JP5154865B2 - システムキッチン - Google Patents

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Description

本発明は、排水設備の排水側流路に設けられ、排水配管内に発生する正圧や負圧の変動圧力を緩和する正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンに関する。
排水設備を備えた排水機器としては、例えば、システムキッチンがあり、このシステムキッチンのうち、いわゆる、引き出し収納型と呼ばれるものがある。引き出し収納型のシステムキッチンは、いわゆる、観音開きや片開きの開き戸式のシステムキッチンに比較して、奥側に収納したものが取り出し易い、鍋などの重量物の出し入れが容易、収納効率が高く収納スペースを有効的に利用できるなどのメリットがあるため、近年においては、システムキッチンの主流となっている。
そして、システムキッチンのシンクの下側には排水配管が備わっており、この排水配管は、トラップを有しているのが通常である。このトラップとしては、例えば、椀トラップと呼ばれるトラップが利用されている(例えば、特許文献1参照。)。椀トラップは、本体底部から上方に立ち上がる管部と、これに上方より椀状の防臭器を覆い被せた構造になっている。
ところが、椀トラップは、トラップの直下に排水管が繋がる構造であるため、シンク下のスペースが狭くなり、引き出し収納型のシステムキッチンの場合、引き出し内の収納スペースが狭くなるという問題があった。このため、近年においては、S字トラップと呼ばれるトラップが使用されている。S字トラップは、シンク下側の配管をS字状に曲折しているため、シンク下側の奥行きスペースが広くなり、引き出しの収納スペースを広く確保できるものであるが、その反面、掃除し難いというデメリットがある。
そこで、カップ状の排水トラップ本体を有し、このトラップ本体内に略円筒形状の隔壁を設けて封水を構成するようにした、いわゆる、逆椀トラップ構造に設けた排水トラップがある(例えば、特許文献2参照。)。逆椀トラップは、設置高さを低くして引き出しスペースを確保しやすくなっており、しかも、掃除もし易くなっている。
ところで、システムキッチンから流れる排水は、宅地内の排水設備によりトイレや風呂等の他の排水機器から流れる排水と合流し、排水ます内に流れるようになっている。排水ますは、排水の合流点や分岐点に設けられ、一時的に合流した排水を貯留することで流量の調節をしながら下流側に流すようにしたものであり、この排水ますとしては、ためますやトラップますがある。台所等の排水には、トラップますが使われることがあり、このトラップますにより宅地内の排水を溜めている。
特許第3220686号公報 特開2007−120022号公報
しかしながら、システムキッチンなどの排水設備からトラップますまで排水システムを構築する場合、施工時にシステムキッチンの排水トラップと、トラップますのトラップの2つのトラップが設けられた、いわゆる2重トラップの構成になることがある。このとき、トラップます側の排水流出口がます内の排水に浸る構造になっていると、システムキッチンの排水トラップからこのトラップます内が排水に挟まれることになり、この挟まれた配管内は密封された状態となる。
この場合、この密封空間を通気することができず、この状態で配管内に通水すると、通水開始時に発生する正圧を緩和できないままの状態で、通水によって負圧も発生して排水をスムーズに行うことができなくなることがあった。このため、不安定な排水によってゴボゴボと音がしたり、排水がシンク内に溜まったりすることがあった。
特に、特許文献2のような逆椀トラップを有する排水設備用システムの場合、椀トラップやS字トラップに比較して排水口から封水位置までの距離が短いことから、トラップまでに溜まる排水が少なくなってこの排水による水頭圧が低くなり、正圧を押して排水を流すことができなくなることがある。このように、排水設備用システムが2重トラップ構造になった場合には、逆椀トラップは、椀・S字トラップに比較して排水が流れ難くなる。
本発明は、上記の実情に鑑みて鋭意研究の結果開発に至ったものであり、その目的とするところは、排水設備用システムが上流側と下流側にトラップ構造を有する場合であっても、このトラップ間における排水配管内の正負圧を緩和して円滑に排水でき、もって、この円滑な排水を維持しつつ機能性の高いトラップを設けることにより、各種の態様の排水設備用システムを設けることのできる排水設備用システムの正負圧緩和装置と正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンを提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、排水設備用シンクに設けた排水用開口部の下部に上流側トラップ部を下方に突出させて設け、この上流側トラップ部の両側で互いに対向する位置に、正圧緩和部材と負圧緩和部材を接続し、この正圧緩和部材と負圧緩和部材からなる正負圧緩和機構は、前記排水設備用シンクの下面と前記上流側トラップ部の両側面に有する空間スペースに配設され、さらに、前記上流側トラップ部の奥側側部に排水管を接続したシステムキッチンである。
請求項2に係る発明は、排水管の下流側に下流側トラップ部を設け、正負圧緩和機構により、上流側トラップ部と下流側トラップ部の間の圧力変動による正圧を吸収した後の負圧状態を緩和するようにしたシステムキッチンである。
請求項に係る発明は、負圧緩和部材は、前記上流側トラップ部に接続して常時に閉止状態の逆止弁、この逆止弁に通気弁を連接させたものである。
請求項に係る発明は、排水設備は、システムキッチンに設けたシンクであり、上流側トラップ部は、排水を貯水して封水を構成する貯水部を有する。
本発明によると、上流側と下流側にトラップ構造を有する2重トラップを有する配管システムであっても、このトラップ間の配管部分の閉塞状態の正圧を吸収し、直後の負圧状態を緩和できるため、排水の流れに悪影響を及ぼすことなく円滑に排水でき、もって、この円滑な排水を維持しながら所定構造のトラップを形成できることにより、各種の態様の排水設備を設けることができる排水設備用正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンを提供できる。これにより、特に、逆椀トラップを有するシステムキッチンに適用したときに特に顕著な効果を奏し、引き出し収納型のシステムキッチンに逆椀トラップを用いることで、良好な排水状態を確保しつつ引き出しの収納スペースを広くでき、かつ掃除をし易い機能性に優れたシステムキッチンを設けることのできる排水設備用の正負圧緩和装置である。
しかも、排水開始時に発生する正圧を吸収して確実に排水を排水配管内に呼び込むことができ、また、排水中に発生する負圧を緩和して、排水時の配管内の圧力変動に即した動作によって円滑に排水できる。
流側トラップ構造の小型の状態を維持しながら、トラップ間の空気を一時的に移動させて正負圧を緩和して排水できるため、システムキッチンに適用したときに、シンク下のスペースを広くすることができ、引き出し収納型のシステムキッチンとした場合に、引き出しを切り欠くことなく収納スペースを広く設けて機能性を高めることができる。
流側トラップ付近に正負圧緩和機構を設けることによりシンク下のスペースを有効活用でき、配管設備の省スペース化を図ることができる。
気立て管等を用いることなく配管内の正圧を吸収して圧力変動を抑えることができ、トラップの封水を保護することができる。
ンパクトな負圧緩和部材により省スペース化を図りつつ、通気機能と排水の逆止機能を発揮できる。
水構造を浅くしてコンパクト化を図ることができ、また、排水路の清掃を容易に行うことができ、良好な排水状態を常時維持できる。
特に、トラップ構造に正負圧緩和機構を配設することにより、排水時の正負圧を緩和して円滑に排水し、また、排水の逆流を確実に防ぐことができる正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンである。しかも、正負圧緩和機構をトラップに一体又は別体に付設することで排水設備を小型化でき、キッチン用シンク下の収納スペースを広く確保できることにより、例えば、引出し収納型とした場合でも、かつ、掃除も容易で機能性に優れた正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンである。また、キッチン用シンクのトラップと下流側のトラップによる2重トラップ構造になったとしても、このトラップ間に挟まれた正負圧を解消して円滑に排水できる正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンである。
しかも、排水部分の構造を浅型としてコンパクト化を図ることができ、また、排水路の清掃を容易に行うことができ、良好な排水状態を常時維持できる正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンである。
負圧緩和機構をトラップの底部より上方に配置してキッチン用シンク下の収納スペースを広く確保でき、また、この収納スペースにシステムキッチン体用引出しを設けたときにこの引出しをスムーズに開閉でき、使い勝手に優れた正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンである。更に、正負圧緩和機構を、収納スペースの開口側より着脱することができるため、排水部分の修理やメンテナンスを簡単に実施できる正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンである。
水管の設置スペースを利用して正負圧緩和機構を配設できるため、キッチン用シンク下の収納スペースを広く確保でき、また、この収納スペースにシステムキッチン体用引出しを設けたときにこの引出しをスムーズに開閉でき、使い勝手に優れた正負圧緩和装置を用いたシステムキッチンである。
以下に、本発明における排水設備用システムの正負圧緩和装置の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図4においては、排水設備用システムの一例の概略を表しており、この排水設備用システム1は、排水設備2と、この排水設備2に設けた上流側トラップ構造(上流側トラップ部)3と、排水設備2からの排水が流れる排水配管8と、排水配管8の途中に位置する下流側トラップ構造(下流側トラップ部)9を有し、正負圧緩和装置本体10は、上流側トラップ部3に排水配管8内の正負圧を緩和する正負圧緩和機構11を配設している。
上流側トラップ部3は、排水が流入する開口部4と、この開口部4の1次側に排水を溜める有底の貯水部6を有するトラップ本体5と、開口部4の上方よりこの開口部4を覆うように被せて貯水部6との間に封水を構成する被覆筒7を有し、このように、トラップ本体5の上から被覆筒7を被せることで椀トラップ構造を構成している。
排水設備2の下方には、引き出し2aがあり、このように、本例におけるシステムキッチンは、引き出し収納型としている。
また、下流側トラップ部9は、トラップ枡であり、このトラップ枡9は、図示しないが、排水配管8からの排水を一時的に貯留する貯留部を備えており、2次側からの汚臭を防ぐことが可能なトラップ構造になっている。排水配管8からの排水は、貯留部に一旦貯留された後に、別の上流側の排水管9bを流れる排水と合わさって下流側の排水管9aに流れるようになっている。
正負圧緩和機構11は、上流側トラップ部3、下流側トラップ部9の配管内に圧力変動によって生じる正圧を吸収した後に負圧状態を緩和できるようにしたものであり、本例においては、この緩和機構11を上流側トラップ部3の下流側の近接位置に設けている。
正負圧緩和機構11は、上流側トラップ部3の近接位置の下流側に、正圧を吸収する正圧緩和部材20と負圧を緩和する負圧緩和部材30を設けており、この正圧緩和部材20と負圧緩和部材30は、接続体12を介して排水設備2と排水配管8の間に取り付けている。
図1〜図3において、接続体12は、ABS等の樹脂製によって設け、下端側におねじからなるねじ接続部13を有し、また、両側に断面略矩形状の突出開口部15、16を形成し、この突出開口部15、16の先端に断面略矩形状で筒状に形成した環状突設部15a、16aを設けている。接続体12は、パッキン17を介してめねじ18aを有する継手ナット18により上流側トラップ部3の下方に接続し、更に、接続体12の下方にはねじ接続部14を介して排水配管8を螺着によって接続している。また、両側の環状突設部15a、16aには、正圧緩和部材20と負圧緩和部材30をそれぞれ取付け可能に設けている。
正圧緩和部材20は、ABS等の樹脂製のケーシング21と取付部材23、保持部材24、キャップ25、接続部材26を有している。
ケーシング21は、筒状に形成し、このケーシング21の下部には本体10に接続可能な接続部21aを有し、また、内部には、ケーシング21の内径よりも小さい外径の隔膜チューブ22を内装している。
隔膜チューブ22は、ウレタンやナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂、または、シリコンゴム、NBR等の合成ゴムからなるフィルム膜で薄膜の円筒状に形成して上下方向に伸縮自在に設けている。
隔膜チューブ22の上端部は、略環状に形成した取付部材23の円筒部23aに気密接合し、この取付部材23を、ケーシング21の上部に装着した保持部材24の上方から装着し、この上から蓋状のキャップ25のメネジ25aを保持部材24のオネジ24aに螺着してキャップ25と保持部材24の間に取付部材23を挟着した状態で一体化している。これにより、ケーシング21の上部側に隔膜チューブ22を取付け、キャップ25に形成した吸排気口25bを介して隔膜チューブ22の内側と外気とを連通させて隔膜チューブ22内に外気を吸排気可能にしている。
隔膜チューブ22の下端側は、ケーシング21内を上下動自在な自由端としており、この隔膜チューブ22内に外気が吸排気されたときにはこの自由端部が上下に伸縮する。隔膜チューブ22は、上下伸縮のストローク長を長く確保できると共に、拡縮径しやすく、繰り返し使用しても疲労破壊を生じにくい形状に設けている。
接続部材26は、断面略L字形状に形成し、一方側にケーシング21を取付け可能に開口した装着部26aを有し、また、他方側に接続体12の環状突設部15aに嵌合可能な断面略矩形状の嵌合部26bを設けている。正圧緩和部材20は、この接続部材26を介して接続体12に一体に取付けることができ、ケーシング21の内部を、接続部材26と接続体12を介して排水配管8と連通させている。
正圧緩和部材20の接続後には、隔膜チューブ22が外気と排水配管8内との空気とを仕切るように遮断するため、隔膜チューブ22に排水配管8からの正圧を作用させることが可能になっている。隔膜チューブ22は、正圧を受圧すると上方向に収縮し、この収縮により排水配管8内の正圧による変動圧力を吸収できるようにしている。
負圧緩和部材30は、ABS等の樹脂製ボデー31を有し、このボデー31の内部には、常時に閉止状態の逆止弁40と、通気弁50を設けている。また、ボデー31の側部には、接続体12の環状突設部16aに嵌合可能な断面矩形状の嵌合部31aを形成している。負圧緩和部材30は、この嵌合部31aの嵌着により接続体12に一体に取付け可能に設け、ボデー31内部を接続体12を介して排水配管8と連通させている。これにより、負圧緩和部材30は、上流側トラップ部3の下流側に近接して逆止弁40が連通し、この逆止弁40に通気弁50を連接させて構成している。
図1において、ボデー31は、略円筒形状をしており、上下部には開口部31b、31cを設けている。上部の開口部31bには、逆止弁40と通気弁50との共用部品であるABS等の樹脂製ベース体32の下部の一側に設けた嵌合筒部32aを、シール部材33を介して嵌入している。嵌合筒部32aの上部には、やや縮径して形成された流路部34を設け、この流路部34の連通部側(二次側)を突出成形して逆止弁40の樹脂製環状弁座41とすると共に、流路部34の中央には、リブ42を介して逆止弁40の弁軸45をガイドするガイド筒43を設けている。
弁軸45の下端には、逆止弁40のジスク(弁体)46を支えて弁座41に平行密着させることにより、弁座シール性を確保するためのABS等の樹脂製の円板状支持部45aが一体に設けられており、この支持部45aの上面に、EPDM等のゴム製からなる円板状ジスク46が載置されている。更に、このジスク46の上面には、このジスク46の補強のため、ABS等の樹脂製の円板状支持部45bが載置されている。
弁軸45の上端には、歯付止め輪等の係止部材45cを固定し、この係止部材45cとガイド筒43の凹部43aとの間に、スプリング47を弾発状態にて配置することにより、支持部45aに支持されたジスク46が、弁座41に対して一次側方向に付勢され、逆止弁40は、常時においては、閉止状態に保持される。
スプリング47は、ステンレス等の金属製であり、排水配管8内、すなわち、逆止弁40の二次側が負圧になった場合には、速やかにジスク46を開放して弁開となる程度の適度の弾性力を有している。このスプリング47は、逆止弁40の一次側である弁室48内に配置しており、本実施例のように逆止弁40の一次側に配置することにより、スプリング47は、排水に接液する恐れがなくなり、排水内に含まれる異物がスプリング47に絡むおそれがなく、また、排水による腐食等によるスプリング47の劣化を抑えることができ、逆止弁40の耐久性を十分に確保することができる。更に、このスプリング47は、逆止弁40が全開となった場合、貫通部の凹部43a内に収納するようにしているので、排水配管8内への通気を妨げることがない。
図3のように、逆止弁40の全開状態においては、ジスク46は、後述するキャップ49の上面近傍まで下降するようにし、ジスク46の全開全閉の動作ストローク距離を短くしつつ十分な通気量を確保している。このように逆止弁40は、排水配管8と平行状態で、且つ、別軸で隣接位置に連通して設けられていると共に、ボデー31に嵌入された嵌合筒部32a内で逆止弁40の弁室48を構成している。
一方、通気弁50は、ベース体32の下部の逆止弁40との他側に大気を流入させる環状流入口51を形成し、この流入口51の弁室48側に環状弁座52を突出形成し、この弁座52に対して自重で当接するEPDM等のゴム製の円板状ジスク53を設けている。このジスク53の中央には、このジスク53をシール状態にて密着保持するABS等の樹脂製の弁軸55を取付け、この弁軸55は、ベース体32の流入口51にリブ56を介して形成したガイド筒54に挿入している。
ガイド筒54は、ベース体32の外方に突出形成しているので、本実施形態のようにジスク53と弁軸55が一体に形成されている弁体構造の場合、ドーム体35の高さを、通気弁50のガイド筒54の長さを考慮することなくジスク53の開閉ストローク分だけ確保すればよく、ジスク53の開閉ストロークを大きくして通気量を確保しつつ、負圧緩和部材30全体をコンパクトにすることが可能となる。
蓋形状のドーム体35は、ベース体32の外周縁部にゴム製等のシール部材36を介して着脱自在に嵌着し、このドーム体32を設けることにより、逆止弁40の一次側スペースを通気弁50の弁室になるようにしている。このように、本例では、逆止弁40の一次側に排水配管8内の負圧に対して通気する通気弁50を備えている。逆止弁40の一次側スペース内には、スプリング47を配置しているので、ドーム体35内のスペースを有効に活用することができる。
ベース体32の下部の一側に設けた嵌合筒部32aの下端部位は、ボデー31の開口部31c近傍に位置しており、この下端部位に設けられためねじ部32bに、ABS等の樹脂製によって円柱状に形成したキャップ49のおねじ部49aを螺合している。ベース体32とボデー31は、シール部材36により、また、キャップ49とボデー31は、シール部材37により密封されている。これにより、ベース体32とキャップ49は一体となり、2つのシール部材36、37を介してボデー31に回動自在に内挿される。通気弁50は、ドーム体35を介して嵌合筒部32aの上部に同軸に設けられた逆止弁40の図示しない軸心を中心に回転可能になっている。なお、キャップ49の下部には、ボデー31の外径と略同径の大径部49bを有しており、ベース体32と共に嵌合筒部32aを上下拘束している。また、キャップ49やドーム体35等は、取外すことができるため、点検や清掃等のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
次に、本発明の排水設備用システムの正負圧緩和装置の上記実施形態における作用を説明する。
排水前においては、排水配管8の上・下流トラップ部3、9に挟まれた空間は、定常圧となり、このときには、図1に示すように、緩和機構11における正圧緩和部材20は、隔膜チューブ22が自重により下がって自然長の状態になり、ケーシング21内の容積は小さくなっている。一方、負圧緩和部材30は、通気弁50のジスク53が自重によって弁座52に着座し、このジスク53によって空気流入口51は閉じられた状態にある。また、逆止弁40に関しても、ジスク46がスプリング47の付勢力によって弁座41に着座し、流路部34は閉じられた状態にある。
次いで、排水設備2から排水が行われると、この排水は、上流側トラップ部3の貯水部6を介して開口部4より下流側へ流れようとする。このとき、上流側トラップ部3と下流側トラップ部9による2重トラップによって挟まれた排水配管8の空間内には、圧力変動によって正圧が生じようとする。
この場合、図2に示すように、この正圧を隔膜チューブ22の外壁(表面)側で受圧して、この隔膜チューブ22が大きく収縮してケーシング21内における排水配管8への連通領域を広げることによりこの領域内に正圧が導かれ、この正圧は吸収される。隔膜チューブ22の内面側には大気圧がかかっているが、正圧発生時には、この正圧は大気圧より高い気圧であるため、内面側の大気圧を吸排気口25bから排出しながら、殆ど抵抗の無い状態で隔膜チューブ22が収縮する。この正圧の緩和動作により、初動時の排水を排水配管8内に呼び込むようにして流入させることができる。
続いて、この排水開始により、排水配管8内に負圧が発生すると、逆止弁40の弁室48内の圧力が大気圧よりも負圧になり、この負圧により、図3に示すように、ジスク46がスプリング47の付勢力に抗して弁座41より離間すると共に、ドーム体35内の負圧状態により通気弁50のジスク53が大気圧によって持ち上げられて流入口51を開き、排水配管8内に空気が取り込まれる。これにより、上流側トラップ部3の封水を防ぎながら、排水配管8内の負圧状態を緩和して排水することができる。
また、このとき、正圧緩和部材20の隔膜チューブ22は、負圧により下方に引っ張られて元の状態まで復元する。これにより、排水配管8内に再度正圧が生じたときに自然に起動でき、速やかに正圧を緩和できる。
排水設備2への排水が停止したときには、逆止弁40のジスク46が着座すると共に、通気弁50のジスク53も着座して流入口51を閉じ、排水配管8内の臭気漏れが防がれる。また、正圧緩和部材20側においても、隔膜チューブ22が気密結合されていることにより外部に臭気を排出させることがない。
以上のように、本発明における排水設備用システムの装置本体10は、上流側トラップ部3に排水配管8内の正負圧を緩和する正負圧緩和機構11を配設していることにより、排水設備用システム1が上流側トラップ部3と下流側トラップ部9を有する2重トラップ構造を有する場合でも、水を流れ難くでき、音が発生したり、逆流したりするのを防いで円滑に排水することができる。このとき、本例のように、上流側トラップ部3が椀トラップ構造であっても、シンク下のスペースを確保しながらトラップとしての機能性を確保することができ、設置高さを低くして引き出し2aのスペースを広くでき、また、掃除を容易に行うことができるためシンク周りを清潔に保ってトラップのつまりを防ぐことができる。
よって、装置本体を逆椀トラップ構造にした場合には、この逆椀トラップ構造によるコンパクト性を生かして設置高さを低くでき、より広い引き出しスペースを確保することもできる。
図5においては、他の発明におけるシステムキッチンの一実施形態を示している。なお、この実施形態以降において、前記実施形態と同一部分は同一符号によって表し、その説明を省略する。
この発明におけるシステムキッチン体100は、キッチン用シンク100Aの排水設備101に設けたトラップ構造(上流側トラップ部102)に排水管103内の正負圧を緩和する正負圧緩和機構104を配設し、この正負圧緩和機構104は、トラップ部102に一体に付設している。また、正負圧緩和機構104を構成する負圧緩和部材30と正圧緩和部材20とは、トラップ部102の側部に互いに対向する位置に配置して、システムキッチン体用の収納部である引出し107の機能に影響を与えない当該引出し107の上方スペースに設けている。
図5に示すように、排水管103は、略く字形状に曲折した形状を呈しており、トラップ部102の奥側に配設されている。この排水管103の端部側は、トラップ部102に接続されている。
このシステムキッチン体100のトラップ部102は、図6に示すように、排水が流入する開口部105の2次側に上方の開口した器状部材106を装着し、この器状部材106に流れる排水を貯水して封水を構成する貯水部108を有するトラップ構造であり、いわゆる、逆椀トラップ構造に設けている。これにより、椀トラップよりも浅型形状に設けている。
これらにより、システムキッチン体100は、正負圧緩和機構104の設置高さを低くでき、且つ、排水管103をこの正負圧緩和機構104の奥側に位置させることができる。このため、引出し107の容積を大きくすることができ、この引出し107の収納スペースを広く確保することができる。
図7においては、他の発明におけるシステムキッチンの他の実施形態を示している。
このシステムキッチン体110は、正負圧緩和機構111を構成する負圧緩和部材30と正圧緩和部材20とは、トラップ部112に接続される排水管113に互いに対向する位置に配置して、システムキッチン体用の収納部である引出し107の機能に影響を与えない当該引出し107の奥側スペースに設けている。これにより、引出し107の収納スペースを広く確保でき、しかも、引出し107の奥側の配管スペースの幅Wが、例えば、約10cmの狭い寸法である場合にも正負圧緩和機構111を配設できるため、より広い収納スペースを得ることもできる。
また、このシステムキッチン体110におけるトラップ部112は、図8に示すように、前記トラップ部102と同様の逆椀トラップ構造を呈し、開口部105の2次側に器状部材106を設けて貯水部108を有する構造に設けている。なお、このシステムキッチン体110についても、前記システムキッチン体100と同様に、正圧緩和部材20と負圧緩和部材30をトラップ部112と一体に設けてもよい。
更に、このシステムキッチン体110は、図示しないが、正圧緩和部材と負圧緩和部材の上下の設置位置をずらして、これらの緩和部材が水平方向に対して互い違いになるような正負圧緩和機構とすることもでき、この場合、互いの部材を干渉させることなく回転して位置を調節することができる。これにより、この正負圧緩和機構を、配管スペースの状況などに柔軟に対応して設置できる。
なお、図示しないが、何れの場合であっても、正負圧緩和装置は、上流側トラップ構造の近接位置の下流側に正負圧緩和機構を設ける場合に、負圧緩和部材として、通気弁を省略して、常時に閉止状態となる逆止弁のみを設けるようにしてもよい。この場合、この逆止弁は、排水管の下流側からの逆流を防ぐ機能と、排水管の負圧状態を解除するための通気弁機能とを兼用でき、正負圧緩和装置のコンパクト化を図ることができる。
また、上記各実施形態においては、正負圧緩和装置を、キッチン用シンクの上流側トラップ部の近接位置に別体に取付ける場合を説明したが、正負圧緩和装置は、キッチン用シンクの上流側トラップ部に対して一体に設けるようにしてもよい。この場合、接続体を省略化できることで配管構造を簡略化でき、正負圧緩和機構を省スペース化しながら取付けできるため、引き出し収納型のシステムキッチンの引き出し内の収納スペースをより一層拡大することができる。
更に、正負圧緩和装置は、上記実施形態のようなシステムキッチンのシンク以外の排水設備にも適用することができ、例えば、風呂、トイレ、洗面所などの各種の排水設備の上流側トラップ構造の下流側に対して、シンクの場合と同様に配設することができる。
本発明の排水設備用システムの正負圧緩和装置の一実施形態を示した断面図である。 図1における正負圧緩和装置の正圧緩和部材が作動した状態を示した断面図である。 図1における正負圧緩和装置の負圧緩和部材が作動した状態を示した断面図である。 排水設備用システムを示した概略図である。 他の発明のシステムキッチンの一実施形態を示した模式図である。(a)は、システムキッチンの一実施形態を示した平面図である。(b)は、(a)におけるA方向矢視図である。(c)は、(a)におけるB方向矢視図である。 図5における正負圧緩和機構を示した断面図である。 他の発明のシステムキッチンの他の実施形態を示した模式図である。(a)は、システムキッチンの他の実施形態を示した平面図である。(b)は、(a)におけるC方向矢視図である。(c)は、(a)におけるD方向矢視図である。 図7(c)における正負圧緩和機構付近を示した断面図である。
符号の説明
1 排水設備システム
2 排水設備
3 上流側トラップ部
6 貯水部
8 排水管
9 下流側トラップ部
10 正負圧緩和装置本体
11 正負圧緩和機構
20 正圧緩和部材
21 ケーシング
21a 接続部
22 隔膜チューブ
25 キャップ
25b 吸排気口
30 負圧緩和部材
40 逆止弁
50 通気弁
100、110 システムキッチン体
102、112 トラップ部
107 引出し(収納部)

Claims (4)

  1. 排水設備用シンクに設けた排水用開口部の下部に上流側トラップ部を下方に突出させて設け、この上流側トラップ部の両側で互いに対向する位置に、正圧緩和部材と負圧緩和部材を接続し、この正圧緩和部材と負圧緩和部材からなる正負圧緩和機構は、前記排水設備用シンクの下面と前記上流側トラップ部の両側面に有する空間スペースに配設され、さらに、前記上流側トラップ部の奥側側部に排水管を接続したことを特徴とするシステムキッチン
  2. 前記排水管の下流側に下流側トラップ部を設け、前記正負圧緩和機構により、前記上流側トラップ部と前記下流側トラップ部の間の圧力変動による正圧を吸収した後の負圧状態を緩和するようにした請求項1記載のシステムキッチン
  3. 前記負圧緩和部材は、前記上流側トラップ部に接続して常時に閉止状態の逆止弁、この逆止弁に通気弁を連接させた請求項1又は2に記載のシステムキッチン
  4. 前記排水設備は、システムキッチンに設けたシンクであり、前記上流側トラップ部は、排水を貯水して封水を構成する貯水部を有する請求項1に記載のシステムキッチン
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