JP6084071B2 - バラスト水用海水濾過装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船舶のバラストタンクに積み込まれるバラスト水として取水される海水に含まれる生物を効率的に捕捉除去するためのバラスト水用海水濾過装置に関する。
一般に、空荷または積荷が少ない状態の船舶は、プロペラ没水深度の確保、空荷時における安全航行の確保等の必要性から、荷下し時にバラストタンクに海水がバラスト水として注水される。逆に、積荷をする場合には、バラスト水が海中へ排出される。ところで、環境の異なる荷積み港と荷下し港との間を往復する船舶により、バラスト水の取水および排水が行われると、バラスト海水に含まれる細菌類やプランクトンなどの生物が持ち込まれることにより、沿岸生態系に悪影響を及ぼすことが懸念される。そこで、2004年2月、船舶のバラスト水管理に関する国際会議において、船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理のための国際条約が採択され、バラスト水の処理が義務付けられることになった。
バラスト水の処理基準として国際海事機構(IMO)が定める基準によれば、船舶から排出されるバラスト水に含まれる50μm以上の生物(主に動物プランクトン)の数が1m中に10個未満、10μm以上50μm未満の生物(主に植物プランクトン)の数が1mL中に10個未満、コレラ菌の数が100mL中に1cfu未満、大腸菌の数が100mL中に250cfu未満、腸球菌の数が100mL中に100cfu未満、にするように規定されている。
バラスト水の処理技術の従来技術として特許文献1〜5では、バラスト水を排出する際にバラスト水中に含まれる有害プランクトンまたは有害藻類のシストを薬剤、紫外線、超音波、オゾンなどを用いて殺菌する殺菌処理方法が提案されている。
しかし、それらの殺菌処理の効果は、海水中の生物の種類、大きさなどによって変わるので、海水を予め濾過装置により濾過して比較的大型のプランクトンを捕捉して除去し、小型のプランクトンと細菌に対して殺菌処理を施すことにより死滅させる手法が提案されている(特許文献6)。
そして、バラスト水の処理の際には、バラスト水の取水時であれ、排水時であれ、船舶渡航中であれ、あるいはその他の場合であれ、より短時間でこれを行うことが求められるのが常であるので、濾過装置により生物を捕集する際には短時間で大量の濾過処理が可能な濾過装置が望まれる。そこで特許文献7では、大量処理が可能なように複数の濾過体を備えて濾過面積を大きくすると共に、装置内部に熱を加えて高温状態とする加熱手段を設けてバラスト水の処理後に濾過装置に残留する生物を殺滅させることとした濾過装置が提案されている。上記特許文献7では、濾過体は、軸線方向で一端が開口し周面が通水可能な円筒状をなし、海水はこの開口から導入され、周面で濾過されて該周面外に排出される。この濾過体としては、定間隔で突起が形成された金属製の細い線材(ノッチワイヤ)を筒状枠体の周囲にコイル状をなすように密に巻回して円筒状として、各巻回で隣接するノッチワイヤ間で突起によって目開きを形成するノッチワイヤフィルタ等が用いられる。
特開平04−322788号公報 特開2001−293474号公報 特開2008−55352号公報 特開2005−21814号公報 特開2010−58080号公報 特開2006−248510号公報 特開2009−066533号公報
しかしながら、濾過装置の濾過体の目詰まりに関して、改善が求められている。バラスト水として取水された海水を予め濾過装置により濾過して比較的大型のプランクトンを捕捉して除去し、小型のプランクトンと細菌に対して殺菌処理を施すことにより、効率よく大量のバラスト水処理を行うことができるが、濾過体の開孔に目詰まりが生じると濾過体の圧力損失が増大してしまいバラスト水処理時の船体内での海水の流送に支障が生じる。濾過体の開孔に付着したプランクトン等の濾過残渣を逆洗機構により逆洗浄して除去するが、プランクトンが分泌する多糖類等の粘性物(バイオフィルムという)は極めて粘着性があり、開孔に付着して逆洗浄しても剥離除去することが困難であり、逆洗を行っても、なおバイオフィルムにより次第に開孔が閉塞され目詰まりが生じる。濾過体の開孔に目詰まりが生じると濾過体の圧力損失が増大し、濾過体に海水を流送しにくくなりバラスト水処理量が低下し、船舶からの荷下ろしの時間内にバラスト水を処理してバラストタンクに貯留することができなくなってしまうという極めて重大な問題が生じる。
このような濾過体の目詰まりを防止するには、逆洗浄を頻繁に行うこと、逆洗浄水量を増加することが考えられるが、逆洗浄を頻繁に行うとバラスト水処理量が低下するし、逆洗浄水量を増加すると逆洗浄機構が大型となり設備費用、運転費用が嵩むなどの問題が生じる。また、濾過体の目詰まりによって抵抗が増加しても圧力損失を低く抑えるために濾過体に流送する海水の流速を遅くすることが考えられるが、バラスト水処理速度を維持するためには濾過面積を増加する必要があり、これは濾過体の大型化、すなわち濾過装置が大型となり設備費用、運転費用が嵩むなどの問題が生じる。また、目詰まりが生じないように濾過体の開孔を大きくすると、捕捉できないプランクトンが多くなり、殺菌処理対象生物量が多くなり殺菌剤量が多くなったり、殺菌処理装置が大型となるなど問題が生じる。また、開孔の目詰まりが生じた濾過体を交換したり、取り外して洗浄して再設置するなどメンテナンスを頻繁に行うことは、航行中の船舶では困難であり問題がある。このように、問題が生じないような濾過体の目詰まりを有効に防止する対策がいまだ見出すことができていない。
本発明は、かかる事情に鑑み、バラスト水として取水された水中の生物等を捕捉し除去し、濾過体の目詰まりを有効に防止できるバラスト水用海水濾過装置を提供することを課題とする。
<濾過体>
本発明の第一の形態に係る濾過体は、濾過材を備える濾過体であって、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、該濾過材は、フッ素樹脂コーティングしたフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることを特徴としている。
本発明の第二の形態に係る濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向一端を開口部そして他端を閉塞部とする濾過体であって、濾過時に上記開口部から原水が流入し上記濾過材を透過して濾過水として濾過体外へ排水され、さらに逆洗時には、濾過体外から濾過水が逆洗水として流入して濾過材の内面の付着物を剥離して上記開口部から排水されることとし、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、支持体は、閉塞部をなす閉塞端板と、開口部をなす開口端板と、閉塞端板と開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、該濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることを特徴としている。
本発明の第三の形態に係る濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向一端を開口部そして他端を閉塞部とする濾過体であって、濾過時に上記開口部から原水が流入し上記濾過材を透過して濾過水として濾過体外へ排水され、さらに逆洗時には、濾過体外から濾過水が逆洗水として流入して濾過材の内面の付着物を剥離して上記開口部から排水されることとし、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、支持体は、閉塞部をなす閉塞端板と、開口部をなす開口端板と、閉塞端板と開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、該濾過材は、内層と外層から成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタの目開きが30〜120μm、外層フィルタの目開きが300〜3000μmであり、少なくとも内層フィルタは膜厚0.005〜20μmのフッ素樹脂コーティングが施されていることを特徴としている。
本発明の第四の形態に係る濾過体は、金属メッシュフィルタは、内層フィルタと外層フィルタとが焼結により一体となっていることが好ましい。
本発明の第五の形態に係る濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向両端を開口部とする濾過体であって、濾過時に上記開口部から原水が流入し上記濾過材を透過して濾過水として濾過体外へ排水され、さらに逆洗時には、濾過体外から濾過水が逆洗水として流入して濾過材の内面の付着物を剥離して上記開口部から排水されることとし、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、支持体は、中心軸線方向両端で開口部をなす開口端板と、両開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、該濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることを特徴としている。
本発明の第六の形態に係る濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向両端を開口部とする濾過体であって、濾過時に上記開口部から原水が流入し上記濾過材を透過して濾過水として濾過体外へ排水され、さらに逆洗時には、濾過体外から濾過水が逆洗水として流入して濾過材の内面の付着物を剥離して上記開口部から排水されることとし、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、支持体は、中心軸線方向両端で開口部をなす開口端板と、両開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、該濾過材は、内層と外層から成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタの目開きが30〜120μm、外層フィルタの目開きが300〜3000μmであり、少なくとも内層フィルタは膜厚0.005〜20μmのフッ素樹脂コーティングが施されていることを特徴としている。
本発明の第七の形態に係る濾過体は、金属メッシュフィルタは、内層フィルタと外層フィルタとが焼結により一体となっていることが好ましい。
本発明の第八の形態に係る濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向一端を開口部そして他端を閉塞部とする濾過体であって、濾過時に上記開口部から原水が流入し上記濾過材を透過して濾過水として濾過体外へ排水され、さらに逆洗時には、濾過体外から濾過水が逆洗水として流入して濾過材の内面の付着物を剥離して上記開口部から排水されることとし、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、支持体は、閉塞部をなす閉塞端板と、開口部をなす開口端板と、閉塞端板と開口端板の外周部同士を周方向の複数位置で接続する支持材とを有し、濾過材は、支持体の複数の支柱材に対して金属製のワイヤをコイル状に巻回してワイヤの隣接する巻線同士間の隙間で原水の透過を許容するワイヤワインドフィルタとして形成され、上記濾過材は、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティングが施され、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることとして構成される。
本発明の第九の形態に係る濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向両端を開口部とする濾過体であって、濾過時に上記開口部から原水が流入し上記濾過材を透過して濾過水として濾過体外へ排水され、さらに逆洗時には、濾過体外から濾過水が逆洗水として流入して濾過材の内面の付着物を剥離して上記開口部から排水されることとし、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、支持体は、中心軸線方向両端で開口部をなす開口端板と、両開口端板の外周部同士を周方向の複数位置で接続する支持材とを有し、濾過材は、支持体の複数の支柱材に対して金属製のワイヤをコイル状に巻回してワイヤの隣接する巻線同士間の隙間で原水の透過を許容するワイヤワインドフィルタとして形成され、上記濾過材は、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティングが施され、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることとして構成される。
本発明において、筒状とは、断面形状の観点から円筒状、角筒状であってもよいし、全体形状の観点から、チューブ状あるいはプリーツ付きであってもよい。
本発明の第十の形態に係る濾過体は、ワイヤワインドフィルタは、ワイヤがノッチワイヤ又はウェッジワイヤであるようにすることができる。
本発明の第十一の形態に係る濾過体は、原水の流路空間を形成し原水の流れ方向での一端側と他端側に開口部が形成されたハウジング内の上記一端側の開口部と他端側の開口部との間に配設されて、濾過時に一端側の開口部から原水が流入し濾過材を透過して濾過水として他端側の開口部から排水され、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、濾過体は、支持体に濾過材が平面をなすように取り付けられて形成され、ハウジング内を一端側空間と他端側空間とに区分しており、上記濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることとして構成される。
本発明の第十二の形態に係る濾過体は、原水の流路空間を形成し原水の流れ方向での一端側と他端側に開口部が形成されたハウジング内の上記一端側の開口部と他端側の開口部との間に配設され、濾過時に一端側の開口部から原水が流入し濾過材を透過して濾過水として他端側の開口部から排水され、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体において、濾過体は、中空軸体とこれに取り付けられた複数のドーナツ盤状のリーフディスクフィルタとを有し、各リーフディスクフィルタは中空軸体の軸線に対して直角な平面でひろがる二枚の濾過材を軸線方向で対向するように間隔をもって支持体に支持されており、該支持体は上記中空軸体に嵌合保持されるハブ部を有していて、該ハブ部に通孔が形成されていて、一端側の開口部からの原水が濾過材を透過してリーフディスクフィルタの内部を通してハブ部の通孔を経て中空軸体の中空部を流れて中空軸体の端部から上記他端側の開口部へ流出することとし、上記濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることとして構成される。
<濾過装置>
本発明の第十三の形態に係る濾過装置は、上述の第二乃至第四及び第八のいずれかの形態の濾過体と、板状をなし一方の板面上で複数の上記濾過体を保持し、その板面に直角な中心軸線まわりの周方向複数位置で板厚方向に貫通するとともに、上記濾過体の開口部を介して該濾過体の内部と連通する位置に形成されている通孔を有する基板と、上記複数の濾過体を基板で保持して成る組立体を収容する容器と、上記基板の他方の板面側に位置して容器内に設けられた逆洗管を駆動する逆洗機構とを有し、容器内の空間を基板の一方の板面側の第一室と他方の板面側の第二室とに区分し、上記容器には第二室に連通する原水導入管と第一室に連通する濾過水排出管が設けられていると共に上記逆洗管に連通する逆洗水排出管が第二室から容器外へ延出しており、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去するように構成される。
本発明の第十四の形態に係る濾過装置は、上述の第五乃至第七及び第九のいずれかの形態の濾過体と、板状をなし一方の板面上で複数の上記濾過体を保持し、その板面に直角な中心軸線まわりの周方向複数位置で板厚方向に貫通するとともに、上記濾過体の開口部を介して該濾過体の内部と連通する位置に形成されている通孔を有する二つの基板と、上記複数の濾過体を基板で保持して成る組立体を収容する容器と、上記基板の他方の板面側に位置して容器内に設けられた逆洗管を駆動する逆洗機構とを有し、容器内の空間を二つの基板により基板の一方の板面側の第一室と他方の板面側の二つの第二室とに区分し、上記容器には一つの第二室に連通する原水導入管と第一室に連通する濾過水排出管が設けられていると共に上記逆洗管に連通する逆洗水排出管が第二室から容器外へ延出しており、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去するようにしても構成できる。
このような構成の本発明の濾過体そしてこれを有する濾過装置によると、海水等の原水は、原水導入管から容器の第二室へ導入され、基板の通孔を経て該濾過体内に入り、該濾過体の支持材に形成された複数の孔部そして該支持材の外周面上に配された濾過材を透過して濾過水が第一室に至り、ここから濾過水排出管を経て容器外に取り出される。この間に原水中の濾過目的物が濾過され、濾過材の内面に濾過残渣が付着する。
一方、逆洗機構の逆洗管が位置している濾過体では、逆洗管が在るために、第二室から該濾過体へは原水が流入できず、逆に、第一室から上記支持材の外周面上の濾過材そして支持材の孔部を透過して逆洗水が濾過体内へ入り込む。その際、逆洗水は濾過材の内面に付着している濾過残渣を除去する。そして、逆洗水は該濾過残渣を伴って逆洗管を経て逆洗水排出管から容器外へ排出される。逆洗管は中心軸線まわりに回転するので、この逆洗管が位置する対象濾過体は順次変わって行き、したがって、原水の濾過を行いつつ、常に濾過体を次々に逆洗することとなる。
本発明の第十五の形態に係る濾過装置は、第十一の形態の濾過体と、該濾過体を収容するハウジングとを有し、濾過体によりハウジング内が一端側空間と他端側空間とに区分されており、上記ハウジングには一端側空間に連通する原水導入管と他端側空間に連通する濾過水排出管が設けられており、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去するように構成できる。
本発明の第十六の形態に係る濾過装置は、第十二の形態の濾過体と、該濾過体を収容するハウジングとを有し、上記ハウジングには一端側開口部に連通する原水導入管と他端側開口部に連通する濾過水排出管が設けられており、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去するように構成できる。
本発明における濾過体における濾過材は、フッ素樹脂コーティングしたフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmである。
また、本発明における濾過体における濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmである。
また、本発明における濾過体における濾過材は、内層と外層から成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタの目開きが30〜120μm、外層フィルタの目開きが300〜3000μmであり、少なくとも内層フィルタは膜厚0.005〜20μmのフッ素樹脂コーティングが施されているものでもよい。
このような構成の本発明の濾過体における濾過材は、金属メッシュフィルタにフッ素樹脂コーティングが施されており、フッ素樹脂コーティング被膜は撥水性を有し、濡れ性が極めて低いので、金属メッシュフィルタにプランクトン分泌物によるバイオフィルムが付着しない、又はバイオフィルムの付着力が弱く逆洗により容易に剥離される。その結果、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを防止できる。さらに、濾過材は、海水に対して耐食性の高い耐食金属製メッシュの金属メッシュフィルタを用いることにより、海水による腐蝕という問題を生じない。
本発明における濾過体における濾過材が、内層フィルタと外層フィルタから成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタの目開きが30〜120μm、外層フィルタの目開きが300〜3000μmであり、少なくとも内層フィルタは膜厚0.005〜20μmのフッ素樹脂コーティングが施されているものである場合には、濾過時に外層フィルタが内層フィルタを支持し保護し、逆洗時に支持材が内層フィルタを支持し保護する。
上記内層と外層から成る金属メッシュフィルタで形成される濾過材では、原水を濾過する時には濾過体の内側から外側に向け原水が透過され、逆洗時には外側から内側に向け逆洗水が透過される。上記濾過材は、濾過時に内層フィルタ内側へ濾過残渣が付着し徐々に開孔の開孔面積が減少していき、該内層フィルタは外側への圧力が作用し、内層フィルタ単独では外側に伸長して破断する危険性があるが、外層フィルタが内層フィルタの伸長を抑制するため、内層フィルタの破断を防止できる。一方、逆洗時には内層フィルタ内側に濾過残渣が付着しており内層フィルタは内側への圧力が作用するが、支持材が内層フィルタの収縮を抑制するため内層フィルタの破断を防止でき逆洗に支障が生じない。支持材そして外層フィルタは、内層フィルタよりも目開きが大きいので、内層フィルタでの濾過性能に何ら影響をもたらさない。
濾過体の製造に際しては、支持体は、閉塞端板と開口端板を製作すると共に、多数の孔部が穿設されたシート材、例えばパンチングメタル材をその側端縁同士で接続して円筒状に作り、長手方向両端の周縁で上記閉塞端板そして開口端板の外周部に溶接等で接続して一体化して支持体とすることができる。
次に、濾過材は、金属メッシュフィルタのうち、上記の目開きのものを選択しこれを単独のフィルタ又は内層フィルタと外層フィルタとして採用し、内層フィルタと外層フィルタとを焼結により一体化して、又は、適宜箇所、例えば周縁で溶着等により一体化して、一つの筒状シートとすることができる。筒状シートとして製造した後、フッ素樹脂コーティングを施す。濾過材は筒状シート形状であるので、支持材への周回配置そして開口端板や閉塞端板への取付け保持を容易とする。換言すれば、保守時には、濾過体全体を取り外すことなく、単に濾過材のみを上記開口端板や閉塞端板から外せば良い。これは、交換作業が容易になるのみならず、経済的にも有利である。
本発明において、濾過材は、開口端板と閉塞端板のそれぞれの周面に形成された取付溝部に配された緩衝材を介し、該開口端板と該閉塞端板のそれぞれの周面でクランプバンドにより保持されているようにすることができる。緩衝材とクランプバンドを用いることにより、濾過材の開口端板や閉塞端板に対する取付け時や濾過時そして逆洗時に、濾過材の損傷を防止することができ、また、取付けそして取外しがきわめて容易となる。
<海水処理装置>
本発明の第十七の形態に係る海水処理装置は、第十三乃至第十六の形態のうちの一つの濾過装置により海水を処理することを特徴とするものである。海水処理装置としての濾過装置は、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する生物捕捉除去装置として用いられ、濾過装置から抜き出された濾過水中に残存する細菌等を殺菌する殺菌装置と組み合わされ、水中の生物を除去、殺滅するバラスト水処理装置を構成する。なお、バラスト水処理において、濾過装置で水を処理した後に施す殺菌処理は、薬剤を用いて行うものに限定されず、紫外線、超音波、温熱などを用いて行うものであってもよい。
本発明は、以上のように、筒状をなす濾過体の周部に配される濾過材を、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであるフィルタとし、又は、内層と外層から成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタの目開きが30〜120μm、外層フィルタの目開きが300〜3000μmであり、少なくとも内層フィルタは膜厚0.005〜20μmのフッ素樹脂コーティングが施されているフィルタとし、複数の孔部が穿設されている筒状の支持材で該濾過材を支持することとしたので、撥水性を有し濡れ性が極めて低いフッ素樹脂コーティング被膜により、金属メッシュフィルタにプランクトン分泌物によるバイオフィルムが付着せず、若干なりと付着してもバイオフィルムの付着力が弱く逆洗により容易に剥離される。その結果、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを確実に防止できる。さらに、濾過材は、海水に対して耐食性の高い耐食金属製メッシュの金属メッシュフィルタを用いるので、海水による腐蝕という問題も回避できる。濾過体の開孔のバイオフィルムによる目詰まりを防止し濾過体の目詰まりを防止できる。さらに、バラスト水として取水された水中の生物を捕捉し除去する濾過体及びこれを有する濾過装置そして海水処理装置を提供することが可能となる。
また、本発明は、濾過材を目開きが30〜120μmであり膜厚を0.005〜20μmでフッ素樹脂コーティングしたワイヤワインドフィルタとすることもできる。また、本発明は、濾過体を目開きが30〜120μmであり膜厚を0.005〜20μmでフッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタを濾過材とするリーフディスクフィルタとすることもできる。これらの濾過材においても、フッ素樹脂コーティング被膜により、上記の効果を奏することができる。
本発明の第一実施形態そして濾過装置の部分破断正面図である。 図1の濾過装置に用いられる複数の濾過体の一つについての分解斜視図である。 本発明の第二実施形態としての濾過装置の断面図である。 図3におけるリーフディスクフィルタの断面図である。 本発明の第三実施形態である海水処理装置を示す図である。
<濾過装置(第一実施形態)>
図1に示される本実施形態の濾過装置は、鉛直な中心軸線1をもつ有底円筒状の容器本体2と、該容器本体2の上部開口へ水密状態で取り付けられる蓋体3と、上記容器本体2の下部にて該容器本体2の内部を第一室たる上室2Aと第二室たる下室2Bとに仕切る基板4と、該基板4の上面に取り付けられ上方に延びる円筒状の複数の濾過体5と、さらには、上記基板4の下面に対し摺接回転する逆洗管6と、これを回転駆動させる駆動機構7とを備えている。
上記容器本体2には、周方向の一箇所で上記下室2Bに連通するように原水導入管としての海水導入管8が、そして周方向の他の箇所で後述する受箱12Aに連通するように逆洗水排出管9が、さらには底部で下室2Bに連通するようにドレイン管10がそれぞれフランジを介して接続されている。上記海水導入管8、逆洗水排出管9そしてドレイン管10には、第一開閉弁8A、第二開閉弁9Aそして第三開閉弁10Aがそれぞれ取り付けられている。後述するように、逆洗水排出管9は逆洗水を排出し、ドレイン管10は容器本体2内の洗浄の際、洗浄後の液を排出する。
さらに、上記容器本体2には、上室2Aの上部で周方向の一箇所で該上室2Aに連通するように濾過水排出管11が接続されている。この濾過水排出管11には第四開閉弁11
Aが取り付けられている。
上室2Aと下室2Bとに仕切る基板4には、上記中心軸線1に対して同心をなす複数(図1の例では三つ)の円と上記中心軸線1に向う複数の半径線との交点位置に、板厚方向に貫通する通孔4A,4B,4Cが形成されている。上記基板4の上面には、上記通孔4A,4B,4Cのそれぞれに対して連通するように、後述する濾過体5が垂立して取り付けられている。
基板4の下面を摺接回転する逆洗管6は、上記中心軸線1の位置の一端から一つの半径線方向外方で容器本体2の円周面近傍に他端を有するように延びている。該逆洗管6は、上記中心軸線1から通孔4A,4B,4Cが位置する各円の半径に等しい距離となる位置に、上方に向け突出する接続口6A,6B,6Cが形成されていて、この接続口6A,6B,6Cが基板4の下面に摺接する。上記逆洗管6は、上記中心軸線1の位置となる一端が開口され、他端が閉じられている。この逆洗管6の開口している一端は、中心軸線1上に位置する連絡管12に連通するように一体的に接続されている。該連絡管12は上端が閉じられ下端が開口している。該連絡管12の開口する下端は、容器本体2の底部に設けられた受箱12A内に突入していて、該受箱12Aの上板に対して水密状態で中心軸線まわりに相対回転可能に支持されている。該受箱12Aには既述の逆洗水排出管9が連通接続されている。
逆洗時には、上記逆洗管6は、逆洗水排出管9を介して容器外に連通されていて、接続口6A,6B,6Cでの圧力が大気圧となっており、通孔4A,4B,4Cが接続口6A,6B,6Cと接する時、濾過体5の外部が濾過水圧を受け内部は大気圧であり、濾過体5の外部の圧力が内部より高くなるので、濾過体外周から濾過水が濾過材を透過して内部に流入し、濾過材内面に付着した付着物が逆洗され、濾過水とともに逆洗水排出管9を介して容器外へ排出されることとなる。
上記逆洗管6には、駆動機構7が接続されている。該駆動機構7は、容器の蓋体3の外面に設けられた減速機13付きのモータ14と、該減速機13から垂下して容器の上室2Aへ突入し中心軸線1上に延びる駆動軸体13Aとを有し、該駆動軸体13Aの下端が上記連絡管12の上端と連結されている。かくして、モータ14の回転が減速機13で減速されて、上記駆動軸体13Aへ伝えられ、上記連絡管12の上端へ一体的接続されている逆洗管6が上記中心軸線1まわりに回転するようになる。この逆洗管6の回転により、逆洗管6の接続口6A,6B,6Cは、周方向に移動して次々と基板4の通孔4A,4B,4Cと連通するようになる。
上記基板4の上面に対し、通孔4A,4B,4Cの位置に取り付けられた濾過体5は、図2に見られるように、下端に位置する環板状の開口端板15そして上端に位置する円板状の閉塞端板16を、円筒状の支持材17で連結して形成される支持体18と、該支持体18に取り付けられる筒状の濾過材19と、この濾過材19の支持体18への取付けに用いられる取付具としてのクランプバンド20とを有している。
上記開口端板15と閉塞端板16は、同外径で、周面にクランプバンド20のための環状の取付溝部15A,16Bが形成されている点で同じであるが、開口端板15は中央に開孔15Bが貫通形成されている点で閉塞端板16と相違している。該開口端板15の開孔15Bの内径は基板4の通孔4A,4B,4Cの内径とほぼ同じである。上記開口端板15、閉塞端板16、支持材17そしてクランプバンド20は、海水で腐蝕しないようにステンレス鋼製又は防食被覆された材料であることが好ましい。かかる開口端板15と閉塞端板16は、それらの周縁付近での周方向の複数位置で平行に配された、細長い円筒状シートの支持材17と、例えば溶接等により連結され、支持体18として一体化されている。上記開口端板15そして閉塞端板16は、円筒状の支持材17の端部を位置せしめるための環状段部15C,16Bを形成して、安定した位置で溶接等を行えるようにしておくことが好ましい。
上記支持材17は、全面に孔部17Aが多数分布して穿設されている比較的薄いシートメタルを円筒状に丸め、その側端縁同士を溶接等で接合されて円筒体をなしており、この支持材17がその上下端周縁で上記閉塞端板16そして開口端板15の環状段部16B,15Cの周面に当接配置された状態で、溶接等により閉塞端板16そして開口端板15と一体をなすように接合されて一つの支持体18をなしている。孔部17Aの形状は四角形でも円形でもよい。
上記開口端板15そして閉塞端板16の周面に形成された取付溝部15A,16Aにて、後述の濾過材19を取り付けるクランプバンド20は、図2のごとく、上記取付溝部15A,16Aにそれぞれ収まる幅の弾性金属帯で、一箇所で開放された略リング状をなしており、周方向の一端に突起20Aが、そしてこれに隣接する他端に係止孔20Bが形成されていて、該クランプバンド20を後述の濾過材の外周に配した後に、突起20Aを係止孔20Bにスナップ状に係止させることで、上記濾過材19を上記開口端板15そして閉塞端板16に対して緊締保持する。該クランプバンド20は、上記開口端板15と閉塞端板16の間の中間位置でも、濾過材19を支持材17に対して緊締保持させるように用いられることが好ましい。上記取付溝部15A,16Aには、上記濾過材19に対し緩衝材となるパッキングを配したり、シーラントを塗布しておくことが好ましい。
濾過材19は、内層フィルタと外層フィルタから成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタの目開きが30〜120μm、外層フィルタの目開きが300〜3000μmであり、膜厚0.005〜20μmのフッ素樹脂コーティングが施されている。フッ素樹脂コーティングが施されている金属メッシュフィルタから形成される濾過材19は、二種の金属メッシュフィルタを重ねて外層フィルタそして内層フィルタとし、これを円筒状に丸めると共に、図2のごとく、内層フィルタと外層フィルタとを焼結により一体化して、又は両端周縁部と周方向での接合端縁を溶着して円筒体として形成される。
上記金属メッシュフィルタは、外層フィルタそして内層フィルタのいずれも、例えば、モネル、ハステロイ、インコネル等のニッケル基合金、チタン、チタン合金、耐海水性ステンレス等の耐海水性の高い耐食金属のいずれかを素材としていて、海水による腐食が生じない。濾過材19の外層フィルタそして内層フィルタは、好ましい形態として、外層フィルタの目開きが300〜3000μm、内層フィルタの目開きが30〜120μmの金属メッシュフィルタとなっている。その際、金属メッシュフィルタを形成する金属繊維の太さは、内層フィルタに比し外層フィルタの方が太くなっている。
このように、外層フィルタそして内層フィルタを成す二種の金属メッシュフィルタは図2の円筒状の濾過体5となるのに、内層フィルタと外層フィルタとを焼結により一体化して円筒状の濾過材19が形成される。または、二種の金属メッシュフィルタが適切な展開寸法に切断された後、上下縁部19−1が溶接等により一つのシートを形成し、次に円筒状に丸められてから、その周方向端縁19−2同士を溶接等により接合し、図2に示す円筒状の濾過材19を形成するようになる。このように形成することにより、外層フィルタと内層フィルタの間での相対的たるみ、位置ずれがなくなり、所定の形状そして状態が維持される。また、濾過材19の支持体18への外挿を容易に行うことができる。
上記のような構成の金属メッシュフィルタは、膜厚0.005〜20μmのフッ素樹脂コーティングが施されている。
<フッ素樹脂コーティング>
金属メッシュフィルタに施されるフッ素樹脂コーティングに用いるフッ素樹脂塗料は、次のフッ素樹脂のうちいずれかを主成分とし、被塗物に塗布後、加熱して乾燥、硬化させるものとすることができる。
・4フッ化エチレン樹脂(PTFE)
・4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)
・4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)
・4フッ化エチレン・エチレン共重合体(ETFE)
<コーティング方法>
かかるフッ素樹脂コーティングは、内層フィルタと外層フィルタとを焼結による一体化又は溶接等による接合で得られた円筒状の濾過材に対して、ディッピング(浸漬)、吹き付けスプレー、静電塗装等によりフッ素樹脂塗料を塗布し、加熱炉で加熱し乾燥、硬化させることにより施すことができる。フッ素樹脂コーティング膜厚は0.005〜20μmとするのがよい。膜厚が0.005μmより小さいと金属メッシュフィルタへの付着が不十分なことがあり、コーティング被膜が剥がれることがあり、また、被膜にピンホールなど欠陥が生じる懸念がある。膜厚を20μmより大きくすると金属メッシュフィルタの目開きが狭くなり支障が生じる。必要に応じてコーティングの前処理として金属メッシュフィルタの脱脂や下地処理を行うことも良い。
このように形成された濾過材19は、図2のごとく、開口端板15と閉塞端板16の取付溝部15A,16Aに予めシーラント等の緩衝材が配された支持体18のへ該支持体18の一端側から外挿された後、外側から、上記取付溝部15A,16Aの位置で、クランプバンド20により、上記開口端板15と閉塞端板16の周部で緊締保持される。また、開口端板15と閉塞端板16との間の中間位置でも、上記クランプバンド20により濾過材19が支持材17に対し緊締保持されることが望ましい。このようにして構成された濾過体5は、その開口端板15の開孔15Bが、基板4の通孔4A,4B,4Cと一致する位置で、上記基板4の上面に着脱容易状態に取り付けられる。
本実施形態では、濾過体5の濾過材19が金属メッシュフィルタとして形成されていたが、本発明における濾過体はこれに限らず、閉塞部をなす閉塞端板と、開口部をなす開口端板と、閉塞端板と開口端板の外周部同士を周方向の複数位置で接続する支持材とを有するように支持体を形成し、濾過材が支持体の複数の支柱材に対して金属製のワイヤをコイル状に巻回してワイヤの隣接する巻線同士間の隙間で原水の透過を許容するワイヤワインドフィルタとして形成されていてもよい。ワイヤワインドフィルタとしては、ノッチ(突起)を設けたワイヤを巻きつけてノッチによりワイヤ同士の間隔を保持してろ過通路寸法(目開き)を所望の寸法にするノッチワイヤフィルタや、断面が三角形のワイヤをワイヤ同士の間隔を調整し巻きつけてろ過通路寸法(目開き)を所望の寸法にするウェッジワイヤフィルタを用いてよい。ワイヤワインドフィルタは、ワイヤがいずれの場合にも、ワイヤワインドフィルタは、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティングが施され、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであることを特徴とする。
このように構成された本実施形態の濾過装置は、次の要領で濾過・逆洗そして保守がなされる。
<濾過及び逆洗時>
先ず、第一、第二、第四開閉弁8A,9A,11Aを開放そして第三開閉弁10Aを閉じて、原水、例えば、濾過前の海水を海水導入管8から容器内へ導入する。この原水は、図1にて実線矢印で示されるように、容器の下室2Bに入った後、ここから基板4の通孔4A,4B,4Cを経て対応する濾過体5内に流入する。さらに、原水は、濾過体5の周部をなす濾過材19を透過して上室2Aへ至る。その際、原水は濾過材19で濾過され、
上室2Aに濾過水として入る。この濾過水は濾過水排出管11から容器外へ流出する。
上記原水の濾過時に、逆洗のための駆動機構7の駆動軸体13Aが減速機13付きモータ14からの駆動力を受けて回転しており、逆洗管6は、接続口6A,6B,6Cが基板4の下面と摺接しながら、上記中心軸線1まわりに回転している。したがって接続口6A,6B,6Cは回転移動しながら、基板4の通孔4A,4B,4Cと次々と間欠的に連通するようになる。この逆洗管6の接続口6A,6B,6Cと連通している基板4の通孔4A,4B,4Cには下室2Bからの原水が流入できず、逆に、上室2A内の濾過水の一部が、逆洗水として逆洗管6に対応して位置する濾過体5の周部たる濾過材19を透過し該濾過体5内へ流入する。その際、濾過体5内へ流入する逆洗水は、濾過時に上記濾過材19の内面に付着した濾過残渣を該周部から剥離、すなわち逆洗してこの濾過残渣と共に逆洗管6へ流入する。この付着物を伴う逆洗水は連絡管12内を流れ、受箱12Aを経て逆洗水排出管9から容器外へ排出される。かくして、容器内では、原水が濾過されつつ、濾過水の一部を用いて、常時、濾過体5が順次逆洗されている。
<保守時>
濾過装置の保守点検の際には、蓋体3を外して濾過体5を露呈せしめた状態で特定のあるいは全部の濾過体5を基板4から外して外部へ取り出すことで状況確認あるいは濾過材19の交換等が行われる。また、一括してすべての濾過体5を容器外に取り出したいときには、基板4と共に組立体として取り出すこともできる。
濾過体5における濾過材19の交換は、濾過体5のクランプバンド20を外すことで容易に行える。また、容器本体2内の洗浄は、第一、第二そして第四開閉弁8A,9A,11Aを閉じ第三開閉弁10Aを開放状態で行われ、洗浄後の液はドレイン管10から排出される。
本実施形態では、濾過装置は、その容器内の第一室が上室、第二室が下室となる形態として説明したが、この第一室そして第二室は、上下が逆の位置関係になったり、装置の横置据付けにより、左右の位置関係になることもある。
さらに、本発明では、濾過体の両端を開口端板として、通孔がこれらの両方の開口端板で濾過体内部と連通するように二つの基板を配して、一つの第一室に対して第二室を二つ形成し、それぞれの第二室に逆洗機構を設けるようにしてもよい。濾過体の両方から逆洗水を排出させ逆洗するため、効率よくかつ確実に付着物を逆洗し除去することができる。
上記の本実施形態では、濾過体の濾過材は、内層フィルタと外層フィルタから成りフッ素樹脂コーティングが施された金属メッシュフィルタで形成されているが、濾過材は、フッ素樹脂コーティングされ目開きが30〜120μmである単層の金属メッシュフィルタで形成されてもよい。
<濾過体の実施例>
濾過体の濾過材の金属メッシュフィルタに施すフッ素樹脂コーティングの効果を確認するために、キャンドル型(円筒型)濾過体に海水を通水し濾過して、逆洗後に濾過体の上流側と下流側の差圧(圧力損失)を計測して調べた。実施例としてのステンレス製メッシュクロスフィルタ(250メッシュ、目開き60μm)にフッ素樹脂(PTFE)コーティングを施した濾過体と、比較例1としてのステンレス製メッシュクロスフィルタ(200メッシュ、目開き75μm)を用いた濾過体と、比較例2としてのステンレス製メッシュクロスフィルタ(180メッシュ、目開き90μm)を用いた濾過体に、海水を通水し圧力損失の経時変化を計測し、表1に結果を示す。
Figure 0006084071
実施例1では、目開きが比較例に比べて小さいにもかかわらず、大量の海水を通水した後でも濾過体の圧力損失は極めて小さく、開孔の目詰まりが生じていないこと、すなわちバイオフィルムの付着が防止されていることを確認した。一方、比較例1及び比較例2では、濾過体の圧力損失が大きく、逆洗しても開孔の目詰まりが生じていることが分かった。このように、金属メッシュフィルタにフッ素樹脂コーティングを施すことにより、バイオフィルムの付着を防止し開孔の目詰まりを防止できる。
<濾過装置(第二実施形態)>
次に、本発明の第二実施形態としての濾過装置を、図3にもとづき説明する。
本実施形態では、濾過装置はハウジング31内に濾過体33が内蔵されている。
ハウジング31はその軸線32で一端側と他端側に開口部31A,31Bがそれぞれ形成されている。該開口部31A,31Bは、濾過装置が配される流路を形成する管路(図示せず)に適宜接続可能となっている。図示の例では、上記ハウジング31は中空の有底筒体を製作後にこの筒体の開口に蓋部材を取り付けることで、底部に上記一端側の開口部31Aそして蓋部材に他端側の開口部31Bを形成している。
上記ハウジング31は一端側の内面が円錐状面31Cをなし、その最大径で他端側に向け円筒面をなすように延びた内部空間を形成している。
上記ハウジング内に配された濾過体33は、上記軸線32上に位置して該軸線32方向に延びる中空軸体34の一端部に取り付けられた円錐状の端板部材35を有し、該端板部材35の円錐面と上記ハウジング31の円錐状面31Cとの間に、一端側の開口部31Aから傘状に拡がる拡散流路31Dを形成している。上記中空軸体34は、一端側と他端側でハウジング31により支持されている。該中空軸体34の一端開口は上記端板部材35で塞がれていて、他端開口は開口してハウジングの他端側開口部31Bに連通している。
上記中空軸体34は、該中空軸体34の全長にわたり、上記軸線32方向で定間隔にスペーサ36を介して、リーフディスクフィルタと称される濾過部材37が間隔をもって複数取り付けられている。上記中空軸体34は、スペーサ36が位置する部分同士間に半径方向に貫通する通孔34Aが水平方向そして周方向の複数位置に形成されている(図3をも参照)。
なお、図3において、軸線方向中間域で、上記濾過部材37、スペーサ36、そして通孔34Aの図示が省略されている。
濾過部材37は、図4に見られるように、上記中空軸体34の外周面に嵌合するドーナツ盤状のディスクをなす全体形状を有していて、フレーム状の支持体38に濾過材39を取り付けている。
支持体38は、断面U字状の内径側リングをなすハブ部40と、断面半円状の外径側リングをなす外周部41と、ハブ部40の外周縁と外周部41の内周縁とを周方向の複数位置で接続する放射腕42とを有していて、周方向で隣接する放射腕42同士間に窓部42Aを形成している。かかる放射腕42は、一つの濾過部材37においては、ハブ部40の外周縁と外周部41の内周縁がそれぞれ軸線方向二箇所に位置するので、上記放射腕42、すなわち窓部42Aも軸線方向二箇所に形成される。
上記支持体38のハブ部40には、中空軸体34の外周面に嵌合する部分に該中空軸体34の通孔34Aに連通する小孔40Aが周方向の複数位置に形成されている。
かかる支持体38には、放射腕42に支持されるようにして濾過材39が取り付けられている。該濾過材39自体は、既述の第一実施形態における濾過材と同じ濾過材が適用可能である。即ち、リーフディスクフィルタ濾過部材37の濾過材39は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmである。このような構成の濾過材39は、金属メッシュフィルタにフッ素樹脂コーティングが施されており、フッ素樹脂コーティング被膜は撥水性を有し、濡れ性が極めて低いので、金属メッシュフィルタにプランクトン分泌物によるバイオフィルムが付着しない、又はバイオフィルムの付着力が弱く逆洗により容易に剥離される。その結果、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを防止できる。
かくして、濾過部材37に対しては、原水は軸線方向二箇所で窓部42Aを覆って半径方向にひろがる濾過材39を通して濾過部材37内に至った後、上記ハブ部40の小孔40Aと中空軸体34の通孔34Aを経て該中空軸体34内に流入可能である。
したがって、このような濾過部材37を有する濾過体33をハウジング31に内蔵する図3の濾過装置においては、原水はハウジング31の一端側の開口部31Aから流入した後、拡散流路31Dを経て、上記濾過部材37の外周域に達し軸線方向他端側に向いながら、各濾過部材37間で半径内方に向って流入して各濾過部材37の濾過材39で濾過された状態で濾過部材37内に至り、しかる後、上記中空軸体34内を流れてハウジング31の他端側の開口部31Bから流出する。
<他の濾過装置>
他の濾過装置として、支持体に濾過材が平面をなすように取り付けられて形成された平板フィルタを濾過体とし、ハウジング内を平板フィルタにより原水側と濾過水側とに区分する濾過装置であって、濾過材が目開き30〜120μmであり、膜厚0.005〜20μmでフッ素樹脂コーティングしたフィルタで構成されるものとしてもよい。撥水性を有し濡れ性が極めて低いフッ素樹脂コーティング被膜により、フィルタにプランクトン分泌物によるバイオフィルムが付着せず、若干なりと付着してもバイオフィルムの付着力が弱く逆洗により容易に剥離される。その結果、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを確実に防止できる。
また、さらに、他の濾過装置として、特開平4−247204号公報に記載の濾過装置において、フィルタエレメントを目開き30〜120μmであり、膜厚0.005〜20μmでフッ素樹脂コーティングしたフィルタで構成されるものとしてもよい。すなわち、濾過すべき汚染液によって逆洗可能であり、濾過器ケーシング内に配置されたフィルタエレメントを備えた逆洗式濾過器であって、フィルタエレメントが互いにほぼ平行に配置されていて濾過操作時及び逆洗操作時に長手方向に汚染液の通流する複数の濾過隔室を形成しており、濾過隔室が端部で濾過器入口と連通し、かつ逆洗のために個別的に濾過器ケーシングのスラッジ排出路に接続する濾過器において、濾過隔室が互いに円形に配列されて濾過器ケーシング内に位置し、かつ、汚染液を循環させて濾過隔室を個別的に洗浄するために、濾過隔室を一方では濾過器入口に、また、他方ではスラッジ排出路に接続させて汚染液を軸方向に通流させる、回転駆動装置によって駆動されるスウィーパ部材が設けられており、フィルタエレメントが半径方向間隔をおいて取り囲む複数の円筒形の濾過体からなり、濾過体間に複数の仕切りエレメントが配置されており、仕切りエレメントが濾過体間の環状室を多数の濾過隔室に分割している、上述の特開平4−247204号公報に記載の逆洗式濾過器において、濾過体の濾過材を目開き30〜120μmであり、膜厚0.005〜20μmでフッ素樹脂コーティングした濾過材で構成されるものとしてもよい。撥水性を有し濡れ性が極めて低いフッ素樹脂コーティング被膜により、フィルタにプランクトン分泌物によるバイオフィルムが付着せず、若干なりと付着してもバイオフィルムの付着力が弱く逆洗により容易に剥離される。その結果、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを確実に防止できる。
<海水処理装置(第三実施形態)>
本発明に係る濾過装置により海水を処理する海水処理装置の実施形態について説明する。本実施形態では、海水処理装置である濾過装置は、バラスト水として取水された海水中の生物を捕捉し除去する生物捕捉除去装置として用いられ、濾過装置から抜き出された濾過水中に残存する細菌等を殺菌する殺菌装置と組み合わされバラスト水処理装置を構成する。以下、添付図面の図5にもとづいて、本発明に係る海水処理装置を用いるバラスト水処理装置について、一例を具体的に説明する。
図5はバラスト水処理装置を示す構成図である。バラスト水処理装置は、図5に示すように、海水を船内に取り込むための海水取水ライン51、該海水取水ライン51によって取水された海水中の粗大物を除去する粗濾過装置52、海水を取り込み後述の濾過装置54に送水するためのポンプ53、粗濾過装置52によって粗大物が除去された海水中に存在するプランクトン類を除去する濾過装置54、濾過装置54で濾過された海水中に残存する細菌類やプランクトンを殺滅する殺菌装置55、殺菌装置55から排出された処理水を後述のバラストタンク57に送水する処理水送水ライン56、該処理水送水ライン56から送水される処理水または未処理の海水を貯留するバラストタンク57、該バラストタンク57内の処理済みのバラスト水を海に排水するバラスト水排水ライン58、を備えている。殺菌装置は、殺菌剤を供給する装置でも、紫外線、超音波、温熱などを用いて殺菌するものであってもよい。
以下、各装置をさらに詳細に説明する。
(1)粗濾過装置
粗濾過装置52は、船舶の船側部に設けられたシーチェスト(海水吸入口)から取水され、ポンプ53によって海水取水ライン51を通して取水される海水中に含まれる大小様々な夾雑物、水生生物のうち10mm程度以上の粗大物を除去するためのものである。
粗濾過装置としては10mm程度の孔を設けた筒型ストレーナ(こし器)、水流中の粗大物を比重差により分離するハイドロサイクロン、回転スクリーンにより粗大物を捕捉し掻揚げ回収する装置等を用いることができる。
(2)濾過装置
濾過装置としては、第一実施形態又は第二実施形態の濾過装置を海水処理用として用いる。濾過装置54は粗濾過装置52によって粗大物が除去された海水中に存在するプランクトン類を除去するものである。第一実施形態の濾過装置を用いる場合、濾過装置54に用いられる濾過材は、内層金属メッシュフィルタと外層金属メッシュフィルタから成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタの目開きが30〜120μmのものが好ましく、フッ素樹脂コーティングが施されているものが好ましい。
内層フィルタの目開きを30〜120μmにした理由は、動物性プランクトン、植物性プランクトンの捕捉率を一定のレベルに保ちつつ逆洗頻度を少なくして寄港地でのバラスト水処理時間を短縮するためである。換言すれば、目開きが120μmより大きいと動物プランクトン、植物プランクトンの捕捉率が著しく低くなるし、目開きが30μmより小さいと逆洗頻度が多くなり寄港地でのバラスト水処理時間が長くなるので好ましくない。このように目開きが30〜120μm程度のものを用いるのが、捕捉率と逆洗頻度とを最適に設定できるので、好ましい。
濾過材の内層フィルタの目開きが30〜120μm程度の濾過装置により、比較的大型の動物性プランクトンと植物性プランクトンをほとんど捕捉して除去するので、殺菌装置よって死滅させる対象は捕捉されなかったプランクトンと細菌となる。そのため、殺菌装置が殺菌剤を供給する装置である場合には、濾過装置を用いずに単に殺菌剤を注入して海水中の全てのプランクトンと細菌を死滅させる方式に比べて、殺菌剤の使用量を大幅に減少させることが可能になる。その結果、殺菌剤費用を低減でき、さらに殺菌剤貯留槽を小さくできるので、船舶への搭載が容易になる。また、残留殺菌剤の環境への影響を減らし、また殺菌剤を無害化するために供給する分解剤の供給を不要にあるいは減らすことができる。また、紫外線、超音波、温熱などを用いて殺菌する殺菌装置の場合には、殺菌装置の負荷を軽減でき、装置を小型化、殺菌処理時間の短縮、殺菌処理費用の低減ができる。
(3)殺菌装置
殺菌装置55は濾過装置54によって濾過された海水中に残存する細菌類やプランクトンを殺滅する装置である。殺菌装置としては殺菌剤を供給する装置があり、供給する殺菌剤としては、次亜塩素酸ナトリウム、塩素、二酸化塩素、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、過酸化水素、オゾン、過酢酸、またはこれらの2種以上の混合物が使用できるが、これ以外の殺菌剤を使用することも可能である。また、殺菌装置としては、紫外線、超音波、温熱などを用いて殺菌するものであってもよい。
次に、以上のように構成された本実施例のバラスト水処理装置の動作を説明する。ポンプ53を稼動することによって、海水取水ライン51から海水が船内に取水される。その際、まず粗濾過装置52によって海水中に存在する大小様々な夾雑物、水生生物のうち10mm程度以上の粗大物が除去される。粗大物が除去された海水は濾過装置54に供給され、濾過装置54の目開きに応じた大きさの動物性プランクトン、植物性プランクトン等が除去される。濾過装置の濾過体の濾過材として、内層金属メッシュフィルタと外層金属メッシュフィルタから成り、フッ素樹脂コーティングが施されている金属メッシュフィルタを用いることにより、濾過材の開孔の目詰まりを防止でき、効率よくプランクトン等を捕捉除去できる。
粗濾過装置52及び濾過装置54で捕捉されたプランクトン等は、粗濾過装置52及び濾過装置54の濾過材を逆洗することにより洗い流されて海に戻される。海に戻しても同一の海域なので生態系に悪影響はない。つまり、この例ではバラスト水を積み込む際に処理をしているので、粗濾過装置52及び濾過装置54の逆洗水をそのまま放流できるのである。濾過装置54で濾過された海水には殺菌装置55から殺菌剤が供給されるなど殺菌処理が施される。殺滅処理後の海水は処理水送水ライン56を通じてバラストタンク57にバラスト水として貯留される。バラスト水を排出する際には、バラストタンク57からバラスト水排水ライン58により海中に排出される。
なお、上記の例は海水をバラストタンク57に積み込む際に処理を行う場合であるが、海水をバラストタンク57に積み込む際には殺滅処理をしないで、バラストタンク57から排出する際に殺滅処理する場合もある。この場合は、未処理の海水を未処理海水送水ライン(図示せず)を通じてバラストタンク57に貯留し、バラストタンク57から排出する際にバラストタンク57内の未処理のバラスト水を未処理バラスト水供給ライン(図示せず)を通じて、濾過装置54側に供給して、以降は上記と同様の殺滅処理を行い、処理済みのバラスト水を処理水排水ライン(図示せず)を通じて、海に排水する。
以上のように、本実施例においては、濾過装置54で30〜120μm以上の動物性プランクトン、植物性プランクトンを除去し、殺菌装置により細菌類やプランクトンを死滅させるようにしたので、どのような水質であっても確実かつ安価にIMOが定めるバラスト水基準を満たすバラスト水の処理が実現できる。また、装置の構成が単純であることから、既存船舶への適用が容易である。
1 中心軸線
2A 上室
2B 下室
4 基板
4A,4B,4C 通孔
5 濾過体
8 海水導入管
9 逆洗水排出管
11 濾過水排出管
15 開口端板
16 閉塞端板
17 支持材
17A 孔部
19 濾過材
33 濾過体
34 中空軸体
34A 通孔
37 リーフディスクフィルタ(濾過部材)
38 支持体
39 濾過材
40 ハブ部

Claims (4)

  1. バラスト水として取水された海水の殺菌処理を行う前に海水中の生物を捕捉し除去するバラスト水用海水濾過装置であって、
    複数の濾過体と、板状をなし一方の板面上でその板面に直角な中心軸線まわりの周方向複数位置に上記濾過体を保持し板厚方向に貫通する通孔が上記濾過体の開口部と連通する位置に形成されている基板と、上記複数の濾過体を基板で保持して成る組立体を収容する容器と、上記基板の他方の板面側に位置して容器内に設けられた逆洗管を備える逆洗機構とを有し、容器内の空間を基板の一方の板面側の第一室と他方の板面側の第二室とに区分し、上記容器には第二室に連通する海水導入管と第一室に連通する濾過水排出管口が設けられていると共に上記逆洗管に連通する逆洗水排出管が第二室から容器外へ延出しているバラスト水用海水濾過装置において、
    濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向一端を開口部そして他端を閉塞部とし、濾過時に上記開口部から海水を流入させ上記濾過材内面から外面へ透過させて海水中の生物を捕捉し除去し濾過水として濾過体外へ排水させ、逆洗時に濾過体外から濾過水を逆洗水として濾過材外面から内面へ流入させ濾過材の内面の捕捉した生物を剥離して上記開口部から排水し、
    濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、目開きを120μm以下とすることにより海水中の生物の捕捉率を一定のレベルとして後続される殺菌装置で殺菌処理する生物量を抑制し殺菌剤使用量を低減し、目開きを30μm以上とすることにより金属メッシュフィルタにより捕捉する生物量を制御して付着した生物を逆洗浄して除去する逆洗頻度を許容範囲内としており、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであり、フッ素樹脂コーティング被膜により生物分泌物によるバイオフィルムが金属メッシュフィルタに付着することを抑制して生物付着を抑制し又はバイオフィルムの付着力を低減し逆洗時に生物を容易に剥離可能として、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを防止し、フッ素樹脂コーティング膜厚を0.005μm以上とすることによりピンホールのないフッ素樹脂コーティング被膜を形成し、フッ素樹脂コーティング膜厚を20μm以下とすることにより金属メッシュフィルタの目開きを狭くすることなく適切な目開きにしており、
    支持体は、閉塞部をなす円板状の閉塞端板と、開口部をなす環板状の開口端板と、閉塞端板と開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、閉塞端板と開口端板は同外径で周面に環状のクランプバンド取付溝部が形成され、支持材の外周に濾過材を配し濾過材外周のクランプバンド取付溝部の位置にクランプバンドを配し、クランプバンドにより濾過材を閉塞端板と開口端板に緊締保持することとし、
    逆洗機構の逆洗管は第二室内で基板の中心軸線の位置から一つの半径方向外方で容器本体円周面近傍に向かって延びており、基板の通孔に当接して基板の下面に摺接する接続口を有し、駆動部により駆動されて基板の中心軸線まわりに回転することにより、接続口が対応する基板の通孔との連通位置を順次移動することとし、逆洗時には逆洗管が逆洗水排出管を介し容器外に連通され、接続口での圧力が大気圧となり基板の通孔が接続口と接するとき、濾過体内部の圧力が大気圧となり濾過体外部の圧力が濾過水圧となることにより圧力差を生じさせて、濾過体外から濾過水を濾過材外面から内面へ流入させて濾過材の内面の捕捉され付着した生物を剥離して流入した濾過水とともに逆洗水として接続口、逆洗管及び逆洗水排出管を介し容器外へ排水することを特徴とするバラスト水用海水濾過装置。
  2. バラスト水として取水された海水の殺菌処理を行う前に海水中の生物を捕捉し除去するバラスト水用海水濾過装置であって、
    複数の濾過体と、板状をなし一方の板面上でその板面に直角な中心軸線まわりの周方向複数位置に上記濾過体を保持し板厚方向に貫通する通孔が上記濾過体の開口部と連通する位置に形成されている基板と、上記複数の濾過体を基板で保持して成る組立体を収容する容器と、上記基板の他方の板面側に位置して容器内に設けられた逆洗管を備える逆洗機構とを有し、容器内の空間を基板の一方の板面側の第一室と他方の板面側の第二室とに区分し、上記容器には第二室に連通する海水導入管と第一室に連通する濾過水排出管口が設けられていると共に上記逆洗管に連通する逆洗水排出管が第二室から容器外へ延出しているバラスト水用海水濾過装置において、
    濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向一端を開口部そして他端を閉塞部とし、濾過時に上記開口部から海水を流入させ上記濾過材内面から外面へ透過させて海水中の生物を捕捉し除去し濾過水として濾過体外へ排水させ、逆洗時に濾過体外から濾過水を逆洗水として濾過材外面から内面へ流入させ濾過材の内面の捕捉した生物を剥離して上記開口部から排水し、
    濾過材は、フッ素樹脂コーティングした内層フィルタと外層フィルタから成る金属メッシュフィルタで形成され、内層フィルタは目開きが30〜120μmであり、目開きを120μm以下とすることにより海水の殺菌処理を行う前に海水中の生物の大部分を捕捉除去可能とし、目開きを30μm以上とすることにより内層フィルタにより捕捉する生物量を制御して付着した生物を逆洗浄して除去する逆洗頻度を許容範囲内としており、
    外層フィルタは目開きが300〜3000μmであるとともに、金属繊維の太さが内層フィルタの金属繊維より太く、濾過時に内層フィルタが外側に伸長するのを抑制して、内層フィルタの破断を防止して保護しており、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであり、フッ素樹脂コーティング被膜により生物分泌物によるバイオフィルムが金属メッシュフィルタに付着することを抑制して生物付着を抑制し又はバイオフィルムの付着力を低減し逆洗時に生物を容易に剥離可能としており、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを防止し、フッ素樹脂コーティング膜厚を0.005μm以上とすることによりピンホールのないフッ素樹脂コーティング被膜を形成し、フッ素樹脂コーティング膜厚を20μm以下とすることにより金属メッシュフィルタの目開きを狭くすることなく適切な目開きにしており、
    支持体は、閉塞部をなす円板状の閉塞端板と、開口部をなす環板状の開口端板と、閉塞端板と開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、閉塞端板と開口端板は同外径で周面に環状のクランプバンド取付溝部が形成され、支持材の外周に濾過材を配し濾過材外周のクランプバンド取付溝部の位置にクランプバンドを配し、クランプバンドにより濾過材を閉塞端板と開口端板に緊締保持することとし、
    逆洗機構の逆洗管は第二室内で基板の中心軸線の位置から一つの半径方向外方で容器本体円周面近傍に向かって延びており、基板の通孔に当接して基板の下面に摺接する接続口を有し、駆動部により駆動されて基板の中心軸線まわりに回転することにより、接続口が対応する基板の通孔との連通位置を順次移動することとし、逆洗時には逆洗管が逆洗水排出管を介し容器外に連通され、接続口での圧力が大気圧となり基板の通孔が接続口と接するとき、濾過体内部の圧力が大気圧となり濾過体外部の圧力が濾過水圧となることにより圧力差を生じさせて、濾過体外から濾過水を濾過材外面から内面へ流入させて濾過材の内面の捕捉され付着した生物を剥離して流入した濾過水とともに逆洗水として接続口、逆洗管及び逆洗水排出管を介し容器外へ排水することを特徴とするバラスト水用海水濾過装置。
  3. バラスト水として取水された海水の殺菌処理を行う前に海水中の生物を捕捉し除去するバラスト水用海水濾過装置であって、
    複数の濾過体と、板状をなし一方の板面上でその板面に直角な中心軸線まわりの周方向複数位置に上記濾過体を保持し板厚方向に貫通する通孔が上記濾過体の開口部と連通する位置に形成されている二つの基板と、上記複数の濾過体を二つの基板で保持して成る組立体を収容する容器と、上記基板の他方の板面側に位置して容器内に設けられた逆洗管を備える逆洗機構とを有し、容器内の空間を二つの基板により基板の一方の板面側の第一室と他方の板面側の二つの第二室とに区分し、上記容器には一つの第二室に連通する海水導入管と第一室に連通する濾過水排出管口が設けられていると共に上記逆洗管に連通する逆洗水排出管が二つの第二室から容器外へ延出しているバラスト水用海水濾過装置において、
    濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向両端を開口部とし、濾過時に上記開口部から海水を流入させ上記濾過材内面から外面へ透過させて海水中の生物を捕捉し除去し濾過水として濾過体外へ排水させ、逆洗時に濾過体外から濾過水を逆洗水として濾過材外面から内面へ流入させ濾過材の内面の捕捉した生物を剥離して上記開口部から排水し、
    濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、目開きを120μm以下とすることにより海水中の生物の捕捉率を一定のレベルとして後続される殺菌装置で殺菌処理する生物量を抑制し殺菌剤使用量を低減し、目開きを30μm以上とすることにより金属メッシュフィルタにより捕捉する生物量を制御して付着した生物を逆洗浄して除去する逆洗頻度を許容範囲内としており、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであり、フッ素樹脂コーティング被膜により生物分泌物によるバイオフィルムが金属メッシュフィルタに付着することを抑制して生物付着を抑制し又はバイオフィルムの付着力を低減し逆洗時に生物を容易に剥離可能としており、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを防止し、フッ素樹脂コーティング膜厚を0.005μm以上とすることによりピンホールのないフッ素樹脂コーティング被膜を形成し、フッ素樹脂コーティング膜厚を20μm以下とすることにより金属メッシュフィルタの目開きを狭くすることなく適切な目開きにしており、
    支持体は、中心軸線方向両端で開口部をなす環板状の開口端板と、両開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、両開口端板は同外径で周面に環状のクランプバンド取付溝部が形成され、支持材の外周に濾過材を配し濾過材外周のクランプバンド取付溝部の位置にクランプバンドを配し、クランプバンドにより濾過材を両開口端板に緊締保持することとし、
    逆洗機構の逆洗管は二つの第二室内で基板の中心軸線の位置から一つの半径方向外方で容器本体円周面近傍に向かって延びており、基板の通孔に当接して基板の下面に摺接する接続口を有し、駆動部により駆動されて基板の中心軸線まわりに回転することにより、接続口が対応する基板の通孔との連通位置を順次移動することとし、逆洗時には逆洗管が逆洗水排出管を介し容器外に連通され、接続口での圧力が大気圧となり基板の通孔が接続口と接するとき、濾過体内部の圧力が大気圧となり濾過体外部の圧力が濾過水圧となることにより圧力差を生じさせて、濾過体外から濾過水を濾過材外面から内面へ流入させて濾過材の内面の捕捉され付着した生物を剥離して流入した濾過水とともに逆洗水として接続口、逆洗管及び逆洗水排出管を介し容器外へ排水することを特徴とするバラスト水用海水濾過装置。
  4. バラスト水として取水された海水の殺菌処理を行う前に海水中の生物を捕捉し除去するバラスト水用海水濾過装置であって、
    複数の濾過体と、板状をなし一方の板面上でその板面に直角な中心軸線まわりの周方向複数位置に上記濾過体を保持し板厚方向に貫通する通孔が上記濾過体の開口部と連通する位置に形成されている二つの基板と、上記複数の濾過体を二つの基板で保持して成る組立体を収容する容器と、上記基板の他方の板面側に位置して容器内に設けられた逆洗管を備える逆洗機構とを有し、容器内の空間を二つの基板により基板の一方の板面側の第一室と他方の板面側の二つの第二室とに区分し、上記容器には一つの第二室に連通する海水導入管と第一室に連通する濾過水排出管口が設けられていると共に上記逆洗管に連通する逆洗水排出管が二つの第二室から容器外へ延出しているバラスト水用海水濾過装置において、
    濾過体は、筒状をなす濾過材が支持体により支持され中心軸線方向両端を開口部とし、濾過時に上記開口部から海水を流入させ上記濾過材内面から外面へ透過させて海水中の生物を捕捉し除去し濾過水として濾過体外へ排水させ、逆洗時に濾過体外から濾過水を逆洗水として濾過材外面から内面へ流入させ濾過材の内面の捕捉した生物を剥離して上記開口部から排水し、
    濾過材は、フッ素樹脂コーティングした金属メッシュフィルタで形成され、目開きが30〜120μmであり、目開きを120μm以下とすることにより海水中の生物の捕捉率を一定のレベルとして後続される殺菌装置で殺菌処理する生物量を抑制し殺菌剤使用量を低減し、目開きを30μm以上とすることにより金属メッシュフィルタにより捕捉する生物量を制御して付着した生物を逆洗浄して除去する逆洗頻度を許容範囲内としており、フッ素樹脂コーティング膜厚が0.005〜20μmであり、フッ素樹脂コーティング被膜により生物分泌物によるバイオフィルムが金属メッシュフィルタに付着することを抑制して生物付着を抑制し又はバイオフィルムの付着力を低減し逆洗時に生物を容易に剥離可能としており、バイオフィルムによる濾過材の開孔の目詰まりを防止し、フッ素樹脂コーティング膜厚を0.005μm以上とすることによりピンホールのないフッ素樹脂コーティング被膜を形成し、フッ素樹脂コーティング膜厚を20μm以下とすることにより金属メッシュフィルタの目開きを狭くすることなく適切な目開きにしており、
    支持体は、中心軸線方向両端で開口部をなす環板状の開口端板と、両開口端板の外周部同士を接続する円筒状の支持材とを有し、該支持材は複数の孔部が穿設され外周面で濾過材を支持しており、両開口端板は同外径で周面に環状のクランプバンド取付溝部が形成され、支持材の外周に濾過材を配し濾過材外周のクランプバンド取付溝部の位置にクランプバンドを配し、クランプバンドにより濾過材を両開口端板に緊締保持することとし、
    逆洗機構の逆洗管は二つの第二室内で基板の中心軸線の位置から一つの半径方向外方で容器本体円周面近傍に向かって延びており、基板の通孔に当接して基板の下面に摺接する接続口を有し、駆動部により駆動されて基板の中心軸線まわりに回転することにより、接続口が対応する基板の通孔との連通位置を順次移動することとし、逆洗時には逆洗管が逆洗水排出管を介し容器外に連通され、接続口での圧力が大気圧となり基板の通孔が接続口と接するとき、濾過体内部の圧力が大気圧となり濾過体外部の圧力が濾過水圧となることにより圧力差を生じさせて、濾過体外から濾過水を濾過材外面から内面へ流入させて濾過材の内面の捕捉され付着した生物を剥離して流入した濾過水とともに逆洗水として接続口、逆洗管及び逆洗水排出管を介し容器外へ排水することを特徴とするバラスト水用海水濾過装置。
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