JP6081351B2 - カップ部を備えた女性用衣類及び女性用衣類の製造方法 - Google Patents

カップ部を備えた女性用衣類及び女性用衣類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カップ部を有する女性用衣類及び女性用衣類の製造方法に関し、例えば、ブラジャー、スリップやキャミソール等の肌着、水着、ボディスーツ、カップ付きドレス等に好適なカップ部を備えた女性用衣類及び女性用衣類の製造方法に関する。
従来からブラジャーや肌着等のバスト部分には、ボリュームアップのため、また、バスト部の人体美学的あるいはファッション美学的な形状曲線を得るために、その内部にパッドが設けられ、あるいは保形用バストカップが設けられている。特許文献1には、このようなバストカップまたはパッドとして、金型を用いてウレタン材や不織布等を所定形状に熱圧縮成型したモールドカップ等の例が開示されている。
ところで、近年、スリップ等のインナーに似たボディラインがくっきりする薄地の衣料をアウターとして着用する若い女性が多く、シルエットがアウターに響かないファンデーションが望まれている。
そのため、例えば、特許文献2には、無縫製方式のファンデーションが開示されている。当該ファンデーションは、表裏二枚の基布の片面にストレッチ性の高い樹脂をコーティングした後、これらの基布をモールド成形可能な大きさにカットし、さらに、表裏粗裁ちした二枚の基布をモールド成形機にセットして、身頃全体の接着を兼ねて熱成形し、製品形状に成形された基布をレーザーカッターにセットして製品エッジをデザイン的に切り落とすとともに、別途作成された付属部品を超音波ミシン等によって取り付けるように構成されている。
また、特許文献3には、ノンワイヤー型のカップ部、土台部、ストラップ、及びバック布を備え、カップ部及び土台部が一体成型された一体成型部材で構成されたカップ部を有する衣類が開示されている。
当該一体成型部材は、所望の形状の金型を用いて、ウレタンフォーム、不織布、或はポリウレタンなどの高弾性糸から編成された厚手シート状の丸編素材等の均一な厚みの素材が圧縮成型されて得られる。成型後の厚みが薄い部分は、強く圧縮されるため硬く、成型後の厚みが厚い部分は、弱い圧縮であるため柔らかくなり、好適な厚みと柔らかさを備えた一体成型部材が得られる。
特開平08−60410号公報 特開2008−121153号公報 特開2010−180495号公報
しかし、特許文献2に開示された無縫製方式のファンデーションは、予めカップ部と土台部との一体物でなるパネル部材が左右別々に裁断形成され、左右のパネル部材が中央部で縫着されるという前加工を行なった後に、両者一体でモールド成型されるため、製造工程が複雑になりコストが上昇するという問題があった。特許文献3に開示された一体成型部材も、同公報の図2で明らかなように、左右のパネル部材が別々に裁断されている。
そこで、製造工程を簡略化するために、裁断や縫着等の前加工を行なわずに、保形層と保形層を挟んで表地または裏地となる基布が対向するように積層された一片のシート状積層体を直接に熱圧縮成型して、左右のカップ部と土台部とを一体的に三次元形状に成型することが考えられる。
しかしながら、熱圧縮成型に用いる金型が土台部を含めて三次元形状に形成されているため、カップ部の周辺に対応する領域の金型に押さえ代を設けることができず、凸型の金型の圧力がカップ部周辺の土台部に不均一に作用して、土台部の一部を引き込み、成型時に皺等が発生するという問題があった。
さらに、特許文献2に開示された無縫製方式のファンデーションは、製品エッジがレーザーカッター等で溶融切断されるため、切断部が肌に接触すると肌触りが悪く肌を傷める虞があるという問題があった。基布や基布にコーティングされた樹脂が切断部で溶融固化しているためである。
そのため、現実的には、切断エッジを被覆するパイピング処理等の縫製作業が必要になっていた。特許文献3に開示された一体成型部材も、同様の条件下ではパイピング処理等の端部処理が必要になる。
そこで、成型後のファンデーションのエッジを、レーザーカッターに代えて、鋏のような機械式のカッターで切断することも考えられるが、そのようにして得られた製品では、洗濯等の耐久性に劣るという問題があった。
つまり、着用と洗濯が繰り返される際に製品に引っ張り力や捻り力が継続的に加えられ、さらに膨張収縮、湿潤乾燥といった状態変化が繰り返されるために、エッジ部の圧接状態が次第に緩んで、エッジで発生した基布等のほつれによる繊維が周囲に垂れ下がって見栄えが悪くなるのである。
尚、上述した特許文献1に開示されたモールドカップ等の成型品は、レーザーカッター等で溶融切断されても、ブラジャー等の基布の内部に収容されて使用されるため、樹脂が溶融固化した切断エッジが直接肌に触れることが無いので問題とはならない。
また、基布と基布に接して配置される保形部とは互いに伸縮特性が異なるために、着用と洗濯を繰り返すと基布に浮きや皺が発生して見栄えが悪くなるという問題もあった。尚、厚手の基布を用いる場合には、浮きや皺の程度が軽減されるが、洗濯によるほつれの程度が大きくなり、却って見栄えが悪くなる。
本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、製造工程を簡略化しながらも、耐久性を向上させることができるカップ部を備えた女性用衣類及びその製造方法を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明によるカップ部を備えた女性用衣類の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、弾性を備えた樹脂材を含む保形層と前記保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体で構成され、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように所定の時間及び温度で一体的に熱圧縮成型されることにより、前記カップ部及び土台部の外周部に、内側よりも厚さが薄く樹脂が溶融しても表裏両面に浸潤することなく所定幅の薄肉部が形成されている点にある。
上述の構成によれば、女性の胸部に沿う三次元形状になるように一体的に熱圧縮成型された左右のカップ部及び土台部が、弾性を備えた樹脂製の保形層と保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体で構成されているので、左右のカップ部を前中心で縫製するための工程が不要となる。
このように三次元形状に成型されたカップ部と土台部を備えた衣料であれば、着用時にバスト部がサイドに引っ張られ、カップ部が広がるようなことが無く、乳房及び脇部の立体形状にしっかりとフィットして、人体美学的あるいはファッション美学的に優れた良好な形状曲線が得られるようになる。
また、カップ部及び土台部の外周部が所定幅にわたって内側よりも薄肉に熱圧縮され、シート状積層体の圧縮状態が強固に維持されるので、着用と洗濯が繰り返されても、ほとんどほつれが発生することが無い。そのため、長期間にわたり良好な見栄えが確保できる。
しかも、薄肉部の表裏両面に樹脂が溶融しても浸潤することのない所定の時間及び温度で圧縮されるため、溶融した樹脂が薄膜層に浸潤して硬化した場合に生じる肌触りの悪化や表面の変色等も発生しない。このような理由により、肌触りの改善を目的とするエッジ部のパイピング処理等も不要となり、カップ部及び土台部のシルエットがアウターに響くことも無い。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記保形層は、母材となるポリエステル系短繊維の集合体に、前記母材の融点よりも低い融点の熱可塑性ポリマーを繊維表面に有する短繊維が分散混入され、前記熱可塑性ポリマーを融着することにより一体化された不織布で構成され、前記所定の時間が60秒から120秒であり、前記所定の温度が180℃から210℃である点にある。
上述の不織布は、融着した熱可塑性ポリマーによってポリエステル短繊維が立体的に交錯したスプリング構造を備えているため、強靭で弾性回復力に富み且つ耐久性に優れ、着用と洗濯を繰り返しても、長期にわたり安定した保形性が維持される。しかも、良好な通気性がえられるので、長時間着用しても蒸れによる不快感が生じることも無い。そして、所定の時間が60秒から120秒であり、前記所定の温度が180℃から210℃であれば、カップ部及び土台部の外周部に、内側よりも厚さが薄く表裏両面に樹脂が溶融しても浸潤しない所定幅の薄肉部が良好に形成されるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記シート状積層体をその周部を表裏から支持体で保持した状態で、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように一体的に熱圧縮成型されている点にある。
上述の構成によれば、シート状積層体の周部が表裏から支持体で保持された状態で成型されるので、成型時に押圧される金型によって、シート状積層体のうちカップ部が形成される部位の周部等に大きなテンションが掛けられても、そのテンションが支持体によって受け止められるので、シート状積層体が不自然に巻き込まれることがない。従って、皺等が発生すること無く、一体的且つ三次元形状に良好に成型される。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記シート状積層体は、前記保形層の一方の面に複数枚の薄膜層が積層され、ドット状に塗布された接着剤を介して前記保形層と前記薄膜層及び前記薄膜層同士が多点接着されている点にある。
保形層の表面に接着剤をべた塗りして薄膜層を貼り付けると、シート状積層体の柔軟性を阻害して硬くなり肌触りの悪化を招くが、保形層の表面に接着剤をドット状に塗布して薄膜層を貼り付けることにより、シート状積層体の柔軟性を維持した状態で成型することができる。
このような薄膜層を複数枚積層すれば、洗濯の繰り返しによって保形層に接する薄膜層に皺や浮きが生じても、当該薄膜層の上方に積層された別の薄膜層によって皺や浮きが被覆されて、目立つことが無くなるので長期にわたり美観を維持することができる。しかも、薄膜層として薄手の生地を用いる場合には、洗濯によるほつれもほとんど生じることがない。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記薄肉部の厚さが0.3〜0.7mmに形成され、その幅が0.5〜6.0mmに形成されている点にある。
使用するシート状積層体の材料にも依存するが、薄肉部の厚さが0.3〜0.7mmに形成され、薄肉部の幅が0.5〜6.0mmに形成されていれば、上述した第一の特徴構成による作用効果が良好に奏される。また、熱圧縮成型されたカップ及び土台部の成型品は、樹脂が溶融して硬化しないように、レーザーカッター等に代えて鋏等の刃物でカットされるが、その際、少なくとも、薄肉部の幅が0.5mm以上確保できるようにカットされていればよい。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第五特徴構成に加えて、前記土台部の身頃ハギ部で前記薄肉部の幅が4.0〜6.0mmに形成され、前記身頃ハギ部以外で前記薄肉部の幅が4.0mm以下に形成されている点にある。
身頃ハギ部以外で薄肉部の幅が0.5mm以上4.0mm以下であれば、着用時の肌触りに違和感を与えることも無く、土台部の身頃ハギ部で薄肉部の幅が4.0〜6.0mmに形成されていれば、身頃ハギ部にボーンを備えなくとも、バストの脇への移動を回避するサイドボーンと同等の効果が得られる。
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記シート状積層体は、前記保形層の片面に薄膜層が積層された二枚のシートを各保形層が対向するように積層して構成されている点にある。
熱圧縮成型過程で、シート状積層体が凸型によって凹型の金型に押し込まれる際に、保形層の厚み方向で伸び率が異なり、その影響で皺が発生しやすい状況になる虞がある。しかし、保形層が対向するように二層で構成されていると、一対の保形層の対向面で滑りが生じて伸び率の違いによる影響が緩和され、皺の発生が効果的に回避される。このような効果は、クッション性を向上させ、或は、バスト部の補正効果を高めるために、保形層の厚みを厚くすればするほど顕著になる。
同第八の特徴構成は、同請求項8に記載した通り、上述の第七の特徴構成に加えて、前記シート状積層体は、前記二枚のシートの中間にさらに別の保形層を積層して構成されている点にある。
第七の特徴構成による効果と同様、上述の構成によれば、クッション性を向上させ、或は、バスト部の補正効果を高めるために、保形層の厚みを十分に厚くする必要がある場合であっても、熱圧縮成型過程で皺の発生を極めて効果的に回避することができる。
同第九の特徴構成は、同請求項9に記載した通り、上述の第一から第八の何れかの特徴構成に加えて、前記土台部の下端に、前中心を対称に左右の身頃ハギ部にかけてそれぞれ複数波の波形縁部が形成されている点にある。
着用時や洗濯時に土台部が左右端部から引っ張られたり、捻られたりして、土台部の下端エッジに引っ張り力が作用すると、下端エッジ領域の圧接状態が弱くなりほつれが生じる虞があるが、下端エッジに複数波の波形縁部が形成されているため、引っ張り力等が下端エッジに直接的に作用することが無いので、ほつれの発生を効果的に回避することができる。また、同時に下端エッジに形成される複数波の波形によって女性らしい優雅な美的装飾効果が得られる。
同第十の特徴構成は、同請求項10に記載した通り、上述の第一から第九の何れかの特徴構成に加えて、前記カップ部の肌側上部に、ストラップの厚みに相当する深さの凹部で、前記ストラップが取り付けられる凹部が形成されている点にある。
上述の構成によれば、カップ部の肌側上部に形成された凹部にストラップの端部を接着または縫着した場合に、凹部の深さがストラップの厚みに相当するので、肌にストラップの跡形が付いたり、違和感を与えるようなことがなく、また、ストラップの取付部がアウターに響くようなことも無い。
同第十一の特徴構成は、同請求項11に記載した通り、上述の第一から第十の何れかの特徴構成に加えて、前記カップ部の肌側に、下部側方からバストトップに向けて乳房を支持する長円形状の厚肉部がバージスラインに沿うように形成されている点にある。
上述の構成によれば、長円形状の厚肉部によってバストが中央に寄せられるとともに上方に押し上げられて、良好な形状補正効果が得られるようになる。
本発明によるカップ部を備えた女性用衣類の製造方法の特徴構成は、同請求項12に記載した通り、弾性を備えた樹脂材を含む保形層と前記保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体を、相対移動可能な下側型枠と上側型枠との間に配置する前処理工程と、前記下側型枠と上側型枠とを圧接して、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように所定の時間及び温度で一体的に熱圧縮成型することにより、前記カップ部及び土台部の外周部に、内側よりも厚さが薄く樹脂が溶融しても表裏両面に浸潤することなく所定幅の薄肉部を形成する成型工程と、熱圧縮成型されたシート状積層体を自然放熱させる放熱工程と、熱圧縮成型されたシート状積層体のカップ部及び土台部の周囲を刃物で機械的に切断する切断工程と、を含む点にある。
女性用衣類の製造方法の第二の特徴構成は、同請求項13に記載した通り、弾性を備えた樹脂材を含む保形層と前記保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体の周部を表裏から支持体で保持する積層体保持工程と、相対移動可能な下側型枠と上側型枠との間に前記枠体で保持されたシート状積層体を配置する前処理工程と、前記下側型枠と上側型枠とを圧接して、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように所定の時間及び温度で一体的に熱圧縮成型することにより、前記カップ部及び土台部の外周部に、内側よりも厚さが薄く樹脂が溶融しても表裏両面に浸潤することなく所定幅の薄肉部を形成する成型工程と、熱圧縮成型されたシート状積層体を前記枠体で保持した状態で自然放熱させる放熱工程と、熱圧縮成型されたシート状積層体を前記枠体から離脱させて、カップ部及び土台部の周囲を刃物で機械的に切断する切断工程と、を含む点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、製造工程を簡略化しながらも、耐久性を向上させることができるカップ部を備えた女性用衣類及びその製造方法を提供することができるようになった。
図1(a)は本発明によるカップ部を備えた女性用衣類の正面図、図1(b)は同背面図である。 図2(a)はシート状積層体の断面図、図2(b)は保形層2となる不織布の構造説明図である。 熱圧縮成型の手順の説明図であり、図3(a)は周部が表裏から支持体5で保持された一片のシート状積層体の説明図、図3(b)は上部金型Muと下部金型Mlとの間に設置されたシート状積層体の説明図、図3(c)は上部金型を下部金型に向けて降下させてシート状積層体を挟みつけることによって、一体的に熱圧縮成型されたシート状積層体の説明図である。 図4(a)は熱圧縮成型後のシート状積層体の正面図、図4(b)は熱圧縮成型後のシート状積層体の背面図である。 図5(a)は女性用衣類の一例であるブラジャーの説明図、図5(b)はカップ付きドレス等に用いられるカップ部を備えた女性用衣類の説明図である。 図6(a),図6(b),図6(c)は別実施形態を示すシート状積層体の説明図である。
以下に、本発明によるカップ部を備えた女性用衣類を、図面に基づいて説明する。
図1(a),(b)には、本発明によるカップ部を備えた女性用衣類1が例示されている。当該女性用衣類1は、弾性を備えた樹脂材を含む保形層2と、保形層2を挟んで薄膜層3が対向するように積層された一片のシート状積層体4で構成され、左右のカップ部6,7及び土台部8が女性の胸部に沿う三次元形状になるように一体的に熱圧縮成型されている。
図2(a)に示すように、シート状積層体4は、保形層2の片面に薄膜層3が積層された二枚のシート4a,4bを各保形層2が対向するように積層して構成されている。
保形層2は、母材となるポリエステル系短繊維の集合体に、母材の融点よりも低い融点、好ましくは40℃以上低い融点の熱可塑性ポリマーを繊維表面等に有する短繊維が分散混入され、熱可塑性ポリマーを融着することにより一体化された不織布で構成されている。
図2(b)に示すように、当該不織布は、ポリエステル系短繊維と低融点短繊維とが混綿され、カード機で開繊してウェッブ化された後、厚み方向Dに繊維が並ぶようにウェッブWが上下にうなるように多層に積層され、さらに、低融点繊維の融点より高い温度で且つポリエステル系短繊維の融点よりも低い温度で加熱処理されることによって得られる。
加熱処理によって、低融点繊維とポリエステル系短繊維との交絡点や低融点繊維同士の交絡点が熱融着され、軽量、高反発性、高通気性を有する繊維クッション材となる。尚、面方向に沿って繊維が並ぶようにウェッブが多層に積層された後に加熱処理された不織布であってもよい。
このような不織布として、帝人ファイバー株式会社のelk(同社の登録商標)を用いたV−Lap(同社の登録商標)が好適に用いられる。このような不織布を用いることにより、最終製品に良好な通気性と保形性及びクッション性が確保できるようになる。
図2(a)に戻り、薄膜層3には、ポリエステル繊維等を用いた編地、綿や絹等を用いた布帛等、通気性を有する任意の素材を用いることができるが、本実施例ではポリエステル繊維を用いたスムース編地が好適に用いられる。
保形層2の片面には、ポリウレタン系の接着剤がドット状に分散塗布された接着層bが形成され、その上に薄膜層3が多点接着されている。
図3(a)から(c)に示すように、周部が表裏から支持体5で保持された一片のシート状積層体4(図3(a)参照)が、所定温度に調整された上部金型Muと下部金型Mlとの間に設置され(図3(b)参照)、上部金型Muを下部金型Mlに向けて降下させてシート状積層体4を挟みつけることによって、シート状積層体4が一体的に熱圧縮成型される(図3(c)参照)。
支持体5は樹脂製または木製の一対の枠体で構成され、それぞれ上下枠体と左右枠体とを備えて平面視長方形に形成されている。左右枠体は、カップ部の凸方向に向けて所定角度で屈曲形成または湾曲形成されている。このような一対の枠体によって、シート状積層体4が挟持される。
成型時に押圧される金型Mu,Mlによって、シート状積層体4のうちカップ部6,7が形成される部位の周部等に掛かる大きなテンションが支持体5によって受け止められ、シート状積層体4のカップ部6,7周辺部位が不自然に巻き込まれることが回避される。これによって、皺等が発生すること無く、一体的且つ三次元形状に成型することが可能になる。
上部金型Muには、カップ部6,7の肌側に対応した一対の凸型部M3,M4が形成され、下部金型Mlには、カップ部6,7の表側に対応した一対の凹型部M1,M2が形成され、それぞれの周囲には、身頃部となる土台部8に対応した凹凸形状が形成されている。従って、当該金型Mu,Mlを用いた熱圧縮成型によって、シート状積層体4が女性の胸部に沿う三次元形状に一体的に成型される。
熱圧縮成型に要する時間及び温度は、シート状積層体4の材料や嵩等によって適宜設定される値であり、特に制限されるものではないが、60秒から120秒程度の時間で、180℃から210℃程度の温度が好ましく、80秒から100秒程度の時間で、190℃から200℃程度の温度がより好ましい。
特に、保形層が、母材となるポリエステル系短繊維の集合体に、母材の融点よりも低い融点の熱可塑性ポリマーを繊維表面に有する短繊維が分散混入され、熱可塑性ポリマーを融着することにより一体化された不織布で構成されている場合には、後者の条件が極めて好ましい。
成型後のシート状積層体4は、成型機から取り出された後、成型後の形状が歪むことが無いように、支持体5で保持された状態で自然冷却される。尚、成型後の形状に歪が発生しないような温度範囲の冷却風を送風して強制的に冷却してもよい。
その後、支持体5が取り外されて、カップ部6,7及び土台部8の外周部が鋏で機械的に切断される。レーザーカッターや超音波カッター等で溶融切断すると、切断箇所で樹脂が溶融固化して肌触りが悪くなるためである。
図1(a),(b)に戻り、カップ部6,7及び土台部8の外周部には、内側よりも厚さが薄い所定幅の薄肉部6a,7a,8aが形成されている。薄肉部6a,7a,8aは、その表裏両面に樹脂が溶融して浸潤しないように形成されている。
保形層2となる不織布が熱圧縮されて所定形状に成型される際に、不織布が局部的に溶融して成型状態が保持されるようになるが、ある領域全体で溶融すると、冷却後に硬化して肌触りが悪化する。特にカップ部6,7及び土台部8の外周部で硬化すると製品性が大きく損なわれる。そのため、熱圧縮成型に要する時間及び温度が適切に調整されている。
その結果、薄肉部6a,7a,8aでは、表裏両面に樹脂が溶融して浸潤することが無い程度に、その内部で局部的に溶融され、強固に圧縮状態が維持される。そして、着用と洗濯が繰り返されても、ほとんどほつれが発生することが無く、長期間にわたり良好な見栄えが確保できるようになる。しかも、薄肉部の表裏両面に樹脂が溶融して浸潤しない程度の加熱状態で圧縮されるため、溶融した樹脂が薄膜層に浸潤して硬化した場合に生じる肌触りの悪化や表面の変色等も発生しない。このような理由により、肌触りの改善を目的とするエッジ部のパイピング処理等も不要となり、カップ部及び土台部のシルエットがアウターに響くことも無い。
薄肉部6a,7a,8aの厚さが0.3〜0.7mmに形成され、その幅が0.5〜6.0mmに形成されていることが好ましい。厚さが0.3〜0.7mmの範囲に収まるように熱圧縮されていれば、着用と洗濯が繰り返されても、ほとんどほつれが発生することが無い。
また、土台部の身頃ハギ部8bで薄肉部8aの幅が4.0〜6.0mmに形成されていることがさらに好ましい。身頃ハギ部8bにボーンを備えなくとも、バストの脇への移動を回避するサイドボーンと同等の効果が得られるからである。身頃ハギ部8b以外で薄肉部6a,7a,8aの幅が4.0mm以下に形成されていれば、着用時に違和感を生じることなく十分な洗濯耐久性を確保できる。少なくとも鋏による切断時に、薄肉部6a,7a,8aの幅が最短で0.5mm確保できればよい。
土台部8の下端に、前中心を対称に左右の身頃ハギ部にかけてそれぞれ複数波の波形縁部8cが形成されている。着用時や洗濯時に土台部8が左右端部から引っ張られたり、捻られたりして、土台部8の下端エッジに引っ張り力が作用すると、下端エッジ領域の薄肉部8aの圧接状態が弱くなりほつれが生じる虞がある。しかし、下端エッジに複数波の波形縁部8cが形成されているため、引っ張り力等が下端エッジに直接的に作用することが無く、ほつれの発生を効果的に回避することができる。
また、同時に下端エッジに形成される複数波の波形によって女性らしい優雅な美的装飾効果が得られる。図1では左右それぞれ二つの波形が形成されているが、その数、大きさ等は特に制限されるものではなく、左右にわたって下端エッジが直線状に形成されることが無いように、凹凸形状に形成されていればよい。
図4(a),(b)には、圧縮成型後のシート状積層体4が示されている。圧縮成型後のシート状積層体4の薄肉部6a,7a,8aの外周部には、さらに数mm幅の第二の薄肉部9が形成されている。薄肉部6a,7a,8aと第二の薄肉部9の厚さはともに0.3〜0.7mmの範囲で等しい厚さに形成され、薄肉部6a,7a,8aを構成する面と第二の薄肉部9と構成する面の間には数度から十数度の角度が設けられている。
第二の薄肉部9は、圧縮成型前のシート状積層体4と略平行な面に圧縮成型され、薄肉部6a,7a,8aは、カップ部6,7側に僅かに傾斜した面に圧縮成型されている。従って、薄肉部6a,7a,8aと第二の薄肉部9との境界には線条Lが形成され、この線条Lを切断線のガイドとして鋏で切断することにより、切断時に薄肉部6a,7a,8aが欠損するようなことが回避される。
土台部8及びカップ部6,7のうち上カップ部は、外周の薄肉部6a,7a,8aより内側で数mmの一定の肉厚に成型され、下カップ部は、バージスラインからバストトップにかけて次第に薄肉になるようにやや厚肉に成型されている。
また、図1(b)に示すように、カップ部6,7の肌側に、下部側方からバストトップに向けて乳房を支持する長円形状の厚肉部6b,7bがバージスラインに沿うように形成されている。長円形状の厚肉部によってバストが中央に寄せられるとともに上方に押し上げられて、良好な形状補正効果が得られるようになる。
さらに、カップ部6,7の肌側上部には、ストラップの厚みに相当する深さの凹部6c,7cが形成され、当該凹部6c,7cにストラップが取り付け可能に形成されている。
当該凹部6c,7cにストラップの端部を接着または縫着した場合に、凹部6c,7cの深さがストラップの厚みに相当するので、肌にストラップの跡形が付いたり、肌に違和感を与えるようなことがなく、また、ストラップの取付部がアウターに響くようなことも無くなる。
以上説明したように、本発明によるカップ部を備えた女性用衣類の製造方法は、積層体保持工程と、前処理工程と、成型工程と、放熱工程と、切断工程とを備えている。以下に各工程を説明する。
積層体保持工程では、弾性を備えた樹脂材を含む保形層と前記保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体に対して、その周部が表裏から枠体で保持される(図3(a)参照)。
前処理工程では、相対移動可能な下側型枠(金型)と上側型枠(金型)との間に枠体で保持されたシート状積層体が配置される。
成型工程では、下側型枠と上側型枠とを圧接して、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように一体的に熱圧縮成型される(図3(c)参照)。このとき、カップ部及び土台部の外周部には、内側よりも厚さが薄く表裏両面に樹脂が溶融して浸潤しない所定幅の薄肉部が形成される。
放熱工程では、熱圧縮成型されたシート状積層体が枠体で保持された状態で自然放熱または強制的に冷却される。
切断工程では、熱圧縮成型されたシート状積層体が枠体から離脱されて、カップ部及び土台部の周囲が刃物で機械的に切断される。
さらに、切断工程で切断されたカップ部を備えた女性用衣類を二次加工することにより、様々な女性用衣類が製造される。
図5(a)には、そのような女性用衣類の一例であるブラジャーが示されている。左右のカップ部6,7及び土台部8でなる一体成型品の土台部8によって左右の身頃部が構成され、左右の身頃ハギ部8bにそれぞれバック布11が縫製されている。バック布11の端部には係止具が設けられ、カップ部6,7の上縁とバック布11の間にストラップ10が掛け渡されている。
熱圧縮成形を行なわない通常のブラジャーでは、平均的な製造工数として裁断工数が約10、縫製工数が約62で計72工数を要するのに対して、本発明による熱圧縮成形によって製造されるブラジャーでは、裁断工数約1、縫製工数21で計22工数となり、製造工数が大幅に低減できるようになる。
上述したカップ部を備えた女性用衣類1を、カップ付き肌着やカップ付きドレス等に組付けることも可能である。図5(b)には、これらに用いられる女性用衣類1が示されている。
基本的な構成は、図1(a),(b)で説明したものと同一であるが、カップ部6,7の肌側上部にストラップの厚みに相当する深さの凹部が形成されておらず、カップ部6,7の上縁部が上方に先細り形状で長く延出形成されている(図中、破線の円で囲まれた領域参照)。肌着やドレス12への縫着代を確保するためである。
以下、別実施形態を説明する。上述した実施形態では、保形層2の片面に薄膜層3が積層された二枚のシート4a,4bを、各保形層2が対向するように積層したシート状積層体4を説明したが(図3(a)参照)、図6(a)に示すように、二枚のシート4a,4bの中間にさらに別の保形層2を積層してもよい。当該別の保形層2の厚みや枚数は特に制限されるものではない。
このような多層構造を採用することによって、熱圧縮成型過程で皺の発生を効果的に回避しながらも、クッション性を向上させ、或は、バスト部の補正効果を高めることができる。
また、図6(b)に示すように、一枚の保形層2の両面に薄膜層3が積層されたシート状積層体4であってもよい。
同一のシート状積層体4を構成する保形層2や薄膜層3の素材、厚み等を全て同一に統一する必要は無く、目的によって素材、厚み等を適宜変更してもよい。
保形層2として、上述のポリエステル繊維を用いた不織布以外に、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維等を用いた不織布を用いてもよいし、ポリウレタン、軟質ポリ塩化ビニル、エチレンー酢酸ビニル共重合体等の熱成形性合成樹脂発泡体を用いることができる。弾性を備えた樹脂材を含むものであればよい。
薄膜層3として、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維等を編成した編地、例えば、上述したスムース編地以外にラッセル編地、平編地、トリコット編地、ダンボールニット、さらにはレース地等を用いることができる。また、綿や絹等を用いた布帛、さらには、多孔質の樹脂シート等、通気性を有する任意の素材を用いることができる。
薄膜層3は薄地であるほど、洗濯等によるほつれが生じ難くなり好ましいのであるが、熱圧縮成形時に保形層2との伸縮の程度が異なるために、洗濯等によって表面に皺が発現する虞がある。そのような場合には、保形層2の一方の面に複数枚の薄膜層3を積層することが好ましい。この場合も、ドット状に塗布された接着剤を介して保形層2と薄膜層3、及び、薄膜層3同士を多点接着すればよい。
図6(c)には、図2(a)で説明した二枚のシート4a,4bを備えたシート状積層体4のそれぞれに二枚の薄膜層3を積層した例が示されている。洗濯の繰り返しによって保形層に接する薄膜層に皺や浮きが生じても、当該薄膜層3の上方に積層された別の薄膜層3によって皺や浮きが被覆されて、目立つことが無くなるので長期にわたり美観を維持することができる。しかも、薄膜層として薄手の生地を用いる場合には、洗濯によるほつれもほとんど生じることがない。
図3(b)に示した下側型枠となる下部金型Mlの内面に、花や果実、アニメのキャラクター等の凹凸のデザイン模様を形成すれば、熱圧縮成形時に同時にカップ部6,7の表面に凹凸の柄を形成することができるようになる。
上述した実施形態では、図2を用いて、保形層2の一方の面に接着剤がドット状に分散塗布された接着層bが形成され、その上に薄膜層3が多点接着される例を説明したが、保形層2と薄膜層3とを接着する方法或いは薄膜層3同士を接着する方法は、このような接着剤をドット状に分散塗布する方法に限るものではなく、シート状の接着シートを介して接着する方法を採用してもよい。
接着剤をドット状に分散塗布する方法では、開封後の接着剤の保存が困難なため、予め長尺の保形層2や薄膜層3を一括して接着する必要があり、大量生産には好適であるが、小ロット生産には向かないという問題がある。
これに対して、接着シートを用いる場合には、予め裁断された保形層2や薄膜層3のサイズに合わせて、長尺の接着シートを必要なサイズに裁断して使用できるので、必要なサイズの積層体を容易に製造でき、無駄なく多品種小ロット生産ができるようになる。
以上説明したカップ部を備えた女性用衣類の実施形態は一例に過ぎず、本発明による作用効果が奏される範囲で、シート状積層体を構成する各部の材料、厚さ、サイズ等は適宜選択することができ、熱圧縮成形時の温度や時間等のパラメータも選択される材料等に応じて適宜設定することができる。
本発明によるカップ部を備えた女性用衣類は、例えば、ブラジャー、スリップやキャミソール等の肌着、水着、ボディスーツ、カップ付きドレス等に好適に用いられる。
1:カップ部を備えた女性用衣類
2:保形層
3:薄膜層
4:シート状積層体
5:支持体
6,7:カップ部
8:土台部
6a,7a,8a:薄肉部
9:第二の薄肉部

Claims (13)

  1. 弾性を備えた樹脂材を含む保形層と前記保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体で構成され、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように所定の時間及び温度で一体的に熱圧縮成型されることにより、前記カップ部及び土台部の外周部に、内側よりも厚さが薄く樹脂が溶融しても表裏両面に浸潤することなく所定幅の薄肉部が形成されているカップ部を備えた女性用衣類。
  2. 前記保形層は、母材となるポリエステル系短繊維の集合体に、前記母材の融点よりも低い融点の熱可塑性ポリマーを繊維表面に有する短繊維が分散混入され、前記熱可塑性ポリマーを融着することにより一体化された不織布で構成され、前記所定の時間が60秒から120秒であり、前記所定の温度が180℃から210℃である請求項記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  3. 前記シート状積層体をその周部を表裏から支持体で保持した状態で、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように一体的に熱圧縮成型されている請求項1または2記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  4. 前記シート状積層体は、前記保形層の一方の面に複数枚の薄膜層が積層され、ドット状に塗布された接着剤を介して前記保形層と前記薄膜層及び前記薄膜層同士が多点接着されている請求項1から3の何れかに記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  5. 前記薄肉部の厚さが0.3〜0.7mmに形成され、その幅が0.5〜6.0mmに形成されている請求項1から4の何れかに記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  6. 前記土台部の身頃ハギ部で前記薄肉部の幅が4.0〜6.0mmに形成され、前記身頃ハギ部以外で前記薄肉部の幅が4.0mm以下に形成されている請求項5記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  7. 前記シート状積層体は、前記保形層の片面に薄膜層が積層された二枚のシートを各保形層が対向するように積層して構成されている請求項1から6の何れかに記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  8. 前記シート状積層体は、前記二枚のシートの中間にさらに別の保形層を積層して構成されている請求項7記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  9. 前記土台部の下端に、前中心を対称に左右の身頃ハギ部にかけてそれぞれ複数波の波形縁部が形成されている請求項1から8の何れかに記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  10. 前記カップ部の肌側上部に、ストラップの厚みに相当する深さの凹部で、前記ストラップが取り付けられる凹部が形成されている請求項1から9の何れかに記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  11. 前記カップ部の肌側に、下部側方からバストトップに向けて乳房を支持する長円形状の厚肉部がバージスラインに沿うように形成されている請求項1から10の何れかに記載のカップ部を備えた女性用衣類。
  12. 弾性を備えた樹脂材を含む保形層と前記保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体を、相対移動可能な下側型枠と上側型枠との間に配置する前処理工程と、
    前記下側型枠と上側型枠とを圧接して、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように所定の時間及び温度で一体的に熱圧縮成型することにより、前記カップ部及び土台部の外周部に、内側よりも厚さが薄く樹脂が溶融しても表裏両面に浸潤することなく所定幅の薄肉部を形成する成型工程と、
    熱圧縮成型されたシート状積層体を自然放熱させる放熱工程と、
    熱圧縮成型されたシート状積層体のカップ部及び土台部の周囲を刃物で機械的に切断する切断工程と、
    を含むカップ部を備えた女性用衣類の製造方法。
  13. 弾性を備えた樹脂材を含む保形層と前記保形層を挟んで薄膜層が対向するように積層された一片のシート状積層体の周部を表裏から支持体で保持する積層体保持工程と、
    相対移動可能な下側型枠と上側型枠との間に前記枠体で保持されたシート状積層体を配置する前処理工程と、
    前記下側型枠と上側型枠とを圧接して、左右のカップ部及び土台部が女性の胸部に沿う三次元形状になるように所定の時間及び温度で一体的に熱圧縮成型することにより、前記カップ部及び土台部の外周部に、内側よりも厚さが薄く樹脂が溶融しても表裏両面に浸潤することなく所定幅の薄肉部を形成する成型工程と、
    熱圧縮成型されたシート状積層体を前記枠体で保持した状態で自然放熱させる放熱工程と、
    熱圧縮成型されたシート状積層体を前記枠体から離脱させて、カップ部及び土台部の周囲を刃物で機械的に切断する切断工程と、
    を含むカップ部を備えた女性用衣類の製造方法。
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