JP2019131850A - 積層膜、及び、Ag合金スパッタリングターゲット - Google Patents
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Abstract
Description
また、ガラス基板等にAg又はAg合金からなるAg膜を成膜する場合には、例えば特許文献4に開示されているように、Ag又はAg合金からなるスパッタリングターゲットを用いたスパッタ法が広く利用されている。
ここで、透明導電酸化物膜とAg又はAg合金からなるAg膜との積層構造とされた積層膜において、さらなる電気抵抗の低下及び透過率の向上を図るためには、Ag又はAg合金からなるAg膜の膜厚を薄くする必要がある。
また、Agの凝集によって、かえって透過率が大幅に低下してしまうといった問題があった。
特に、膜厚を5nm以下とすると、Agが凝集してAg膜が不連続膜となりやすく、電気特性及び光学特性に優れた積層膜を得ることができなかった。
また、前記積層膜のシート抵抗が40Ω/□以下とされるとともに、前記積層膜の波長380nmから780nmにおける平均透過率が90%以上とされているので、電気特性及び光学特性に優れており、透明導電配線膜あるいは透明電極に特に適している。
この場合、さらに、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で0.05原子%以上含んでいるので、積層膜の耐環境性をより向上させることが可能となる。一方、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%以下とされているので、積層膜の電気特性及び光学特性を確保することができる。
この場合、Ag合金膜に積層される前記透明導電酸化物膜が、In酸化物、Sn酸化物、Zn酸化物、Nb酸化物、Ti酸化物、Al酸化物、Ga酸化物から選択されるいずれか一種又は二種以上を含んでいるので、前記透明導電酸化物膜における電気特性及び光学特性に優れており、積層膜全体としての光学特性及び電気特性を向上させることができる。
また、結晶粒径の平均値が200μm以下であり、スパッタ面の複数の箇所で測定された結晶粒径の平均値μGSと結晶粒径の標準偏差σGSとによって定義される結晶粒径の分布DGS=(σGS/μGS)×100が、25%以下とされているので、スパッタ面全体でスパッタレートが比較的一定となり、3nm以上5nm以下の膜厚のAg合金膜を安定して成膜することができる。
この場合、さらに、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で0.05原子%以上含んでいるので、成膜したAg合金膜の耐環境性をより向上させることが可能となる。一方、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%以下とされているので、成膜したAg合金膜の電気特性及び光学特性を確保することができる。
本実施形態である積層膜10は、各種ディスプレイ及びタッチパネルの透明導電配線膜あるいは透明電極として使用されるものである。
本実施形態である積層膜10は、図1に示すように、ガラス等からなる基板1の一面側に成膜されたAg合金膜11と、このAg合金膜11の両面にそれぞれ形成された透明導電酸化物膜12と、を備えている。
なお、Ag合金膜11は、さらに、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で0.05原子%以上含み、かつ、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%以下とされていてもよい。
また、このAg合金膜11の膜厚は、3nm以上5nm以下の範囲内とされている。
また、この透明導電酸化物膜12の膜厚は 例えば5nm以上50nm以下の範囲内とされている。
また、積層膜10の面内の複数の箇所で測定されたシート抵抗の平均値μRと標準偏差σRとによって定義されるシート抵抗の分布DR=(σR/μR)×100が、20%以下とされている。
さらに、本実施形態である積層膜10においては、波長380nmから780nmにおける平均透過率が90%以上とされている。
上述のCu、Sn、Inといった元素は、Ag原子の拡散移動を抑制し、Ag合金膜11におけるAgの凝集を抑制する作用効果を有している。
ここで、Cu、Sn、Inから選択される一種又は二種以上の元素の合計含有量が3.0原子%未満の場合には、上述の作用効果を奏することができないおそれがある。一方、Cu、Sn、Inから選択される一種又は二種以上の元素の合計含有量が15.0原子%を超える場合には、シート抵抗等の電気特性及び透過率等の光学特性が不十分となるおそれがある。
以上のことから、本実施形態においては、Ag合金膜11におけるCu、Sn、Inから選択される一種又は二種以上の合計含有量を、3.0原子%以上15.0原子%以下の範囲内に設定している。
一方、シート抵抗等の電気特性及び透過率等の光学特性を確実に確保するためには、Ag合金膜11におけるCu、Sn、Inから選択される一種又は二種以上の合計含有量の上限を12.0原子%以下とすることが好ましく、10.0原子%以下とすることがさらに好ましい。
上述のPd、Pt、Auといった元素は、Ag合金膜11の耐環境性(熱湿環境への耐性)を向上させる作用効果を有する。このため、Ag合金膜11の耐環境性が求められる場合には、適宜、添加することが好ましい。
ここで、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素の合計含有量が0.05原子%未満の場合には、上述の作用効果を十分に奏することができないおそれがある。一方、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%を超える場合には、シート抵抗等の電気特性及び透過率等の光学特性が不十分となるおそれがある。
以上のことから、本実施形態においては、Ag合金膜11において、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を添加する場合には、Cu、Sn、Inから選択される一種又は二種以上の合計含有量を0.05原子%以上とし、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量を15.0原子%以下としている。
一方、シート抵抗等の電気特性及び透過率等の光学特性を確実に確保するためには、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量の上限を12.0原子%以下とすることが好ましく、10.0原子%以下とすることがさらに好ましい。
なお、上述のPd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素は、不純物として含有される場合には、0.05原子%未満で含有してもよい。
積層膜10においては、Ag合金膜11の膜厚を薄くすることで透過率を向上させることが可能となる。
ここで、Ag合金膜11の膜厚が3nm未満の場合には、Ag合金膜11が島状なって不連続となり、電気抵抗が大幅に上昇する。また、均一な膜が形成されないため、透過率も大幅に低下することになる。一方、Ag合金膜11の膜厚が5nmを超えると、透過率が不十分となるおそれがある。
以上のことから、本実施形態においては、Ag合金膜11の膜厚を3nm以上5nm以下の範囲内に設定している。
本実施形態においては、積層膜10のシート抵抗が40Ω/□以下とされているので、電気特性に優れており、透明導電配線膜、透明電極として特に適している。
そして、面内の複数の箇所で測定されたシート抵抗の平均値μRと標準偏差σRとによって定義されるシート抵抗の分布DR=(σR/μR)×100が、20%以下とされている。なお、本実施形態においては、図2に示すように、積層膜10の面内において、対角線が交差する交点(1)と、各対角線上の角部(2)、(3)、(4)、(5)の5点でそれぞれシート抵抗の測定を行い、シート抵抗の平均値μRと標準偏差σRと分布DRとを算出した。
このようにして算出されたシート抵抗の分布DRが20%以下とされているので、Ag合金膜11が不連続膜とならず、比較的に均一な膜厚で形成されていることになる。
本実施形態においては、積層膜10の波長380nmから780nmにおける平均透過率が90%以上とされているので、光学特性に優れており、透明導電配線膜、透明電極として特に適している。
なお、本実施形態であるAg合金スパッタリングターゲット20において、比較的大型の基板1に対して成膜を行う場合には、スパッタ面の面積が0.25m2以上であることが好ましい。
なお、Ag合金膜11は、さらに、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で0.05原子%以上含み、かつ、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%以下とされていてもよい。
本実施形態であるAg合金スパッタリングターゲット20においては、上述のAg合金膜11を成膜するものであるから、Ag合金膜11の成分組成に応じて設定される。
よって、本実施形態であるAg合金スパッタリングターゲット20においては、Cu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素の含有量は、合計で3.0原子%以上15.0原子%以下の範囲とされる。
また、成膜したAg合金膜11の耐環境性を向上させる際には、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を計で0.05原子%以上含み、かつ、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%以下とされている。
本実施形態であるAg合金スパッタリングターゲット20においては、結晶粒径の平均値を200μm以下とすることにより、スパッタが進行した場合であってもスパッタ面の表面粗さが粗くなることを抑制できる。これにより、スパッタ時の異常放電の発生を抑え、安定してスパッタ成膜を行うことが可能となる。
そして、スパッタ面の複数の箇所で測定された結晶粒径の平均値μGSと結晶粒径の標準偏差σGSとによって定義される結晶粒径の分布DGS=(σGS/μGS)×100が、25%以下とされているので、スパッタ面全体でスパッタレートが比較的一定となり、3nm以上5nm以下の膜厚のAg合金膜11を安定して成膜することができる。
このように、スパッタ面において結晶粒径の分布DGSが25%以下に抑えられているので、膜厚が均一なAg合金膜11を成膜することが可能となる。
次に、本実施形態であるAg合金スパッタリングターゲット20の製造方法について説明する。
次に、溶解炉を用いて、Ag原料を、高真空下又は不活性ガス雰囲気下で溶解し、得られたAg溶湯に所定量のSn原料、In原料、Cu原料、Au原料、Pd原料、Pt原料を添加する。その後、高真空下又は不活性ガス雰囲気下で溶解し、所定の組成のAg合金インゴットを作成する。
ここで、Ag原料の溶解は、溶解炉内部を一度高真空にした後、Arで置換した雰囲気下で行い、溶解後、Ar雰囲気下で副原料を投入することが好ましい。
なお、原料として、Sn、In、Cu、Au、Pd、Ptといった元素を含有する母合金を用いてもよい。
熱間圧延を用いる場合、圧延開始前の均質化熱処理工程として、600℃以上900℃以下の温度で1時間以上10時間以下保持する条件の熱処理を行うことが好ましい。600℃未満だと均質化が不十分となり、900℃を超えるとAgの融点に近くなりターゲットが軟化・溶解するおそれがある。また熱処理時間は、1時間以未満だと均質化が不十分となり、10時間を超えるとAg中の副原料が内部酸化するおそれがある。均質化熱処理工程の後に熱間圧延を行うが、圧延終了時温度は500℃以上700℃以下であることが好ましく、場合に応じて中間焼鈍を入れることが好ましい。
圧延の際には、累計圧下率は70%以上であることが好ましく、また少なくとも圧延の最後1パスの圧下率は20%以上であることが好ましい。圧下率が20%未満だと結晶粒径の微細化が十分でなく、また内部の結晶粒径も均一化が不十分となる。
なお、圧延機の能力の関係で、実質的に1パス辺り50%以上の圧下率は現実的ではない。
次に、本実施形態である積層膜10の製造方法について説明する。
まず、ガラス等からなる基板1の表面に、透明導電酸化物膜12を形成する。本実施形態では、上述した透明導電酸化物からなるスパッタリングターゲットを用いて成膜する。なお、スパッタリングターゲットの導電性等を考慮して、DC(直流)スパッタ、RF(高周波)スパッタ、MF(中周波)スパッタ、AC(交流)スパッタ等を適宜選択して使用することが好ましい。
また、Ag合金膜11の膜厚が5nm以下と非常に薄いため、スパッタリングレートはできるだけ遅くすることが膜厚制御の観点から好ましく、そのためスパッタ電力はできるだけ低めに設定することが好ましい。
このようにして、本実施形態である積層膜10が成膜される。
具体的には、積層膜10のシート抵抗が40Ω/□以下とされるとともに、前記積層膜の波長380nmから780nmにおける平均透過率が90%以上とされており、電気特性及び光学特性に優れている。
例えば、本実施形態では、ガラス基板に積層膜を成膜するものとして説明したが、これに限定されることはなく、樹脂基板や樹脂フィルム等に本実施形態である積層膜を成膜してもよい。
また、図6に示すように、基板1の上に透明導電酸化物膜12を成膜し、この透明導電酸化物膜12の上にAg合金膜11を成膜した積層膜310であってもよい。
すなわち、Ag合金膜11の一面側にのみ透明導電酸化物膜12を成膜した積層膜であってもよい。
なお、スパッタ面が円形状をなすスパッタリングターゲットにおいては、図7に示すように、円の中心(1)、及び、円の中心を通過するとともに互いに直交する2本の直線上の外周部分(2)、(3)、(4)、(5)の5点で、結晶粒径を測定することが好ましい。
また、スパッタ面が円筒面となる円筒型スパッタリングターゲットにおいては、図8に示すように、軸線O方向に半分の地点から外周方向に90°間隔の(1)、(2)、(3)、(4)の4点で、結晶粒径を測定することが好ましい。
得られたAg合金インゴットから分析用サンプルを採取して、ICP発光分光分析法によって成分組成を測定した。この測定結果をAg合金スパッタリングターゲットの成分組成として表1に示す。
熱間圧延後に、650℃×1時間の条件で熱処理を行った。熱処理後は水冷にて急冷した。
なお、比較例9においては、圧延の累計圧下率を40%とし、圧延後の熱処理条件を500℃×20分とし、比較例10においては、圧延の累計圧下率を80%、圧延後の熱処理条件を900℃×1時間とし、比較例11においては、圧延の累計圧下率を40%、圧延後の熱処理条件を650℃×1時間とした。
以上により、長さ2000mm、幅200mm,厚さ8mmの板材を得た。
得られた板材において、スパッタ面おける結晶粒径の平均値及び分布を以下のように測定した。
図3に示す位置より測定試料を採取し、各測定試料のスパッタ面を観察面として研磨した後、エッチング処理を行った。
次に、エッチング液として過酸化水素水とアンモニア水との混合液を用いて、このエッチング液に室温で1〜2秒浸漬することによって、観察面のエッチングを行った。
まず、基板として、10cm×30cmのガラス基板(コーニング社製EAGLEXG)を準備した。
ITO:In2O3−10mass%SnO2
IZO:In2O3−10mass%ZnO
TiOx:TiO2
NbOx:Nb2O5
成膜開始真空度:1.0×10−4Pa以下
スパッタガス:高純度アルゴン
チャンバー内スパッタガス圧力:0.4Pa
直流電力:100W
積層膜の膜厚は、透過電子顕微鏡(TEM)によって積層膜の断面を観察することで確認し、狙い値通りの膜厚が成膜されていることを確認した。TEM観察のための試料作製には、例えば、クロスセクションポリッシャー(CP)や、集束イオンビーム(FIB)を用いることができる。
積層膜のシート抵抗を、三菱化学製抵抗測定器ロレスタGPによる四探針法により測定した。
また、10cm×30cmのガラス基板の図2に示す各点より基板片を採取し、シート抵抗を評価し、シート抵抗の5点測定における平均値μRとシート抵抗の5点測定における標準偏差σRとを測定し、シート抵抗DR=(σR/μR)×100(%)を算出した。
積層膜の透過率を分光光度計(株式会社日立ハイテクノロジーズ製U−4100)を用いて測定した。表2及び表3には、波長380nmから780nmにおける透過率の平均値を記載した。
なお、測定に際し、測定ベースラインをガラス基板で測定しているため、表中記載の値は基板の透過率を100とした際の相対的透過率とした。
積層膜に対し、恒温恒湿試験として、温度85℃、湿度85%の環境下に250時間保持し、試験後の膜のシート抵抗を測定し、試験前後の変化率を評価した。
(変化率)=(試験後シート抵抗−試験前シート抵抗)/(試験前シート抵抗)×100(%)
また、比較例110においては、結晶粒径が280μmとされ、結晶粒径の分布が24%とされた比較例10のAg合金スパッタリングターゲットを用いてAg合金膜を成膜しており、シート抵抗の分布が大きくなった。
さらに、比較例111においては、結晶粒径が185μmとされ、結晶粒径の分布が38%とされた比較例11のAg合金スパッタリングターゲットを用いてAg合金膜を成膜しており、シート抵抗の分布が大きくなった。
比較例109〜111においては、結晶粒径の平均値が大きく、分布も大きいため、Ag合金膜を安定して成膜することができなかったためと推測される。
比較例113においては、本発明例2のAg合金スパッタリングターゲットを用いて膜厚7nmのAg合金膜を成膜しており、透過率が低くなった。
さらに、面内の複数の箇所で測定されたシート抵抗の分布が20%以下とされており、均一な膜厚のAg合金膜が成膜されていることが確認された。
また、本発明例123においては、Ag合金膜の一方の面に透明導電酸化物膜を成膜したが、同様の効果が確認された。
11 Ag合金膜
12 透明導電酸化物膜
20 Ag合金スパッタリングターゲット
Claims (5)
- Ag合金膜と、このAg合金膜の一方の面又は両面に積層された透明導電酸化物膜と、を備えた積層膜であって、
前記Ag合金膜は、Cu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で3.0原子%以上15.0原子%以下の範囲内で含み、残部がAg及び不可避不純物とされた組成とされ、
前記Ag合金膜の膜厚が3nm以上5nm以下の範囲内とされ、
面内の複数の箇所で測定された前記シート抵抗の平均値μRと標準偏差σRとによって定義されるシート抵抗の分布DR=(σR/μR)×100が、20%以下とされていることを特徴とする積層膜。 - 前記Ag合金膜は、さらに、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で0.05原子%以上含み、かつ、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%以下とされていることを特徴とする請求項1に記載の積層膜。
- 前記透明導電酸化物膜は、In酸化物、Sn酸化物、Zn酸化物、Nb酸化物、Ti酸化物、Al酸化物、Ga酸化物から選択されるいずれか一種又は二種以上を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層膜。
- Cu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で3.0原子%以上15.0原子%以下の範囲内で含み、残部がAg及び不可避不純物とされた組成とされ、
さらに、結晶粒径の平均値が200μm以下であり、
スパッタ面の複数の箇所で測定された結晶粒径の平均値μGSと結晶粒径の標準偏差σGSとによって定義される結晶粒径の分布DGS=(σGS/μGS)×100が、25%以下とされていることを特徴とするAg合金スパッタリングターゲット。 - さらに、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素を合計で0.05原子%以上含み、かつ、Pd、Pt、Auから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素とCu、Sn、Inから選択されるいずれか一種又は二種以上の元素との合計含有量が15.0原子%以下とされていることを特徴とする請求項4に記載のAg合金スパッタリングターゲット。
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