JP6081521B2 - ウェビングガイド及びシートベルト - Google Patents
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Description
前記被組付部材の一側面に接触する前規制部を備える前壁と、前記被組付部材における前記開口部の短手方向一側の第1開口縁部の他側面に接触する第1後規制部を備える後壁と、前記被組付部材における前記開口部の短手方向他側の第2開口縁部の他側面に接触する第2後規制部を備える爪と、前記ガイド本体と前記後壁とを連結すると共に、前記第1開口縁部側の面に凹部が設けられ、前記被組付部材に組付けられる際に、前記第1開口縁部の他側に前記後壁が配置された状態で、前記第1開口縁部の先端が前記凹部に入り込むことで前記爪が前記開口部を通過される連結部と、を有するウェビングガイドであって、前記前規制部は、前記被組付部材の前記第1開口縁部の一側面に接触する平面である第1前規制面を含んで構成され、前記第1後規制部は、前記被組付部材の前記第1開口縁部の他側面に接触する平面である第1後規制面とされ、前記連結部は、前記第1後規制面から滑らかに連続する湾曲面を備え、前記第1前規制面と前記第1後規制面とは、前記ウェビングの挿通方向に視て、重なっていない。
すなわち、第1開口縁部の先端が凹部に入り込むことができるので、爪が開口部を通過しやすく、ウェビングガイドを組付けやすい。また、爪を低くする必要がないので、ウェビングガイドが外れることが抑制される。
本実施形態のウェビングガイド10は、長孔状の貫通孔である開口部22が形成された金属製の板状部材(被組付部材20)に組付けられて使用される。例えば、図7(B)に示されるような車両後部座席のシートベルト90において、車両天井部92を通るウェビング80を車室内94に案内する部分(破線で囲った部分7A)に適用することができる。この例では、ウェビング80を乗員に装着するため車体側のバックル98にタング96が係合されるようになっており、このタング96が収容されるタングホルダー(図示省略)を天井部92に取付けるためのブラケット28(図7(A)参照)が被組付部材20とされている。ウェビングガイド10は、合成樹脂製とされている。
図1(A)、(B)には、ウェビングガイド10が示されている。この図に示されるように、ウェビングガイド10は、全体として扁平な枠状とされており、内部(挿通部32)をウェビング80が挿通できるようになっている。図5(A)には、ウェビングガイド10が被組付部材20に組付けられ、さらにウェビング80が挿通された状態が示されている。
ウェビングガイド10は、ガイド本体30を有している。ガイド本体30は、筒状とされており、被組付部材20の開口部22に配置されている。ガイド本体30の内部は、ウェビング80が挿通する挿通部32とされている。挿通したウェビング80が抵抗なく挿通部32を摺動するために、ガイド本体30のガイド短手方向内側の面(摺動面34)は、ガイド挿通方向両外側において、ガイド短手方向外側へ向かって緩やかに湾曲している。
ガイド本体30のガイド挿通方向一側(図2における左側)には、ガイド短手方向外側へ向けて前壁40が立設されている。前壁40は、筒状のガイド本体30の全周に亘って形成されている(図1参照)。前壁40のガイド挿通方向内側の面は、ガイド挿通方向に直交する平面である第1前規制面42及び第2前規制面44とされている。第1前規制面42及び第2前規制面44は、図5(A)に示されるように、被組付部材20の第1開口縁部24及び第2開口縁部26の作業側の面24A、26Aにそれぞれ接触している。第1前規制面42及び第2前規制面44が、本発明の「前規制部」に相当する。
ガイド本体30のガイド挿通方向他側(図2における右側)には、連結部50を介して後壁60が形成されている。後壁60は、ガイド本体30のガイド短手方向一側(各図における上側)にのみ形成され、また、図1(A),(B)に示されるように、ガイド本体30のガイド長手方向中央部を挟んで、ガイド長手方向に間隔を開けて2つ形成されている。後壁60のガイド挿通方向内側の面は、ガイド挿通方向に直交する平面である第1後規制面62とされている。この第1後規制面62は、図5(A)に示されるように、被組付部材20の第1開口縁部24の作業側の面24Aとは反対の面24Bに接触している。第1後規制面62が、本発明の「第1後規制部」に相当する。
図2(B)に示されるように、ガイド本体30のガイド挿通方向他側(図2における右側)には、爪70が形成されている。爪70は、ガイド本体30のガイド短手方向他側(各図における下側)にのみ形成されており、また、図1(B)に示されるように、ガイド本体30のガイド長手方向中央部にのみ形成されている。爪70には、被組付部材20の第2開口縁部26の作業側の面26Aとは反対の面26Bに接触する第2後規制面72が形成されている。第2後規制面72が、本発明の「第2後規制部」に相当する。
図2(A)に示されるように、ガイド本体30と後壁60とを連結する連結部50には、湾曲面としての逃げ面52が形成されている。逃げ面52は、後壁60の第1後規制面62のガイド短手方向内側端62Uから、滑らかに連続して形成されている。逃げ面52は、ガイド短手方向内側へ向かうに従ってガイド挿通方向外側へなだらかに湾曲している。さらにガイド短手方向内側へ向かうと、湾曲方向が反転してガイド挿通方向内側へなだらかに湾曲している。換言すると、逃げ面52のうちガイド短手方向外側にあたる逃げ面上部52Uでは、ガイド挿通方向内側へ凸状に湾曲した形状とされており、逃げ面52のガイド短手方向内側にあたる逃げ面下部52Lでは、ガイド挿通方向外側へ凹状に湾曲した形状とされている。
次に、図3及び図4を用いて、ウェビングガイド10の被組付部材20への組付けについて説明する。
以下、本実施形態のウェビングガイド10の作用及び効果を説明する。
すなわち、図3(B)、(C)に示されるように、爪70が開口部22を通過する際のウェビングガイド10のガイド短手方向が開口部22の短手方向に対し傾斜された状態で、前壁40と後壁60との間へ第1開口縁部24を大きく挿入できるので、爪70が開口部22を通過しやすく、ウェビングガイド10を組付けやすい。また、爪70のガイド短手方向外側への突出量を小さくする必要がないので、ウェビングガイド10が外れることが抑制される。
ところで、このような構成においては、ウェビングガイド10に加わる大きな荷重として、車両衝突時に巻取装置から勢いよく引出されたウェビング80からの荷重が考えられる。このとき、ウェビングガイド10に加わる荷重は、ウェビング80の引出方向の荷重である。すなわち、ウェビング80は巻取装置側から車室94側へ引出されるので、ウェビングガイド10には、車室94側方向(図の略下方向)の荷重が加わる。
ここで、本実施形態のウェビングガイド10は、ブラケット28の巻取装置側(図の上側)に前壁40が配置され、ブラケット28の客室94側(図の下側)に後壁60及び爪70が配置されている。すなわち、ウェビング80は、ウェビング80の巻取装置側を前壁40側に向けると共にウェビング80の車室94側を後壁60及び爪70側に向けている。このため、ブラケット28の巻取装置側に配置された前壁40により、ウェビングガイド10が客室94側へ外れることが抑制される。特に、本実施形態では、前壁40が筒状のガイド本体30の全周に亘って形成されているので、前壁40がブラケット28の開口部22を通過することが効果的に抑制され、ウェビング80からの引出方向の荷重によりウェビングガイド10がブラケット28から外れることがより一層抑制される。
20 被組付部材
22 開口部
24 第1開口縁部
24E 第1開口縁部の先端
24A 第1開口縁部の一側面
24B 第1開口縁部の他側面
26 第2開口縁部
26A 第2開口縁部の一側面
26B 第2開口縁部の他側面
30 ガイド本体
40 前壁
42 第1前規制面(前規制部)
44 第2前規制面(前規制部)
50 連結部
54 逃げ空間(凹部)
60 後壁
62 第1後規制面(第1後規制部)
70 爪
72 第2後規制面(第2後規制部)
80 ウェビング
Claims (4)
- 筒状とされ、被組付部材に組付けられることで前記被組付部材の長孔状の開口部に配置されて内部をウェビングが挿通すると共に、長手方向の中央部を短手方向に収縮させることができるように構成されているガイド本体と、
前記被組付部材の一側面に接触する前規制部を備える前壁と、
前記被組付部材における前記開口部の短手方向一側の第1開口縁部の他側面に接触する第1後規制部を備える後壁と、
前記被組付部材における前記開口部の短手方向他側の第2開口縁部の他側面に接触する第2後規制部を備える爪と、
前記ガイド本体と前記後壁とを連結すると共に、前記第1開口縁部側の面に凹部が設けられ、前記被組付部材に組付けられる際に、前記第1開口縁部の他側に前記後壁が配置された状態で、前記第1開口縁部の先端が前記凹部に入り込むことで前記爪が前記開口部を通過される連結部と、
を有するウェビングガイドであって、
前記前規制部は、前記被組付部材の前記第1開口縁部の一側面に接触する平面である第1前規制面を含んで構成され、
前記第1後規制部は、前記被組付部材の前記第1開口縁部の他側面に接触する平面である第1後規制面とされ、
前記連結部は、前記第1後規制面から滑らかに連続する湾曲面を備え、
前記第1前規制面と前記第1後規制面とは、前記ウェビングの挿通方向に視て、重なっていない、
ウェビングガイド。 - 前記後壁は、前記開口部の長手方向に複数設けられる、
請求項1に記載のウェビングガイド。 - 前記後壁は、前記開口部の長手方向両側に配置される、
請求項2に記載のウェビングガイド。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のウェビングガイドと、
前記ウェビングガイドが組付けられた被組付部材と、
巻取装置と、
前記巻取装置から引出されたウェビングと、
を備えるシートベルトであって、
前記ウェビングは、該ウェビングの前記巻取装置側を前記前壁側に向けると共に該ウェビングの車室側を前記後壁及び前記爪側に向けて、前記ガイド本体の内部を挿通している、
シートベルト。
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