JP6091911B2 - Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材、Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材の製造方法、および半導体素子 - Google Patents
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Description
平均濃度が5原子%以上30原子%以下のMnを含有し、平均結晶粒径が10μm以上50μm以下のCu−Mn合金を母材とし、
エネルギー分散型X線分析によるMn濃度の最大値および最小値の前記平均濃度からの差が±2原子%以内である
Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材が提供される。
前記平均濃度よりも高濃度のMnと、不純物を含む酸化物と、のうち少なくともいずれかを含む異物が前記Cu−Mn合金中に存在する場合、
前記Cu−Mn合金の1cm×1cm内の結晶組織中に、最大径が5μm以上の前記異物が10個以下である
第1の態様に記載のCu−Mn合金スパッタリングターゲット材が提供される。
前記不純物は、C,S,Si,Pのうち少なくともいずれかである
第2の態様に記載のCu−Mn合金スパッタリングターゲット材が提供される。
前記不純物は、C,S,Si,Pのうち少なくともいずれかであり、
前記不純物の前記Cu−Mn合金の結晶組織中における平均濃度は、
Cが10ppm以下、Sが20ppm以下、Siが20ppm以下、Pが100ppm以下である
第2の態様に記載のCu−Mn合金スパッタリングターゲット材が提供される。
前記Mn濃度の最大値および最小値の前記平均濃度からの差が±0.5原子%以内である
第1〜第4の態様のいずれかに記載のCu−Mn合金スパッタリングターゲット材が提供される。
純度3N以上のCuに対し、5原子%以上30原子%以下の平均濃度となるよう純度3N以上のMnを添加した原料を溶解し鋳造して鋳造物とした後、
前記鋳造物を800℃以上870℃以下の温度で加熱して前記鋳造物の全体の均熱化を図り、90%以上の加工度で熱間圧延する
Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材の製造方法が提供される。
酸化物半導体上にCu−Mn合金膜が形成されてなる配線構造を基板上に備え、
前記Cu−Mn合金膜は、第1〜第5のいずれかの態様に記載のCu−Mn合金スパッタリングターゲット材または第6の態様に記載の方法により製造されるCu−Mn合金スパッタリングターゲット材を用いて形成された
半導体素子が提供される。
前記配線構造は、純Cu膜と、前記純Cu膜を間に挟んだ2層の前記Cu−Mn合金膜と、を備える
第7の態様に記載の半導体素子が提供される。
(1)Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材
以下に、本発明の一実施形態に係る銅−マンガン(Cu−Mn)合金スパッタリングターゲット材10(後述の図2を参照)について説明する。Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材10は、例えば所定の外径と厚さとを備える矩形に形成され、各種半導体素子の配線構造に用いられるCu−Mn合金膜の形成等に用いられるよう構成される。
次に、本発明の一実施形態に係るCu−Mn合金スパッタリングターゲット材10の製造方法について説明する。
次に、本発明の一実施形態に係るCu−Mn合金スパッタリングターゲット材10を用いたスパッタリングにより、Cu−Mn合金膜を形成する方法について図2を用いて説明する。係るCu−Mn合金膜は、例えばTFT等の半導体素子が備える積層配線の配線構造に用いられ、以下に述べるCu−Mn合金膜の形成方法は、例えば半導体素子の製造工程の一工程として実施される。
Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材10を用いて形成したCu−Mn合金膜は、上述のように、例えばIGZO膜を備える半導体素子としての薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)の配線構造に適用することが可能である。このとき、Cu−Mn合金膜を単独でTFTの配線構造として用いることも可能であるが、いっそう低抵抗の配線構造とするため、例えばCu−Mn合金膜を、拡散バリア性を備えるバリア膜として用い、純Cu膜を配線膜として用いたCu−Mn/Cu/Cu−Mnの積層配線を備えるTFTとすることも可能である。
本発明の実施例1〜3に係るCu−Mn合金膜の各種の評価結果について、比較例1,2と共に説明する。
まず、平均濃度が10原子%のMnを含有する実施例1〜3及び比較例1,2に係るCu−Mn合金スパッタリングターゲット材を、上述の実施形態と同様の手法により製作した。但し、比較例1,2には、上述の実施形態の要件を外れる処理が含まれるようにした。また、実験用のスパッタリング装置に取り付けられるよう、Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材の形状を、直径100mm、厚さ5mmの円板状とした。
Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材に成形する前、つまり、圧延直後のCu−Mn合金の圧延板について、EDX分析により、圧延板中のMn濃度とその差を測定した。EDX分析による測定は、1cm×1cmの大きさに切り出したブロック状の各圧延板3個ずつについて行った。このとき、CuとMnとのエッチングされ易さの違いが影響しないよう、鏡面研磨後のエッチングは行わないこととした。各圧延板につき、無作為にピックアップした10箇所について200μm×100μmの視野内でEDXの面分析を行った。そして、10箇所それぞれの測定ポイントについて、Mn濃度の最高部分と最低部分とについてEDXの点分析を実施し、Mn濃度の最大値および最小値の平均濃度からの差を求めた。以下に、具体的な測定の流れを示す。
上述のように得られたCu−Mn合金スパッタリングターゲット材(直径100mm、厚さ5mm)を、図4に示されているように、アーキングの検出装置システム60を設けたスパッタリング装置120に装着し、アーキングの回数を測定した。
以上により得られた各種の評価結果を、以下の表2に示す。
本発明の実施例4〜7に係るCu−Mn合金膜の各種の評価結果について、比較例3〜6と共に説明する。
20 スパッタリング装置
30 IGZO系TFT(薄膜トランジスタ)
31 ガラス基板
32 ゲート電極
33 ゲート絶縁膜
34 チャネル部(酸化物半導体)
35b 下部バリア膜(Cu−Mn合金膜)
35D ドレイン電極
35m 配線膜(Cu膜)
35S ソース電極
35t 上部バリア膜(Cu−Mn合金膜)
36 保護膜(SiO2膜)
Claims (4)
- 平均濃度が5原子%以上30原子%以下のMnを含有し、平均結晶粒径が10μm以上50μm以下のCu−Mn合金を母材とし、
200μm×100μmの視野内でのエネルギー分散型X線分析によるMn濃度の最大値および最小値の前記平均濃度からの差が±2原子%以内であり、
前記Cu−Mn合金の1cm×1cm内の結晶組織中に、Sを含む酸化物からなる、最大径が5μm以上の異物が10個以下であり、
前記Sは、前記Cu−Mn合金の結晶組織中における平均濃度が20ppm以下である
ことを特徴とするCu−Mn合金スパッタリングターゲット材。 - 前記平均濃度よりも高濃度のMnを含む異物が前記Cu−Mn合金中に存在する場合、
前記Cu−Mn合金の1cm×1cm内の結晶組織中に、最大径が5μm以上の前記Mnを含む異物が10個以下である
ことを特徴とする請求項1に記載のCu−Mn合金スパッタリングターゲット材。 - 前記Mn濃度の最大値および最小値の前記平均濃度からの差が±0.5原子%以内である
ことを特徴とする請求項1または2に記載のCu−Mn合金スパッタリングターゲット材。 - 平均濃度が5原子%以上30原子%以下のMnを含有し、平均結晶粒径が10μm以上50μm以下のCu−Mn合金を母材とし、200μm×100μmの視野内でのエネルギー分散型X線分析によるMn濃度の最大値および最小値の前記平均濃度からの差が±2原子%以内であり、前記Cu−Mn合金の1cm×1cm内の結晶組織中に、Sを含む酸化物からなる、最大径が5μm以上の異物が10個以下であり、前記Sは、前記Cu−Mn合金の結晶組織中における平均濃度が20ppm以下であるCu−Mn合金スパッタリングターゲット材の製造方法であって、
純度3N以上のCuに対し、5原子%以上30原子%以下の平均濃度となるよう純度3N以上のMnを添加した原料を溶解し鋳造して鋳造物とした後、
前記鋳造物を800℃以上870℃以下の温度で加熱して前記鋳造物の全体の均熱化を図り、90%以上の加工度で熱間圧延する
ことを特徴とするCu−Mn合金スパッタリングターゲット材の製造方法。
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