも、特に、LLDPEが好適である。シーラント層26は、Tダイ法やインフレーション法で製膜された無延伸フィルムが好ましく用いられる。
図5の(a)に、スパウト104aの断面図を示す。スパウト104aは、円筒状の側壁301と、側壁301の下端から外方に延出する円盤状のフランジ部302と、側壁301下端の内周に形成されて包装容器の内部と外部とを閉塞する円盤状の隔壁303と、隔壁303より上方に延びて使用者が隔壁303を取り外す際に使用するプルリング304とを含む。側壁301の外周には、キャップ104bの内周に形成された雌ネジと螺合する雄ネジ305が形成される。スパウト104aは、側壁301を注出孔110に通した後、フランジ部302と注出孔110周りの屋根板106aとを、例えば超音波溶着などにより接合することで固定する。側壁301下方であってフランジ部302との接合部の付近には、側壁301の外周に連続または断続して板厚を薄くした薄肉部306が形成される。
図5の(b)に、スパウト104aの変形例に係るスパウト104a’を示す。スパウト104aとスパウト104a’との相違点は、薄肉部306’の形成箇所である。図5の(b)に示すように、薄肉部306’は、フランジ部302の下面に、連続または断続する環状に、フランジ部302の板厚を薄くして形成される。薄肉部の形成面は下面に限らず、上面のみまたは両面に設けても良い。
図5の(c)に、スパウト104aの変形例に係るスパウト104a’’を示す。スパウト104aとスパウト104a’との相違点は、薄肉部306の有無である。図5の(c)に示すように、スパウト104a’’には、薄肉部306は形成されていない。
スパウト104aおよび104a’は、スパウトに薄肉部が設けられており、後述するように、容器本体を脆弱部に沿って折曲げることで薄肉部が少なくとも部分的に破断する。
図6には、本発明の実施形態に係る、解体方法を示す。以下では、図6に基づき、本実施形態の各工程について説明する。以下では、ブランク10を用いた容器本体100およびスパウト104a解体方法を説明する。
<押し潰し工程>
図6の(a)に、包装容器1を押し潰す工程を示す。本工程において、包装容器1の使用者は、屋根板106の下方に延びる、対向する2つの側面板107を互いに接する方向に押し込むことで、胴部102を押し潰す。押し潰される側面板107に接する2つの側面板107は、包装容器1の内部方向に折り畳まれる。
<第1折曲げ工程>
図6の(b)に、包装容器1を脆弱部105に沿って折曲げる工程を示す。本工程において、使用者は、図6の(b)に示すように、屋根部106を脆弱部105に沿って、折曲げる。このとき、屋根板106にできる折れ線は、注出孔112を通過する。
屋根板106にできる折れ線は、注出孔112を通過するため、注出孔112に取り付けられているスパウト104aのフランジ部302の一部も屋根板106aと同じ方向に向かって折曲がるように荷重が加わる。ここで、スパウト104aに薄肉部306が形成されている場合、上記加重にともないスパウト104aは、図6の(b)の右側に断面図で示すように、薄肉部306から少なくとも部分的に破断が生じる。
<注出口栓分離工程>
図7の(a)に、注出口栓104の少なくとも一部を包装容器1から分離する工程を示す。前工程でスパウト104aの薄肉部306に破断が生じているため、使用者はこれを起点としてわずかな力で注出口栓104を包装容器1から分離することができる。
<第2折曲げ工程>
図7の(b)に、脆弱部105に沿って包装容器1を破断する工程を示す。本工程において、図7の(b)に示すように、使用者は、屋根板106を脆弱部105に沿って、折曲げる。折曲げは、各方向に複数回行ってもよい。
本工程により、脆弱部105の破断が進行する。なお、第1折曲げ工程によって、脆弱部105が十分な範囲にわたって破断した場合は、本工程を省略してもよい。
<屋根板分離工程>
図7の(c)に、脆弱部105に沿って、屋根板106の一部を包装容器1から分離する工程を示す。本工程において、使用者は、屋根板106の一部を、脆弱部105および折曲げ部に沿って、包装容器1から引裂いて分離する。前工程において、脆弱部105には、少なくとも部分的に破断が生じているため、使用者は脆弱部105を起点としてわずかな力で屋根板106の上部を分離することができる。分離された包装容器1は、図6の(d)に示すように、屋根板106上部と、胴部102と、注出口栓104とが別々の状態になり解体される。
以上説明したように、本解体方法によれば、わずかな力で注出口栓を容易に分離することができる。また、脆弱部は幅方向に設けた場合は、脆弱部の上側と下側とをそれぞれ手でつかみやすく、包装容器1の折り曲げがしやすいという利点が得られるとともに、屋根板106の一部を容易に包装容器1から分離できるため、その後の胴部の解体も容易となるので、一連の流れで口栓を取り外し、胴部の解体もできるので、消費者が解体するとに煩わしさが生じない。また、強固にシールされリサイクルしにくいトップシール部を含む頂部を他の部分から分離できるため、リサイクルに適した解体ができる。これに対して、脆弱部を、包装容器1の幅方向に直交する高さ方向に沿って設けた場合、脆弱部の左側と右側とをそれぞれ手でつかみ、強固にシールされ剛性の高いトップシール部を含めて折り曲げる必要がある。そのため、脆弱部を幅方向に沿って設けた場合に比べ、包装容器1をつかみにくく、大きな力を要することとなる。また、トップシール部を他の部分から分離するためには、ハサミ等で切り離す必要があり、リサイクルに適した解体を行うのは煩わしい。そのため、脆弱部の形成方向は、包装容器1の高さ方向より幅方向のほうが好ましい。
上述の解体方法は、ブランク10またはブランク20から製造した容器本体と、スパウト104a、スパウト104a’、または、スパウト104’’のいずれの組み合わせにも適用できる。
ブランク30を用いた容器本体の場合も、上述の解体方法とほぼ同様にして包装容器を解体することができる。第1折曲げ工程において、脆弱部105b’’にも少なくとも部分的に破断が生じる。これにより、注出口栓分離工程において、脆弱部105b’’に沿って、これに囲まれる容器本体の領域ごとスパウト全体を容易に分離することができる。そのため、ブランク30を用いた容器本体の場合、スパウト104a、104a’以外にも、薄肉部が形成されていないスパウト104a’’を用いてもよい。
実施例1〜3に係る包装容器を作成して、本発明に係る包装容器の解体方法について評価を行った
(実施例1)
シート材は、包装容器の外方から内方に向かって順に、印刷層/LDPE(18μm)/紙基材層(400g/m)/EMAA(30μm)/バリア層(アルミナ蒸着+PET基材フィルム、12μm)/LLDPE(60μm)を積層して作成した。
このシート材を用いて、ブランク10を成形した。脆弱部として、印刷層、LDPE及び紙基材層には、刃型加工により、深さが紙基材層の厚みの4分の3である直線状の1本の半抜き傷加工部を形成し、バリア層には、レーザー光による加工により直線状の1本の全抜き傷加工部を形成した。レーザー光は、炭酸ガスレーザー装置(キーエンス社製、ML−Z9510、以下の実施例でも同じ)を用いて、照射出力70%、スキャンスピード2500mm/秒の条件にて照射を行った。
上述の加工を行ったブランクの端部を貼付け、容器本体を成形したのち、スパウト104aを装着して容量2000mlの包装容器を製造した。
上述の解体方法にしたがいこの包装容器を解体した。第1折曲げ工程において、スパウト薄肉部の一部に破断が生じたことが確認され、注出口栓分離工程において、この破断部からスパウトを容易に分離することができた。また、第2折曲げ工程において、容易に脆弱部に破断を発生させることができた。
(実施例2)
シート材は、包装容器の外方から内方に向かって順に、印刷層/LDPE(18μm)/紙基材層(400g/m)/EMAA(30μm)/アルミ箔(7μm)/2軸延伸PETフィルム(12μm)/LLDPE(60μm)を積層して作成した。
このシート材を用いて、ブランク20を成形した。脆弱部として、紙基材層に、刃型加工により、1本の全抜きの傷加工部を形成した。この傷加工部は、10mmの全抜き部と、1mmのつなぎ部(未加工部)とを繰り返すミシン目状に形成した。また、バリア層にも、レーザー光による加工により1本の全抜き傷加工部を形成した。レーザー光は、炭酸ガスレーザー装置を用いて、照射出力70%、スキャンスピード2500mm/秒の条件にて照射を行った。バリア層の傷加工部は、8mmの全抜き部と、1mmのつなぎ部とを繰り返すミシン目状に形成した。
上述の加工を行ったブランクの端部を貼付け、容器本体を成形したのち、スパウト104a’を装着して容量900mlの包装容器を製造した。
上述の解体方法にしたがいこの包装容器を解体した。第1折曲げ工程において、スパウト薄肉部の一部に破断が生じたことが確認され、注出口栓分離工程において、この破断部からスパウトを容易に分離することができた。また、第2折曲げ工程において、容易に脆弱部に破断を発生させることができた。
(実施例3)
シート材は、包装容器の外方から内方に向かって順に、印刷層/LDPE(18μm)/紙基材層(400g/m)/EMAA(30μm)/バリア層(アルミ蒸着+PET基材フィルム、12μm)/LLDPE(60μm)を積層して作成した。
このシート材を用いて、ブランク30を成形した。脆弱部として、印刷層、LDPE及び紙基材層に、刃型加工により、深さが印刷層、LDPE及び紙基材層全体の厚みの3分の2である1本の半抜きの傷加工部を形成した。傷加工部は、10mmの半抜き部と、1mmのつなぎ部とを繰り返すミシン目状に形成した。また、バリア層には、レーザー光による加工により1本の全抜き傷加工部を形成した。レーザー光は、炭酸ガスレーザー装置を用いて、照射出力70%、スキャンスピード2000mm/秒の条件にて照射を行った。バリア層の傷加工部は、8mmの全抜き部と、1mmのつなぎ部とを繰り返すミシン目状に形成した。なお、脆弱部105a’’は、脆弱部105b’’をまたいで形成し、注出孔112の外周に形成される脆弱部105b’’は、注出孔112外径より半径にして7mm大きな円形に形成した。
上述の加工を行ったブランクの端部を貼付け、成型したのち、スパウト104a’’を装着して容量1800mlの包装容器を製造した。
上述の解体方法にしたがいこの包装容器を解体した。第1折曲げ工程において、脆弱部105b’’の一部に破断が生じていることが確認され、注出口栓分離工程において、この破断部からスパウトを容易に分離することができた。また、第2折曲げ工程においても、容易に脆弱部105a’’に破断を発生させることができた。
以上により、本発明に係る包装容器および解体方法により容易に包装容器を解体できることが確認できた。
本発明は、液体等を収容する紙製包装容器等に有用である。
1 包装容器
10、20、30 ブランク
100、200、300 容器本体
101 頂部
102 胴部
103 底部
104 注出口栓
104a スパウト
104b キャップ
105 脆弱部
106 屋根板
107 折込み板
108 折返し板
109 側面板
110 底面板
111 シール部
112 注出孔
113 切断開始部
200 シート材
201 熱可塑性樹脂層
202 紙基材層
203 接着樹脂層
204 バリア層
204a 基材フィルム
204b 蒸着層
204c 金属箔
205 接着層
206 シーラント層
207a、207b 傷加工部
208 印刷層
301 側壁
302 フランジ部
303 隔壁
304 プルリング
305 雄ネジ
306 薄肉部

Claims (6)

  1. シート材を箱型に折曲げ、端部を重ね合わせてシールして形成され、注出孔が設けられた容器本体と、前記注出孔に取り付けられた樹脂製の注出具とを備える包装容器であって、
    前記容器本体には、前記容器本体を正立させた際の左右方向である幅方向に線状の脆弱部が形成され、
    前記容器本体を前記脆弱部に沿って折曲げることによってできる折れ線は、前記注出孔を通過する、包装容器。
  2. 前記注出具には、前記容器本体を前記脆弱部に沿って折曲げることにより、少なくとも部分的に破断する薄肉部が形成されている、請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記注出具は、前記容器本体を前記脆弱部に沿って折曲げることにより、少なくとも部分的に前記容器本体から分離する、請求項1または2に記載の包装容器。
  4. 前記容器本体は、前記容器本体を正立させた際の上部に、2つの屋根板を有し、
    前記2つの屋根板のそれぞれには前記脆弱部として第1の脆弱部と第2の脆弱部とが形成され、
    前記第1の脆弱部と前記第2の脆弱部とは、前記包装容器を押し潰した際に平面視において重なりうる位置に形成されている、請求項1〜のいずれかに記載の包装容器。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の包装容器の解体方法であって、
    前記包装容器を押し潰す工程と、
    前記包装容器を前記脆弱部に沿って折曲げる工程と、
    前記注出具の少なくとも一部を、前記包装容器から分離する工程と、
    前記脆弱部を少なくとも部分的に破断する工程と、
    前記脆弱部に沿って前記包装容器を分離する工程とを含む、包装容器の解体方法。
  6. 請求項に記載の包装容器の解体方法であって、
    前記脆弱部の一部分と前記脆弱部の他の部分とが平面視において重なるように、前記包装容器を押し潰す工程と、
    前記包装容器を前記脆弱部に沿って折曲げる工程と、
    前記注出具の少なくとも一部を、前記包装容器から分離する工程と、
    前記脆弱部を少なくとも部分的に破断する工程と、
    前記脆弱部に沿って前記包装容器を分離する工程とを含む、包装容器の解体方法。
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