JP6086166B1 - 樹脂封止用金型、樹脂封止装置及び樹脂封止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品表面に露出部分を形成した樹脂封止パッケージの製造において、樹脂成形部の高さが比較的大きいタイプの樹脂封止パッケージの製造を可能にすると共に、マスキング体が接触時の圧力で変形したときに、マスキング体の側面に括れが生じないようにして、スムーズな型抜きが可能な樹脂封止用金型を提供する。【解決手段】樹脂封止用金型Bは、上型チェス1と、キャビティ凹部200を有する下型チェス2と、キャビティ凹部200に固定された中子201を有する。中子201は、中子本体202の先端に、その先端面がセンサ素子501表面に対し液密に密着可能で、先端面側の外周部にヌスミ部が形成され、ヌスミ部は先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものである所要の弾性と耐熱性を有するマスキング体203により構成されている。【選択図】図6

Description

本発明は、樹脂封止用金型、樹脂封止装置及び樹脂封止方法に関する。
従来、半導体等の電子部品を樹脂で封止して樹脂封止パッケージを製造するインサート成形が行われている。このインサート成形では、電子部品、あるいは電子部品付き基板等を金型内部に固定し、キャビティに溶融した樹脂を充填し硬化させて、電子部品付き基板等と樹脂成形部を一体化している。
また、樹脂封止パッケージに封止されている半導体等の電子部品の種類によっては、電子部品表面に樹脂で封止しない箇所を設定する場合がある。例えば、電子部品が温度センサや湿度センサ、あるいはカメラ用の各種センサ素子である場合は、素子表面を樹脂で覆わず外部に露出させている。
ここで、インサート成形で、素子表面を外部に露出させた樹脂封止パッケージを製造する場合には、樹脂封止時に素子表面をマスキングする必要があり、例えば、素子表面とマスキング体との間に緩衝用の保護フィルムを挟む方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された装置及び方法では、モールド金型に設けたマスキング体の周縁部に当接面を形成し、この当接面に保護フィルムを張設し、保護フィルムを介在させた状態で半導体チップ表面をマスキングして、モールド樹脂による樹脂封止を行っている。
この特許文献1に記載の装置及び方法では、マスキング体の当接面がチップ保護フィルムを介して半導体チップに当接することで、半導体チップの損傷を抑止するものである。
特開2003−154551号公報
ところで、樹脂成形部の形状を所要の形状に安定させるためには、樹脂を充填するキャビティ凹部の内面に沿わせて保護フィルムをセッティングする必要がある。
このセッティングは、保護フィルム自体が平布状であるために、キャビティ凹部内での皺の処理が難しく、破れやすい。特に、キャビティ凹部の深さが例えば10mmにもなると、保護フィルムのセッティングはほとんど困難である。
このため、特許文献1に記載の装置及び方法では、樹脂成形部の高さが比較的大きいタイプの樹脂封止パッケージの製造には対応が難しい。
また、一方で、上記のような保護フィルムを使用しないでマスキングをしようとすれば、中子(特許文献1では、マスキング体に相当)の先端に弾性を有する押圧体を設けて、これをセンサ素子に密着させることが考えられる。
しかし、このような構造では、押圧体をセンサ素子に押し付けたとき、その先端部が潰れるように変形して、側面に括れ(径小な部分)が生じることが想定できる(後述する図9(b)参照)。
このように押圧体に括れが生じると、樹脂成形部に押圧体より径小となる部分(狭まる部分)が形成されてしまい、こうした部分は、樹脂封止後の型抜きの際に樹脂成形部の破損の原因となる。
また、押圧体に括れが生じると、押圧体の一部のちぎれやむしれが発生し易くなり、パッケージ内で異物の原因となってしまう。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、電子部品表面に露出部分を形成した樹脂封止パッケージについて、樹脂成形部の高さが比較的大きいタイプであっても、良好な形状に製造可能な樹脂封止用金型、樹脂封止装置及び樹脂封止方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明の樹脂封止用金型は、他方の金型の型合わせ面と協働して電子部品付き基材を挟持する型合わせ面と、該型合わせ面側に設けられ、熱硬化性樹脂を充填するキャビティ凹部を有する金型と、該金型と一体化され、所要の耐変形性及び耐熱性を有する中子本体、及び、該中子本体の先端に設けられており、その先端面が前記電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能で、同先端面側の外周部にはヌスミ部が形成され、該ヌスミ部は同先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものである、所要の弾性及び耐熱性を有するマスキング体により構成されている中子と、を備える。
ここで、他方の金型の型合わせ面と協働して電子部品付き基材を挟持する型合わせ面によって、電子部品付き基材を挟持し、型締めを行うことができる。
なお、この型締めによって、マスキング体の先端面は、電子部品付き基材の電子部品表面に密着し、電子部品表面に外部へ露出する部分を形成するためのマスキングを行うことができる。
また、型合わせ面側に設けられ、熱硬化性樹脂を充填するキャビティ凹部によって、樹脂成形部を設けることが可能となる。
また、金型と一体化され、所要の耐変形性と耐熱性を有する中子本体と、中子本体の先端に設けられており、所要の弾性と耐熱性を有するマスキング体とにより構成されている中子によって、電子部品付き基材の電子部品表面をマスキングして外部に露出させることができる。
また、中子本体の先端に設けられており、その先端面が電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能であり、所要の弾性と耐熱性を有するマスキング体によって、電子部品付き基材の電子部品表面にマスキング体を当接させて、露出させる部分への樹脂の浸入を抑えることができる。また、電子部品表面に過度な圧力がかからず、電子部品表面に損傷が生じにくくすることができる。
また、マスキング体の先端面側の外周部にはヌスミ部が形成され、ヌスミ部は先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものであることによって、マスキング体及びマスキング体を含む中子の側面に括れた部分が生じにくいものとなる。
したがって、樹脂成形部に、マスキング体より径小な部分が形成されることはなく、スムーズに型抜きができる。これにより、型抜きの際に樹脂成形部の一部が損傷したり、マスキング体の一部がちぎれたりむしれたりすることがなく、樹脂封止パッケージ内に異物が生じることも抑止できる。
上述した様な本発明の樹脂封止用金型の内部に電子部品付き基材をセットして型締めをした後、キャビティ凹部に溶融した熱硬化性樹脂を充填し、硬化させて型抜きを行うことにより、電子部品を樹脂で封止した樹脂封止パッケージを製造することができる。
また、マスキング体は、中子本体の先端に設けられているので、中子本体の長さを適宜設定することにより、キャビティ凹部を深くしても、センサ素子などの電子部品表面のマスキングを行うことができる。したがって、本発明の樹脂封止用金型では、電子部品表面と樹脂成形部の表面の高さが異なる樹脂封止パッケージ、特に樹脂成形部が比較的高いタイプの樹脂封止パッケージの製造が可能になる。
また、マスキング体のヌスミ部より内側に、電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能な先端部を介して、先端部の内側への変形を助けるヌキ部が形成されている場合には、マスキング体の先端面側の内側(内方向)の耐変形性が弱まるものとなる。即ち、マスキング体の先端面に押圧力が作用したときに、先端面側が外側へ広がる方向へ変形しようとしても、材料に作用する引っ張り方向の抵抗力がより大きくなる。この結果、マスキング体の先端面に押圧力が作用したときの先端面側の変形が、外側に向かいにくく、耐変形性が弱い内側に向かいやすいものとなる。
このように、ヌキ部を設けることにより、マスキング体の先端面に電子部品による押圧力が作用したときに、マスキング体の先端面側の内側への変形を助けることができる。したがって、ヌスミ部の外方への膨らみ変形を抑止する作用とも相俟って、より確実にマスキング体の先端面側の外方への膨らみ変形を抑止することができる。
また、上記の目的を達成するために本発明の樹脂封止装置は、型合わせ面を有する第1の金型と、該第1の金型の型合わせ面と協働して電子部品付き基材を挟持する型合わせ面及び、該型合わせ面側に設けられ、熱硬化性樹脂を充填するキャビティ凹部を有する第2の金型と、該第2の金型と一体化され、所要の耐変形性及び耐熱性を有する中子本体、及び、該中子本体の先端に設けられており、その先端面が前記電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能で、同先端面側の外周部にはヌスミ部が形成され、該ヌスミ部は同先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものである、所要の弾性及び耐熱性を有するマスキング体により構成されている中子と、前記第1の金型と第2の金型とを接近させることが可能で、接近させることで型締めを行うことができる型駆動部とを備える。
ここで、型合わせ面を有する第1の金型と、第1の金型の型合わせ面と協働して電子部品付き基材を挟持する型合わせ面を有する第2の金型によって、電子部品付き基材を挟持し、型締めを行うことができる。
なお、この型締めによって、マスキング体の先端面は、電子部品付き基材の電子部品表面に密着し、電子部品表面に外部へ露出する部分を形成するためのマスキングを行うことができる。
また、第2の金型の型合わせ面側に設けられ、熱硬化性樹脂を充填するキャビティ凹部によって、樹脂成形部を設けることが可能となる。
また、第2の金型と一体化され、所要の耐変形性と耐熱性を有する中子本体と、中子本体の先端に設けられており、所要の弾性と耐熱性を有するマスキング体とにより構成されている中子によって、電子部品付き基材の電子部品表面をマスキングして外部に露出させることができる。
また、中子本体の先端に設けられており、その先端面が電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能であり、所要の弾性と耐熱性を有するマスキング体によって、電子部品付き基材の電子部品表面にマスキング体を当接させて、露出させる部分への樹脂の浸入を抑えることができる。また、電子部品表面に過度な圧力がかからず、電子部品表面に損傷が生じにくくすることができる。
また、マスキング体の先端面側の外周部にはヌスミ部が形成され、ヌスミ部は先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものであることによって、マスキング体及びマスキング体を含む中子の側面に括れた部分が生じにくいものとなる。
したがって、樹脂成形部に、マスキング体より径小な部分が形成されることはなく、スムーズに型抜きができる。これにより、型抜きの際に樹脂成形部の一部が損傷したり、マスキング体の一部がちぎれたりむしれたりすることがなく、樹脂封止パッケージ内に異物が生じることも抑止できる。
また、第1の金型と第2の金型を接近させることが可能で、接近させることで型締めを行うことができる型駆動部によって、両金型の型合わせ面で電子部品付き基材を挟持し、型締めを行うことができる。
上述した様な本発明の樹脂封止装置の金型の内部に電子部品付き基材をセットして、型駆動部で両金型を接近させて型締めをした後、キャビティ凹部に溶融した熱硬化性樹脂を充填して硬化させ、型駆動部で両金型を離隔させて型抜きを行うことにより、電子部品を樹脂で封止した樹脂封止パッケージを製造することができる。
また、マスキング体は、中子本体の先端に設けられているので、中子本体の長さを適宜設定することにより、キャビティ凹部を深くしても、センサ素子などの電子部品表面のマスキングを行うことができる。したがって、本発明の樹脂封止装置では、電子部品表面と樹脂成形部の表面の高さが異なる樹脂封止パッケージ、特に樹脂成形部が比較的高いタイプの樹脂封止パッケージの製造が可能になる。
また、マスキング体のヌスミ部より内側に、電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能な先端部を介して、先端部の内側への変形を助けるヌキ部が形成されている場合には、マスキング体の先端面側の内側(内方向)の耐変形性が弱まるものとなる。即ち、マスキング体の先端面に押圧力が作用したときに、先端面側が外側へ広がる方向へ変形しようとしても、材料に作用する引っ張り方向の抵抗力がより大きくなる。この結果、マスキング体の先端面に押圧力が作用したときの先端面側の変形が、外側に向かいにくく、耐変形性が弱い内側に向かいやすいものとなる。
このように、ヌキ部を設けることにより、マスキング体の先端面に電子部品による押圧力が作用したときに、マスキング体の先端面側の内側への変形を助けることができる。したがって、ヌスミ部の外方への膨らみ変形を抑止する作用とも相俟って、より確実にマスキング体の先端面側の外方への膨らみ変形を抑止することができる。
また、上記の目的を達成するために本発明の樹脂封止方法は、型締めにより、中子の先端部を電子部品付き基材の電子部品表面に密着させてマスキングを行い、前記電子部品付き基材の電子部品を樹脂で封止し、同電子部品表面に露出部を形成する樹脂封止方法であって、前記中子は、先端部に所要の弾性及び耐熱性を有するマスキング体を有し、該マスキング体の先端面側の外周部にヌスミ部が形成され、該ヌスミ部は同先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものであり、同ヌスミ部の変形が、同マスキング体の側面に括れを生じない範囲、かつ同マスキング体を含む同中子の側面に括れを生じない範囲で、同マスキング体の先端面と前記電子部品表面とを密着させる。
ここで、中子が、先端部に所要の弾性と耐熱性を有するマスキング体を有することによって、電子部品付き基材の電子部品表面をマスキングして外部に露出させることができる。
また、先端部に所要の弾性と耐熱性を有するマスキング体の先端面と電子部品表面を密着させることによって、電子部品付き基材の電子部品表面にマスキング体を当接させて、露出させる部分への樹脂の浸入を抑えることができる。また、電子部品表面に過度な圧力がかからず、電子部品表面に損傷が生じにくくすることができる。
また、マスキング体の先端面側の外周部にヌスミ部が形成され、ヌスミ部は先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものであり、ヌスミ部の変形が、マスキング体の側面にくびれを生じない範囲、かつマスキング体を含む中子の側面にくびれを生じない範囲で、マスキング体の先端面と前記電子部品表面を密着させることによって、マスキング体及びマスキング体を含む中子の側面に括れた部分が生じにくいものとなる。
したがって、樹脂成形部に、マスキング体より径小な部分が形成されることはなく、スムーズに型抜きができる。これにより、型抜きの際に樹脂成形部の一部が損傷したり、マスキング体の一部がちぎれたりむしれたりすることがなく、樹脂封止パッケージ内に異物が生じることも抑止できる。
上述した様な本発明の樹脂封止方法では、電子部品付き基材を型内部にセットして型締めをした後、キャビティ凹部に溶融した熱硬化性樹脂を充填し、硬化させて型抜きを行うことにより、電子部品を樹脂で封止した樹脂封止パッケージを製造することができる。
また、マスキング体は、中子本体の先端に設けられているので、中子本体の長さを適宜設定することにより、キャビティ凹部を深くしても、センサ素子などの電子部品表面のマスキングができる。したがって、本発明の樹脂封止方法では、電子部品表面と樹脂成形部の表面の高さが異なる樹脂封止パッケージ、特に樹脂成形部が比較的高いタイプの樹脂封止パッケージの製造が可能になる。
ところで、本発明の特許請求の範囲及び明細書にいう「ヌスミ部」の用語は、変形時において、不要な張り出し、あるいは不都合な張り出しなどを生じないように、その想定される変形分の逃げをあらかじめ設けている部分の意味を含む。
このヌスミ部の形状の例としては、例えば面取り構造、部分的な球面構造などがあるが、これらに限定するものではなく、適宜の公知構造が採用できる。
また、本発明の特許請求の範囲及び明細書にいう「ヌキ部」の用語は、中実の部分から一部を切除したり、削り取ったりするなどの加工により空間を形成している部分、あるいは型成形によって空間を形成している部分の意味を含む。なお、ヌキ部は、ヌスミ部より内側の一箇所に設けてもよいし、複数箇所に設けることもできる。
更に、本発明の特許請求の範囲及び明細書にいう「電子部品付き基材」において「基材」の用語は、例えばプリント基板を含む電子回路基板などの各種基板、あるいはリードフレームなどを含む意味で使用している。
本発明に係る樹脂封止用金型、樹脂封止装置及び樹脂封止方法は、電子部品表面に露出部分を形成した樹脂封止パッケージについて、樹脂成形部の高さが比較的大きいタイプであっても、良好な形状に製造可能である。
本発明に係る樹脂封止装置の一実施の形態を示す概略説明図である。 本発明に係る樹脂封止用金型の一実施の形態を示す要部断面説明図である。 樹脂封止装置が備える樹脂封止用金型の上型と下型を離隔させた状態の斜視説明図である。 マスキング体を含む中子先端部の構造を示し、(a)は図1の中子の先端部構造の斜視説明図、(b)は他の中子の先端部構造の斜視説明図である。 中子のマスキング体の変形の態様を示し、(a)はマスキング体の常態を示す拡大断面説明図、(b)はマスキング体がセンサ素子付き基板のセンサ素子と接触し押圧されて変形した状態を示す拡大断面説明図である。 樹脂封止用金型を使用した樹脂封止方法を示し、(a)はセンサ素子付き基板を下型の上に配置した状態の断面説明図、(b)はセンサ素子付き基板を上型と下型で挟持し、型締めをしている状態の断面説明図である。 下型における中子のマスキング体の変形の態様を示し、(a)はマスキング体の常態を示す断面説明図、(b)はマスキング体がセンサ素子付き基板のセンサ素子と接触し押圧されて変形した状態を示す断面説明図である。 樹脂封止用金型を使用した樹脂封止方法を示し、(a)は下型のキャビティ凹部に熱硬化性樹脂を充填した状態の断面説明図、(b)は上型と下型を離隔して型抜きをした状態を示す断面説明図である。 マスキング体を単に中実な円錐台形状とした場合に想定される変形の態様を示し、(a)はマスキング体の常態を示す断面説明図、(b)はマスキング体がセンサ素子付き基板のセンサ素子と接触し押圧されて変形した状態を示す断面説明図である。 マスキング体の他の例を示し、(a)は、図5(a)に示したマスキング体と同じ形状の第1のマスキング体の断面説明図、(b)は第2のマスキング体の断面説明図、(c)は第3のマスキング体の断面説明図、(d)は第4のマスキング体の断面説明図である。 マスキング体の他の例を示し、(a)は第5のマスキング体の断面説明図、(b)は第6のマスキング体の断面説明図、(c)は第7のマスキング体の断面説明図、(d)は第8のマスキング体の断面説明図である。 本発明に係る樹脂封止方法により製造される樹脂封止パッケージの構造を示し、(a)は斜視説明図、(b)は樹脂成形部を一部切欠いてセンサ素子を表した斜視説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
本発明に係る樹脂封止装置Aは、上型ダイセット420及び上型チェス1で構成された第1の金型と、下型ダイセット430及び下型チェス2で構成された第2の金型とから成る樹脂封止用金型Bと、樹脂注入装置3と、金型を上下に駆動させる型駆動装置4と、各材料の供給を行うインローダー、及び成形品の取り出しを行うアンローダー(何れも図示省略)などで構成されている。
上型ダイセット420は上型チェス1を、下型ダイセット430は下型チェス2を、それぞれ支持する部材である。上型チェス1及び下型チェス2は樹脂が注入されるキャビティを有し、協同して成形品を製造する部分である。上型チェス1及び下型チェス2は成形品の種類に応じて交換されるものであり、その詳細な構造は後述する。また、上型ダイセット420及び下型ダイセット430は原則、成形品の種類を問わず同一のものが使用可能となっている。
型駆動装置4は、図1に示すように、上下方向に設けられた複数の互いに略平行なタイバー41を有している。各タイバー41の上端部は、固定プラテン42でつながれている。
また、各タイバー41には、それぞれに渡るようにして、可動プラテン43が昇降可能に嵌装されている。可動プラテン43は、エアシリンダーなどのアクチュエータを備えた昇降駆動部(図示省略)により、所要のストロークで昇降することができる。
固定プラテン42の下面には、上型ダイセット420が固定されている。上型ダイセット420の下側には、上記上型チェス1が固定されている。
図2に示すように、上型チェス1は、上部キャビティバー10、及びカルブロック11を一体化して厚板状に形成されている。上部キャビティバー10の下面は平坦である。この平坦な部分が型合わせ面(符号省略)であり、後述するセンサ素子付き基板50を、後述する下部キャビティバー20の上面と協同して挟持する部分となる。
また、図2、図3等に示した上型チェス1においては、片側だけに上部キャビティバー10を設けているが、カルブロック11を挟んで反対側にも、上部キャビティバー10と同様の構造の他の上部キャビティバーを設けることができる。
また、上型チェス1に設けられる上部キャビティバーの数については、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
また、カルブロック11の下面には、後述する下型チェス2のポットブロック21に形成されているポット22に対応する位置に、樹脂の誘導路となるカル部12が設けられている。
カル部12は、型締めの際に、後述する樹脂通路220とポット22を連通させるものである。なお、カルブロック11の下面は、上部キャビティバー10の下面と同じレベル(高さ)に合わせてある。
また、可動プラテン43の上面には、下型ダイセット430が固定されている。下型ダイセット430の上側には、下型チェス2が固定されている(図1参照)。
下型チェス2は、下部キャビティバー20、及びポットブロック21を一体化して厚板状に形成されている(図2参照)。下部キャビティバー20の上面は、上記上部キャビティバー10の下面と協働してセンサ素子付き基板50を挟持する型合わせ面(符号省略)である。
下部キャビティバー20の上面側(型合わせ面側)には、平面視でほぼ四角形状であり、底部へ向けやや窄まった所要深さのキャビティ凹部200が形成されている。なお、本実施の形態においては、キャビティ凹部200の深さは約10mmに設定されているが、これに限定されるものではなく、製造する樹脂封止パッケージの仕様に合わせて適宜設定される。
キャビティ凹部200の底部200aの中央には、中子201が着脱可能に固定されている。中子201は、下部キャビティバー20と同じ鋼製の中子本体202と、その先端に接着されている所要の弾性と耐熱性を有するラバー製のマスキング体203で構成されている。
マスキング体203の材料は、ラバーに限定されるものではなく、所要の弾性と耐熱性(例えば耐熱温度が170℃)を有するものであれば、例えばフッ素樹脂、シリコン樹脂など、他の材料の採用も可能である。
上記中子本体202は、下部側の四角柱部分と上部側の上方へ向けやや窄まった四角錐台部分からなる。中子本体202は、四角柱部分が底部200aを貫通して固定されている。中子本体202は、図示していない固定手段を介して着脱可能に固定されており、中子201の交換やメンテナンスがしやすいようにしている。なお、中子本体202は、下型チェス2の製造時に一体に形成した形態でもよいし、あらかじめ別体に形成したものを固着して取り外さない形態とすることもできる。
中子本体202の先端面には、上記のようにマスキング体203が接着されている。鋼製である中子本体202に対するラバー製のマスキング体203の接着方法としては、例えば蒸着が採用されるが、これに限定されるものではなく、ライニングなど他の公知方法を採用することもできる。
マスキング体203は、後述するヌスミ部205やヌキ部206をあらかじめ所要形状に加工したものを接着してもよいし、接着した後にヌスミ部205やヌキ部206を加工してもよい。また、中子本体202へのマスキング体203の接着は、中子本体を底部200aに固定した後に行ってもよいし、固定する前にあらかじめ接着しておいてもよい。
マスキング体203の周方向形状は、一方向がやや長い長方形状である(図4(a)参照)。なお、この形状は必要に応じて適宜設定されるものであり、例えば、正方形状であってもよいし、その他の各種多角形状、あるいは楕円形状であってもよい。更には、図4(b)に示すマスキング体203hのように、円形状であってもよい。
マスキング体203は、図4(a)及び図5(a)に示すように、中子本体202の先端面に接着されているベース部207と、ベース部207の上部に長方形の閉ループ状に設けられている所要高さの堤部204を有している。
堤部204の外側部には、全周にわたりヌスミ部205が形成されている。ベース部207の厚さは、例えば3mmに設定されるが、これに限定はされず、適宜設定が可能である。
ヌスミ部205は、断面形状が凹んだ円弧状である。また、これにより、堤部204の先端面(上面)は、全周にわたり同じレベル(高さ)で、同じ幅に形成されている。
堤部204の内側は、ベース部207を底とする所要深さのザグリ状のヌキ部206となっている。ヌキ部206は、ヌスミ部205との間にマスキング体203の先端部(即ち、堤部204の先端部)を介在させて形成されている。なお、ヌスミ部205及びヌキ部206は、図2、図3、図6及び図8では、図示の便宜上、表していない。
中子201のマスキング体203の先端のレベル(高さ)は、下部キャビティバー20と上部キャビティバー10でセンサ素子付き基板50を挟持して型締めを行ったときに、センサ素子付き基板50のセンサ素子501の表面(下面)が所要の押圧力で密着し、マスキング体203の先端面側が所要の変形量で変形するように、あらかじめ設定されている。このマスキング体203の所要の変形量については、後で詳しく説明する。
また、下部キャビティバー20には、キャビティ凹部200と、次に説明するポットブロック21の樹脂通路220をつなぐ溝状のゲート208が形成されている(図2、図6及び図8参照)。
ポットブロック21の上面側の中央には、例えばエポキシ系熱硬化性樹脂でつくられる樹脂タブレット6を収容するためのポット22が形成されている(図3、図6(a)及び図6(b)参照)。
ポット22は、加熱できるようにしてあり、ポット22内部で溶融した熱硬化性樹脂は、樹脂注入装置3が有するプランジャー30(図8(a)参照)によりキャビティ凹部200側へ押し出される構造となっている。
なお、図2、図3等に示した下型チェス2においては、片側だけに下部キャビティバー20を設けているが、ポットブロック21を挟んで反対側にも、下部キャビティバー20と同様の構造の他の下部キャビティバーを設けることができる。
また、個々の下型チェス2に設けられる下部キャビティバーの数については、特に限定されるものではなく、適宜設定することができる。
本実施の形態では、上記した上型キャビティバー10の型合わせ面側にキャビティ凹部は設けられていないが、製造される樹脂封止パッケージの種類によっては、キャビティ凹部を設けることもできる。
また、第1の金型である上型チェス1と、第2の金型である下型チェス2は、必ずしも上下の位置関係にあるものではなく、同じ高さで配置される場合もある。また、同じ上下の位置関係であっても、両チェスト1、2が上下逆になるように配置される場合もある。
主に、図6ないし図8を参照して、上記樹脂封止用金型Bを備える樹脂封止装置Aを使用した樹脂封止パッケージ5の製造方法を、樹脂封止装置Aの各部の作用と共に説明する。
樹脂封止装置Aは、インサート成形により、電子部品付き基材であるセンサ素子付き基板50のセンサ素子501の表面の一部を外部に露出させて樹脂成形部51で封止した樹脂封止パッケージ5(図12参照)を製造するものである。なお、図6ないし図8においては、図示の便宜上、センサ素子付き基板50のハッチングを省略している。
[第1の工程]
上型チェス1と下型チェス2を離隔させ、インローダーによって樹脂タブレット6とセンサ素子付き基板50を下型チェス2にセットする。
具体的には、樹脂タブレット6を下型チェス2のポット22に収容し、センサ素子付き基板50をセンサ素子501が中子201のマスキング体203の先端面(堤部204の先端面)と相対して接触するようにして、基板500を下型チェス2の上面(型合わせ面)と若干の間隙を設けて配置する(図6(a)、図7(a)参照)。
[第2の工程]
下型チェス2を上昇させて上型チェス1と下型チェス2を接近させる。そして、上部キャビティバー10の型合わせ面と下部キャビティバー20の型合わせ面によってセンサ素子付き基板50の基板500を上下方向から挟持してプレスを行い、所要の押圧力を保持して型締めを行う。
このとき、基板500は下部キャビティバー20の型合わせ面側へやや移動して下面が型合わせ面に密着する。これに伴って、マスキング体203の先端面が、センサ素子付き基板50のセンサ素子501の表面(下面)に液密状態で密着し、先端面側が所要の変形量で変形して(図6(b)、図7(b)参照)、センサ素子501表面に外部へ露出する部分を形成するためのマスキングを行うことができる。
ここで、図5(a)、(b)を合わせて参照し、マスキング体203の先端面側の変形の態様を説明する。
上記のように、マスキング体203の先端面側が変形する際には、マスキング体203に設けられているヌスミ部205が、マスキング体の先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止することができる。本実施の形態では、ヌスミ部205の断面形状は凹んだ円弧状であり、あらかじめ内方へ逃げている構造である(図5(a)などを参照)。
これにより、堤部204の先端面が押圧されてヌスミ部205が膨らむように変形しても、外方へ大きく膨らむことはなく、マスキング体203の側面に括れた部分が形成されることを防止できる。
また、マスキング体203の全体が膨らんで、中子201の側面に、マスキング体203と中子本体202の境界部(接着部)を最小径とする括れを生じることを防止できる(図5(b)などを参照)。
また、マスキング体203には、ヌスミ部205より内側に、センサ素子付き基板50のセンサ素子501表面に対し液密に密着可能な先端部を介して、凹部であるヌキ部206が形成されている。
これにより、マスキング体203の先端面側の内側(内方向)への耐変形性が弱まっている。このため、マスキング体203の堤部204の先端面に押圧力が作用したときの先端面側の変形は、外側へは向かいにくく、耐変形性が弱い内側へ向かいやすい(図5(b)などを参照)。
このように、マスキング体203にヌキ部206を設けることにより、マスキング体203の先端面にセンサ素子501による押圧力が作用したとき、マスキング体203の先端面側の内側への変形を助けることができる。
したがって、ヌスミ部205の外方への膨らみ変形を抑止する作用とも相俟って、より確実にマスキング体203の先端面側の外方への膨らみ変形を防止することができる。
なお、図9(a)に示すように、マスキング体209が単に円錐台形状である場合は、型締めの際に先端面に押圧力が作用したときに、図9(b)のように潰れて外側へ広がるように膨らみ変形する可能性がある。マスキング体209が、このような変形を起こすと、マスキング体209に括れ209aが形成される。
この状態で、キャビティ凹部200に溶融した熱硬化性樹脂を充填し、硬化させると、硬化した樹脂成形部においてマスキング体209の括れ209aに対応する位置に、マスキング体209が変形して膨らんだ部分より径小な部分が形成されることになる。
そして、この状態で型抜きを行うと、樹脂成形部が破損したり、逆にマスキング体209の一部がちぎれたりして、パッケージ内への異物混入の原因となることがあった。本発明の樹脂封止装置A及び樹脂封止用金型Bは、樹脂封止パッケージの製造において、このような不都合な点を解消することができるものである。
また、マスキング体203の厚みなどの各部サイズ、あるいは中子本体201のサイズなど、型締め時のマスキング体203の変形に係わる部分のサイズは、ヌスミ部205の変形が、マスキング体203の側面に括れを生じない範囲、かつマスキング体203を含む中子201の側面に括れを生じない範囲に収まるように、あらかじめ設定されているのはいうまでもない。
[第3の工程]
上記のように型締めをした状態で、加熱されたポット22で樹脂タブレット6を溶融させる。次に、樹脂注入装置3のプランジャー30を作動させて、ポット22内の溶融した熱硬化性樹脂60を押し出す。
溶融した熱硬化性樹脂60は、カル部12、樹脂通路220、及びゲート208を通ってキャビティ凹部200へ送られて充填される(図8(a)参照)。そして、溶融している熱硬化性樹脂60を保圧して硬化させることにより、センサ素子501を一部封止して、後述する樹脂成形部51が形成される。
[第4の工程]
上型チェス1と下型チェス2を離隔させて、ランナー52が付いた状態で樹脂封止パッケージ5の型抜きが行われ(図8(b)参照)、アンローダーによって取り出される。その後、ランナー52などの不要な箇所を切り離すことにより、樹脂封止パッケージ5を製造することができる。
なお、マスキング体203は、中子本体202の先端に設けられているので、中子本体202の長さを適宜設定することにより、キャビティ凹部200を深く形成しても、センサ素子などの電子部品表面のマスキングができる。したがって、樹脂成形部51が低いタイプのものだけでなく、例えば樹脂成形部51の高さが、例えば10mm程度の比較的高いタイプの樹脂封止パッケージの製造も可能になる。
上記第1の工程〜第4の工程を経て製造された樹脂封止パッケージ5を図12に示す。
樹脂封止パッケージ5は、基板500に取り付けられたセンサ素子501の周囲の一部を樹脂で封止した樹脂成形部51を有している。樹脂成形部51は、次に説明する通し穴510を中心部に有する、角辺部の面取りがされた、ほぼ四角錐台形状である。
樹脂成形部51には、中子201を型として成形された、外部へ開口した通し穴510が形成され、センサ素子501表面のマスキングされていた部分が、通し穴510により形成された空間511に露出している。この構造により、センサ素子501によるセンシングは、空間511を通して有効に行なわれる。
図10及び図11には、上記マスキング体203と同様の作用を有するマスキング体の他の例を示している。なお、図10及び図11において、マスキング体203と同等箇所には、同じ符号を付して示している。また、各マスキング体は、マスキング体203と同様にラバー製であるが、マスキング体203と同様に他の材料の採用も可能である。
図10(a)には、説明の便宜上、上記樹脂封止用金型Bで採用したマスキング体203を示したものであり、構造の説明は省略する。
図10(b)に示したマスキング体203aは、ヌスミ部205aについては、上記マスキング体203のヌスミ部205と同様に設けられているが、ヌキ部が設けられていない中実な構造を有するものである。
マスキング体203aの作用は、ヌスミ部205を設けることによる作用についてはマスキング体203とほぼ同様である。また、ヌキ部が形成されていないことにより、ヌスミ部205の外側へ膨らみ変形する変形量が大きくなる可能性はある。しかし、例えばマスキング体203aの先端面側に作用する押圧力を調節することにより、変形をマスキング体203aなどに括れを生じない範囲内に抑えることは可能である。
図10(c)に示したマスキング体203bは、ヌスミ部205bが、ヌスミ部205のように断面形状が凹んだ円弧状ではなく、断面形状が膨らむような円弧状に形成されている点のみ、マスキング体203と相違している。マスキング体203bの作用は、上記マスキング体203とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図10(d)に示したマスキング体203cは、ヌスミ部205cについては上記マスキング体203bのヌスミ部205bと同様に設けられているが、ヌキ部が設けられていない中実な構造を有するものである。
マスキング体203cの作用は、ヌスミ部205cを設けることによる作用についてはマスキング体203とほぼ同様である。また、ヌキ部が形成されていないことにより、ヌスミ部205cの外側へ膨らみ変形する変形量が大きくなる可能性はある。しかし、例えばマスキング体203cの先端面側に作用する押圧力を調節することにより、変形をマスキング体203cなどに括れを生じない範囲内に抑えることは可能である。
図11(a)に示したマスキング体203dは、ヌスミ部205dが、ヌスミ部205のように断面形状が凹んだ円弧状ではなく、所要角度の直線状(立体的には円錐面状)に形成されている点のみ、マスキング体203と相違している。マスキング体203dの作用は、上記マスキング体203とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図11(b)に示したマスキング体203eは、ヌスミ部205eについては上記マスキング体203dと同様に設けられているが、ヌキ部が設けられていない中実な構造を有するものである。
マスキング体203eの作用は、ヌスミ部205eを設けることによる作用についてはマスキング体203とほぼ同様である。また、ヌキ部が形成されていないことにより、ヌスミ部205eの外側へ膨らみ変形する変形量が大きくなる可能性はある。しかし、例えばマスキング体203eの先端面側に作用する押圧力を調節することにより、マスキング体203eなどに括れを生じない範囲内に抑えることは可能である。
図11(c)に示したマスキング体203fは、ヌスミ部205fが、ヌスミ部205のように断面形状が凹んだ円弧状ではなく、先端面全体が緩やかな膨らみを有する球面状に形成されている点と、ヌキ部206fがより径小である点が、マスキング体203と相違している。マスキング体203fの作用は、上記マスキング体203とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図11(d)に示したマスキング体203gは、ヌスミ部205gついては上記マスキング体203fのヌスミ部205fと同様に設けられているが、ヌキ部が設けられていない中実な構造を有するものである。
マスキング体203gの作用は、ヌスミ部205gを設けることによる作用についてはマスキング体203とほぼ同様である。また、ヌキ部が形成されていないことにより、ヌスミ部205gの外側へ膨らみ変形する変形量が大きくなる可能性はある。しかし、例えばマスキング体203gの先端面側に作用する押圧力を調節することにより、マスキング体203gなどに括れを生じない範囲内に抑えることは可能である。
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴及びその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。
A 樹脂封止装置
B 樹脂封止用金型
1 上型チェス
10 上部キャビティバー
11 カルブロック
12 カル部
2 下型チェス
20 下部キャビティバー
200 キャビティ凹部
200a 底部
201 中子
202 中子本体
203 マスキング体
204 堤部
205 ヌスミ部
206 ヌキ部
207 ベース部
208 ゲート
21 ポットブロック
22 ポット
220 樹脂通路
3 樹脂注入装置
30 プランジャー
4 型駆動装置
41 タイバー
42 固定プラテン
420 上型ダイセット
43 可動プラテン
430 下型ダイセット
209 マスキング体
209a 括れ
5 樹脂封止パッケージ
50 センサ素子付き基板
500 基板
501 センサ素子
51 樹脂成形部
52 ランナー
510 通し穴
511 空間
6 樹脂タブレット
60 溶融した熱硬化性樹脂
203a マスキング体
205a ヌスミ部
203b マスキング体
205b ヌスミ部
203c マスキング体
205c ヌスミ部
203d マスキング体
205d ヌスミ部
203e マスキング体
205e ヌスミ部
203f マスキング体
205f ヌスミ部
203g マスキング体
205g ヌスミ部
203h マスキング体

Claims (5)

  1. 他方の金型の型合わせ面と協働して電子部品付き基材を挟持する型合わせ面と、該型合わせ面側に設けられ、熱硬化性樹脂を充填するキャビティ凹部を有する金型と、
    該金型と一体化され、所要の耐変形性及び耐熱性を有する中子本体、及び、該中子本体の先端に設けられており、その先端面が前記電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能で、同先端面側の外周部には、断面形状が、円弧状、所要角度の直線状、または前記先端面全体で膨らみを形成する球面状であるヌスミ部が形成され、該ヌスミ部は同先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものである、所要の弾性及び耐熱性を有するマスキング体により構成されている中子と、を備える
    樹脂封止用金型。
  2. 前記マスキング体のヌスミ部より内側に、前記電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能な先端部を介して、該先端部の内側への変形を助けるヌキ部が形成されている
    請求項1に記載の樹脂封止用金型。
  3. 型合わせ面を有する第1の金型と、
    該第1の金型の型合わせ面と協働して電子部品付き基材を挟持する型合わせ面及び、該型合わせ面側に設けられ、熱硬化性樹脂を充填するキャビティ凹部を有する第2の金型と、
    該第2の金型と一体化され、所要の耐変形性及び耐熱性を有する中子本体、及び、該中子本体の先端に設けられており、その先端面が前記電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能で、同先端面側の外周部には、断面形状が、円弧状、所要角度の直線状、または前記先端面全体で膨らみを形成する球面状であるヌスミ部が形成され、該ヌスミ部は同先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものである、所要の弾性及び耐熱性を有するマスキング体により構成されている中子と、
    前記第1の金型と第2の金型とを接近させることが可能で、接近させることで型締めを
    行うことができる型駆動部とを備える
    樹脂封止装置。
  4. 前記マスキング体のヌスミ部より内側に、前記電子部品付き基材の電子部品表面に対し液密に密着可能な先端部を介して、該先端部の内側への変形を助けるヌキ部が形成されている
    請求項3に記載の樹脂封止装置。
  5. 型締めにより、中子の先端部を電子部品付き基材の電子部品表面に密着させてマスキングを行い、前記電子部品付き基材の電子部品を樹脂で封止し、同電子部品表面に露出部を形成する樹脂封止方法であって、
    前記中子は、先端部に所要の弾性及び耐熱性を有するマスキング体を有し、該マスキング体の先端面側の外周部に、断面形状が、円弧状、所要角度の直線状、または前記先端面全体で膨らみを形成する球面状であるヌスミ部が形成され、該ヌスミ部は同先端面に押圧力が作用したときの外方への膨らみ変形を抑止するものであり、同ヌスミ部の変形が、同マスキング体の側面に括れを生じない範囲、かつ同マスキング体を含む同中子の側面に括れを生じない範囲で、同マスキング体の先端面と前記電子部品表面とを密着させる
    樹脂封止方法。
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