JPH0544001A - Cu系強化金属材料 - Google Patents

Cu系強化金属材料

Info

Publication number
JPH0544001A
JPH0544001A JP22525691A JP22525691A JPH0544001A JP H0544001 A JPH0544001 A JP H0544001A JP 22525691 A JP22525691 A JP 22525691A JP 22525691 A JP22525691 A JP 22525691A JP H0544001 A JPH0544001 A JP H0544001A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lattice structure
phase
alloy
metal
metallic material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22525691A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Asai
真人 浅井
Mamoru Takeda
守 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP22525691A priority Critical patent/JPH0544001A/ja
Publication of JPH0544001A publication Critical patent/JPH0544001A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子電気機器用材料として、従来の強化機構
による合金が共通して抱える問題点を解決し、低廉に且
つ容易に製造が可能で、同等以上の優れた強度や延性を
持つCu系金属材料を提供する。 【構成】 母相としてCu元素を主体とした不規則面心
立方格子構造の銅合金からなり、この銅合金成分から派
生した成分組成からなる規則格子構造を持つ第2相金属
を強化分散相として含むCu系強化金属材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続的に形成された規
則格子構造を持つ金属体を強化体として分散して有する
事で、極めて高い強度を発揮し、機器部材,一般構造材
等や、ばね材,コネクター材,リードフレーム材等の電
子電気機器用材として用いるのに適したCu系強化金属
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来良く知られている金属の強化機構と
しては、金属元素の固溶作用による固溶強化、金属元素
或いはその化合物の析出による析出強化、更には金属の
構成要素の濃度揺らぎによる構造変化を伴うスピノーダ
ル分解強化が、その主なものとして金属の強化に際して
は用いられてきた。その利用面として、近年の電子電気
産業に於ける軽薄短小化において、そこで使用される機
器の小型化、軽量化を促し、それに伴い、その構成部品
の小型化,軽量化,高性能化が一段と望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この要求に対して、そ
の構成部品の基盤を成す構成材や,コネクター,リード
フレーム材等も小型,軽量化の為に薄肉化が望まれ、更
により高い強度を有する材料が必要となってきた。それ
に対して、従来はCu−Be,Cu−Ti等の析出型合
金やCu−Ni−Sn等のスピノーダル分解型合金が使
用されてきたが、これ等の合金では共通して高温での熱
処理とその後に行われる時効処理が不可欠であり、この
工程は材料の特性を高める働きをするものであるが、一
方、特性の変動要因を引き起こすもので、その制御の方
法が容易ではなく、その為に設備の導入や工程数の増加
を招き価格高騰の一因となっている。また、これらの合
金においては、時効処理後は延性が著しく低下し、それ
以後の成形が難しく割れを生じたり、折れたりする等の
欠陥を生じてしまうことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の強化機
構による合金が共通して抱える上記問題を解消し、低廉
に且つ容易に製造が可能で、同等以上の優れた強度や延
性を持つ事が出来る金属材料を提供するため、種々検討
の結果、従来用いられた強化機構以外の強化機構を見出
し、従来強化機構以上の特性を有するCu系強化金属材
料を開発したものである。
【0005】即ち本発明は、母相としてCu元素を主体
とした不規則面心立方格子構造の銅合金からなり、この
銅合金成分から派生した成分組成からなる規則格子構造
を持つ第2金属を強化分散相として含むことを特徴とす
るものである。
【0006】
【作用】本発明のCu系強化金属材料を構成する各要素
の構成理由について説明する。先ず本発明の主構成要素
であるところのCu元素を主体とした不規則面心立方格
子構造結晶体中に、この銅合金成分から派生した成分組
成からなる連続的に形成された規則格子を有する金属体
を分散配置する事は、従来の強化機構にはなかった事で
あり、規則格子構造金属自身の持つ高い強度特性、及び
不規則な面心立方格子構造結晶体との界面構造に起因し
てもたらされる強化機能、更にこの規則格子金属体の分
散分布状態によって得られる強化等が組み合わされて高
い強度を持つCu系強化金属材料を生成するものであ
る。
【0007】この種の銅合金材料としては、Mn10〜30
wt%(以下wt%を%と略記)を含み、Al5〜15%,S
n1〜20%,In1〜30%,Ga2〜25%の範囲内で何
れか1種又は2種以上を合計1〜30%含み、又は更にN
i2〜10%,Co2〜10%,Fe2〜10%の範囲内で1
種又は2種以上を合計2〜10%含み、残部Cuと不可避
的不純物からなる材料がある。そしてこのような本発明
材料を製造するには上記組成の合金を溶解鋳造し、 680
〜 900℃に加熱保持後、直ちに熱間加工し、続けて冷間
加工を行った後、 150〜 520℃の温度で熱処理を加える
か、又は熱間加工後、その冷却過程に、 150〜 520℃の
温度で熱処理を加える事により、規則格子構造を持つ分
散金属体を不規則な面心立方格子構造結晶体中に形成せ
しめる事ができる。特に、本発明金属材料では、L
1 ,若しくはDO3 型と呼ばれる構造を示す規則格子
構造結晶体が形成される事が判っている。
【0008】しかしてMn,Al,Sn,In,Gaの
各元素はCu中に固溶し、不規則面心立方格子構造を示
す母相を形成し、更にこの母相から規則格子構造を示す
第2相として派生する金属相をCu元素と共に形成し、
強度特性を向上させる働きを示すもので、上記含有量よ
り少ないとこの作用が生じず、越えての含有は難加工性
を示す金属相を生成し、金属材料としての役割を失わせ
る。またNi,Co,Feの各元素は固溶により強度を
高める働きをすると同時に形成相の熱的安定性に寄与
し、強度の維持向上効果を示すも上記含有量より少ない
と効果がなく、越えての含有は難加工性を示すようにな
る。
【0009】
【実施例】以下本発明を実施例について説明する。 (実施例1)表1に示す成分組成の合金を溶解鋳造し、
得られた所定成分の鋳塊を 680〜900℃で1時間加熱保
持し、直ちに熱間加工を行い、続けて冷間加工を行って
得られた材料に、 150〜 520℃の温度領域で熱処理を加
えて、規則格子構造を持つ分散金属体を不規則な面心立
方格子構造結晶中に形成せしめた。尚表2中比較例1は
本発明例No.1の合金について、冷間加工を行った材料
に熱処理による結晶規則化を行なわなかったものであ
る。
【0010】これ等の材料について引張強さ(N/m
m2 ), 0.2%耐力(N/mm2 ),伸び(%)及び同定
相を調べた。その結果を表2に示す。引張強さ, 0.2%
耐力,伸びについては、JIS-Z 2241に準拠して測定を行
った。また同定相については、X線結晶構造解析法によ
り相同定を行った。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】(実施例2)表3に示す成分組成の合金を
溶解鋳造し、得られた所定成分の鋳塊を 680〜900℃で
1時間加熱保持し、直ちに熱間加工を行い、その冷却過
程において材料を 150〜 520℃の温度領域に保ち、熱処
理を加えて規則格子構造を持つ分散金属体を不規則な面
心立方格子構造結晶体中に形成せしめた。尚比較例2〜
5は表3に示す合金の中から幾つかを選んで、その合金
に対する本発明例と同じ条件で熱間加工を行い、その冷
却過程において、熱処理による結晶規則化を行わなかっ
たものである。
【0014】これ等の材料について引張強さ(N/m
m2 ), 0.2%耐力(N/mm2 ),伸び(%)及び同定
相を調べた。その結果を表4に示す。引張強さ, 0.2%
耐力,伸び及び同定相については、実施例1と同様にし
て調査した。
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】表2及び表4から明らかなように、規則格
子構造を持つ分散金属体を不規則な面心立方格子構造結
晶体中に形成せしめた本発明材料は極めて高い強度を保
有することが判る。これに対し合金組成が同一であって
も結晶構造の異なる比較材料では強度が劣る。
【0018】
【発明の効果】このように本発明によれば、強度の極め
て優れた材料を容易に得る事ができ、電子電気機器部材
の小型,軽量化に対し著しい効果を奏するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母相としてCu元素を主体とした不規則
    面心立方格子構造の銅合金からなり、この銅合金成分か
    ら派生した成分組成からなる規則格子構造を持つ第2金
    属を強化分散相として含むことを特徴とするCu系強化
    金属材料。
JP22525691A 1991-08-12 1991-08-12 Cu系強化金属材料 Pending JPH0544001A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22525691A JPH0544001A (ja) 1991-08-12 1991-08-12 Cu系強化金属材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22525691A JPH0544001A (ja) 1991-08-12 1991-08-12 Cu系強化金属材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0544001A true JPH0544001A (ja) 1993-02-23

Family

ID=16826463

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22525691A Pending JPH0544001A (ja) 1991-08-12 1991-08-12 Cu系強化金属材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0544001A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014145116A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Sh Copper Products Corp Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材、Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材の製造方法、および半導体素子

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014145116A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Sh Copper Products Corp Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材、Cu−Mn合金スパッタリングターゲット材の製造方法、および半導体素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5448763B2 (ja) 銅合金材料
JP3550233B2 (ja) 高強度高導電性銅基合金の製造法
JP5451674B2 (ja) 電子材料用Cu−Si−Co系銅合金及びその製造方法
JPH06184679A (ja) 電気部品用銅合金
CN110885937B (zh) 一种Cu-Ti-Ge-Ni-X铜合金材料及其制备方法
JP2790238B2 (ja) 曲げ性および応力緩和特性に優れたチタン銅合金の製造方法
JPH03188247A (ja) 曲げ加工性の良好な高強度高導電銅合金の製造方法
JPH10152737A (ja) 銅合金材及びその製造方法
JP2008024995A (ja) 耐熱性に優れた電気電子部品用銅合金板
JP2012229467A (ja) 電子材料用Cu−Ni−Si系銅合金
JPH0987814A (ja) 電子機器用銅合金の製造方法
CN112359246B (zh) 一种Cu-Ti-P-Ni-Er铜合金材料及其制备方法
JP3407054B2 (ja) 耐熱性、強度および導電性に優れた銅合金
JPH0544001A (ja) Cu系強化金属材料
JPS62133050A (ja) 高力高導電性銅基合金の製造方法
JPH0788549B2 (ja) 半導体機器用銅合金とその製造法
JPS633938B2 (ja)
CN113215439A (zh) 一种高强度铜合金板材及其生产工艺
JP2022526677A (ja) 高強度および高伝導率を有する銅合金、ならびにこのような銅合金を作製するための方法
JPH06248375A (ja) 高強度高導電銅合金
JPS6326192B2 (ja)
JPH0285330A (ja) プレス折り曲げ性の良い銅合金およびその製造方法
JPS63312936A (ja) 半導体リ−ドフレ−ム用銅合金材及びその製造方法
JPH09143597A (ja) リードフレーム用銅合金およびその製造法
JPH03253528A (ja) 高加工性を有する高力銅合金