JP6781869B2 - 環状弾性体の固定構造 - Google Patents
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Description
逆流防止弁は、弾性を有する素材からなり、略筒体状にして上流側の端部は開口した開口部を備えると共に、下流側の端部は対向する側面同士が当接し、無荷重時には閉塞し、内部に一定の圧力を加えられることによって開口する閉塞部からなる。また開口部には、内外にそれぞれ突出した鍔部を備えてなる。
第一のリング体は、逆流防止弁本体の開口部の内周面に合致する外周面を備えた、リング状の部材である。
第二のリング体は、逆流防止弁本体の開口部の外周面に合致する内周面を備えた、リング状の部材である。
筒状部材はねじを利用し上下に分離される部材であって、その内部に逆流防止弁本体と第一リング体、第二リング体を収納する。
逆流防止弁本体の、開口部の内側に第一のリング体を、外側に第二のリング体を、それぞれ配置し、第一のリング体と第二のリング体とで、逆流防止弁本体の開口部を内外方向に挟持する。
更に、逆流防止弁を筒状部材内に配置した上で、第二のリング体を、上下の筒状部材で挟持して、特許文献1に記載された逆流防止弁の施工が完了する。
上記のように構成された逆流防止弁は、更に筒状部材の上端/下端を排水配管に接続されて、排水配管内を流れる排水の処理に利用される。
上記のような特許文献1に記載の逆流防止弁を利用した排水配管において、排水配管に排水が生じると、排水は、筒状部材の上流側の端部から逆流防止弁内部に流入する。逆流防止弁内部に排水がある程度溜まると、排水の水勢や自重によって、逆流防止弁本体の下方の閉塞部が内側から押し広げられ、下方の筒状部材の内部に排水が排出され、そのまま接続されている排水配管を通過して下水側等に排出される。又、排水が完了すると、逆流防止弁内部の水量が充分少なくなった時点で、逆流防止弁の弾性により閉塞部が再び閉塞し、排水の排出が完了する。
そして、逆流防止弁は排水配管の流路中に配置されるものであるから、逆流防止弁が滑落した場合、配管が逆流防止弁によって詰まる恐れがあるとともに、排水配管内に滑落した逆流防止弁を回収することは非常に困難であった。
って、
弾性を有する素材からなり、
内部に開口部を備えた環状部、該開口部側の内周面に、内周に沿って内側にのみ突出するようにして全周に備えた鍔部、からなる環状弾性体と、
硬質の素材からなる筒体部と、
該筒体部の端部に備えられる、外形形状に沿って外側に突出するようにして全周に備えた、環状弾性体の開口部の内周形状に合致する外周形状を備えた突条部と、
環状弾性体の開口部の外周形状と略同一の内周形状を備えたリング部、及び該リング部内周面に、内周に沿って内側に突出するようにして全周に備えた押さえ部、からなるリング体と、
からなり、
環状弾性体の開口部内に、筒体部の突条部を収納し、鍔部と突条部とが当接した状態で、リング体のリング部を、環状弾性体の開口部の外周に外嵌し、更に押さえ部を鍔部に当接させることで、環状弾性体の開口部を、筒体部の突条部と、リング体とで挟持固定することを特徴とする、環状弾性体の固定構造である。
って、
弾性を有する素材からなり、
内部に開口部を備えた環状部、該開口部側の内周面に、内周に沿って内側に突出するようにして全周に備えた鍔部、からなる環状弾性体と、
硬質の素材からなる筒体部と、
該筒体部の端部に備えられる、外形形状に沿って外側に突出するようにして全周に備えた、環状弾性体の開口部の内周形状に合致する外周形状を備えた突条部と、
環状弾性体の開口部の外周形状と略同一の内周形状を備えたリング部、及び該リング部内周面に、内周に沿って内側に突出するようにして全周に備えた押さえ部、からなるリング体と、
からなり、
環状弾性体の開口部内に、筒体部の突条部を収納し、鍔部と突条部とが当接した状態で、リング体のリング部を、環状弾性体の開口部の外周に外嵌し、更に押さえ部下面を鍔部上面に当接させることで、環状弾性体の開口部を、筒体部の突条部と、リング体とで挟持固定することを特徴とする、環状弾性体の固定構造である。
請求項4に記載の本発明によれば、リング体によって鍔部が上下方向に挟持されることにより、より環状弾性体及びリング体の滑落を防止することができる。
請求項5及び請求項6に記載の本発明によれば、リング体の施工性を向上させることが可能となる。
請求項7に記載の本発明によれば、 環状弾性体の構成を明確化することが可能となる。
排水金具200は金属製の筒状部材であって、上端において外向きに突出するフランジ部分を有するとともに、内周に金属製の目皿300を有しており、排水金具200内周に形成された内向きフランジに、目皿300の下端に形成された突起を係合させることによって目皿300を固定している。
ここで、閉塞部14について詳述すると、当該閉塞部14は自身の弾性により対向する面同士の当接状態が維持されることによって閉塞しており、逆流防止弁1の上流側から下流側に向けて気体や流体が通過しない限りにおいて流路の閉塞を維持している。
称となる位置に2箇所形成されている。又、図3に示すように、係合部22同士の間には溝部23が形成されている。又、筒体部2はその側面下端において外側に突出する突条部24と、当該突条部24の上方において、突条部24よりも更に外側へと突出する第二突条部25が形成されている。又、第二突条部25の上方には環状のパッキン26が嵌着されている。
尚、上記受け金具4はフランジ部41下方において断面視略三角形状のパッキン5が嵌着されている。
当該箇所に押さえ部32が配置されることにより、第二突条部25の下面にリング体3の上端が当接し、押さえ部32が鍔部12上面を下方(突条部24)に押し付ける。従って、リング部31内周と突条部24外周によって開口部11の側面が内外方向より挟持されるとともに、押さえ部32の下面と突条部24の上面によって鍔部12が上下方向より挟持される。尚、リング体3は誤挿入防止構造としての凸部33が形成されているため、リング体3の取り付け方向を誤った際には、凸部33が第二突条部25に当接し、リング体3を逆流防止弁1に外嵌することができないように形成されている。
次に、一部が床下に埋設された縦管100の上端に受け金具4を載置した状態で、排水金具200を縦管100に螺合させる。この時、当該螺合に伴い受け金具4が縦管100と排水金具200によって挟持されるが、受け金具4のフランジ部41下方に配置されたパッキン5が断面視略三角形状であることから、螺合に従い縦管100及び排水金具200の中心軸と受け金具4の中心軸が合致するように受け金具4の位置が矯正される。
次に、縦管100の露出部分及び排水金具200の外側にコンクリート等を打ち込み、排水金具200の上面と面一となる床面を形成する。
そして、排水金具200の上方より、上記のように組み立てた逆流防止弁1、筒体部2、リング体3を、受け金具4の内周に形成された凸部33が筒体部2の溝部23に合致するように挿入する。そして、被係合部43が筒体部2の上面よりも上方に位置するまで挿入した後に筒体部2を回転させることによって、係合部22と被係合部43を係合させて
逆流防止弁1を排水流路内に固定する。この時、筒体部2の外周に嵌着されたパッキン26は受け金具4の内周に当接し、筒体部2の外周と受け金具4の内周を水密に接続する。従って、排水金具200より流入した排水は全て逆流防止弁1内部に流入する。
最後に、排水金具200に目皿300を配置して施工が完了する。
一方、下流側より排水又は気体等、流体の逆流が発生した場合、傾斜部13及び閉塞部14は外側から内側に向かう応力を受けることとなり、閉塞部14の当接面同士がより強く当接して閉塞部14の閉塞が維持され、逆流防止弁1よりも上流側に、臭気や排水等が逆流することを防ぐ。従って、長期の不使用等の理由により、縦管100の下流側に形成された排水トラップ内の封水が蒸発してしまったとしても、臭気や害虫等が逆流することはない。
一方で、上記第一実施形態のように、逆流防止弁1の開口部11にリング体3が外嵌されている場合には、リング部31及び押さえ部32によって、鍔部12が変形することができない。特に、逆流防止弁1の滑落時には鍔部12の上端外側の角部分が最も大きく変形(拡径)するが、当該箇所はリング部31と押さえ部32からなるリング体3内周の角部分が覆うことにおり、変形を抑制している。即ち、逆流防止弁1の滑落は鍔部12の変形を伴うものであるため、本発明においてはリング体3によって鍔部12の変形を抑制することで、逆流防止弁1の滑落を防止している。又、押さえ部32は逆流防止弁1上端と第二突条部25との間に配置されているため、押さえ部32が楔の役割を果たし、鍔部12を上下方向に挟持するとともに、リング体3自体の滑落を防止している。従って、従来技術のように、逆流防止弁1とともにリング体3が滑落してしまうということがない。
パッキン6はゴム等の弾性体よりなる環状であって、内部に開口部61を備えた環状部63と、環状部63の上端において、全周に亘って内向きに突出する鍔部62を備えている。
防臭パイプ8は上端にフランジ部を有する略円筒状であって、施工時において、その下端が排水トラップ7の内部に貯留された排水の中に配置されることによって流路の一部を排水で満たし、臭気や害虫等の逆流を防止する。当該防臭パイプ8はフランジ部の下方において、外側に突出する突条部81を形成し、当該突条部81に環状弾性体であるパッキン6が嵌着されているとともに、パッキン6の外周に、リング体3が取り付けられている。リング体3は上記第一実施形態のリング体3と同様にリング部31、押さえ部32を有している。
上記第二実施形態においては、リング体3の押さえ部32がフランジ部とパッキン6の間に配置されており、フランジ部の下面に押さえ部32の上端が当接することにより、押さえ部32が鍔部62上面を下方に向けて押し付けている。即ち、第二実施形態においては、防臭パイプ8の上端に形成されたフランジ部が第二突条部82として機能している。
11 開口部
12 鍔部
13 傾斜部
14 閉塞部
15 環状部
2 筒体部
21 取手部
22 係合部
23 溝部
24 突条部
25 第二突条部
26 パッキン
3 リング体
31 リング部
32 押さえ部
33 凸部
4 受け金具
41 フランジ部
42 段部
43 被係合部
5、51 パッキン
6 パッキン
61 開口部
62 鍔部
63 環状部
7、71 排水トラップ
8 防臭パイプ
81 突条部
82 第二突条部
100 縦管
200 排水金具
300 目皿
Claims (7)
- 排水配管の流路中に配置される環状弾性体の固定構造であって、
弾性を有する素材からなり、
内部に開口部を備えた環状部、該開口部側の内周面に、内周に沿って内側にのみ突出するようにして全周に備えた鍔部、からなる環状弾性体と、
硬質の素材からなる筒体部と、
該筒体部の端部に備えられる、外形形状に沿って外側に突出するようにして全周に備えた、環状弾性体の開口部の内周形状に合致する外周形状を備えた突条部と、
環状弾性体の開口部の外周形状と略同一の内周形状を備えたリング部、及び該リング部内周面に、内周に沿って内側に突出するようにして全周に備えた押さえ部、からなるリング体と、
からなり、
環状弾性体の開口部内に、筒体部の突条部を収納し、鍔部と突条部とが当接した状態で、リング体のリング部を、環状弾性体の開口部の外周に外嵌し、更に押さえ部を鍔部に当接させることで、環状弾性体の開口部を、筒体部の突条部と、リング体とで挟持固定することを特徴とする、環状弾性体の固定構造。 - 排水配管の流路中に配置される環状弾性体の固定構造であって、
弾性を有する素材からなり、
内部に開口部を備えた環状部、該開口部側の内周面に、内周に沿って内側に突出するようにして全周に備えた鍔部、からなる環状弾性体と、
硬質の素材からなる筒体部と、
該筒体部の端部に備えられる、外形形状に沿って外側に突出するようにして全周に備えた、環状弾性体の開口部の内周形状に合致する外周形状を備えた突条部と、
環状弾性体の開口部の外周形状と略同一の内周形状を備えたリング部、及び該リング部内周面に、内周に沿って内側に突出するようにして全周に備えた押さえ部、からなるリング体と、
からなり、
環状弾性体の開口部内に、筒体部の突条部を収納し、鍔部と突条部とが当接した状態で、リング体のリング部を、環状弾性体の開口部の外周に外嵌し、更に押さえ部下面を鍔部上面に当接させることで、環状弾性体の開口部を、筒体部の突条部と、リング体とで挟持固定することを特徴とする、環状弾性体の固定構造。 - 上記環状弾性体の一端に、対向する側面同士が当接し、無荷重時には閉塞し、内部に一定の圧力を加えられることによって開口する閉塞部を備えて、環状弾性体を、逆流防止弁としたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の環状弾性体の固定構造。
- 筒体部に、リング体のリング部を環状弾性体の鍔部側に押圧する第二突条部を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の環状弾性体の固定構造。
- 環状弾性体をリング体の環状部に挿入する際、リング体の環状部の方向が誤っていた場合に、リング体の環状部が開口部の周囲に外嵌しないようにする、誤挿入防止構造を備えたことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の環状弾性体の固定構造。
- リング体の押さえ部を、リング体のリング部の両端に備えて、リング体をリング部のいずれの端部から環状弾性体に外嵌しても、リング体の押さえ部が鍔部に当接し、且つ環状弾性体の開口部の外周に外嵌することを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の環状弾性体の固定構造。
- 環状弾性体の開口部、リング体、筒体部が、軸方向視略円形形状を備えてなることを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の環状弾性体の固定構造。
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