以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置、操作画面更新方法およびプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、実施の形態1にかかる画像形成装置100のハードウェア構成を示す図である。本図に示すように、画像形成装置100は、コントローラユニット1および表示ユニット3により構成される。なお、図1では、本実施の形態の画像形成装置100における特徴的な動作を実行するために必要な構成要素およびそれに関連する構成要素のみを示し、画像形成処理を含む一般的な処理を実行するための構成要素については記載を省略している。
本図に示すように、コントローラユニット1は、画像形成装置100の内部データ管理、動作状態管理、コントローラユニット1内の各部の制御を行う制御部11と、操作画面の表示要素、文字フォントなどを格納するHDD(Hard Disk Drive)12と、プログラムやワークデータを格納するROM/RAM13と、表示ユニット3との間で各種情報を送受信する通信用インタフェース(USB HOST)14とを備える。
表示ユニット3は、外部(ユーザ)に向けて表示する各種操作画面のデータ生成などを行う表示制御ユニット31と、ユーザによる操作を受け付けるとともに各種画面を表示する操作表示部30とを備える。
また、操作表示部30は、表示制御ユニット31により生成された操作画面データを反映する表示パネル32と、機器の動作状態などを外部に知らせるためのLED(LED出力部)33と、ユーザからの動作実行指示を受け付けるキー入力部34およびタッチパネル部35とを備える。
また、表示制御ユニット31は、表示ユニット3内の各部を制御する制御部311と、コントローラユニット1との間で各種情報を送受信する通信用インタフェース(USB(Universal Serial Bus) I/F)312と、プログラムやワークデータを格納するROM/RAM313とを備える。そして、制御部311では、操作画面管理を行うアプリケーションを実行することによって、表示パネル32を制御する表示制御部と、各種入出力部(LED出力部33、キー入力部34、タッチパネル部35)を制御する入出力制御部と、が実現される。さらに、コントローラユニット1と表示ユニット3は、USB(Universal Serial Bus)通信にて各種情報の送受信を行う。
次に、コントローラユニット1の制御部11および表示ユニット3の制御部311が備える各部の構成および機能について説明する。図2は、コントローラユニット1の制御部11および表示ユニット3の制御部311の機能構成を示すブロック図である。
まず、コントローラユニット1の制御部11は、本図に示すように、判断部101と、画面構成データ取得部102と、機能制御部103と、第1通信部104とを主に備え、HDD12に接続されている。
HDD12は、表示ユニット3の操作表示部30に表示される操作画面の画面構成データを記憶する。ここで、操作画面としては、例えば、ユーザによるコピー動作実行指示を待機している状態では、コピー動作(機能)実行指示の受付が可能な項目を表示するコピー画面であり、動作実行中の状態では、動作の進行状況などを通知する通知画面がある。
図3は、コピー画面の一例を示す図である。本図に示すように、コピー画面500は、各種アイコンから構成されている。ここでは、色彩(カラーとモノクロ)の選択項目、文字や写真などの原稿種類の選択項目、用紙サイズと方向の選択項目、集約指定、変倍指定、ステープル選択等の入力を受け付けるためのアイコンが表示されている。また、入力を受け付けた設定事項を表示する設定情報が表示されている。加えて、機能に関する説明を呼び出すインフォメーション機能、入力操作を案内するヘルプ機能の選択を受け付けるアイコンが併せて表示されている。
また、画面構成データとは、表示パネル32に表示される操作画面を構成するすべての表示要素と、操作画面上における各表示要素の位置関係を示す位置情報などを含むデータである。
表示要素とは、例えば、実行動作を選択させる際に表示パネル32に表示させるアイコン(実行動作を選択するためのアイコン)、動作状態を通知するために表示させるアイコンなどの画像データである。ただし、画面構成データは文字フォントデータを含まない。
また、表示要素は特定の動作状態と関連付けられている場合がある。例えば、コピー動作の開始を選択させるためのアイコンはコピー動作と関連付けられ、実行中の動作の停止を選択させるためのアイコンはキャンセル動作と関連付けられている。HDD12は、これらの動作状態を表示要素に対応付けて記憶する。
なお、単に機器状態を通知するための表示要素(トナー残量を通知するための表示要素など)は、いずれの動作とも関連付けられていない。
また、位置情報とは、例えば座標情報であり、表示要素を所定サイズ(解像度)の基本表示パネル上に表示させると仮定した場合の当該基本表示パネル上における座標(表示位置)の情報のことである。
例えば、機器の電源が投入されユーザによる操作を待機している状態で表示される操作画面の画面構成データ、スキャナ部2による原稿読み取りが行われている状態で表示させる操作画面の画面構成データ、図3に示したコピー枚数や倍率などの入力を受け付けるコピー画面の画面構成データ、動作エラーが発生した場合に表示させる操作画面の画面構成データなど、各動作状態に応じて表示され得るすべての操作画面についての画面構成データをHDD12は記憶している。なお、これらの画面構成データは予め生成され、工場出荷時などにHDD12に書き込まれる。
図4は、コピー画面500の画面構成データの一例を示す図である。本図に示すように、コピー画面500の画面構成データ600には、コピー画面500を構成する表示要素と位置情報が含まれる。ここでは、表示要素として、機能ごとに分類される「アイコン名」と各アイコンに表示される「表示文字」とが示されている。また、位置情報として、コピー画面500においてアイコンが配置される位置が割り当てられたエリア情報、または座標が表されている。例えば、画面構成データ600の最上段には、アイコン名「ボタン1」に、表示文字「カラー」、位置情報「エリアA:X=20、Y=30」が対応付けられている。なお、図4では、説明の都合上、画面構成データの例を表形式で示しているが、XML(Extensible Markup Language)形式などのマークアップ言語で記述されたデータとしてもよい。この画面構成データを実行することにより画面構成データに登録された内容で操作画面が表示パネルに表示されることになる。
図2に戻り、判断部101は、画像形成装置100の動作状態の変更を常に監視し、動作状態の変更を検知した場合に、操作画面の更新が必要であると判断する。例えば、動作状態の変更とは、画像形成装置100が有する外部カバー(ドア等)の開閉、トナー切れ、エラー等である。そして、判断部101は、画面構成データ取得部102に検知した動作状態についての情報を送信する。また、判断部101は、表示ユニット3に対して、表示パネル32の操作画面を更新する更新指示を送信する。
なお、判断部101は、表示ユニット3への更新指示の送信に併せて、必要に応じて機器情報(給紙トレイ内の用紙残量の情報、トナー残量の情報、周辺機器の接続状況の情報など、表示パネル32への表示が必要な機器の状態についての情報)も送信する。
画面構成データ取得部102は、判断部101から動作状態を受信すると、受信した動作状態に対応付けられている構成画面データをHDD12から取得する。例えば、動作状態として、画像形成装置100のトナー切れの旨を受信した場合は、動作状態「トナー切れ」に対応付けられている画面構成データを取得する。
機能制御部103は、画像形成装置100の全体制御を行う。例えば、スキャナ部2から読み込まれた原稿の変倍処理、出力等、各種画像形成処理を行う。
第1通信部104は、画面構成データ取得部102により取得された画面構成データや、機器情報や、更新指示を、USB HOST14を介して表示ユニット3に送信する。また、操作表示部30からユーザにより入力された入力情報を表示ユニット3から受信する。
次に、表示ユニット3の制御部311は、図2に示すように、表示制御部320と、入力制御部321と、生成部322と、第2通信部323とを主に備え、操作表示部30を有する。
第2通信部323は、USB I/F312を介してコントローラユニット1から画面構成データ、機器情報、更新指示を受信する。また、操作表示部30からユーザにより入力された入力情報をコントローラユニット1に送信する。
生成部322は、受信した画面構成データおよび機器情報に基づいて、操作表示部30に対応する第2操作画面の画面構成データである第2操作画面データを生成し、表示制御部320に生成した第2操作画面データを送信する。
表示制御部320は、操作表示部30に操作画面を表示する。ここで、更新前の操作画面を第1操作画面とし、更新後の操作画面を第2操作画面とする。表示制御部320は、生成部322から第2操作画面を受信し、この第2操作画面データを実行することで、第1操作画面を第2操作画面に更新する。
入力制御部321は、ユーザからの操作表示部30に表示された操作画面のアイコン押下により、各種入力を受け付ける。
次に、コントローラユニット1と表示ユニット3による操作画面更新処理の手順について説明する。図5は、操作画面更新処理の手順を示すシーケンス図である。
コントローラユニット1は、判断部101により、機器の状態変化を検出する(ステップS10)。例えば、画像形成装置100が有するドアの開閉や、トナー切れや、入力制御部321が受け付けた入力に従った動作指示を検出する。
判断部101は、機器の状態変化を検出した場合に、変化後の機器の状態に対応する画面構成データをHDD12から読み出す(ステップS11)。例えば、ドアの開扉を検出した場合は、ドアを閉める旨を促すメッセージを示す画面構成データを、トナー切れを検出した場合は、トナー補給のメッセージを示す画面構成データを、変倍指示の受信を検出した場合には、倍率の種類を示すアイコンを表示する操作画面の画面構成データをそれぞれHDD12から取得する。
判断部101は、第1通信部104を介して、表示ユニット3に、画面構成データと操作画面を更新する更新指示を表示ユニット3に送信する(ステップS12)。また、必要に応じて、機器情報もともに送信する。
表示ユニット3は、第2通信部323を介して、コントローラユニット1から画面構成データと更新指示を受信し、生成部322は、表示パネル32の解像度または表示ユニット3の機器情報に基づいて操作画面データを生成する(ステップS13)。表示パネル32の解像度や表示ユニット3の機器情報は、ROM/RAM313があらかじめ記憶しており、生成部322は、ROM/RAM313からこれらを取得する。
ここで、HDD12に記憶されている画面構成データが生成する際に使用された表示パネルである基本表示パネルと、更新先の表示パネル32とが相似関係にある場合は、画面構成データを変換して操作画面データを生成する処理は、画面構成データを用いて表示する操作画面(以下、基準操作画面という。)の拡大・縮小処理に相当する。
生成部322は、例えば、基本表示パネルが表示パネル32よりも大きい場合(「基本表示パネルのサイズ」>「表示パネル32のサイズ」)、基準操作画面を縮小した画面の表示パネル32用の操作画面データを生成する。また、基本表示パネルが表示パネル32よりも小さい場合(「基本表示パネルのサイズ」<「表示パネル32のサイズ」)には、基準操作画面を拡大した画面の表示パネル32に対応する操作画面データを生成する。また、基本表示パネルと表示パネル32のサイズが等しい場合は、表示制御部320は、コントローラユニット1から受信した画面構成データをそのまま用いて操作画面データを生成する。なお、生成部322は、基本表示パネルのサイズ情報を予め保持している。
一方、基本表示パネルと表示パネル32が相似関係にない場合には、画面構成データに含まれている表示要素および座標情報をそれぞれ個別に変換するなどして操作画面データを生成する。たとえば、基本表示パネルのサイズが100×150pixel、表示パネル32のサイズが200×250pixelの場合、座標情報(20,30)を変換すると、1番目の要素は、20×200/100=40に変換され、2番目の要素は、30×250/150=50に変換される。すなわち、この条件下で変換処理を実行すると変換後の座標情報として(40,50)が得られる。表示要素(画像データ)についても同様に、基本表示パネルのサイズおよび表示パネル32のサイズに基づいて変換(拡大/縮小)する。
表示制御部320は、生成部322から生成された操作画面データを受信し、表示パネル32に表示している第1操作画面を、受信した操作画面データを反映した第2操作画面に更新する(ステップS14)。
入力制御部321は、ユーザによる操作表示部30からの入力を受け付け(ステップS15)、アイコンの押下入力を検出した場合には(ステップS16)、第2通信部323を介して、押下されたアイコン情報をコントローラユニット1に送信する(ステップS17)。
コントローラユニット1の機能制御部103は、第1通信部104を介して受信した押下アイコン情報に応じてシステムを動作する(ステップS18)。
このように、本実施の形態の画像形成装置100では、まず、コントローラユニット1は、所定サイズの基本表示パネルへ表示させるための操作画面の画面構成データを保持している。コントローラユニット1は、表示ユニット3が有する表示パネル32への操作画面表示を更新する必要があると判断した場合、その時点の自装置の動作状態に対応した画面構成データを表示ユニット3に対して送信することとした。一方、表示ユニット3は、基本表示パネルのサイズおよび自身が有している表示パネル32のサイズに基づいて、コントローラユニット1から受信した画面構成データを変換し、得られた変換後のデータを用いて、表示パネル32への操作画面表示を更新することとした。
これにより、本実施の形態によれば、あらかじめ生成しておく基本画像(画面構成データ)の容量が増加するのを抑えつつ柔軟に操作画面生成を行うことが可能となる。この結果、表示ユニット3側で様々なサイズの操作画面生成が可能な、表示パネル32のサイズに影響されることのないスケーラブルな構成の画像形成装置を実現できる。
また、コントローラユニット1と表示ユニット3をUSB通信によって接続することとしたので、送受信デバイスに安価な汎用品を利用することでコストを抑えると共に、通信ソフトウェアにも汎用的なプログラムコードを利用でき設計期間の短縮、開発費の低減を図ることが可能となる。
(第1の実施の形態の変形例)
図6は、実施の形態1の変形例にかかる画像形成装置200のハードウェア構成を示す図である。画像形成装置200は、コントローラユニット1aおよび表示ユニット3aから構成される。画像形成装置200は、画像形成装置100のコントローラユニット1が備えていた通信用インタフェース(USB HOST)14および表示ユニット3が備えていた通信用インタフェース(USB I/F)312を、それぞれ無線I/F部15および314に置き換え、コントローラユニット1aと表示ユニット3aは無線通信を行う。なお、無線通信方式については特に規定しない。
なお、これら以外の部分については画像形成装置100と同様であるため、表示制御ユニット31aと制御部311aを除き、同一の符号を付して説明は省略する。このように、コントローラユニット1aと表示ユニット3aが無線通信を行う構成の画像形成装置200に対しても、実施の形態1で説明した操作画面更新制御の処理を適用可能であり、同様の効果が得られる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、実施の形態1にかかる画像形成装置100の機能に加えて、文字フォントデータを用いて第2操作画面を生成する機能が追加される。
図7は、本実施の形態にかかる画像形成装置1000のハードウェア構成を示す図である。画像形成装置1000は、コントローラユニット1bおよび表示ユニット3bから構成される。画像形成装置1000は、実施の形態1で示した画像形成装置100に対して外部媒体I/F部16が追加されたものである。外部媒体I/F部16は、例えば、SDカード等の外部記憶媒体5を接続するためのインタフェースである。これ以外の部分については実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
次に、コントローラユニット1bの制御部11bおよび表示ユニット3bの表示制御ユニット31bの制御部311bが備える各部の構成および機能について説明する。なお、これら以外の部分については実施の形態1の画像形成装置100と同様であるため、同一の符号を付して説明は省略する。
図8は、コントローラユニット1bの制御部11bおよび表示ユニット3bの制御部311bの機能構成を示すブロック図である。コントローラユニット1bの制御部11bは、本図に示すように、判断部101と、画面構成データ取得部102と、機能制御部103と、文字フォントデータ取得部110と、第1通信部104とを主に備える。また、表示ユニット3bの制御部311bは、表示制御部320と、入力制御部321と、生成部401と、第2通信部323とを主に備える。
本実施の形態では、文字フォントデータ取得部110と、生成部401の構成および機能について説明する。なお、これ以外の各部の構成および機能については実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
生成部401は、コントローラユニット1bから画面構成データを受信すると、画面構成データの表示要素に表示文字が含まれているか否かを確認する。そして、生成部401は、表示文字が含まれていることを確認した場合には、第2通信部323を介して、コントローラユニット1bに表示文字に対応する文字フォント(操作画面に表示させるフォント)データの取得要求を送信する。
文字フォントデータ取得部110は、表示ユニット3bから文字フォントデータの取得要求を受信すると、外部記録媒体5に要求内容に対応する文字フォントが格納されているか否かを確認し、格納されている場合は、対応する文字フォントを読み出して表示ユニット3bに転送する。
次に、コントローラユニット1bと表示ユニット3bによる操作画面更新処理の手順について説明する。図9は、操作画面更新処理の手順を示すシーケンス図である。
ステップS20からステップS22までの処理は、図5で説明した実施の形態1の画像形成装置100による操作画面更新処理の手順を示すシーケンス図のステップS10からステップS12と同様であるため説明を省略する。
ステップS23において、生成部401は、受信した画面構成データに表示文字が含まれているか否かを確認し、表示文字が含まれていることを確認した場合に、第2通信部323を介して、コントローラユニット1bに文字フォントデータの取得要求を送信する(ステップS23)。
コントローラユニット1bは、第1通信部104を介して、表示ユニット3bから文字フォントデータの取得要求を受信すると、文字フォントデータ取得部110は、外部媒体等から文字フォントデータを取得する(ステップS24)。具体的には、文字フォントデータが記憶された外部記憶媒体5が外部媒体I/F部16に接続された状態で表示ユニット3bから文字フォントデータの取得要求を受信すると、要求内容に対応する文字フォントデータが外部記憶媒体5に格納されているか否かを確認し、格納されている場合に、対応する文字フォントデータを読み出す。
文字フォントデータ取得部110は、文字フォントデータを取得すると、第1通信部104を介して、取得した文字フォントデータを表示ユニット3bに送信する(ステップS25)。
生成部401は、第2通信部323を介して、文字フォントデータを取得し、操作画面データを生成する(ステップS26)。なお、ステップS27からステップS31までの処理は、実施の形態1で説明した図5のシーケンス図のステップS14からステップS18と同様であるため説明を省略する。
このような構成により、コントローラユニット1bおよび表示ユニット3bの双方の記憶領域を圧迫することなく操作画面表示の多言語化を実現できる。
なお、コントローラユニット1bと表示ユニット3bは、USB HOST14およびUSB I/F312に代えて、それぞれ無線I/F部15および314を備えた構成としてもよい。すなわち、無線通信を利用して文字フォントデータの取得要求および文字フォントデータの転送を行うようにしてもよい。また、コントローラユニット1bが外部媒体I/F部16を備えるのではなく、表示ユニット3bが外部媒体I/F部16を備えた構成としてもよい。なお、本実施の形態では、言語に対応したフォントデータを取得することとしたが、これに限定されるものではなく、明朝体や、ゴシック体等の字体に対応したフォントデータを取得することとしてもよい。
(実施の形態2の変形例)
図10は、実施の形態2の変形例にかかる画像形成装置1100のハードウェア構成を示す図である。画像形成装置1100は、コントローラユニット1cおよび表示ユニット3cから構成され、ネットワーク700を介して文字フォントサーバ6と接続されている。画像形成装置1100は、実施の形態1にかかる画像形成装置100が備えるコントローラユニット1に対してNIC(Network Interface Card)17が追加されている。NIC17は、コントローラユニット1cをネットワーク700に接続するための通信手段である。
図11は、コントローラユニット1cの制御部11cおよび表示ユニット3Cの表示制御ユニット31c(図10)の制御部311cの機能構成を示すブロック図である。コントローラユニット1cの制御部11cは、本図に示すように、判断部101と、画面構成データ取得部102と、機能制御部103と、文字フォントデータ取得部120と、第1通信部104と、HDD12とを主に備える。なお、文字フォントデータ取得部120以外のコントローラユニット1cの構成および表示ユニット3の構成は実施の形態2と同様であるため説明を省略する。
文字フォントデータ取得部120は、表示ユニット3cから文字フォントデータの取得要求を受信すると、要求内容に対応する文字フォントデータをネットワーク700経由でしゅとく可能か否かを確認する。具体的には、アクセスが可能な状態にある文字フォントサーバ6に対して、所望の文字フォントデータを保持しているかどうかを確認する。そして、所望の文字フォントデータが保持されている場合には、対応する文字フォントデータを文字フォントサーバ6から取得し、表示ユニット3cに送信する。
なお、画像形成装置200による操作画面更新処理は、画像形成装置1000による操作画面更新処理と同様であるため説明を省略する。
このような画像形成装置200の構成を採用した場合も、画像形成装置1000と同様に、コントローラユニット1cおよび表示ユニット3cの双方の記憶領域を圧迫することなく操作画面表示の多言語化を実現できる。
なお、コントローラユニット1cと表示ユニット3cは、USB HOST14およびUSB I/F312に代えて、それぞれ無線I/F部15および314を備えた構成としてもよい。すなわち、無線通信を利用して文字フォントデータの取得要求および文字フォントデータの転送を行うようにしてもよい。また、NIC17は、ネットワーク700との接続に無線通信を利用してもよい。
(第3の実施の形態)
実施の形態1および2では、操作画面を生成する生成部は表示ユニットが備えていた。これに対し、本実施の形態では、コントローラユニットが生成部を備える。そして、生成部は、表示ユニットから表示ユニットを構成する構成情報を取得し、構成情報に基づいて操作画面を生成する。
図12は、本実施の形態にかかる画像形成装置1200のハードウェア構成を示す図である。画像形成装置1200は、コントローラユニット1dおよび表示ユニット3dから構成される。コントローラ1dの構成は図1のROM/RAM13を分割したROM13aとRAM13bを除き、実施の形態1および2と同様であるため、ここでは、表示ユニット3dの構成について説明する。
表示ユニット3dは、入力部として、ハードウェアキー(キースイッチ)の押下による入力イベントを受け付けるキー入力部34と、ソフトウェアキーのタッチによる入力イベントを受け付けるタッチパネル部35とを備え、出力部として、ディスプレイにあたる表示パネル32と、そのディスプレイのバックライトの光源であるLED(Light Emitting Diode:発光する半導体素子)に電圧を印加するLED出力部33とを備えている。
また、制御部として、上記入出力部の制御を行う表示制御ユニット31dを備え、それぞれがバスで相互に接続されている。
さらに、操作部制御ユニット41は、制御部411と、ROM412と、RAM413と、USBI/F414と、表示制御部415と、入出力制御部416とを備え、それぞれがバスで相互に接続されている。
操作部制御ユニット41は、CPU411により、ROM412に記憶されたプログラムをRAM413に読み出し実行することで、搭載装置を制御し、表示ユニット3dの全体制御を実現する。
また、操作部制御ユニット41は、USBによるデータ通信用I/FであるUSBI/F414を介して、コントローラユニット1dのUSB HOST14と相互に接続されており、コントローラユニット1dと表示ユニット3dとの間で通信経路を確立し、データ通信を可能としている。
操作部制御ユニット41の表示制御部415は、表示パネル32と接続されており、表示する画像データの転送など、表示パネル32を制御する。また、入出力制御部416は、LED出力部33、キー入力部34、及びタッチパネル部35と接続されており、LEDへの電圧印加や入力イベントの受付など入出力に関する制御を行う。
以上のような構成により、コントローラユニット1dは、例えば、表示ユニット3dのキー入力部34を介して、ユーザからの原稿読み取り要求の入力イベントを受け付けると、その旨が、表示ユニット3dから制御部811に通知され、制御部811が、スキャナ部2へ原稿の読み取り動作を指示する。その結果、スキャナ部2が動作指示に従って原稿を読み取り、読み取った画像が、コントローラユニット1dを介して表示ユニット3dへ転送され、表示パネル32に、読み取り画像を表示する。
このようなハードウェア構成を備えた画像形成装置1200は、装着された表示ユニット3dから取得した機器に関する情報(構成情報)に基づき、コントローラユニット1dで表示ユニット3dの機器仕様に応じた表示画面(画面データ)を生成し、表示ユニット3dで生成後の表示画面を表示する「表示制御機能」を有している。
これにより、画像形成装置1200は、ユーザの要求により変更された表示ユニット3dのハードウェア構成や機能構成に応じて、適切な画面表示を行うことができる。
図13は、画像形成装置1200の機能構成を示すブロック図である。画像形成装置1200の表示制御機能は、コントローラユニット1dで動作する機能部と、表示ユニット3dの表示ユニット3dで動作する機能部とが、連携動作することにより実現される。
図13に示すように、コントローラユニット1dで動作する機能部には、接続検知部51と、構成情報読み取り部52と、座標情報読み取り部53と、キー入力情報読み取り部54と、画面変更判定部55と、画面生成部56と、生成画面転送部57とがあり、一方、表示ユニット3dで動作する機能部には、構成情報取得部61と、座標情報取得部62と、キー入力情報取得部63と、切替・出力制御部64とがある。
以下、各機能部と機能部間の連携動作について詳しく説明する。なお、本実施形態に係る表示制御機能は、主に、「(A)表示装置が変更されたとき(取り替えられたとき)」と、「(B)表示装置変更後に表示画面が変更されるとき(切り替わるとき)」に表示制御を行うことから、上記(A)及び上記(B)に示す制御タイミング別に説明を行う。
(A)表示ユニット3dが変更されたときの表示制御
表示ユニット3dが変更されたときに、コントローラユニット1dで動作する各機能部について説明する。
接続検知部51は、画像形成装置1200に、表示ユニット3dが接続されたか否かを検知する。その検知方法としては、例えば、USB HOST14と、表示ユニット3dのUSBI/F414との間で通信経路が確立したか否かを判断することで検知する。
構成情報読み取り部52は、画像形成装置1200に接続された表示ユニット3dから、表示ユニット3dが保持する構成情報を読み取る。
表示ユニット3dは、表示ユニット3dのROM412に、自装置のハードウェア構成や機能構成を含む機器に関する情報を、予めデータファイルとして保持している。これが上記構成情報にあたる。
上記構成情報は、例えば、表示パネル32が表示可能な画面サイズやフルカラー表示の有無、また、LEDの個数などの表示(出力)に関する情報や、キースイッチの個数やキースイッチに対応する機能、また、タッチパネル部35の装着有無などの入力に関する情報とから構成されている。
構成情報読み取り部52が上記構成情報を読み取るためには、画像形成装置1200と表示ユニット3dとの間のデータ通信が可能となっていなければならない。
そこで、構成情報読み取り部52は、接続検知部51の検知結果に基づいて機能する。すなわち、画像形成装置1200に表示ユニット3dが接続されたときに、上記構成情報の取得を、後述する表示ユニット3dで動作する構成情報取得部61へ要求する。
画面生成部56は、取得された構成情報に基づいて、接続された表示ユニット3dのハードウェア構成や機能構成などに応じた表示画面(少なくとも1つ以上のグラフィック部品からなる画像データ)を生成する。そのため、画面生成部56は、例えば、構成情報の画面サイズに基づき、表示ユニット3dの表示パネル32がサポートする表示領域に適した画面データを生成する。その生成方法としては、元データの画像サイズと、取得した画面サイズとの比率を基に、元データを画面サイズに合わせてリサイズ(拡大/縮小)し、表示領域に適した画面データを生成する。
生成画面転送部57は、生成された画面データを、通信経路を介して、表示ユニット3dへ転送する。
続いて、表示ユニット3dで動作する各機能について説明する。
構成情報取得部61は、コントローラユニット1dで動作する構成情報読み取り部52に対応する機能で、取得要求された構成情報を、表示ユニット3dのROM412から取得する。
切替・出力制御部64は、コントローラユニット1dで動作する生成画面転送部57に対応する機能で、現在表示パネル32に表示されている画面を、生成画面転送部57により転送された画面データに基づく画面へ切り替えて表示する。なお、切替・出力制御部64は、表示ユニット3dの表示制御部415で動作する機能である。
図14は、表示装置変更時の画面表示を行う処理手順例を示すシーケンス図である。画像形成装置1200は、まず、コントローラユニット1dで動作する接続検知部51により、表示ユニット3dが接続されたことを検知する(ステップS101)。
接続が検知されると、その旨が構成情報読み取り部52へ通知され(ステップS102)、構成情報読み取り部52が、表示ユニット3dで動作する構成情報取得部61に対して、表示ユニット3dの構成情報の取得を要求する(ステップS103)。
構成情報取得部61は、表示ユニット3dのROM412に保持される構成情報を読み出し、USBI/F414の送受信バッファ(データ送受信用の記憶領域)へ書き込み(構成情報をバッファへ格納し)(ステップS104)、その旨を、コントローラユニット1dで動作する情報取得要求元の構成情報読み取り部52へ通知する。
その結果、構成情報読み取り部52は、通信経路を介して、USBI/F414の送受信バッファに書き込まれた構成情報の読み取りを開始する(ステップS105)。
構成情報読み取り部52は、構成情報を読み取ると、コントローラユニット1dで動作する画面生成部56に、表示ユニット3dのハードウェア構成や機能構成に応じた表示画面の生成を要求する(ステップS106)。このとき、構成情報取得部52は、画面生成部56に、読み取った構成情報を渡し、画面生成要求を行う。
画面生成部56は、受け取った構成情報の画面サイズに基づいて、表示パネル32の表示領域に適した画面データを生成し、生成した画面データを、コントロールユニット11dのRAM13bに一時保持する(ステップS107)。
表示画面が生成されると、その旨が、コントローラユニット1dで動作する生成画面転送部57へ通知され(ステップS108)、生成画面転送部57が、生成後の画面データを、通信経路を介して、表示ユニット3dのUSBI/F414の送受信バッファへ書き込み(生成後の画面データをバッファへ格納し)、その旨が、表示ユニット3d(さらに表示制御部415)で動作する切替・出力制御部64へ通知する。
その結果、切替・出力制御部64は、USBI/F14の送受信バッファに書き込まれた画面データの読み出しを開始し、生成画面転送部57から転送される(ステップS109)。このとき、転送された画面データは、表示ユニット3dのRAM413に一時保持される。
切替・出力制御部64は、RAM413に画面データが保持されたことを受けて、画面データを読み出し、表示画面の切替とその表示(出力)タイミングを制御する(ステップS110)。
その結果、表示パネル32の表示画面が切り替わり、ユーザにとって操作性や利便性に優れたUI環境が提供される。
以上説明したように、画像形成装置1200は、コントローラユニット1d側で、コントローラユニット1dで動作する各機能部により、接続された表示ユニット3dから取得した構成情報に基づき、表示ユニット3dの機器仕様に対応する画面データを生成する。一方、表示ユニット3d側では、表示ユニット3dで動作する各機能部により、コントローラユニット1dで生成された画面データに基づく表示を行う。
(B)表示装置変更後に表示画面が変更されるときの表示制御
《コントローラユニットで動作する機能》 表示ユニット3dが変更された後に、コントローラユニット1dで動作する各機能部について説明する。
コントローラユニット1dは、表示ユニット3dに備えられた入力装置であるタッチパネル部35及び/又はキー入力部34から取得され保持されている入力情報を読み取る機能部を有している。すなわち、これらの機能部により、各種入力装置を介した入力操作により、タッチパネル部35及び/又はキー入力部34から入出力制御部416へ出力された各種データを、表示ユニット3dからコントローラユニット1dへ読み取る。
座標情報読み取り部53は、画像形成装置1200に接続された表示ユニット3dが、タッチパネル部35を介して受け付けたタッチ入力時の座標情報(例えば「表示ユニット3dの表示領域におけるタッチ入力の位置を示す座標値[x,y]」)を読み取る。
また、キー入力情報読み取り部54は、画像形成装置1200に接続された表示ユニット3dが、キー入力部34を介して受け付けたキー入力時のキー入力情報(例えば「キー入力操作により指示された要求動作を示すキー入力イベントの識別情報」)を読み取る。
画面変更判定部55は、各種入力装置からのユーザによる入力操作(タッチ入力及び/又はキー入力)により表示画面の変更が必要か否かを判定する。すなわち、入力操作により表示画面の切り替えが発生し、画面生成部56により、表示パネル32の表示領域に適した画面データを生成する必要があるか否かを判定する。
また、画面変更判定部55は、上記判定において、座標情報読み取り部53から受け取った座標情報、又は、キー入力情報読み取り部54から受け取ったキー入力情報に基づいて行う。
座標情報を受け取った場合(タッチ入力の場合)には、受け取った座標情報と、前回受け取った座標情報とを比較し、その比較結果に基づき判定する。より具体的には、互いの座標情報が異なる比較結果が得られた場合(前回の座標情報から変化した場合)、新たにタッチ入力されたと判断し、受け取った座標情報に基づき指示された動作要求を特定し、表示画面の変更が必要と判定する。
また、キー入力情報を受け取った場合(キー入力の場合)も、座標情報を受け取った場合と同様に、受け取ったキー入力情報と、前回受け取ったキー入力情報とを比較し、その比較結果に基づき判定する。互いのキー入力情報が異なる比較結果が得られた場合(前回のキー入力情報から変化した場合)、新たにキー入力されたと判断し、受け取ったキー入力情報に基づき指示された動作要求を特定し、表示画面の変更が必要と判定する。
画面変更判定部55は、上記判定方法により表示画面の変更が必要と判定した場合、表示パネル32の表示領域に適した画面データの生成を画面生成部56へ指示する。
このように、画面変更判定部55は、「入力操作が行われたか」や「表示画面の切り替えが必要か」を、上記座標情報又は上記キー入力情報に基づき判断している。このことから、座標情報読み取り部53及び/又はキー入力情報読み取り部54は、通信経路を介して、定期的に表示ユニット3dへアクセスし、表示ユニット3dにおいて、タッチパネル部35及び/又はキー入力部34から取得された各情報を読み取って、画面変更判定部55へと渡す。また、画面変更判定部55は、受け取った各情報をRAM13bに一時保持しておき、判定時に用いる。
続いて、表示ユニット3dで動作する各機能について説明する。表示ユニット3dは、自装置に備えられた入力装置であるタッチパネル部35及び/又はキー入力部34からの入力情報を取得する機能部を有している。すなわち、これらの機能部により、各種入力装置を介した入力操作により、タッチパネル部35及び/又はキー入力部34から入出力制御部416へ出力された各種データ(出力データ)を入力情報として取得する。
座標情報取得部62は、コントローラユニット1dで動作する座標情報読み取り部53に対応する機能で、表示ユニット3dのタッチパネル部35が入力操作により受け付けたタッチ入力時の出力データ(タッチパネル部35からの入力情報)を基に、座標情報を取得する。
ここで、操作パネルに液晶タッチパネルを用いる場合には、光センサ液晶パッドを用いることができる。光センサ液晶パッドは、液晶パネルのトランジスタ形状面に光センサを内蔵し、液晶表面での指のマルチタッチやペンの動き、形状を認識するデバイスである。なお、光センサ液晶パッドを用いた場合、抵抗膜方式や静電容量方式の液晶タッチパネルのように液晶パネル表面にタッチセンサーや保護膜を設ける必要がなく、液晶パネル表面において、指のマルチタッチやペンの動きや形状を認識することが可能となる。
また、キー入力情報転送部63は、コントローラユニット1dで動作するキー入力情報読み取り部54に対応する機能で、表示ユニット3dのキー入力部34が入力操作により受け付けたキー入力時の出力データ(キー入力部34からの入力情報)を基に、キー入力情報を取得する。
表示ユニット3dのタッチパネル部35及び/又はキー入力部34が入力操作により受け付けたときに得られる出力データは、後に、コントローラユニット1dで動作する画面変更判定部55による判定処理で用いられるが、必ずしも、その判定処理で使用可能な形式のデータであるとは限らない。
そのため、座標情報取得部62及び/又はキー入力情報取得部63は、タッチパネル部35及び/又はキー入力部34からの出力データを、画面変更判定部55の判定処理において使用可能なデータへ変換している。例えば、座標情報取得部62では、タッチ入力時にタッチパネル部35から入出力制御部416に出力されたデータを、タッチ入力の位置を示す座標データへ変換する。キー入力情報取得部63も同様に、キー入力時にキー入力部34から入出力制御部416に出力されたデータを、後の判定処理に使用可能なデータ(キー入力イベントの識別情報)へ変換する。
なお、座標情報取得部62及び/又はキー入力情報取得部63は、表示ユニット3dの入出力制御部416で動作する機能である。
(B−1)タッチ入力時
図15は、本実施形態に係るタッチ入力時の画面表示を行う処理手順例を示すシーケンス図である。
本実施形態に係る画像形成装置1200は、まず、表示ユニット3dのタッチパネル部35が、タッチ入力(タッチパネル押下)を受け付けると、表示ユニット3dの表示ユニット3dの入出力制御部416で動作する座標情報取得部62により、受け付けたタッチ入力に対応する出力データを基に座標情報が取得され、表示ユニット3dのUSBI/F414の送受信バッファに書き込まれる(座標情報がバッファへ格納される)(ステップS201)。このとき、座標情報取得部62は、タッチパネル部35から入出力制御部416へ出力されたデータを座標データへ変換し、バッファへ書き込む。
一方で、コントローラユニット1dでは、座標情報読み取り部53により、定期的に、通信経路を介して、表示ユニット3dのUSBI/F414の送受信バッファへアクセスする(ステップS202)。
座標情報読み取り部53は、バッファに書き込まれた座標情報を読み取り(ステップS203)、コントローラユニット1dで動作する画面変更判定部55に、入力操作により表示画面の変更(表示画面の切り替え)が必要か否かの判定を要求する(ステップS204)。このとき、座標情報読み取り部53は、画面変更判定部55に、読み取った座標情報を渡し、判定要求を行う。
画面変更判定部55は、前回の入力操作の際に、座標情報読み取り部53から受け取った座標情報と、ステップS204において受け取った座標情報とを比較し、判定する(ステップS205)。
画面変更判定部55は、両データが異なる(座標情報に変更がある)場合に(ステップS206:YES)、入力操作により表示画面が変更され、画面遷移後の新たな表示画面の生成が必要と判断し、コントローラユニット1dで動作する画面生成部56に、表示ユニット3dのハードウェア構成や機能構成に応じた表示画面の生成を要求する(ステップS207)。
一方、両データが同じ(座標情報に変更がない)場合に(ステップS206:NO)、入力操作による表示画面の変更はなく、画面遷移による新たな表示画面の生成が必要ないと判断し、図中の処理を終了する。
以降、ステップS208からS211の処理手順は、図14を用いて説明を行ったステップS107からS110と同様であることから、便宜説明を省略する。
(B−2)キー入力時
図16は、本実施形態に係るキー入力時の画面表示を行う処理手順例を示すシーケンス図である。
画像形成装置1200は、まず、表示ユニット3dのキー入力部34が、キー入力(ハードウェアキー押下)を受け付けると、表示ユニット3dの入出力制御部416で動作するキー入力情報取得部63により、受け付けたキー入力に対応する出力データを基にキー入力情報が取得され、表示ユニット3dのUSBI/F414の送受信バッファに書き込まれる(キー入力情報がバッファへ格納される)(ステップS301)。このとき、キー入力情報取得部63は、キー入力部34から入出力制御部416へ出力されたデータをキー入力データへ変換し、バッファへ書き込む。
具体的には、キー入力部34のテンキー(不図示)に、表示ユニット3dの種類ごとに数値が予め割り当てられており、入力情報取得部63は、ユーザにより押下されたテンキーに基づいて入力情報を取得することができる。例えば、テンキー「1」にはWVGA(Wide VGA)操作が、テンキー「2」にはHVGA(Half VGA)操作が割り当てられている。
テンキーを用いて入力情報を取得する場合、表示ユニット3dの表示制御部415は、表示ユニット3dが画像形成装置1200に装着された場合、初回電源ON時に、表示パネル32に種別Noを表示する。ユーザ(製造者を含む)は、表示された情報に合わせてテンキーを押下する。
一方で、コントローラユニット1dでは、キー入力情報読み取り部54により、定期的に、通信経路を介して、表示ユニット3dのUSBI/F414の送受信バッファへアクセスする(ステップS302)。
キー入力情報読み取り部54は、バッファに書き込まれたキー入力情報を読み取り(ステップS303)、コントローラユニット1dで動作する画面変更判定部55に、入力操作により表示画面の変更(表示画面の切り替え)が必要か否かの判定を要求する(ステップS304)。このとき、キー入力情報読み取り部54は、画面変更判定部55に、読み取ったキー入力情報を渡し、判定要求を行う。
画面変更判定部55は、前回の入力操作の際に、キー入力情報読み取り部54から受け取ったキー入力情報と、ステップS304において受け取ったキー入力情報とを比較し、判定する(ステップS305)。
画面変更判定部55は、両データが異なる(キー入力情報に変更がある)場合に(ステップS306:YES)、入力操作により表示画面が変更され、画面遷移後の新たな表示画面の生成が必要と判断し、コントローラユニット1dで動作する画面生成部56に、表示ユニット3dのハードウェア構成や機能構成に応じた表示画面の生成を要求する(ステップS307)。
一方、両データが同じ(座標情報に変更がない)場合に(ステップS306:NO)、入力操作による表示画面の変更はなく、画面遷移による新たな表示画面の生成が必要ないと判断し、図中の処理を終了する。
以降、ステップS308からS311の処理手順は、図14を用いて説明を行ったステップS107からS110と同様であることから、便宜説明を省略する。
以上説明したように、画像形成装置1200は、コントローラユニット1d側で、コントローラユニット1dで動作する各機能部により、表示ユニット3dに備えられた各種入力装置であるタッチパネル部35及び/又はキー入力部34を介して受け付けた、ユーザからの入力操作に応じて(タッチパネル部35から得られた座標情報やキー入力部34から得られたキー入力情報に基づき)、表示画面の変更(表示画面の切り替え)が必要か否かを判断し、必要であると判断した場合に、接続された表示ユニット3dから取得した構成情報に基づき、表示ユニット3dの機器仕様に応じた表示画面を生成する。一方、表示ユニット3d側では、表示ユニット3dで動作する各機能部により、コントローラユニット1dで生成された表示画面を表示し、画面を遷移する(表示画面を切り替える)。
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1200は、ユーザの要求により表示ユニット3dが変更された場合に(取り替えられた場合に)、画像形成装置1200のコントローラユニット1dで、接続された表示ユニット3dから取得し、取得した構成情報に基づき、表示ユニット3dの機器仕様に応じた表示画面を生成する。生成された表示画面は、接続時に確立された通信経路を介して、表示ユニット3dへ転送され、表示ユニット3d側の表示ユニット3dが、コントローラユニット1dで生成された表示画面を表示する。
また、表示ユニット3dが接続された後は、コントローラユニット1dで、表示ユニット3dのタッチパネル部35及び/又はキー入力部34を介して受け付けた、ユーザからの入力操作に応じて、表示画面の変更(表示画面の切り替え)が必要か否かを判断し、必要であると判断した場合に、接続された表示ユニット3dから取得した構成情報に基づき、表示ユニット3dの機器仕様に応じた表示画面を生成する。その結果、表示ユニット3dが、コントローラユニット1dで生成された表示画面を表示し、画面を遷移する(表示画面を切り替える)。
これによって、画像形成装置1200では、ユーザの要求に応じて変更された表示ユニット3dのハードウェア構成や機能構成などに対して、柔軟に対応可能な表示制御を行うことができる。
その結果、ユーザは、画像形成装置1200の操作部である表示ユニット3dを自由に取り替えることが可能となり、画像形成装置1200は、ユーザに対して、操作性や利便性に優れたUI環境を提供することができる。
なお、上記実施形態に係る画像形成装置1200が有する「表示制御機能」は、図を用いて説明を行った各処理手順を、プログラミング言語でコード化したプログラムを、コントローラユニット1d及び表示ユニット3dで実行することで実現することができる。よって、上記プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(不図示)に格納することができる。
よって、上記プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び半導体メモリなどの種々の記録媒体に記憶させることによって、これらの記録媒体を読み取り可能なドライブ装置(不図示)を介して、画像形成装置1200及び表示ユニット3dにインストールすることができる。また、画像形成装置1200が、ネットワークなどのデータ伝送路に接続可能なデータ通信I/F(不図示)を備えている場合には、インターネットなどの電気通信回線を用いて上記プログラムをダウンロードし、インストールすることもできる。
また、上記実施形態では、表示ユニット3dのハードウェア構成として、タッチパネル部35やキー入力部34を備えている例を挙げて説明を行ったが、これら2つの構成要素は、表示ユニット3dにとって必ずしも必要な構成ではない。ユーザからの入力操作を受け付けるためには、どちらか一方が備わっていればよい。
よって、上記実施形態で説明を行った表示制御機能では、必ずしも、座標情報読み取り部53、キー入力情報読み取り部54、座標情報取得部62、及びキー入力情報取得部63の各機能部を有する必要はない。上記表示制御機能の構成では、タッチパネル部35やキー入力部34を備えた表示ユニット3dに対応する機能構成を例に説明を行ったが、これらの機能部は、装着する表示ユニット3dのハードウェア構成や機能構成などに応じて、座標情報読み取り部53と座標情報取得部62、又はキー入力情報読み取り部54とキー入力情報取得部63の組み合わせで、他の機能部と構成可能である。
また、上記実施形態で説明を行った表示制御機能では、表示ユニット3dの画面サイズに応じて表示画面を生成し表示する動作例を示したが、この内容に本発明が限定されるものではない。本実施形態に係る表示制御機能は、表示カラー仕様などの各種ハードウェア構成や機能構成などに応じた表示制御を可能としている。
また、上記実施形態で説明を行った表示制御機能では、画像形成装置1200に接続される表示ユニット3dから構成情報を取得する動作例を示したが、この内容に本発明が限定されるものではない。例えば、画像形成装置1200が、表示ユニット3dを一意に特定可能な識別情報を取得する構成でもよく、装着された表示ユニット3dのハードウェアや機能の特性を、画像形成装置1200側で判断可能な構成であれば良い。
最後に、上記実施形態に挙げた形状や構成に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
なお、上記実施の形態では、本発明の画像形成装置を、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機に適用した例を挙げて説明するが、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。