JP6093151B2 - インキ膜厚分布の補正方法および装置 - Google Patents

インキ膜厚分布の補正方法および装置 Download PDF

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Description

この発明は、インキ供給装置におけるインキローラ群に形成されているインキ膜厚分布を補正するインキ膜厚分布の補正方法および装置に関するものである。
図32に輪転印刷機における各色の印刷ユニット内のインカー(インキ供給装置)の要部を示す。同図において、1はインキツボ、2はインキツボ1に蓄えられたインキ、3はインキツボローラ、4(4−1〜4−n)はインキツボローラ3の軸方向に複数並設して設けられたインキツボキー、5はインキ呼び出しローラ、6はインキローラ群、7は刷版、8は刷版7が装着された版胴であり、刷版7には絵柄が焼き付けられている。
このインキ供給装置は、インキツボキー4−1〜4−nの開度調整によってインキツボ1内のインキ2をインキツボローラ3に供給し、このインキツボローラ3に供給されたインキをインキ呼び出しローラ5の呼び出し動作によりインキローラ群6を介して刷版7へ供給する。この刷版7に供給されたインキが図示されていないゴム胴を介して印刷用紙に印刷される。なお、インキローラ群6のインキの流動経路の末端には、刷版7に接するインキ着ローラ6−1〜6−4が設けられている。
図33にこの印刷機によって印刷された印刷物を示す。印刷物9には、絵柄領域9−1を除く余白部に、帯状のカラーバー9−2が印刷される。カラーバー9−2は、一般の4色刷りの場合、墨(スミ)、シアン(アイ)、マゼンタ(アカ)、イエロー(キ)の濃度測定用のパッチ(網点面積率100%のベタパッチ)9a1,9a2,9a3,9a4を含む領域S1〜Snから構成される。領域S1〜Snは、印刷機における各色の印刷ユニットにおけるインキツボキー4−1〜4−nのキーゾーンに対応している。
〔色合わせ〕
各色の印刷ユニットに対しては基準の濃度値が予め設定されている。すなわち、スミ,アイ,アカ,キの各色に対して基準の濃度値が予め設定されており、印刷物9の印刷に際しては、各色の濃度値をこの基準濃度値に一致させるような色合わせ作業が行われる。この色合わせ作業は、印刷物9に印刷されたカラーバー9−2における各色の濃度測定用のパッチ9a(9a1,9a2,9a3,9a4)の濃度に基づいて、試刷り中や本刷り中に、不図示のインキ供給量制御装置によって行われる。
例えば、印刷物9における領域S1を代表して説明すると、試刷りや本刷りによって得られた印刷物9の各色の濃度測定用のパッチ9aの濃度値を測定し、この測定した各色の濃度値と予め設定されている各色の基準濃度値との濃度差を求め、この求めた各色の濃度差より各色の印刷ユニットにおけるインキツボキー4−1の開き量の補正量(領域S1へのインキ供給量の補正量)を求め、この求めた補正量をフィードバック量として各色の印刷ユニットにおけるインキツボキー4−1の開き量を調整する。
同様にして、領域S2〜Snについても、各色の印刷ユニットにおけるインキツボキー4−2〜4−nの開き量の補正量(領域S2〜Snへのインキ供給量の補正量)を求め、この求めた補正量をフィードバック量として各色の印刷ユニットにおけるインキツボキー4−2〜4−nの開き量を調整する。そして、このインキツボキー4−1〜4−nの開き量を調整した状態で、直ぐに印刷を再開し、各色の濃度値が基準の濃度値となるまで同様動作を繰り返す。
しかしながら、このようなインキ供給量の調整方法では、試刷り中や本刷り中に印刷物の濃度が高くなりすぎた場合、インキツボキーの開き量を閉じるだけではインキ供給装置内の過剰なインキがなかなか減らず、多くの損紙が発生し、印刷資材が無駄になると共に、時間がかかり、稼働率が低下する、という問題があった。
このため、試刷り中や本刷り中のインキ供給装置内のインキ膜厚分布の補正を効率よく行うことを目的として、特許文献1に示された「インキ膜厚補正方法」や特許文献2に示された「インキ膜厚制御方法」が提案されている。
〔特許文献1(刷り減らし+プレインキング2)〕
特許文献1に示されたインキ膜厚補正方法では、試刷り中や本刷り中にインキ供給装置内のインキ膜厚分布を補正する場合、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を停止し、そのままの状態で一定枚数の印刷(白紙印刷)を行い、これによってインキ供給装置内のインキを減らし(刷り減らし)、インキローラ群6に上流から下流になるにしたがって薄くなる印刷中に必要とされる最低限のインキ膜厚分布Ma(図34(a)参照)、すなわち刷版7の絵柄のない部分に対応するインキ膜厚分布Maを残し、この後、その残されたインキ膜厚分布Maに修正されたインキ膜厚分布Mb(図34(b)参照)を重畳するようにする(プレインキング2)。
〔特許文献2(プレインキング(−)=壺返し+プレインキング1)〕
特許文献2に示されたインキ膜厚制御方法では、試刷り中や本刷り中にインキ供給装置内のインキ膜厚分布を補正する場合、全てのインキツボキー4−1〜4−nの開き量をゼロに設定し、その状態でインキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を一定回数行い、インキ供給装置内に残っているインキを全てインキツボ1に戻し(壺返し)、この後、インキローラ群6に印刷中に必要される最低限のインキ膜厚分布Ma(図34(a)参照))を形成し(プレインキング1の第1ステップ)、この形成されたインキ膜厚分布Maに修正されたインキ膜厚分布Mb(図34(b)参照)を重畳するようにする(プレインキング1の第2ステップ)。
特開平10−16193号公報 特開平11−188844号公報 特開昭58−201008号公報 特開昭58−201010号公報
しかしながら、特許文献1に示されたインキ膜厚の制御方法(刷り減らし+プレインキング2)では、インキローラ群6上にインキ膜厚分布Maを残す際、白紙印刷を行うため、紙が無駄になるという問題があった。
また、特許文献2に示されたインキ膜厚の制御方法(プレインキング(−)=壺返し+プレインキング1)では、インキローラ群6上の全てのインキをインキツボ1に戻し、ゼロから修正したインキ膜厚分布(Ma+Mb)を形成するため、時間がかかるという問題があった。また、この方法では、乳化したインキ(湿し水と練り合わされたインキ)をインキツボ1に戻すため、印刷障害が発生し、印刷資材が無駄になるという問題もあった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、試刷り中や本刷り中に、白紙印刷を行うことなく、また壺返しを行うことなく、短時間で、インキローラ群に形成されているインキ膜厚分布を補正することが可能なインキ膜厚分布の形成方法および装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明に係るインキ膜厚分布の補正方法は、試刷り中又は本刷り中に、インキローラ群のインキの流動経路の末端に位置するインキ着ローラを脱とするとともに、インキ呼び出しローラの呼び出し動作を停止し、インキローラ群を複数のローラ小群に分割するローラ群分割ステップと、ローラ群分割ステップによって分割された複数のローラ小群のうちの一部のローラ小群内のインキをインキ掻き取り部材で掻き取って除去するインキ除去ステップとを備えることを特徴とする(請求項1)。
この発明によれば、試刷り中又は本刷り中、インキ着ローラが脱とされた状態で、またインキ呼び出しローラの呼び出し動作が停止された状態で、インキローラ群が複数のローラ小群に分割される。そして、この分割された複数のローラ小群のうちの一部のローラ小群内のインキがブレードやスクレイパーによって掻き取って除去される。本発明では、インキローラ群を複数のローラ小群に分割するが、その数は2以上であればその数は幾つあってもよい。また、本発明では、分割された複数のローラ小群のうちの一部のローラ小群内のインキを除去するが、一部のローラ小群であればその数は複数であってもよい。
例えば、本発明において、2つのローラ小群に分割可能な構成とした場合、上流側のローラ小群と下流側のローラ小群とに分割される。そして、この分割されたローラ小群のうちの一部のローラ小群として、例えば上流側のローラ小群内のインキが除去される。この場合、上流側のローラ小群内のインキは、インキ呼び出しローラの呼び出し動作が停止されているので、壺返しすることはできない。また、上流側のローラ小群が下流側のローラ小群から切り離されているので、白紙印刷によって除去することもできない。そこで、本発明では、壺返しや白紙印刷ではなく、ブレードやスクレイパーによって掻き取るようにして、上流側のローラ小群内のインキを除去するものとする。
本発明は、さらに、印刷機により印刷された印刷用紙の各インキツボキーに対応する範囲に印刷された各濃度測定用のパッチの濃度値を測定する濃度値測定ステップと、測定された各濃度測定用のパッチの濃度値と予め設定されている基準濃度値との差および各インキツボキーに対応する範囲の刷版の絵柄面積率に基づいて各インキツボキーの予備呼び出し時の開き量を求める予備呼出時開量演算ステップと、各インキツボキーの開き量を予備呼び出し時の開き量に設定する予備呼出時開量設定ステップと、インキ除去ステップによって一部のローラ小群内のインキが除去された後、分割されている複数のローラ小群を連結して1つのインキローラ群に戻すローラ群連結ステップと、ローラ群連結ステップによってインキローラ群が1つのインキローラ群に戻された状態で、かつ予備呼出時開量設定ステップによって各インキツボキーの開き量が予備呼び出し時の開き量に設定された状態で、インキ呼び出しローラの呼び出し動作を所定回数行い、1つに戻されたインキローラ群に予備呼び出し時のインキ膜厚分布を形成する予備呼出ステップとを設けたことを特徴とする(請求項2)。
例えば、本発明において、2つのローラ小群に分割可能な構成とした場合、上流側のローラ小群と下流側のローラ小群とが連結されて1つのインキローラ群に戻された状態で、かつ各インキツボキーの開き量が予備呼び出し時の開き量に設定された状態で、インキ呼び出しローラの呼び出し動作を所定回数行うことによって、1つに戻されたインキローラ群に予備呼び出し時のインキ膜厚分布が形成される。
本発明は、さらに、測定された各濃度測定用のパッチの濃度値と予め設定されている基準濃度値との差および各インキツボキーに対応する範囲の刷版の絵柄面積率に基づいて各インキツボキーの予備呼び出し後の印刷時の開き量を求める印刷時開量演算ステップと、各インキツボキーの開き量を予備呼び出し後の印刷時の開き量に設定する印刷時開量設定ステップと、予備呼出ステップによってインキローラ群に予備呼び出し時のインキ膜厚分布が形成された状態で、かつ印刷時開量設定ステップによって各インキツボキーの開き量が予備呼び出し後の印刷時の開き量に設定された状態で、インキ着ローラを着とし、刷版を使用しての印刷を再開する印刷再開ステップとを設けたことを特徴とする(請求項3)。
例えば、本発明において、2つのローラ小群に分割可能な構成とした場合、上流側のローラ小群と下流側のローラ小群とを連結して1つのインキローラ群とし、この連結した1つのインキローラ群に予備呼び出し時のインキ膜厚分布を形成した後、各インキツボキーの開き量を予備呼び出し後の印刷時の開き量に設定した状態で、インキ着ローラを着として、刷版を使用しての印刷が再開される。これにより、予備呼び出しによってインキ膜厚分布の修正を速く行い、その後、予備呼び出し後の印刷時の開き量に戻して、すぐに正常な印刷物を印刷することが可能となる。
なお、本発明は、上述したインキ膜厚分布の補正方法を適用した装置としても構成することが可能である。本願の請求項4〜6の発明は、請求項1〜3のインキ膜厚分布の補正方法に係る発明を装置としたものである。
本発明によれば、試刷り中又は本刷り中に、インキローラ群のインキ流動経路の末端に位置するインキ着ローラを脱とするとともに、インキ呼び出しローラの呼び出し動作を停止し、インキローラ群を複数のローラ小群に分割し、この分割された複数のローラ小群のうちの一部のローラ小群内のインキをインキ掻き取り部材で掻き取って除去するようにしたので、一部のローラ小群内のインキをブレードやスクレイパーなどで掻き取って除去するようにして、試刷り中や本刷り中に、白紙印刷を行うことなく、また壺返しを行うことなく、短時間で、インキローラ群に形成されているインキ膜厚分布を補正することが可能となる。
本発明に係るインキ膜厚分布の補正方法の実施に用いるインキ供給量制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。 このインキ供給量制御装置によって制御される印刷ユニット内のインキ供給装置の要部(インキローラ群を連結した状態(インキローラ群を分割する前の状態))を示す図である。 このインキ供給量制御装置によって制御される印刷ユニット内のインキ供給装置の要部(インキローラ群を分割した状態)を示す図である。 このインキ供給量制御装置によって制御される印刷ユニット内のインキ供給装置の要部(インキローラ群を分割し上流側のローラ小群内のインキをブレードで掻き取っている状態)を示す図である。 このインキ供給量制御装置におけるメモリの内容を分割して示す図である。 このインキ供給量制御装置におけるメモリの内容を分割して示す図である。 測色計の設置状況を示す側面図である。 このインキ供給量制御装置を用いての試刷り中のインキローラ群のインキ膜厚分布の補正過程を示す図である。 このインキ供給量制御装置の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図9に続くフローチャートである。 図10に続くフローチャートである。 図11に続くフローチャートである。 図12に続くフローチャートである。 図13に続くフローチャートである。 図14に続くフローチャートである。 図15に続くフローチャートである。 図16に続くフローチャートである。 図17に続くフローチャートである。 図15に続くフローチャートである。 図19に続くフローチャートである。 図20に続くフローチャートである。 図21に続くフローチャートである。 図22に続くフローチャートである。 図23に続くフローチャートである。 図24に続くフローチャートである。 図25に続くフローチャートである。 インキツボローラ制御装置の内部構成の概略を示すブロック図である。 インキツボローラ制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 インキツボキー制御装置の内部構成の概略を示すブロック図である。 インキツボキー制御装置の処理動作を示すフローチャートである。 図30に続くフローチャートである。 印刷機における各色の印刷ユニット内のインキ供給装置の要部を示す図である。 印刷機により印刷された印刷物の概略を示す平面図である。 インキ供給装置のインキローラ群上に形成されるインキ膜厚分布MaおよびMbを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るインキ膜厚分布の補正方法の実施に用いるインキ供給量制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。
このインキ供給量制御装置100は、CPU10、RAM11、ROM12、入力装置13、表示器14、出力装置(プリンタ等)15、プリセット開始スイッチ16、試刷り開始スイッチ17、濃度測定スイッチ18、濃度修正スイッチ19、印刷開始スイッチ20、印刷機の原動モータ21、原動モータドライバ22、原動モータ用ロータリーエンコーダ23、D/A変換器24、印刷機の原点位置検出器25、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26、インキ呼び出し装置27を備えている。
また、ローラ群分割・連結用エアシリンダ28、ローラ群分割・連結用エアシリンダ用バルブ29、インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ31、インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ用バルブ32、給紙装置33、印刷ユニット34、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ35、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ36、試刷り枚数設定器37、インキ掻き取り時の回転回数設定器38、予備呼び出し動作時の回転回数設定器40、印刷速度設定器41、メモリ42を備えている。
また、測色計43、測色計移動用モータ44、測色計移動用モータ用ロータリーエンコーダ45、測色計移動用モータドライバ46、測色計の現在位置検出用カウンタ47、A/D変換器48、測色計原点位置検出器49、入出力インターフェイス(I/O,I/F)50−1〜50−13を備えている。
図2はこのインキ供給量制御装置100によって制御される各印刷ユニット内のインキ供給装置の要部を示す図である。同図において、図32と同一符号は図32を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。このインキ供給装置において、インキローラ群6は同図に点線で示すラインL1を境として、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに分割可能とされている。
具体的には、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとの間に位置するローラ6Cを支点P1を回動中心として揺動する揺動アーム51の一端部に軸支させ、この揺動アーム51の他端部にローラ群分割・連結用エアシリンダ28を連結して設けている。なお、揺動アーム51は、他と区別するためにここでは一点鎖線で示している。
この構造において、ローラ群分割・連結用エアシリンダ28を伸長動作させると(図3参照)、揺動アーム51が支点P1を回動中心として矢印A方向へ揺動し、この揺動に伴ってローラ6Cの周面が上流側のローラ小群6Aのインキ流動経路の最下端に位置するローラ6A1の周面から離れ、またローラ6Cの周面が下流側のローラ小群6Bのインキ流動経路の最上端に位置するローラ6B1の周面から離れる。これにより、インキローラ群6が上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに分割される。
この状態からローラ群分割・連結用エアシリンダ28を縮退動作させると、揺動アーム51が支点P1を回動中心として矢印B方向へ揺動し、この揺動に伴ってローラ6Cの周面が上流側のローラ小群6Aのインキ流動経路の最下端に位置するローラ6A1の周面に対接し、またローラ6Cの周面が下流側のローラ小群6Bのインキ流動経路の最上端に位置するローラ6B1の周面に対接する(図2参照)。これにより、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとが連結され、1つのインキローラ群6に戻される。
また、インキローラ群6に対しては、上流側のローラ小群6Aのローラ6A2の周面に接して上流側のローラ小群6A内のインキを掻き取るインキ掻き取りブレード30と、このインキ掻き取りブレード30によって掻き取られたインキを回収するインキ受け52とが設けられている。インキ掻き取りブレード30に対してはインキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ31が設けられている。インキを掻き取る場合には、インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ31を縮退動作させて、インキ掻き取りブレード30をローラ6A2の周面に対接させる(図4参照)。インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ31を伸長動作させると、インキ掻き取りブレード30がローラ6A2の周面から離れる。
このインキ供給量制御装置100において、CPU10は、インターフェイス50−1〜50−13を介して与えられる各種入力情報を得て、RAM11やメモリ42にアクセスしながら、ROM12に格納されたプログラムに従って動作する。
原動モータ用ロータリーエンコーダ23は、印刷機の原動モータ21の所定回転角毎に回転パルスを発生して、原動モータドライバ22に出力する。印刷機の原点位置検出器25は、印刷機の1回転毎の原点位置を検出し、原点位置検出信号を発生して印刷機の回転回数カウント用カウンタ26に出力する。
インキ呼び出し装置27はインキ呼び出しローラ5に対して設けられている。インキ呼び出し装置27をオンとすると、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作が開始され、インキ呼び出し装置27をオフとすると、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作が停止される。インキ着ローラ着脱用エアシリンダ35はインキ着ローラ6−1〜6−4に対して設けられている。インキ着ローラ着脱用エアシリンダ35を伸長動作させると、インキ着ローラ6−1〜6−4が着状態(刷版7に接した状態)となり、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ35を縮退動作させると、インキ着ローラ6−1〜6−4が脱状態(刷版7から離れた状態)となる。
図5および図6にメモリ42の内容を分割して示す。メモリ42にはメモリM1〜M22が設けられる。メモリM1には試刷り枚数Pxが記憶される。メモリM2にはインキ掻き取り時の印刷機の回転回数N1が記憶される。メモリM4には予備呼び出し動作時の印刷機の回転回数N3が記憶される。メモリM5には印刷速度Vpが記憶される。メモリM6にはカウント値Nが記憶される。メモリM7には各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率が記憶される。メモリM8にはインキツボキーの総数nが記憶される。メモリM9には絵柄面積率とインキツボキーの開き量との関係を示す絵柄面積率−インキツボキー開き量変換テーブルが記憶される。メモリM10には各インキツボキーの開き量が記憶される。メモリM11にはインキツボローラの回転量が記憶される。メモリM12には印刷機の回転回数カウント用カウンタのカウント値が記憶される。
メモリM13には測色計の現在位置検出用カウンタのカウント値が記憶される。メモリM14には測色計の現在位置が記憶される。メモリM15には、測色計によって測定すべき試刷りサンプルの各パッチの位置が記憶される。メモリM16には測色計からの色データが記憶される。メモリM17には試刷りサンプルの各パッチの濃度値が記憶される。メモリM18には、基準濃度値が記憶される。メモリM19には試刷りサンプルの各パッチの濃度値と基準濃度値との差(測定濃度差)が記憶される。メモリM20には予備呼び出し時の各インキツボキーの開き量が記憶される。メモリM21には各インキツボキーの修正した開き量(予備呼出し後の印刷時の開き量)が記憶される。メモリM22には印刷機の低速速度VLが記憶される。
測色計43は、図7に示すように、支柱53−1,53−2間に設けられたボールネジ(送りねじ)53−3に取り付けられている。ボールネジ53−3は測色計移動用モータ44によって正/逆回転する。このボールネジ53−3の正/逆回転により、ボールネジ53−3に案内されながら、測色計43が支柱53−1,53−2間を移動する。測色計43のヘッド部43−1は測定台53−4の測定対象が置かれる面53−4aに向けられている。
なお、図1において、200はインキ供給装置におけるインキツボローラ3を駆動するインキツボローラ制御装置、300−1〜300−nはインキ供給装置におけるインキツボキー4−1〜4−nの開き量を制御するインキツボキー制御装置である。インキツボローラ制御装置200およびインキツボキー制御装置300−1〜300−nは各色のインキ供給装置毎に設けられているが、この実施の形態では説明を簡単とするためにインキ供給装置は1つとする。すなわち、1つのインキ供給装置を代表して、その動作を説明する。
〔インキ供給量制御装置の概略的な動作〕
インキ供給量制御装置100の詳細な動作の説明に入る前に、理解を容易とするために、その概略的な動作について説明しておく。
(1)試刷りを開始する。
(2)所定枚数の試刷り後、給紙を停止すると共に、インキ着ローラ6−1〜6−4を脱とし、刷版7を用いての印刷(試刷り)を停止する。この場合、インキローラ群6には、図8(a)に示すように、刷版7の絵柄に応じたインキ膜厚分布Mcが残される。すなわち、試刷り中のインキ膜厚分布Mcが残される。
(3)試刷りによって印刷された印刷物(試刷りサンプル)の各インキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲に印刷された各濃度測定用のパッチの濃度値を測定する。
(4)測定された各濃度値測定用のパッチの濃度値と基準濃度値との差および各インキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲の絵柄面積率から各インキツボキー4−1〜4−nの予備呼び出し時の開き量および修正した開き量(予備呼び出し後の印刷時の開き量)を求める。
(5)各インキツボキー4−1〜4−nの開き量を(4)で求めた予備呼び出し時の開き量に設定する。
(6)印刷機停止状態で、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を停止し、インキローラ群6を上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに分割する。これにより、インキローラ群6のインキ膜厚分布Mcは、図8(b)に示すように、上流側のローラ小群6Aのインキ膜厚分布McAと下流側のローラ小群6Bのインキ膜厚分布McBとに分かれる。
(7)印刷機の回転速度を印刷速度まで増速し、インキ掻き取りブレード30を上流側のローラ小群6A内のローラ6A2に着にし、その状態で印刷機を一定回転(インキ掻き取り時の回転回数N1)させ、上流側のローラ小群6A内のインキを掻き取る。これにより、図8(c)に示されるように、上流側のローラ小群6Aのインキ膜厚分布McAがほゞ零となる。この時、下流側のローラ小群6Bのインキ膜厚分布は、インキ掻き取り時の回転回数N1により均されて、平坦なインキ膜厚分布McB’となる。
(8)上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとを連結し、1つのインキローラ群6に戻す(図8(d))。
(9)インキツボキー4−1〜4−nの開き量の予備呼び出し時の開き量への設定が完了していることを確認後、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作をオンにして印刷機を一定回転(予備呼び出し動作時の回転回数N3)させ、連結されたインキローラ群6に予備呼び出し時のインキ膜厚分布Mdを形成する(図8(e))。
(10)各インキツボキー4−1〜4−nの開き量を(4)で求めた修正した開き量(予備呼び出し後の印刷時の開き量)に設定する。この場合、各インキツボキー4−1〜4−nの開き量が予備呼び出し後の印刷時の開き量とされるまで、印刷機を低速度で回転させながら待機するが、予備呼び出しによって形成されたインキ膜厚が平坦とならないように、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに再分割し(図8(f))、各インキツボキー4−1〜4−nの開き量が予備呼び出し後の印刷時の開き量となった後、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとを再連結させ1つのインキローラ群6に戻す。
よって、各インキツボキー4−1〜4−nの開き量を予備呼び出し後の印刷時の開き量とする間、インキローラ群6が空転してインキ膜厚が平坦になろうとするが、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bに分割されている為、インキ膜厚の厚い上流側のローラ小群6A内及びインキ膜厚の薄い下流側のローラ小群6B内でそれぞれ平坦になり、連結した際、上流側のローラ群のインキ膜厚が厚く、下流側のローラ群のインキ膜厚が薄い状態が維持されるので、連結後、印刷時と同じようにインキを供給すると、上流側から下流側にインキが比較的早く流れ、所望のインキ膜厚分布が早期に達成される。なお、短時間で予備呼び出し後の印刷時の開き量とすることが可能であれば、この再分割、再連結の工程は必要ない。
(11)インキ着ローラ6−1〜6−4を着とし、給紙を開始して、印刷(再試刷り)を開始する。
これにより、予備呼び出しによってインキ膜厚分布の修正を速く行い、その後、予備呼び出し後の印刷時の開き量に戻して、印刷中(再試刷り中)に、インキローラ群6に補正されたインキ膜厚分布Md’(図8(g))を速やかに形成するようにして、すぐに正常な印刷物を印刷することが可能となる。
〔インキ供給量制御装置の詳細な動作〕
〔データの入力〕
オペレータは、試刷りを開始するにあたって、試刷り枚数Pxを入力する(図9:ステップS101)。また、インキ掻き取り時の回転回数N1、予備呼び出し動作時の回転回数N3、印刷速度Vpを入力する(ステップS103、S105、S107)。
なお、この場合、試刷り枚数Pxの入力は試刷り枚数設定器37より行い、インキ掻き取り時の回転回数N1の入力はインキ掻き取り時の回転回数設定器38より行い、予備呼び出し動作時の回転回数N3の入力は予備呼び出し動作時の回転回数設定器40より行い、印刷速度Vpの入力は印刷速度設定器41より行う。
CPU10は、試刷り枚数設定器37より入力された試刷り枚数PxをメモリM1に格納し(ステップS102)、インキ掻き取り時の回転回数設定器38より入力されたインキ掻き取り時の回転回数N1をメモリM2に格納し(ステップS104)、予備呼び出し動作時の回転回数設定器40より入力された予備呼び出し動作時の回転回数N3をメモリM4に格納し(ステップS106)、印刷速度設定器41より入力された印刷速度VpをメモリM5に格納する(ステップS108)。
また、CPU10は、入力装置13より入力された刷版7のインキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲の絵柄面積率をメモリM7に格納する。なお、この実施の形態において、刷版7のインキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲の絵柄面積率の測定には、本出願人による特許文献3や特許文献4に示されているような「絵柄面積率測定装置」を用い、この「絵柄面積率測定装置」を用いて測定した絵柄面積率を可搬型のメモリに書き込み、この絵柄面積率が書き込まれた可搬型のメモリを入力装置13にセットすることによって、刷版7のインキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲の絵柄面積率の入力を行う。なお、CPU10と「絵柄面積率測定装置」とをオンラインで結び、「絵柄面積率測定装置」から直接、刷版7のインキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲の絵柄面積率を取り込むようにしてもよい。
CPU10は、入力装置13に可搬型のメモリがセットされると、すなわちインキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲の絵柄面積率が入力されると(図10:ステップS109のYES)、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(ステップS110)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS111)、N番目のインキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率を可搬型のメモリから読み出して、メモリM7のN番目のインキツボキー用のアドレス位置に記憶させる(ステップS112)。
そして、メモリM6内のカウント値Nを読み出し(ステップS113)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS114)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS115)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS116のYES)、ステップS111〜S116の処理動作を繰り返す。これにより、インキツボキー4−1〜4−nに対応する刷版7の各領域毎の絵柄面積率が可搬型のメモリから読み出され、メモリM7に格納されて行く。
〔インキツボキーの開き量のセット〕
次に、オペレータは、プリセット開始スイッチ16をオンとする。プリセット開始スイッチ16がオンとされると(ステップS117のYES)、CPU10は、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(図11:ステップS118)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS119)、メモリM7のN番目のインキツボキー用のアドレス位置より、N番目のインキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率を読み出す(ステップS120)。
そして、メモリM9内の絵柄面積率−インキツボキー開き量変換テーブルを読み出し(ステップS121)、この絵柄面積率−インキツボキー開き量変換テーブルを用いて、N番目のインキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率より、N番目のインキツボキーの開き量を求め、この求めたN番目のインキツボキーの開き量をメモリM10のN番目のインキツボキー用のアドレス位置に記憶させると共に(ステップS122)、N番目のインキツボキー制御装置300に送信する(ステップS123)。
そして、N番目のインキツボキー制御装置300からN番目のインキツボキーの開き量の受信完了信号が送信されてきたことを確認し(ステップS124のYES)、メモリM6内のカウント値Nを読み出し(ステップS125)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS126)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS127)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS128のYES)、ステップS119〜S128の処理動作を繰り返す。
これにより、刷版7のインキツボキー4−1〜4−nに対応する範囲の絵柄面積率に対応するインキツボキー4−1〜4−nの開き量が求められ、メモリM10に記憶されて行くと共に、インキツボキー制御装置300−1〜300−nに送信されて行く。
〔インキツボキーの開き量の設定が完了していることの確認〕
そして、CPU10は、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(図12:ステップS129)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS130)、N番目のインキツボキー制御装置300からのインキツボキーの開き量の設定完了信号の有無を確認する(ステップS131)。
N番目のインキツボキー制御装置300からインキツボキーの開き量の設定完了信号が送信されてきたことを確認すると(ステップS131のYES)、メモリM6内のカウント値Nを読み出し(ステップS132)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS133)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS134)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS135のYES)、ステップS130〜S135の処理動作を繰り返す。
そして、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えると(ステップS135のYES)、CPU10は、インキツボキーの開き量の設定が完了していると判断し、全てのインキツボキー制御装置300(300−1〜300−n)に、全インキツボキーの開き量設定完了信号を送信する(ステップS136)。
〔試刷り〕
次に、オペレータは、試刷り開始スイッチ17をオンとする。試刷り開始スイッチ17がオンとされると(ステップS137のYES)、CPU10は、試刷りの処理を開始する。
この試刷りの処理において、CPU10は、メモリM11に格納されているインキツボローラの回転量を読み出し(図13:ステップS138)、その読み出したインキツボローラの回転量をインキツボローラ制御装置200に送信する(ステップS139)。そして、インキツボローラ制御装置200からのインキツボローラの回転量受信完了信号を受けて(ステップS140のYES)、インキ呼び出し装置27に動作信号を出力し(ステップS141)、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を開始させる。
また、CPU10は、メモリM5より印刷速度Vpを読み出し(ステップS142)、原動モータドライバ22にD/A変換器24を介して回転指令を出力し(ステップS143)、印刷機の速度を印刷速度Vpとする。また、給紙装置33に給紙指令を出力し(ステップS144)、印刷機への給紙を開始する。また、印刷ユニット34に印刷指令を出力するとともに(ステップS145)、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ36に着信号を出力し(ステップS146)、インキ着ローラ6−1〜6−4を着とし、刷版7を用いての印刷(試刷り)を開始させる。
CPU10は、この試刷りを印刷機の回転回数がメモリM1中の試刷り枚数Pxに達するまで続ける。すなわち、CPU10は、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ36に着信号を出力した後(ステップS146)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26にリセット信号およびイネーブル信号を出力し(ステップS147)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26へのリセット信号の出力を停止させて(図14:ステップS148)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26の零からのカウント動作を開始させる。そして、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値を読み出してメモリM12に記憶し(ステップS149)、メモリM1中の試刷り枚数Pxを読み出し(ステップS150)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値が試刷り枚数Pxに達するまで(ステップS151のYES)、ステップS149〜S151の処理動作を繰り返す。
そして、CPU10は、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値が試刷り枚数Pxに達した時点で(ステップS151のYES)、給紙装置33に給紙停止指令を出力し、給紙を停止させる(ステップS152)。また、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ36に脱信号を出力し(ステップS153)、インキ着ローラ6−1〜6−4を脱とする。また、印刷ユニット34に印刷停止指令を出力すると共に(ステップS154)、原動モータドライバ22に停止指令を出力し(ステップS155)、印刷機を停止させる。
この場合、インキローラ群6には、図8(a)に示すように、刷版7の絵柄に応じたインキ膜厚分布Mcが残される。すなわち、試刷り中のインキ膜厚分布Mcが残される。
〔濃度測定〕
オペレータは、刷り上がった印刷物の中から1枚を抜き取り、測定台53−4(図7)上に試刷りサンプル9としてセットする。このセット状態において、試刷りサンプル9のカラーバー9−2は、測色計43のヘッド部43−1の下面に位置する。
この状態で、オペレータは、濃度測定スイッチ18をオンとする。濃度測定スイッチ18がオンとされると(図15:ステップS156のYES)、CPU10は、濃度の測定処理を開始する。図16〜図18に濃度の測定処理のフローチャートを示す。
〔色データの採取〕
この濃度測定の処理において、CPU10は、測色計移動用モータドライバ46に正転信号を出力して、測色計移動用モータ44を正転させる(ステップS157)。この測色計移動用モータ44の正転により、ボールネジ53−3が正転し、このボールネジ53−3に案内されて測色計43が支柱53−1に接する原点位置から支柱53−2方向へ向けて移動する。
CPU10は、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(ステップS158)、測色計の現在位置検出用カウンタ47のカウント値を読み出してメモリM13に記憶し(ステップS159)、この読み出したカウント値より測色計43の現在位置を演算してメモリM14に記憶し(ステップS160)、メモリM6内のカウント値Nを読み出し(ステップS161)、メモリM15中の測定すべき試刷りサンプルのN番目のパッチの位置を読み出し(ステップS162)、測色計43の現在位置がその読み出したN番目のパッチの位置に達したときに(ステップS163のYES)、測色計43に測定指令信号を出力し(ステップS164)、その位置に位置する試刷りサンプル9のパッチ9aの色データをA/D変換器48を介して測色計43により採取し、採取した色データをメモリM16のN番目のインキツボキー用のアドレス位置に記憶させる(図17:ステップS165,S166)。
そして、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS167)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS168)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS169)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS170のYES)、ステップS159〜S170の処理動作を繰り返す。これにより、メモリM15に記憶されているN番目のパッチの位置に達する毎に、その位置に位置する試刷りサンプル9のパッチ9aの色データが測色計43により採取され、採取した色データがメモリM16に格納されて行く。
CPU10は、試刷りサンプル9からの色データの採取を完了すると(ステップS170のYES)、測色計移動用モータ44の正転を停止させる(ステップS171)。そして、測色計移動用モータ44を逆転させ(ステップS172)、測色計原点位置検出器49の出力がONとなって(ステップS173のYES)、測色計43が原点位置に復帰した後、測色計移動用モータ44の逆転を停止させる(ステップS174)。
〔濃度差の算出〕
次に、CPU10は、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(図18:ステップS175)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS176)、メモリM16のN番目のインキツボキー用のアドレス位置よりN番目のインキツボキーに対応する色データを読み出し(ステップS177)、この読み出した色データより試刷りサンプル9のN番目のインキツボキーに対応するパッチの濃度値を算出し、メモリM17のN番目のインキツボキー用のアドレス位置に記憶させる(ステップS178)。
そして、メモリM18から基準濃度値を読み出し(ステップS179)、N番目のインキツボキーに対応するパッチの濃度値より基準濃度値を減算し、これを試刷りサンプル9のN番目のインキツボキーに対応するパッチの測定濃度差としてメモリM19のN番目のインキツボキー用のアドレス位置に記憶させると共に(ステップS180)、その測定濃度差を表示器14に表示する(ステップS181)。
そして、メモリM6内のカウント値Nを読み出し(ステップS182)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS183)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS184)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS185のYES)、ステップS176〜S185の処理動作を繰り返す。これにより、試刷りサンプル9のインキツボキー4−1〜4−nに対応する各パッチの測定濃度差がメモリM19に記憶されて行く。
なお、本実施の形態では、測色計43として分光計を使用しており、濃度計で各色のベタパッチを測定する時に用いるフィルタの各波長の透過率を分光計からの各波長の出力値に掛け、それらを合計することによって各色の濃度値を求めるようにしている。
〔濃度の修正〕
次に、オペレータは、濃度修正スイッチ19をオンとする。濃度修正スイッチ19がオンとされると(図15:ステップS187のYES)、CPU10は、濃度の修正処理を開始する。図19〜図26に濃度の修正処理のフローチャートを示す。
〔インキツボキーの予備呼び出し時の開き量および修正した開き量(予備呼出し後の印刷時の開き量)の算出〕
CPU10は、濃度修正スイッチ19がオンとされると(ステップS187のYES)、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(図19:ステップS188)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS189)、メモリM19から試刷りサンプル9のN番目のインキツボキーに対応するパッチの測定濃度差をΔDNとして読み出し(ステップS190)、メモリM7からN番目のインキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率をSNとして読み出し(ステップS191)、下記(1)式を用いて、N番目のインキツボキーの予備呼び出し時の開き量θN’を算出し、メモリM20のN番目のインキツボキー用のアドレス位置に記憶させる(ステップS192)。また、下記(2)式を用いて、N番目のインキツボキーの修正した開き量(予備呼出し後の印刷時の開き量)θN”を算出し、メモリM21のN番目のインキツボキー用のアドレス位置に記憶させる(ステップS193)。
θN’=α・ΔDN・SN・β ・・・・(1)
θN”=SN−α・ΔDN・SN ・・・・(2)
なお、上記(1)式および(2)式において、αは予め定められた補正係数である。また、上記(1)において、βはインキツボローラ3の現在の回転量をインキツボローラ3の基準の回転量で除して得られる補正係数である。
〔インキツボキーの予備呼び出し時の開き量への設定〕
そして、CPU10は、N番目のインキツボキー制御装置300にN番目のインキツボキーの予備呼び出し時の開き量θN’を送信し(ステップS194)、N番目のインキツボキー制御装置300からのN番目のインキツボキーの開き量受信完了信号を受けて(ステップS195のYES)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS196)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS197)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS198)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS199のYES)、ステップS189〜S199の処理動作を繰り返す。
これにより、メモリM20にインキツボキー4−1〜4−nの予備呼び出し時の開き量θ1’〜θn’が記憶され、メモリM21にインキツボキー4−1〜4−nの修正した開き量(予備呼出し後の印刷時の開き量)θ1”〜θn”が記憶され、インキツボキー制御装置300−1〜300−nに予備呼び出し時の開き量θ1’〜θn’が送信されて行く。
〔インキローラ群の分割〕
次に、CPU10は、インキ呼び出し装置27に動作停止信号を出力し(図20:ステップS200)、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を停止させる。そして、ローラ群分割・連結用エアシリンダ用バルブ29に分割信号を出力し(ステップS201)、インキローラ群6を上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに分割させる(図3参照)。
これにより、インキローラ群6のインキ膜厚分布Mcは、図8(b)に示すように、上流側のローラ小群6Aのインキ膜厚分布McAと下流側のローラ小群6Bのインキ膜厚分布McBとに分かれる。
〔上流側のローラ小群内のインキの掻き取り〕
次に、CPU10は、メモリM5から印刷速度Vpを読み出し(ステップS202)、原動モータドライバ22にD/A変換器24を介して回転指令を出力する(ステップS203)。これにより、印刷機が回転し始め、その速度が印刷速度Vpまで上昇する。そして、CPU10は、インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ用バルブ32に着信号を出力する(ステップS204)。これにより、図4に示されるように、インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ31が縮退動作し、インキ掻き取りブレード30がローラ6A2の周面に対接し、上流側のローラ小群6A内のインキの掻き取り(インキの除去)が開始される。
CPU10は、この上流側のローラ小群6A内のインキの除去を、印刷機の回転回数がメモリM2中のインキ掻き取り時の回転回数N1に達するまで続ける。すなわち、CPU10は、インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ用バルブ32に着信号を出力した後(ステップS204)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26にリセット信号およびイネーブル信号を出力し(ステップS205)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26へのリセット信号の出力を停止させて(ステップS206)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26の零からのカウント動作を開始させる。そして、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値を読み出してメモリM12に記憶し(ステップS207)、メモリM2中のインキ掻き取り時の回転回数N1を読み出し(ステップS208)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値がインキ掻き取り時の回転回数N1に達するまで(ステップS209のYES)、ステップS207〜S209の処理動作を繰り返す。
そして、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値がインキ掻き取り時の回転回数N1に達した時点で(ステップS209のYES)、インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ用バルブ32に脱信号を出力し(図21:ステップS210)、上流側のローラ小群6A内のインキの除去を完了させる。
これにより、図8(c)に示されるように、上流側のローラ小群6Aのインキ膜厚分布McAがほゞ零となる。この時、下流側のローラ小群6Bのインキ膜厚分布は、インキ掻き取り時の回転回数N1により均されて、平坦なインキ膜厚分布McB’となる。
〔インキローラ群の連結〕
次に、CPU10は、ローラ群分割・連結用エアシリンダ用バルブ29に連結信号を出力し(ステップS211)、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとを連結し(図2参照)、1つのインキローラ群6に戻す(図8(d))。
〔インキツボキーの開き量の設定が完了していることの確認〕
次に、CPU10は、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(ステップS212)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS213)、N番目のインキツボキー制御装置300からのインキツボキーの開き量の設定完了信号の有無を確認する(ステップS214)。
N番目のインキツボキー制御装置300からインキツボキーの開き量の設定完了信号が送信されてきたことを確認すると(ステップS214のYES)、メモリM6内のカウント値Nを読み出し(ステップS215)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS216)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS217)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS218のYES)、ステップS213〜S218の処理動作を繰り返す。
そして、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えると(ステップS218のYES)、CPU10は、インキツボキーの開き量の設定が完了していると判断し、全てのインキツボキー制御装置300(300−1〜300−n)に、全インキツボキーの開き量設定完了信号を送信する(ステップS219)。
〔予備呼び出し〕
CPU10は、全てのインキツボキー制御装置300に全インキツボキーの開き量設定完了信号を送信した後(ステップS219)、メモリM11に格納されているインキツボローラの回転量を読み出し(ステップS220)、その読み出したインキツボローラの回転量をインキツボローラ制御装置200に送信する(図22:ステップS221)。そして、インキツボローラ制御装置200からのインキツボローラの回転量受信完了信号を受けて(ステップS222のYES)、インキ呼び出し装置27に動作信号を出力し(ステップS223)、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を開始させる。CPU10は、このインキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を、印刷機の回転回数がメモリM4中の予備呼び出し動作時の回転回数N3に達するまで続ける(ステップS224〜S228)。
すなわち、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26にリセット信号およびイネーブル信号を出力し(ステップS224)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26へのリセット信号の出力を停止させて(ステップS225)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26の零からのカウント動作を開始させる。そして、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値を読み出してメモリM12に記憶し(ステップS226)、メモリM4中の予備呼び出し動作時の回転回数N3を読み出し(ステップS227)、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値が予備呼び出し動作時の回転回数N3に達するまで(ステップS228のYES)、ステップS226〜S228の処理動作を繰り返す。
これにより、1つに戻されたインキローラ群6に、予備呼び出し時のインキ膜厚分布Mdが形成される(図8(e))。
この予備呼び出しでは、上記(1)式に従って、絵柄面積率の小さいところ(インキツボキーの開き量の小さいところ)では、同じ濃度差でもインキ供給量の変化が小さくなり、絵柄面積率の大きいところ(インキツボキーの開き量の大きいところ)では、同じ濃度差でもインキ供給量の変化が大きくなる。これにより、各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率の大小に拘わらず、そこへのインキの供給量を適切な値とし、インキ膜厚分布の修正を速く行うことが可能となる。
また、この実施の形態では、上記の(1)式で示されているように、予備呼出し時のインキツボキーの開き量θN’(N=1〜n)の算出に際し、インキツボローラの回転量による補正係数βも用いている。これにより、インキツボキーの予備呼出し時の開き量θN’(N=1〜n)をさらに正確とし、インキ膜厚分布の修正をより速く行うことが可能となる。
なお、この実施の形態では、予備呼出し時のインキツボキーの開き量θN’の算出に際し、インキツボローラの回転量による補正係数βを用いるようにしたが、必ずしもこの補正係数βは用いなくてもよい。
〔インキローラ群の再分割〕
CPU10は、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値が予備呼び出し動作時の回転回数N3に達すると(ステップS228のYES)、インキ呼び出し装置27に動作停止信号を出力し(ステップS228−1)、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を停止させる。そして、ローラ群分割・連結用エアシリンダ用バルブ29に分割信号を出力し(ステップS229)、インキローラ群6を上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに再分割させたうえ(図8(f)参照)、メモリM22から低速速度VLを読み出し(ステップS230)、原動モータドライバ22に回転指令を出力する(ステップS231)。これにより、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作が停止し、インキローラ群6が上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに分割された状態で、印刷機が低速速度VLで回転する。
〔インキツボキーの修正した開き量(予備呼出し後の印刷時の開き量)への設定〕
CPU10は、この低速速度VLでの回転中、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(図23:ステップS232)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS233)、メモリM21よりN番目のインキツボキーの修正した開き量θN”を読み出して(ステップS234)、N番目のインキツボキー制御装置300に送信する(ステップS235)。
そして、N番目のインキツボキー制御装置300からのN番目のインキツボキーの開き量受信完了信号を受けて(ステップS236のYES)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS237)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS238)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS239)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS240のYES)、ステップS233〜S240の処理動作を繰り返す。これにより、インキツボキー制御装置300−1〜300−nに修正した開き量θ1”〜θn”が送信されて行く。
〔インキツボキーの開き量の設定が完了していることの確認〕
次に、CPU10は、メモリM6内のカウント値NをN=1として上書きし(図24:ステップS241)、メモリM6からカウント値Nを読み出し(ステップS242)、N番目のインキツボキー制御装置300からのインキツボキーの開き量の設定完了信号の有無を確認する(ステップS243)。
N番目のインキツボキー制御装置300からインキツボキーの開き量の設定完了信号が送信されてきたことを確認すると(ステップS243のYES)、メモリM6内のカウント値Nを読み出し(ステップS244)、そのカウント値Nに1を加算してメモリM6に上書きし(ステップS245)、メモリM8からインキツボキーの総数nを読み出し(ステップS246)、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えるまで(ステップS247のYES)、ステップS242〜S247の処理動作を繰り返す。
そして、CPU10は、カウント値Nがインキツボキーの総数nを超えると(ステップS247のYES)、インキツボキーの開き量の設定が完了していると判断し、全てのインキツボキー制御装置300(300−1〜300−n)に、全インキツボキーの開き量設定完了信号を送信する(ステップS248)。
〔インキローラ群の再連結〕
CPU10は、全てのインキツボキー制御装置300に全インキツボキーの開き量設定完了信号を送信した後(ステップS248)、ローラ群分割・連結用エアシリンダ用バルブ29に連結信号を出力し(図25:ステップS249)、上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとを再連結し、1つのインキローラ群6に戻す。
〔再試刷り〕
そして、CPU10は、メモリM11に格納されているインキツボローラの回転量を読み出し(ステップS250)、その読み出したインキツボローラの回転量をインキツボローラ制御装置200に送信し(ステップS251)、インキツボローラ制御装置200からのインキツボローラの回転量受信完了信号を受けて(ステップS252のYES)、インキ呼び出し装置27に動作信号を出力し(ステップS253)、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を開始させる。
また、CPU10は、メモリM5より印刷速度Vpを読み出し(ステップS254)、原動モータドライバ22にD/A変換器24を介して回転指令を出力し(ステップS255)、印刷機の速度を印刷速度Vpとする。また、給紙装置33に給紙指令を出力し(ステップS256)、印刷機への給紙を開始する。また、印刷ユニット34に印刷指令を出力するとともに(ステップS257)、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ36に着信号を出力し(ステップS258)、インキ着ローラ6−1〜6−4を着とし、刷版7を用いての印刷(再試刷り)を開始させる。
このようにして、予備呼び出しによってインキ膜厚分布の修正が速く行われ、その後、予備呼び出し後の印刷時の開き量に再設定され、印刷中(再試刷り中)に、インキローラ群6に補正されたインキ膜厚分布Md’(図8(g))が速やかに形成されるものとなる。
CPU10は、この再試刷りを印刷機の回転回数がメモリM1中の試刷り枚数Pxに達するまで続ける(図26:ステップS259〜S263)。そして、印刷機の回転回数カウント用カウンタ26のカウント値が試刷り枚数Pxに達した時点で(ステップS263のYES)、給紙装置33に給紙停止指令を出力し、給紙を停止させる(ステップS264)。また、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ36に脱信号を出力し(ステップS265)、インキ着ローラ6−1〜6−4を脱とする。また、印刷ユニット34に印刷停止指令を出力すると共に(ステップS266)、原動モータドライバ22に停止指令を出力し(ステップS267)、印刷機を停止させる。
〔本刷り〕
オペレータは、刷り上がった印刷物の濃度に問題がなければ、印刷開始スイッチ20をオンとする。なお、刷り上がった印刷物の濃度に問題があれば、上述した濃度測定(ステップS156〜S185)、濃度の修正(ステップS187〜S249)、再試刷り(S250〜S267)を繰り返す。
CPU10は、印刷開始スイッチ20がオンとされると(図15:ステップS268のYES)、メモリM11に格納されているインキツボローラの回転量を読み出し(ステップS269)、その読み出したインキツボローラの回転量をインキツボローラ制御装置200に送信する(ステップS270)。そして、インキツボローラ制御装置200からのインキツボローラの回転量受信完了信号を受けて(ステップS271のYES)、インキ呼び出し装置27に動作信号を出力し(ステップS272)、インキ呼び出しローラ5の呼び出し動作を開始させる。
また、CPU10は、メモリM5より印刷速度Vpを読み出し(ステップS273)、原動モータドライバ22にD/A変換器24を介して回転指令を出力し(ステップS274)、印刷機の速度を印刷速度Vpとする。また、給紙装置33に給紙指令を出力し(ステップS275)、印刷機への給紙を開始する。また、印刷ユニット34に印刷指令を出力するとともに(ステップS276)、インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ36に着信号を出力し(ステップS277)、インキ着ローラ6−1〜6−4を着とし、刷版7を用いての印刷(本刷り)を開始させる。これにより、再試刷りによって満足できる印刷物が得られた状態で、本刷りが行われる。
〔インキツボローラ制御装置〕
図27にインキツボローラ制御装置200の内部構成の概略を示す。インキツボローラ制御装置200は、CPU201、RAM202、ROM203、インキツボローラ駆動用モータ204、インキツボローラ駆動用モータドライバ205、インキツボローラ駆動用モータ用ロータリーエンコーダ206、入出力インターフェイス(I/O,I/F)207,208、メモリ209,210を備えており、インターフェイス207を介してインキ供給量制御装置100と接続されている。メモリ209には受信したインキツボローラの回転量が記憶される。メモリ210には目標とするインキツボローラの回転量が記憶される。
CPU201は、インキ供給量制御装置100よりインキツボローラの回転量が送られてくると(図28:ステップS301のYES)、その受信した回転量をメモリ209に記憶する(ステップS302)。また、インキ供給量制御装置100に、インキツボローラの回転量受信完了信号を送信する(ステップS303)。また、受信したインキツボローラの回転量を目標とするインキツボローラの回転量(目標回転量)としてメモリ210に記憶する(ステップS304)。そして、メモリ210から目標回転量を読み出し(ステップS305)、インキツボローラ駆動用モータドライバ205へ送り、インキツボローラ駆動用モータ204の回転量を目標回転量に合わせ込む(ステップS306)。
〔インキツボキー制御装置〕
図29にインキツボキー制御装置300(300−1〜300−n)の内部構成の概略を示す。インキツボキー制御装置300は、CPU301、RAM302、ROM303、インキツボキー駆動用モータ304、インキツボキー駆動用モータドライバ305、インキツボキー駆動用モータ用ロータリーエンコーダ306、カウンタ307、入出力インターフェイス(I/O,I/F)308,309、メモリ310〜313を備えており、インターフェイス308を介してインキ供給量制御装置100と接続されている。メモリ310には受信したインキツボキーの開き量が記憶される。メモリ311には目標とするインキツボキーの開き量が記憶される。メモリ312にはカウンタ307のカウント値が記憶される。メモリ313には現在のインキツボキーの開き量が記憶される。
CPU301は、インキ供給量制御装置100よりインキツボキーの開き量が送られてくると(図30:ステップS401のYES)、その受信した開き量をメモリ310に記憶するとともに(ステップS402)、インキ供給量制御装置100にインキツボキーの開き量受信完了信号を送信する(ステップS403)。また、受信したインキツボキーの開き量を目標とする開き量としてメモリ311に記憶する(ステップS404)。
そして、カウンタ307のカウント値を読み取ってメモリ312に記憶し(ステップS405)、この読み取ったカウンタ307のカウント値より現在のインキツボキーの開き量を求めてメモリ313に記憶し(ステップS406)、メモリ311から目標とするインキツボキーの開き量を読み出し(ステップS407)、現在のインキツボキーの開き量が目標とする開き量と同じであれば(ステップS408のYES)、直ちにステップS417(図31)へ進み、インキ供給量制御装置100へインキツボキーの開き量の設定完了信号を出力する。
現在のインキツボキーの開き量が目標とする開き量と同じでない場合には(ステップS408のNO)、現在のインキツボキーの開き量が目標とする開き量と同じになるまでインキツボキー駆動用モータ304を駆動した後(図31:ステップS409〜S416)、インキ供給量制御装置100へインキツボキーの開き量の設定完了信号を出力する(ステップS417)。
すなわち、現在のインキツボキーの開き量が目標とする開き量よりも小さい場合には(ステップS409のYES)、インキツボキー駆動用モータドライバ305に正転指令を送り(ステップS410)、カウンタ307よりカウント値を読み出して(ステップS412)、そのカウント値より現在のインキツボキーの開き量を演算し(ステップS413)、メモリ311から目標とするインキツボキーの開き量を読み出し(ステップS414)、現在のインキツボキーの開き量が目標とするインキツボキーの開き量と一致するまで(ステップS415のYES)、ステップS412〜S415の処理動作を繰り返す。
また、現在のインキツボキーの開き量が目標とする開き量よりも大きい場合には(ステップS409のNO)、インキツボキー駆動用モータドライバ305に逆転指令を送り(ステップS411)、カウンタ307よりカウント値を読み出して(ステップS412)、そのカウント値より現在のインキツボキーの開き量を演算し(ステップS413)、メモリ311から目標とするインキツボキーの開き量を読み出し(ステップS414)、現在のインキツボキーの開き量が目標とするインキツボキーの開き量と一致するまで(ステップS415のYES)、ステップS412〜S415の処理動作を繰り返す。
そして、ステップS415において現在のインキツボキーの開き量が目標とするインキツボキーの開き量と一致すれば(ステップS415のYES)、インキツボキー駆動用モータドライバ305に停止指令を出力し(ステップS416)、インキ供給量制御装置100へインキツボキーの開き量の設定完了信号を出力する(ステップS417)。
インキ供給量制御装置100へインキツボキーの開き量の設定完了信号を出力すると(ステップS417)、CPU301は、インキ供給量制御装置100からの全インキツボキーの開き量設定完了信号を受信した時点で(ステップS418のYES)、インキ供給量制御装置100へのインキツボキーの開き量の設定完了信号の出力を停止する(ステップS419)。
なお、上述した実施の形態では、ステップS192(図19)において、前記(1)式で示したように、各インキツボキーの予備呼出し時の開き量θN’の算出に際して各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率SNを用いるようにしたが、各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率SNに代えて、各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積を用いるようにしてもよく、各インキツボキーの現在の開き量を用いるようにしてもよい。
また、ステップS193(図19)において、前記(2)式で示しように、各インキツボキーの修正した開き量(予備呼出し後の印刷時の開き量)θN”の算出に際して各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率SNを用いるようにしたが、各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積率SNに代えて、各インキツボキーに対応する範囲の絵柄面積を用いるようにしてもよく、各インキツボキーの現在の開き量を用いるようにしてもよい。
例えば、各インキツボキーの現在の開き量を用いる場合には、インキツボキーの現在の開き量をθNとし、下記(3)式を用いて、各インキツボキーの予備呼出し時の開き量θN’を求めるようにし、下記(4)式を用いて、各インキツボキーの修正した開き量(予備呼出し後の印刷時の開き量)θN”を求めるようにする。
θN’=α・ΔDN・θN・β ・・・・(3)
θN”=θN−α・ΔDN・θN ・・・・(4)
また、上述した実施の形態では、上流側のローラ小群6Aに対してインキ掻き取りブレード30とインキ受け52とによって構成されるインキ除去装置を設けるようにしたが、スクレイパーでインキを掻き取るなどして、上流側のローラ小群6A内のインキを除去するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、インキローラ群6を上流側のローラ小群6Aと下流側のローラ小群6Bとに2分割するようにしたが(ローラ6Cも含めれば厳密には3分割)、3分割したり、4分割したりするなど、さらに多くのローラ小群に分割するようにしてもよい。また、その場合、分割されたローラ小群のうちの一部のローラ小群内のインキを除去するようにするが、一部のローラ小群であればその数は複数であってもよい。
また、上述した実施の形態では、揺動アーム51を用いてインキローラ群6を分割・連結するようにしたが、インキローラ群6を分割・連結する機構は揺動アームを用いた機構に限られるものでないことは言うまでもない。
また、上述した実施の形態では、試刷り中にインキローラ群6のインキ膜厚分布を補正する場合について説明したが、本刷り中であっても同様にして、インキローラ群6のインキ膜厚分布を補正することが可能である。
本発明のインキ膜厚分布の補正方法および装置は、試刷り中又は本刷り中に、インキ供給装置におけるインキローラ群のインキ膜厚分布を補正するインキ膜厚部分の補正方法および装置として、輪転印刷機など各種の印刷機に適用することが可能である。
1…インキツボ、2…インキ、3…インキツボローラ、4(4−1〜4−n)…インキツボキー、5…インキ呼び出しローラ、6…インキローラ群、6−1〜6−4…インキ着ローラ、6A…上流側のローラ小群、6B…下流側のローラ小群、6A1,6A2,6B1,6C…ローラ、7…刷版、8…版胴、10…CPU、11…RAM、12…ROM、13…入力装置、14…表示器、15…出力装置(プリンタ等)、16…プリセット開始スイッチ、17…試刷り開始スイッチ、18…濃度測定スイッチ、19…濃度修正スイッチ、20…印刷開始スイッチ、21…印刷機の原動モータ、22…原動モータドライバ、23…原動モータ用ロータリーエンコーダ、24…D/A変換器、25…印刷機の原点位置検出器、26…印刷機の回転回数カウント用カウンタ、27…インキ呼び出し装置、28…ローラ群分割・連結用エアシリンダ、29…ローラ群分割・連結用エアシリンダ用バルブ、30…インキ掻き取りブレード、31…インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ、32…インキ掻き取りブレード着脱用エアシリンダ用バルブ、33…給紙装置、34…印刷ユニット、35…インキ着ローラ着脱用エアシリンダ、36…インキ着ローラ着脱用エアシリンダ用バルブ、37…試刷り枚数設定器、38…インキ掻き取り時の回転回数設定器、40…予備呼び出し動作時の回転回数設定器、41…印刷速度設定器、42…メモリ、43…測色計、44…測色計移動用モータ、45…測色計移動用モータ用ロータリーエンコーダ、46…測色計移動用モータドライバ、47…測色計の現在位置検出用カウンタ、48…A/D変換器、49…測色計原点位置検出器、50−1〜50−13…入出力インターフェイス(I/O,I/F)、51…揺動アーム、52…インキ受け、M1〜M22…メモリ、100…インキ供給量制御装置、200…インキツボローラ制御装置、201…CPU、202…RAM、203…ROM、204…インキツボローラ駆動用モータ、205…インキツボローラ駆動用モータドライバ、206…インキツボローラ駆動用モータ用ロータリーエンコーダ、207,208…入出力インターフェイス(I/O,I/F)、209,210…メモリ、300(300−1〜300−n)…インキツボキー制御装置、301…CPU、302…RAM、303…ROM、304…インキツボキー駆動用モータ、305…インキツボキー駆動用モータドライバ、306…インキツボキー駆動用モータ用ロータリーエンコーダ、307…カウンタ、308,309…入出力インターフェイス(I/O,I/F)、310〜313…メモリ。

Claims (6)

  1. インキツボキーを複数備え、これらインキツボキーの開き量の調整によってインキツボ内よりインキツボローラに供給されるインキの量を調整し、このインキツボローラに供給されたインキをインキ呼び出しローラの呼び出し動作によりインキローラ群を介して刷版へ供給するインキ供給装置におけるインキローラ群のインキ膜厚分布を試刷り中又は本刷り中に補正するインキ膜厚分布の補正方法において、
    試刷り中又は本刷り中に、前記インキローラ群のインキの流動経路の末端に位置するインキ着ローラを脱とするとともに、前記インキ呼び出しローラの呼び出し動作を停止し、前記インキローラ群を複数のローラ小群に分割するローラ群分割ステップと、
    前記ローラ群分割ステップによって分割された複数のローラ小群のうちの一部のローラ小群内のインキをインキ掻き取り部材で掻き取って除去するインキ除去ステップと
    を備えることを特徴とするインキ膜厚分布の補正方法。
  2. 請求項1に記載されたインキ膜厚分布の補正方法において、
    印刷機により印刷された印刷用紙の前記各インキツボキーに対応する範囲に印刷された各濃度測定用のパッチの濃度値を測定する濃度値測定ステップと、
    前記測定された各濃度測定用のパッチの濃度値と予め設定されている基準濃度値との差および前記各インキツボキーに対応する範囲の前記刷版の絵柄面積率に基づいて前記各インキツボキーの予備呼び出し時の開き量を求める予備呼出時開量演算ステップと、
    前記各インキツボキーの開き量を前記予備呼び出し時の開き量に設定する予備呼出時開量設定ステップと、
    前記インキ除去ステップによって前記一部のローラ小群内のインキが除去された後、前記分割されている複数のローラ小群を連結して1つのインキローラ群に戻すローラ群連結ステップと、
    前記ローラ群連結ステップによって前記インキローラ群が1つのインキローラ群に戻された状態で、かつ前記予備呼出時開量設定ステップによって前記各インキツボキーの開き量が前記予備呼び出し時の開き量に設定された状態で、前記インキ呼び出しローラの呼び出し動作を所定回数行い、前記1つに戻されたインキローラ群に予備呼び出し時のインキ膜厚分布を形成する予備呼出ステップと
    を備えることを特徴とするインキ膜厚分布の補正方法。
  3. 請求項2に記載されたインキ膜厚分布の補正方法において、
    前記測定された各濃度測定用のパッチの濃度値と予め設定されている基準濃度値との差および前記各インキツボキーに対応する範囲の前記刷版の絵柄面積率に基づいて前記各インキツボキーの予備呼び出し後の印刷時の開き量を求める印刷時開量演算ステップと、
    前記各インキツボキーの開き量を前記予備呼び出し後の印刷時の開き量に設定する印刷時開量設定ステップと、
    前記予備呼出ステップによって前記インキローラ群に前記予備呼び出し時のインキ膜厚分布が形成された状態で、かつ前記印刷時開量設定ステップによって前記各インキツボキーの開き量が前記予備呼び出し後の印刷時の開き量に設定された状態で、前記インキ着ローラを着とし、前記刷版を使用しての印刷を再開する印刷再開ステップと
    を備えることを特徴とするインキ膜厚分布の補正方法。
  4. インキツボキーを複数備え、これらインキツボキーの開き量の調整によってインキツボ内よりインキツボローラに供給されるインキの量を調整し、このインキツボローラに供給されたインキをインキ呼び出しローラの呼び出し動作によりインキローラ群を介して刷版へ供給するインキ供給装置におけるインキローラ群のインキ膜厚分布を試刷り中又は本刷り中に補正するインキ膜厚分布の補正装置において
    記インキローラ群のインキの流動経路の末端に位置するインキ着ローラを脱とするとともに、前記インキ呼び出しローラの呼び出し動作を停止し、前記インキローラ群を複数のローラ小群に分割するローラ群分割手段と、
    試刷り中又は本刷り中に、前記ローラ群分割手段が行う前記インキ着ローラを脱とするタイミング、前記インキ呼び出しローラの呼び出し動作を停止するタイミング、前記インキローラ群を複数のローラ小群に分割するタイミングを制御する制御手段と、
    前記ローラ群分割手段によって分割された複数のローラ小群のうちの一部のローラ小群内のインキをインキ掻き取り部材で掻き取って除去するインキ除去手段と
    を備えることを特徴とするインキ膜厚分布の補正装置。
  5. 請求項4に記載されたインキ膜厚分布の補正装置において、
    印刷機により印刷された印刷用紙の前記各インキツボキーに対応する範囲に印刷された各濃度測定用のパッチの濃度値を測定する濃度値測定手段と、
    前記測定された各濃度測定用のパッチの濃度値と予め設定されている基準濃度値との差および前記各インキツボキーに対応する範囲の前記刷版の絵柄面積率に基づいて前記各インキツボキーの予備呼び出し時の開き量を求める予備呼出時開量演算手段と、
    前記各インキツボキーの開き量を前記予備呼び出し時の開き量に設定する予備呼出時開量設定手段と、
    前記インキ除去手段によって前記一部のローラ小群内のインキが除去された後、前記分割されている複数のローラ小群を連結して1つのインキローラ群に戻すローラ群連結手段と、
    前記ローラ群連結手段によって前記インキローラ群が1つのインキローラ群に戻された状態で、かつ前記予備呼出時開量設定手段によって前記各インキツボキーの開き量が前記予備呼び出し時の開き量に設定された状態で、前記インキ呼び出しローラの呼び出し動作を所定回数行い、前記1つに戻されたインキローラ群に予備呼び出し時のインキ膜厚分布を形成する予備呼出手段と
    を備えることを特徴とするインキ膜厚分布の補正装置。
  6. 請求項5に記載されたインキ膜厚分布の補正装置において、
    前記測定された各濃度測定用のパッチの濃度値と予め設定されている基準濃度値との差および前記各インキツボキーに対応する範囲の前記刷版の絵柄面積率に基づいて前記各インキツボキーの予備呼び出し後の印刷時の開き量を求める印刷時開量演算手段と、
    前記各インキツボキーの開き量を前記予備呼び出し後の印刷時の開き量に設定する印刷時開量設定手段と、
    前記予備呼出手段によって前記インキローラ群に前記予備呼び出し時のインキ膜厚分布が形成された状態で、かつ前記印刷時開量設定手段によって前記各インキツボキーの開き量が前記予備呼び出し後の印刷時の開き量に設定された状態で、前記インキ着ローラを着とし、前記刷版を使用しての印刷を再開する印刷再開手段と
    を備えることを特徴とするインキ膜厚分布の補正装置。
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