JP6079364B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた液体吐出装置において、液体吐出ヘッドの複数のノズルから液体が吐出されていない状態が続くと、乾燥によってノズル内の液体の粘度が上がる。以下、この現象を液体の「増粘」ともいう。液体が増粘すると、ノズルからの液体の吐出を正常に行うことができなくなり、不吐出などの吐出不良が生じる虞がある。そこで、本来の液体吐出に先行して、複数のノズルからそれぞれ予備的に吐出動作を行わせることにより、ノズル内の増粘した液体を事前に排出することが行われている。この液体排出動作は、フラッシングとも呼ばれる。
特許文献1には、インクを吐出するインクジェットヘッドを備えたプリンタが開示されている。インクジェットヘッドが記録用紙への画像等の記録を行わないときには、その複数のノズルはキャップ部材で覆われている。インクジェットヘッドが記録用紙への記録動作を行う際には、キャップ部材がインクジェットヘッドから外された後、記録動作の直前にインクジェットヘッドのフラッシングが行われる。
特開2012−76253号公報
液体吐出ヘッドの複数のノズルのうち、内側に位置するノズルと外側に位置するノズルとでは、ノズルの付近の環境条件、特に湿度条件が異なるため、外側ノズルでは内側ノズルよりもノズル内の液体が乾燥しやすく、液体の増粘が進行しやすい。
即ち、内側のノズルは、液体を吐出する他のノズルに囲まれているために、このノズルの付近の雰囲気の湿度は高くなりやすい。一方、外側のノズルについては、内側ノズルと比べて、付近に存在する他のノズルが少ないため、その分、この外側ノズルの付近の雰囲気の湿度が低くなりやすい。さらに、液体吐出ヘッドの近くを流れる気流の影響によっても湿度が低下することから、外側ノズルでは液体の乾燥が一層進行しやすくなる。
本発明の目的は、液体が増粘しやすい外側ノズルについて、増粘した液体をフラッシングによって確実に排出することである。
第1の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記液体吐出ヘッドの周囲の湿度を検出する湿度検出部を有し、前記制御部は、前記湿度検出部で検出された湿度が低いほど、前記外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やすことを特徴とするものである。
本発明において、「フラッシング量」とは、フラッシングの際に各ノズルから吐出される液体量のことをいう。制御部は、まず、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する。そして、複数のノズルのうちの、それらの配列方向である所定方向における内側に位置する内側ノズルについては、基本フラッシング量でフラッシングを行わせる。一方、内側ノズルよりも前記所定方向における外側に位置する外側ノズルについては、基本フラッシング量よりも多いフラッシング量でフラッシングを行わせる。これにより、内側ノズルと比べて液体の増粘が進行しやすい外側ノズルについて、増粘した液体を確実に排出することができる。また、全てのノズルについてフラッシング量を増やすのではなく、外側ノズルについてのみフラッシング量を基本フラッシング量よりも多くしている。これにより、内側ノズルについて液体が不必要に多く排出されてしまうことを防止し、フラッシングによる廃液量を少なく抑えることができる。
液体吐出装置の動作状況に応じて、外側ノズルに割り当てるノズルの数を変えることにより、各ノズル内の増粘した液体を確実に排出しつつ、フラッシングによる廃液量が極力少なくなるように、動作状況に応じたフラッシングの最適化が可能となる。
液体吐出ヘッドの周囲の湿度が低い場合は、より広い範囲のノズルについて増粘が生じやすくなる。そこで、本発明では、湿度検出部で検出された湿度が低いほど、外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やして、ノズル内の増粘した液体を確実に排出する。
の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記液体吐出ヘッドの周囲の温度を検出する温度検出部を有し、前記制御部は、前記温度検出部で検出された温度が高いほど、前記外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やすことを特徴とするものである。
液体吐出ヘッドの周囲の温度が高い場合には、温度が低い場合と比較して、液体吐出ヘッドから吐出される液体の量が同じであっても、周囲の湿度が低くなる。そこで、本発明では、温度検出部で検出された温度が低いほど、外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やして、ノズル内の増粘した液体を確実に排出する。
の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドの前記被吐出体への液体吐出における、単位時間当たりの液体吐出量が少ないほど、フラッシングの際の前記外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やすことを特徴とするものである。
被吐出体への液体吐出量が少ないと、各ノズルの付近の雰囲気の湿度が低くなる。そこで、本発明では、被吐出体への液体吐出量が少ないほど、外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やして、ノズル内の増粘した液体を確実に排出する。
の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドの前記被吐出体への液体吐出において、前記複数のノズルのうちの一部のノズルのみが使用されうる場合には、前記一部のノズルの中で、前記内側ノズルと前記外側ノズルとを割り当て、前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬送する搬送手段を備え、前記被吐出体の、前記所定方向における幅は、前記所定方向における前記複数のノズルの配列範囲よりも小さく、前記制御部は、前記複数のノズルのうちの、前記被吐出体に向けて液体を吐出しうる一部のノズルの中で、前記内側ノズルと前記外側ノズルとを割り当て、前記搬送手段は、前記被吐出体を、前記複数のノズルの配列範囲のうちの、前記所定方向における一方側に寄せて搬送し、前記制御部は、前記被吐出体に向けて液体を吐出しうる前記一部のノズルのうち、前記所定方向における他方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記所定方向における前記一方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分よりも少なくすることを特徴とするものである。
被吐出体への液体吐出の際に、複数のノズルのうちの一部のノズルのみが使用されうる場合には、その一部のノズルのうちの外側に位置するノズルにおいて増粘が進行しやすい。そこで、本発明では、前記一部のノズルの中で、所定方向における内側に位置するノズルを内側ノズルに割り当て、外側に位置するノズルを外側ノズルに割り当てる。
被吐出体の幅が、複数のノズルの配列範囲よりも小さい場合は、配列範囲内の複数のノ
ズルのうち、被吐出体の搬送領域に対応する一部のノズルのみから、被吐出体に向けて液
体が吐出される。本発明では、上記の一部のノズルについて、内側ノズルと外側ノズルを
割り当てる。
本発明では、被吐出体が、複数のノズルの配列範囲における一方側に寄せられて搬送される場合を考える。この場合、使用されうる一部のノズルのうち、他方側、即ち、寄せられる側と反対側の端に位置するノズルは、前記一部のノズルの中では外側に位置してはいるが、全てのノズルの配列範囲内で見れば中央側に位置するノズルとなる。このような配列範囲内の中央側に位置するノズルでは、その付近の雰囲気湿度は高い状態に保たれやすいために、フラッシング量をそれほど多くする必要はない。そこで、本発明では、被吐出体にインクを吐出しうる一部のノズルのうちの、被吐出体が寄せられる側と反対側に位置するノズルについては、基本フラッシング量に対する増量分を、被吐出体が寄せられる側に位置するノズルよりも少なくする。
の発明の液体吐出装置は、前記第の発明において、前記搬送手段は、第1被吐出体と、前記第1被吐出体よりも前記所定方向における幅が小さい第2被吐出体とを搬送可能であり、前記制御部は、前記搬送手段によって搬送される被吐出体の種類が、前記第2被吐出体から前記第1被吐出体へ切り替えられる前に、前記第1被吐出体に向けて液体を吐出しうるノズルのうち、前記第2被吐出体に向けて液体を吐出しうる前記一部のノズル以外のノズルについては、前記一部のノズルよりもフラッシング量を多くすることを特徴とするものである。
搬送手段によって搬送される被吐出体の種類が、幅の小さい第2被吐出体から、幅の大きい第1被吐出体に切り替えられると、被吐出体へ液体を吐出しうるノズルの数が増えることとなる。そこで、本発明では、被吐出体の切り替え後に初めて使用されるノズルについては、切り替え前において使用していたノズルよりも、フラッシング量を多くする。
の発明の液体吐出装置は、前記第4又は第5の発明において、前記制御部は、前記液体吐出ヘッドの前記被吐出体への液体吐出において、使用されうるノズルの数が少ないほど、前記使用されうるノズルの数に対する前記外側ノズルの比率を高くすることを特徴とするものである。
被吐出体への液体吐出において、使用されうるノズルの数が少ないと、吐出される液体の総量が少ないことから、各ノズル付近の雰囲気の湿度が低くなる。そこで、本発明では、被吐出体への液体吐出の際に使用されうるノズルの数が少ないほど、前記使用されうるノズルの数に対する前記外側ノズルの比率を高くする。
の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬送する搬送手段を備え、前記被吐出体の、前記所定方向における幅は、前記所定方向における前記複数のノズルの配列範囲よりも小さく、前記制御部は、前記複数のノズルのうちの、前記被吐出体に向けて液体を吐出しうる一部のノズルのうち、前記所定方向における一方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記所定方向における他方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分よりも多くすることを特徴とするものである。
本発明では、被吐出体にインクを吐出しうる一部のノズルのうちの、被吐出体が寄せられる側と反対側に位置するノズルは、その付近の雰囲気湿度は高い状態に保たれやすい。そこで、このようなノズルについては、基本フラッシング量に対する増量分を、被吐出体が寄せられる側に位置するノズルよりも少なくする。
の発明の液体吐出装置は、前記第1〜第の何れかの発明において、前記液体吐出ヘッドは、それぞれが複数のノズルを有し、且つ、前記所定方向に並べて配置された複数のヘッドユニットを備え、前記複数のヘッドユニットのうち、前記所定方向における内側に位置する内側ヘッドユニットの全てのノズルが、前記内側ノズルであり、前記複数のヘッドユニットのうち、前記所定方向における前記内側ヘッドユニットよりも前記所定方向における外側に位置する外側ヘッドユニットの全てのノズルが、前記外側ノズルであることを特徴とするものである。
本発明では、ヘッドユニット単位で、内側ノズルと外側ノズルとが区分されているため、制御が単純になる。また、外側ヘッドユニットの全てのノズルでフラッシング量を多くすることにより、内側ヘッドユニットと比べて放熱量の多い、外側ヘッドユニットの液体の温度を上昇させやすくなる。これにより、内側ヘッドユニットと外側ヘッドユニットとの間の、液体の温度差を小さくすることができる。
の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬送する搬送手段を備え、前記液体吐出ヘッドは、前記搬送方向に並ぶ3以上のノズル列を有し、前記制御部は、前記搬送方向において最も外側に位置する前記ノズル列に属するノズルを、前記外側ノズルに割り当てることを特徴とするものである。
液体吐出ヘッドの搬送方向における内側に位置するノズル列と、外側に位置するノズル列との間でも、雰囲気の湿度の違いによる乾燥のしやすさが異なる。そこで、本発明では、搬送方向における外側に位置するノズル列に属するノズルを、外側ノズルに割り当てる。
第1の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬送する搬送手段と、を備え、前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理を実行し、前記制御部は、前記複数のノズルのうちの前記所定方向において内側に位置する内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記複数のノズルのうちの前記内側ノズルよりも前記所定方向における外側に位置する外側ノズルについては、前記基本フラッシング量よりも多いフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記液体吐出ヘッドは、前記搬送方向に並ぶ3以上のノズル列を有し、前記搬送方向において最も外側に位置する前記ノズル列に属するノズルが、前記外側ノズルであり、前記制御部は、前記搬送方向の最も下流側に位置するノズル列に属するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記搬送方向の最も上流側に位置するノズル列に属するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分よりも少なくすることを特徴とするものである。
液体吐出ヘッドの搬送方向上流側部分においては、搬送されてくる被吐出体に伴って外部から気流が流れ込んでくるために、上流側のノズル列に属するノズルでは液体が増粘しやすい。一方、液体吐出ヘッドの搬送方向下流側部分においては、複数のノズルからの液体の吐出によって湿った空気が被吐出体とともに流れ出してくるため、下流側のノズル列の付近の雰囲気湿度が高くなって、液体が増粘しにくい。そこで、搬送方向下流側のノズル列に属するノズルについては、搬送方向上流側のノズル列に属するノズルと比べて、基本フラッシング量に対する増量分を少なくする。
第1の発明の液体吐出装置は、所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、前記液体吐出ヘッドを収容する筐体を有し、前記液体吐出ヘッドの、前記所定方向における一方側に前記筐体の第1壁部が配置され、前記液体吐出ヘッドの、前記所定方向における他方側に前記筐体の第2壁部が配置され、前記複数のノズルのうち、前記所定方向の前記一方側の端に位置する第1外側ノズルと前記第1壁部との距離が、前記所定方向の前記他方側の端に位置する第2外側ノズルと前記第2壁部との距離よりも大きく、前記制御部は、前記第1外側ノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記第2外側ノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分よりも大きくすることを特徴とするものである。
本発明では、所定方向に配列された複数のノズルのうちの両端の外側ノズルと、液体吐出ヘッドの前記所定方向における両側に位置する筐体の2つの壁部との距離が異なる場合を前提とする。第1外側ノズルと第1壁部との間に大きな空間があるために、この空間内では空気が対流しやすく、湿度は低めになる。一方、第2外側ノズルと第2壁部の間の空間は小さいために湿った空気が滞留しやすく、湿度が高めになる。そこで、本発明では、壁部までの距離が遠い第1外側ノズルについては、壁部までの距離が近い方の第2外側ノズルよりも、基本フラッシング量に対する増量分を多くする。
本発明では、複数のノズルのうちの内側ノズルについては、基本フラッシング量でフラッシングを行わせる一方で、内側ノズルよりも外側に位置する外側ノズルについては、前記基本フラッシング量よりも多いフラッシング量でフラッシングを行わせる。これにより、内側ノズルと比べて液体の増粘が進行しやすい外側ノズルについて、増粘した液体を確実に排出することができる。また、外側ノズルについてのみフラッシング量を基本フラッシング量よりも多くすることから、内側ノズルについて液体が余計に多く排出されてしまうことを防止し、フラッシングによる廃液量を少なく抑えることができる。また、外側ノズルについてフラッシング量を多くすることで、液体吐出ヘッドの外側部分を流れる液体に伝わる熱量が、内側部分の液体と比べて大きくなる。これにより、放熱量の異なる液体吐出ヘッドの外側部分と内側部分との間での、液体の温度差を小さく抑えることができる。
本実施形態に係るプリンタの概略平面図である。 図1のII-II線断面図である。 インクジェットヘッドの一部平面図である。 (a)は図3のA部拡大図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 フラッシングに関する一連の制御のフローチャートである。 インクジェットヘッドの内側ノズルと外側ノズルの割り当てを説明する図である。 変更形態2に関して、インクジェットヘッドと筐体の2つの壁部との距離を示す図である。 変更形態3に係るプリンタの概略平面図である。 変更形態3の内側ノズルと外側ノズルの割り当ての一例を示す図である。 変更形態3の内側ノズルと外側ノズルの割り当ての別の例を示す図である。 変更形態5の内側ノズルと外側ノズルの割り当てを説明する図である。 変更形態6の、搬送方向における内側ノズルと外側ノズルの区分けを説明する図である。 変更形態7に係るプリンタの概略平面図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、記録用紙に向けてノズルからインクを吐出して、記録用紙に画像等を印刷する、インクジェット方式のプリンタに本発明を適用した一例である。図1は、本実施形態のプリンタの概略平面図である。図2は、図1のII-II線断面図である。
図1に示すように、プリンタ1は、筐体7に収容された、プラテン2、インクジェットヘッド3、搬送機構4、カートリッジホルダ5、及び、制御装置6等を備えている。尚、図1における上下方向をプリンタ1の前後方向、図1における左右方向をプリンタ1の左右方向、図1の紙面垂直方向をプリンタ1の上下方向(紙面手前側が上方)と定義し、以下では、前後、左右、上下といった方向語を適宜用いて説明する。
プラテン2は、前後方向に並ぶ2枚の板状部材2a,2bを有する。2枚の板状部材2a,2bは、それぞれ、水平姿勢と、この水平姿勢に対して両開きのように下向きに回動した回動姿勢を取りうるように構成されている。図1、図2に示すように、2枚の板状部材2a,2bがそれぞれ水平姿勢であるときに、これら2枚の板状部材2a,2bの上面に記録用紙100が載置される。
図2に示すように、プラテン2の下方にはインク受け部材8が配置されている。インク受け部材8は、インクジェットヘッド3のフラッシングの際に吐出されたインクを受けるためのものである。プラテン2の2枚の板状部材2a,2bがそれぞれ両開き状に回動すると、プラテン2の下方に位置するインク受け部材8が露出する。図2に矢印で示すように、インク受け部材8は、フラッシング時には、図示しない昇降機構により、プラテン2よりも上方の、インクジェットヘッド3の下面に近接する位置まで駆動される。インク受け部材8は、例えば、ガラスで形成された板状部材である。
尚、フラッシングの際にインクジェットヘッド3から吐出された廃インクは、インク受け部材8に付着するが、インク受け部材8に対して相対移動して、前記の廃インクを拭き取るワイパーが設けられてもよい。また、インクジェットヘッド3の下部に、複数のノズル26を取り囲み、且つ、インクジェットヘッド3に対して昇降可能な枠部が設けられて、この枠部とインク受け部材8とによって、複数のノズル26がキャッピングされる構成であってもよい。
また、インクジェットヘッド3により複数枚の記録用紙100に続けて印刷する際に、記録用紙100が搬送される合間にインクジェットヘッド3のフラッシングを行わせる場合もある。これを用紙間フラッシングとも呼ぶ。この用紙間フラッシングを行うたびに、プラテン2を開閉させてインク受け部材8を露出させて、さらに、ワイパーによる廃インクの拭き取りまで行っていると、印刷速度が低下する。そこで、プラテン2の、インクジェットヘッド3と対向する領域に、フラッシングの際に吐出された廃インクを回収するフォームが設けられてもよい。この場合、プラテン2の開閉、インク受け部材8の昇降、及び、ワイパーによる拭き取りという、フラッシングに関連する様々な動作を省略でき、印刷速度の低下を抑えることができる。
インクジェットヘッド3は、プラテン2の上方において、プラテン2と隙間を空けて配置されている。図2に示すように、インクジェットヘッド3は、搬送される記録用紙100の幅方向に沿って配列された複数のノズル26を有する、いわゆるラインタイプのインクジェットヘッドである。尚、本実施形態では、記録用紙100が搬送される搬送方向と、ノズル26の配列方向とが直交しているが、これら2つの方向が90度とは異なる角度で交差していてもよい。尚、以下の説明において、用紙幅方向と平行なノズル26の配列方向をノズル配列方向ともいう。インクジェットヘッド3の具体的な構成については後述する。
図2に示すように、インクジェットヘッド3には、このインクジェットヘッド3の周囲の環境温度を検出する温度センサ30と、環境湿度を検出する湿度センサ31とが設けられている。
カートリッジホルダ5には、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクをそれぞれ貯留する4つのインクカートリッジ13が、取り外し可能に装着される。インクジェットヘッド3は、カートリッジホルダ5の4つのインクカートリッジ13と、チューブ14で接続されている。これにより、4つのインクカートリッジ13からインクジェットヘッド3に対して4色のインクがそれぞれ供給される。インクジェットヘッド3は、プラテン2に載置された記録用紙100に向けて、複数のノズル26からインクをそれぞれ吐出する。
搬送機構4は、インクジェットヘッド3を前後に挟むように配置された供給ローラ16と排出ローラ17とを有する。供給ローラ16と排出ローラ17は、搬送モータ32(図3参照)によりそれぞれ回転駆動される。搬送機構4は、図示しない給紙機構によって供給されてきた記録用紙100を、2つのローラ16,17により、インクジェットヘッド3に対して前方に搬送する。
次に、インクジェットヘッド3の具体的な構成について説明する。図3は、インクジェットヘッドの一部平面図である。図4(a)は図3のA部拡大図、(b)は(a)のB−B線断面図である。図3、図4に示すように、インクジェットヘッド3は、流路ユニット18と、圧電アクチュエータ19とを備えている。
図4(b)に示すように、流路ユニット18は、5枚のプレート21〜25が積層された構造を有する。5枚のプレート21〜25のうちの最下層のプレート25は、複数のノズル26が形成されたノズルプレートである。一方、上側の残り4枚のプレート21〜24には、複数のノズル26に連通するマニホールド28や圧力室29等の流路が形成されている。
図3に示すように、流路ユニット18の上面には、4つのインク供給孔27が搬送方向に並んで形成されている。4つのインク供給孔27には、図1の4つのインクカートリッジ13にそれぞれ貯留された4色のインクが、ヘッド本体を経由してそれぞれ供給される。また、流路ユニット18は、その内部に、それぞれ用紙幅方向に延在する4本のマニホールド28を有する。4本のマニホールド28は、4つのインク供給孔27に接続されている。
さらに、流路ユニット18は、複数のノズル26と、これら複数のノズル26にそれぞれ連通する複数の圧力室29とを有する。図3に示すように、複数のノズル26は用紙幅方向に配列されており、4本のマニホールド28にそれぞれ対応した4列のノズル列39を構成している。尚、図3において、4列のノズル列39について、吐出するインクの種類を示す、k(ブラック)、y(イエロー)、c(シアン)、m(マゼンタ)の記号が付されている。例えば、ノズル列39kは、ブラックインクを吐出するノズル列39であることを示す。
複数の圧力室29も、複数のノズル26と同様に用紙幅方向に配列され4本のマニホールド28にそれぞれ対応した、4列の圧力室列を構成している。図4(b)に矢印で示すように、流路ユニット18内には、各マニホールド28から分岐して、圧力室29を経てノズル26に至る個別流路が複数形成されている。
図3、図4に示すように、圧電アクチュエータ19は、振動板40と、圧電層44,45と、複数の個別電極42と、共通電極46を備えている。振動板40は、複数の圧力室29を覆った状態で流路ユニット18の上面に接合されている。2枚の圧電層44,45は、振動板40の上面に積層されている。複数の個別電極42は、上層の圧電層44の上面において、複数の圧力室29とそれぞれ対向するように配置されている。共通電極46は、2枚の圧電層44,45の間において、複数の圧力室29に跨って配置されている。
尚、上層の圧電層44の、個別電極42と共通電極46とに挟まれる部分は、圧電層44の厚み方向に分極されている。この部分は、個別電極と共通電極46との間に電位差が生じたときに収縮して、振動板40に撓み変形を生じさせる部分であり、以下、圧電素子48と称す。即ち、本実施形態の圧電アクチュエータ19は、複数の圧力室29にそれぞれ対応した複数の圧電素子48が、一体的に繋がった構成を有する。
複数の個別電極42には、図示しないCOF(Chip On Film)が接続される。このCOFにはドライバIC47が実装されている。ドライバIC47は、プリンタ1の制御装置6からの信号を受けて、複数の個別電極42のそれぞれに対して駆動信号を供給する。
ある個別電極42に対して、ドライバIC47から駆動信号が供給されると、個別電極42と共通電極46に挟まれた圧電素子48に圧電歪が生じ、振動板40が圧力室29側に撓むように変形する。このとき、圧力室29の容積が変化することによって、個別流路内のインクに圧力が付与されてノズル26からインクが吐出される。
次に、制御装置6を中心とするプリンタ1の電気的構成について説明する。図5は、プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。図2に示す制御装置6は、バスによって互いに接続された、CPU(Central Processing Unit)34、ROM(Read Only Memory)35、RAM(Random Access Memory)36、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)37等を備えている。また、制御装置6には、インクジェットヘッド3、供給ローラ16と排出ローラ17を駆動する搬送モータ32、操作パネル33等が接続されている。また、制御装置6には、温度センサ30、湿度センサ31等の各種センサの信号が入力される。さらに、制御装置6には、外部装置であるPC38が接続される。
制御装置6は、ROM35に記憶された各種プログラムに従って、CPU34及びASIC37によって、インクジェットヘッド3のドライバIC47や、搬送モータ32等のプリンタ1の各駆動部を制御する。尚、制御装置6が複数のCPUを備え、複数のCPUによって処理を分担して行ってもよい。また、制御装置6が複数のASICを備え、複数のASICによって処理を分担してもよい
PC35から記録画像のデータが入力されると、制御装置6は、この画像データに基づいてインクジェットヘッド3と搬送モータ32を制御する。ローラ16,17によって搬送される記録用紙100に対してインクジェットヘッド3の複数のノズル26からそれぞれインクを吐出させる。これにより、記録用紙100に所望の画像が記録される。
また、制御装置6は、上記の記録用紙100への記録動作の直前、あるいは、記録動作の途中に、インクジェットヘッド3の複数のノズル26のそれぞれから所定量のインクを吐出させて、ノズル26内の増粘したインクを排出させる。上記のインクジェットヘッド3のインク排出動作を「フラッシング」と言う。また、フラッシングの際に各ノズル26から吐出されるインク量を「フラッシング量」と言う。
フラッシングは、例えば、以下の状況で行う。制御装置6は、記録用紙100への記録前、あるいは、複数の記録用紙100の搬送の合間に、プラテン2上に記録用紙100が載置されていない状態で、インクジェットヘッド3の複数のノズル26からインク受け部材8に対してそれぞれインクを吐出させる。また、プラテン2上において記録用紙100が搬送されている途中においてもフラッシングを行わせることは可能である。この場合のフラッシングでは、記録用紙100に着弾しても目立たない小さいインク滴をノズル26から吐出させる。
上記のインクジェットヘッド3のフラッシングの際に、制御装置6によって実行される処理について、より詳細に説明する。図6は、フラッシングに関する一連の制御のフローチャートである。尚、図6のSi(i=1、2、3)は各ステップ番号を示す。
(基本フラッシング量の決定)
まず、制御装置6は、インクジェットヘッド3の複数のノズル26のそれぞれについて、基本フラッシング量を決定する(S1)。全てのノズル26について、基本フラッシング量を一律に等しくしてもよいが、本実施形態では、各ノズル26について個々に基本フラッシング量を設定する。フラッシングの前後での記録動作での使用頻度の低いノズル26は、使用頻度の高いノズル26と比べて、インクを吐出しない期間が長いためにインクの増粘が進行すると考えられる。そこで、制御装置6は、フラッシング前後における記録動作時の、ノズル26の使用頻度等に応じて、各ノズル26の基本フラッシング量を決定する。例えば、記録動作での使用頻度が低いノズル26の基本フラッシング量は、使用頻度が高いノズル26の基本フラッシング量よりも、大きい値に設定する。制御装置6は、全てのノズル26のそれぞれについて決定した基本フラッシング量を、RAMに一時記憶させる。
尚、ここで決定する基本フラッシング量とは、フラッシング時に1つのノズル26から吐出する総インク量の情報であってもよい。あるいは、1つのノズル26から1回に吐出する液滴のサイズと、吐出回数(フラッシング発数)の情報であってもよい。例えば、1つのノズル26から1回に吐出する液滴サイズが8plで、フラッシング発数が100回であれば、この1つのノズル26のフラッシング量は、8×100pl=800plとなる。
(外側ノズルと内側ノズルの割り当て)
次に、複数のノズル26のそれぞれを、ノズル配列方向において内側に位置する内側ノズル26iと、内側ノズル26iよりも外側に位置する外側ノズル26oの、何れかに割り当てる(S2)。図7は、内側ノズルと外側ノズルの割り当ての一例を示す図である。図7の例では、1列のノズル列39に属するノズル26のうち、範囲Roに位置する左側3つのノズル26と右側3つのノズル26とが外側ノズル26oに割り当てられている。それ以外の、範囲Riに位置する中央側のノズル26は内側ノズル26iに割り当てられている。
ノズル配列方向における外側に位置するノズル26では、内側に位置するノズル26と比べて、ノズル26内のインクが増粘しやすい。そこで、後のS3のフラッシングでも説明するが、制御装置6は、外側ノズル26oに割り当てられたノズル26のフラッシング量を基本フラッシング量よりも多くする。
また、制御装置6は、各ノズル26を内側ノズル26iに割り当てるか、外側ノズル26oに割り当てるかを、プリンタ1の動作状況に応じて変更する。以下(a)〜(c)に具体例を挙げる。制御装置6は、以下の(a)〜(c)の何れか1つ、あるいは、2つ以上を適宜組み合わせて、外側ノズル26oの範囲Roを変更する。
(a)湿度情報による変更
インクジェットヘッド3の周囲の雰囲気の湿度が低い場合は、より広い範囲のノズル26についてインクの乾燥が生じやすくなる。そこで、制御装置6は、湿度センサ31で検出された湿度が低いほど、範囲Roを大きくして外側ノズル26oに割り当てるノズル26の数を増やす。
(b)温度情報による変更
インクジェットヘッド3の周囲の温度が高い場合には、記録動作時にインクジェットヘッド3から吐出されるインクの量が同じであっても、インクジェットヘッド3の周囲の雰囲気の湿度が低くなる。そこで、制御装置6は、温度センサ30で検出された温度が低いほど、範囲Roを大きくして外側ノズル26oに割り当てるノズル26の数を増やす。
尚、上記(a)のように、湿度センサ31で検出された湿度の情報のみで、外側ノズル26oの範囲Roを決定してもよいが、湿度情報に加えて、温度センサ30で検出された温度の情報も補完的に使用して、外側ノズル26oの範囲Roを決定してもよい。また、温度センサ30で検出される温度の情報は、ここで説明する外側ノズル26oの割り当て範囲の変更だけでなく、インクの温度を推定するために用いるなど、プリンタ1の様々な処理に必要とされる。このような用途の温度センサ30で検出された温度の情報を湿度情報の代用として用いてもよい。この場合、湿度センサ31は設けなくてもよい。
(c)記録動作時のインク吐出量による変更
フラッシング前後での、記録動作時のインクジェットヘッド3の記録用紙100へのインク吐出量が少ないほど、各ノズル26の付近の雰囲気湿度が低くなる。そこで、記録動作時における、インクジェットヘッド3の単位時間当たりのインク吐出量が少ないほど、範囲Roを大きくして外側ノズル26oに割り当てるノズル26の数を増やす。
(フラッシングの実行)
次に、制御装置6は、圧電アクチュエータ19を駆動するドライバIC47を制御して、インクジェットヘッド3に複数のノズル26についてフラッシングを行わせる(S3)。このとき、S2において内側ノズル26iに割り当てたノズル26については、基本フラッシング量でフラッシングを行わせる。一方、S2において外側ノズル26oに割り当てたノズル26については、基本フラッシング量よりも多いフラッシング量で、フラッシングを行わせる。
外側ノズル26oのフラッシング量を、基本フラッシング量よりも多くする具体的な手法としては、以下のようなものを挙げることができる。例えば、制御装置6は、そのROM35に、外側ノズル26oのフラッシング量の、基本フラッシング量に対する上乗せ量の情報を保持している。制御装置6は、外側ノズル26oに割り当てられたノズル26については、基本フラッシング量に、前記上乗せ量をたし合わせることにより、最終的なフラッシング量を決定する。あるいは、前記上乗せ量の代わりに、基本フラッシング量に対する倍率の情報をROM35に保持していてもよい。この場合は、制御装置6は、外側ノズル26oに割り当てられたノズル26については、基本フラッシング量に前記倍率を乗じることにより、最終的なフラッシング量を決定する。
また、先に少し触れたように、基本フラッシング量の情報が、液滴サイズとフラッシング発数である場合は、制御装置6は、外側ノズル26oに割り当てられたノズル26について、液滴サイズを大きくする、あるいは、フラッシング発数を多くしてもよい。外側ノズル26oについての液滴サイズを大きくするには、例えば、次のようにすればよい。ドライバIC47が、複数種類の液滴サイズに対応した複数種類の駆動信号を各個別電極42に選択的に供給することが可能に構成されているとする。例えば、複数種類の駆動信号は、駆動波形や駆動電圧が異なっている。その上で、制御装置6は、外側ノズル26oに割り当てられたノズル26については、このノズル26に対応した個別電極42に対して、ドライバIC47から、基本フラッシング量の情報にある液滴サイズよりも大きい、液滴サイズに対応した駆動信号を供給させる。
以上説明した本実施形態では、複数のノズル26のうちの、内側ノズル26iについては、各ノズル26についての基本フラッシング量でフラッシングを行わせる。一方、外側ノズル26oについては、基本フラッシング量よりも多いフラッシング量でフラッシングを行わせる。これにより、内側ノズル26iと比べてインクの増粘が進行しやすい外側ノズル26oについて、フラッシング量を多くすることによって、増粘したインクを確実に排出することができる。また、全てのノズル26のフラッシング量を増やすのではなく、外側ノズル26oについてのみフラッシング量を基本フラッシング量よりも多くしている。これにより、内側ノズル26iのフラッシングにおいてインクが不必要に多く排出されてしまうことを防止し、フラッシングによる廃液量を少なく抑えることができる。
また、湿度や温度等の、フラッシングを行う際のプリンタ1の動作状況に応じて、フラッシングの際に、外側ノズル26oに割り当てるノズル26の数を変えている。これにより、各ノズル26内の増粘したインクを確実に排出しつつ、フラッシングによる廃液量を極力少なくなるように、プリンタ1の動作状況に応じたフラッシングの最適化が可能となる。
また、外側ノズル26oのフラッシング量を多くすることで、以下のような効果も得られる。ドライバIC47で圧電アクチュエータ19の各圧電素子48を駆動して各ノズル26からインクを吐出させたときに、圧電素子48の作動によって熱が発生する。尚、圧電素子48によりノズル26内のインクに与えられる吐出エネルギーが大きい、即ち、ノズル26から吐出される液滴量が大きいほど、上記の発生熱量は大きくなる。
圧電素子48の作動時に発生した熱は、流路ユニット18内のインクに伝わる。ここで、インクジェットヘッド3の、ノズル配列方向における外側部分、即ち、左右方向両端部では熱が放散されやすく、逆に、インクジェットヘッド3の内側部分では熱が籠もりやすい。従って、この内外の放熱量の差によって、インクジェットヘッド3の外側部分におけるインク温度は、ノズル配列方向における内側部分を流れるインクよりも低くなりやすい。この点、本実施形態では、外側ノズル26oについてフラッシング量を基本フラッシング量よりも多くすることで、圧電素子48の作動で生じる熱が、インクジェットヘッド3の外側部分において大きくなる。これにより、インクジェットヘッド3の外側部分と内側部分との間での、インクの温度差ばらつきを小さく抑えることができる。
以上説明した本実施形態におけるプリンタ1が、本発明の「液体吐出装置」に相当する。インクジェットヘッド3が、本発明の「液体吐出ヘッド」に相当する。搬送機構4が、本発明の「搬送手段」に相当する。制御装置6が、本発明の「制御部」に相当する。圧電素子48が、本発明の「圧力発生素子」に相当する。記録用紙100が、本発明の「被吐出体」に相当する。湿度センサ31が、本発明の「湿度検出部」に相当する。温度センサ30が、本発明の「温度検出部」に相当する。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]外側ノズル26oに2以上の複数のノズル26が割り当てられている場合に、これら複数の外側ノズル26oの中で、外側に位置するものほど、フラッシング量の、基本フラッシング量に対する増量分が多くなるようにしてもよい(変更形態1)。尚、基本フラッシング量に対する増量分とは、例えば、前記実施形態で述べたような、基本フラッシング量に対する上乗せ量や倍率等である。
2]インクジェットヘッド3の、ノズル配列方向における一端側に位置する外側ノズル26oと他端側に位置する外側ノズル26oの間で、インクの増粘のしやすさに違いがある場合は、両者のフラッシング量の、基本フラッシング量に対する増量分を異ならせてもよい(変更形態2)。
前記実施形態の図1では、ラインタイプのインクジェットヘッド3が、筐体7内に収容されている。インクジェットヘッド3の、ノズル配列方向における右側と左側には、それぞれ筐体7の壁部が配置されている。この図1において、インクジェットヘッド3の右端部と筐体7の壁部との間には、インクジェットヘッド3の左端部と筐体7の壁部との間よりも広い空間が存在している。例えば、インクジェットヘッド3の右側に、ワイパーなどのインクジェットヘッド3のメンテナンスのための装置や、廃液タンクなどが配置されている場合には、上記のような構成となる。
上記の構成をより具体的に示すと、以下のようになる。図8は、変更形態2に関して、インクジェットヘッド3と筐体の2つの壁部との距離を示す図である。図8に示すように、インクジェットヘッド3の複数のノズル26のうち、最も右端に位置する第1外側ノズル26o1と筐体7の第1壁部7aとの距離L1が、最も左端に位置する第2外側ノズル26o2と筐体の第2壁部7bとの距離L2よりも大きくなる。このとき、第1外側ノズル26o1と第1壁部7aとの間には大きな空間があるために、この空間内では空気が対流しやすく、湿度は低めになる。一方、第2外側ノズル26o2と第2壁部7bの間の空間は小さいために湿った空気が滞留しやすく、湿度が高めになる。そこで、制御装置6は、第1壁部7aまでの距離が遠い第1外側ノズル26o1については、第2壁部7bまでの距離が近い方の第2外側ノズル26o2よりも、フラッシング量の、基本フラッシング量に対する増量分を多くする。
また、上記と同様の理由により、図8に示すように、第1壁部7aまでの距離が大きい、インクジェットヘッド3の右端側の外側ノズル26oの範囲Ro1を、インクジェットヘッド3の左端側の外側ノズル26oの範囲Ro2よりも多くしてもよい。つまり、右側において外側ノズル26o数に割り当てるノズル26の数を、左側において外側ノズル26oに割り当てるノズル26の数よりも多くしてもよい。
尚、インクジェットヘッド3のノズル配列方向の両端側で、ノズル26内のインクの乾燥のしやすさが異なる要因としては、図7に示すような筐体7の壁部までの距離の違いの他に、インクジェットヘッド3の一方側にモータ等の発熱源が配置されている場合や、強い気流を生じさせる可動体が配置されている場合等を挙げることができる。
2]プリンタ1の記録モードによっては、インクジェットヘッド3が、一部のノズル26しか使用しない場合がある。例えば、用紙幅の小さい記録用紙100に画像を記録する場合は、その用紙幅に対応したノズル26しか使用しない。また、低解像度印字では、ドットを間引いて形成するため、高解像度印字と比べると使用するノズル26が少なくなる。このように、インクジェットヘッド3の記録動作において、一部のノズル26のみが使用されうる場合には、その一部のノズル26のうちの外側に位置するノズル26において増粘が進行しやすい。そこで、前記一部のノズル26の中で、前記の外側ノズル26o及び内側ノズル26iの割り当てを行えばよい。
(変更形態3)
図9では、搬送機構4が、第1記録用紙100と、この第1記録用紙100aよりも用紙幅の小さい第2記録用紙100bの、2種類の用紙を搬送可能である。詳細な説明は省略するが、第1記録用紙100aと第2記録用紙100bの切り替えは、例えば、以下のようにして行うことができる。
図示は省略するが、記録用紙100を搬送機構4に給紙する給紙機構は、第1記録用紙100aと第2記録用紙100bとを収容する給紙カセットと、給紙カセットから第1記録用紙100aと第2記録用紙100bとを選択して取り出すピックアップローラを備えている。制御装置6は、PC38(図5参照)から送られた用紙種類の情報に応じて、ピックアップローラを制御し、第1記録用紙100aと第2記録用紙100bの何れか一方を取り出させる。また、搬送機構4は、適宜の構成を有する用紙寄せ機構(図示省略)を備えている。図9においては、前記用紙寄せ機構により、第2記録用紙100bは、インクジェットヘッドの右端側、即ち、複数のノズル26の配列範囲のうちの右側に寄せられた状態で、搬送機構4により搬送方向に搬送される。尚、第1記録用紙100aが本発明の第1被吐出体に相当し、第2記録用紙100bが本発明の第2被吐出体に相当する。
図10において、インクジェットヘッド3は、用紙幅の大きい第1記録用紙100aへの記録動作においては、この第1記録用紙100aの幅にほぼ等しい、配列範囲R1内の全てのノズル26を使用しうる。一方、用紙幅の小さい第2記録用紙100bに対する記録動作においては、第2記録用紙100bの幅にほぼ等しく、且つ、配列範囲R1よりも小さい、一部範囲R2内のノズル26のみを使用しうる。そして、制御装置6は、PC38から送られた用紙種類の情報に応じて、次の記録動作にて第2記録用紙100bを使用することを把握した場合には、その記録動作前のフラッシングについては、前記一部範囲R2の中で、外側ノズル26oと内側ノズル26iの割り当てを行う。
尚、搬送される記録用紙100が、第2記録用紙100bから用紙幅の大きい第1記録用紙100aに切り替えられるときには、インクを吐出しうるノズル26の数が増えることとなる。具体的には、図10において、範囲R2のノズル26に加えて、第2記録用紙100bへの記録には使用していなかった、範囲R3のノズル26も使用されうる。この範囲R3のノズル26は、これまでの第2記録用紙100bへの記録動作では使用されていなかったため、範囲R2内のノズル26よりもインクの増粘が進んでいると考えられる。従って、第1記録用紙100aへの記録動作前のフラッシングにおいて、範囲R3のノズル26のフラッシング量を、範囲R2のノズル26のフラッシング量よりも多くすることが好ましい。
具体的には、制御装置6は、PC38から送られた用紙種類の情報に応じて、次の記録動作にて、記録用紙100の種類が第2記録用紙100bから第1記録用紙100aに切り替えられることを把握した場合に、その切り替え前に、範囲R3のノズル26のフラッシング量を、範囲R2のノズル26よりも多くする。
尚、図9、図10では、第2記録用紙100bを、ノズル26の配列範囲R1の右側に寄せて搬送する構成を例に挙げて説明したが、図11のように、第2記録用紙100bを、配列範囲R1の中央側に寄せて搬送する構成であっても、範囲R2内のノズル26の割り当て等については同様である。
3]図9のように、第2記録用紙100bが、ノズル26の配列範囲R1のうちの一方側に寄せて搬送される場合に、前記一部範囲R2内の一方の端側のノズル26と他方の端側のノズル26とで、フラッシング量の、基本フラッシング量に対する増量分を異ならせてもよい(変更形態4)。
図10において、第2記録用紙100bに対して使用されうる範囲R2内のノズル26のうち、第2記録用紙100bが寄せられる側と反対側、即ち、図12の左端側の範囲Roに位置するノズル26は、範囲R2内のノズル26の中では外側に位置しているが、配列範囲R1全体では中央側に位置するノズル26となる。つまり、左端側の範囲Ro内のノズル26は、この範囲Roよりも左側のノズル26からインクが吐出されないものの、配列範囲R1の中央側に位置するために、ノズル26の付近の雰囲気湿度は比較的高い状態となる。そこで、範囲R2内のノズル26のうち、左端側の範囲Ro内のノズル26のフラッシング量の、基本フラッシング量に対する増量分を、右端側の範囲Ro内のノズル26と比べて少なくする。
また、第2記録用紙100bに対して使用されうる範囲R2の、配列範囲R1に対する比が一定比率(例えば、0.7)よりも小さい場合、左端側の範囲Ro内のノズル26は、範囲R1内で見れば中央部に位置することになる。この場合には、左端側の範囲Ro内のノズル26については内側ノズル26iに割り当てられたノズル26と同じく、基本フラッシング量でフラッシングさせてもよい(つまり、増量分を0とする)。一方、範囲R2の、配列範囲R1に対する比が一定比率以上である場合、左端側の範囲Ro内のノズル26は、範囲R1内で見てもやや左側に寄った位置に存在することになる。この場合は、左端側の範囲Ro内のノズル26のフラッシング量の前記増量分を、右端側の範囲Ro内のノズル26の前記増量分よりは小さいものの、0よりは大きい値としてもよい。
4]インクジェットヘッド3の記録動作において、使用されうるノズル26の数が少ないと、インクジェットヘッド3から吐出されるインク量も少なくなる。従って、各ノズル26の付近の雰囲気の湿度が低くなる。そこで、使用されうるノズル26の数が少ないほど、前記使用されうるノズル26の数に対する外側ノズル26oの比率を高くしてもよい(変更形態5)。
例えば、図12は、インクジェットヘッド3に対して2種類の記録用紙100が搬送される場合の例を示し、(a)は、第1記録用紙100aへの記録動作の際のフラッシングのノズル26の割り当て、(b)は、第2記録用紙100bへの記録動作の際のフラッシングのノズル26の割り当てを示す。図12(a)に示す例では、第1記録用紙100aが搬送される際のフラッシングでは、ノズル配列方向において、範囲Riの内側ノズル26iの数が9個、範囲Roの外側ノズル26oの数は左右合わせて6個となっている。従って、範囲R1内の使用されうるノズル26の数15個に対する、外側ノズル26oの比率は、6/15=0.4である。一方、図12(b)に示す例では、第2記録用紙100bが搬送される際のフラッシングでは、ノズル配列方向において、内側ノズル26iの数が5個、外側ノズル26oの数は左右合わせて6個となっている。従って、範囲R2内の使用されうるノズル26の数11個に対して、外側ノズル26oの比率が、6/11=0.55である。
5]前記実施形態では、ノズル配列方向において内側ノズル26iと外側ノズル26oの割り当てを行っていたが、インクジェットヘッド3の搬送方向における内側に位置するノズル列39と、外側に位置するノズル列39との間でも、湿度の違いに起因してインクの増粘のしやすさが異なる。そこで、搬送方向における外側と内側においても同様の割り当てを行ってもよい。
(変更形態6)
図13の例では、4色のインクをそれぞれ吐出する4列のノズル列39が、搬送方向上流側から、ノズル列39k、ノズル列39y、ノズル列39c、ノズル列39mの順番で並んでいる。この場合に、図13では、搬送方向において内側に位置するノズル列39y、39cにそれぞれ属するノズル26が、内側ノズル26iである。また、搬送方向において最も外側に位置するノズル列39k、39mにそれぞれ属するノズル26が、外側ノズル26oである。そして、前記実施形態で述べたのと同様に、内側ノズル26iであるノズル26については基本フラッシング量でフラッシングを行わせ、外側ノズル26oであるノズル26については、基本フラッシング量よりも多いフラッシング量でフラッシングを行わせる。
(変更形態7)
上記変更形態6において、さらに、搬送方向上流側と下流側とでノズル26内のインクの増粘のしやすさが異なることが考えられる。搬送方向上流側においては、搬送されてくる記録用紙100に伴って気流が流れ込んでくるために、上流側のノズル列39に属するノズル26ではインクが増粘しやすい。一方、搬送方向下流側においては、複数のノズル26からのインクの吐出によって湿った空気が記録用紙100とともに排出されるため、下流側のノズル列39の付近の雰囲気湿度が高くなって、ノズル26内のインクが増粘しにくい。
そこで、図13において、制御装置6は、搬送方向の下流側に位置するノズル列39mに属するノズル26のフラッシング量の、基本フラッシング量に対する増量分を、搬送方向上流側のノズル列39kに属するノズル26と比べて少なくしてもよい。例えば、搬送方向上流側のノズル列39kのノズル26を外側ノズル26oに割り当てる一方で、搬送方向下流側のノズル列39mのノズル26については、内側のノズル列39y、39cと同様に、基本フラッシング量でフラッシングさせてもよい。
6]インクジェットヘッド3が、それぞれ複数のノズル26を有する複数のヘッドユニットが組み合わされて構成されたものであってもよい(変更形態8)。図14に示すように、変更形態7のインクジェットヘッド3Aは、用紙幅方向に沿って千鳥状に並ぶ6つのヘッドユニット50(50a〜50f)を有する。6つのヘッドユニット50は、板状のヘッドホルダ51に取り付けられている。ヘッドホルダ51は、左右2つの支持部材52によって水平な姿勢で支持されている。各ヘッドユニット50は、用紙幅方向に沿って配列されて4列のノズル列を構成する複数のノズル26と、複数のノズル26からそれぞれインクを吐出させる図示しない圧電アクチュエータ等を有する。
図14のインクジェットヘッド3Aについても、前記実施形態のインクジェットヘッド3と同様に、内側ノズル26iと外側ノズル26oとが区分されてもよい。即ち、インクジェットヘッド3Aの全てのノズル26の中で、ノズル配列方向における内側に位置するノズル26を内側ノズル26iに割り当て、ノズル配列方向における外側に位置するノズル26を外側ノズル26oに割り当てる。例えば、最も左側に位置するヘッドユニット50aに着目すると、このヘッドユニット50aの右半分に位置するノズル26は、他のヘッドユニット50b、50cに近接するノズル26であるから内側ノズル26iに割り当てる。一方、ヘッドユニット50aの左半分に位置するノズル26は、内側ノズル26iに割り当てられたノズル26よりも、ノズル配列方向外側に位置することから外側ノズル26oに割り当てる。
また、図14において、ヘッドユニット50単位で、内側ノズル26iと外側ノズル26oとが区分されてもよい。例えば、図14では、6つのヘッドユニット50a〜50fのうち、ノズル配列方向における内側に位置する4つのヘッドユニット50b〜50eの全てのノズル26が、内側ノズル26iである。一方、両外側にそれぞれ位置する2つヘッドユニット50a,50fの全てのノズル26が、外側ノズル26oである。尚、この形態において、4つのヘッドユニット50b〜50eが本発明の内側ヘッドユニット50に相当し、両外側2つのヘッドユニット50a,50fが本発明の外側ヘッドユニット50に相当する。
このように、ヘッドユニット50単位で、内側ノズル26iと外側ノズル26oとが区分されることで、制御が単純になる。制御が単純になることで、ソフトウェア設計、及び、ハードウェア設計が簡単になる。また、ハードウェアの回路構造も単純にできるため、材料費を削減できる。さらに、先に少し触れた、インクジェットヘッド3の外側部分と内側部分との間の放熱量の差に起因する、インク温度のばらつきに対しても有効に働く。即ち、外側に位置するヘッドユニット50a,50fの一部のノズル26についてのみ、フラッシング量を多くするだけでは、これらのヘッドユニット50a,50f内のインクの温度上昇は少ない。これに対して、外側のヘッドユニット50a,50fの全てのノズル26についてフラッシング量を多くすることで、外側のヘッドユニット50a,50f内のインクの温度を大きく上昇させることができ、内側のヘッドユニット50b〜50eとのインクの温度差を小さく抑えることができる。
7]その他、以下のような変更も可能である。前記実施形態のインクジェットヘッド3は、ラインタイプのインクジェットヘッドであるが、シリアルタイプのインクジェットヘッドに対しても本発明を適用できる。尚、シリアルタイプのインクジェットヘッドとは、記録用紙の搬送方向に配列された複数のノズルを有し、搬送方向と交差する方向に移動しながら記録用紙に対してインクを吐出させるヘッドである。
また、インクジェットヘッドの、ノズルからインクを吐出させる圧力発生素子としては、前記実施形態の圧電素子48には限られない。例えば、圧力発生素子が、インクの膜沸騰を生じさせて圧力を発生させる、発熱素子であってもよい。
以上説明した実施形態及びその変更形態は、本発明を、記録用紙にインクを吐出するインクジェットヘッドを有するプリンタに適用したものであるが、その他の用途の液体吐出装置においても本発明は適用されうる。例えば、基板に導電性の液体を吐出して、基板表面に導電パターンを形成する液体吐出装置にも、本発明を適用することは可能である。
1 プリンタ
3,3A インクジェットヘッド
4 搬送機構
6 制御装置
7 筐体
7a 第1壁部
7b 第2壁部
26 ノズル
26i 内側ノズル
26o 外側ノズル
30 温度センサ
31 湿度センサ
39 ノズル列
48 圧電素子
50 ヘッドユニット
100 記録用紙
100a 第1記録用紙
100b 第2記録用紙
R1 配列範囲

Claims (11)

  1. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、
    フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、
    前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、
    前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ
    前記液体吐出ヘッドの周囲の湿度を検出する湿度検出部を有し、
    前記制御部は、前記湿度検出部で検出された湿度が低いほど、前記外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やすことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、
    フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、
    前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、
    前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、
    前記液体吐出ヘッドの周囲の温度を検出する温度検出部を有し、
    前記制御部は、前記温度検出部で検出された温度が高いほど、前記外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やすことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、
    フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、
    前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、
    前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、
    前記制御部は、前記液体吐出ヘッドの前記被吐出体への液体吐出における、単位時間当たりの液体吐出量が少ないほど、フラッシングの際の前記外側ノズルに割り当てるノズルの数を増やすことを特徴とする液体吐出装置。
  4. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、
    フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、
    前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、
    前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、
    前記制御部は、前記液体吐出ヘッドの前記被吐出体への液体吐出において、前記複数のノズルのうちの一部のノズルのみが使用されうる場合には、前記一部のノズルの中で、前記内側ノズルと前記外側ノズルとを割り当て、
    前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬
    送する搬送手段を備え、
    前記被吐出体の、前記所定方向における幅は、前記所定方向における前記複数のノズルの配列範囲よりも小さく、
    前記制御部は、前記複数のノズルのうちの、前記被吐出体に向けて液体を吐出しうる一部のノズルの中で、前記内側ノズルと前記外側ノズルとを割り当て、
    前記搬送手段は、前記被吐出体を、前記複数のノズルの配列範囲のうちの、前記所定方向における一方側に寄せて搬送し、
    前記制御部は、
    前記被吐出体に向けて液体を吐出しうる前記一部のノズルのうち、前記所定方向における他方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記所定方向における前記一方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分よりも少なくすることを特徴とする液体吐出装置。
  5. 前記搬送手段は、第1被吐出体と、前記第1被吐出体よりも前記所定方向における幅が小さい第2被吐出体とを搬送可能であり、
    前記制御部は、
    前記搬送手段によって搬送される被吐出体の種類が、前記第2被吐出体から前記第1被吐出体へ切り替えられる前に、前記第1被吐出体に向けて液体を吐出しうるノズルのうち、前記第2被吐出体に向けて液体を吐出しうる前記一部のノズル以外のノズルについては、前記一部のノズルよりもフラッシング量を多くすることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記制御部は、前記液体吐出ヘッドの前記被吐出体への液体吐出において、使用されうるノズルの数が少ないほど、前記使用されうるノズルの数に対する前記外側ノズルの比率を高くすることを特徴とする請求項4又は5に記載の液体吐出装置。
  7. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、
    フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、
    前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、
    前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、
    前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬
    送する搬送手段を備え、
    前記被吐出体の、前記所定方向における幅は、前記所定方向における前記複数のノズルの配列範囲よりも小さく、
    前記制御部は、前記複数のノズルのうちの、前記被吐出体に向けて液体を吐出しうる一部のノズルのうち、前記所定方向における一方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記所定方向における他方の端側に位置するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分よりも多くすることを特徴とする液体吐出装置。
  8. 前記液体吐出ヘッドは、それぞれが複数のノズルを有し、且つ、前記所定方向に並べて配置された複数のヘッドユニットを備え、
    前記複数のヘッドユニットのうち、前記所定方向における内側に位置する内側ヘッドユニットの全てのノズルが、前記内側ノズルであり、
    前記複数のヘッドユニットのうち、前記所定方向における前記内側ヘッドユニットよりも前記所定方向における外側に位置する外側ヘッドユニットの全てのノズルが、前記外側ノズルであることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の液体吐出装置。
  9. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、
    フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、
    前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、
    前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、
    前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬
    送する搬送手段を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、前記搬送方向に並ぶ3以上のノズル列を有し、
    前記搬送方向において最も外側に位置する前記ノズル列に属するノズルが、前記外側ノ
    ズルであることを特徴とする液体吐出装置。
  10. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を
    吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、
    前記被吐出体を、前記液体吐出ヘッドに対して、前記所定方向と交差する搬送方向に搬
    送する搬送手段と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理を実行し、
    前記制御部は、前記複数のノズルのうちの前記所定方向において内側に位置する内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記複数のノズルのうちの前記内側ノズルよりも前記所定方向における外側に位置する外側ノズルについては、前記基本フラッシング量よりも多いフラッシング量でフラッシングを行わせ、
    前記液体吐出ヘッドは、前記搬送方向に並ぶ3以上のノズル列を有し、
    前記搬送方向において最も外側に位置する前記ノズル列に属するノズルが、前記外側ノ
    ズルであり、
    前記制御部は、前記搬送方向の最も下流側に位置するノズル列に属するノズルのフラッ
    シング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記搬送方向の最も上流側に位
    置するノズル列に属するノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増
    量分よりも少なくすることを特徴とする液体吐出装置。
  11. 所定方向に配列された複数のノズルと、前記複数のノズルから被吐出体に向けて液体を吐出させる圧力発生素子とを備えた、液体吐出ヘッドと、
    記憶部を有し、前記液体吐出ヘッドの前記圧力発生素子を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    各ノズルについて基本フラッシング量を決定する基本フラッシング量決定処理と、
    フラッシングを行う際の液体吐出装置の動作状況に応じて、前記複数のノズルのそれぞれを、前記所定方向の内側に位置する内側ノズルと、前記内側ノズルよりも前記所定方向の外側に位置する外側ノズルと、の何れかに割り当てる割り当て処理と、
    前記外側ノズルについて、前記基本フラッシング量と、前記記憶部に記憶された上乗せ量又は倍率の情報と、を用いて、前記基本フラッシング量よりも多い最終的なフラッシング量を決定する最終フラッシング量決定処理と、を実行し、
    前記制御部は、前記内側ノズルについては、前記基本フラッシング量でフラッシングさせ、
    前記外側ノズルについては、前記最終的なフラッシング量でフラッシングを行わせ、
    前記液体吐出ヘッドを収容する筐体を有し、
    前記液体吐出ヘッドの、前記所定方向における一方側に前記筐体の第1壁部が配置され、前記液体吐出ヘッドの、前記所定方向における他方側に前記筐体の第2壁部が配置され、
    前記複数のノズルのうち、前記所定方向の前記一方側の端に位置する第1外側ノズルと前記第1壁部との距離が、前記所定方向の前記他方側の端に位置する第2外側ノズルと前記第2壁部との距離よりも大きく、
    前記制御部は、前記第1外側ノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分を、前記第2外側ノズルのフラッシング量の、前記基本フラッシング量に対する増量分よりも大きくすることを特徴とする液体吐出装置。
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