JP6075026B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光走査装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1の光走査装置は、コリメータレンズによって、レーザアレイと回転多面鏡の反射面とをアフォーカルで且つ共役な関係とし、第1、第2のシリンダミラーによって、回転多面鏡の反射面と感光体ドラムの周面の走査位置とを、アフォーカルで且つ共役な関係としている。
特許文献2の光走査装置は、複数の発光部を有する光源手段と、光束を偏向走査する偏向面を有する回転多面鏡と、光束を偏向面上に結像させる第1の光学系と、光束を被走査面上に結像させる第2の光学系と、を有している。第1の光学系の光軸は、偏向面の偏向軸に垂直な面に対して副走査断面内において特定の角度を有するように配置されている。
特許文献3の光走査装置は、レーザ装置から射出された複数のレーザ光を偏向手段である回転多面鏡の同じ反射面で反射させ、反射面の移動によって被走査面である感光体ドラムの周面上を走査する。回転多面鏡の反射面から被走査面までの間には、fθレンズと、第1のシリンダーレンズと、入射調整ミラーと、第2のシリンダーレンズと、が設けられている。この入射調整ミラーを副走査方向と対応する方向に角度を調整して、第2のシリンダーレンズへの入射角度を調整している。
特開2001−215423号公報 特開2009−008896号公報 特開2010−008605号公報
本発明は、樹脂製の光学部材を用いて、副走査方向において、走査手段で走査された光ビームを被走査面に平行に入射させると共に、光源間の走査線の位置ずれを抑制しつつ、良好に結像させることができる光走査装置及び画像形成装置を得ることを目的とする。
本発明の請求項1に係る光走査装置は、被走査面の主走査方向に間隔をあけて複数設けられた発光部の列が副走査方向に複数配置され、光ビームを出射する光源と、回転軸を中心として周方向に並んだ複数の反射面を備え、複数の前記発光部から発せられた光ビームの光軸方向が該反射面と直交する方向に対して傾斜するように前記反射面に光ビームが入射されると共に、回転して光ビームを前記主走査方向に走査する走査手段と、樹脂製の複数の光学部材を含み、前記走査手段と前記被走査面との間に配置され、複数の光ビームのそれぞれの光軸が平行となるように複数の光ビームを前記被走査面に入射させる光学系と、前記光学系に設けられ、複数の前記光学部材の入射面、出射面のうち少なくとも3面以上が、前記主走査方向の光軸の位置での前記副走査方向の曲率と、前記主走査方向の光軸から離れた位置での前記副走査方向の曲率とが異なり、前記被走査面の光ビームの走査線の前記副走査方向の位置ずれを補正する補正手段と、を有し、前記副走査方向における最外位置の2箇所の前記発光部から発せられた光ビームの前記反射面への入射角度をθp in 1[rad]、θp in 2[rad]として、|θp in 1−θp in 2|>0であり、前記副走査方向における最外位置の2箇所の前記発光部から発せられた光ビームの前記被走査面への入射角度をθo1[rad]、θo2[rad]、前記被走査面における解像度をD[dpi]として、前記入射角度θo1と前記入射角度θo2との差である前記副走査方向の複数の光ビームの入射角度差Δθo[rad]が(6)式を満たす構成とされ、

前記入射面及び前記出射面のうち少なくとも3面の曲率半径R(y)は、前記副走査方向における光軸の位置での前記主走査方向の面形状をZ(y)、X方向の曲率をCUX(y)として、(10)式で表される


本発明の請求項2に係る光走査装置は、被走査面の主走査方向に間隔をあけて複数設けられた発光部の列が副走査方向に複数配置され、光ビームを出射する光源と、回転軸を中心として周方向に並んだ複数の反射面を備え、複数の前記発光部から発せられた光ビームの光軸方向が該反射面と直交する方向に対して傾斜するように前記反射面に光ビームが入射されると共に、回転して光ビームを前記主走査方向に走査する走査手段と、複数の樹脂製の光学部材を含み、前記走査手段と前記被走査面との間に配置され、複数の光ビームのそれぞれの光軸が平行となるように複数の光ビームを前記被走査面に入射させる光学系と、を有し、前記複数の樹脂製の光学部材の入射面、出射面のうち少なくとも3面の曲率半径R(y)は、前記副走査方向における光軸の位置での前記主走査方向の面形状をZ(y)、X方向の曲率をCUX(y)として、(10)式で表される


本発明の請求項に係る画像形成装置は、外周面が帯電される前記被走査面としての感光体と、前記感光体の外周面に光ビームを走査する請求項1又は請求項に記載の光走査装置と、前記光走査装置の光ビームにより形成された前記感光体上の潜像を現像剤で現像し、記録媒体に転写して画像を形成する画像形成部と、を有する。
請求項1、2の発明は、樹脂製の光学部材を用いず且つ走査手段に光ビームを平行に入射させる構成に比べて、樹脂製の光学部材を用いて、副走査方向において、走査手段で走査された光ビームを被走査面に平行に入射させると共に、光源間の走査線の位置ずれを抑制しつつ、良好に結像させることができる。
請求項の発明は、走査線の副走査方向の位置ずれを補正しない光走査装置を用いる構成に比べて、樹脂製の光学部材を用いて画像形成するときの画像不良を抑制することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の全体構成図である。 本実施形態に係る光走査装置の構成図である。 本実施形態に係る光源の模式図である。 本実施形態の感光体に対する第2fθレンズの位置の変更を示す模式図である。 本実施形態に係る光源からポリゴンミラーまでの模式図である。 本実施形態に係るポリゴンミラーから感光体までの模式図である。 本実施形態に係る光走査装置によるポストポリゴン倍率と感光体へのレーザ光の入射角度との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る感光体が光の進行方向に偏心したときのレーザ光の副走査方向のずれ量を示す模式図である。 本実施形態に係るポリゴンミラーへのレーザ光の入射角度を変えたときの感光体へのレーザ光の入射角度の変化を示すグラフである。 本実施形態に係る複数の発光部から感光体までの光路を示すグラフである。 本実施形態に係る第1fθレンズ及び第2fθレンズにおける拡張yトーリック面の面形状Z(y)を示す模式図である。 (A)本実施形態に係る第1fθレンズの各走査位置における曲率とレンズパワーを示すグラフである。(B)本実施形態に係る第2fθレンズの各走査位置における曲率とレンズパワーを示すグラフである。 (A)本実施形態に係る各発光部の感光体上のサジタルビーム径を示すグラフである。(B)本実施形態に係る各発光部の感光体上のタンジェンシャルビーム径を示すグラフである。 (A)本実施形態に係る各発光部のサジタル面側におけるデフォーカス量を示すグラフである。(B)本実施形態に係る各発光部のタンジェンシャル面側におけるデフォーカス量を示すグラフである。 (A)本実施形態に係る各発光部のリードレジを示すグラフである。(B)本実施形態に係る各発光部の倍率誤差を示すグラフである。 (A)本実施形態に係る各発光部の副走査方向のギャップ量を示すグラフである。(B)本実施形態に係る各発光部から出射されたレーザ光の感光体への副走査方向の入射角度を示すグラフである。
本発明の実施形態に係る光走査装置及び画像形成装置の一例について説明する。
(全体構成)
図1には、本実施形態の一例としての画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、記録媒体の一例としての記録用紙Pが収容される用紙収容部12と、帯電器13によって外周面が帯電される被走査面の一例としての感光体14と、感光体14の外周面に光ビームの一例としてのレーザ光Bを走査する光走査装置100と、光走査装置100のレーザ光Bにより形成された感光体14上の潜像を現像剤(トナー)で現像し、記録用紙Pに転写して画像を形成する画像形成部20と、を含んで構成されている。
さらに、画像形成装置10は、用紙収容部12から画像形成部20へ記録用紙Pを搬送する搬送部16と、画像形成部20によって形成されたトナー画像を記録用紙Pに定着させる定着装置40と、定着装置40によってトナー画像が定着された記録用紙Pが排出される排出部(図示省略)と、画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部50と、を有している。
また、画像形成装置10は、一例として、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色又はブラック(K)単色を用いて画像形成する構成となっており、帯電器13、感光体14、後述する一次転写ロール26、後述するクリーニングユニット28、及び光走査装置100が、各色毎に1つ設けられている。そして、後述する中間転写ベルト24の移動方向に沿って、各部材がシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に配置されている。なお、各部材の構成は、トナー色に関わらず同様の構成となっているため、以後の説明では、トナー色を区別する必要がある場合に符号の最後にC、M、Y、Kを記載し、区別する必要が無い場合にC、M、Y、Kの記載を省略する。
画像形成部20は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナーで感光体14の外周面の潜像を現像する現像ユニット22C、22M、22Y、22Kと、現像ユニット22C、22M、22Y、22Kで形成されたトナー画像が順次転写される中間転写ベルト24と、現像ユニット22C、22M、22Y、22Kで形成されたトナー画像を中間転写ベルト24に転写する一次転写ロール26と、中間転写ベルト24に転写されたトナー画像を記録用紙Pに転写する二次転写ロール32と、を有している。
感光体14は、導電性の支持体の表面に感光層を設けた構成とされており、静電潜像(潜像の一例)を保持するとともに予め設定された回転速度で回転するようになっている。また、各感光体14の周囲には、感光体14の回転方向(図示の時計周り方向)の上流側から順に、帯電器13、現像ユニット22、クリーニングユニット28が設けられている。そして、光走査装置100から入射したレーザ光Bは、帯電器13と現像ユニット22との間で感光体14の外周面に入射するようになっている。
帯電器13は、一例として、スコロトロン方式の帯電器であり、電圧を印加することで生じた放電によって、感光体14の外周面をトナーの帯電極性と同じ極性(一例としてマイナス極性)で帯電させる。
現像ユニット22は、回転可能に設けられ感光体14へ現像剤(一例として、トナー)を供給する現像ロール22Aと、現像ロール22Aへ付与される現像剤を攪拌しながら循環搬送する複数の搬送部材22Bと、を有している。
クリーニングユニット28は、クリーニングブレード(図示省略)及びブラシロール28Aを有しており、感光体14の外周面に付着している一次転写後の残留トナーや紙粉などを掻き取るようになっている。
中間転写ベルト24は、中間転写ベルト24の内側で二次転写ロール32と対向する対向ロール34と、中間転写ベルト24を矢印A方向(図示の反時計回り方向)に駆動する駆動ロール36と、複数の支持ロール38とによって支持されている。そして、中間転写ベルト24は、感光体14と接触しながら一方向(矢印A方向)へ循環移動するようになっている。
一次転写ロール26は、中間転写ベルト24を挟んで感光体14と対向している。一次転写ロール26と感光体14との間には、感光体14上のトナー画像が中間転写ベルト24に一次転写される一次転写位置(図示省略)が形成される。この一次転写位置において、一次転写ロール26が、感光体14の表面(外周面)のトナー画像を圧接力と静電力とにより中間転写ベルト24に転写するようになっている。
二次転写ロール32は、既述のように、中間転写ベルト24を挟んで対向ロール34と対向している。二次転写ロール32と対向ロール34との間には、中間転写ベルト24上のトナー画像が記録用紙Pに二次転写される二次転写位置(図示省略)が形成される。
搬送部16は、用紙収容部12に収容された記録用紙Pを送り出す送出ロール17と、送出ロール17によって送り出された記録用紙Pを二次転写位置へ挟持搬送する複数の搬送ロール対19と、を備えている。なお、複数の搬送ロール対19のうち、二次転写ロール32に最も近い位置にあるものが、設定したタイミングで記録用紙Pを二次転写位置へ送り込む位置合せロール対19Aとなっている。
定着装置40は、二次転写位置よりも搬送方向の下流側に設けられており、内部に熱源(一例としてハロゲンランプ)を有する加熱ロール42と、加熱ロール42とともに記録用紙Pを挟んで加圧する加圧ロール44と、を有している。加熱ロール42は、記録用紙Pのトナー画像面側に設けられている。
二次転写位置よりも搬送方向の下流側であって、且つ定着装置40よりも搬送方向の上流側には、定着装置40に記録用紙Pを搬送する搬送ベルト37が設けられている。搬送ベルト37は、駆動ロール39A及び支持ロール39Bによって周回移動可能に支持されている。
(画像形成動作)
以上の構成により、画像形成装置10では、まず、用紙収容部12から送り出された記録用紙Pが、搬送ロール対19(位置合せロール対19A)によって二次転写位置へ送り込まれる。
一方、中間転写ベルト24には、各感光体14の外周面に形成された各色のトナー画像が重ねられて多色画像が形成される。そして、中間転写ベルト24上に形成された多色画像が、二次転写位置へ送り込まれた記録用紙P上に転写される。
多色画像が転写された記録用紙Pは、定着装置40へ搬送され、転写された多色画像が定着装置40により定着される。そして、多色画像が定着された記録用紙Pは、用紙排出部(図示省略)へ排出される。このようにして、画像形成装置10の一連の画像形成動作が行われる。
(要部構成)
次に、光走査装置100について説明する。
図2に示すように、光走査装置100は、光ビームの一例としてのレーザ光Bを出射する光源102と、回転してレーザ光Bを感光体14の主走査方向(図示のY方向)に走査する走査手段の一例としてのポリゴンミラー104と、ポリゴンミラー104と感光体14との間に配置された光学系110と、光学系110に設けられ、感光体14におけるレーザ光Bの走査線の副走査方向(感光体14の回転を展開した方向である図示のX方向)の位置ずれを補正する補正手段の一例としての入射面S1、S3、及び出射面S2、S4と、を含んで構成されている。なお、X方向とY方向は直交しており、さらに、X方向及びY方向に対して直交する方向をZ方向(光が進行する方向)とする。
また、光走査装置100には、光源102とポリゴンミラー104との間、即ち、光源102からポリゴンミラー104までの光路中に、レーザ光Bの進行方向(照射方向)に沿って、コリメータレンズ106、ハーフミラー107、シリンダーレンズ108が、この順で設けられている。
図3に示すように、光源102は、Y方向(感光体14(図2参照)の主走査方向)に中心間隔(Δd1とする)をあけて複数設けられた発光部102Aの列が、X方向(副走査方向)に中心間隔(Δd2とする)をあけて複数配置された構成となっている。一例として、光源102は、複数の発光部102Aが二次元状に配置されており、Y方向に4個並べられた列が、X方向に8列設けられた計32個の発光部102Aを有している。
なお、Y方向に4個並ぶ発光部102Aは、一例として、Y方向に対して角度θ1=11.3[°]程度傾いた直線E上で並んでいる。また、一例として、中心間隔Δd1=35[μm]、中心間隔Δd2=18[μm]となっており、1つの直線E上の隣り合う発光部102Aについて、X方向の中心間隔Δd3=4.5[μm]となっている。発光部102Aのレーザ光Bの波長は、一例として、785[nm]となっている。
さらに、図3では、原点P0を複数の発光部102Aの重心位置に設定しており、図示の左上の発光部102AをP1(1,1)、左下の発光部102AをP2(1,8)、右上の発光部102AをP3(4,1)、右下の発光部102AをP4(4,8)としている。ここで、P1(1,1)の発光部102AとP4(4,8)の発光部102Aが、X方向で最も外側に位置する発光部102Aとなっている。
図2に示すように、ポリゴンミラー104は、X方向を軸方向とする回転軸104Aを中心とする周方向に並んだ複数の反射面104Bを備えており、回転してレーザ光Bを感光体14のY方向に走査するように構成されている。
また、図5に示すように、ポリゴンミラー104では、複数の発光部102Aから発せられたレーザ光B(B1、B2)の光軸方向(図示の矢印J1、J2方向)が、反射面104Bと直交する方向(図示のZ方向)に対して入射角度θpin(θpin1、θpin2)で傾斜するように、反射面104Bにレーザ光Bが入射される。
詳細には、図5では、X方向で最外位置P1の発光部102Aから発せられるレーザ光をB1、最外位置P4の発光部102Aから発せられるレーザ光をB2で表している。また、レーザ光B1、B2の光軸方向をJ1、J2で表している。そして、一例として、レーザ光B1の光路と、レーザ光B2の光路は、原点P0を通るZ軸を中心として対称となっている。さらに、レーザ光B1の反射面104Bへの入射角度をθpin1、レーザ光B2の反射面104Bへの入射角度をθpin2としている。なお、入射角度θpin1、θpin2の詳細については後述する。
図2、図5、図6に示すように、光走査装置100における光源102からポリゴンミラー104までの間では、光源102から射出された複数のレーザ光Bが、コリメータレンズ106で平行光に変換され、スリット部材(図示省略)のスリットを通過することで予め定められた断面形状に整形されるようになっている。なお、コリメータレンズ106は、コリメータレンズ106の像側(レーザ光Bの進行方向下流側)の焦点位置でレーザ光Bを交差するように収束する。そして、図2に示すように、成形された複数のレーザ光Bは、一部がハーフミラー107で反射されると共に、一部以外がハーフミラー107を透過するようになっている。
ハーフミラー107によって反射されたレーザ光Bは、集光レンズ105によって集光され、光量検知センサ109に入射するようになっている。そして、光量検知センサ109が検知したレーザ光Bの光量から、光源102における光量が検出され、出力が調整されるように構成されている。一方、ハーフミラー107を透過した複数のレーザ光Bは、シリンダーレンズ108によって副走査方向へ集光され、ポリゴンミラー104の反射面104Bに入射する。
(光学系110の構成)
図2に示すように、光学系110は、樹脂製の光学部材の一例としてのプラスチック製の第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114を含んでおり、ポリゴンミラー104と感光体14との間に第1fθレンズ112、第2fθレンズ114の順で配置されている。そして、詳細は後述するが、光学系110は、複数のレーザ光Bのそれぞれの光軸が平行(以後、アフォーカル系という)となるように、複数のレーザ光Bを感光体14に入射させるように構成されている。これは、感光体14が、偏心などにより結像方向で位置がずれても、複数のレーザ光Bが感光体14に平行に入射していれば、複数のレーザ光Bの間隔は変わらないためである。
さらに、光学系110には、第2fθレンズ114を通ったレーザ光Bを感光体14に向けて反射する反射ミラー116が設けられている。なお、図2では、第2fθレンズ114、反射ミラー116、及び感光体14を同一平面で示しているが、実際は、図1に示すように、反射ミラー116が、第2fθレンズ114からのレーザ光Bを感光体14に向けてほぼ角度90°で反射している(図1では、第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114を省略している)。
(第1fθレンズ及び第2fθレンズ)
次に、第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114の設定について説明する。
感光体14への複数のレーザ光Bの入射について、第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114で副走査方向にパワーを持たせてアフォーカル系を達成する構成について検討する。
図4に示すように、第1fθレンズ112の入射面S1のY方向中央位置を基準位置Mとして、基準位置Mからの第2fθレンズ114の入射面S3のY方向中央位置までの距離をLA、LB、LC(LA<LB<LC)とする。そして、距離LA、LB、LCにおいて第2fθレンズ114に必要とされる有効域(Y方向の幅W)をW1、W2、W3とする。第2fθレンズ114は、感光体14に近づくほど有効域が長くなるので、W1<W2<W3となる。一例として、LA=51[mm]、LB=90[mm]、LC=130[mm]であり、W1=182[mm]、W2=253[mm]、W3=326[mm]とする。
図7には、ポリゴンミラー104(図4参照)に入射する複数のレーザ光Bの入射角度をほぼ0[rad](平行)とした状態で、ポストポリゴン倍率を変更したときの感光体14(図4参照)へのレーザ光Bの入射角度の変化がグラフで示されている。ポストポリゴン倍率とは、第1fθレンズと第2fθレンズの焦点距離で決まるポリゴンミラー104上の像に対する感光体14(図4参照)上の像の副走査方向の比率(倍率)である。なお、図7では、有効域をW1、W2、W3と変えており、即ち、第2fθレンズ114(図4参照)の位置(距離)をLA、LB、LCと変えている。
図7に示すように、第2fθレンズ114(図4参照)が感光体14(図4参照)から離れた有効域W1(182[mm])の場合では、ポストポリゴン倍率を変化させても曲線が入射角度0[rad]の線と交差せず、入射角度0[rad](像面アフォーカル)とはならない。即ち、第2fθレンズ114を感光体14側(像面側)に配置しないと、近軸でアフォーカルな解が達成されないことが分かった。
一方、近軸でアフォーカルな解が達成される場合とは、有効域W3(326[mm])のグラフのように0[rad]の線に交差する場合である。これにより、像面アフォーカルとするには、第2fθレンズ114を有効域W3となる位置に配置すればよいことになる。
しかし、この場合、有効域Wが200[mm]を超えることになり、即ち、第2fθレンズ114の全長が長くなるため、樹脂を採用すると、個取り少、成型機大といったコスト面での問題だけでなく、第2fθレンズ114が反り易くなるといった性能面での問題が生じる。
ここで、図4において、有効域W1となる位置に第2fθレンズ114を配置し、ポリゴンミラー104へのレーザ光Bの入射角度θpin[rad]を変化させたときの感光体14へのレーザ光Bの入射角度(Y−Z面での角度)θo[rad]を確認したところ、図9に示すグラフが得られた。なお、この例では近軸にて計算しており、ポストポリゴン倍率β=−1.322を選択している。
図9に示すように、ポリゴンミラー104(図4参照)へのレーザ光Bの入射角度θpinを変えたとき、感光体14(図4参照)への入射角度θoが線形的に変化し、入射角度θo=0[rad]となる条件が存在することが分かった。このため、図4において、第2fθレンズ114をLA=51[mm](有効域W1)に配置して、ポリゴンミラー104へのレーザ光Bの入射角度を0[rad]から変更する(傾ける)ことにした。
(光源からポリゴンミラーまでの構成)
図5には、既述のように、光源102、コリメータレンズ106、シリンダーレンズ108、ポリゴンミラー104の配置が模式図として示されている。
ここで、光源102のX方向(副走査方向)の最大距離(最外位置P1の発光部102Aと最外位置P4の発光部102AとのX方向の距離)をds[mm]、光源102のX方向における最外位置P1、P4の発光部102Aからのレーザ光B1、B2の出射角度をθs1、θs2(=0[rad])、ポリゴンミラー104(反射面104B)上でのレーザ光BのY方向最大距離をdp[mm]、ポリゴンミラー104(反射面104B)上でのレーザ光B1、B2のX方向における最外位置での入射角度をθpin1、θpin2[rad]とする。なお、レーザ光B1、B2を区別しない場合は、入射角度θpinと記載する。
また、コリメータレンズ106の焦点距離をfcol[mm]、シリンダーレンズ108の焦点距離をfcyl[mm]、Z方向におけるコリメータレンズ106とシリンダーレンズ108との間の距離(主点間距離)をdc[mm]とする。さらに、コリメータレンズ106後のレーザ光Bは、シリンダーレンズ108によりポリゴンミラー104上で副走査方向に結像させるものとする。この場合、近軸計算の式より、(1)式及び(2)式が得られる。

(ポリゴンミラーから感光体までの構成)
次に、図6には、ポリゴンミラー104、第1fθレンズ112、第2fθレンズ114、感光体14の配置が模式図として示されている。なお、反射ミラー116(図2参照)の図示は省略している。
ここで、感光体14(像面)上でのレーザ光B1、B2のX方向(副走査方向)の最大距離をdo[mm]、光源102のX方向における最外位置P1、P4(図5参照)の発光部102Aからのレーザ光B1、B2の感光体14上での入射角度をθo1、θo2(=0[rad]狙い)とする。また、第1fθレンズ112の焦点距離をf1[mm]、第2fθレンズ114の焦点距離をf2[mm]、Z方向におけるポリゴンミラー104と第1fθレンズ112との間の距離(主点間距離)をd1[mm]、第1fθレンズ112と第2fθレンズ114との間の距離(主点間距離)をd2[mm]、第2fθレンズ114と感光体14との間の距離(主点間距離)をd3[mm]とする。
この場合、近軸計算の式より、(3)式及び(4)式が得られる。なお、ポリゴンミラー104へのレーザ光B1の入射角度の絶対値|θpin1|は、ポリゴンミラー104からのレーザ光Bの出射角度の絶対値|θpout1|と等しい。同様に、レーザ光B2の入射角度の絶対値|θpin2|は、ポリゴンミラー104からのレーザ光Bの出射角度の絶対値|θpout2|と等しい。そして、θpin1とθpin2は等しくない(|θpin1−θpin2|>0)。即ち、ポリゴンミラー104の反射面104Bに対して、レーザ光B1、B2は平行に入射しない。なお、(3)式及び(4)式では、レーザ光B1、B2の区別をなくして、単にθo、θpoutと記載している。

(感光体上の設定条件)
図6において、感光体14上(外周面)における露光後の潜像の解像度をD[dpi]、レーザ光Bの副走査方向のビーム本数をn[本]とすると、1インチ25.4[mm]として、最大距離doは(5)式で得られる。
図8に示すように、最外のレーザ光B1、B2の主光線が感光体14に入射しており、光線進行方向(Z方向)に感光体14が偏心(偏心位置を破線の感光体14´で示す)したものとする。一例として、感光体14のZ方向の偏心量ΔZが1[mm]であり、副走査方向(X方向)における1/4ドット以上のずれ量が、画像としてユーザーの目に見えるずれ量Δdx[mm]であるとすると、X方向でのずれが認識されにくい条件は、Δdx<(25.4/D)×(1/4)となる。ここで、X方向でのずれが認識されにくくなるようにするための感光体14へのレーザ光B1、B2の入射角度差(ずれ量)Δθo(=θo1−θo2)の条件は、(6)式で得られる。
ここで、(5)式及び(6)式を満たすように、(1)式、(2)式、(3)式、及び(4)式を用いて、焦点距離fcol、fcyl、f1、f2、及び主点間距離dc、d1、d2、d3を決定すれば、感光体14へのレーザ光B1、B2の平行な入射(入射角度差Δθo=0[rad])が達成される。ただし、主点間距離d3については、既述のように、主走査方向(長手方向)のレンズ幅の制限がある。また、図2に示すように、光走査装置100では、感光体14における主走査方向のレーザ光Bの入射範囲(Sで示す)で(6)式を達成している。ここで入射範囲とは実際に画像形成で使用する範囲をいう。
本実施形態の光走査装置100における各パラメータの設定の一例として、表1に示す値を設定した。
その結果、表2に示す結果が得られた。

表2に示すように、(3)式から得られた感光体14での最大距離do=0.3276[mm]、(5)式から得られた感光体14での最大距離do=0.3280[mm]となり、誤差1μm以内でほぼ同じ値となっている。また、(4)式から得られた感光体14への入射角度θo1(=+8.333E−07[rad])と入射角度θo2(=−8.333E−07[rad])との入射角度差Δθo=0であり、(6)式から得られた2400dpiでの入射角度差Δθoの条件である0.152よりも小さいため、感光体14(像面)上での制限条件を満たしている。
図10には、光源102からの距離に対する副走査方向の高さの変化、即ち、レーザ光Bの光路が示されている。なお、図10では、光源102の複数の発光部102A(図3参照)のうち、P1(1,1)、P2(1,8)、P3(4,1)、P4(4,8)から出射された各レーザ光Bの光路が示されている。
また、図10には、光源102の位置PA、コリメータレンズ106の位置PB、シリンダーレンズ108の位置PC、ポリゴンミラー104の位置PD、第1fθレンズ112の位置PE、第2fθレンズ114の位置PF、感光体14の位置PGがそれぞれ示されている。位置PB、PC、PE、PFでは、プロットが光の進行方向に2つずつ存在しているが、これは、入射面におけるデータ、反射面におけるデータを表している。
図10から分かるように、コリメータレンズ106からシリンダーレンズ108までの距離が調整され、複数の発光部102A(図3参照)から発せられたレーザ光Bの光軸方向が反射面104B(図2参照)と直交する方向に対して傾斜するように当該反射面104Bにレーザ光Bが入射されることにより、感光体14へのレーザ光Bの平行入射が達成される。
ここで、ポリゴンミラー104へのレーザ光Bの入射角度を傾けたことによる影響として、第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114がプラスチック製のため、感光体14においてビーム間ピッチ差(BOW差)が発生してしまう。このため、本実施形態の光走査装置100では、近軸の状態を主走査方向に亘って維持する(ピッチ差を一定とする)ことを目的として、副走査方向の曲率を独立して変えられる面を第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114に導入する。
本実施形態では一例として、図2に示す第1fθレンズ112の入射面S1を拡張yトーリック面、第1fθレンズ112の出射面S2をアナモルフィック非球面、第2fθレンズ114の入射面S3及び出射面S4を拡張yトーリック面とする。ここで、第1fθレンズ112の入射面S1及び出射面S2、第2fθレンズ114の入射面S3及び出射面S4が、補正手段の一例である。つまり、光走査装置100は、第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114の入射面S1、S3、出射面S2、S4の4面(少なくとも3面以上)を用いて副走査方向の位置ずれ補正が行われる構成とされている。
(yトーリック面の構成)
図11には、yトーリック面の面形状Z(y)が実線で示されている。なお、yトーリック面とは、X方向、つまり副走査方向の曲率が一定であり、(8)式のZ(y)で表される形状をY軸の周りに回転してできる面である。
X方向の曲率をCUX(y)、光軸原点のY方向の曲率をCUYとすると、yトーリック面の面形状Z(y)について、(7)式の円の方程式が成立する。なお、面形状Z(y)は、サグ量ともいう。
また、yトーリック面の面形状Z(y)は、(8)式で表せる。
(8)式において、kはコーニック定数、Aは4次係数、Bは6次係数、Cは8次係数、Dは10次係数である。そして、X方向の曲率CUX(y)は、(9)式で表せる。
(9)式において、CX0は定数、CX1、CX2、CX3、CX4、CX5、CX6、CX7、CX8、CX9、CX10は、それぞれ1次から10次までの各次の係数である。
(拡張yトーリック面の構成)
ここで、yトーリック面では、X方向(副走査方向)の曲率を独立して設定できないので、拡張yトーリック面を設定する。拡張yトーリック面とは、Z(y)及びX方向の曲率CUX(y)を用いて(10)式により曲率半径R(y)が定義される面である。即ち、yトーリック面で独立で制御できない部分を1/CUX(y)の項を足すことで、独立制御を可能としている。なお、1/CUX(y)の項の正、負は、座標のとりかたで変わるが、ここでは一例として、負としている。
(アナモルフィック非球面の構成)
X方向の近軸の曲率をCUX、Y方向の近軸の曲率をCUY、X方向のコーニック定数をKX、Y方向のコーニック定数をKY、偶数次係数をAR、BR、CR、DR、奇数次係数をAP、BP、CP、DPとすると、アナモルフィック非球面の面形状Zは(11)式で表せる。
ここで、本実施形態では一例として、第1fθレンズ112の入射面S1、第2fθレンズ114の入射面S3、及び第2fθレンズ114の出射面S4について、各パラメータを表3のように設定している。また、第1fθレンズ112の出射面S2について、一例として、各パラメータを表4のように設定している。
表5には、第1fθレンズ112(図2参照)について、主走査方向の各走査位置における入射面S1の曲率(1/r1)、出射面S2の曲率(1/r2)、レンズ厚みt、及びレンズパワーPが示されている。レンズパワーPは、焦点距離fの逆数であり、屈折率n(=1.538)、入射面S1の曲率半径r1、出射面S2の曲率半径r2、及びレンズ厚みtとして、(12)式で得られる。
図12(A)には、主走査位置に対する曲率(1/r1)、曲率(1/r2)、及びレンズパワーPのグラフが示されている。
一方、表6には、第2fθレンズ114(図2参照)について、主走査方向の各走査位置における入射面S3の曲率(1/r3)、出射面S4の曲率(1/r4)、レンズ厚みt、及びレンズパワーPが示されている。レンズパワーPは、焦点距離fの逆数であり、屈折率n(=1.538)、入射面S3の曲率半径r3、出射面S4の曲率半径r4、及びレンズ厚みtとして、(12)式で得られる。なお、(12)式において、曲率半径r1をr3、曲率半径r2をr4としている。
図12(B)には、主走査位置に対する曲率(1/r3)、曲率(1/r4)、及びレンズパワーPのグラフが示されている。なお、図12(B)のグラフでは、主走査位置5mmおきにプロットを表示しているが、表6では、一部のデータを省略して、10mmおきのデータを示している。
図12(A)に示すように、第1レンズ112では、主走査方向において曲率(1/r1)、曲率(1/r2)を変えて設定することにより、副走査方向のレンズパワーPが主走査方向の端部にいくにつれて増加している。
一方、図12(A)に示すように、第1レンズ112では、主走査方向において曲率(1/r3)、曲率(1/r4)を変えて設定することにより、副走査方向のレンズパワーPが主走査方向の端部にいくにつれて減少している。即ち、本実施形態では、図2に示す第1fθレンズ112の入射面S1、出射面S2、第2fθレンズ114の入射面S3、出射面S4の各面形状を独立して変更することにより、感光体14上での副走査方向のピッチずれを補正している。そして、主走査方向の光軸の位置での副走査方向の曲率と、主走査方向の光軸から離れた位置での副走査方向の曲率とが異なっている。
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
図2、図5、図6、及び図10に示すように、光走査装置100では、光源102から出射され、コリメータレンズ106及びシリンダーレンズ108を通ったレーザ光Bが、光軸が反射面104Bと直交する面に対して傾斜した状態で、反射面104Bに入射し、反射される。そして、反射面104Bで反射されたレーザ光Bは、光学系110(第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114)を通って感光体14に平行に入射する。
ここで、光走査装置100では、プラスチック製(樹脂製)の第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114を用いているが、入射面S1、S3、出射面S2、S4により副走査方向の補正が行われるため、感光体14上での副走査方向の結像位置ずれが補正される。これにより、感光体14上での走査線の副走査方向の位置ずれが抑制される。
次に、光走査装置100における結像特性を含む処々の特性の評価計算結果について説明する。
図13(A)には、走査位置(主走査方向の位置)におけるサジタル面内でのレーザ光Bのビーム径が、各発光部102A(図3のP1、P2、P3、P4)毎に示されている。図13(A)のグラフから分かるように、各発光部102Aについて、主走査方向でビーム径はほとんど変化なく、46[μm]程度である。なお、以後の計算結果において、(0,0)は、発光部102Aを原点P0に配置した場合に得られる結果である。
図13(B)には、走査位置(主走査方向の位置)におけるサジタル面と直交するタンジェンシャル面内でのレーザ光Bのビーム径が、各発光部102A(図3のP1、P2、P3、P4)毎に示されている。図13(B)のグラフから分かるように、各発光部102Aについて、主走査方向でビーム径はほとんど変化なく、57[μm]程度である。
図14(A)、(B)には、主走査方向の中央位置を0[mm]としたときのサジタル面側、タンジェンシャル面側のデフォーカス量[mm]、即ち、像面湾曲特性が示されている。図14(A)、(B)に示すグラフから分かるように、各発光部102A(図3のP1、P2、P3、P4)とも、デフォーカス量がP−P(マイナス側の最小値からプラス側の最大値まで)で1.0[mm]以内に抑えられている。
図15(A)には、走査線形状の評価として、各走査位置(主走査方向の位置)における副走査方向の走査線の書き出し位置(リードレジという)のグラフが示されている。図15(A)に示すグラフから分かるように、各発光部102A(図3のP1、P2、P3、P4)とも、リードレジのばらつきが抑制されている。
図15(B)には、レーザ光Bが等速運動をしていると仮定した場合を0としたときの各走査位置(主走査方向の位置)におけるレーザ光Bの倍率誤差(位置ずれ、直線性を表す)のグラフが示されている。図15(B)に示すグラフから分るように、各発光部102A(図3のP1、P2、P3、P4)とも、ずれ量が±0.08[mm]以下となっているため、実用上問題ないことが分る。
図16(A)には、各走査位置(主走査方向の位置)において、発光部102AのP1とP2(図3参照)との副走査方向のギャップ量(ずれ量)のグラフ、及び発光部102AのP3とP4(図3参照)との副走査方向のギャップ量(ずれ量)のグラフが示されている。図16(A)に示すグラフから分かるように、発光部102AのP1とP2、P3とP4の副走査方向のギャップ量は、副走査方向のギャップ量の理論値0.254[mm]に近い値となっている。
図16(B)には、各発光部102A(図3のP1、P2、P3、P4)毎の各走査位置における感光体14(図2参照)の副走査方向への入射角度[rad]のグラフが示されている。なお、図中の太実線で示されたグラフは、感光体14がレーザ光Bの進行方向(Z方向)に1[mm]偏心したときに副走査方向で1[μm]のずれとなる入射角度を表している。
図16(B)に示すグラフから分かるように、各発光部102Aでは、±100[mm]内の範囲で感光体14に対してほぼ平行(入射角がほぼ0[rad])となっている。また、走査位置が+100[mm]から+200[mm]までの範囲、及び−100[mm]から−200[mm]までの範囲では、入射角度が0[rad]からずれるものの、感光体14がZ方向に1[mm]偏心したときに副走査方向で1[μm]のずれとなる入射角度の範囲内(最大入射角度ずれ量が0.152[rad]以内、即ち±0.076[rad]以内)に収まっており、実用上問題ないことが分る。
以上説明したように、光走査装置100では、光学系110にプラスチック製の第1fθレンズ112及び第2fθレンズ114を用いているが、ポリゴンミラー104の反射面104Bへのレーザ光Bの入射角度を、反射面104Bに対して垂直な面から傾く角度としたので、感光体14へのレーザ光Bの入射角度がほぼ平行となる。
即ち、最外位置P1の発光部102Aからのレーザ光B1の感光体14への入射角度θo1と、最外位置P4の発光部102Aからのレーザ光B2の感光体14への入射角度θo2との入射角度差Δθoが(6)式を達成するので、各レーザ光B(各発光部102A)間の走査線のずれが小さい状態で良好に結像する。そして、第1fθレンズ112の入射面S1、出射面S2、及び第2fθレンズ114の入射面S3、出射面S4が、独立して調整された面形状となっているので、感光体14上の走査線の副走査方向の位置ずれが抑制される。
また、光走査装置100では、光学系110が、反射ミラー116を除いてプラスチック製(樹脂製)の第1fθレンズ112及び第2fθレンズのみで構成されているので、他のシリンダーレンズを用いる構成に比べて部品点数が減る。さらに、ガラス製のレンズを用いる構成に比べて低コストとなる。加えて、第1fθレンズ112及び第2fθレンズがプラスチック製(樹脂製)のため、入射面S1、S3、出射面S2、S4の非球面を製造し易い。
さらに、光走査装置100では、副走査方向における最外位置の2箇所の発光部102Aから発せられたレーザ光B1、B2の感光体14への入射角度差Δθoが(6)式を満たしているので、(6)式を満たさない構成に比べて、走査線の位置ずれがさらに抑制される。
加えて、光走査装置100では、感光体14上での複数のレーザ光Bの最大入射角度ずれ量が±0.076[rad]以内となっているので、感光体14上の走査線の副走査方向の位置ずれが抑制される。
また、光走査装置100では、第1fθレンズ112の入射面S1、出射面S2、及び第2fθレンズ114の入射面S3、出射面S4を独立して設定しており、各面の曲率半径を(10)式で表現しているので、感光体14上の走査線の副走査方向の位置ずれが抑制される。
そして、画像形成装置10では、光走査装置100によって、感光体14上の走査線の副走査方向の位置ずれが補正されるので、露光時の露光位置ずれが抑制され、画像形成するときの画像不良が抑制される。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
画像形成装置10は、中間転写ベルト24を有さない直接転写型の画像形成装置であってもよく、感光体14と、感光体14の表面に光を走査する光走査装置100と、を有する画像形成装置であれば、他の構成としてもよい。
BOWの補正手段としては、第1fθレンズ112の入射面S1、出射面S2、及び第2fθレンズ114の入射面S3、出射面S4の4面の面形状に限らず、これらのうちの3面であってもよい。また、BOWの補正手段として、第1fθレンズ112、第2fθレンズ114の他に、反射ミラー116をシリンダミラーとして、このシリンダミラーでBOWを補正してもよい。
光源102の発光部102Aの数は、4×8の32個に限らず、他の個数であってもよい。
実施形態で記載した各パラメータは一例であり、他の値を用いてもよい。
10 画像形成装置
14 感光体(被走査面の一例)
20 画像形成部
100 光走査装置
102 光源
102A 発光部
104 ポリゴンミラー(走査手段の一例)
104A 回転軸
104B 反射面
106 コリメータレンズ
108 シリンダーレンズ
110 光学系
112 第1fθレンズ(光学部材の一例)
114 第2fθレンズ(光学部材の一例)
B レーザ光(光ビームの一例)
S1 入射面(補正手段の一例)
S2 出射面(補正手段の一例)
S3 入射面(補正手段の一例)
S4 出射面(補正手段の一例)

Claims (3)

  1. 被走査面の主走査方向に間隔をあけて複数設けられた発光部の列が副走査方向に複数配置され、光ビームを出射する光源と、
    回転軸を中心として周方向に並んだ複数の反射面を備え、複数の前記発光部から発せられた光ビームの光軸方向が該反射面と直交する方向に対して傾斜するように前記反射面に光ビームが入射されると共に、回転して光ビームを前記主走査方向に走査する走査手段と、
    樹脂製の複数の光学部材を含み、前記走査手段と前記被走査面との間に配置され、複数の光ビームのそれぞれの光軸が平行となるように複数の光ビームを前記被走査面に入射させる光学系と、
    前記光学系に設けられ、複数の前記光学部材の入射面、出射面のうち少なくとも3面以上が、前記主走査方向の光軸の位置での前記副走査方向の曲率と、前記主走査方向の光軸から離れた位置での前記副走査方向の曲率とが異なり、前記被走査面の光ビームの走査線の前記副走査方向の位置ずれを補正する補正手段と、
    を有し、
    前記副走査方向における最外位置の2箇所の前記発光部から発せられた光ビームの前記反射面への入射角度をθp in 1[rad]、θp in 2[rad]として、|θp in 1−θp in 2|>0であり、
    前記副走査方向における最外位置の2箇所の前記発光部から発せられた光ビームの前記被走査面への入射角度をθo1[rad]、θo2[rad]、前記被走査面における解像度をD[dpi]として、前記入射角度θo1と前記入射角度θo2との差である前記副走査方向の複数の光ビームの入射角度差Δθo[rad]が(6)式を満たす構成とされ、

    前記入射面及び前記出射面のうち少なくとも3面の曲率半径R(y)は、前記副走査方向における光軸の位置での前記主走査方向の面形状をZ(y)、X方向の曲率をCUX(y)として、(10)式で表される光走査装置。


  2. 被走査面の主走査方向に間隔をあけて複数設けられた発光部の列が副走査方向に複数配置され、光ビームを出射する光源と、
    回転軸を中心として周方向に並んだ複数の反射面を備え、複数の前記発光部から発せられた光ビームの光軸方向が該反射面と直交する方向に対して傾斜するように前記反射面に光ビームが入射されると共に、回転して光ビームを前記主走査方向に走査する走査手段と、
    複数の樹脂製の光学部材を含み、前記走査手段と前記被走査面との間に配置され、複数の光ビームのそれぞれの光軸が平行となるように複数の光ビームを前記被走査面に入射させる光学系と、
    を有し、
    前記複数の樹脂製の光学部材の入射面、出射面のうち少なくとも3面の曲率半径R(y)は、前記副走査方向における光軸の位置での前記主走査方向の面形状をZ(y)、X方向の曲率をCUX(y)として、(10)式で表される光走査装置。


  3. 外周面が帯電される前記被走査面としての感光体と、
    前記感光体の外周面に光ビームを走査する請求項1又は請求項に記載の光走査装置と、
    前記光走査装置の光ビームにより形成された前記感光体上の潜像を現像剤で現像し、記録媒体に転写して画像を形成する画像形成部と、
    を有する画像形成装置。
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