JP6078713B2 - 逆流防止弁 - Google Patents
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Description
上記逆流防止弁の上流側(設備機器側)から開閉部に向けて排水が流入した際、排水が開閉部を押し開けることによって変形し、開閉部の閉塞が解除されて排水は下流側へと排出される。そして、上流からの排水の流入が終了すると、自身の弾性力により再び開閉部が閉塞する。
従って、図20に示す逆流防止弁は開閉部の閉塞によって、下水側からの臭気や害虫の逆流を防ぐ構造となっている(つまり、排水トラップとして使用されている)。
しかし、縦管に近い場所に設備機器及び逆流防止弁が配置されている場合において、上記縦管に多量の排水が生じた際等、逆流防止弁に対し、下流側から強い正圧がかかる場合がある。この時、逆流防止弁は一定の強さまでの正圧であれば、当該正圧によって開弁されない構造となっているが、一定以上の正圧が下流側から付与された場合、弾性素材から構成されていることもあり、予期せぬ形状に変形してしまう。そして、当該変形に伴い弁部分が開口し、下流側からの臭気や排水等が屋内に逆流してしまうという自体が生じていた。
又、開閉部(弁部分)を長尺にすることで、下流側からの正圧に耐えることが考えられるが、開閉部を長尺にしても、逆流防止弁の上流側に排水が発生した場合の排水性能が悪化し、且つ装置自体が大型化してしまい、又、レイアウト性等が大幅に減少する、ゴミ詰まりが生じ易くなる等の問題が生じた。
下方に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、
前記傾斜面が対向する面と当接することによって形成される開閉部と、
前記傾斜面と隣接する筒側面において剛性部を備え、
前記傾斜面が、軸方向に対し異なる角度で傾斜する第一傾斜面と第二傾斜面より成り、
前記第二傾斜面は、剛性部よりも下方に配置されていることを特徴とする逆流防止弁である。
下方に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、
前記傾斜面が対向する面と当接することによって形成される開閉部とを備え、
前記開閉部は、
平時において閉弁状態となっており、上流側からの正圧によって開弁状態となる第一開閉部と、
平時において開弁状態となっており、下流側からの正圧によって閉塞し閉弁状態となる第二開閉部より成り、
前記第一開閉部は、第二開閉部内壁下端が該第二開閉部における傾斜面よりも内側に向けて突出し、互いに当接することにより形成されていることを特徴とする逆流防止弁である。
前記第二傾斜面が第二開閉部として機能することを特徴とする請求項2に記載の逆流防止弁である。
請求項4に記載の本発明においては、第一傾斜面が、第二傾斜面よりも軸方向に対して大きく傾斜している為、より第二傾斜面(第二開閉部)が容易且つ確実に閉塞することが可能となる。
請求項5に記載の本発明においては、傾斜面が平坦面に形成されている為、閉塞時に確実に面で閉塞することが可能となる。
請求項6に記載の本発明においては、筒側面に剛性部を有する為、逆流防止弁が下流側からの正圧によって予期せぬ変形、及び予期せぬ変形に伴う開閉部の閉塞が解除されてしまうことがなくなる。
第一傾斜面21は前記取付部13側(上流側)の傾斜面であって、逆流防止弁1の軸方向に対して傾斜している。一方、第二傾斜面22は前記第一傾斜面21下端より連続して設けられている、開閉部3側(下流側)の傾斜面であって、第一傾斜面21下端より後述する第一開閉部31に至る部分までを構成し、逆流防止弁1の軸方向に対して傾斜している。
尚、第一傾斜面21は第二傾斜面22よりも(軸方向に対して)大きく傾斜している。
屈曲部8は上記第一傾斜面21と第二傾斜面22との境界であって、下流側からの正圧によって中心軸方向に近接する。該近接によって、第二傾斜面22同士が当接し、後述する開閉部3の内の第二開閉部32として機能する。(尚、各図においては屈曲部8の理解を容易にする為、屈曲部8の位置を示す補助線を引いている。)
第一開閉部31は図3及び図4に示すように、逆流防止弁1の上流側及び下流側から正圧も負圧も付与されていない状態(以下、「平時」)における傾斜面2の当接位置(第二傾斜面22下端)より逆流防止弁1の下端にかけて垂設されている。即ち、第一開閉部31は円筒の一端を押し潰し、軸上で重ね合わせた形状をしている。当該第一開閉部31は内側(上流側)から圧力が付与されない限りにおいて閉塞を維持する為、下流側からの臭気や害虫の逆流を防ぐことが出来る(つまり、排水トラップとして使用されている)。一方、第二開閉部32は、前記第一開閉部31上端から連続して上方に向けて設けられている部分であって、平時において開弁しているが、下流側からの正圧によって閉塞し、閉弁状態となる。尚、本実施形態においては前記第二傾斜面22が第二開閉部32として機能する。
又、逆流防止弁1は、前記傾斜面2と隣接する側面である筒側面5において、剛性部であるリブ6を計4箇所に備えている。
又、リブ6は前記第一傾斜面21上端の高さ位置から、当該第一傾斜面21に達する位置まで延設されているものであって、リブ6は筒側面5にのみ設けられ、第二傾斜面22までは達していない。
即ち、図5に示すように、逆流防止弁1は、リブ6が設けられているエリアXにおいて軸方向に高い剛性を備えて下流側からの正圧による変形を防ぎ、一方でリブ6下端より開閉部3下端までのエリアYにおいては好適な排水を行う為、リブ6を設けないようにして剛性(弾性)が抑えられている。又、上記の通りリブ6は第二傾斜面22までは達していないものであるから、第二傾斜面22(第二開閉部32)は上記エリアYに配置されている。従って、下流側にて正圧が生じた際、リブ6が第二傾斜面22(第二開閉部32)の閉塞動作を抑制することはない。
一方、リブ6は第一開閉部31両端部の上方に設けられているが、図6に記載する正面断面図に示すように、前記傾斜面2同士が当接する当接面4と同一平面上には設けられていない。(図6は当接面4において逆流防止弁1を切断した図である)又、図4に記載する側面断面図(及び図7に記載する底面図)に示すように、リブ6は当接面4(第一開閉部31)の延長線上には配置されておらず、当該延長線を挟むように配置されている。従って、リブ6は当接面4の同一平面(延長線上)を挟むように設けられており、開閉部3の両端部に2箇所ずつ、計4箇所設けられている。
さらに、逆流防止弁1は開弁時において、対向する傾斜面2同士は互いが離間する方向に変形し、一方で対向する開閉部3下端の両端部同士は互いが近接する方向に変形する。従って、図10及び図11に示すように、筒側面5の内、開閉部3下端の両端部の直上であって、底面視(平面視)における開閉部3の閉塞時における当接面4の延長線上に当たる部分が最も変形するが、前述の通り、当該箇所にはリブ6が設けられていない為弾性が確保されており、より開閉部3の開弁を妨げることはない。
この時、前述のように、リブ6は第二開閉部32(第二傾斜面22)までは達していない為、当該第二開閉部32の閉塞動作がリブ6によって阻害されることはない。
2 傾斜面
21 第一傾斜面
22 第二傾斜面
23 第三傾斜面
3 開閉部
31 第一開閉部
32 第二開閉部
4 当接面
5 筒側面
6 リブ(剛性部)
8 屈曲部
13 取付部
Claims (6)
- 略筒状にして弾性を有する素材から成る逆流防止弁であって、
下方に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、
前記傾斜面が対向する面と当接することによって形成される開閉部と、
前記傾斜面と隣接する筒側面において剛性部を備え、
前記傾斜面が、軸方向に対し異なる角度で傾斜する第一傾斜面と第二傾斜面より成り、
前記第二傾斜面は、剛性部よりも下方に配置されていることを特徴とする逆流防止弁。 - 略筒状にして弾性を有する素材から成る逆流防止弁であって、
下方に進むにつれて、対向する面に対して漸次近接するよう傾斜を設けた傾斜面と、
前記傾斜面が対向する面と当接することによって形成される開閉部とを備え、
前記開閉部は、
平時において閉弁状態となっており、上流側からの正圧によって開弁状態となる第一開閉部と、
平時において開弁状態となっており、下流側からの正圧によって閉塞し閉弁状態となる第二開閉部より成り、
前記第一開閉部は、第二開閉部内壁下端が該第二開閉部における傾斜面よりも内側に向けて突出し、互いに当接することにより形成されていることを特徴とする逆流防止弁。 - 前記傾斜面が、軸方向に対し異なる角度で傾斜する第一傾斜面と第二傾斜面より成り、
前記第二傾斜面が第二開閉部として機能することを特徴とする請求項2に記載の逆流防止弁。 - 上記第一傾斜面が、第二傾斜面よりも軸方向に対して大きく傾斜していることを特徴とする請求項1若しくは請求項3に記載の逆流防止弁。
- 前記傾斜面が平坦面であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の逆流防止弁。
- 前記傾斜面と隣接する筒側面において剛性部を有することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1つに記載の逆流防止弁。
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