JP6088294B2 - 炭化珪素複合材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性、耐食性に優れた炭化珪素複合材およびその製造方法に関するものである。
炭化珪素は、一般に他のセラミックス材料よりも、熱伝導率が高く、高温における強度劣化も少ないため、その焼結体は炉用構造材や炉用道具、航空機等の高温構造部材としての利用が考えられている。
しかし、炭化珪素セラミックスを大気中や酸素のある状態で暴露した場合、表面が酸化する。この酸化で生じたSiO被膜は、酸化防止のための保護膜としての作用もするが、保護膜として作用するためには、酸素分圧と温度がある一定の条件でなくてはならない(非特許文献1)。それに、いずれにしろ、長時間の使用では内部まで酸化が進み、強度が劣化する。
セラミックスコンデンサー等の電子部品の焼成では、炭化珪素とコンデンサーの材料であるチタン酸バリウムが反応するため、そのままでは使用できない。このため、炭化珪素焼結体の表面を、セラミックス酸化物でコーティングする方法が従来から行われている。
しかし、炭化珪素焼結体は硬くて緻密であり、表面の開気孔がほとんどないため、アンカー効果で被覆される溶射コートはのりが悪く剥がれやすい。また、炭化珪素の熱膨張率は酸化物セラミックスより一般的に小さいため、使用時の熱サイクルにより、溶射された酸化物セラミックスコートが剥離する問題があった。
この対策として、特許文献1では、炭化珪素焼結体の表面を粗面化して、酸化物セラミックスである、ジルコニアを溶射する方法が提案されている。粗面化の方法は、大気中での熱処理による部分酸化やアルカリ液によるエッチング、さらには炭化珪素成形体の表面をサンドペーパーで傷つけて粗面化する方法が示されている。
特許文献2では、炭化珪素焼結体の表面を粗面化し、中間層にムライト、アルミナを溶射し、最外層にジルコニアを溶射する方法が示されている。中間層をムライト、アルミナに限定するのは、熱膨張率が、炭化珪素と最外層のジルコニアとの中間であり、緩衝層としての役目をはたすためである。
特許文献3においては、炭化珪素基材の界面を、炭化珪素と熱膨張率の近いムライトの多いコート層に、最外層をアルミナの多い層にした傾斜方式の溶射方法がとられている。
しかし、炭化珪素基材をサンドブラストやサンドペーパーで傷つけたり、エッチングにより粗面化することは、費用もかかり、炭化珪素の持ち味である強度の劣化を引き起こす原因にもなる。中間層に炭化珪素と熱膨張率の近いムライト、アルミナを溶射して緩衝層を設けることは、ある程度の効果は期待できる。しかし、理由は分からないが、非酸化物である炭化珪素への酸化物セラミックスの溶射は、熱膨張率が近くても剥離しやすい。
特開2004-238215号公報 特開2001-278685号公報 特開平5-262585号公報
すぐ使える熱力学、耐火物技術協会講座委員会編、p49〜p55
したがって本発明では、上述のような問題に鑑み、炭化珪素基材の機械的強度を損なわず、安価な、耐酸化、耐食性に優れた酸化物層をコーティングした炭化珪素焼結体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、炭化珪素焼結体からなる基材と、該基材表面に順次積層されたアルミニウムメタリコンの酸化層からなる第1層および酸化物セラミックス溶射膜層からなる第2層を備えることを特徴とする炭化珪素複合材を提供するものである。
上記発明の好ましい形態として、酸化物セラミックス溶射膜層はアルミナ、ムライト、ジルコニア、ジルコンおよびハフニアから選ばれる少なくとも1種の酸化物セラミックスを溶射して形成した層である。
また、本発明は炭化珪素焼結体からなる基材表面をアルミニウムメタリコンで処理して酸化し、アルミニウムメタリコンの酸化膜を形成した後、該アルミニウムメタリコンの酸化膜表面を酸化物セラミックスで溶射することを特徴とする炭化珪素複合材の製造方法を提供するものである。アルミニウムメタリコンの酸化膜は、炭化珪素焼結体基材と酸化物セラミックス溶射膜の剥離を緩和する緩衝層としての働きをする。理由は定かではないが、直接、酸化アルミニウム(アルミナ)を緩衝層としてコートするより、アルミニウムメタリコンをコートして酸化させることで、最外層の酸化物セラミックス溶射膜層は剥離しにくくなる。
本発明の炭化珪素質複合材は、コートの耐剥離性、耐スポーリング性と耐食性に優れる。
本発明の炭化珪素複合材の模式断面図。
図1に示した模式断面図に基づいて、本発明の炭化珪素複合材の構造を説明する。
本発明の炭化珪素複合材4は、炭化珪素焼結体からなる基材1と、該基材表面に順次積層されたアルミニウムメタリコンの酸化層2からなる第1層および酸化物セラミックス溶射膜層3からなる第2層を備えることを特徴とするものである。
本発明の炭化珪素複合材の基材となる炭化珪素焼結体は種類に特別な限定はないが、経済的な面と複雑形状に対応できるものが望ましく、B,C系焼結助剤、Al化合物系焼結助剤を使用した非加圧焼結法により製造された部材であることが望ましい。
炭化珪素焼結体の基材表面に形成する第1層のアルミニウムメタリコンの酸化層は、炭化珪素焼結体の基材表面にアルミニウムメタリコンを施した後、大気中などの酸素雰囲気下で加熱すればよく、加熱温度は、700℃から1200℃以下が望ましい。
第1層のアルミニウムメタリコンの酸化層の厚みは、5〜75μmであることが好ましい。5μm未満では、緩衝層として十分でなく、75μmを超えると剥離しやすくなるので好ましくない。
また、中間層のアルミニウムメタリコンを施す前に、炭化珪素基材を粗面化しても問題ない。
第1層のアルミニウムメタリコンの酸化層表面に形成した第2層となる酸化物セラミックス溶射膜層は、アルミナ、ムライト、ジルコニア、ジルコン、ハフニア等の酸化物セラミックスを溶射して形成した酸化物セラミックス溶射膜層である。酸化物セラミック溶射層は、前記の酸化物セラミックの中から選ばれる、1種類または複数種類を順次溶射して形成する。
第2層の酸化物セラミックス溶射膜層の厚みは、使用用途、例えば耐熱性、耐酸化性、耐食性等によって厚みは異なるが10μm以上500μm以下が好ましい。10μm未満では、耐酸化性等の特性が十分でなく、500μmを超えると、酸化物セラミックス溶射膜層が剥離しやすくなる。
また、最外層となる第2層の酸化物セラミックス溶射膜層の溶射方法に特に限定はないが、一般的にはプラズマ溶射が使用される。
実施例1
B,C系の助剤を使用した常圧焼結SiCの板(「商品名:RS1000」、東海高熱工業株式会社製、サイズ:L150×W150×T5mm)を基材にして、最下層(SiC基材へのコート)にアルミニウムメタリコンを施工した後、大気中1000℃にて60分熱処理を行ないアルミニウムメタリコンの酸化層を形成した。
次いで、ジルコニアプラズマ溶射コートを施工して、酸化物セラミックス溶射膜層を形成し、炭化珪素複合材を作成した。
実施例2
実施例1と同様にして、アルミニウムメタリコンの酸化層を形成した後、アルミナプラズマ溶射をした上にジルコニアプラズマ溶射を施工して、酸化物セラミックス溶射膜層を形成し、炭化珪素複合材を作成した。
実施例3
アルミニウムメタリコンの熱処理条件を900℃,60分にした他は実施例1と同様にしてアルミニウムメタリコンの酸化層を形成した後、ジルコンプラズマ溶射を施工して、酸化物セラミックス溶射膜層を形成し、炭化珪素複合材を作成した。
比較例1
アルミニウムの代わりにニッケルをメタリコンした他は、実施例2と同様にして、炭化珪素複合材を作成した。
コート施工直後の状態を表1に示す。表1よりアルミニウムメタリコンの酸化層を形成したものは剥がれなかった。
実施例4
実施例2の条件で、最外層にジルコニアコートを施したSiC常圧焼結体を、フェライト焼成用セッターとして使用した。使用条件は、最高温度が1300℃のプッシャー炉で窒素が100%から空気が100%に変化する混合雰囲気である。40回使用したが、コートの剥がれは無く使用できた。
本発明の炭化珪素複合材は、耐スポーリング性と耐食性に優れるので、炉用構造材や炉用道具、航空機等の高温構造部材として有用である。
1:炭化珪素焼結体からなる基材
2:アルミニウムメタリコンの酸化層
3:酸化物セラミックス溶射膜
4:炭化珪素複合材

Claims (4)

  1. 炭化珪素焼結体からなる基材と、該基材表面に順次積層されたアルミニウムメタリコンの酸化層からなる第1層および酸化物セラミックス溶射膜層からなる第2層を備えることを特徴とする炭化珪素複合材。
  2. 前記酸化物セラミックス溶射膜がアルミナ、ムライト、ジルコニア、ジルコンおよびハフニアから選ばれる少なくとも1種の酸化物セラミックスを溶射して形成した被膜である請求項1に記載の炭化珪素複合材。
  3. 炭化珪素焼結体からなる基材表面をアルミニウムメタリコンで処理して酸化し、アルミニウムメタリコンの酸化層を形成した後、該アルミニウムメタリコンの酸化層表面を酸化物セラミックスで溶射することを特徴とする炭化珪素複合材の製造方法。
  4. 前記酸化物セラミックスがアルミナ、ムライト、ジルコニア、ジルコン、およびハフニアから選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載の炭化珪素複合材の製造方法。
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