JPH0685008U - ストレーナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ストレーナー表面に弗素樹脂をコーティング
することによりストレーナー表面のヌメリ付着を防止
し、ヌメリによる通水性不良を改善することの可能なス
トレーナーを提供する。 【構成】 水と生ゴミ等のゴミを分別してゴミのみを回
収する小排水穴４を有するストレーナー１の表面に弗素
樹脂コーティングを施しておくことで、弗素樹脂の撥水
性によりヌメリの付着を防止し、通水性を保つようにし
たものである。又、弗素樹脂のコーティングを施さない
部分６を設けることで撥水性をより向上させたものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、台所の流し台の排水口等に設けられて、生ゴミなどのゴミを水と 分別するストレーナーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の従来技術としては、網目や格子状に合成樹脂で一体成型したもの、ス テンレスなどの金属あるいは金網などを成型加工して容器状に形成したものがあ り、台所の流し台の排水口などに着脱自在に置かれ、水と共に流し込まれたゴミ のみを分別し、ある程度溜ると、取り外してその中のゴミをゴミ箱へ捨てるよう にしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術のストレーナーによると、ゴミは多量の水分を含んでおり、これ がストレーナーに付着したまま放置されると、その濡れゴミがストレーナーに水 分を含んだ状態で付着することから、ストレーナーの表面とくに内表面が細菌の 繁殖によっていわゆるヌルヌルの汚れた状態になり、衛生上，外観上共に好まし くなくなるという問題点がある。このような問題点を解決するために、従来は、 ストレーナーを頻繁に洗浄する必要があり、手数がかかる問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記課題を解決するために出願人らが鋭意研究した結果、ストレー ナーの表面に弗素樹脂のコーティングを施した部分と施さない部分を設ければ、 その理由は十分には不明ではあるが、ストレーナーの表面にヌルヌルしたヌメリ の汚れが生じないことを見出した。 従って、前記課題を解決するための手段は、水と生ゴミ等のゴミを分別してゴ ミのみを回収する小排水穴を有するストレーナーの表面に弗素樹脂のコーティン グを施したことにあり、更に、この効果を高めるために、水と生ゴミ等のゴミを 分別してゴミのみを回収するストレーナーの表面に弗素樹脂のコーティングを施 した部分と施さない部分とを設けたことにあり、またより以上に効果を高めるた めに、前記弗素樹脂のコーティングを施した部分と施さない部分をストレーナー の内表面と裏表面が同一模様となるように施したことにある。

【０００５】

【作用】

弗素樹脂をストレーナーの表面にコーティングすることによって、弗素樹脂の 有する撥水性が非常に良いという特性が生かされて、ストレーナーの表面の小排 水穴が詰まり難くなり排水をスムースに行わせ、ストレーナーの表面の水切りが 良くなり、その結果、ヌルヌルした汚れがほとんどつかなくなり、又、汚れが多 少付着した場合でも簡単に洗い流すことができ、衛生的且つ美的にストレーナー を保つことができるのである。この場合、弗素樹脂のコーティングを施した部分 と施さない部分を設けると前記撥水性がより一層向上して汚れがほとんど付着し なく効果が増大する。又、内表面と外表面とを同一模様とすることによって、こ の作用がより一層向上する。

【０００６】 この場合の弗素樹脂としては、弗化ビニリデン樹脂，弗化ビニル樹脂，三弗化 塩化エチレン樹脂，ポリエーテルサルフォン樹脂，四弗化エチレン樹脂等とこれ らの共重合体があげられる。このような弗素樹脂をストレーナーにコーティング する場合には、コーティングしない部分に紙などを貼ってから分散液中に浸漬す る方法、スプレーによって噴霧する方法などいずれの方法を採用してもよい。

【０００７】 ストレーナーを形成する材質としては、鉄，ステンレス，硬質クロムメッキ鋼 材，アルミメッキ鋼材，ニッケルメッキ鋼材，耐熱プラスチックなどが挙げられ る。これら材質からなる薄板に小排水穴を開けて、所定の形状に成形加工してか ら、コーティングしない部分に紙などを貼って、前記した弗素樹脂の分散液中に 浸漬する方法、スプレーによって噴霧する方法などアフターコートによって行っ ても、あるいは又、あらかじめ弗素樹脂をコートしてあるプレコートメタル板材 に小排水穴を開けてから所定の形状に成形加工する方法によってもよい。更には 又、アフターコートあるいはプレコートした前記材質などからなる細線材を網状 に編んでストレーナーとしたものでもよく、その製造法や材質、あるいは形状は とくに限定されるものではない。

【０００８】

【実施例】

この考案の実施例について以下図面に基づいて説明する。 この考案のストレーナー１は、主として台所の流し台の排水口等に設置される もので、設置される場所によって形状や構造が種々異なるが、ここでは、図１に 示すように、流し台２の排水口３に設置するストレーナー１の場合について説明 する。

【０００９】 このストレーナー１の第１実施例は、図２に示すように、平面が円形の縦長な 容器で、外周囲は弗素樹脂をコーティングした細線材を網目状に編んで水抜き用 の多数の小排水穴４を設け、底面は弗素樹脂のコーティングをした薄板状のもの にパンチングによる小排水穴４を形成したものである。

【００１０】 このストレーナー１の第２実施例は、図３に示すように、第１実施例のストレ ーナー１の表面５を形成する内底面に、中央の円形部分とここから放射状に外周 方向へ延びた突出部を有する部分に弗素樹脂のコーティングを施さない部分６を 設けたものである。

【００１１】 このようなコーティングを施すことによって、すべての内底面に弗素樹脂のコ ーティングを施した場合と比較して、ヌメリが少くなくなり、汚れも少くなると いう結果を得ている。この理由は、弗素樹脂の撥水性がより一層向上するためで ある。弗素樹脂のコーティングを施さない部分６の形状は図３に示す他、単なる 円や三角形状等のものを単数又は複数個設けたもの、あるいはその他の形状でも よい。

【００１２】 更に、この考案のストレーナー１の第３実施例は、前記第２実施例の内底面に 形成した弗素樹脂のコーティングを施さない部分６と同じ模様形状を、裏底面に も形成したものである。実験した結果では、この第３実施例のストレーナー１は 、第２実施例のものと比較して、その理由はさだかでないがより汚れが付着しな いことが判明している。

【００１３】 ストレーナー１の他の位置の表面５の内面や外面についても前記内底面と同様 にすれば同じ効果が得られるが、とくに内底面は常に水を付着しているゴミが載 っているので汚れがひどいためその効果は著しく現れる。

【００１４】 ストレーナー１に形成した水抜き用の小排水穴４は、図２に示すように、弗素 樹脂をコーティングした細線材を網目状に編んで形成したもの、図３に示すよう に、弗素樹脂のコーティングをした薄板状のものにパンチングによって形成した もの、図４に示すように弗素樹脂のコーティングをしたステンレスの薄板に細長 穴を形成したもの、あるいは他の手段によるものであってもよい。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明からも明らかなように、この考案のストレーナーによると、濡れゴ ミを分別回収して濡れゴミを溜めるストレーナーの表面に、撥水性を有する弗素 樹脂をコーティングしたので、その結果、濡れゴミや水に含まれている細菌がス トレーナーに付着している時間が短かくなり、小排水穴が詰まることがなくなり 排水がスムーズに行え、ストレーナーの表面がヌメることがなくなる利点が生ず る。又、使用状態によって多少のヌメりが生じた場合であっても、ヌメりの洗い 落しは水を流すだけの極めて簡単な作業だけでよいので清掃が楽であるという利 点がある。更に、表面の一部に弗素樹脂のコーティングを施さない部分を設ける と、上記した効果がより一層向上する。更に又、表裏に同一模様のコーティング を施さない部分を設けると更に上記した効果が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】ストレーナーの設置例。

【図２】ストレーナーの実施例。

【図３】ストレーナーの底面図。

【図４】ストレーナーの他の実施例。

【符号の説明】

１ ストレーナー ４ 小排水穴 ５ 表面 ６ 弗素樹脂のコーティングを施さない部分

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水と生ゴミ等のゴミを分別してゴミのみ
   を回収する小排水穴を有するストレーナーの表面に弗素
   樹脂のコーティングを施したことを特徴とするストレー
   ナー。
2. 【請求項２】 水と生ゴミ等のゴミを分別してゴミのみ
   を回収する小排水穴を有するストレーナーの表面に弗素
   樹脂のコーティングを施した部分と施さない部分とを設
   けたことを特徴とするストレーナー。
3. 【請求項３】 請求項２の弗素樹脂のコーティングを施
   した部分と施さない部分をストレーナーの内表面と裏表
   面が同一模様となるように施したことを特徴とするスト
   レーナー。