JP2019152062A - 継ぎ手部材 - Google Patents
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Abstract
Description
上記逆止め弁は排水流路内において回動可能となるよう継ぎ手部材内で軸支された弁体を有している。上記弁体は無排水時において弁座に当接しており、排水流路を閉塞することで下流側からの臭気や排水等の流体、又は害虫の逆流を防いでいる。尚、下流側より流体の逆流が生じた際には、弁体に対し、弁座に押し付けられる方向に応力が加わることから、排水流路の閉塞が維持される。一方、上流側から排水が排出された際には、当該排水によって弁体が回動し、排水流路が一時的に開放されることによって下流側へと排水を排出する。即ち、上記逆止め弁は無排水時や下流側より流体の逆流が生じた際には弁体が排水流路を閉塞し、上流側より排水が生じた際には排水流路を開放するように回動する構造となっている。
又、継ぎ手部材は上部に点検口及び当該点検口を閉塞する蓋部を有しており、当該蓋部を取り外すことにより点検口から逆止め弁の着脱や継ぎ手部材内部の清掃等を行うことが可能となる。
又、逆止め弁を有する継ぎ手部材は縦引き管に接続されることもあるが、上記特許文献1に記載された継ぎ手部材は横引き管にのみ接続可能であって、縦引き管には接続することができない。そのため、縦引き管に継ぎ手部材が接続される際には、縦引き管用の継ぎ手部材が別途必要となるものであり、横引き管と縦引き管のいずれにも接続可能な継ぎ手部材が望まれていた。
壁面に形成された点検口と、
点検口を閉塞する蓋部と、
点検口より着脱可能に継ぎ手部材内部に配置され、流体の逆流を防ぐ逆止め弁と、
点検口から継ぎ手部材内部に挿入されるアダプターを備え、
前記逆止め弁はアダプターに固定される被固定部と、
被固定部から周方向外側に向けて形成された円環状の止水部を有するアンブレラ弁であることを特徴とする継ぎ手部材である。
横引き管又は縦引き管のいずれとも接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の継ぎ手部材である。
尚、本発明の継ぎ手部材は、流体の逆流を防ぐ逆止め弁を備えることから、上述した冷凍冷蔵庫や空調機器から連続する排水配管に接続される以外にも、浴槽やシンク、洗面ボウルから連続する排水配管に接続されることによって、排水トラップとして使用されても良いものである。
流入口11と流出口12は中心軸Cが合致する円筒状であって、接着により接続される横引き管の外径とほぼ同径となる内径を有している。
点検口14は継ぎ手本体10の壁面に形成された円形の開口であって、その内周には内側に向けて凸部15が形成されている。凸部15は後述する蓋部20と係合する突起であって、等間隔に4箇所形成されている。又、点検口14は蓋部20及びアダプター30が挿入された際、凸部15の下方(収納室13側)では、アダプター30に取り付けられたパッキン40が点検口14の内周全周に亘って当接しており、蓋部20が取り付けられた状態において水密に閉塞されている。
収納室13は流入口11と流出口12の間であって、図1及び図2に示すように、点検口14が上方を向いて配置されている状態において、当該点検口14の直下となる位置に形成されている。又、収納室13は内部に当接面16とガイド部17を有している。
当接面16は収納室13の上流側端部であって、流入口11との境界に形成されており、蓋部20及びアダプター30の挿入方向に対して傾斜し、図1に示すように、パッキン41を介してアダプター30と当接している。尚、当接面16は点検口14から対向する壁面(図2における下方)に進むにつれて、流入口11から流出口12へ向かうようにして傾斜している。
ガイド部17は上記当接面16と対向する位置に形成された面であって、点検口14から対向する壁面(図2における下方)に進むにつれて、流出口12から流入口11へ向かうようにして傾斜している。
爪部31は内向きに突出する爪部分を有し、上記係合部22と係合している状態において、蓋部20とアダプター30が相対回転可能となるように部材を連結する。
固定部36はアダプター30内周面から中心軸へ向けて延設された支承部によって収納室13の中心に形成された開口を備え、当該開口に逆止め弁50の被固定部52が挿通されている。
尚、後述するように、アダプター30は逆止め弁50が取り付けられた状態において、下流側端部が逆止め弁50の止水部53と当接しており、無排水時及び下流側からの逆流発生時において排水流路が閉塞されている。尚、以降においてアダプター30が上記止水部53と水密に当接する箇所を弁座37として記載する。
上記逆止め弁50が固定部36に取り付けられている状態において、逆止め弁50の中心は継ぎ手部材1の中心軸Cと合致しており、止水部53は逆止め弁50自身の弾性によって弁座37に向けて均等に応力が加えられている。従って、止水部53は自身の弾性を付勢手段として、弁座37と全周に亘って均等に当接している。そして、逆止め弁50に対して上流側から応力が加わった際には、止水部53が下流側に向けて弾性変形することによって排水流路を開放する。一方、逆流が生じた際など下流側からの応力が加わった際には、止水部53には弁座37へ向けて押し付けられる方向に応力が加わり、排水流路の閉塞を維持する。又、被固定部52は一部が膨出して形成された抜け止め部521を有しているため、上流又は下流側からの流体の流れが生じた際において、逆止め弁50が固定36より外れることは無い。
次に、アダプター30の固定部36に逆止め弁50の被固定部52を挿通し、取り付ける。この時、被固定部52は端部に向けて先細り形状となっており、容易に挿通することができる。又、逆止め弁50の止水部53は弁座37に対して全周に亘り当接する。
次に、上記蓋部20とアダプター30を点検口14から挿入し、溝部21内に凸部15が配置された状態で蓋部20を時計回りに回動させ、アダプター30と逆止め弁50を収納室13内に配置することで施工が完了する。この時、継ぎ手本体10に形成されたガイド部17とアダプター30に形成された被ガイド部35によって、アダプター30の傾斜角度や挿入方向が誘導される。又、当接面16と被当接面34がそれぞれ挿入方向に対して傾斜していることにより、挿入方向に加えられた応力の一部が当接面16と被当接面34が互いに近接する方向の応力へと変換される。これによって、当接面16と被当接面34がパッキン41を介して圧接されて水密状態となる。尚、挿入時に変換された力は当接面16と被当接面34を離間させる方向にも働くが、ガイド部17によってアダプター30が当接面16より離間することが防止されているため、確実に水密状態を維持することが可能となる。
上記施工完了時において、逆止め弁50の下端に止水部53が配置された状態となる。又、逆止め弁50が配置された個所における排水流路の底部に止水部53が配置されている。
設備機器等の使用により上流側より継ぎ手部材1に対して排水が流入すると、当該排水が上流側より逆止め弁50の止水部53に当接し、図4(a)に示すように、水圧によって止水部53が弁座37より離間されることで継ぎ手部材1内の排水流路が開放され、上記排水が下流側へと排出される。そして、上流側からの排水の流入が終了すると、逆止め弁50は自身の弾性力によって復元し、止水部53が再び全周に亘り弁座37に当接するとともに排水流路を閉塞する。この時、逆止め弁50の下端に止水部53を配置されており、止水部53は排水流路の底部に配置されていることから、排水終了時に逆止め弁50の上流における水残りを防止することができる。
一方、継ぎ手部材1の下流側より流体等の逆流が生じた場合、当該逆流した流体が逆止め弁50の止水部53と下流側より当接する。この時、図4(b)に示すように、下流側より当接した流体等は止水部53を弁座37に向けて押し付けるように応力を加えることから、排水流路の閉塞が維持される。
又、図7に示すように、継ぎ手部材1が冷凍冷蔵庫200から連続する排水配管に取り付けられた場合には、点検口14が側方を向くように取り付けを行うことにより、側方からのメンテナンスが容易となる。即ち、上記冷凍冷蔵庫200から連続する横引き管に継ぎ手部材1が取り付けられている場合、作業者は冷凍冷蔵庫200の下方より継ぎ手部材1のメンテナンスを行う。この時、継ぎ手部材1は点検口14が側方を向くように取り付けられていることにより、継ぎ手部材1の上方に配置された冷凍冷蔵庫に干渉することなく、内部の清掃等を行うことが可能となる。
尚、上記各実施形態における継ぎ手部材1は逆止め弁50のみによって逆流を防止しており、封水を使用していないことから、蓋部20の取り外しの際に使用者に排水がかかったり、周囲が排水によって汚れてしまったりすることはない。
例えば、各実施形態における蓋部20とアダプター30を一体の部材として構成しても良い。
又、継ぎ手部材1が配置される配管も、上記空調機器や冷凍冷蔵庫や浴槽やシンク、洗面ボウルから連続する排水配管以外に接続されていても良い。
10 継ぎ手本体
11 流入口
12 流出口
13 収納室
14 点検口
15 凸部
16 当接面
17 ガイド部
20 蓋部
21 溝部
22 係合部
23 把持部
30 アダプター
31 爪部
34 被当接面
35 被ガイド部
36 固定部
37 弁座
38 溝
39 パッキン
40 パッキン
41 パッキン
50 逆止め弁
51 弁体
52 被固定部
521 抜け止め部
53 止水部
541 支持部
542 開閉端部
55 ケーシング
57 鍔部
100 空調機器
110 蓋
200 冷凍冷蔵庫
Claims (3)
- 排水配管に接続される継ぎ手部材であって、
壁面に形成された点検口と、
点検口を閉塞する蓋部と、
点検口より着脱可能に継ぎ手部材内部に配置され、流体の逆流を防ぐ逆止め弁と、
点検口から継ぎ手部材内部に挿入されるアダプターを備え、
前記逆止め弁はアダプターに固定される被固定部と、
被固定部から周方向外側に向けて形成された円環状の止水部を有するアンブレラ弁であることを特徴とする継ぎ手部材。 - 前記継ぎ手部材は、
横引き管又は縦引き管のいずれとも接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の継ぎ手部材。 - 前記逆止め弁は、継ぎ手部材が横引き管に接続された際において、点検口の向きを任意の方向とした場合であっても、逆止め弁の下端に止水部を配置可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の継ぎ手部材。
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