JP6084699B2 - カーボネートを用いるカルボン酸のアルコール媒介エステル化 - Google Patents

カーボネートを用いるカルボン酸のアルコール媒介エステル化 Download PDF

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Description

優先権の主張
本出願は、その内容を本明細書に組み込む、2012年10月29日出願の米国仮出願第61/719,537号の優先権の利益を主張する。
本発明は、有機酸からエステルを調製するための化学プロセスに関する。詳細には、本発明は、エステルを生成するための溶媒中でのカルボン酸のカーボネートとの反応に関する。
エステルは、合成有機化学のすべての領域において様々な役割で遭遇する重要なクラスの化合物である。エステルを調製する一般的な方法は、カルボン酸から出発し、カルボン酸は酸触媒作用を用いてアルコールと直接縮合される(フィッシャーエステル化)。これらの先行のエステル化方法は、その有用性にもかかわらず、いくつかの環境上の欠点を有する。フィッシャーエステル化は、典型的には、強い腐食性の無機酸(例えば、pKa<0)により触媒される平衡プロセスである。反応中に発生する水は、共沸によってもしくは脱水剤の使用によって連続的に除去する、またはその役割を大過剰のアルコールの使用によって相殺しなければならない。メタノールやエタノールなどの一般に使用されるアルコールは、遺伝子傷害性の硫酸アルキルを発生しうる。アシル化およびアルキル化は、塩の発生、毒性の触媒および試薬の使用ならびに塩素化溶媒の使用のために、本質的に汚染性である。
近年、化学者達は汚染性が少なくより環境にやさしくありうる他のエステル調製手法に着目してきた。炭酸ジメチル(DMC)は、アニリン類、フェノール類、活性メチレン化合物およびカルボン酸の酸または塩基触媒メチル化またはメトキシカルボニル化のいずれにおいても「グリーン」な試薬として重要性を増してきた。DMCの魅力は、DMCが無毒であり、副生成物としてCOとメタノール(回収可能)しか生じないという事実にある。
いくつかのグループが、アニリン類、フェノール類、活性メチレン化合物およびカルボン酸の塩基触媒メチル化またはメトキシカルボニル化においてDMCを用いる異なる手法を提案してきた。他のグループは、酸触媒作用下で、穏和な(約80〜90℃)無溶媒条件下DMCおよび炭酸ジエチル(DEC)を用いるカルボン酸のエステル化のための化学選択的プロセスを提案してきた。(Vamsi V. Rekhaら、「A Simple, Efficient, Green, Cost Effective and Chemoselective Process for the Esterification of Carboxylic Acids」、Organic Process Research & Development、Vol.13、No.4、769-773(2009)参照。)このプロセスは、HSOやp−トルエンスルホン酸(PTSA)などの強酸(すなわち、pKa<0)、またはm−トルイル酸(MTA)などの弱酸の使用を必要とし、これにより精製前の下流の中和工程が必要となる。
DMCを用いた有機酸の現行のエステル化反応に伴う別の問題は、反応がジメチルホルムアミド(DMF)中で実施されることが多いことであり、これは、DMFの高い沸点(例えば、約153℃)と、毒性が高く反応性のジメチルアミンの形成につながりうる経時的な分解傾向のために、合成後の下流における処理および精製において困難となりうる。所望のエステル生成物のこうした汚染は、コストがかかり、有害となりうる。
前述の欠点の観点から、外部(extrinsic)触媒に依存するエステル化反応に関連した問題を排除または最小化できる新規なエステル化のプロセスが必要とされている。
本発明は、エステルを調製する方法を提供する。本方法は、アルコール含有溶媒の存在下でかつ外部の酸性または塩基性触媒種のいずれもなしの有機酸のジアルキルカーボネート(diakylcarbonate)との反応を伴う。本方法は、対応するエステルを単離することをさらに含む。有機酸は、モノ−、ジ−、トリ−カルボン酸またはこのような有機酸の組合せである。溶媒はアルコール、異なるアルコールの混合物、またはアルコールと非アルコール種の組合せからなる。アルコールは、ジアルキルカーボネートと有機酸との反応における媒介剤として機能する。アルコールの固有の求核性がエステル合成を推進するため、外部の酸または塩基触媒は存在しない。反応種に応じて、モノエステル、ジエステル、もしくはトリエステルを別々に、またはこれらの混合物を多様な組合せで生成することができる。
別の態様では、本発明は、酸または塩基触媒のいずれも存在しないアルコール含有溶媒中のカルボン酸のカーボネートとの反応から形成されるエステル化合物に関する。
本方法のさらなる特徴および利点を、後述の詳細な説明において開示する。前述の概要ならびに後述の詳細な説明および実施例のいずれも単に本発明を表すものであり、特許請求される本発明を理解するための概説を提供することを意図していることが理解される。
本プロセスの繰返しによるエステル化反応を例示する図である。 in−situカーボネート複分解についての律速段階を例示する図である。 本発明の一実施形態による、多様なカルボン酸を炭酸メチルとメタノール中で反応させる、一組のエステル化反応を示す図である。 本発明の一実施形態による、多様なカルボン酸を炭酸ジエチルとエタノール中で反応させる、一連のエステル化反応を示す図である。 レブリン酸をアルコール溶媒なしで無希釈カーボネート中で反応させる、比較のための一連のエステル化反応を示す図である。
セクションI−説明
本開示では、本発明者らは、アルコール溶媒(例えば、メタノールまたはエタノール)中で、環境にやさしい、またはいわゆる「グリーン」な無毒のジアルキルカーボネート(例えば、炭酸ジメチルまたはジエチル)を使用して有機酸からエステルを調製する容易で効果的な方法を記載する。エステル合成のプロセスは、比較的短い反応時間にわたって行われる、外部の酸または塩基触媒のいずれも存在しない、有機酸とカーボネートとのアルコール媒介反応を伴う。この手法は、エステル化を起こすのに、付加的な外部の酸または塩基触媒が全く必要ではないという点で前例がない。本プロセスによる有機酸のジアルキルカーボネートとのエステル化は、比較的高い収率(例えば、≧35%)において有機酸のその対応する有機酸アルキルエステルへの高い変換率(例えば、≧50%)をもたらす。中和を必要とせずに、例えば少なくとも分留、クロマトグラフィー、またはその両方などにより、アルキルエステルを反応混合物から容易に単離することができる。このプロセスは、副産物が最小量で達成される。
理論により拘束されるものではないが、図1は、本エステル化反応の提案された、非限定的な機構の説明図を示す。提案された機構では、有機酸は反応において2つの役割を果たす。有機酸自体が、第1に、カーボネートを活性化する働きをし、第2に、化学反応剤としての働きをする。有機酸による自己触媒作用が外部触媒に対する必要性を回避する。さらに、この機構は、アルコール溶媒/共溶媒が推定上の無水物構造の分解という不可逆段階において試薬として働き、生成物およびCOの形成をもたらすことを示す。
一般的に、本エステル化反応は、溶媒が試薬として働き、その大過剰によって反応を推進する、加溶媒分解を利用する。本プロセスによってエステル化が進行するためには、反応における溶媒はアルコールである。加溶媒分解反応は、電子に富む溶媒が、付加することにより、基質からの小分子または基の脱離を強制する求核剤として作用する、求核置換(すなわち、分子中の原子または原子団が別の原子または原子団により置きかえられる反応)を伴う。
従来のエステル化反応とは異なり、本方法では、アルコール含有溶媒は、アルコールのR置換基が脱離基に直接置きかわる従来の求核置換機構によって機能しない。理論により拘束されるものではないが、図2は本エステル化反応の推定上の律速段階を例示しており、これは複分解プロセスを介する、ジアルキルカーボネートからのアルキルカーボネートのin−situ発生を伴い、ここで無水エステルが形成される。分子間変換におけるこの一時的な中間体種は、アルコールの存在下でCOおよびモル当量のアルコールを放出しながら対応するアルキルエステルに急速に分解する。溶媒で複分解したカーボネートは統計的に優勢な生成物である。
この結果は、どの種類のアルコールが使用されるかに応じてどのカーボネートで出発するかは変更されるため、アルコール種が、カーボネート自体ではなく、無水物中間体の分解を通してエステル形成を推進することを示唆する。一般的に、対応するアルキルアルコール中でカルボン酸をジアルキルカーボネートと反応させる場合、アルコールのアルキル基がどのエステル種が発生するかを制御するようである。例えば、ジアルキルカーボネートのアルキル基がアルコールのものとは異なる場合(例えば、DMCとエタノール)、生じるエステルは主にアルコールのものと類似したアルキル基を有することになる(すなわち、ジエチル−エステル)。したがって、アルコール含有溶媒の存在はこのプロセスにとって重要である。エステル化反応はアルコール溶媒単独またはアルコールおよび非アルコール種を含有する混合溶媒により推進することができ、外部の酸または塩基触媒を全く必要としない。
反応においてカーボネートの量を超えるより多量のアルコールが、エステル化を完了に推進する助けとなるようである。したがって、特定の実施形態では、アルコールの存在量はカーボネートの化学量論量の約1.5〜3倍過剰である。他の実施形態では、アルコールの使用量は約2〜4倍、または望ましくはカーボネートの化学量論量の約5〜7または10倍過剰である。
反応において使用されるカーボネートの化学量論量は、有機酸のカルボキシル基数の過剰当量とすべきである。最小でも、カーボネートはカルボキシル基1個あたり約1.5または2当量とすべきである。典型的には、カーボネートの量はカルボキシル基1個あたり約2.5当量以上、より典型的には約3〜約5または7当量である。
ジアルキルカーボネートを用いたカルボン酸の本エステル化反応は典型的には液相中で、アルコール含有溶媒中で実施される。アルコールの特定の量およびアルコールの種は変動してもよい。溶媒は、完全に(すなわち、100%)アルコールもしくは異なるアルコールの混合物からなっていてもよく、またはアルコールおよび非アルコール種の混合物(例えば、in situで活性試薬を生ずることができる、アルコールおよびCOまたはカーボネート混合物)を含んでいてもよい。溶媒中に特定の量のアルコール種が、対応するジ−/モノ−エステルのより高い収率を永続させるためには必要とされる。溶媒中のアルコール濃度は、溶液の少なくとも約5重量%〜約10重量%とすべきである。
アルコールおよび非アルコール種の混合溶媒が、良好な収率のエステルを生成することができる。溶媒の非アルコール成分には、有機酸が反応の温度においてその中に少なくとも部分的に可溶であることを条件として、有機溶媒、例えば:カーボネート/CO、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、クロロホルム、酢酸エチルが含まれうる。
例えば、DMF/アルコール、例えばメタノールなどの混合溶媒またはブレンド系は、例えば表3の実施例7および20におけるように1:1の比で使用され、混合溶媒ブレンドは高分子量を有するカーボネート種に対する基質の溶解性を高めるのを促進することができる。別の例では、反応混合物がCOおよびメタノールを用いて不均一系触媒で調製され、DMCおよびメタノールを含有する反応生成物を生ずる。この反応生成物をコスト効率的で自動継続的な試薬系の一部とすることができ、純DMCを合成する必要性をなくすことを可能にする。(COおよびメタノールをDMCに変換するこのプロセスのより詳細については:各々の内容を参照により本明細書に組み込む、Michael A. Pachecoら、「Review of Dimethyl Carbonate (DMC) Manufacture and Its Characteristics as a Fuel Additive」、Energy & Fuels 1997、11、2-19;Masayoshi Hondaら、「Catalytic Synthesis of Dialkyl Carbonate from Low Pressure CO2 and Alcohols Combined with Acetonitrile Hydration Catalyzed by CeO2」、Catalysis A: General 384(2010)165-170;またはMasayoshi Hondaら、「Ceria-Catalyzed Conversion of Carbon Dioxide into Dimethyl Carbonate with 2-Cyanopyridine」、 ChemSUSChem、v.6、issue 8、pp.1341-1344、Aug. 2013を参照。)
R基が1〜12個の炭素、またはそれ以上を有する任意の液体アルコールが、溶媒(試薬)として働くことができる。R基は、飽和、不飽和、または芳香族とすることができる。メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコールは、それらの一般的な入手可能性、安価であること、またエステル化反応における機構的な簡潔さの点から、より典型的である。表1は、いくつかの不飽和および芳香族アルコールの非限定的な例を示し、これらは、その多様な変形体および誘導体を含む代替的な種を表す。これらのアルケン、アルキン、および芳香族アルコールは市販されており、比較的安価である。
Figure 0006084699
アルコール種の特定の選択が発生するエステル種の種類を決定しうる。特定の実施形態では、アルコールはジアルキルカーボネート中のアルキル基のものとは異なるR基を有していてもよい。例えば、ジアルキルカーボネート中のアルキル基がメチル基であり、アルコールがエチル基である場合である。あるいは、アルコール種は、例えば炭酸ジエチルと反応させるエタノールのように、ジアルキルカーボネート(diaklylcarbonate)のものと同数の炭素原子を有するR基を有することができる。
多様なアルキルカーボネート種を本プロセスによるエステル化反応において使用することができる。ジアルキルカーボネート中のアルキル基は、任意の数の炭素原子、例えば、1または2から18または20個までの炭素原子、典型的には1〜15個の間の炭素原子、より典型的には1〜10個の間の炭素原子を有していてもよい。好ましくは、アルキル基は1〜6個の炭素原子を有する。アルキル基は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、またはイソヘキシルとすることができる。好ましくは、アルキルはメチルまたはエチルである。表2は一般的なジアルキルカーボネート種、例えば炭酸ジメチル(DMC)、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジプロピル(DPC)、炭酸ジブチル(DBC)などの非限定的な例、ならびにそれらのそれぞれの分子量および沸点を提示する。コスト、一般的な入手性および取扱いの容易さの理由で、炭酸ジメチルまたは炭酸ジエチルが典型的に採用されるカーボネート種であるが、その他のジアルキルカーボネート種を使用することもできる。
Figure 0006084699
例えば、以下から選択される多種多様な異なる有機酸:a)モノカルボン酸:ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、およびC14〜C18脂肪酸;b)ジカルボン酸:2,5−フランジカルボン酸(FDCA)、フマル酸、イタコン酸、リンゴ酸、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル酸、グルカル酸、シュウ酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、グルタコン酸、オルト−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸;またはc)トリカルボン酸:クエン酸、イソクエン酸、アコニット酸、トリカルバリル酸、およびトリメシン酸を使用することができる。望ましくは、有機酸はジカルボン酸またはトリカルボン酸である。特定の好ましい実施形態では、カルボン酸は以下:コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、レブリン酸、またはアジピン酸の1種または複数から選択することができる。本明細書で使用される場合、有機酸はカルボン酸またはアミノ酸のいずれであってもよい。
各反応における試薬の使用量は、異なる有機酸の要件を満たすように調整される。換言すれば、一酸は1当量の試薬を必要とする一方、二酸は2当量を使用するであろうし、三酸であれば3当量を使用するであろう。
典型的には、反応は約24時間を超えない時間内で、頻繁には約10または12時間を超えずに、または好ましくは約6もしくは8時間以内、より好ましくは約4もしくは5時間以内で実施される。反応の持続期間において約1時間経過するごとに、エステル生成物の量収率は約5〜10%向上しうる。
エステル化反応が行われる温度はかなり変動しうるが、Nなどの不活性雰囲気中の反応において使用される有機酸およびジアルキルカーボネートの種に応じて、反応温度は通常約130℃〜約230℃の範囲である。典型的には、温度は約140℃または150℃から約215℃または220℃までの範囲である。特定の実施形態では、カルボン酸およびカーボネートを約150℃または160℃から約208℃または215℃の間の温度で反応させる。特定の例は、約165℃または168℃から約205℃または212℃の間の温度での反応を伴う。他の例では、温度は、約170℃または175℃から約200℃または210℃まで;特に、約180℃または185℃から約190℃または195℃までの範囲である。
産業的な観点から妥当な反応時間で良好な結果を得るのに必要とされる温度は一般的に120℃より高いので、またジアルキルカーボネート(例えば、DMC、DEC、DPC、DBC)がそのような温度範囲下で沸騰するので、アルキル化反応は必要な圧力に耐えることが可能な装置内で実行される。
反応が行われる圧力は同様に変動しやすい。操作温度範囲における特定の温度での特定の溶媒の蒸気圧に応じて、大気圧および超大気圧が一般的に適用される。典型的には、圧力は約145psi〜約950psiの範囲であり;より典型的には約150psiまたは155psiから約900psiまたは920psi(ゲージ)までである。特定の例では、圧力は約160psi〜約650psiの間、または約180psi〜約620psiである。例えば、メタノールの蒸気圧は、約167.8℃または203.5℃で、それぞれ、約293.9psiまたは587.8psiである。エタノールは、例えば、約185℃および212℃で、それぞれ、約295psiおよび580psiの蒸気圧を有する。
本プロセスによると、特定のカルボン酸のその対応するモノ−、ジ−、またはトリ−エステルへの少なくとも50%変換を達成することが可能である。典型的には、酸変換率は少なくとも約55%である。より典型的には、酸変換率は約60%〜約100%の間である。望ましくは、少なくとも70%変換を達成することが可能である。いくつかの反応においては、有機酸の少なくとも50%がモノエステルとジエステルとの合わせた収率に変換される。通常、合わせたモノエステルおよびジエステル変換率は約65%以上である。最適化によって、カルボン酸のその対応するモノ−および/またはジ−エステルへの完全な変換を反応条件下で達成することができる。反応はバッチまたは連続反応プロセスのいずれにおいても実施することができる。
エステル化の本方法の主要な利点は、酸またはエステルの完全な変換を起こすための触媒の添加を回避することから得られる。この便益に伴う結果は、従来の技術と比較して反応生成物のための下流の分離プロセスの簡略化である。従来必要であった、精製前の下流のpH調整工程を省略することができる。さらに、本合成プロセスによる外部の酸性またはアルカリ性触媒の回避によって、酸または塩基が蒸留塔に存在するという影響を懸念する必要がなく、蒸留塔底生成物を反応中に戻して再循環させることができる。
エステル化反応において生成した異なる有機酸エステルを、蒸留または酸−塩基抽出によるなどの多様な技術を使用して、反応混合物から単離することができる。例えば、約200℃以上の沸点を有する傾向があるモノおよびジエステルを、簡単な蒸留によってより低い沸点の溶媒から分離する、または酸−塩基抽出を用いてカルボキシレートを析出させ、次いで有機酸を強酸(pKa<0、例えば、HCl)で再生することができる。
セクションII−実施例
本エステル化プロセスによると、二酸が関係する反応において、主に統計学的に、反応の初期の段階中はモノエステルの形成が優位を占めると見込まれる。反応式(1)は、コハク酸の炭酸ジエチルとのエタノール中での反応を伴うこの機構の例を表す。機構によると、1つの二酸分子がカーボネートの2分子と衝突すれば、ジ−エステルが形成される。しかしながら、統計的には、二酸の1分子がカーボネートの1分子と衝突し、こうしてモノエステルを発生させる可能性がより大きいであろう。時が経つにつれ、モノエステルは対応するジエステルに変換されよう。反応式(1)
Figure 0006084699

生成するモノエステルとジエステルとの比は、エステル化反応の持続期間および温度に応じて変動しうる。反応早期(すなわち、0〜1時間)では、この比はモノエステル種(例えば、約95:0.5)に著しく有利である。この比は約3〜4時間後に約4:1であり、5時間後には約1:1〜1:2.5である(酸および条件に応じる)。この比は約6〜7時間後に約1:3または1:4、約8〜10時間後に約0.5:95となりうる。これらの反応を繰り返すことで、対応する二酸または三酸のジエステルまたはトリエステルを発生させる。
表3はいくつかの比較例および本発明の実施例を概括する。比較例1および2では、有機酸(例えば、コハク酸またはレブリン酸)をアルコール溶媒単独と反応させたとき、エステルが実質的に全く生成されず、酸は大部分が未反応のままである。比較例3および4におけるように、有機酸をジアルキルカーボネートとDMF溶媒中で反応させたとき、酸はやはり大部分が未反応であり、約0重量%〜約17重量%の収率のエステルを発生した。
アルコールの存在なしでエステル化反応を実行すると、本発明者らは、カルボン酸のその対応するモノエステル、ジエステル、トリエステル、またはポリエステルへの変換をごくわずかから全く認めない。比較例では、例えば比較例5および6(すなわち、レブリン酸の、DMCによる約10重量%のメチルエステル化;DECによる約1.1重量%のエチルエステル化)におけるように、カーボネート溶媒中で無希釈で行われたエステル化反応は、酸のエステル生成物へのごくわずかな変換を生じただけであった。したがって、高収率のエステル化プロセス(例えば、≧35%のジエステル収率)を得るためには、アルコールは反応における重要な試薬であるようである。
対照的に、本エステル化方法は多種多様な異なる有機酸でよく機能することができる。本エステル化反応に従って行われた実施例では、本発明者らは、対応するカルボン酸とジアルキルカーボネートをアルコール溶媒中で反応させることによって、モノ−、ジ−またはトリ−エステルを生成することができることを実証している。5種の異なるカルボン酸(すなわち、一酸、二酸および三酸:レブリン酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、およびクエン酸)とジアルキルカーボネート種の組合せを反応させ、実施例は、それぞれの酸およびカーボネートの組合せからのエステルを、比較的良好な収率(例えば、≧45%または50%)において特異性(例えば、最大約79%±3%ジエステル)と共に調製することができることを示す。生成されるエステルおよび酸の変換の量は、例えば、90%〜100%変換、最大約80%の収率など、比較例のものに対して顕著に多い。例えばエステル化反応の温度、圧力および持続期間などの、特定の反応パラメーターに応じて、約43%または45%から75%または80重量%の間(例えば、50重量%または60重量%)の収率でエステルが生成された。プロセスの最適化によって、さらにより有利な変換率および収率(例えば、約90重量%、95重量%、97重量%、または98重量%)を達成することができる。
Figure 0006084699
以下は、表3における比較例および本発明の実施例のいくつかの調製および反応をより詳細に記載する。
実施例A:アジピン酸、炭酸ジエチル、およびエタノールからのアジピン酸ジエチルの合成
Figure 0006084699

アジピン酸20g、炭酸ジエチル83mL、およびエタノール300gをステンレス鋼製の1LのParr反応器本体に装入した。1100rpmで機械的に撹拌しながら、内部ヘッドスペースを200psi Nまで加圧し、180℃に5時間加熱した。この時間の後、反応器本体を、室温に達して圧力が解放されるまで、水浴中で冷却した。均一な溶液を貯蔵フラスコに注ぎ入れ、この試料をアジピン酸ジエチル、アジピン酸モノメチルおよびアジピン酸について定量的に分析した。
実施例B:リンゴ酸、炭酸ジメチル、およびメタノールからのリンゴ酸ジメチルの合成
Figure 0006084699

リンゴ酸20g、炭酸ジメチル63mL、およびメタノール300gをステンレス鋼製の1LのParr反応器本体に装入した。1100rpmで機械的に撹拌しながら、内部ヘッドスペースを200psi Nまで加圧し、180℃に5時間加熱した。この時間の後、反応器本体を、室温に達して圧力が解放されるまで、水浴中で冷却した。均一な溶液を貯蔵フラスコに注ぎ入れ、この試料をリンゴ酸ジメチルおよびリンゴ酸について定量的に分析した。アジピン酸を用いた知見に基づいて、生成混合物にリンゴ酸が存在せず、ジエステルの収率が79%であることは、生成混合物の残りの21%が対応するモノエステルであることを示す。
実施例C:レブリン酸および炭酸ジメチルからのレブリン酸メチルの合成
Figure 0006084699

レブリン酸20gおよび炭酸ジメチル300gをステンレス鋼製の1LのParr反応器本体に装入した。1100rpmで機械的に撹拌しながら、内部ヘッドスペースを200psi Nまで加圧し、180℃に5時間加熱した。この時間の後、反応器本体を、室温に達して圧力が解放されるまで、水浴中で冷却した。均一な溶液を貯蔵フラスコに注ぎ入れ、この試料をレブリン酸メチルおよびレブリン酸について定量的に分析した。
実施例D:コハク酸、炭酸ジメチル、およびジメチルホルムアミドからのコハク酸ジメチルの合成
Figure 0006084699

コハク酸20g、炭酸ジメチル72mLおよびDMF300gをステンレス鋼製の1LのParr反応器本体に装入した。1100rpmで機械的に撹拌しながら、内部ヘッドスペースを200psi Nまで加圧し、180℃に5時間加熱した。この時間の後、反応器本体を、室温に達して圧力が解放されるまで、水浴中で冷却した。均一な溶液を貯蔵フラスコに注ぎ入れ、この試料をコハク酸ジメチルおよびコハク酸について定量的に分析した。
付随する表4〜7は、コハク酸およびメタノールまたはエタノール溶媒のいずれかを使用した炭酸ジメチルおよび炭酸ジエチルからのジエステルの合成例を概括する。表4では、コハク酸を炭酸ジメチルとエタノール中で約180℃の温度で不活性窒素雰囲気中、500psigの圧力で反応させている。ジエステル生成物は主に収率約56.5%のコハク酸ジエチルであり、コハク酸ジメチルは収率0.1%で最小量である。少量のコハク酸が未反応のまま残った。対照的に、表5では、190℃で類似の条件下でコハク酸を炭酸ジエチルおよびメタノールと反応させている。ジエステル生成物は圧倒的に収率約57.64%のコハク酸ジメチルであり、コハク酸ジエチルは収率0.0%で最小量である。表6は、190℃で5時間のコハク酸の炭酸ジエチルとのエタノール中での反応を提示しており、この反応はコハク酸ジエチルを約52.5%変換で生成した。表7は、190℃の温度で約5時間、不活性雰囲気中、約500psigの圧力でのクエン酸と炭酸ジエチルとのエタノール中での反応の結果を概括する。この反応は、クエン酸トリエチルを約38%変換で生成した。クエン酸はすべて消費された。これらの表において例が示す通り、本プロセスに従って穏和な条件下で行われたエステル化は、異なる有機酸から多様な種類のジエステルおよびトリエステルを比較的良好な変換率で生成する。エステル収率は、最適な結果が得られるよう反応時間および/または温度を増加させるように調整することで向上するであろう。
図3は、メタノール中の炭酸ジメチルと共に、多様な種類のカルボン酸を使用した一連のメチルエステル化反応を提示する。各反応は、180℃、5時間、200psi Nで、カルボン酸20g、炭酸ジメチル(DMC)5モル当量(レブリン酸では2.5当量)、無水メタノール300gを使用した。レブリン酸を除いて、すべての酸は反応において完全に変換された。各々が完全にエステル化された目的(ジエステル)種の高い選択性(例えば、40%)を呈した。図3Aおよび3Bは、それぞれ、コハク酸およびリンゴ酸のエステル化を表し、これらのエステル化は、それぞれ、約60%および79%の収率の対応するジエステルを生成した。図3Cでは、レブリン酸の約71%が反応において消費され、収率約70%のエステルを生成した。アジピン酸を用いたエステル化反応は、それぞれ収率約60%および40%の対応するモノエステルおよびジエステルの混合生成物を生成した。
図3における反応と類似して、図4は、異なるカルボン酸のエチルエステルが炭酸ジエチルを用いてエタノール中で調製されるいくつかの反応を提示する。反応のそれぞれは、180℃、5時間、200psi Nで、カルボン酸20g、炭酸ジエチル(DEC)5モル当量(レブリン酸では2.5当量、エタノール300gを用いて実施された。ここでも、レブリン酸を除いて、すべての酸は、それぞれの反応中に完全な変換を明らかに示した。エステル化目的物のそれぞれについての選択性は、約35%以上で非常に良好であった。図4Aは、コハク酸のエステル化を示し、これは約54%の収率の対応するジエステルを生成した。図4Bでは、リンゴ酸も完全に消費され、約69%の収率の対応するジエステルを生成した。図4Cでは、レブリン酸の約50%が消費され、約47%の対応するエステルを生じている。図4Dでは、クエン酸は完全に変換し、約46%のトリエステルを生成した。図4Eは、アジピン酸の反応を示し、それぞれ約65%および35%の、対応するモノエステルおよびジエステルの混合生成物を作製する。レブリン酸を除いて、各々の場合の残りの生成物は、モノエステルであると推定される。
図5Aおよび5Bは、他の溶媒を添加することなくレブリン酸を、それぞれ炭酸ジエチルおよび炭酸ジメチルと反応させる比較例(表3の項目5および6)を例示する。この反応を、180℃、5時間、200psi Nで、カルボン酸50g、炭酸ジエチル(DEC)/炭酸ジメチル(DMC)300g(それぞれ、5.9、7.7モル当量)を用いて実施した。比較例における反応はどちらも有機酸の比較的高い変換(約80%)を示したが、エステルの収率は低く、エステル化の方法として効果的ではないことを示している。この反応では、DECを使用したとき、ごく少量のエステル(約1%)が発生し、DMCを使用したとき、わずかに改善したが依然として少量のエステル(≦10%)が作製された。DMC対DECを採用した反応間で得られた収率のこの差異は、反応における二分子置換に対する立体障害の結果でありそうである。
本発明を例により一般的にかつ詳細にわたって説明してきた。本発明は、必ずしも具体的に開示された実施形態に限定されず、以下の請求項、または、現在公知であり、もしくは今後開発される他の均等要素を含み、本発明の範囲内で使用しうるそれらの均等物により規定される本発明の範囲から逸脱することなく、改変および変更をなしうることを当業者は理解する。したがって、変更が本発明の範囲からさもなければ逸脱することがない限り、その変更は本明細書に含まれるものと解釈されるべきである。
Figure 0006084699
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Claims (27)

  1. エステルを調製する方法であって、反応混合物中でカルボン酸をジアルキルカーボネートと、アルコール含有溶媒の存在下で外部触媒なしで反応させることを含む、方法。
  2. 前記エステルを、少なくとも分留、クロマトグラフィー、またはその両方によって前記反応混合物から単離することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記エステルが、個々にモノエステル、ジエステルもしくはトリエステル、またはこれらのいずれかの組合せの混合物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記カルボン酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、およびC14〜C18脂肪酸、2,5−フランジカルボン酸(FDCA)、フマル酸、イタコン酸、リンゴ酸、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル酸、グルカル酸、シュウ酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、グルタコン酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、クエン酸、イソクエン酸、アコニット酸、トリカルバリル酸、およびトリメシン酸から選択される、請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記カルボン酸がジカルボン酸またはトリカルボン酸である、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ジアルキルカーボネートが、以下の種:炭酸ジメチル(DMC)、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジプロピル(DPC)、または炭酸ジブチル(DBC)の少なくとも1つである、請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記アルコール含有溶媒が、単一のアルコール種、または異なるアルコールの混合物、またはアルコールおよび他の非アルコール種の混合物である、請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記アルコール含有溶媒中の前記アルコールが少なくとも飽和、不飽和、または芳香族である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記非アルコール種が、以下のもの:カーボネートCO の混合物、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、クロロホルム、および酢酸エチルを少なくとも1種含む、請求項7に記載の方法。
  10. 前記アルコールが前記エステルの形成を媒介する、請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記アルコールが、カーボネートの化学量論量を超えて存在する、請求項1から10までのいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記カルボン酸およびカーボネートを、約130℃〜約230℃の間の温度で、不活性雰囲気約145psi〜約950psiの範囲の圧力で反応させる、請求項1から11までのいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記カルボン酸およびカーボネートを、約160℃〜約215℃の間の温度で反応させる、請求項1から12までのいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記カルボン酸およびカーボネートを、約24時間を超えない時間内で反応させる、請求項1から13までのいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記カルボン酸およびカーボネートを、約12時間を超えない時間内で反応させる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記カルボン酸のエステルへの少なくとも45%変換を達成することが可能である、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記カルボン酸のエステルへの少なくとも70%変換を達成することが可能である、請求項16に記載の方法。
  18. カルボン酸とジアルキルカーボネートを、アルコール媒介剤を含む反応混合物中で外部の酸または塩基触媒なしに反応させることを含む、エステル化方法。
  19. 前記アルコールが前記カルボン酸と前記カーボネートとの間の前記反応を促進する求核剤として働く、請求項18に記載の方法。
  20. 前記カルボン酸の少なくとも45%が、ある収率の対応するエステルに変換される、請求項18に記載の方法。
  21. 前記エステルが、モノエステル、ジエステル、もしくはトリエステル、またはこれらの組合せを含有する混合物のいずれかを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記カルボン酸が、約95:0.5〜約0.5:95の比で、対応するモノエステルおよびジエステルに変換される、請求項18に記載の方法。
  23. ジエステル生成物が優勢である、請求項18に記載の方法。
  24. CO分子が前記反応から放出される、請求項18に記載の方法。
  25. 前記反応が、バッチまたは連続プロセスのいずれかにおいて実施される、請求項18に記載の方法。
  26. 前記アルコールが、飽和、不飽和、芳香族、または異なるアルコール種の混合物のいずれかである、請求項18に記載の方法。
  27. 前記カーボネートが、DMC、DEC、DBC、およびDPCの少なくとも1種である、請求項18に記載の方法。
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