JP2003282613A - 半導体装置の製造方法および樹脂封止装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および樹脂封止装置

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JP2003282613A
JP2003282613A JP2002078706A JP2002078706A JP2003282613A JP 2003282613 A JP2003282613 A JP 2003282613A JP 2002078706 A JP2002078706 A JP 2002078706A JP 2002078706 A JP2002078706 A JP 2002078706A JP 2003282613 A JP2003282613 A JP 2003282613A
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resin
elastic body
sealing
lead frame
semiconductor device
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Seiji Kato
清治 加藤
Yoshiyuki Mishima
由幸 三島
Itaru Matsuo
至 松尾
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Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モールド時に露出成形させる各部露出面のシ
ール機能を低面圧で達成し、プレス荷重を軽減し、動力
の利用効率及び生産効率の高い半導体装置の樹脂封止装
置を提供する。 【解決手段】 互いに型締めをする上型キャビティブロ
ックと、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビテ
ィを互いに対向させ、型締め状態において、キャビティ
に注入された封止樹脂で、リードフレームと、リードフ
レーム上に実装された半導体チップと、リードフレーム
の端子部に重ね配設されるナットを一体的に樹脂封止す
る半導体装置の樹脂封止方法において、ナットの上下両
面に弾性体押圧によるシール構造をとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の製造技
術に関し、特に、半導体装置の樹脂封止を行うときに用
いる樹脂封止用モールド金型における樹脂封止体の成形
において、封止樹脂のシール構造の改善に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、樹脂封止パッケージを備
えたパワーモジュール等の半導体チップの樹脂封止体を
成形するには、一般に、トランスファ成形装置が使用さ
れ、トランスファ成形装置は互いに型合わせされる上型
および下型からなる成形金型を備え、上型および下型の
合わせ面には樹脂封止体を成形するためのキャビティが
没設されている。上型または下型のいずれか一方の合わ
せ面にはランナを介してポットに連通されたゲートが没
設され、キャビティに成形材料としての液状樹脂が注入
される。
【0003】上型と下型の合わせ面間にリードフレーム
が挟み込まれた後、液状樹脂がランナおよびゲートを通
じてキャビティに充填されることにより、リードフレー
ムに樹脂封止体が成形される。このリードフレームに樹
脂封止体が成形される際に、リードフレームと上型およ
び下型の合わせ面間から液状樹脂が漏れ出して樹脂バリ
が発生するのを防止するために、樹脂シール部が構成さ
れている。
【0004】従来の半導体装置のモールド金型は樹脂を
シールする部分が金属製であり、金属フレームやガラス
エポキシ樹脂製フレーム等の直材表面のモールド樹脂の
漏れを防止するために、高面圧をかけてシールを行い成
形処理していた。そのため、モールド処理には非常に大
きな型締め荷重が必要となり、プレスも大型化し、大き
なエネルギーを要していた。また、パッケージ表面にフ
レーム等の直材を露出させる場合は、高面圧をかけるた
めにはその荷重を受け止める部材を配置するか、または
大きな剛性を得るフレーム構造にする必要があった。
【0005】面圧の調整は、金型表面の逃がし加工後に
おいてはプレスの型締め力に依存しており、一定の型締
め力のもとでは面圧の調整は金型追加工によってしかで
きなかった。また、一つの直材内で高さにバラツキがあ
る場合、面圧の不均一が発生し、このような不均一を解
消するために、直材や金型部品の精度を非常に高くしな
ければならず、直材や金型の高コスト化や長納期化が必
要であった。
【0006】弾性体のシール構造を採用した場合には、
弾性体を金型のインサートエッジ(挿入端部)に接触さ
せると損傷が発生し、その部分に樹脂圧がかかると変形
し、破壊してしまうことがあり、弾性体の寿命も短かっ
た。弾性体を金型のインサートエッジに接触させないよ
うに隙間を形成して弾性体を具備する構成とした場合
は、樹脂がこの隙間に侵入して製品にバリとなって不良
発生の原因となっていた。
【0007】一方、金型内にシール用部材を設置した場
合は、その交換においては、金型チェイスブロックを分
解し、再度組立て直す必要があった。このとき、金型は
温度を常温まで下げる必要があり、再度加熱昇温させる
必要があり、これらの処理時間を含めると部品交換に長
時間要していた。
【0008】シングルポットの大きなタブレットを用い
てランナーを介して大きなパッケージの複数箇所のゲー
トから樹脂を注入した場合は、樹脂注入が均等になら
ず、上記ポットからのランナーの長さに差ができるた
め、樹脂が受ける熱量にも差が発生し、注入特性に悪影
響を及ぼしていた。
【0009】また、ヒートシンク(放熱板)を露出させ
る部分に封止樹脂が染み出してバリが発生するといった
不具合もあった。ヒートシンクの裏面の露出部分に凹凸
があると、樹脂圧による荷重でヒートシンクに圧痕が生
じ、製品に凹凸が発生することがあった。このため、製
品裏面の絶縁相に空気層が形成されてしまい絶縁不良が
発生することがあった。
【0010】トランスファモールド金型においてリード
フレーム端子とナットを一体的に成形した構成では、金
属シールではナットのネジ穴に封止樹脂が流入し、製品
不良となっていた。また、金属シール面でシールに要す
る面圧を得るためには高荷重を必要としていた。また、
片側のみの弾性体シール方式でナットをシールする場合
は、袋ナットを用いる必要があり、直材のコストアップ
を招くといった問題があった。
【0011】一方、端子部品などのように突起を持つ部
品をトランスファモールドにより一体成形する場合、突
起部分が収納されるように弾性体に穴をあける。そのた
め、弾性体にシール可能な面圧をかける歪みを与える
と、剛性が不足して弾性体が変形し、樹脂が穴部に流入
して製品の不良となるとともに、金型内への樹脂の流入
が発生して分解掃除が必要となるといった問題があっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたもので、モールド時に露出成
形させる部材の各部露出面のシール機能を低面圧で達成
し、プレス荷重を軽減し、動力の利用効率及び生産効率
の高い半導体装置の製造方法、樹脂封止装置を提供する
ことを目的とする。
【0013】また、本発明は、弾性体のシール構造を採
用し、弾性体を金型のインサートエッジに接触させない
ように隙間を形成して弾性体を具備する構成において、
樹脂がこの隙間に侵入することを確実に防止し、製品に
バリとなって不良発生の原因となることを防止した半導
体装置の製造方法、樹脂封止装置を提供することを目的
とする。
【0014】また、直材の厚みや組立ての公差、金型の
公差を吸収できる撓み量で設定可能とし、1つの直材の
中において、複数箇所パッケージから露出する部分で寸
法にバラツキがあったとしても、直材の公差を緩めるこ
とが可能となり、直材のコスト低減、政策工程の短縮が
図れる半導体装置の樹脂封止装置を提供することを目的
とする。
【0015】さらに、溶融樹脂がヒートシンク裏面の露
出部分に染み出すのを防止でき、パッケージ裏面のバリ
取り工程が不要となり、生産効率の高い半導体装置の樹
脂封止構造、樹脂封止装置を提供することを目的とす
る。
【0016】また、樹脂圧によるヒートシンク露出部に
凹凸が発生せず、製品のヒートシンク露出部分に絶縁層
を設けたとき、空気層の発生を防止でき、製品不良が減
少し、生産効率が向上できる半導体装置の樹脂封止装置
を提供することを目的とする。
【0017】さらに、ナット等の穴のあいた直材を他の
部材とトランスファモールドにより一体成形する構成に
おいて、ナット穴への樹脂流入を遮蔽でき、直材のコス
ト低下が図れる半導体装置の樹脂封止装置を提供するこ
とを目的とする。
【0018】また、端子部品など突起を持つ部品をトラ
ンスファモールドで一体成形する場合、弾性体の剛性を
保持しつつ、樹脂の圧力により変形することが防げる半
導体装置の樹脂封止装置を提供することを目的とする。
【0019】さらに、弾性体を金型のインサートエッジ
に接触させないように隙間を形成して弾性体を具備する
構成において、弾性体の寿命が延びるとともに、このよ
うな接触傷への樹脂の侵入を防止でき、弾性体の破壊や
変形を防止でき、弾性体と金型の隙間から樹脂が侵入す
ることを確実に防止できるとともに、封止構造が簡単な
半導体装置の樹脂封止装置を提供することを目的とす
る。
【0020】また、樹脂バリの発生を低減できるだけで
なく、キャビティに応じたゲート形状の変更、注入速度
等の注入コントロールができ、モジュールなど成形する
体積の大きなパッケージに対して均等に樹脂供給がで
き、樹脂の注入条件が安定し、生産効率が向上する樹脂
封止装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様による半導体装置の製造方法
は、互いに型締めをする上型キャビティブロックと、下
型キャビティブロックのそれぞれのキャビティを互いに
対向させ、前記型締め状態において、前記キャビティに
注入された封止樹脂で、リードフレームと、該リードフ
レーム上に実装された半導体チップと、前記リードフレ
ームの端子部に重ね配設されるナットを一体的に樹脂封
止する半導体装置の樹脂封止方法において、前記ナット
の上下両面に弾性体押圧によるシール構造をとることを
特徴とする。
【0022】上記態様によれば、ナットの両面を弾性体
シール構造としているので、ネジ穴への樹脂流入を低い
シール面圧で防止でき、ナットに袋ナット等の特殊なナ
ットが必要ではないので、半導体装置を安価に提供でき
る等の効果がある。
【0023】上記製造方法において、前記下型キャビテ
ィ内に、その底面から突出する支柱の先端に弾性体を固
着し、該弾性体の上端面にナットの一端面を載置すると
ともに、前記ナットの他端面に前記リードフレームの端
子部(1a)を重ね、前記端子部に、前記上型キャビティブ
ロックに装着された弾性体を当接させ、前記ナットと、
前記リードフレームとを前記封止樹脂で一体化してもよ
い。
【0024】これにより、リードフレームとナットとの
結合手段がことさら必要ではないので、生産性に優れ、
安価な半導体装置を提供できる。
【0025】本発明の第2の態様による半導体装置の製
造方法は、互いに型締めをする上型キャビティブロック
と、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビティを
互いに対向させ、前記型締め状態において、前記キャビ
ティに注入された封止樹脂で、リードフレームと、該リ
ードフレーム上に実装された半導体チップと、前記リー
ドフレームと表主面が合体した平面形状が四角形をなす
放熱板とを一体的に樹脂封止するとともに、前記放熱板
の裏主面を前記封止樹脂より露出させた半導体装置の樹
脂封止方法において、前記型締め状態において、前記上
型キャビティブロックに配設されたピンを、少なくとも
前記放熱板の表主面の互いに対向する辺の近傍それぞれ
に当接させ、前記放熱板の裏主面を、前記下型キャビテ
ィブロックのキャビティの底面に圧接させることを特徴
とする。これにより、放熱板の裏面の樹脂バリ付着を低
減できる効果がある。
【0026】上記製造方法において、前記ピンを付勢す
る手段を用いて、前記ピンの先端を、リードフレームの
放熱板の表主面との合体領域または放熱板の表主面に圧
接させてもよい。
【0027】これにより、ピン等の関連部品の加工精度
を高精度とする必要がないだけでなく、直材寸法のバラ
ツキを吸収することができ、その結果、電力用半導体装
置用の樹脂封止装置の生産性を高め、コスト低減ができ
る。
【0028】本発明の第3の態様による半導体装置の製
造方法は、互いに型締めをする上型キャビティブロック
と、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビティを
互いに対向させ、前記型締め状態において、前記キャビ
ティに注入された封止樹脂で、リードフレームと、該リ
ードフレーム上に実装された半導体チップを一体的に樹
脂封止する半導体装置の樹脂封止方法において、前記リ
ードフレーム側から上型キャビティブロックに向って突
出する棒状電極を、前記上型キャビティブロックから前
記下型キャビティブロックに向って突出する筒体で覆う
とともに、該筒体の少なくとも先端に設けた弾性部を前
記棒状電極の埋設された面に当接させた後で、前記封止
樹脂の注入を行うことを特徴とする。
【0029】これにより、キャビティ内に配設された電
極を封止樹脂に対し簡単な構成で非封止とできる効果が
ある。
【0030】上記製造方法において、前記筒体を、弾性
筒体と該弾性筒体内に嵌入する剛性筒体とで構成しても
よい。これにより、弾性筒体の圧縮時の逃げが剛性筒体
で防止され、弾性筒体の先端を棒状電極の埋設面に効果
的に圧接させることができる。また、筒体をその長さ方
向に剛体と弾性体とを継ぎ合わせて剛性を高める継ぎ合
わせ構造でないため、継ぎ合わせ不良の発生がなく、信
頼性の高い半導体装置用の樹脂封止装置を提供できる。
【0031】本発明の第4の態様による半導体装置の樹
脂封止装置は、互いに型締めをする上型キャビティブロ
ックと、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビテ
ィを互いに対向させ、前記型締め状態において、前記キ
ャビティに注入された封止樹脂で、リードフレームと、
該リードフレーム上に実装された半導体チップを一体的
に樹脂封止する半導体装置の樹脂封止装置において、前
記上型キャビティブロックと前記下型キャビティブロッ
クの少なくとも一方に貫通孔を設け、該貫通孔内に弾性
体を配設し、前記型締め状態において前記弾性体を変形
させ、該弾性体の先端の当接する非封止領域への前記封
止樹脂の浸入を阻止するとともに、前記貫通孔の内面に
当接させることにより、前記貫通孔からの前記封止樹脂
の漏出を阻止することを特徴とする。
【0032】これにより、弾性体で非封止領域への封止
樹脂の浸入を阻止するとともに、弾性体を配設した貫通
孔からの封止樹脂の漏出を阻止することができ、構造が
簡単で安価な樹脂封止装置を提供できる。
【0033】上記樹脂封止装置において、弾性体が貫通
孔から突出しないようにしてもよい。これにより、弾性
体が貫通孔の開口縁で損傷するのを防止できる。
【0034】また、上記樹脂封止装置において、弾性体
を貫通孔から突出させるとともに、その先端が非封止領
域に当接したときに、前記貫通孔の開口端縁と前記弾性
体との間に隙間が形成されるようにしてもよい。
【0035】これにより、直材の厚み寸法のバラツキが
大きいもので弾性体の圧縮幅を大きくする必要があるも
のにおいて、貫通孔の深さを深くする必要がないので、
装置の小型化およびコストの低減ができるとともに、貫
通孔の開口端縁と弾性体との接触による損傷等も防止で
きる。
【0036】また、上記樹脂封止装置において、弾性体
の鍔を、押圧ブロックとキャビティブロックとで挟みこ
んだ構成としてもよい。これにより、被封止体の配置ミ
ス等のミスショットにおいて、封止樹脂が貫通孔から漏
出するのを防止できる。
【0037】また、上記樹脂封止装置において、同一キ
ャビティに対しマルチチャンバを備えてもよい。これに
より、樹脂の注入圧を低くできるので、樹脂バリの発生
を低減できるだけでなく、キャビティに応じたゲート形
状の変更、注入速度等の注入コントロールができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、添付の図1乃至図5を用い
て本発明の実施例について説明する。なお、各図におい
て共通する要素には同一の符号を付し、重複する説明に
ついては省略している。
【0039】
【実施例1】図1(a)〜(e)は、本発明の実施例1
による半導体装置の樹脂封止構造及び樹脂封止工程を模
式的に示した断面図である。同図において、1はリード
フレーム、2はナット、3は端子ピン4を有する半導体
装置等の端子部、5a,5b,5cは弾性体、6は端子
ピン4を受納するための穴、7及び7’はそれぞれ下型
及び上型キャビティ、8は上型キャビティインサート
(挿入ブロック)、9は上型リテーナ用のキャビティブ
ロック、10は下型リテーナ用のキャビティブロック、
20は下型キャビティインサート(挿入ブロック)であ
る。弾性体5a,5bは上型キャビティインサート8内
に具備され、弾性体5cは下型キャビティ7内に配置さ
れた複数個の支柱16内の上部に具備されている。リー
ドフレーム1は、端子部3や他の半導体装置(不図示)
が装着されたヒートシンク11に連結されている。
【0040】以下、その動作について説明する。先ず、
複数個のナット2を弾性体5cの上面部と当接するよう
に支柱16の上部に搭載し、ヒートシンク11と連結さ
れたリードフレーム1を下型キャビティ7内に載置す
る。このとき、リードフレーム1には樹脂封止される前
の半導体装置が複数個搭載されている。
【0041】次に、下型リテーナ10内に形成されたチ
ャンバー13にエポキシ樹脂17aを投入し、上下金型
を合わせて型締め力をかける。このとき、上型キャビテ
ィインサート8内に装着された弾性体5aはナット2上
に露出するリードフレーム1の上面部(接続端子部)1
aを押圧し、弾性体5bは端子ピン4を囲んだ端子部3
の上面を押圧する。ここで、弾性体5bには端子ピン4
を逃がす(受納する)ための端子ピン受納穴6が形成さ
れており、その内周面には枠体6aが設けられ、弾性体
5bの剛性を保つように構成されている。
【0042】また、上型キャビティインサート8内には
圧縮バネ部22が固定され、その下端部にはヒートシン
ク11を押圧する複数個の押えピン19が装着されてお
り、型締め工程において、この押えピン19はヒートシ
ンク11の上面を押圧し、圧縮バネ部22の反力によ
り、ヒートシンク11を下型キャビティ7の底面に押圧
する。また、下型キャビティ7の底面はヒートシンク1
1が接触し、注入される樹脂圧によってヒートシンク1
1が変形しないように、下型キャビティ7の底面及びヒ
ートシンク11の裏面は平滑な面に形成されている。
【0043】型締め工程において、リードフレーム1の
露出上面部1aを押圧接触した弾性体5aは弾性体自身
の弾性により歪みを発生し、その反力によりリードフレ
ーム1の露出上面部1aに対し面圧を与え、溶融したエ
ポキシ樹脂17bからのシール作用を行っている。同様
に、弾性体5bは端子部3の上面に押圧され、弾性体自
身の弾性により歪みを発生し、その反力により端子部3
の上面に対し面圧を与え、溶融したエポキシ樹脂17b
からのシール作用を発揮する構造としている。
【0044】このとき、支柱16の上部に設置され、ナ
ット2と当接する弾性体5cも、リードフレーム1とナ
ット2を介して弾性体5aの反力を受け、弾性体5c自
体の弾性により歪みを発生し、その反力によりナット2
の裏面(下側面)に対し面圧を与え、溶融したエポキシ
樹脂17bからのシールを確保する。
【0045】図1(c),(d)に示すように、型締め
完了後、チャンバー13内に投入されたエポキシ樹脂1
7aを、射出用プランジャー14により上型リテーナ9
に形成されたカル12から、ゲート15を通して下型キ
ャビティ7に注入し加圧される。注入された溶融エポキ
シ樹脂17bは下型キャビティ7内を流れるが、弾性体
5a,5b,5cにより押圧された各部表面と、押えピ
ン19により押圧されたヒートシンク11の裏面(下
面)へは溶融エポキシ樹脂17bは浸入しない。
【0046】型締め中に、熱硬化性であるエポキシ樹脂
17bは硬化し、型開き後、図1(e)に示すように、
エジェクタ(不図示)等を用いて硬化エポキシ樹脂は下
型キャビティ7から取り外される。これが樹脂封止後の
半導体装置21となり、樹脂封止工程が完了となる。
【0047】本実施例によれば、溶融樹脂に対するシー
ル用部材として弾性体を使用し、モールド金型のパーテ
ィング面に弾性体を備え、モールド時に露出成形させる
部材を樹脂シール可能な面圧で押圧して成形することに
より、各部露出面のシール機能が低面圧で達成される。
また、同サイズの成形品1個当たりのプレス荷重が少な
くてすみ、動力の利用効率が上がり高い生産効率が得ら
れる。また、プレス荷重が小さくてすむため、生産プレ
スを小さくでき、生産パッケージ1個当たりの設備占有
面積が縮小でき、工場のフロア利用効率がよくなる。ま
た、高面圧をかけられない部品や強度の低い直材を利用
した露出一体成形が可能となる。
【0048】さらに、弾性体によるシール面圧を弾性体
自体を歪ませたその反力により発生させているので、弾
性体に付加するシール面圧を弾性体自身の形状で調整す
ることもできる。なお、ある一定以上の型締め力を発生
するプレスにおいて、そのシール面圧をプレス荷重によ
らず弾性体形状の変更による歪み率の変更により、所望
のシール面圧を得るようにしてもよい。
【0049】また、弾性体の歪み率をシール可能面圧と
弾性体の破壊面圧との間の荷重を発生するように弾性体
の高さを設定して使用し、さらに、シールする直材及び
弾性体自体の公差を弾性体の歪み量で吸収するストロー
クをもち、公差内の部材に対してシール可能面圧を発生
する加重を得るように弾性体の歪み率と高さを設定して
使用してもよい。なお、金型のパーティング面に具備す
る弾性体の材料として、例えば、フッソ系ゴムを用いる
ことにより、耐熱性、弾性、モールド樹脂との非接着性
に優れた弾性体シール構成が得られる。
【0050】上記のように構成することにより、弾性体
の形状をシール面に対して高くすることにより歪み量を
大きく設定でき、直材の厚みや組立ての公差、金型の公
差を吸収できる撓み量で設定可能となる。また、1つの
直材の中において、複数箇所パッケージから露出する部
分がある場合、それぞれの部分で寸法にバラツキがあっ
たとしても、弾性体が独立して歪み、それぞれの弾性体
がシール可能面圧を発生してシール材として機能するこ
とができる。また、弾性体によるシール構造の採用によ
り、直材の公差を緩めることが可能となり、直材のコス
ト低減、政策工程の短縮が図れる。
【0051】さらに、押えピンでヒートシンクをキャビ
ティ底面に押圧することにより、溶融樹脂がヒートシン
ク裏面の露出部分に染み出すのを防止でき、よって、パ
ッケージ裏面のバリ取り工程が不要となり、生産効率の
上昇が図れる。
【0052】キャビティ底面のヒートシンクとの接触部
を平滑にすることで、樹脂圧によるヒートシンク露出部
(ヒートシンク下面)に凹凸が発生しない。よって、製
品のヒートシンク露出部分に絶縁層を設けたとき、空気
層の発生を防止でき、製品不良が減少し、生産効率が向
上できる。
【0053】ナット等の穴のあいた直材を他の部材とト
ランスファモールドにより一体成形する構成において、
ナットの上下両面に弾性体シール部材(5a,5c)を
用いているので、ナット穴への樹脂流入を遮蔽でき、穴
の一方が塞がった袋ナットを使用する必要がなく、直材
のコスト低下が図れる。
【0054】また、端子部品など突起を持つ部品をトラ
ンスファモールドで一体成形する場合、突起部が収まる
ように弾性体に逃げ穴(6)を形成し、その穴の内壁に
枠を挿入設置しているので、弾性体の剛性を保持しつ
つ、樹脂の圧力により変形することが防げる。
【0055】
【実施例2】図2(a),(b)は、本発明の実施例2
による半導体装置のモールド成形構造を模式的に示した
断面図である。本実施例の基本構成において図1に示す
実施例1と類似する部分についてはその説明を省略して
いる。実施例1の構成との相違点は、本実施例2では、
上型キャビティインサート8内に具備された弾性体の側
壁外周面とキャビティインサート8の弾性体挿入穴の内
周側壁面との押圧シール機能を実現するものである。
【0056】同図において、5dは上型キャビティイン
サート8内に具備された弾性体である。上金型で型締め
を行うとき、弾性体5dはその底面が、上型パーティン
グ面8aより僅かに内部に凹んだ位置であって上型パー
ティング面8aから突出しない高さに設定され、弾性体
5dを挿入する穴8bの径は、弾性体5dを挿入したと
きにクリアランス8cを持つ大きさに設定されている。
また、弾性体5dはリードフレーム1の露出シール面を
押圧する側と反対側(図で上面側)を押圧ブロック23
で固定支持されている。この押圧ブロック23は金型チ
ェイスブロック内を貫通し、パッキングプレート(不図
示)により固定されている。
【0057】以下、本実施例2の動作について説明す
る。先ず、モールド成形するにあたって、露出するリー
ドフレーム1およびこれと連結したヒートシンク11が
下型キャビティ7内に挿入され、上金型で型締めされ
る。このとき、弾性体5dは、リードフレーム1を押圧
することにより、弾性体自体の弾性により挿入穴8bの
径方向(図2で横方向)に膨らみ、この膨らみによりク
リアランス8cは塞がれ、挿入穴8bの内周側壁面を押
圧する。
【0058】型締め工程の後、図2(b)に示すよう
に、溶融したエポキシ樹脂17bが下型キャビティ7内
に注入され、プランジャー(不図示)により射出圧を受
ける。このとき、弾性体5dは、上型キャビティインサ
ート8の弾性体挿入穴8bの内側面に対して面圧を発生
し、溶融したエポキシ樹脂17bの樹脂圧に対してシー
ル作用を発揮し、クリアランス8c部への樹脂の浸入を
防止している。
【0059】上記構造において、弾性体を型締めにより
縦方向に歪ませたとき、弾性体は横方向に膨らむが、こ
の横方向の膨らみ歪みを利用して、金型の弾性体挿入穴
の内周面にシール機能に必要な面圧を発生させる歪み量
となるように、上記挿入穴の径寸法と弾性体の外径及び
高さ寸法を設定している。
【0060】上述のように、本実施例2の構造によれ
ば、弾性体5dはその底面が上型パーティング面8aか
ら突出しない高さに設定され、弾性体挿入穴8bの径
は、弾性体5dを挿入したときにクリアランスを持つ大
きさに設定されているので、弾性体は上型キャビティイ
ンサート8のエッジ部に接触せず、弾性体に傷がつかな
い。したがって、弾性体の寿命が延びるとともに、この
ような接触傷への樹脂の侵入を防止でき、弾性体の破壊
や変形を防止できる。
【0061】また、弾性体を型締めにより縦方向に歪ま
せたとき、弾性体は横方向に膨らみ、この横方向の膨ら
み歪みを利用して、金型の弾性体挿入穴の内周面にシー
ル機能に必要な面圧を発生させる歪み量となるように、
上記挿入穴の径寸法と弾性体の外径及び高さ寸法を設定
することにより、弾性体と金型の隙間から樹脂が侵入す
ることを確実に防止できる。また、弾性体が樹脂シール
機能を兼用しているので、封止構造が簡単になる。
【0062】また、上記構成において金型パッキングプ
レートを外すだけで弾性体が交換できるように構成して
もよい。これにより、弾性体を交換するときに、金型の
キャビティ周辺部材を分解することなく交換作業が簡単
となるとともに、弾性体交換のために生産工程を一時止
める必要がなく、生産性の向上が図れる。
【0063】
【実施例3】図3は、本発明の実施例3による半導体装
置のモールド成形構造を模式的に示した断面図である。
本実施例は図2に示す実施例2の変形例であり、実施例
2との構成上の相違点は、本実施例3では、上型キャビ
ティインサート8内に具備された弾性体の下端面を上型
パーティング面より僅かに突出(50)した位置に設計
し、弾性体を挿入したときのクリアランスの自由度を実
施例2に比べて大きく設定したことである。
【0064】図3において、5eは上型キャビティイン
サート8内に具備された弾性体である。上金型で型締め
を行う前の段階では、弾性体5eはその底面が、上型パ
ーティング面8aより僅かに外部下方に突出(50)し
た高さに設定され、弾性体5eを挿入する穴8bの径
は、弾性体5eを挿入したときのクリアランス8cの大
きさを図2に示す実施例2の場合より大きな自由度を持
つように設定している。
【0065】以下、本実施例3の動作について説明す
る。先ず、モールド成形するにあたって、露出するリー
ドフレーム1およびこれと連結したヒートシンク11が
下型キャビティ7内に挿入され、上金型で型締めされ
る。このとき、弾性体5eは、リードフレーム1を押圧
することにより、弾性体自体の弾性により挿入穴8bの
径方向(図2で横方向)に膨らみ、この膨らみにより弾
性体5eの中間高さ部位の外周面においてクリアランス
8cは塞がれ、挿入穴8bの内周側壁面を押圧する。
【0066】上記構造において、弾性体を型締めにより
縦方向に歪ませたとき、この横方向の膨らみ歪みを利用
して、金型の弾性体挿入穴の内周面にシール機能に必要
な面圧を発生させる歪み量となるように、上記挿入穴の
径寸法と弾性体の外径及び高さ寸法を設定してシール作
用することは実施例2の場合と同様である。
【0067】特に、本実施例3では、型締め工程におい
て、弾性体5eは縦方向の歪みによりその底面が上型パ
ーティング面8aと同じ面レベルまたは上型パーティン
グ面8aから突出しない高さとなるように設定されてい
る。このとき、弾性体5eの突出部50の底面が被封止
領域であるリードフレーム上面の露出パーティング面と
当接したときに、挿入穴8bの開口端縁と弾性体の下端
縁との間に隙間8dが形成されるように、挿入穴8bと
弾性体5eの径を設定している。
【0068】型締め工程の後、図3(b)に示すよう
に、溶融したエポキシ樹脂17bが下型キャビティ7内
に注入され、プランジャー(不図示)により射出圧を受
ける。このとき、弾性体5eは、上型キャビティインサ
ート8の弾性体挿入穴8bの内側面に対して面圧を発生
し、溶融したエポキシ樹脂17bの樹脂圧に対してシー
ル作用を発揮し、クリアランス8c部への樹脂の浸入を
防止している。
【0069】上述のように、本実施例3の構造によれ
ば、弾性体5eはその突出底面が型締め工程時に上型パ
ーティング面8aと同じレベルまたは上型パーティング
面8aから突出しない高さとなるように設定され、弾性
体挿入穴8bの径は、型締め工程を行う前の段階におい
て弾性体5eを挿入したときに大きな自由度のクリアラ
ンスを持つ大きさに設定される。したがって、弾性体は
上型キャビティインサート8のエッジ部に接触せず、弾
性体に傷がつかないとともに、弾性体の寿命が延びると
ともに、このような接触傷への樹脂の侵入を防止でき、
弾性体の破壊や変形を防止できる。
【0070】また、弾性体を型締めにより縦方向に歪ま
せたとき、弾性体は横方向に膨らみ、この横方向の膨ら
み歪みを利用して、金型の弾性体挿入穴の内周面にシー
ル機能に必要な面圧を発生させる歪み量となるように、
上記挿入穴の径寸法と弾性体の外径及び高さ寸法を設定
することにより、弾性体と金型の隙間から樹脂が侵入す
ることを確実に防止できるとともに、弾性体が樹脂シー
ル機能を兼用しているので、封止構造が簡単になる。
【0071】また、直材の寸法公差など吸収すべき寸法
に合わせて弾性体のストロークを設定できるとともに、
リードフレーム等の露出上面が金型パーティング面より
突出していなくてもシールに必要な面圧を得ることがで
き、吸収すべき寸法に合わせて弾性体の歪み量を確保で
きる。
【0072】また、型締め工程時には、弾性体5eの突
出部50の底面が露出パーティング面と当接したとき
に、挿入穴8bの開口端縁と弾性体の下端縁との間に隙
間8dが形成されるように上型パーティング面8aと弾
性体5eの径を設定しているので、直材の厚み寸法のバ
ラツキが大きいもので弾性体の圧縮幅を大きくする必要
がある場合において、挿入穴8bの深さを深く形成する
必要がなくなり、装置の小型化、コスト低減が図れるだ
けでなく、挿入穴8bの開口端縁と弾性体の下端縁との
接触による損傷も防止できる等の効果がある。
【0073】
【実施例4】図4は、本発明の実施例4による半道体装
置のモールド成形構造を模式的に示した断面図である。
本実施例は図2に示す実施例2のさらに別の変形例であ
り、その基本構成は図3に示す実施例3と同様である。
実施例3との構成上の相違点は、本実施例4では、上型
キャビティインサート8内に具備された弾性体5fの鍔
部5gを押圧ブロック23bと上型キャビティインサー
ト8の底部8fとで挟みこんで保持したことである。
【0074】図4に示すように、弾性体5f及び鍔部5
gの上面を押圧する押圧ブロック23bの底面は2段構
成であり、第1の底面23cは鍔部5gの上面を、第2
の底面23dは弾性体5fの上面をそれぞれ押圧してい
る。特に、第1の底面23cは、弾性体5fを上型キャ
ビティインサート8内に装着する際に、キャビティイン
サート8の弾性体挿入穴の内周面にシール機能に必要な
面圧を発生させる予圧機能として第1のシール機能部S
1を形成し、第2の底面23dは、リードフレーム1の
上部露出面を押圧したときの反力を受けて、弾性体5f
の底部の横方向の膨らみにより、上型キャビティインサ
ート8の底部8fの弾性体挿入穴の内周側壁面を押圧す
る第2のシール機能部S2を形成する構造となってい
る。
【0075】このように第2のシール機能部S2を形成
することにより、弾性体5fがリードフレーム1を押圧
するとき、弾性体自体の弾性により横方向に膨らみ、弾
性体5fが上型キャビティインサート8の底部8fの弾
性体挿入穴の内周側壁面を押圧して、溶融したエポキシ
樹脂17bの樹脂圧に対してシール可能な面圧を発生し
て、樹脂の侵入を防止している。
【0076】なお、弾性体挿入穴8bの径は、弾性体5
fを挿入したときにクリアランスを持つ大きさに設定さ
れ、弾性体は上型キャビティインサート8のエッジ部に
接触せず、弾性体に傷がつかないようにしていること
は、実施例2及び実施例3の場合と同様である。
【0077】本実施例によれば、押圧ブロック23bの
底面を2段構成とし、第1の底面23cは鍔部5gの上
面を、第2の底面23dは弾性体5fの上面をそれぞれ
押圧する構成とし、予圧機能を有した第1のシール機能
部S1と、弾性体5fの底部の横方向の膨らみにより、
上型キャビティインサート8の底部8fの内周側壁面を
押圧する第2のシール機能部S2を形成する構造とする
ことにより、弾性体と金型との間に隙間をもつ金型構造
において、フレームセットミスなどにより、弾性体が正
規の歪み量を発生していないことによりミスショットが
起こった場合であっても、第1のシール機能部S1によ
り、金型の内部への樹脂流入を確実に防止できる。ま
た、弾性体の歪み量が小さく、押圧による横方向の膨ら
みが不充分な場合であっても、第1のシール機能部S1
が機能するため、金型の内部への樹脂流入を確実に防止
できる。
【0078】
【実施例5】図5は、本発明の実施例5によるパワーモ
ジュールの樹脂封止構造であって、同一キャビティに対
しマルチチャンバを備えた半導体装置の樹脂封止装置の
下金型と製品のレイアウト図を示す。
【0079】図5に示すように、トランスファモールド
成形時に、図示のようにレイアウトされた複数のチャン
バ13に対して、それぞれエポキシ樹脂タブレット(不
図示)を同量ずつ投入し、上型により型締めを行った
後、樹脂の射出を行う。
【0080】型締め完了後、複数のチャンバー13内に
投入された溶融エポキシ樹脂を、図1に示す射出用プラ
ンジャー14により上型リテーナ9に形成されたカル1
2から、ゲート15を通してキャビティインサート20
に形成された下型キャビティ7に注入し加圧する。注入
された溶融エポキシ樹脂17bは下型キャビティ7内を
流れ、製品を樹脂封止する。
【0081】型締め中に、熱硬化性であるエポキシ樹脂
17bは硬化し、型開き後、エジェクタ(不図示)等を
用いて硬化エポキシ樹脂は下型キャビティ7から取り出
され、これが樹脂封止後の半導体装置21となる。
【0082】上記構成により、樹脂の注入圧を低くでき
るので、樹脂バリの発生を低減できるだけでなく、キャ
ビティに応じたゲート形状の変更、注入速度等の注入コ
ントロールができる。また、モジュールなど成形する体
積の大きなパッケージに対して均等に樹脂供給ができ、
樹脂の注入条件が安定し、生産効率が向上する。また、
各チャンバからパッケージまでのランナー長を均等にで
きるので、注入樹脂が受ける熱量のバラツキが少なく、
成形工程の条件が安定し、生産効率が向上する。
【0083】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、モール
ド時に露出成形させる部材の各部露出面のシール機能を
低面圧で達成し、プレス荷重を軽減し、動力の利用効率
及び生産効率の高い半導体装置の製造方法、樹脂封止装
置および成形方法を提供することができる。
【0084】また、本発明は、弾性体のシール構造を採
用し、弾性体を金型のインサートエッジに接触させない
ように隙間を形成して弾性体を具備する構成において、
樹脂がこの隙間に侵入することを確実に防止し、製品に
バリとなって不良発生の原因となることを防止できる。
【0085】また、直材の厚みや組立ての公差、金型の
公差を吸収できる撓み量で設定可能とし、1つの直材の
中において、複数箇所パッケージから露出する部分で寸
法にバラツキがあったとしても、直材の公差を緩めるこ
とが可能となり、直材のコスト低減、政策工程の短縮が
図れる。
【0086】さらに、溶融樹脂がヒートシンク裏面の露
出部分に染み出すのを防止でき、パッケージ裏面のバリ
取り工程が不要となり、生産効率の高い半導体装置の樹
脂封止構造、樹脂封止装置、成形方法を提供することが
できる。
【0087】また、樹脂圧によるヒートシンク露出部に
凹凸が発生せず、製品のヒートシンク露出部分に絶縁層
を設けたとき、空気層の発生を防止でき、製品不良が減
少し、生産効率が向上できる。
【0088】さらに、ナット等の穴のあいた直材を他の
部材とトランスファモールドにより一体成形する構成に
おいて、ナット穴への樹脂流入を遮蔽でき、直材のコス
ト低下が図れる。
【0089】また、端子部品など突起を持つ部品をトラ
ンスファモールドで一体成形する場合、弾性体の剛性を
保持しつつ、樹脂の圧力により変形することが防げる。
【0090】さらに、弾性体を金型のインサートエッジ
に接触させないように隙間を形成して弾性体を具備する
構成において、弾性体の寿命が延びるとともに、このよ
うな接触傷への樹脂の侵入を防止でき、弾性体の破壊や
変形を防止でき、弾性体と金型の隙間から樹脂が侵入す
ることを確実に防止できるとともに、封止構造が簡単な
半導体装置の樹脂封止構造、樹脂封止装置、成形方法を
提供することができる。
【0091】また、樹脂バリの発生を低減できるだけで
なく、キャビティに応じたゲート形状の変更、注入速度
等の注入コントロールができ、モジュールなど成形する
体積の大きなパッケージに対して均等に樹脂供給がで
き、樹脂の注入条件が安定し、生産効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(e)は、本発明の実施例1による
半導体装置の樹脂封止構造及び樹脂封止工程を模式的に
示した断面図
【図2】 (a),(b)は、本発明の実施例2による
半導体装置のモールド成形構造を模式的に示した断面図
【図3】 (a),(b)は、本発明の実施例3による
半導体装置のモールド成形構造を模式的に示した断面図
【図4】 (a),(b)は、本発明の実施例4による
半導体装置のモールド成形構造を模式的に示した断面図
【図5】 本発明の実施例5による半導体装置の樹脂封
止装置の下金型と製品のレイアウト図。
【符号の説明】
1 リードフレーム,2 ナット,3 端子部,4 端
子ピン,5a、5b、5c 弾性体,6 ピン受納穴,
7、7’ キャビティ,8 上型キャビティインサー
ト,9 上型リテーナ,10 下型リテーナ,11 ヒ
ートシンク,16支柱,20 下型キャビティインサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:34 B29L 31:34 (72)発明者 三島 由幸 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 松尾 至 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA39 AD02 AD35 AH37 AM33 CA12 CA30 CB17 CK86 CL42 CQ05 4F206 AA39 AD02 AD35 AH37 AK07 AM33 JA02 JB17 JB20 JF05 JN34 JQ81 4M109 AA01 BA01 CA21 DB03 GA05 5F061 AA01 BA01 CA21 DA01 DA06 DA13 FA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに型締めをする上型キャビティブロ
    ックと、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビテ
    ィを互いに対向させ、前記型締め状態において、前記キ
    ャビティに注入された封止樹脂で、リードフレーム(1)
    と、該リードフレーム上に実装された半導体チップと、
    前記リードフレームの端子部に重ね配設されるナットを
    一体的に樹脂封止する半導体装置の樹脂封止方法におい
    て、前記ナットの上下両面に弾性体押圧によるシール構
    造をとることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記下型キャビティ内に、その底面から
    突出する支柱の先端に弾性体を固着し、該弾性体の上端
    面にナットの一端面を載置するとともに、前記ナットの
    他端面に前記リードフレームの端子部を重ね、前記端子
    部に、前記上型キャビティブロックに装着された弾性体
    を当接させ、前記ナットと、前記リードフレームとを前
    記封止樹脂で一体化する請求項1記載の半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 互いに型締めをする上型キャビティブロ
    ックと、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビテ
    ィを互いに対向させ、前記型締め状態において、前記キ
    ャビティに注入された封止樹脂で、リードフレームと、
    該リードフレーム上に実装された半導体チップと、前記
    リードフレームと表主面が合体した平面形状が四角形を
    なす放熱板とを一体的に樹脂封止するとともに、前記放
    熱板の裏主面を前記封止樹脂より露出させた半導体装置
    の樹脂封止方法において、前記型締め状態において、前
    記上型キャビティブロックに配設されたピンを、少なく
    とも前記放熱板の表主面の互いに対向する辺の近傍それ
    ぞれに当接させ、前記放熱板の裏主面を、前記下型キャ
    ビティブロックのキャビティの底面に圧接させることを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ピンを付勢する手段を用いて、前記
    ピンの先端を、リードフレームの放熱板の表主面との合
    体領域または放熱板の表主面に圧接させたことを特徴と
    する請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 互いに型締めをする上型キャビティブロ
    ックと、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビテ
    ィを互いに対向させ、前記型締め状態において、前記キ
    ャビティに注入された封止樹脂で、リードフレームと、
    該リードフレーム上に実装された半導体チップを一体的
    に樹脂封止する半導体装置の樹脂封止方法において、前
    記リードフレーム側から上型キャビティブロックに向っ
    て突出する棒状電極を、前記上型キャビティブロックか
    ら前記下型キャビティブロックに向って突出する筒体で
    覆うとともに、該筒体の少なくとも先端に設けた弾性部
    を前記棒状電極の埋設された面に当接させた後で、前記
    封止樹脂の注入を行うことを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記筒体を、弾性筒体と該弾性筒体内に
    嵌入する剛性筒体とで構成したことを特徴とする請求項
    5記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 互いに型締めをする上型キャビティブロ
    ックと、下型キャビティブロックのそれぞれのキャビテ
    ィを互いに対向させ、前記型締め状態において、前記キ
    ャビティに注入された封止樹脂で、リードフレームと、
    該リードフレーム上に実装された半導体チップを一体的
    に樹脂封止する半導体装置の樹脂封止装置において、前
    記上型キャビティブロックと前記下型キャビティブロッ
    クの少なくとも一方に貫通孔を設け、該貫通孔内に弾性
    体を配設し、前記型締め状態において前記弾性体を変形
    させ、該弾性体の先端の当接する非封止領域への前記封
    止樹脂の浸入を阻止するとともに、前記貫通孔の内面に
    当接させることにより、前記貫通孔からの前記封止樹脂
    の漏出を阻止することを特徴とする半導体装置の樹脂封
    止装置。
  8. 【請求項8】 弾性体が貫通孔から突出しないようにし
    たことを特徴とする請求項7記載の半導体装置の樹脂封
    止装置。
  9. 【請求項9】 弾性体を貫通孔から突出させるととも
    に、その先端が非封止領域に当接したときに、前記貫通
    孔の開口端縁と前記弾性体との間に隙間が形成されるよ
    うにしたことを特徴とする請求項7記載の半導体装置の
    樹脂封止装置。
  10. 【請求項10】 弾性体の鍔を、押圧ブロックとキャビ
    ティブロックとで挟みこんだことを特徴とする請求項7
    〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の樹脂封止装
    置。
  11. 【請求項11】 同一キャビティに対しマルチチャンバ
    を備えたことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1
    項に記載の半導体装置の樹脂封止装置。
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