JP2010261125A - カップ付きファンデーション用のカップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 腰のある表面生地でかつ従来の太いモノフィラメントによる生地の肌へのチクチク感が無く、耐久性があって洗濯しても形崩れすることなく保形性が良好で、軽くて通気性のある編地をカップの凹部の表面生地として一体化して有する発泡ポリウレタン成形体又は不織布成形体からなるカップ付きファンデーション用のシームレスカップを提供する。
【解決手段】 細い繊維の糸からなるダブルラッセルの編地2をカップ1の凹部表面1cの生地とし、このダブルラッセルの編地2のカップ1の凹部表面1cの生地を板状の発泡ポリウレタン成形体3a又は板状の不織布成形体3bの裏側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形により、カップ1の凹部表面1cにダブルラッセルの編地2を形成したカップ1とし、カップの周辺部1bをシームレスで接合して一体化したカップ付きファンデーション用のシームレスのカップ1である。
【選択図】 図1
【解決手段】 細い繊維の糸からなるダブルラッセルの編地2をカップ1の凹部表面1cの生地とし、このダブルラッセルの編地2のカップ1の凹部表面1cの生地を板状の発泡ポリウレタン成形体3a又は板状の不織布成形体3bの裏側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形により、カップ1の凹部表面1cにダブルラッセルの編地2を形成したカップ1とし、カップの周辺部1bをシームレスで接合して一体化したカップ付きファンデーション用のシームレスのカップ1である。
【選択図】 図1
Description
この発明は、女性の乳房の形状を補整するためのカップ付きキャミソールやブラジャーなどのカップ付きファンデーションにおいて、その乳房形状のカップ装着部に装着するカップ状に形状化した発泡ポリウレタン成形体からなるカップ又は不織布成形体からなるカップ、もしくはこれらの成形体からなるカップの凹部の表面を編物からなる編地で被ったカップであり、洗濯により形崩れしない保形性のあるカップ内面の表面生地とカップ状の発泡ポリウレタン成形体又は不織布成形体からなるカップに関する。特に素材が発泡ポリウレタンである場合、発泡ポリウレタンの黄変をカップの表面から見えなくするとともに、カップの凹部の表面の編地をものフィラメントより細い複数本の繊維から構成することで太いモノフィラメントが与える肌に対するチクチクする痛みを感じさせることのないカップに関する。
女性の下着である乳房形状のカップ付きキャミソールやブラジャーなどのカップ付きファンデーションからなる下着は、これらの下着の上に着用した衣服のバストの容姿を魅力的なものとするために、乳房の形状を補整あるいは乳房をバストの中央部に寄せるなどしてバストラインを整え、その整えられたバストラインが衣服の外側に表出されるように、様々な工夫がこれらのカップ部を有する下着に対して行われている。
例えば、その工夫の一つとして、カップ部を有するブラジャーにおいて、カップ部に装着するカップを発泡ウレタン成形体から形成し、この発泡ポリウレタンのカップを有するブラジャーのカップ部の脇側からカップ部の中央部付近にかけて、カップ部の内部に非伸縮性の芯地を挿入埋設することで、このブラジャーを身体に装着した際のカップ部のずり上りや横方向への引張りに対する防止を可能とし、さらにバストを中央に寄せる効果を持たせて着用感を向上したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この提案のものは、カップ部の内部に非伸縮性の芯地を挿入しているので、乳房を下部から脇部にかけての部分を支持する力は強いが、非伸縮性の芯地のために、その部分の柔軟性に欠ける問題がある。
また、ブラジャーなどのカップ部に装着するためのカップにおいて、発泡ポリウレタンのシートから形成のカップ表面に植毛したカップとし、さらにカップの中央部の盛り上がり部の肉厚及び発泡ポリウレタンの気泡を大とし、カップの周辺部に至るにしたがって肉厚及び気泡を小とした発泡ポリウレタンからなるカップが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。このカップはカップの中央部の凸状部における発泡ポリウレタンの肉厚及び気泡を大とし、周辺部に至るにしたがって肉厚及び気泡を小としている。したがって、中央部の凸状部は柔軟性及びフィット性に優れるとされている。
ところで、上述の発泡ポリウレタンからなるカップの素材は、カップの中央部と周辺部というような、大まかな面積方向における素材の性質について工夫したものであって、素材の厚さ方向における素材の性質については、工夫されていない。
カップ付きキャミソールやカップ付きブラジャーなどのカップ部に装着する従来のカップ素材である発泡ポリウレタンからなる素材は、連続気泡からなる通常の発泡ポリウレタンの表面及び裏面に、ポリエステル繊維糸などから、それぞれ異なる編み方で編んだ、表面用編地及び裏面用編地を、糊付けなどによりラミネートし、例えば厚さ14.5mmの発泡ポリウレタンからなるカップ素材に形成されている。この編地を表裏面にラミネートした発泡ポリウレタンの素材をモールド成形の金型内に装着し、熱成形により周縁部を例えば厚さ0.8mmに圧着してシームレスとし、中央部を約7mmに圧縮成形してキャミソールやブラジャーなどのカップ部に挿入するカップとしている。しかし、これらのカップからなる従来のシームレスカップは、身体に装着した場合に、種々多様な風合いをもたらす構造のものとはなっていなかった。
さらに、上記した従来のカップの素材である連続気泡からなる通常の発泡ポリウレタンに代えて、低反発性の発泡ポリウレタンからなる素材をカップ素材に用い、その表面及び裏面にそれぞれ異なる編み方からなる表面用編地及び裏面用編地をラミネートしてカップ素材に形成し、その後に上記の従来のカップと同様に、これらの編地を表裏面にラミネートした発泡ポリウレタンのカップ素材を金型内に装着して熱成形によりカップの周縁部をシームレスに圧縮成形により接合してシームレスカップとしている。
ところで、この低反発性の発泡ポリウレタンからなるシームレスカップは、特殊な風合いの反発性があって乳房に優しい面があるが、問題も多々ある。例えば、第1に、この低反発性の発泡ポリウレタンは通常の発泡ポリウレタンよりも早く黄変する。第2に、この低反発性の発泡ポリウレタンの弱点として、この低反発性の発泡ポリウレタンのみで成形すると破れ易い。このために編地を表裏面にラミネートする必要がある。第3に、素材としての厚さを14.5mm厚にするために、通常の発泡ウレタンの場合では30〜60mの長尺の厚さのある発泡ポリウレタンを用い、これをスライスして14.5mm厚に形成する。しかし、通常の発泡ポリウレタンと異なって、低反発性の発泡ポリウレタンでは30〜60mの長尺の長さとすることが難しい。そこで2〜4mの短尺にした低反発性の発泡ポリウレタンをスライスして、それらを繋ぎ合わせ、その表裏面を編地でラミネートしている。しかし、このものは繋ぎ目が多くなってその部分が使用できずロスとなる。第4に、さらに、低反発性の発泡ポリウレタンスライスの表裏面を編地でラミネートする際に、ラミネートの接着力を高めるため、ラミネート工程で糊量を多くして押さえを掛ける際に、糊の染み出しが発生しやすい。第5に、気温が低くなると、低反発性の発泡ポリウレタンは硬くなってスライスなどの2次加工がし難くなるなどの種々の問題がある。
そこで、出願人は、先の実用新案の出願で、上記の問題を解消するものとして、発泡ポリウレタンを主体とするブラジャーその他のカップ付きキャミソールなどのファンデーションのカップ部に装着するためのシームレスカップにおいて、上述の低反発性の発泡ウレタンからなるシームレスカップの特殊な風合いを保持しながら、その風合いやカップの厚みの程度を自在に設定した構造を有するものとし、低反発性の発泡ポリウレタンの黄変を外部に現れ難くし、また低反発性の発泡ポリウレタンが成形時に生じる破れ易さを解消し、表裏を編地でラミネートして外観及び感触に優れたカップとし、乳房を下部のカップ周辺から支持すると共に脇周辺から中央部に寄せて持ち上げる作用を有しながら、カップの下部から脇周辺にかけての扇形部を非伸縮性とすることなく、やや柔軟性も持ち合わせたものとして着用時のフィット性に優れたブラジャーその他のカップ付きキャミソールなどのファンデーションに適用可能な乳房形状のシームレスカップの考案を提案している(例えば、特許文献3参照。)。
従来の発明や先願の考案のカップにおいて、発泡ポリウレタン成形体の裏面にラミネートする生地として繊維の太いモノフィラメントから編んだ編地を用いてモールド成形してカップにすると、形崩れのしない良好なカップが得られる。しかし、このカップの編地は繊維が太いでモノフィラメントの特徴として編地が繊維によってカップ状を保持してカップがしっかりとカップ形状を維持している代わりに、太いモノフィラメントの繊維によって肌がチクチクと刺される様な感じを受ける。一方、繊維の太いモノフィラメントとは異なって細い繊維を用い、この細い繊維から編地に形成し、この細い繊維の編地からモールド成形したカップは腰がなくヒラヒラとしてカップ状を保持できない。そこで、多数の細い繊維から糸を撚って、この太くした糸から編んで編地とすると、編地はヒラヒラすることがなくなり、腰のあるしっかりとしたカップが維持できるものとなる。しかし、このように多数の細い繊維から太い糸を形成して編地を厚くすると非常にコストが掛かるので、細い繊維を撚って得た太い糸から厚い編地とすることはできない。そこで、少ない繊維からなる細い糸から編んで編地とすると編地が薄くなり、カップに成形した時やはりヒラヒラとして腰の無いものとなってしまう。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、従来の発明や先願の考案のカップの問題を解消するとともに、上記のカップの発泡ポリウレタン成形体又は不織布成形体の裏面にラミネートして積層する編地として、従来はカップ状を保持できないとして使用されることなく見過ごされてきた細い繊維からなる編物構造の編地を用いることにより、従来は肌に刺すような痛みを与えるとして使用が控えられている太いモノフィラメントを用いなくとも、腰があってカップ状を保持でき、しかも肌を刺すチクチク感の痛みを解消し、さらに耐久性があって洗濯しても形崩れせず保形性が良好で、さらに軽くて通気性があり、カップ状の発泡ポリウレタン成形体又はカップ状の不織布成形体のカップの凹部の表面に組み合わせることで、カップ状成形体の周辺部をシームレスに一体化した、カップ付きファンデーションのカップ部に装着するためのカップを提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、細い繊維の糸から編んだダブルラッセルの編地をカップの凹部表面の生地とし、このダブルラッセルの編地からなるカップの凹部表面の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の裏側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形により、カップの凹部の表面にダブルラッセルの編地を形成したカップとし、このカップの周辺部をシームレスで一体化してカップに形成したことを特徴とするカップ付きファンデーション用のカップである。この場合、ダブルラッセルの編地のカップの裏生地は板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の裏側面に予め糊付けして重ねて加圧及び加熱によりモールド成形すると両者間にずれを生じることなくラミネートされて一体化できる。
請求項2の発明は、細い繊維の糸から編んだダブルラッセルの編地をカップの凹部表面の生地とし、このダブルラッセルの編地の凹部表面の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の裏側面に重ね、さらにメリヤスの編地を凸部表面の生地とし、このメリヤスの編地の凸部表面の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の表側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形により、カップの凹部表面にダブルラッセルの編地及びカップ状の凸部表面にメリヤスの編地を形成したカップとし、このカップ周辺部をシームレスで一体化したことを特徴とするカップ付きファンデーション用のカップである。この場合、ダブルラッセルの編地と同様に、メリヤスの編地の凸部表面の生地は発泡ポリウレタン板状体又は不織布成形体の表側面に予め糊付けして重ねて加圧及び加熱によりモールド成形すると両者間にずれを生じることなくラミネートされて一体化できる。この場合、板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の表側面には発泡ポリウレタンもしくは不織布の面が露出しないようにメリヤスの編地を糊付けしてモールド成形により一体化しているので、発泡ポリウレタン成形体の経時的黄変を隠して見えなくできる。
請求項3の発明は、細い繊維の糸から編んだダブルラッセルの編地をカップの凹部表面の生地とし、このダブルラッセルの編地の凹部表面の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の裏側面に重ね、さらにメリヤスの編地を装飾を有するメリヤスの編地として凸部表面の生地とし、この装飾を有するメリヤスの編地の凸部表面の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の表側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形により、カップの凹部表面にダブルラッセルの編地及びカップ状の凸部表面に装飾を有するメリヤスの編地を形成したカップとし、このカップ周辺部をシームレスで一体化したことを特徴とするカップ付きファンデーション用のカップである。この場合、請求項2の発明と同様に、装飾を有するメリヤスの編地の凸部表面の生地は発泡ポリウレタン板状体又は不織布成形体の表側面に予め糊付けして重ねて加圧及び加熱によりモールド成形すると両者間にずれを生じることなくラミネートされて一体化できる。
上記の発明の手段としたことで、請求項1の発明のカップは、これまでカップに使用されていなかった細い繊維糸からなるダブルラッセルの編地を発泡ポリウレタン成形体又は不織布成形体と組み合わせてカップの凹部表面の編地としているので、太いモノフィラメントの繊維の編地が有する肌をチクチクと刺すような痛みが解消される。したがって、このカップを装着したカップ付きキャミソールやブラジャーなどのカップ付きファンデーションをバスト部に感触良く着用でき、さらに細い繊維でありながらダブルラッセルの編地であるが発泡ポリウレタン成形体又は不織布成形体でバックアップされているので、これまでの細い繊維からなる通常の編物の特質であるヒラヒラ感となることもなく、しかもダブルラッセルの編物の特質である厚みと保形性が発揮され、軽くて通気性の良好で、洗濯による形崩れもしないなど、優れた効果を有する。
請求項2の発明のカップは、上記の効果に加えて、ダブルラッセルの編地を有する面とと異なる面である発泡ポリウレタン成形体又は不織布成形体のカップの凸部表面をメリヤスの編地とすることで、板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の表側面には発泡ポリウレタンもしくは不織布の面が露出することなく、さらに発泡ウレタン成形体を使用する場合には、発泡ウレタンの黄変を隠すことができる。
請求項3の発明のカップは、請求項2のカップの凸部表面のメリヤスの編地を装飾を有するメリヤスの編地とすることで、例えばデザイン模様の編地とすることで、カップの表面にデザインされたカップを容易に得ることができ、さらに、このデザイン模様の編地を薄く、かつ、カップを透かして見える編地とすることで、これを表面に有するカップをキャミソールやブラジャーなどのファンデーション類のカップ部に装着するとき、これらのファンデーション類が美しく装飾される。
本願の発明の実施の形態について説明するに先立って、ファンデーションのカップ部に装着するカップ1の素材として従来使用されることのなかった経編みからなるダブルラッセルの編地2を本発明では使用するので、このダブルラッセルの編地2の特質について説明する。先ず細い繊維の糸から編んだ経編みの平板状のダブルラッセルの編地2を用意し、この平板状のダブルラッセルの編地2をカップ状の窪みを有する下金型とカップ状の突状部を有する上金型の間に挟持し、上下金型間で加圧しながらダブルラッセルの編地2の生地が熱で傷つけられない温度で加熱してモールド成形し、ダブルラッセルの編地2からなるカップ1に形状化した。このモールド成形したダブルラッセル成形体の編地2はやや不完全なカップ1の形状の凸状を有していた。一方、比較のために、緯編みからなる平板状のメリヤスの編地4を上記と同様にカップ状の成形金型である上下金型間で加圧しながら加熱してモールド成形によりカップ1に成形した。しかし、この平板状のメリヤスの編地4からなる成形体は編地に腰がなく、ヒラヒラとしてカップ1の形状を維持することができず平たくなった。
次いで、本発明の実施の形態について、図面を参照して以下に説明する。最初に請求項1の発明の実施の形態の1例について説明する。この場合は、図3の(a)及び(b)に示す素材のみを用いてカップ1を得るものである。先ずカップ1の凹部表面1cの生地であるダブルラッセルの編地2をその裏面側で保持する素材である板状の発泡ポリウレタン成形体3a又は板状の不織布成形体3bからなる板状の成形体3の中で、板状の発泡ポリウレタン成形体3aを用いた例である。先ず、細い繊維の糸から編んだ経編みの、例えば厚さ1.2mmないし1.4mmのダブルラッセルの編地2をカップ1の凹部表面1cの生地として用意した。一方、連続気泡を有する発泡ポリウレタンの厚い板状体から、例えば6〜2mmの厚さの板状体にスライスして、図3の(b)に示す、板状の発泡ポリウレタン成形体3aとした。次いで、この板状の発泡ポリウレタン成形体3aの裏側面に、経編みからなるダブルラッセルの編地2をカップ1の凹部表面1cの生地として重ね合わせ、ダブルラッセルの編地2を上側にしてこれらをカップ状の窪みを有する下金型に載置した。さらに下金型のカップ状の窪みに見合う突状部を有する上金型を用いて、下金型に載置したカップ1の凹部表面1cの生地であるダブルラッセルの編地2と板状の発泡ポリウレタン成形体3aを薄く糊付けして重ね合わせ、その上から加圧しながらダブルラッセルの編地2の生地が熱で傷つけられない温度で加熱し、カップ1の形状にモールド成形してカップ1の周囲をシームレスで一体化した。この場合、加熱温度及び加圧力は、カップの中心部1aでは発泡ポリウレタン板状体3aが発泡性を保持してかつ柔軟性を有するものとしながら、ダブルラッセルの編地2と板状の発泡ポリウレタン成形体3aからなるカップの周辺部1bは略0.7mmの厚さに押圧されて一体化され、図1の(a)及び(b)に示すように周辺部がシームレスであるカップ1が成形された。
さらに請求項1の発明の実施の形態の他の1例について説明する。この場合は、図4の(a)及び(b)に示す素材のみを用いてカップ1を得るものである。この場合、カップ1の凹部表面1cの生地であるダブルラッセルの編地2をその裏面側で保持する素材の板状の成形体3として板状の不織布成形体3bを用いた例である。上記と同様に、先ず、細い繊維の糸から編んだ経編みの、例えば厚さ1.2mmないし1.4mmのダブルラッセルの編地2をカップ1の凹部表面1cの生地として用意した。一方、厚さ5mmの不織布を、図4の(b)に示す板状の不織布成形体3bとした。次いで、この板状の不織布成形体3bの裏側面に、経編みからなるダブルラッセルの編地2をカップ1の凹部表面1cの生地として重ね合わせ、ダブルラッセルの編地2を上側にしてこれらをカップ状の窪みを有する下金型に載置した。さらに下金型のカップ状の窪みに見合う突状部を有する上金型を用いて、下金型に載置したカップ1の凹部表面1cの生地であるダブルラッセルの編地2と板状の不織布成形体3bを薄く糊付けして重ね合わせ、その上から加圧しながらダブルラッセルの編地2の生地が熱で傷つけられない温度で加熱してカップ1にモールド成形してカップ1の周囲をシームレスで一体化した。この場合、加熱温度及び加圧力は、カップの中心部1aでは不織布成形体3bがその繊維間に微細な間隙を有する特性を保持してかつ柔軟性を有するものとしながら、ダブルラッセルの編地2と板状の不織布成形体3bからなるカップの周辺部1bは略0.7mmの厚さに押圧されて一体化され、図1の(a)及び(b)に示すように周辺部がシームレスであるカップ1が成形された。
請求項2の発明の実施の形態の1例について説明する。この例の場合、図3の(a)、(b)及び(c)に示す素材を用いてカップ1を得るもので、板状の発泡ウレタン成形体3aを用いる例である。上記の段落0021と同様に、先ず細い繊維の糸から編んだ経編みからなるダブルラッセルの編地2のカップ1の凹部表面1cの生地に板状の発泡ポリウレタン成形体3aの片面を重ね、さらに、発泡ポリウレタン成形体3aの他の面であるカップ1の表面側である凸部表面1dにも、図3の(c)に示すように、適宜に薄く糊付けして緯編みのメリヤスの編地4からなる表面生地を重ね、これらをモールド成形により一体成形した。この場合、ダブルラッセルの編地2と板状の発泡ポリウレタン成形体3aとメリヤスの編地4からなるカップの周辺部1bは略0.7mmの厚さに押圧されて一体化され、図1の(a)及び(b)に示すように周辺部がシームレスであるカップ1が成形された。このメリヤスの編地4を有する一体成形により発泡ポリウレタン成形体3aの凸部表面1dの表面側の黄変を隠して見えなくし、また、その表面側の感触をメリヤスの編地4による柔軟なものとすることができた。
請求項2の発明の実施の形態の他の1例について説明する。この例では、図4の(a)、(b)及び(c)に示す素材を用いてカップ1を得るもので、板状の不織布成形体3bを用いる例である。上記の段落0022と同様に、先ず細い繊維の糸から編んだ経編みからなるダブルラッセルの編地2のカップ1の凹部表面1cの生地に板状の不織布成形体3bの片面を重ね、さらに、不織布成形体3bの他の面であるカップ1の表面側である凸部表面1dにも、図4の(c)に示すように、適宜に薄く糊付けして緯編みのメリヤスの編地4からなる表面生地を重ね、これらをモールド成形により一体成形した。この場合、ダブルラッセルの編地2と板状の不織布成形体3bとメリヤスの編地4からなるカップの周辺部1bは略0.7mmの厚さに押圧されて一体化され、図1の(a)及び(b)に示すように周辺部がシームレスであるカップ1が成形された。このメリヤスの編地4を有する一体成形によりカップ1の凸部表面1dの表面側の表面側の感触をメリヤスの編地4による柔軟なものとすることができた。
さらに、請求項3の発明の実施の形態では、上記の請求項2の実施の形態におけるカップ1の凸部表面1dの生地である緯編みからなるメリヤスの編地4の表面生地に代えて、例えば図5に示すように、レース模様の緯編みからなる装飾を有するメリヤスの編地5を用意してデザイン模様の編地5aとしたものである。このデザイン模様の編地5aを有する面をカップ1の凸部表面1dとするとき、得られたカップ1は外面にデザイン模様の装飾を有する表面とすることができた。したがって、このカップ1を薄い透けて見える編地を表面に有するカップ1とすることで、キャミソールやブラジャーなどのファンデーションのカップ部にこのカップ1を装着するとき、カップ1の表面の装飾を有するメリヤスの編地5であるレースのデザイン模様の編地5aがこれらのファンデーションの表面に表出されて装飾され、美しく女性の身体を飾ることができた。なお、この場合も上記と同様に、予め装飾を有するメリヤスの編地5と板状の発泡ポリウレタン成形体3a又は板状の不織布成形体3bの片面に糊付してモールド成形により成形することでカップ1に一体化されて成形された。
請求項1の発明では、得られたカップ1は、これまでカップ1に使用されていなかった細い繊維からなる糸からなるダブルラッセルの編地2を板状の発泡ポリウレタン成形体3a又は板状の不織布成形体3bと組み合わせてカップ1の凹部の表面生地として有するので、太いモノフィラメントの繊維の編地が有する肌を刺すようなチクチク感がなく、したがってバストに感触良く着用することができ、さらに細い繊維でありながらダブルラッセルの編地2としているので、これまでの細い繊維からなる通常の編物の特質であるヒラヒラ感がなく、上記のように板状の発泡ポリウレタン成形体3a又は板状の不織布成形体3bと組み合わせたことで、ダブルラッセルの編物2の特質である厚みと保形性が維持され、さらに軽くて通気性が良好で、また、洗濯をしても型崩れすることがなかった。さらに請求項2の発明では、上記の効果に加えて、発泡ポリウレタン成形体3a又は不織布成形体3bのダブルラッセルの編地2と異なる側であるカップ1の凸部表面1dに好みの装飾を有するメリヤス5を有するカップ1とすることで容易にでき、発泡ポリウレタン成形体3a又は不織布成形体3bの面がカップ1の凸部表面1dの側に現れることを防ぐことができた。
1 カップ
1a カップの中心部
1b カップの周辺部
1c 凹部表面
1d 凸部表面
2 ダブルラッセルの編地
3 板状の成形体
3a 発泡ポリウレタン成形体
3b 不織布成形体
4 メリヤスの編地
5 装飾を有するメリヤスの編地
5a デザイン模様の編地
1a カップの中心部
1b カップの周辺部
1c 凹部表面
1d 凸部表面
2 ダブルラッセルの編地
3 板状の成形体
3a 発泡ポリウレタン成形体
3b 不織布成形体
4 メリヤスの編地
5 装飾を有するメリヤスの編地
5a デザイン模様の編地
Claims (3)
- 細い繊維の糸から編んだダブルラッセルの編地(2)をカップ(1)の凹部表面(1c)の生地とし、このダブルラッセルの編地(2)のカップ(1)の凹部表面(1c)の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体(3a)又は板状の不織布成形体(3b)の裏側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形により、カップ(1)の凹部表面(1c)にダブルラッセルの編地(2)を形成したカップ(1)とし、カップの周辺部(1b)をシームレスで接合して一体化したことを特徴とするカップ付きファンデーション用のカップ(1)。
- 細い繊維の糸から編んだダブルラッセルの編地(2)をカップ(1)の凹部表面(1c)の生地とし、このダブルラッセルの編地(2)のカップ(1)の凹部表面(1c)の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体(3a)又は板状の不織布成形体(3b)の裏側面に重ね、さらにメリヤスの編地(4)を凸部表面(1d)の生地とし、このメリヤスの編地(4)の凸部表面(1d)の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体又は板状の不織布成形体の表側面に重ねてメリヤスの編地(4)を凸部表面(1d)の生地とし、メリヤスの編地(4)を凸部表面(1d)の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体(3a)又は板状の不織布成形体(3b)の表側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形により、カップ(1)の凹部表面(1c)にダブルラッセルの編地(2)及びカップ(1)の凸部表面(1d)にメリヤスの編地(4)を形成したカップ(1)とし、カップの周辺部(1b)をシームレスで接合して一体化したことを特徴とするカップ付きファンデーション用のカップ(1)。
- 細い繊維の糸から編んだダブルラッセルの編地(2)をカップ(1)の凹部表面(1c)の生地とし、このダブルラッセルの編地(2)のカップ(1)の凹部表面(1c)の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体(3a)又は板状の不織布成形体(3b)の裏側面に重ね、さらにメリヤスの編地(4)を装飾を有するメリヤスの編地(5)として凸部表面の生地とし、装飾を有するメリヤスの編地(5)の凸部表面(1d)の生地を板状の発泡ポリウレタン成形体(3a)又は板状の不織布成形体(3b)の表側面に重ねて加圧及び加熱するモールド成形によりカップ(1)の凹部表面(1c)にダブルラッセルの編地(2)及びカップ(1)の凸部表面(1d)に装飾を有するメリヤスの編地(5)を形成したカップ(1)とし、このカップの周辺部(1b)をシームレスで接合して一体化したことを特徴とするカップ付きファンデーション用のカップ(1)。
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JP2009113086A JP2010261125A (ja) | 2009-05-07 | 2009-05-07 | カップ付きファンデーション用のカップ |
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JP2009113086A JP2010261125A (ja) | 2009-05-07 | 2009-05-07 | カップ付きファンデーション用のカップ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019163576A (ja) * | 2018-02-22 | 2019-09-26 | レジーナ ミラクル インターナショナル(グループ) リミテッド | ブラジャー用のブラカップおよびその製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001073203A (ja) * | 1999-08-31 | 2001-03-21 | Gunze Ltd | ブラジャ−等のシームレスカップ |
JP2001131804A (ja) * | 1999-10-27 | 2001-05-15 | Duchess:Kk | バストパッド及びバストカップ |
JP2001288604A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-19 | River Stone Kk | バストカップ部に内装するバストサポート部材及びその製法並びにバスト補整機能を有する女性用衣類 |
JP2010111955A (ja) * | 2008-11-04 | 2010-05-20 | Wacoal Corp | 衣類用パッド |
-
2009
- 2009-05-07 JP JP2009113086A patent/JP2010261125A/ja active Pending
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