JP2016084161A - 液体紙容器用積層体、液体紙容器用積層体の製造方法、およびそれを用いた液体用紙容器 - Google Patents

液体紙容器用積層体、液体紙容器用積層体の製造方法、およびそれを用いた液体用紙容器 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に解体でき、シール性も安定して壊れにくい液体用紙容器を提供する。
【解決手段】外層側から内層側に向かって、熱可塑性樹脂層1、紙基材2、バリアフィルム層4、シーラント層6が、順次積層された積層体から構成された液体紙容器用積層体101aであって、前記バリアフィルム層は、バリア層と基材フィルム層とからなり、前記紙基材を貫通しバリアフィルム層の基材フィルム層を貫通する深さの傷加工7が施されていることを特徴とする液体紙容器用積層体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体用紙容器に関するものである。とくに容易に解体ができる液体用紙容器に関するものである。
食品や非食品の液体の内容物に使用される液体用紙容器は、果汁飲料、ジュース、お茶、コーヒー、乳飲料、スープ等の液体飲料、日本酒、焼酎等の酒類に広く用いられている。この液体用紙容器は、紙層の内面に熱可塑性樹脂によるシーラント層が設けられた積層材料からなり、紙層とシーラント層の間にアルミニウム箔やアルミニウム蒸着フィルム、あるいは、無機酸化物蒸着フィルムなどのバリア性のある層を設けたものなどがある(例えば、特許文献1)。
紙容器はその利便性と経済性から広く用いられ、さまざまな商品の包装容器として普及しているが、近年は環境保全の観点から、容器が廃棄される際の、減容化が求められ、さらに資源としての再利用をするためのリサイクルの仕組みも定着しつつあって、消費者の意識にも変化が見られる。そうした中、たとえば使い終わった牛乳パックなどはリサイクルのために消費者サイドで解体し、分別回収のルートに乗せることが行なわれている。また分別回収のルートに乗らない容器についても解体、減容化して廃棄することなどが定着しつつある。
しかしながら実際に解体するに際しては問題も存在する。たとえば、切妻屋根形の屋根板に、口栓を設けた液体用紙容器があるが、口栓が強固に溶着しているため、廃棄するために、この口栓を分離するには、トップシール部を開口して、ハサミ等で口栓の周りを切って分離する以外には難しかった。
さらに前述した従来の液体用紙容器は、トップシール部の熱融着による封鎖が強固であるため、使用後の空容器を解体するときに、手でトップシール部を開口して容器を解体する作業が難しいことがあった。
これは、液体用紙容器のトップシール部は、折り曲がった積層体が突き当たった状態でシールされるために隙間が生じ易いので、液体用紙容器の裏面のシーラント層には、溶融時の流動性の良いポリエチレン樹脂が用いられ、高い温度と強い押圧でシールして、隙間を埋めて完全密封するようにしてあるためである。
このような事情を背景にシール強度が強くなっている。したがってシール強度を弱くするために、シールする温度を下げたり、押圧を弱くしたりすると、密封が不完全になり、液漏れが生じてしまう危険性がある。
そのため、トップシール部を開口するのではなく、口栓の開口部からハサミで切り込んでいって、空容器を解体することが推奨されているが、ハサミで硬い口栓を切ることは困難であり、また道具を必要とする方法は煩雑であるために、一般に行われている状況にはない。
この状況を改良として、胴部の側面板を切り破って、それをきっかけとして容易に解体できるようにした液体用紙容器がある。
例えば、紙層の表裏に合成樹脂層を設けた複合シートの両端部を互いに重ね合わせ、シールした胴部貼り合せ部の重ね合わせた外面側の複合シートの端部に、プルタブが設けられており、プルタブは易剥離性のテープ状フィルムによる剥離層を介して剥離可能に設けられている液体用紙容器がある(特許文献2)。
そして、このテープ状フィルムは、四面の側面板の内面に沿って連続して設けられていて、テープ状フィルムの幅方向両端縁に沿って、複合シートの紙層に切り込み線、ハーフカット、ミシン目などのカッティングラインが刻設されている。
公知文献を以下に示す。
特開2003−335362号公報 特許第3843510号公報
しかし、特許文献2の液体用紙容器では、易剥離性のテープ状フィルムが必要であり、また、胴部貼り合せ部のシールが、易剥離性のテープ状フィルムのため不安定になる恐れもあり、更なる改良が望まれている。
本発明は係る課題に鑑みなされたものであり、容易に解体でき、シール性も安定して壊れにくい液体用紙容器を提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本発明の請求項1の発明は、外層側から内層側に向かって、熱可塑性樹脂層、紙基材、バリアフィルム層、シーラント層が、順次積層された積層体から構成された液体用紙容器用積層体であって、前記バリアフィルム層は、バリア層と基材フィルム層とからなり、前記紙基材を貫通しバリアフィルム層の基材フィルム層を貫通する深さの傷加工が施されていることを特徴とする液体紙容器用積層体である。
本発明の請求項2の発明は、前記熱可塑性樹脂層に傷加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載の液体紙容器用積層体である。
本発明の請求項3の発明は、前記熱可塑性樹脂層には傷加工が施されていないことを特徴とする請求項1に記載の液体紙容器用積層体である。
本発明の請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の液体紙容器用積層体を用いて製造された液体用紙容器である。
本発明の請求項5の発明は、紙基材の一方の面にバリア層と基材フィルムとを積層したバリアフィルム層を積層する工程と、前記紙基材と前記バリアフィルム層とを積層したものに、前記紙基材と前記基材フィルムとを貫通する傷加工を施す工程と、傷加工を施した後に、前記バリアフィルム層の内面側にシーラント層を積層する工程と、前記紙基材の他方の面に熱可塑性樹脂層を積層する工程とを含むことを特徴とする液体紙容器用積層体の製造方法である。
本発明の請求項6の発明は、紙基材の一方の面にバリア層と基材フィルムとを積層した
バリアフィルム層を積層する工程と、前記紙基材の他方の面に熱可塑性樹脂層を積層する工程と、前記熱可塑性樹脂層、前記紙基材、前記基材フィルムを貫通する傷加工を施す工程と、傷加工を施した後に、前記バリアフィルム層の内面側にシーラント層を積層する工程とを含むことを特徴とする液体紙容器用積層体の製造方法である。
本発明の請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載の製造方法で製造された液体紙容器用積層体を用いて製造された液体用紙容器である。
本発明によれば、容易に解体でき、シール性も安定して壊れにくい液体用紙容器を提供することができる。
傷加工を施したあとに、熱可塑性樹脂層を積層する方法であれば傷加工部分に外部から水などが浸入することを防ぐことができる。
一方、熱可塑性樹脂層に傷加工が施されていれば、より解体しやすい。
紙基材およびバリアフィルム層に施された傷加工が、刃型を用いた抜き加工または半抜き加工により設けられているので、容易に加工することができる。
傷加工を施したあとに、シーラント層を貼り合わせているので、傷加工部分は内面側には露出していないので、水が浸入したり、傷加工端面から内部に接着剤成分などが侵入するおそれもない。
基材フィルムにはポリエチレンテレフタレートの延伸フィルムを用いているので耐熱性や機械的物性に優れる。
本発明の液体用紙容器の一例に用いる積層体を模式的に断面で示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の一例に用いる積層体の他の例を模式的に断面で示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の一例に用いる積層体のもうひとつの例を模式的に断面で示した説明図である。 (a)本発明の液体用紙容器の一例を模式的に斜視で示した説明図である。(b)本発明の液体用紙容器の他の例を模式的に斜視で示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の一例のブランクを模式的に示した説明図である。 (a)〜(e)本発明の液体用紙容器の一例に設ける傷加工の形状を例示した説明図である。 本発明の液体用紙容器の一例で傷加工を胴部に設けたときの切断・解体の方法を説明する模式図である。 本発明の液体用紙容器の一例で傷加工を頂部に設けたときの切断・解体の方法を説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態につき図1〜図8を参照しながら詳細に説明を加える。
本発明はその目的とするところは、容易に解体でき、シール性も安定して壊れにくい液体用紙容器を提供することである。また本発明に係る、液体用紙容器は、外層側から内層
側に向かって、熱可塑性樹脂層、紙基材、バリアフィルム層、シーラント層が、順次積層された積層体から構成される。
図1は、本発明の液体用紙容器の一例に用いる積層体を模式的に断面で示した説明図である。このうち紙基材とバリアフィルム層4を接着樹脂層3を介して積層した段階で、刃型を用いて紙基材2からバリアフィルム層4を貫通、あるいは紙基材層2および接着樹脂層3を貫通しバリアフィルム層4を貫通直前の状態にするように傷加工7を施す。その後シーラント層6および熱可塑性樹脂層1を設けて積層体101aを作成し、組み立てて液体用紙容器100とする。液体用紙容器を解体するに当たってはこの傷加工7を施した部分をきっかけにすることによって容易な解体が可能になる。
図2は、本発明の液体用紙容器の一例に用いる積層体の他の例を模式的に断面で示した説明図である。傷加工7は熱可塑性樹脂層1、紙基材2、接着樹脂層3、バリアフィルム層4を積層した段階で行なう。これらの層のうち熱可塑性樹脂層1〜バリアフィルム層4を貫通、あるいは熱可塑性樹脂1〜接着樹脂層3を貫通しバリアフィルム層4を貫通直前の状態にするように傷加工7を施す。その後シーラント層6を設けて積層体101bを作成し、組み立てて液体用紙容器100とする。液体用紙容器を解体するに当たっては傷加工7を施した部分をきっかけにすることによって容易な解体が可能になる。
図3は、本発明の液体用紙容器の一例に用いる積層体のもうひとつの例を模式的に断面で示した説明図である。この例ではバリアフィルム層4には基材フィルム9と金属箔8を貼り合わせて用いる。貼り合わせに際しては紙基材側2に基材フィルム9が向き合う配置とする。紙基材2およびバリアフィルム層4を積層した段階で、刃型を用いて紙基材層2〜バリアフィルム層4を貫通、あるいは紙基材層2〜基材フィルム9までを貫通する状態に傷加工7を施す。その後熱可塑性樹脂層1、シーラント層6を設けて積層体101cを作成し、組み立てて液体用紙容器100とする。液体用紙容器を解体するに当たっては同じく傷加工7を施した部分をきっかけにすることによって容易な解体が可能になる。
本例の液体用紙容器100に用いる積層体101aおよび101bは、図1および図2のように、液体用紙容器100の外層側から内層側に向かって、熱可塑性樹脂層1、紙基材2、接着樹脂層3、バリアフィルム層4、シーラント層6が、順次積層され、バリアフィルム層4は、無機化合物蒸着層と、基材フィルムからなっている。また、必要に応じて、熱可塑性樹脂層1の外面に印刷層5を設けてもよい。印刷層は積層体を作成する最後の工程として行っても良く、熱可塑性樹脂層1にフィルムを用いる場合にはあらかじめフィルムに設けておいても良い。
また本例の液体用紙容器100に用いる積層体101cは図3のように液体用紙容器100の外層側から内層側に向かって、熱可塑性樹脂層1、紙基材2、接着樹脂層3、バリアフィルム層4、シーラント層6が、順次積層され、バリアフィルム層4は、金属箔8と、基材フィルム9からなっている。また、必要に応じて、熱可塑性樹脂層1の外面に印刷層5を設けてもよい。印刷層は積層体を作成する最後の工程として行っても良く、熱可塑性樹脂層1にフィルムを用いる場合にはあらかじめフィルムに設けておいても良い。
バリアフィルム層4は、アルミニウムやスズなどの金属や、シリカやアルミナなどの金属酸化物などの無機化合物蒸着層を設けた蒸着フィルムを用いることができる。バリアフィルム層4として、金属箔8と基材フィルム9を貼り合せたものを使用する場合には、基材フィルム9を紙基材2側にすることで、紙基材2側から傷加工して基材フィルム9のみに傷加工を施すことができる。
本例の液体用紙容器100に用いる積層体101aや積層体101bの外層側の熱可塑
性樹脂層1に用いる樹脂には、低密度ポリエチレン樹脂や、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂などの熱可塑性樹脂を好ましく使用することができる。
この熱可塑性樹脂を用いて、紙基材2の外面に押出しラミネーションにより設けることができる。尚、熱可塑性樹脂層1の外面に設けられる印刷層は、周知のインキを用いてグラビア印刷やオフセット印刷等の方法で施される、絵柄や商品情報などを含む層である。コロナ処理などの易接着処理を行って、印刷層との接着性を高めることが好ましい。印刷層上には耐摩耗性向上の為にオーバーコート層を設けても良い。
紙基材2としては、通常、ミルクカートン原紙等の板紙が用いられる。坪量と密度は容器の容量やデザインにより適宜選定されるが、通常は坪量200〜500g/mの範囲で密度0.6〜1.1g/cmの紙が好適に用いられる。
接着樹脂層3は、紙基材2とバリアフィルム層4を接着させるためのサンドイッチラミネーションに用いるポリオレフィン系樹脂からなる層である。厚みは10μmから60μmの範囲が通常用いられる。10μm未満では十分な接着強度が得られない。
具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのエチレン系樹脂やポリプロピレン、あるいは、エチレン・アクリル酸共重合体やエチレン・メタクリル酸共重合体などのエチレン・α,β不飽和カルボン酸共重合体、エチレン・アクリル酸メチルやエチレン・アクリル酸エチルやエチレン・メタクリル酸メチルやエチレン・メタクリル酸エチルなどのエチレン・α,β不飽和カルボン酸共重合体のエステル化物、カルボン酸部位をナトリウムイオン、あるいは、亜鉛イオンで架橋した、エチレン・α,β不飽和カルボン酸共重合体のイオン架橋物、エチレン・無水マレイン酸グラフト共重合体やエチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸のような三元共重合体に代表される酸無水物変性ポリオレフィン、エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体などのエポキシ化合物変性ポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体から選ばれる樹脂の単体、あるいは、これらから選ばれる2種以上の混合物などにより設けられる。
接着強度を高めるために、紙基材2やバリアフィルム層4の面に、コロナ処理、オゾン処理、アンカーコートなどの易接着処理を行うことができる。
バリアフィルム層4は、アルミニウムやスズなどの金属や、シリカやアルミナなどの金属酸化物などの無機化合物蒸着層を設けた蒸着フィルムを用いることができる。無機化合物蒸着層の厚みは、5〜100nmが好ましい。
無機化合物蒸着フィルムに用いる基材フィルムには、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレンなどの樹脂フィルムが用いられる。特にポリエチレンテレフタレートの2軸延伸フィルムが、蒸着加工時や貼り合わせ加工時に、伸縮が少ないので好ましく用いられる。厚さは、6〜25μmのものが好ましく用いられる。
また、バリアフィルム層4としてアルミニウムなどの金属箔8と基材フィルム9とを積層した積層フィルムを用いることができる。積層はドライラミネーションによって行うことができる。金属箔8の厚さは、5〜15μmが好ましく用いられる。
金属箔を積層する場合の基材フィルムには、蒸着フィルムの基材フィルムと同様な樹脂フィルムが用いられる。特にポリエチレンテレフタレートの2軸延伸フィルムが、貼り合わせ加工時に、伸縮が少ないので好ましく用いられる。その厚さも同様である。
バリアフィルム層として金属の蒸着層を用いる場合には、蒸着層は基材フィルムより紙
基材側でもシーラント層側でも良いが、金属箔を基材フィルムと貼り合わせて用いる場合には、基材フィルムを、紙基材2側に配置する。このようにすることにより、紙基材2と積層した後に、刃型による傷加工を行っても、金属箔を傷つけることなく基材フィルムに傷加工を行うことができる。
シーラント層6とバリアフィルム層4の間に接着強度の強化、安定を目的として、接着層を設けることもできる。接着層は、押し出し樹脂層であってもよいし、また、ラミネート用接着剤であってもよい。押し出し樹脂層に用いる樹脂としては、接着樹脂層3と同様に、ポリエチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂を用いることができる。厚みは5μmから20μmの範囲が通常用いられる。また、ラミネート用接着剤としては、ウレタン系2液硬化型のドライラミネート用接着剤(無溶剤型接着剤を含む)を用いることができる。乾燥塗布量は、0.5〜7.0g/mが好ましい。
シーラント層6には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどが使用できる。また、一部ポリブテンを含む層があってもよい。特に直鎖状低密度ポリエチレンが好ましく用いることができる。また、シール部の開封を容易にさせる目的で、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂と熱可塑性エラストマーとのブレンド樹脂としても良い。内容物の低吸着や、接着剤成分の低溶出を目的として環状オレフィン樹脂を使用しても良い。
用いる直鎖状低密度ポリエチレンとしては、密度が0.925以下、MIが4以上であるものが好ましく用いられる。シーラント層6の厚みは、30〜100μmが好ましく、Tダイ法やインフレーション法で製膜された無延伸フィルムが好ましく用いられる。
以上、本例の液体用紙容器100に用いる積層体101aや積層体101bおよび積層体101cについて説明したが、液体用紙容器としての用途を考慮し、液体用紙容器として要求される剛性や耐久性などを向上する目的で、上記の層構成に、さらに他の層を介在させた構成であってもよい。
本例の液体用紙容器100は、図4(a)のような、胴部貼り合せ部を設けて筒状にした胴部20と、該胴部の上端を塞ぐ頂部10と、前記胴部の下端を塞ぐ底部30とからなる液体用紙容器であって、頂部がゲーベルトップ型(屋根型)の液体用紙容器100である。
また、本発明の液体用紙容器は、図4(b)のような、頂部10の前方が傾斜部で後方が平らな液体用紙容器200であっても良い。また、図には示さないが、頂部も平らなブリック型(レンガ型)の液体用紙容器や、頂部や底部に頂部材や底部材を設けて、環状脚部などを設けた液体用紙容器であっても良い。また、注ぎ口として頂部10に口栓15を設けた口栓付きの液体用紙容器であっても良く、単に頂部10の一部を切り開いたり、頂部10のシール部の一部をはがして注ぎ口とするものでも良い。
紙基材2〜バリアフィルム層4に、あるいは、熱可塑性樹脂層1から紙基材2およびバリアフィルム層4に渡って施された傷加工は、刃型を用いた抜き加工または半抜き加工により設けられる。
図5は、本発明の液体用紙容器の一例のブランクを模式的に示した説明図である。また図6(a)〜(e)は、本発明の液体用紙容器の一例に設ける傷加工の形状を例示した説明図である。
本例の液体用紙容器100は、積層体101aや積層体101bおよび積層体101cなどの本発明の液体用紙容器に用いる積層体を、一点鎖線で示す折罫を押圧して設けると同時に打ち抜いて、図5のような、本例の液体用紙容器100用のブランク102を作成する。このブランク102を折罫に沿って折曲げ、組み立てて必要な部分を加熱融着することによって本例の液体用紙容器100が製造される。
液体用紙容器100のブランク102は、図5に示すように、胴部20を形成する、左側面板21、正面板22、右側面板23、背面板24の四枚の四角形状の面板が順次設けられ、左側面板21の左側端縁には、貼着板25が設けられている。貼着板25は頂部10から底部30まで、それぞれ延設されている。
ここに示した例において、傷加工7は左側面板21、正面板22、右側面板23、背面板24および貼着板25を一周する形で直線形状で2本平行に施されている。この2本の間をテープ状に切り取ることにより胴部と頂部を分離することができる。
胴部20の上方の頂部10には、正面板22、背面板24の上方に長方形状の屋根板11、11がそれぞれ連設されていて、正面板22の上方の屋根板11には、口栓15に連通して内容物を注ぎ出すための、口栓孔16が設けられている。
左側面板21、右側面板23の上方には、三角形状の折り込み片12、12がそれぞれ連設されている。左側面板21、右側面板23から折り込み片12、12の三角形の頂点までの長さは、正面板22、背面板24の横幅の半分より長く、折りこんだときに、屋根板11、11が平面にならず、傾斜した切妻屋根型になるように形成されている。
三角形状の折り込み片12、12の上の2辺には、折り返し片13、13、13、13が連設されていて、折り返し片13、13、13、13は、それぞれ、屋根板11、11に接続するようになっている。更に、屋根板11、11と折り返し片13、13、13、13の上方には、トップシール部14が設けられている。
屋根板11、11の上方のトップシール部14の高さは、折り返し片13、13、13、13の上方のトップシール部14の高さより高く形成されていて、製函したときにその高い部分では、屋根板11、11の上方のトップシール部14どうしが直接シールされるようになっている。
胴部20の下方の底部30は、頂部10と類似の形状をしていて、正面板22、背面板24の下方に底板31、31がそれぞれ連設されていて、左側面板21、右側面板23の下方には、三角形状の底部折り込み片32、32が三角形の頂点を下にして、それぞれ連設されている。
左側面板21、右側面板23から底部折り込み片32、32の逆三角形の頂点までの長さは、正面板22、背面板24の横幅の半分と略等しく、折りこんだときに、底板31、31が略平面になるように形成されている。
三角形状の底部折り込み片32、32の下の2辺には、底部折り返し片33、33、33、33が連設されていて、底部折り返し片33、33、33、33は、それぞれ、底板31、31あるいは貼着板25に接続している。更に、底板31、31と底部折り返し片33、33、33、33の下方には、ボトムシール部34が設けられている。
また傷加工は必ずしも胴部20を1周するように設けなくてもよく、頂部と胴部の解体が可能であればよく、たとえば傷加工を、胴部20ではなく頂部10に設けることもでき
る。頂部10に傷加工を設けた場合は、例えば、傷加工が、胴部20の近傍の頂部10に水平に1本または2本、液体用紙容器100に製函した時に頂部10を1周するように、紙基材2からバリアフィルム層4に、あるいは、熱可塑性樹脂層1から紙基材2およびバリアフィルム層4に渡って施されるのでも良い。
傷加工7の平面形状の例を図6(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に示す。傷加工7の形状は、たとえば図6(a)のように2本の直線でも良い。また図6(b)のように直線状の2本の破線で傷加工を設けても良いし、あるいは図6(c)のように直線の先端が、2本の傷加工の間方向へ斜めに折り曲がった折れ線状にしても良い。
また、図6(d)のように、2本の短い線分が、先端側が閉じるように斜めに傾斜していて、それが、2列で2本の傷加工を形成するようにしてもよい。またさらには、図6(e)のように、水平方向の短い線分が、上下に交互に水平位置をずらして並び、それが、2列で2本の傷加工を形成するようにしてもよい。また傷の本数は一本でも良く、帯状に切り取れるように2本の傷加工を設けることもでき、図6の例に挙げた形状に限定するものではない。
このブランク102を用いて、液体用紙容器100を成形するには、左側面板21と正面板22の間の折罫、及び、右側面板23と背面板24の間の折罫を山折りする。このとき、折罫の延長上の頂部10、底部30における折罫も同時に山折りする。
そして、貼着板25の表側を、背面板24、及び、背面板24の上下に位置する頂部10と底部30の裏側にシールさせる。尚、あらかじめ貼着板25の端縁部は、紙基材2が内容物に触れないように、端面保護をおこなうことが望ましい。
端面保護の方法は、内層のシーラント層6を残して、紙基材2から外層側を削り取って、削り残された内層のシーラント層6側を外層側に折り返すスカイブヘミング法や、エッジプロテープを端面が覆われるように貼る方法など、いずれの方法でも構わない。
貼着板25をシールさせたら、正面板22と右側面板23の間の折罫およびその延長線状の折罫を山折りし、背面板24に貼着している貼着板25と左側面板21の間の折罫およびその延長線状の折罫を山折りし、左側面板21、正面板22、右側面板23、背面板24の四枚の面板からなる四角筒状の胴部20を形成する。
次に、底部30を成形する。まず、底部折り込み片32、32を左側面板21や、右側面板23との間の折罫で内方に折り込み、底部折り返し片33、33、33、33を底部折り込み片32、32との折罫で外側に折り返し、底板31、31を正面板22、背面板24との間の折罫で山折りして、底部折り返し片33、33、33、33の裏面をそれぞれ底板31、31の裏面に対向して接触するようにし、ボトムシール部34をシールして、底部30を形成する。
胴部20と底部30が形成された液体用紙容器100の口栓孔16に口栓15を溶着し、内容物を充填する。続いて、折り込み片12、12を左側面板21、右側面板23との間の折罫で内方に折り込み、折り返し片13、13、13、13を折り込み片12、12との間の折罫で外側に折り返し、屋根板11、11を正面板22、背面板24との間の折罫で山折りして、折り返し片13、13、13、13の裏面をそれぞれ屋根板11、11の裏面に対向して接触するようにし、トップシール部14をシールして、頂部10を形成して、内容物が充填された、図4(a)のような、頂部10が切り妻屋根型の本例の液体用紙容器100が完成する。
図7(a)、(b)は、本発明の液体用紙容器の一例で傷加工を胴部に設けたときの切断・解体の方法を説明する模式図、図7(a)、(b)は、本発明の液体用紙容器の一例で傷加工を頂部に設けたときの切断・解体の方法を説明する模式図である。
液体用紙容器100を、内容物を使用した後、廃棄するには、貼着板25の上に重なって貼着されている背面板24や屋根板11の側端部から、2本の傷加工の間を引っ張って帯状に切断して切り取る。
図7(a)のように、傷加工を胴部20に設けた場合は、傷加工Aの間を帯状に切り取ると、図7(a)のように、傷加工の上の部分と下の部分を分離することができる。そして、分離した液体用紙容器100の上の部分を、下から鋏を入れて、図7(b)のように、口栓15を取り付けた部分を切り取ることができる。口栓周縁部を囲むようにたとえばU字形の傷加工を、胴部に設けた傷加工と接続するように設けておくことで、鋏を用いずに口栓を切り取ることも可能である。
傷加工の下の胴体部分は、上端が開口されているので、上端より鋏を入れて、切り開いて平坦にし、減容化して廃棄することができる。また、胴部に上下に傷加工を施し、かつ底部近傍に胴部の1周するような傷加工を施しておき、鋏を用いずに切り開いて平坦にし、減容化して廃棄することができる。バリアフィルム層4に金属箔を用いなかった場合では、紙パックなどとしてリサイクルすることも可能となる。
また、図8(a)のように、傷加工を頂部10に設けた場合では、頂部を折畳んでから切り取ることができる。切り取ると、図8(a)のように、傷加工の上の部分と下の部分が分離することができる。そして、分離した液体用紙容器100の上の部分を、下から鋏を入れて、図8(b)のように、口栓15を取り付けた部分を切り取ることができる。口栓周縁部をとり囲むようたとえばU字形の傷加工7を、頂部に設けた傷加工と接続するように設けておくことで、鋏を用いずに口栓を切り取ることができるようにしても良い。
傷加工7の下の胴体部分は、同様に、上端より鋏を入れて、切り開いて平坦にし、減容化して廃棄することができる。また、胴部に上下に傷加工を施し、かつ底部近傍に胴部の1周するような傷加工を施しておき、鋏を用いずに切り開いて平坦にし、減容化して廃棄することができる。バリアフィルム層4に金属箔を用いなかった場合では、同様に、紙パックなどとしてリサイクルすることも可能となる。
また、図示しないが、傷加工を頂部の口栓15より上に設けた場合でも、傷加工から切り取り、傷加工の上の部分と下の部分が分離することができる。そして、分離した液体用紙容器100の下の部分に口栓15がついているので、上から鋏を入れて、口栓15を取り付けた部分を切り取ることができる。
口栓周縁部を取り囲むように、たとえばU字形の傷加工を、頂部に設けた傷加工と接続するように設けておくことで、鋏を用いずに口栓を切り取ることができるようにしても良い。そして、同様に、減容化して廃棄したり、あるいは、リサイクルにまわしたりすることができる。
以下に、本発明の実施例にもとづいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例にのみ限定されるものではない。
<実施例1>
2000ml紙容器において紙基材2とバリアフィルム層4を事前にラミネートした上で
紙基材とバリアフィルム層を貫通する深さの傷加工を行なった。続いて紙容器内面側にシーラント層のラミネーションを行なった。その後、紙基材の外側に熱可塑性樹脂のラミネーションを行った。積層体の模式図は図1に示すものである。
<材料構成および加工方法>
(1)紙基材として板紙(坪量400g/m)を用意し、バリアフィルム層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)にアルミナを蒸着したバリアフィルムを用意した。
(2)紙基材の片面に接着樹脂層としてエチレン・メタクリル酸共重合樹脂をTダイから押し出して30μmの厚さで設け、バリアフィルムのポリエチレンテレフタレートフィルム側の面をエチレン・メタクリル酸共重合体の溶融樹脂面に圧着して積層した。
(3)この積層体に外面側から、刃型を設けたロールを用いて抜き加工でミシン目状(切断10mm、繋ぎ1mmの連続)の傷加工を設けた。傷加工7は図5に示した位置、形状で2本である。
(4)バリアフィルムの蒸着面側にシーラント層6をドライラミネート用ウレタン系2液硬化型接着剤を介してドライラミネーションによって積層した。シーラント層6には、直鎖状低密度ポリエチレンの60μmの無延伸フィルムを用いた。
(5)紙基材の外側には熱可塑性樹脂層として低密度ポリエチレンをTダイから押し出して厚さ18μmで設けて、液体用紙容器に用いる積層体を製造した。
(6)低密度ポリエチレンの積層後、低密度ポリエチレン層の外面にコロナ処理を行った。そして、印刷機で、低密度ポリエチレン層のコロナ処理面に絵柄となる印刷層を設けた。
(7)上記積層体を用いて、図5に示すブランクを作成し、サイド貼り、成型、口栓装着の上液体を充填、密封して液体容器を作成した。
<実施例2>
2000ml紙容器において熱可塑性樹脂層1紙基材2とバリアフィルム層4を事前にラミネートした上で熱可塑性樹脂層1と紙基材2およびバリアフィルム層4を貫通する深さの傷加工を行なった。続いて紙容器内面側にシーラント層のラミネーションを行なった。積層体の模式図は図2に示すものである。
<材料構成および加工方法>
(1)紙基材として板紙(坪量400g/m)を用意し、バリアフィルム層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)にアルミニウムを蒸着したバリアフィルムを用意した。
(2)紙基材の紙容器内側になる面に接着樹脂層として、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂をTダイから押し出して30μmの厚さで設け、バリアフィルムのポリエチレンテレフタレートフィルム層側の面をエチレン・メタクリル酸共重合体の溶融樹脂面に圧着して積層した。その後、紙基材の外側になる面に熱可塑性樹脂層として、低密度ポリエチレンをTダイから押し出して厚さ18μmで設けた。
(3)この積層体に外面側から、刃型を設けたロールを用いて抜き加工でミシン目状(切断8mm、繋ぎ1mmの連続)の傷加工を設けた。傷加工7は図5に示した位置に1本である。
(4)バリアフィルムの蒸着面側にシーラント層6を、ドライラミネート用ウレタン系2液硬化型接着剤を介してドライラミネーションによって積層した。シーラント層6には、直鎖状低密度ポリエチレンの60μmの無延伸フィルムを用いた。
(6)低密度ポリエチレン上にコロナ放電処理を施し、印刷機で、低密度ポリエチレンのコロナ処理面に絵柄となる印刷層を設けた。
(7)上記積層体を用いて、図5に示すブランクを作成し、サイド貼り、成型、口栓装着の上液体を充填、密封して液体容器を作成した。
<実施例3>
2000ml紙容器において紙基材2とバリアフィルム層4を事前にラミネートした上で紙基材とバリアフィルム層の基材フィルムを貫通する深さの傷加工を行なった。続いて紙容器内面側にシーラント層のラミネーションを行なった。その後、紙基材の外側に熱可塑性樹脂のラミネーションを行った。積層体の模式図は図3に示すものである。
<材料構成および加工方法>
(1)紙基材として板紙(坪量400g/m)を用意し、バリアフィルム層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)にアルミニウム箔を積層したバリアフィルムを用意した。
(2)紙基材の片面に接着樹脂層としてエチレン・メタクリル酸共重合樹脂をTダイから押し出して30μmの厚さで設け、バリアフィルムのポリエチレンテレフタレートフィルム側の面をエチレン・メタクリル酸共重合体の溶融樹脂面に圧着して積層した。
(3)この積層体に外面側から、刃型を設けたロールを用いて抜き加工でミシン目状(切断10mm、繋ぎ1mmの連続)の傷加工を設けた。傷加工7は図5に示した位置、形状で2本である。
(4)バリアフィルムの蒸着面側にシーラント層6をドライラミネート用ウレタン系2液硬化型接着剤を介してドライラミネーションによって積層した。シーラント層6には、直鎖状低密度ポリエチレンの60μmの無延伸フィルムを用いた。
(5)紙基材の外側には熱可塑性樹脂層として低密度ポリエチレンをTダイから押し出して厚さ18μmで設けて、液体用紙容器に用いる積層体を製造した。
(6)低密度ポリエチレンの積層後、低密度ポリエチレン層の外面にコロナ処理を行った。そして、印刷機で、低密度ポリエチレン層のコロナ処理面に絵柄となる印刷層を設けた。
(7)上記積層体を用いて、図5に示すブランクを作成し、サイド貼り、成型、口栓装着の上液体を充填、密封して液体用容器を作成した。
<解体性評価>
実施例1から実施例3で作成した液体用紙容器に対し、手で解体を行い、解体しやすいか否かを官能で評価した。評価は、成人男性・成人女性各々30名で行い、8割以上の人が容易に解体できたものを○とし、解体できた人が8割未満であったものを×とし、8割以上の人が解体できたが、解体しにくかったものを△として評価した。その結果を表1にまとめた。
<解体方法>
解体方法に関しては液漏れがないことを確認し、内容物の液体を流し出した上で以下の工程で解体し解体性評価を行なった。
・ミシン目が2本の場合
(1)胴部貼り合わせ部で、傷加工が上下に2本並んでいる間に指を掛けて、剥がすように解体した。
・ミシン目が1本の場合
(1)容器をつぶして両面に加工された傷加工部分を重ねる。
(2)この傷加工部分を折り曲げる。(表面側1回、反対側に1回計2回)
(3)傷加工部分の上下を手で保持する。
(4)切り取り解体する。
<落下衝撃試験>
水を充填した液体用紙容器を、正立の状態で高さ80cmよりコンクリートの床面に落下させ、液漏れの状態を確認した。
落下は各5回行い、落下後、浸透液で漏れをチェックした。特に傷加工部分を詳しく確認した。各々10個試験して、1つも漏れのないものを○とした。1つでも漏れがあった場合を×として評価した。その結果を表1にまとめた。
<評価結果>
実施例1については、2本の傷加工の間の積層体をテープ状に容易に切り取ることができ、胴部と頂部を分離することができた。
実施例2については、傷加工線に沿って手で容易に切りはなすことができ、胴部と頂部を分離することができた。
実施例3については、2本の傷加工の間の積層体をテープ状に容易に切り取ることができ、胴部と頂部を分離することができた。
落下衝撃試験については実施例1から実施例3のいずれも、漏れはなく安定して壊れにくい液体用紙容器であることが確認できた。
以上の結果から、本発明によれば容易に解体でき、シール性も安定して壊れにくい液体用紙容器を提供することが可能であることを検証することができた。
100・・・液体用紙容器
101a、101b、101c・・・積層体
102・・・ブランク
1・・・熱可塑性樹脂層
2・・・紙基材
3・・・接着樹脂層
4・・・バリアフィルム層
5・・・印刷層
6・・・シーラント層
7・・・傷加工
8・・・金属箔
9・・・基材フィルム
10・・・頂部
11・・・屋根板
12・・・折り込み片
13・・・折り返し片
14・・・トップシール部
15・・・口栓
16・・・口栓孔
20・・・胴部
21・・・左側面板
22・・・正面板
23・・・右側面板
24・・・背面板
25・・・貼着板
30・・・底部
31・・・底板
32・・・底部折り込み片
33・・・底部折り返し片
34・・・ボトムシール部

Claims (7)

  1. 外層側から内層側に向かって、熱可塑性樹脂層、紙基材、バリアフィルム層、シーラント層が、順次積層された積層体から構成された液体紙容器用積層体であって、
    前記バリアフィルム層は、バリア層と基材フィルム層とからなり、
    前記紙基材を貫通しバリアフィルム層の基材フィルム層を貫通する深さの傷加工が施されていることを特徴とする液体紙容器用積層体。
  2. 前記熱可塑性樹脂層に傷加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載の液体紙容器用積層体。
  3. 前記熱可塑性樹脂層には傷加工が施されていないことを特徴とする請求項1に記載の液体紙容器用積層体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の液体紙容器用積層体を用いて製造された液体用紙容器。
  5. 紙基材の一方の面にバリア層と基材フィルムとを積層したバリアフィルム層を積層する工程と、
    前記紙基材と前記バリアフィルム層とを積層したものに、前記紙基材と前記基材フィルムとを貫通する傷加工を施す工程と、
    傷加工を施した後に、前記バリアフィルム層の内面側にシーラント層を積層する工程と、前記紙基材の他方の面に熱可塑性樹脂層を積層する工程とを含むことを特徴とする液体紙容器用積層体の製造方法。
  6. 紙基材の一方の面にバリア層と基材フィルムとを積層したバリアフィルム層を積層する工程と、
    前記紙基材の他方の面に熱可塑性樹脂層を積層する工程と、
    前記熱可塑性樹脂層、前記紙基材、前記基材フィルムを貫通する傷加工を施す工程と、
    傷加工を施した後に、前記バリアフィルム層の内面側にシーラント層を積層する工程とを含むことを特徴とする液体紙容器用積層体の製造方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載の製造方法で製造された液体紙容器用積層体を用いて製造された液体用紙容器。
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