JP6074639B2 - 食器洗浄機 - Google Patents
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Description
つまり、洗浄槽を本体ケーシングから引き出した引出位置に位置させて、皿や茶碗等の食器類を洗浄槽の内部に収容し、その後、洗浄槽を本体ケーシングの内部の収納位置に位置させて、洗浄運転を行い、洗浄運転が終了した後においては、洗浄槽を本体ケーシングから引き出した引出位置に位置させて、皿や茶碗等の食器類を洗浄槽から取出すことになる。
この扉体の表面は、通常、キッチンカウンタの下方に配置される複数の収納部や固定パネル等の設置体の表面と、同一の色調で、同一の図柄となるように構成されて、色合い面において外観を美麗な状態にするように意図されている。
しかも、洗浄槽の前面に操作パネル等、収納部や固定パネル等の設置体の表面と色調や図柄の異なる部分が露呈するのを回避して、システムキッチン全体として統一感のある外観とするように意図されている。(例えば、特許文献1参照。)。
このような場合は、前部に前カバーが装着された洗浄槽に対して、把手部が取り付けられた扉体を装着することになる。
例えば、扉体の上端面から背面に回り込む引っ掛け部にて、扉体の上端部に引っ掛ける形態で取り付ける把手部(以下、引っ掛け型の把手部と記載する場合がある)や、扉体の表面部における上下方向の中間部に当て付ける形態で取り付ける把手部(以下、当て付け型の把手部と記載する場合がある)が取り付け可能に構成されている。
このように扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じると、洗浄槽の上部の開口から飛び出した洗浄水が、隙間を通って扉体と洗浄槽との間に漏出する虞がある。
すなわち、引っ掛け部の扉体横幅方向及び扉体上下幅方向(すなわち、前カバー横幅方向及び前カバー上下幅方向に相当する)夫々に沿う長さを計測すると共に、前カバーにおいて切除領域とする場所を定め、その定めた場所に、計測した長さに対応させて切除範囲を示す目印をつけて、切除領域を切除することになり、切除領域を切除する作業が複雑となっていた。
ちなみに、引っ掛け型の把手部として、引っ掛け部の扉体横幅方向に沿う長さが異なる複数種が用意される場合があるが、この場合も、当然のことながら、食器洗浄機を設置する施工工事毎に、上述のように、前カバーから切除領域を切除する作業が必要となる。
従って、従来の食器洗浄機では、洗浄槽と扉体との間に前カバーを位置させた状態で、把手部が取り付けられた扉体を洗浄槽の前部に装着する作業が複雑になるという問題があった。
前記洗浄槽が前記収納位置に位置する状態において前記洗浄槽挿脱用開口を閉じる扉体が、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う状態で、前記洗浄槽に装着され、
前記扉体の前部に把手部が設けられたものであって、その第1特徴構成は、
前記洗浄槽と前記扉体との間に位置されて、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う前カバーが、前記洗浄槽の前部に装着され、
前記把手部として、前記扉体の上端面から背面に回り込む引っ掛け部を備える形態の把手部を取り付ける場合において、前記引っ掛け部を入れ込むために切除する切除領域を示す切除領域指示部が、前記前カバーの上端側部分に設けられている点にある。
そして、引っ掛け型の把手部を上端部に取り付けた扉体を、前部に前カバーを装着した洗浄槽の前部に装着すると、引っ掛け部が切除領域に入り込むので、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
切除領域を切除する作業は、予め設けられている切除領域指示部を目印にして、カッターナイフやニッパー等の工具を用いて行うことになる。つまり、前カバーから切除領域を切除する際に、従来必要としていた複雑な作業、すなわち、引っ掛け部の扉体横幅方向及び扉体上下幅方向夫々に沿う長さを計測すると共に、前カバーにおいて切除領域とする場所を定めて、その定めた場所に、計測した長さに対応させて切除範囲を示す目印をつけるといった作業が不要となる。
従って、把手部の取り付け形態が異なるにも拘らず、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制しながら、把手部が取り付けられた扉体を洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着することができ、しかも、その装着作業を簡略化し得る食器洗浄機を提供することができる。
前記切除領域指示部が、前記切除領域における前カバー横幅方向の左端に対応させて、前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状左端指示部と、前記切除領域における前記前カバー横幅方向の右端に対応させて、前記前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状右端指示部と、前記切除領域における前記前カバー上下幅方向の下端に対応させて、前記前カバー横幅方向に伸びる線状に形成される線状下端指示部とから構成されている点にある。
つまり、線状左端指示部、線状右端指示部及び線状下端指示部に沿って前カバーを切断することにより、切断した縁部が曲がったり、本来切断すべき位置に達していなかったり、本来切断すべき位置からはみ出したりするのを十分に抑制することができるので、切除領域を精度良く前カバーから切除することができる。
このことにより、前カバーにおける切除領域の縁部と引っ掛け部における切除領域に入り込んだ部分の縁部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
従って、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを更に抑制することができる。
前記線状左端指示部及び前記線状右端指示部夫々が、前記前カバー横幅方向に並ぶ状態で、複数本設けられている点にある。
つまり、引っ掛け部として、扉体横幅方向での幅が異なるものがある場合でも、実際に扉体に取り付けられた引っ掛け部の前カバー横幅方向での幅に応じて、複数の線状左端指示部及び複数の線状右端指示部から特定のものを1本ずつ選択するだけの簡単な作業で、切除領域における前カバー横幅方向での幅を設定することができる。
従って、引っ掛け型の把手部として、引っ掛け部の扉体横幅方向に沿う長さが異なる複数種が用意されている場合でも、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制しながら、把手部が取り付けられた扉体を洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着することができ、しかも、その装着作業を簡略化することができる。
前記線状左端指示部、前記線状右端指示部及び前記線状下端指示部夫々が、前記前カバーの厚さ方向に凹む凹溝状に構成されている点にある。
従って、前カバーから切除領域を切除する作業を一層容易化することができるので、把手部が取り付けられた扉体を、洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着する作業をより一層簡略化することができる。
前記線状左端指示部、前記線状右端指示部及び前記線状下端指示部夫々が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する切れ目状に構成されている点にある。
従って、前カバーから切除領域を切除する作業を一層容易化することができるので、把手部が取り付けられた扉体を、洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着する作業をより一層簡略化することができる。
切れ目状の前記線状下端指示部が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する複数の線状切れ目部分を、隣接するもの同士の間に非切れ目部分を位置させる状態で、前記前カバー横幅方向に並設する形態に構成されている点にある。
また、把手部のタイプが引っ掛け型の把手部の場合でも、引っ掛け部における前カバー横幅方向での幅が比較的狭い場合は、引っ掛け部の前カバー横幅方向での幅に対応する幅で前カバーから切除領域を切除しても、元々前カバーに支持されている切除領域のうちの切除されなかった部分は、非切れ目部分により前カバーの本体部分に支持される状態となる場合がある。
従って、上記第5特徴構成によるよりも更に、扉体の上端部と洗浄槽の上端部との間に隙間が生じるのを抑制することができる。
前記線状切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さが、前記非切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さの複数倍以上に形成されている点にある。
従って、上記第6特徴構成によるよりも更に、前カバーから切除領域を切除する作業を容易化することができるので、把手部が取り付けられた扉体を、洗浄槽との間に前カバーを位置させた状態で洗浄槽の前部に装着する作業を更に簡略化することができる。
(食器洗浄機の構成)
図1に示すように、洗浄槽挿脱用開口Aが前部に形成された直方体状の本体ケーシング1が設けられ、平面視形状が四角状でかつ上部が開口された洗浄槽2が、本体ケーシング1の内部の洗浄運転用の収納位置と本体ケーシング1の前方に引き出された引出位置とにわたって洗浄槽挿脱用開口Aを通して出退移動自在な状態で、本体ケーシング1に支持されて、引出し式の食器洗浄機Sが構成されている。
本実施形態の扉体3は、洗浄槽2の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆うように構成され、扉体3には、引出し操作用の把手部Hが設けられている。
具体的には、扉体3は、その横幅が本体ケーシング1の横幅よりも少し大きく、且つ、その上下幅が本体ケーシング1の上下幅と同じ大きさとなるように構成されている。
例えば、図1、図2及び図20に示すように、扉体3の上端面から背面に回り込む引っ掛け部4hを備えて、扉体3の上端部に引っ掛ける形態で取り付ける把手部4(以下、引っ掛け型の把手部4と記載する場合がある)や、図22に示すように、扉体3の表面部における上下方向の中間部に当て付ける形態で取り付ける把手部42(以下、当て付け型の把手部42と記載する場合がある)が、扉体3に取り付け可能に構成されている。
尚、図23及び図24においては、引っ掛け型の把手部4を示しているが、同図において、当て付け型の把手部42を、仮想線にて示している。
尚、図24においては、食器洗浄機Sの下方に、設置体Dとして、引出し式の収納部が配置される場合を例示する。
さらに、洗浄槽2の前部に対する扉体3の装着位置を、洗浄槽上下幅方向及び洗浄槽横幅方向において調整可能な扉体装着位置調整機構P(図10及び図18参照)が設けられている。
尚、洗浄槽側レール部材6は、本体ケーシング1に設けた本体ケーシング側レール部材(図示せず)に対して、スライド自在に係合されることになる。
尚、各側壁2Sは、下方張出部2dと前方張出部2fとを一連に連なる板状で備える形態に、樹脂成型(例えば、PP樹脂)にて形成されている。
上述したように、食器洗浄機Sの扉体3は、食器洗浄機SをシステムキッチンKに設置する際に、その施工現場にて、洗浄槽2の前部に装着されるものであり、以下、扉体3を洗浄槽2の前部に装着する構成について説明する。
従って、扉体3の後面に取付けた係合体Eが、洗浄槽2の前部に設けた係合部Fに係合された状態で、扉体3が洗浄槽2の前部に装着されることになる。
本実施形態においては、左方取付け機構JLが、左方側係合体形成体10Lにおける上下の2箇所の夫々に設けられ、また、右方取付け機構JRが、右方側係合体形成体10Rにおける上下の2箇所の夫々に設けられている。
つまり、断面形状L型の軸状部10aは、その長手方向視にて、一辺側部分を扉体3の後面に当て付けた状態に装着されるものであって、軸状部10aにおける扉体3から起立姿勢となる他辺側部分に、上方板状部10u及び下方板状部10sが連設されている。
つまり、支持金具11は、扉体3の厚さ方向視(前後幅方向視)にて、帯板状に構成されるものであって、支持金具11の上下の縁部に対して、中間板状部10mの内縁部が摺接する状態となるように構成されている。
そして、接続部分11bには、接続体12が装備され、接続部分11bにおける上壁に相当する部分には、扉体3の横幅方向に沿う長孔13が形成されている。
本体部分12aが、支持金具11の接続部分11bに形成した長孔13の横幅よりも大きな横幅を有する状態に形成され、そして、突出部分12bが、支持金具11の接続部分11bに形成した長孔13の横幅よりも小さな横幅となる状態に形成されて、長孔13を通して、接続部分11bの外方に突出するように構成されている。
つまり、接続体12は、扉体3の横幅方向に移動自在な状態で、支持金具11の接続部分11bに装着されている。
そして、右方側係合体形成体10Rにおける連結片10rの先端が、接続体12に係合するように構成され、かつ、連結片10rを貫通する頭付ボルト14が、接続体12に螺合する状態で設けられている。
したがって、頭付ボルト14を操作しながら、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を調節できるように構成されており、左方側係合体形成体10Lも同様である。
同様に、右方取付け機構JRが、右方側係合体形成体10Rの上下2箇所に対応して設けられるものであるから、右方側係合体形成体10Rの扉体3に対する横幅方向での位置を調節する際には、上下2箇所の頭付ボルト14を操作しながら行うことになる。
尚、上方側の左右一対の係合作用部Euは同様に構成され、下方側の左右一対の係合作用部Esも同様に構成されるものであるため、以下、右方側係合体形成体10Rが備える上方側の右方の係合作用部Eu、及び、下方側の右方の係合作用部Esを代表として説明し、左方側係合体形成体10Lが備える上方側の左方の係合作用部Eu、及び、下方側の左方の係合作用部Esについては、必要に応じて説明を加える。
すなわち、固定受け金具20は、横長枠体状の本体部20aと、その本体部20aの両端部の前後方向に沿う姿勢の板状部20bとから構成され、その板状部20bに、前後位置調整用回転体16が回転自在に支持され、また、固定用ボルト18が螺合する連結孔21が形成されている。
そして、前後位置調整用回転体16の軸部16Bが板状部20bに回転自在に嵌合されており、前後位置調整用回転体16の頭部16Aを回転操作することにより、右方側係合体形成体10Lの上方板状部10uを洗浄槽前後幅方向(扉体3の厚さ方向)に移動させることができるように構成されている。
すなわち、洗浄槽接続部材7の前端部に、前後方向に沿う姿勢の板体29が上方に向けて起立する状態で設けられ、その板体29に、前後位置調整用回転体23及び上下位置調整用回転体25が回転自在に支持され、また、固定用ボルト27が螺合する連結孔30が形成されている。
つまり、前後位置調整用回転体23を回転操作することにより、右方側係合体形成体10Rの下方板状部10sを洗浄槽前後幅方向(扉体3の厚さ方向)に移動させることができ、また、上下位置調整用回転体25を回転操作することにより、右方側係合体形成体10Rを洗浄槽上下幅方向(扉体3の上下幅方向)に移動させることができるように構成されている。
同様に、上方側の左方の係合作用部Eu及び下方側の左方の係合作用部Esが、上下位置調整用回転体25の回転操作により、上方側の左方の係合部分Fu及び下方側の左方の係合部分Fsに対する洗浄槽上下幅方向での位置が変更調節されることになる。
同様に、下方側の右方の係合部分Fsに、右方側係合体形成体10Rの洗浄槽上下幅方向での位置を調節すべく、下方側の右方の係合作用部Esを洗浄槽上下幅方向での位置を変更調節自在に受止め支持する右方側の受止め支持体として、上下位置調整用回転体25が設けられることになる。
また、下方側操作用窓32を通して、下方側の右方の係合作用部Esと下方側の右方の係合部分Fsとの係合状態の確認や、下方側の右方の係合部分Fsが備える前後位置調整用回転体23及び上下位置調整用回転体25の回転操作を行うことができ、加えて、固定用ボルト27の装着作業を行えるように構成されている。
従って、上方側左方連結部UL、上方側右方連結部UR、下方側左方連結部SL、及び、下方側右方連結部SR、並びに、左方取付け機構JL及び右方取付け機構JRにより、扉体装着位置調整機構Pが構成されている。
前カバーMは合成樹脂製であり、図2、図6及び図19に示すように、平面視形状が概略コの字状に構成されるものであって、その上部側における左右両端部夫々に、背面側に突出する状態で、ネジ挿通孔を備えた後方突起部39が設けられている。そして、前カバーMは、その横幅方向の端部を洗浄槽2の左右の前方張出部2fの外方に位置させる状態で、その上部側における左右の後方突起部39を介して、樹脂製の装着ネジ33にて洗浄槽2に止着されている。
そして、前カバーMには、係合体Eにおける上方側の左右一対の係合作用部Eu及び下方側の左右一対の係合作用部Esを挿通させるために、上下方向に沿う4つのスリット状開口34が形成されている。
さらに、図3、図4及び図7に示すように、洗浄槽2の前部の上方箇所に取り付けられた固定受け金具20における洗浄槽横幅方向の中央部には、扉体3を装着しない状態において、洗浄槽2を引出し操作する仮把手部20cが備えられ、図9及び図19に示すように、前カバーMの上部側箇所には、仮把手部20cを操作するための仮把手部操作用開口36が形成されている。
そして、洗浄槽2に扉体3を装着しない状態で、仮把手部操作用開口36を通して仮把手部20cを掴んで、洗浄槽2を引出し操作することが可能に構成されている。
従って、前カバーMの切除領域Mcは、引っ掛け部4hの背面回り込み部分4hmを入れ込むように設定される。
ちなみに、4本の下端指示用スリット部38s夫々の前カバー横幅方向に沿う長さは、略同一であり、また、3箇所の非切れ目部分38n夫々の前カバー横幅方向に沿う長さも、略同一である。そして、下端指示用スリット部38sの前カバー横幅方向に沿う長さは、非切れ目部分38nの前カバー横幅方向に沿う長さの16〜18倍程度に設定されている。
また、複数の右端指示用スリット37mが、前カバーMの上端側部分において、4本の下端指示用スリット部38sのうちの右端の下端指示用スリット部38sの上方の領域に、夫々の上端を前カバーMの上端縁の手前近くに位置させ、且つ、夫々の下端を右端の下端指示用スリット部38sに連通させた状態で、前カバー横幅方向に並ぶ状態で形成されている。
そこで、複数の左端指示用スリット37hのうちの最も内側のものと、複数の右端指示用スリット37mのうちの最も内側のものとの間隔は、想定される背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向での幅のうちで最も狭い幅よりもわずかに大きくなるように設定されている。
また、複数の左端指示用スリット37hのうちの最も外側のものと、複数の右端指示用スリット37mのうちの最も外側のものとの間隔は、想定される背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向での幅のうちで最も広い幅よりもわずかに大きくなるように設定されている。
また、線状左端指示部Th、線状右端指示部Tm及び線状下端指示部Ts夫々が、前カバーMの厚さ方向に貫通する切れ目状に構成されていることになる。
さらに、下端指示用スリット部38sの前カバー横幅方向に沿う長さが、非切れ目部分38nの前カバー横幅方向に沿う長さの複数倍以上に形成されていることになる。
先ず、図9、図19及び図20に基づいて、扉体3に引っ掛け型の把手部4が取り付けられている場合について説明する。
この場合は、先ず、前カバーMにおいて切除領域Mcを設定して、その切除領域Mcを切除してから、その前カバーMを洗浄槽2に装着する。
すなわち、切除領域Mcにおける前カバー横幅方向での幅を、引っ掛け部4hにおける背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向での幅よりもわずかに大きい幅に設定すべく、複数の左端指示用スリット37h及び複数の右端指示用スリット37m夫々から、特定の1本を選択する。
続いて、ニッパーやカッターナイフ等を用いて、選択した左端指示用スリット37hの上端と前カバーMの上端縁との間、及び、選択した右端指示用スリット37mの上端と前カバーMの上端縁との間を切断すると共に、選択した左端指示用スリット37hと選択した右端指示用スリット37mとの間に存在する非切れ目部分38nを切断して、図19(b)に示すように、切除領域Mcを切除する。すると、前カバーMの上端側部分の左右両端には、切除領域Mcが切除された残りの切片部Msが残される。
そして、切除領域Mcを切除した前カバーMを、上述のように、左右の後方突起部39を介して、2本の装着ネジ33にて洗浄槽2の前部に装着する。
図2、図20〜図22に示すように、扉体3を前カバーMが装着された状態の洗浄槽2に装着するときは、前カバーMが装着された状態の洗浄槽2の上端箇所に、扉体3の後面と接当するシール部材40が装備される。このシール部材40は、前カバー横幅方向の全長にわたる長さのテープ状に構成されている。
同様に、左方側係合体形成体10Lや右方側係合体形成体10Rにおける下方板状部10sの係合孔24を、下方側の係合部分Fuの前後位置調整用回転体23に係合させ、かつ、下方板状部10sの接当部26を下方側の係合部分Fsの上下位置調整用回転体25に接当する状態に載せ付ける。
また、上方側の左右一対の係合部分Fuに装備した前後位置調整用回転体16及び下方側の左右一対の係合部分Fsに装備した前後位置調整用回転体23の回転操作により、扉体3の洗浄槽前後幅方向での位置を調節することになる。
この際、左右の前後位置調整用回転体16及び左右の前後位置調整用回転体23の回転操作により、扉体3の上方側の左右両側部分及び下方側の左右両側部分についての洗浄槽前後幅方向での位置を調節することにより、扉体3の前後方向での傾きや左右方向での傾きを調節することができる。
すなわち、図20及び図21に示すように、扉体3に引っ掛け型の把手部4が取り付けられている場合は、引っ掛け型の把手部4の引っ掛け部4hにおける背面回り込み部分4hmは、前カバーMの切除領域Mcに入り込み、その背面回り込み部分4hmの前カバー横幅方向の両側には、前カバーMの切片部Msが近接して存在するので、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制することができる。
従って、シール部材40により、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間が確実に水封される。
さらに、その切除領域指示部Iを構成する線状左端指示部Th、線状右端指示部Tm及び線状下端指示部Tsが夫々切れ目状に構成されていることから、前カバーMから切除領域Mcを一層精度良く切除することができると共に、前カバーMから切除領域を切除する作業を一層容易化することができる。
要するに、把手部Hの取り付け形態が異なるにも拘らず、扉体3の上端部と洗浄槽2の上端部との間に隙間が生じるのを十分に抑制しながら、把手部Hが取り付けられた扉体3を洗浄槽2との間に前カバーMを位置させた状態で洗浄槽2の前部に装着することができ、しかも、その装着作業を簡略化し得る食器洗浄機Sを提供することができる。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 上記の実施形態では、複数の左端指示用スリット37hを4本の下端指示用スリット部38sのうちの左端の下端指示用スリット部38sの上方の領域に形成し、複数の右端指示用スリット37mを、4本の下端指示用スリット部38sのうちの右端の下端指示用スリット部38sの上方の領域に形成した。
これに限らず、引っ掛け型の把手部4として、引っ掛け部4hの背面回り込み部分4hmにおける前カバー横幅方向での幅が上記の実施形態よりも狭いものが想定される場合は、複数の左端指示用スリット37hを左から2本目の下端指示用スリット部38sの上方の領域にも形成し、複数の右端指示用スリット37mを、右から2本目の下端指示用スリット部38sの上方の領域にも形成しても良い。
2 洗浄槽
3 扉体
4 引っ掛け型の扉体(引っ掛け部を備える形態の把手部)
4h 引っ掛け部
38 下端指示用スリット列(切れ目状の線状下端指示部)
38s 下端指示用スリット部(線状切れ目部分)
38n 非切れ目部分
A 洗浄槽挿脱用開口
H 把手部
I 切除領域指示部
M 前カバー
Mc 切除領域
Th 線状左端指示部
Tm 線状右端指示部
Ts 線状下端指示部
Claims (7)
- 洗浄槽挿脱用開口が前部に形成された本体ケーシングと、前記本体ケーシングの内部の洗浄運転用の収納位置と前記本体ケーシングの前方に引き出された引出位置とにわたって前記洗浄槽挿脱用開口を通して出退移動自在な状態で、前記本体ケーシングに支持された洗浄槽とを備え、
前記洗浄槽が前記収納位置に位置する状態において前記洗浄槽挿脱用開口を閉じる扉体が、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う状態で、前記洗浄槽に装着され、
前記扉体の前部に把手部が設けられた食器洗浄機であって、
前記洗浄槽と前記扉体との間に位置されて、前記洗浄槽の前部の上下幅方向の全体及び横幅方向の全体を覆う前カバーが、前記洗浄槽の前部に装着され、
前記把手部として、前記扉体の上端面から背面に回り込む引っ掛け部を備える形態の把手部を取り付ける場合において、前記引っ掛け部を入れ込むために切除する切除領域を示す切除領域指示部が、前記前カバーの上端側部分に設けられている食器洗浄機。 - 前記切除領域指示部が、前記切除領域における前カバー横幅方向の左端に対応させて、前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状左端指示部と、前記切除領域における前記前カバー横幅方向の右端に対応させて、前記前カバー上下幅方向に伸びる線状に形成される線状右端指示部と、前記切除領域における前記前カバー上下幅方向の下端に対応させて、前記前カバー横幅方向に伸びる線状に形成される線状下端指示部とから構成されている請求項1に記載の食器洗浄機。
- 前記線状左端指示部及び前記線状右端指示部夫々が、前記前カバー横幅方向に並ぶ状態で、複数本設けられている請求項2に記載の食器洗浄機。
- 前記線状左端指示部、前記線状右端指示部及び前記線状下端指示部夫々が、前記前カバーの厚さ方向に凹む凹溝状に構成されている請求項2又は3に記載の食器洗浄機。
- 前記線状左端指示部、前記線状右端指示部及び前記線状下端指示部夫々が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する切れ目状に構成されている請求項2又は3に記載の食器洗浄機。
- 切れ目状の前記線状下端指示部が、前記前カバーの厚さ方向に貫通する複数の線状切れ目部分を、隣接するもの同士の間に非切れ目部分を位置させる状態で、前記前カバー横幅方向に並設する形態に構成されている請求項5に記載の食器洗浄機。
- 前記線状切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さが、前記非切れ目部分の前記前カバー横幅方向に沿う長さの複数倍以上に形成されている請求項6に記載の食器洗浄機。
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