JP2005013779A - フィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】タールなどの粘着性物質のフィルタエレメント部からの除去を容易におこなえるフィルタを提供する。
【解決手段】粘着性物質を含む液体Qが流通するケーシング51内に、液体Qが流通するフィルタエレメント59をそなえ、フィルタエレメント59を、フッ素樹脂製の網またはフッ素樹脂のコーティングを施した金属製の網で構成するとともに、フィルタエレメント59に向けてスプレイノズル61により逆洗用の液体または気体(逆洗用流体W)を噴射する逆洗装置60を具備した。
【選択図】 図4
【解決手段】粘着性物質を含む液体Qが流通するケーシング51内に、液体Qが流通するフィルタエレメント59をそなえ、フィルタエレメント59を、フッ素樹脂製の網またはフッ素樹脂のコーティングを施した金属製の網で構成するとともに、フィルタエレメント59に向けてスプレイノズル61により逆洗用の液体または気体(逆洗用流体W)を噴射する逆洗装置60を具備した。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体中に含まれる粘着性物質を分離・回収するフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば自動車のスクラップなどの廃棄物を再利用するために、廃棄物から油分などの不純物を分離回収し、この不純物を除去した上記廃棄物の金属材等を有価物として再利用に供する装置として、真空加熱炉において上記不純物を真空蒸発させ、得られた蒸発成分を真空ポンプを有する排ガス管路(排気管路)に設けた回収装置により回収する、真空蒸発回収装置が用いられるようになった。この従来の真空蒸発回収装置としては、下記各特許文献記載のものを総括図示する図6にも示すように、被処理物を収容する真空加熱炉101の排ガス管路102に真空ポンプ103を接続し、この真空ポンプ103と真空加熱炉101との間に、真空蒸発した蒸発成分を凝縮させて回収する回収装置104を設けたものが一般的であった(たとえば特許文献1および2および3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−331564号公報(第3−4頁、図1、図2)
【特許文献2】
特開平7−26334号公報(第3頁、図1)
【特許文献3】
特開平8−188833号公報(第2−3頁、図1−図4)
【0004】
そして上記の回収装置104としては、上記特許文献1にも水冷ジャケット式のものが記載されているように、冷水や冷媒で低温にした冷却面により、流入する排ガスを冷却して凝縮・固化させて回収するコールドタイプのトラップ装置が、また真空ポンプ103としては、上記特許文献3に記載のように、ロータリーポンプと称される油回転ポンプや油拡散ポンプなどのウエットタイプの真空ポンプが、使用されている。なお図中、105は必要に応じて設けられるブースターポンプである。
【0005】
ところが上記従来の真空蒸発回収装置100においては、真空加熱炉101における自動車のシュレッダー処理品などの廃棄物の真空加熱により発生した油,水分,酸(たとえば塩酸や硫酸や有機酸)などを蒸発成分として含む排ガスが、大量に回収装置104部を流通してその冷却面に凝縮・固着するため蒸発成分回収能力が時間とともに低下して、その一部が回収されずに真空ポンプ103内へ流入し、ガス温度の降下やガス圧力の上昇により液化した上記蒸発成分がポンプ内の油に混入し、ポンプ各部の腐食による損傷や油の劣化によるポンプ運転の不調をひきおこし、さらに真空ポンプ103部を通過した未回収蒸発成分が後段側の排ガス管路102の腐食や大気中に放出されて異臭発生の原因となるなど、多くの問題点を有するものであった。また特に廃棄物中に木材やプラスチックなどを含む場合は、これらの熱分解によりタール状炭化水素を発生し、冷却面や配管内壁面に粘着性を有するタールとして付着し、蒸発成分回収能力の低下や配管の閉塞事故の原因となっていた。
【0006】
そこで本出願人は、先に特願2003−53502号により、排ガスを冷却して排ガス中の蒸発成分を回収するトラップ装置の冷却面に、冷却面の温度より低い凝固点を有する液体を供給し、前記冷却面を流下した液体および排ガスの蒸発成分をトラップ装置の外部へ排出するようにしたトラップ装置を提案した。
【0007】
この提案のトラップ装置によれば、冷却面に沿って流下する液体により、凝縮した蒸発成分の冷却面への付着が防止され、この付着による蒸発成分回収能力の低下を防止できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしその後、本発明者らは、上記特願2003−53502号記載のトラップ装置のさらなる改善を図るべく鋭意検討を重ねたところ、冷却面を流下後トラップ装置の外部へ排出された排出液の処理工程において、新たな問題点があることが見出された。すなわち、上記排出液は、該排出液中の蒸発成分をフィルタにより分離・回収後、再度トラップ装置の冷却面部に還流送給して循環使用すると、液体の使用量が少なくて済み好ましいのであるが、木材やプラスチックなどを含む廃棄物の真空加熱処理により発生した排ガスのように、冷却対象である排ガス中に蒸発成分としてタール分が多く含まれる場合、冷却面部において回収されたタール分が、排出液濾過用のステンレスなどの金属製フィルタの網目部に、たとえば木屑などの細粉と共に付着・堆積する。そしてこの粘着性を有するタール分は上記網目部に強固に固着するので、圧縮空気の吹付によっても容易には除去できず、フィルタの清掃に手間がかかるという問題点を生じるものである。
【0009】
この発明は上記の問題点を解決しようとするもので、タールなどの粘着性物質のフィルタエレメント部からの除去を容易におこなえるフィルタを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のフィルタは、粘着性物質を含む液体が流通するケーシング内に、前記液体が流通するフィルタエレメントをそなえ、前記フィルタエレメントを、フッ素樹脂製の網またはフッ素樹脂のコーティングを施した金属製の網で構成するとともに、前記フィルタエレメントに向けてスプレイノズルにより逆洗用の液体または気体を噴射する逆洗装置を具備したことを特徴とする。この発明において、フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン,パーフルオロアルコキシアルカン,フッ化エチレンプロピレンなどを用いることができる。
【0011】
請求項1記載の手段によれば、濾過時には液体中の粘着性物質は、フィルタエレメントを流通する際に該フィルタエレメントにより捕捉される。逆洗時には逆洗装置のスプレイノズルからフィルタエレメントに向けて噴射される逆洗用の液体または気体によって、フィルタエレメントに付着堆積した粘着性物質が除去されるが、フィルタエレメントを構成する網の少なくとも表面部が易剥離性に富むフッ素樹脂により構成されているので、粘着性物質は確実容易にフィルタエレメントから離脱させることができる。
【0012】
この発明においてフィルタエレメントは、平面シート状の網で構成してもよいが、請求項2記載の発明のように前記フィルタエレメントが、前記液体が外側から内側に向って流通する筒形のフィルタエレメントから成るものとすれば、ケーシングを大径のものとしないでも広い濾過面積が得られるとともに、スプレイノズルは筒形のフィルタエレメントに包囲された内側空間に収納できるので、フィルタ全体をコンパクト化できる。なおこの発明においてフィルタエレメントの形状を示す「筒形」には、円筒(楕円筒も含む)形の他、四角形や多角形などの各種断面形状を有する角筒形も含まれるものとする。
【0013】
この発明における逆洗装置は、フィルタエレメントに対向する位置に、たとえば多数本のスプレイノズルを分散させて固定配置した構成としてもよいが、請求項3記載の発明のように前記逆洗装置が、前記スプレイノズルを前記フィルタエレメントの中心軸線のまわりに回転させるノズル回転駆動機構をそなえている構成とすれば、スプレイノズルの回転駆動により、スプレイノズルから噴射される液体または気体をフィルタエレメントに広範囲にわたって吹付けることができ、さらに請求項4記載の発明のように前記逆洗装置が、前記スプレイノズルを前記フィルタエレメントの中心軸線のまわりに回転させるとともに該中心軸線方向に往復移動させるノズル回転往復駆動機構をそなえている構成とすれば、上記液体または気体を、上記回転方向に加えて筒形のフィルタエレメントの長手方向にも広範囲にわたって吹付けることができ、それぞれ少ない本数のスプレイノズルを用いてフィルタエレメントの逆洗を確実におこなうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図1〜図4に示す第1例により、この発明の実施の形態を説明する。図1において、1は真空蒸発回収装置で、2は被処理物を収容して真空加熱をおこなう真空加熱炉、3はその排気管路、4はこの排気管路に設けた真空ポンプ、5はこの真空ポンプ4の前段側の排気管路3に設けたトラップ装置、6はこのトラップ装置5と真空ポンプ4の間の排気管路3に設けた二次トラップ装置、7は真空ポンプ4の後段側に設けた活性炭を吸着剤として充填した吸着装置である。
【0015】
各トラップ装置のうち、先ず前段側のトラップ装置5は、ガス流入口11から流出口12に至るU字管状のガス流通管10の外周部を、U字状のジャケット13で包囲して成る水冷ジャケット形式のコールドトラップで、図示しない冷凍機により冷却されるブラインRをジャケット13内に流通させて、冷却面14(図2参照)を0℃に維持するものであり、この冷却面14への蒸発成分の付着防止機構については、後述する。
【0016】
また二次トラップ装置6は、側壁部にガス流入口41とガス流出口42を対向してそなえた有底筒状体の頂部を蓋板で閉鎖した外槽40内に、有底円筒状の内槽43を同心状に配置し、この内槽43内に、図示しない冷媒供給装置から供給される冷媒S(この例ではパーフロロポリエーテル[PFPE])を流通させてその冷却面(内槽43の外周面)を−45℃に維持する二重槽式のコールドトラップである。
【0017】
次にトラップ装置5における冷却面14への蒸発成分の付着防止機構を、図2および図3により説明すると、先ず15はガス流通管10の底部に設けた排液口で、ジャケット13を貫通して下向きに開口している。16は液体供給管で、ガス流入口11側のガス流通管10の上部を貫通して下向きに延びる主管17の下部に、この主管17に連通する8本の枝管18を放射状に設け、各枝管18の先端部に形成した供給口19を、冷却面14の上部に対向させて、ガス流通管10に固定取付けされている。この液体供給管16は、冷却面14の温度よりも凝固点の低い液体Qを、その供給口19から冷却面14の上部に供給するものであり、この液体Qとしてこの例では、凝固点が0℃より低いスピンドル油を用いる。
【0018】
一方21は、ガス流通管10の下部の前記排液口15に連結管22を介して接続された貯留槽で、排液口15からの排出液を一時貯留するためのもので、23はこの一時貯留した貯留液を送出する送出口、24は新液注入口、25は廃液口である。そして送出口23と液体供給管16とを還流管路26で接続し、この還流管路26にモータ27により駆動されるポンプ28と、この発明に係るフィルタ50を設けて、貯留槽21の貯留液を液体供給管16に還流送給する還流送給手段30が構成されている。
【0019】
上記のフィルタ50は図4に示す構成を有し、51はケーシングであり、有底円筒状体の頂部を蓋板52で閉鎖し、一方の側壁部に上記貯留槽21からの液体Qが流入する液体流入口53を、他方の側壁上部に液体流出口54をそなえるとともに、底部に排出口55をそなえている。56はこの排出口55に接続した開閉弁で、逆洗時等の必要時のみ排出口55を開放するものである。
【0020】
57はケーシング51内に該ケーシング51と同芯状に取付けられたフィルタユニットで、多数の細孔を有するパンチングメタル製の有底円筒状の保持筒58と、この保持筒58内に取付けられたステンレス製の金網から成る有底円筒状のフィルタエレメント59の二層構造を有し、フィルタエレメント59には、フッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(テフロン[登録商標])のコーティングを施してある。フィルタエレメント59としては、液体Q中の捕集対象物の粒径等に応じた目開きのものを用い、この例では直径0.3mmのステンレス鋼線で構成した40メッシュの金網を用いている。そして図4に示すように液体流入口53はフィルタユニット57の外側空間に連通し、液体流出口54はフィルタユニット57の内側空間に連通している。
【0021】
一方60は、噴射口をフィルタエレメント59の内側面に向けたスプレイノズル61を有する逆洗装置で、複数個のスプレイノズル61は、フィルタエレメント59の中心軸線59aと同心の供給管62に、一列に並設した状態で枝管状に取付けられている。供給管62は、逆洗用の液体または気体(以下、逆洗用流体Wという)をスプレイノズル61に供給するためのものであり、蓋板52を貫通して設けられ、供給管62の上部に形成した太径部63の外周に台形ねじ(おねじ)64を刻設し、蓋板52のボス部52aに設けためねじ部65に上記台形ねじ64部をねじ込むことにより、供給管62は、中心軸線59aのまわりに回転可能に、かつ矢印Xで示す上下方向(中心軸線59a方向)に往復移動可能に、蓋板52により支持されている。
【0022】
66は上記供給管62とボス部52aの間をシールするパッキンである。また67は、供給管62の上端部に取付けたロータリージョイントで、その固定側配管口68は、逆洗用流体Wを供給する逆洗用流体供給源(図示しない)に接続されている。
【0023】
70は供給管62を回転駆動するモータで、蓋板52上にブラケット71を介して取付けられ、その出力軸72に取付けた駆動スプロケット73と、供給管62に取付けた従動スプロケット74との間にチェーン75を巻掛けてある。このモータ70は、逆洗時には制御装置76により低速で正逆転を繰返すように制御され、これにより供給管62(従ってスプレイノズル61群)は、中心軸線59aのまわりの正逆回転、およびこの回転に伴う台形ねじ64とめねじ部65との螺合動作による上下動を所定回数繰返すものであるが、その具体的動作については後述する。
【0024】
上記各装置で構成された真空蒸発回収装置1において、自動車のシュレッダー処理品を被処理物として不純物の回収処理をおこなうには、真空加熱炉2内に被処理物を装入後、真空ポンプ4により炉内を所定の真空度まで真空引きし、真空加熱炉2の加熱装置(図示しない)により被処理物を真空加熱する。
【0025】
この真空加熱により被処理物から蒸発した蒸発成分は、排ガスとともに排気管路3内を流れ、トラップ装置5部において0℃の冷却面14により冷却されて蒸発成分中の高沸点成分である油類が凝縮・回収される。このトラップ装置5を通過して高沸点成分を回収除去された排ガスは、二次トラップ装置6に流入し、−45℃の冷却面により冷却されて、蒸発成分中の低沸点成分である水,酸類が内槽43の外周面に凝縮・付着して回収されたのち、真空ポンプ4に流入し、真空ポンプ4を流出した排ガスは、吸着装置7によりH2Sやエチルメチルカプタンなどの常温でも気化状態にある蒸発成分を回収されたのち、大気中へ放出される。
【0026】
そして上記の真空蒸発回収時に、トラップ装置5においては、前記液体Qにより冷却面14への蒸発成分(この例では上記高沸点成分である油類)の付着防止を下記のようにしておこなう。すなわち、先ず装置の新設時などで空の状態の貯留槽21には、新液注入口24から液体Qを貯留槽21内に充填しておく。真空加熱炉2からの排ガスGの流通時には、ポンプ28を運転して、貯留槽21内の貯留液を液体供給管16へ送給して各供給口19から冷却面14の上部に供給し、冷却面14に沿って流下させる。
【0027】
これによって、ブラインRのジャケット13内流通により0℃の低温に維持される冷却面14上に、液体Qの薄い流下層が形成され、ガス流通管10内を流通する排ガスGはこの流下層を介して冷却され、この冷却により凝縮した蒸発成分は、直接冷却面14に付着乃至固着することなく上記流下層と共に流下して排液口15から排出される。このように、冷却面14に沿って液体Q(詳しくは蒸発成分を含む液体Q)を流下させることにより、排ガス中の蒸発成分が冷却面14に付着するのを防止でき、この付着による蒸発成分回収能力低下を生じることなく、蒸発成分をトラップ装置5で回収できるので、上記蒸発成分回収能力低下による未回収蒸発成分の後段側への排出によって二次トラップ装置6や真空ポンプ4の性能低下や損傷が発生するのを防止できるのである。
【0028】
上記の排液口15から排出された蒸発成分を含む液体Qは、貯留槽21内に一時貯留後、還流送給手段30により液体供給管16へと還流送給され、冷却面14上の上記流下層形成に循環使用される。このとき粒子状に固化乃至粘性液状となった蒸発成分はフィルタ50により除去されるので、上記流下層の形成と新たな蒸発成分の流下回収は支障なくおこなわれるが、長期間の使用により貯留槽21内の貯留液中の蒸発成分量が過大となったときは、貯留液の一部あるいは全部を新しい液体Qと交換すればよい。このように液体Qは循環使用されるので、新しい液体Qのみを使用する場合に比べて、液体Qの使用量は少なくて済む。
【0029】
この液体Qの循環使用時において、貯留槽21からの液体Qはフィルタ50の液体流入口53からケーシング51内に流入してフィルタエレメント59を外側から内側に向って通過し、液体Q中の木屑などの細粉や粒子状となったタール分などの粘着性物質が、フィルタエレメント59により捕捉され堆積していくので、目詰りが過大となる前の所定の時点で、逆洗装置60によりフィルタエレメント59の逆洗をおこなう。
【0030】
この逆洗時には開閉弁56を開いてケーシング51中の液体Qは、全量排出あるいはケーシング51の底部に一部貯留する程度まで排出口55から排出した状態とし、ロータリージョイント67部から供給管62内へ逆洗用流体Wを供給して各スプレイノズル61からフィルタエレメント59の内側面に吹付けるとともに、モータ70を正逆転駆動して、供給管62を中心軸線59aのまわりに所定回転数(たとえば3回転)だけ正逆回転させる。これによって供給管62(従ってスプレイノズル61)は、上記回転に加えて、上記回転数に台形ねじ64のピッチを乗じた距離だけ矢印Xで示す上下方向に往復移動するので、スプレイノズル61からの逆洗用流体Wは広範囲にわたってフィルタエレメント59の内側に吹付けられる。
【0031】
上記の逆洗用流体Wとしては、潤滑油などの洗浄用の液体や、圧縮空気などの気体を、フィルタエレメント59への付着物の粒径や粘着度に応じて選定し、あるいは上記の液体と気体を切換えて交互にあるいはエアバブリング状態で使用するなどしてもよい。
【0032】
上記のようにして、スプレイノズル61によりフィルタエレメント59の内側から外側に向けて噴射された逆洗用流体Wの、フィルタエレメント59の内側面への吹付けにより、フィルタエレメント59の網目部に付着堆積していた付着物は、フィルタエレメント59が易剥離性に富むテフロンのコーティング層で被覆されているため、確実容易にフィルタエレメント59の網目部から離脱させることができ、短時間でフィルタエレメント59を再生できるのである。なおフィルタエレメント59から離脱させた付着物は逆洗用の液体やケーシング51内に残留していた液体Qと共に、排出口55から排出させればよい。
【0033】
次に図5に示す第2例により、この発明の実施の形態を説明する。この例のフィルタ80は前記第1例に比べて、フィルタエレメント83の形状とそれに対向するスプレイノズル61の配置、およびスプレイノズル61の駆動機構(回転駆動のみをおこなうようにした)が異なるだけであり、その他の構成は前記第1例のフィルタ50と同じであるので、図4と同一または相当部分には同一符号を付して、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0034】
すなわち、ケーシング51に取付けられたフィルタユニット81は、パンチングメタル製の円板状の保持板82上に、第1例と同様にテフロン(登録商標)のコーティングを施したステンレス金網製の円形平面シート状のフィルタエレメント83を取付けた二層構造を有する。
【0035】
一方逆洗装置90においては、フィルタエレメント83の中心軸線83aと同心の供給管62を、軸受91を介して蓋板52のボス部52aに上記中心軸線83aのまわりに回転自在に支持し、供給管62の下端部にT字状に連設した横管部62aに、噴射口をフィルタエレメント83の上面に向けたスプレイノズル61を並列状態で取付けてある。
【0036】
上記構成のフィルタ80を、図2に示すトラップ装置5の還流送給手段30において、前記第1例のフィルタ50のかわりに還流管路26に設けて使用すれば、流体Qの循環使用時において貯留槽21からケーシング51内に流入した液体Qは、フィルタエレメント83を下側から上側に向って通過し、液体Q中の粘着性物質はフィルタエレメント83により捕捉される。
【0037】
逆洗時には、逆洗用流体Wを供給管62内へ供給するとともに、制御装置76によりモータ70を所定時間だけ一定方向に回転駆動し、供給管62(従ってスプレイノズル61)を中心軸線83aのまわりに回転させる。これによってスプレイノズル61からの逆洗用流体Wを、広範囲にわたってフィルタエレメント83の上面側に吹付けることができ、第1例と同様にテフロンのコーティング層で被覆されたフィルタエレメント83の網目部に付着堆積していた付着物を、該網目部から確実容易に離脱させることができるのである。
【0038】
この発明は上記各例に限定されるものではなく、たとえば上記フィルタエレメント59は円筒体の底面部にも網目部を有するものとしたが、この底面部を板材などで閉鎖し円筒面部のみに網目部を構成したものとしてもよい。またフィルタエレメント59の外側の保持筒58やフィルタエレメント83の下側の保持板82は金網で構成したり、フィルタエレメント59,83の強度等によっては保持筒58や保持板82を省略してもよい。
【0039】
また上記の例ではフィルタエレメント59,83はフッ素樹脂のコーティングを施した金属製の網で構成したが、このかわりにフッ素樹脂製の網で構成したフィルタエレメントを用いても、その網自体の易剥離性により、上記の例と同じ作用効果が得られる。またフィルタエレメント59,83は、複数枚の網を積層して構成してもよい。
【0040】
また上記第1例の逆洗装置60においてスプレイノズル61の噴射角が大きい場合などは、供給管62はボス部52aに軸受を介して中心軸線59aのまわりに回転自在に支持し、上記第1例のようなスプレイノズル61の上下方向への往復移動はさせないものとしてもよく、さらにスプレイノズル61の個数を多くして供給管62を蓋板52に固定取付けし、フィルタエレメント59内部の固定位置に保持するようにしてもよい。同様に上記第2例の逆洗装置90においても、蓋板52に固定取付けした供給管62の下端部に放射状に設けた複数本の横管部62aに、スプレイノズル61を多数個取付けるなどして、スプレイノズル61をフィルタエレメント83の上側の固定位置に保持するようにしてもよい。
【0041】
またこの発明は、上記の例のトラップ装置5から排出される液体Q以外の、粘着性物質を含む各種液体を濾過するためのフィルタにも適用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、フィルタエレメントを構成する網の少なくとも表面部が易剥離性に富むフッ素樹脂で構成されているので、フィルタエレメントに付着堆積した粘着性物質を、逆洗装置による逆洗時に確実容易にフィルタエレメントから離脱させ除去することができる。
【0043】
また上記の効果に加えて、請求項2記載の発明によれば、ケーシングを大径のものとしないでも広い濾過面積が得られるとともに、スプレイノズルをフィルタエレメントの内側空間に収納できるので、フィルタ全体をコンパクト化できる。
【0044】
また上記の効果に加えて、請求項3記載の発明によれば、スプレイノズルの回転駆動により、スプレイノズルから噴射される逆洗用流体をフィルタエレメントに広範囲にわたって吹付けることができ、さらに請求項4記載の発明によれば、スプレイノズルの回転および中心軸線方向の往復移動により、上記逆洗用流体を筒形のフィルタエレメントに一層広範囲にわたって吹付けることができ、それぞれ少ない本数のスプレイノズルを用いてフィルタエレメントの逆洗を確実におこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1例を示す真空蒸発回収装置全体の構成図である。
【図2】図1の装置におけるトラップ装置の縦断面図である。
【図3】図2のA−A線拡大断面図である。
【図4】図2の装置におけるこの発明に係るフィルタの縦断面図である。
【図5】この発明の実施の形態の第2例を示すフィルタの縦断面図(図4相当図)である。
【図6】従来の真空蒸発回収装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
50…フィルタ、51…ケーシング、53…液体流入口、54…液体流出口、59…フィルタエレメント、59a…中心軸線、60…逆洗装置、61…スプレイノズル、62…供給管、64…台形ねじ、65…めねじ部、70…モータ、75…チェーン、80…フィルタ、83…フィルタエレメント、83a…中心軸線、90…逆洗装置、91…軸受、Q…液体、W…逆洗用流体。
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体中に含まれる粘着性物質を分離・回収するフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば自動車のスクラップなどの廃棄物を再利用するために、廃棄物から油分などの不純物を分離回収し、この不純物を除去した上記廃棄物の金属材等を有価物として再利用に供する装置として、真空加熱炉において上記不純物を真空蒸発させ、得られた蒸発成分を真空ポンプを有する排ガス管路(排気管路)に設けた回収装置により回収する、真空蒸発回収装置が用いられるようになった。この従来の真空蒸発回収装置としては、下記各特許文献記載のものを総括図示する図6にも示すように、被処理物を収容する真空加熱炉101の排ガス管路102に真空ポンプ103を接続し、この真空ポンプ103と真空加熱炉101との間に、真空蒸発した蒸発成分を凝縮させて回収する回収装置104を設けたものが一般的であった(たとえば特許文献1および2および3参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−331564号公報(第3−4頁、図1、図2)
【特許文献2】
特開平7−26334号公報(第3頁、図1)
【特許文献3】
特開平8−188833号公報(第2−3頁、図1−図4)
【0004】
そして上記の回収装置104としては、上記特許文献1にも水冷ジャケット式のものが記載されているように、冷水や冷媒で低温にした冷却面により、流入する排ガスを冷却して凝縮・固化させて回収するコールドタイプのトラップ装置が、また真空ポンプ103としては、上記特許文献3に記載のように、ロータリーポンプと称される油回転ポンプや油拡散ポンプなどのウエットタイプの真空ポンプが、使用されている。なお図中、105は必要に応じて設けられるブースターポンプである。
【0005】
ところが上記従来の真空蒸発回収装置100においては、真空加熱炉101における自動車のシュレッダー処理品などの廃棄物の真空加熱により発生した油,水分,酸(たとえば塩酸や硫酸や有機酸)などを蒸発成分として含む排ガスが、大量に回収装置104部を流通してその冷却面に凝縮・固着するため蒸発成分回収能力が時間とともに低下して、その一部が回収されずに真空ポンプ103内へ流入し、ガス温度の降下やガス圧力の上昇により液化した上記蒸発成分がポンプ内の油に混入し、ポンプ各部の腐食による損傷や油の劣化によるポンプ運転の不調をひきおこし、さらに真空ポンプ103部を通過した未回収蒸発成分が後段側の排ガス管路102の腐食や大気中に放出されて異臭発生の原因となるなど、多くの問題点を有するものであった。また特に廃棄物中に木材やプラスチックなどを含む場合は、これらの熱分解によりタール状炭化水素を発生し、冷却面や配管内壁面に粘着性を有するタールとして付着し、蒸発成分回収能力の低下や配管の閉塞事故の原因となっていた。
【0006】
そこで本出願人は、先に特願2003−53502号により、排ガスを冷却して排ガス中の蒸発成分を回収するトラップ装置の冷却面に、冷却面の温度より低い凝固点を有する液体を供給し、前記冷却面を流下した液体および排ガスの蒸発成分をトラップ装置の外部へ排出するようにしたトラップ装置を提案した。
【0007】
この提案のトラップ装置によれば、冷却面に沿って流下する液体により、凝縮した蒸発成分の冷却面への付着が防止され、この付着による蒸発成分回収能力の低下を防止できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしその後、本発明者らは、上記特願2003−53502号記載のトラップ装置のさらなる改善を図るべく鋭意検討を重ねたところ、冷却面を流下後トラップ装置の外部へ排出された排出液の処理工程において、新たな問題点があることが見出された。すなわち、上記排出液は、該排出液中の蒸発成分をフィルタにより分離・回収後、再度トラップ装置の冷却面部に還流送給して循環使用すると、液体の使用量が少なくて済み好ましいのであるが、木材やプラスチックなどを含む廃棄物の真空加熱処理により発生した排ガスのように、冷却対象である排ガス中に蒸発成分としてタール分が多く含まれる場合、冷却面部において回収されたタール分が、排出液濾過用のステンレスなどの金属製フィルタの網目部に、たとえば木屑などの細粉と共に付着・堆積する。そしてこの粘着性を有するタール分は上記網目部に強固に固着するので、圧縮空気の吹付によっても容易には除去できず、フィルタの清掃に手間がかかるという問題点を生じるものである。
【0009】
この発明は上記の問題点を解決しようとするもので、タールなどの粘着性物質のフィルタエレメント部からの除去を容易におこなえるフィルタを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のフィルタは、粘着性物質を含む液体が流通するケーシング内に、前記液体が流通するフィルタエレメントをそなえ、前記フィルタエレメントを、フッ素樹脂製の網またはフッ素樹脂のコーティングを施した金属製の網で構成するとともに、前記フィルタエレメントに向けてスプレイノズルにより逆洗用の液体または気体を噴射する逆洗装置を具備したことを特徴とする。この発明において、フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン,パーフルオロアルコキシアルカン,フッ化エチレンプロピレンなどを用いることができる。
【0011】
請求項1記載の手段によれば、濾過時には液体中の粘着性物質は、フィルタエレメントを流通する際に該フィルタエレメントにより捕捉される。逆洗時には逆洗装置のスプレイノズルからフィルタエレメントに向けて噴射される逆洗用の液体または気体によって、フィルタエレメントに付着堆積した粘着性物質が除去されるが、フィルタエレメントを構成する網の少なくとも表面部が易剥離性に富むフッ素樹脂により構成されているので、粘着性物質は確実容易にフィルタエレメントから離脱させることができる。
【0012】
この発明においてフィルタエレメントは、平面シート状の網で構成してもよいが、請求項2記載の発明のように前記フィルタエレメントが、前記液体が外側から内側に向って流通する筒形のフィルタエレメントから成るものとすれば、ケーシングを大径のものとしないでも広い濾過面積が得られるとともに、スプレイノズルは筒形のフィルタエレメントに包囲された内側空間に収納できるので、フィルタ全体をコンパクト化できる。なおこの発明においてフィルタエレメントの形状を示す「筒形」には、円筒(楕円筒も含む)形の他、四角形や多角形などの各種断面形状を有する角筒形も含まれるものとする。
【0013】
この発明における逆洗装置は、フィルタエレメントに対向する位置に、たとえば多数本のスプレイノズルを分散させて固定配置した構成としてもよいが、請求項3記載の発明のように前記逆洗装置が、前記スプレイノズルを前記フィルタエレメントの中心軸線のまわりに回転させるノズル回転駆動機構をそなえている構成とすれば、スプレイノズルの回転駆動により、スプレイノズルから噴射される液体または気体をフィルタエレメントに広範囲にわたって吹付けることができ、さらに請求項4記載の発明のように前記逆洗装置が、前記スプレイノズルを前記フィルタエレメントの中心軸線のまわりに回転させるとともに該中心軸線方向に往復移動させるノズル回転往復駆動機構をそなえている構成とすれば、上記液体または気体を、上記回転方向に加えて筒形のフィルタエレメントの長手方向にも広範囲にわたって吹付けることができ、それぞれ少ない本数のスプレイノズルを用いてフィルタエレメントの逆洗を確実におこなうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図1〜図4に示す第1例により、この発明の実施の形態を説明する。図1において、1は真空蒸発回収装置で、2は被処理物を収容して真空加熱をおこなう真空加熱炉、3はその排気管路、4はこの排気管路に設けた真空ポンプ、5はこの真空ポンプ4の前段側の排気管路3に設けたトラップ装置、6はこのトラップ装置5と真空ポンプ4の間の排気管路3に設けた二次トラップ装置、7は真空ポンプ4の後段側に設けた活性炭を吸着剤として充填した吸着装置である。
【0015】
各トラップ装置のうち、先ず前段側のトラップ装置5は、ガス流入口11から流出口12に至るU字管状のガス流通管10の外周部を、U字状のジャケット13で包囲して成る水冷ジャケット形式のコールドトラップで、図示しない冷凍機により冷却されるブラインRをジャケット13内に流通させて、冷却面14(図2参照)を0℃に維持するものであり、この冷却面14への蒸発成分の付着防止機構については、後述する。
【0016】
また二次トラップ装置6は、側壁部にガス流入口41とガス流出口42を対向してそなえた有底筒状体の頂部を蓋板で閉鎖した外槽40内に、有底円筒状の内槽43を同心状に配置し、この内槽43内に、図示しない冷媒供給装置から供給される冷媒S(この例ではパーフロロポリエーテル[PFPE])を流通させてその冷却面(内槽43の外周面)を−45℃に維持する二重槽式のコールドトラップである。
【0017】
次にトラップ装置5における冷却面14への蒸発成分の付着防止機構を、図2および図3により説明すると、先ず15はガス流通管10の底部に設けた排液口で、ジャケット13を貫通して下向きに開口している。16は液体供給管で、ガス流入口11側のガス流通管10の上部を貫通して下向きに延びる主管17の下部に、この主管17に連通する8本の枝管18を放射状に設け、各枝管18の先端部に形成した供給口19を、冷却面14の上部に対向させて、ガス流通管10に固定取付けされている。この液体供給管16は、冷却面14の温度よりも凝固点の低い液体Qを、その供給口19から冷却面14の上部に供給するものであり、この液体Qとしてこの例では、凝固点が0℃より低いスピンドル油を用いる。
【0018】
一方21は、ガス流通管10の下部の前記排液口15に連結管22を介して接続された貯留槽で、排液口15からの排出液を一時貯留するためのもので、23はこの一時貯留した貯留液を送出する送出口、24は新液注入口、25は廃液口である。そして送出口23と液体供給管16とを還流管路26で接続し、この還流管路26にモータ27により駆動されるポンプ28と、この発明に係るフィルタ50を設けて、貯留槽21の貯留液を液体供給管16に還流送給する還流送給手段30が構成されている。
【0019】
上記のフィルタ50は図4に示す構成を有し、51はケーシングであり、有底円筒状体の頂部を蓋板52で閉鎖し、一方の側壁部に上記貯留槽21からの液体Qが流入する液体流入口53を、他方の側壁上部に液体流出口54をそなえるとともに、底部に排出口55をそなえている。56はこの排出口55に接続した開閉弁で、逆洗時等の必要時のみ排出口55を開放するものである。
【0020】
57はケーシング51内に該ケーシング51と同芯状に取付けられたフィルタユニットで、多数の細孔を有するパンチングメタル製の有底円筒状の保持筒58と、この保持筒58内に取付けられたステンレス製の金網から成る有底円筒状のフィルタエレメント59の二層構造を有し、フィルタエレメント59には、フッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(テフロン[登録商標])のコーティングを施してある。フィルタエレメント59としては、液体Q中の捕集対象物の粒径等に応じた目開きのものを用い、この例では直径0.3mmのステンレス鋼線で構成した40メッシュの金網を用いている。そして図4に示すように液体流入口53はフィルタユニット57の外側空間に連通し、液体流出口54はフィルタユニット57の内側空間に連通している。
【0021】
一方60は、噴射口をフィルタエレメント59の内側面に向けたスプレイノズル61を有する逆洗装置で、複数個のスプレイノズル61は、フィルタエレメント59の中心軸線59aと同心の供給管62に、一列に並設した状態で枝管状に取付けられている。供給管62は、逆洗用の液体または気体(以下、逆洗用流体Wという)をスプレイノズル61に供給するためのものであり、蓋板52を貫通して設けられ、供給管62の上部に形成した太径部63の外周に台形ねじ(おねじ)64を刻設し、蓋板52のボス部52aに設けためねじ部65に上記台形ねじ64部をねじ込むことにより、供給管62は、中心軸線59aのまわりに回転可能に、かつ矢印Xで示す上下方向(中心軸線59a方向)に往復移動可能に、蓋板52により支持されている。
【0022】
66は上記供給管62とボス部52aの間をシールするパッキンである。また67は、供給管62の上端部に取付けたロータリージョイントで、その固定側配管口68は、逆洗用流体Wを供給する逆洗用流体供給源(図示しない)に接続されている。
【0023】
70は供給管62を回転駆動するモータで、蓋板52上にブラケット71を介して取付けられ、その出力軸72に取付けた駆動スプロケット73と、供給管62に取付けた従動スプロケット74との間にチェーン75を巻掛けてある。このモータ70は、逆洗時には制御装置76により低速で正逆転を繰返すように制御され、これにより供給管62(従ってスプレイノズル61群)は、中心軸線59aのまわりの正逆回転、およびこの回転に伴う台形ねじ64とめねじ部65との螺合動作による上下動を所定回数繰返すものであるが、その具体的動作については後述する。
【0024】
上記各装置で構成された真空蒸発回収装置1において、自動車のシュレッダー処理品を被処理物として不純物の回収処理をおこなうには、真空加熱炉2内に被処理物を装入後、真空ポンプ4により炉内を所定の真空度まで真空引きし、真空加熱炉2の加熱装置(図示しない)により被処理物を真空加熱する。
【0025】
この真空加熱により被処理物から蒸発した蒸発成分は、排ガスとともに排気管路3内を流れ、トラップ装置5部において0℃の冷却面14により冷却されて蒸発成分中の高沸点成分である油類が凝縮・回収される。このトラップ装置5を通過して高沸点成分を回収除去された排ガスは、二次トラップ装置6に流入し、−45℃の冷却面により冷却されて、蒸発成分中の低沸点成分である水,酸類が内槽43の外周面に凝縮・付着して回収されたのち、真空ポンプ4に流入し、真空ポンプ4を流出した排ガスは、吸着装置7によりH2Sやエチルメチルカプタンなどの常温でも気化状態にある蒸発成分を回収されたのち、大気中へ放出される。
【0026】
そして上記の真空蒸発回収時に、トラップ装置5においては、前記液体Qにより冷却面14への蒸発成分(この例では上記高沸点成分である油類)の付着防止を下記のようにしておこなう。すなわち、先ず装置の新設時などで空の状態の貯留槽21には、新液注入口24から液体Qを貯留槽21内に充填しておく。真空加熱炉2からの排ガスGの流通時には、ポンプ28を運転して、貯留槽21内の貯留液を液体供給管16へ送給して各供給口19から冷却面14の上部に供給し、冷却面14に沿って流下させる。
【0027】
これによって、ブラインRのジャケット13内流通により0℃の低温に維持される冷却面14上に、液体Qの薄い流下層が形成され、ガス流通管10内を流通する排ガスGはこの流下層を介して冷却され、この冷却により凝縮した蒸発成分は、直接冷却面14に付着乃至固着することなく上記流下層と共に流下して排液口15から排出される。このように、冷却面14に沿って液体Q(詳しくは蒸発成分を含む液体Q)を流下させることにより、排ガス中の蒸発成分が冷却面14に付着するのを防止でき、この付着による蒸発成分回収能力低下を生じることなく、蒸発成分をトラップ装置5で回収できるので、上記蒸発成分回収能力低下による未回収蒸発成分の後段側への排出によって二次トラップ装置6や真空ポンプ4の性能低下や損傷が発生するのを防止できるのである。
【0028】
上記の排液口15から排出された蒸発成分を含む液体Qは、貯留槽21内に一時貯留後、還流送給手段30により液体供給管16へと還流送給され、冷却面14上の上記流下層形成に循環使用される。このとき粒子状に固化乃至粘性液状となった蒸発成分はフィルタ50により除去されるので、上記流下層の形成と新たな蒸発成分の流下回収は支障なくおこなわれるが、長期間の使用により貯留槽21内の貯留液中の蒸発成分量が過大となったときは、貯留液の一部あるいは全部を新しい液体Qと交換すればよい。このように液体Qは循環使用されるので、新しい液体Qのみを使用する場合に比べて、液体Qの使用量は少なくて済む。
【0029】
この液体Qの循環使用時において、貯留槽21からの液体Qはフィルタ50の液体流入口53からケーシング51内に流入してフィルタエレメント59を外側から内側に向って通過し、液体Q中の木屑などの細粉や粒子状となったタール分などの粘着性物質が、フィルタエレメント59により捕捉され堆積していくので、目詰りが過大となる前の所定の時点で、逆洗装置60によりフィルタエレメント59の逆洗をおこなう。
【0030】
この逆洗時には開閉弁56を開いてケーシング51中の液体Qは、全量排出あるいはケーシング51の底部に一部貯留する程度まで排出口55から排出した状態とし、ロータリージョイント67部から供給管62内へ逆洗用流体Wを供給して各スプレイノズル61からフィルタエレメント59の内側面に吹付けるとともに、モータ70を正逆転駆動して、供給管62を中心軸線59aのまわりに所定回転数(たとえば3回転)だけ正逆回転させる。これによって供給管62(従ってスプレイノズル61)は、上記回転に加えて、上記回転数に台形ねじ64のピッチを乗じた距離だけ矢印Xで示す上下方向に往復移動するので、スプレイノズル61からの逆洗用流体Wは広範囲にわたってフィルタエレメント59の内側に吹付けられる。
【0031】
上記の逆洗用流体Wとしては、潤滑油などの洗浄用の液体や、圧縮空気などの気体を、フィルタエレメント59への付着物の粒径や粘着度に応じて選定し、あるいは上記の液体と気体を切換えて交互にあるいはエアバブリング状態で使用するなどしてもよい。
【0032】
上記のようにして、スプレイノズル61によりフィルタエレメント59の内側から外側に向けて噴射された逆洗用流体Wの、フィルタエレメント59の内側面への吹付けにより、フィルタエレメント59の網目部に付着堆積していた付着物は、フィルタエレメント59が易剥離性に富むテフロンのコーティング層で被覆されているため、確実容易にフィルタエレメント59の網目部から離脱させることができ、短時間でフィルタエレメント59を再生できるのである。なおフィルタエレメント59から離脱させた付着物は逆洗用の液体やケーシング51内に残留していた液体Qと共に、排出口55から排出させればよい。
【0033】
次に図5に示す第2例により、この発明の実施の形態を説明する。この例のフィルタ80は前記第1例に比べて、フィルタエレメント83の形状とそれに対向するスプレイノズル61の配置、およびスプレイノズル61の駆動機構(回転駆動のみをおこなうようにした)が異なるだけであり、その他の構成は前記第1例のフィルタ50と同じであるので、図4と同一または相当部分には同一符号を付して、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0034】
すなわち、ケーシング51に取付けられたフィルタユニット81は、パンチングメタル製の円板状の保持板82上に、第1例と同様にテフロン(登録商標)のコーティングを施したステンレス金網製の円形平面シート状のフィルタエレメント83を取付けた二層構造を有する。
【0035】
一方逆洗装置90においては、フィルタエレメント83の中心軸線83aと同心の供給管62を、軸受91を介して蓋板52のボス部52aに上記中心軸線83aのまわりに回転自在に支持し、供給管62の下端部にT字状に連設した横管部62aに、噴射口をフィルタエレメント83の上面に向けたスプレイノズル61を並列状態で取付けてある。
【0036】
上記構成のフィルタ80を、図2に示すトラップ装置5の還流送給手段30において、前記第1例のフィルタ50のかわりに還流管路26に設けて使用すれば、流体Qの循環使用時において貯留槽21からケーシング51内に流入した液体Qは、フィルタエレメント83を下側から上側に向って通過し、液体Q中の粘着性物質はフィルタエレメント83により捕捉される。
【0037】
逆洗時には、逆洗用流体Wを供給管62内へ供給するとともに、制御装置76によりモータ70を所定時間だけ一定方向に回転駆動し、供給管62(従ってスプレイノズル61)を中心軸線83aのまわりに回転させる。これによってスプレイノズル61からの逆洗用流体Wを、広範囲にわたってフィルタエレメント83の上面側に吹付けることができ、第1例と同様にテフロンのコーティング層で被覆されたフィルタエレメント83の網目部に付着堆積していた付着物を、該網目部から確実容易に離脱させることができるのである。
【0038】
この発明は上記各例に限定されるものではなく、たとえば上記フィルタエレメント59は円筒体の底面部にも網目部を有するものとしたが、この底面部を板材などで閉鎖し円筒面部のみに網目部を構成したものとしてもよい。またフィルタエレメント59の外側の保持筒58やフィルタエレメント83の下側の保持板82は金網で構成したり、フィルタエレメント59,83の強度等によっては保持筒58や保持板82を省略してもよい。
【0039】
また上記の例ではフィルタエレメント59,83はフッ素樹脂のコーティングを施した金属製の網で構成したが、このかわりにフッ素樹脂製の網で構成したフィルタエレメントを用いても、その網自体の易剥離性により、上記の例と同じ作用効果が得られる。またフィルタエレメント59,83は、複数枚の網を積層して構成してもよい。
【0040】
また上記第1例の逆洗装置60においてスプレイノズル61の噴射角が大きい場合などは、供給管62はボス部52aに軸受を介して中心軸線59aのまわりに回転自在に支持し、上記第1例のようなスプレイノズル61の上下方向への往復移動はさせないものとしてもよく、さらにスプレイノズル61の個数を多くして供給管62を蓋板52に固定取付けし、フィルタエレメント59内部の固定位置に保持するようにしてもよい。同様に上記第2例の逆洗装置90においても、蓋板52に固定取付けした供給管62の下端部に放射状に設けた複数本の横管部62aに、スプレイノズル61を多数個取付けるなどして、スプレイノズル61をフィルタエレメント83の上側の固定位置に保持するようにしてもよい。
【0041】
またこの発明は、上記の例のトラップ装置5から排出される液体Q以外の、粘着性物質を含む各種液体を濾過するためのフィルタにも適用することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、フィルタエレメントを構成する網の少なくとも表面部が易剥離性に富むフッ素樹脂で構成されているので、フィルタエレメントに付着堆積した粘着性物質を、逆洗装置による逆洗時に確実容易にフィルタエレメントから離脱させ除去することができる。
【0043】
また上記の効果に加えて、請求項2記載の発明によれば、ケーシングを大径のものとしないでも広い濾過面積が得られるとともに、スプレイノズルをフィルタエレメントの内側空間に収納できるので、フィルタ全体をコンパクト化できる。
【0044】
また上記の効果に加えて、請求項3記載の発明によれば、スプレイノズルの回転駆動により、スプレイノズルから噴射される逆洗用流体をフィルタエレメントに広範囲にわたって吹付けることができ、さらに請求項4記載の発明によれば、スプレイノズルの回転および中心軸線方向の往復移動により、上記逆洗用流体を筒形のフィルタエレメントに一層広範囲にわたって吹付けることができ、それぞれ少ない本数のスプレイノズルを用いてフィルタエレメントの逆洗を確実におこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1例を示す真空蒸発回収装置全体の構成図である。
【図2】図1の装置におけるトラップ装置の縦断面図である。
【図3】図2のA−A線拡大断面図である。
【図4】図2の装置におけるこの発明に係るフィルタの縦断面図である。
【図5】この発明の実施の形態の第2例を示すフィルタの縦断面図(図4相当図)である。
【図6】従来の真空蒸発回収装置の一例を示す構成図である。
【符号の説明】
50…フィルタ、51…ケーシング、53…液体流入口、54…液体流出口、59…フィルタエレメント、59a…中心軸線、60…逆洗装置、61…スプレイノズル、62…供給管、64…台形ねじ、65…めねじ部、70…モータ、75…チェーン、80…フィルタ、83…フィルタエレメント、83a…中心軸線、90…逆洗装置、91…軸受、Q…液体、W…逆洗用流体。
Claims (4)
- 粘着性物質を含む液体が流通するケーシング内に、前記液体が流通するフィルタエレメントをそなえ、前記フィルタエレメントを、フッ素樹脂製の網またはフッ素樹脂のコーティングを施した金属製の網で構成するとともに、前記フィルタエレメントに向けてスプレイノズルにより逆洗用の液体または気体を噴射する逆洗装置を具備したことを特徴とするフィルタ。
- 前記フィルタエレメントが、前記液体が外側から内側に向って流通する筒形のフィルタエレメントから成る、請求項1記載のフィルタ。
- 前記逆洗装置が、前記スプレイノズルを前記フィルタエレメントの中心軸線のまわりに回転させるノズル回転駆動機構をそなえていることを特徴とする請求項1または2記載のフィルタ。
- 前記逆洗装置が、前記スプレイノズルを前記フィルタエレメントの中心軸線のまわりに回転させるとともに該中心軸線方向に往復移動させるノズル回転往復駆動機構をそなえていることを特徴とする請求項2記載のフィルタ。
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