JP6074261B2 - 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置 - Google Patents

医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6074261B2
JP6074261B2 JP2012285319A JP2012285319A JP6074261B2 JP 6074261 B2 JP6074261 B2 JP 6074261B2 JP 2012285319 A JP2012285319 A JP 2012285319A JP 2012285319 A JP2012285319 A JP 2012285319A JP 6074261 B2 JP6074261 B2 JP 6074261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
reverse osmosis
osmosis membrane
pure water
raw water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012285319A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014124483A (ja
Inventor
倫宏 高田
倫宏 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nomura Micro Science Co Ltd
Original Assignee
Nomura Micro Science Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nomura Micro Science Co Ltd filed Critical Nomura Micro Science Co Ltd
Priority to JP2012285319A priority Critical patent/JP6074261B2/ja
Publication of JP2014124483A publication Critical patent/JP2014124483A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6074261B2 publication Critical patent/JP6074261B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

本発明は、医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置に係り、特に、逆浸透膜装置と電気脱イオン装置とを備えた医薬品用の純水製造装置を熱水で殺菌する殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置に関する。
従来、医薬品用の純水製造装置として、原水を貯留する原水タンクと純水タンク又はユースポイントとの間の処理ラインに、逆浸透膜装置と電気脱イオン装置とを順に配置した純水製造装置が知られている。医薬品用の純水は、このような純水製造装置により、市水等の原水からイオン成分、微粒子、有機物等が除去されて製造されている。
この純水製造装置を用いて医薬品用の純水を製造する場合には、医薬品用という性質上、定期的に系内の生菌を低減させる殺菌処理を行うことが日本薬局方によって要求されている。
この系内の殺菌の処理は、例えば65℃以上の熱水を原水タンクから逆浸透膜装置と電気脱イオン装置を含む処理ラインに所定の時間通水させることにより行われる。十分な殺菌処理を行うために、殺菌処理は所定の時間以上、系内の熱水の温度が上記したような温度以上で安定に維持されるよう精密に管理することが望まれる。
また、殺菌処理の際には、電気脱イオン装置への高温での圧力によるダメージを避けるため、熱水は、通常運転時より低い圧力で通水することが望まれる。しかし、逆浸透膜装置の通水圧を低くした場合には逆浸透膜装置の透過水の水質が悪化して、電気脱イオン装置の通水基準に達しない水質の水が電気脱イオン装置に供給されるおそれがある。
このため、あらかじめ、逆浸透膜装置を含む処理ラインの、電気脱イオン装置の直前までを熱水で殺菌処理しておき、次に、熱水殺菌の済んだ逆浸透膜装置によって常温で処理された高い水質の水を熱交換器で加熱し電気脱イオン装置に通水して殺菌する方法がとられている(例えば、特許文献1参照)。
また、別の方法として、純水製造装置で処理された軟水を貯留するサブタンクを配置し、原水タンクをサブタンク内の軟水で置換するように循環系を構成した純水製造装置を用いる方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この方法によれば、殺菌処理の際に、純水製造装置で処理された軟水を加熱して循環させるため、通常運転時より低い圧力でも逆浸透膜装置の透過水をそのまま電気脱イオン装置に供給して殺菌処理を行うことができる。
特許第3570304号明細書 特許第4617696号明細書
ここで、逆浸透膜装置と電気脱イオン装置をそれぞれ殺菌処理する方法では、殺菌処理に時間がかかるという問題や、加熱のための蒸気を大量に使用するため殺菌処理のランニングコストが高くなってしまうという問題がある。
一方、逆浸透膜装置と電気脱イオン装置を一括で通水して殺菌する方法では、例えば電気脱イオン装置へのダメージを防ぐように逆浸透膜装置への供給水圧を調節しつつ行うため、殺菌処理効率が低下するという問題がある。さらに、殺菌用の軟水を製造したり貯留したりする装置が必要であるので、生菌増殖の起こりやすい滞留部が多くなり、殺菌処理に時間がかかるという問題もある。
また、熱水通水後の系内の冷却に際しても、軟水を循環させて冷却する方法や、自然放冷する方法等が提案されている。しかしながら、前者の方法では滞留部を多くするという問題があり、後者の方法では冷却時間が長くなるという問題や、電気脱イオン装置の電圧を停止する時間が長くなって電気脱イオン装置への硬度蓄積量が多くなる等の問題があった。
また、熱水殺菌では、熱水温度が高いほど殺菌時間は短くてよいが、一方で高温であるほど純水製造装置を構成する部材がダメージを受けやすいという問題があり、熱水殺菌時間を短縮して熱水殺菌による各部材へのダメージを抑制し、かつ、熱水殺菌後の系内の生菌数を十分に低減することで、長期間安定して純水を製造できるようにすることも望まれている。
本発明は上記した問題を解消するためになされたものであり、逆浸透膜装置と電気脱イオン装置を一括して熱水殺菌処理することができるとともに、殺菌処理効率を向上させることができる医薬品用の製造装置の殺菌方法及び純水製造装置を提供することを目的とする。
さらに、電気脱イオン装置への影響を極力抑え、純水製造装置の寿命を延長することのできる医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置を提供することを目的とする。
また、保守点検管理を簡素化することができる医薬品用の製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置を提供することを目的とする。
さらに、滞留部を極力有しない純水製造装置を構成することができる医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置を提供することを目的とする。
熱水殺菌処理時には、熱水を循環させるだけでなく循環水の温度を変化(昇温、降温)させるため、純水製造装置内で様々な現象が起こり得る。例えば、温度上昇により水の粘度が低下することで逆浸透膜装置の透過水圧が上昇するだけでなく、熱水殺菌処理時に熱水を通水すると、純水製造装置を構成する各部材が膨張するなど局所的な変形が生じることも考えられる。そして、水の粘度の低下や部材の変形により循環水の流量が当初設定した設定値から変動する可能性もある。循環水の流量の変動は、昇温速度や降温速度の変動につながり、十分な殺菌処理の妨げになったり、各装置を劣化させる原因となったりするおそれもある。
医薬品用の純水製造装置において水質の悪化や各装置の劣化が生じた場合には、純水製造装置の運転を停止し、構成部材の交換等を行う必要もある。そして、純水製造時においても、定期的に装置の点検や水質検査を行い、水処理装置のメンテナンスを行うことが必要である。
このようなメンテナンスの頻度を削減して長期間安定して純水を製造できるよう、熱水殺菌処理時には次の2点、第1に系内が十分に殺菌されること、第2に、各装置の劣化を極力抑制すること、が重要である。
ちなみに、逆浸透膜装置と電気脱イオン装置を直結した状態で、処理水水質が低下するまで長時間熱水通水を行ったときの電気脱イオン装置のイオン交換膜には、劣化による不可逆的な変形が発見されている。
そこで、本発明者らは長期間安定して純水を製造する方法を得るべく研究を重ね、種々の劣化原因について、その起こり得る頻度や純水製造に与える影響の重要度など、特に日常的な点検の必要な事項について調査を行ったところ、次のようであることが分かった。
すなわち、医薬品用の純水製造装置の劣化の原因としては、
1.各水処理装置を構成する部材の部分的な変形、変性
2.電気脱イオン装置の破損
3.熱水殺菌時の熱水の温度や循環量の不足
があり、1〜3の順に発生頻度が高いことが分かった。
本発明者らは、1.各水処理装置を構成する部材の部分的な変形、変性及び2.電気脱イオン装置の破損、を防止することで、熱水の循環流量や圧力を安定させ、その結果さらに各水処理装置の変形や変性を防止し、これにより純水製造装置を長寿命化し、より安定に純水を製造することができる可能性があると考えた。
さらに、本発明者らは、逆浸透膜装置の逆浸透膜面へのスケールの生成は、循環水(熱水)量の減少につながり、ひいては、十分な熱水殺菌を妨げる重大な要因となることや、上記した2点の劣化原因は、主に熱水殺菌中時の熱水の温度変動や各装置への熱水の供給圧力の変化に起因するものであることを見出して本発明を完成した。
また、これにより効率よく熱水殺菌を行って、各水処理装置の寿命を延長し、長期間安定して純水を製造できることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものであり、本発明の医薬品用の純水製造装置の殺菌方法は、原水タンクと純水タンク又はユースポイントとを結ぶ処理ラインに沿って、回転数可変ポンプ、熱交換器、逆浸透膜装置及び電気脱イオン装置を順に備え、前記逆浸透膜装置の濃縮水配管、前記電気脱イオン装置の濃縮水並びに電極水配管及び前記電気脱イオン装置の処理水配管を前記原水タンクと開閉バルブを介してそれぞれ接続する循環ラインを備えた純水製造装置の殺菌方法であって、前記濃縮水配管に開度可変バルブを介設して、熱水を前記処理ライン及び前記循環ラインに循環させつつ前記逆浸透膜装置の透過水流量濃縮水流量の比(C/P)が5.0〜10.0の範囲の所定の値で一定とされるよう前記開度可変バルブの開度を決定することを特徴とする。
本発明によれば、熱水による殺菌処理を繰り返しても、逆浸透膜装置の劣化を抑制することができ、熱水殺菌時の熱水の温度変化や流量を安定に維持することができる。その結果、十分な熱水殺菌を容易とするとともに純水製造装置の寿命を延長することができる。
本発明の殺菌方法は、前記透過水流量と濃縮水流量の比(C/P)は、5.0〜10.0の範囲の所定の値で一定とされることが好ましい。
本発明の殺菌方法は、前記処理ラインの前記逆浸透膜装置の透過水配管内に圧力センサーを配置するとともに、前記圧力センサーの出力が一定となるよう前記回転数可変ポンプの回転数を制御することが好ましい。
この場合、十分な熱水殺菌を容易にするとともに、電気脱イオン装置の劣化を抑制することができる。
また、前記原水タンクへの原水の供給を停止して、前記原水タンクに貯留されている原水を前記処理ライン及び前記循環ラインに循環させつつ、前記原水の少なくとも一部を系外に排出して前記原水を前記熱交換機で加熱することが好ましい。このように熱水を昇温させることで、効率よく熱水殺菌を行うことができる。
また、非加熱の原水を前記原水タンクに供給しつつ前記処理ライン及び前記循環ラインに循環させ、前記逆浸透膜装置の濃縮水の少なくとも一部を系外に排出することで前記純水製造装置の系内を冷却することが好ましい。この場合、殺菌処理工程管理を容易とし、殺菌処理時間を短縮することができる。
また、前記熱水の温度が60℃以上であることが好ましい。この場合、十分な熱水殺菌を行うことができる。
本発明の医薬品用の純水製造装置は、原水タンクと純水タンク又はユースポイントとを結ぶ処理ラインに沿って、回転数可変ポンプ、逆浸透膜装置及び電気脱イオン装置を順に備え、前記逆浸透膜装置の濃縮水配管、前記電気脱イオン装置の濃縮水配管並びに電極水配管及び前記電気脱イオン装置の処理水配管を前記原水タンクと開閉バルブを介してそれぞれ接続する循環ラインを備えた純水製造装置であって、前記逆浸透膜装置の濃縮水配管に介設された開度可変バルブと、前記処理ラインの前記原水タンク直下に設置された温度測定手段と、前記温度測定手段の出力に基いて前記開閉バルブの開度を決定するとともに、前記逆浸透膜装置の透過水流量/濃縮水流量の比(C/P)が5.0〜10.0の範囲の所定の値で一定となるように、前記開度可変バルブの開度を決定する制御装置と、備えたことを特徴とする。
本発明の純水製造装置は、さらに前記処理ラインの前記逆浸透膜装置の透過水配管内に圧力センサーを備え、前記制御装置は、前記圧力センサーの出力により前記回転数可変ポンプの回転数を前記圧力センサーの出力が所定の値で一定となるようにフィードバック制御することが好ましい。
本発明によれば、逆浸透膜装置と電気脱イオン装置を一括して熱水殺菌処理することができるとともに、十分な熱水殺菌を容易とすることのできる医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置を提供することができる。
さらに、逆浸透膜装置及び電気脱イオン装置への影響を極力抑え、純水製造装置の寿命を延長することのできる医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置を提供することができる。
さらに、滞留部を極力有しない純水製造装置を構成することができ、長期間安全に純水製造装置を運転することができる医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置を提供することができる。
本発明の純水製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。 実施形態に用いる逆浸透膜装置におけるC/Pの値と透過率を示すグラフである。 実施例の殺菌方法による原水タンク出口水温及び逆浸透膜装置の透過水水質の変化を示すグラフである。 比較例の殺菌方法による原水タンク出口水温及び逆浸透膜装置の透過水水質の変化を示すグラフである。
以下に、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の純水製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。
純水製造装置1は、原水を受け入れて貯留する原水タンク10、原水タンク10に貯留された原水を処理ライン及び循環ラインに循環させるためのポンプP1、ポンプP1の後段に備えられ、循環水の温度を調節する熱交換器11、熱交換器11で熱交換された循環水を逆浸透膜装置12へ供給するポンプP2、循環水からイオン成分や微粒子、有機物を除去する逆浸透膜装置12、逆浸透膜装置12の透過水中のイオン成分をさらに除去する電気脱イオン装置13を処理ラインであるラインL1に沿って備えている。
本実施形態の純水製造装置1は、原水タンク10の直下の処理ラインL1内に温度測定手段16を備えている。
純水製造装置1は、原水を原水タンク10に供給するラインL2と、原水タンク10から、図示しない純水タンク又はユースポイントまでの流路を構成するラインL1と、逆浸透膜装置12の濃縮水を排出するラインL3と、電気脱イオン装置13の濃縮水及び電極水を排出するラインL5を備えている。また、ラインL3から分枝されて原水タンク10に接続されたラインL4、ラインL5から分枝されて原水タンク10に接続されたラインL6、ラインL1の電気脱イオン装置13の後段から分枝され原水タンク10に接続されたラインL7をそれぞれ備えている。
純水製造装置1は、このようにラインL1、ラインL4、ラインL6及びラインL7により、原水タンク10を介した循環ラインが構成されている。
ラインL1上の純水タンク又はユースポイントの近傍にはバルブV1が介在されている。また、ラインL2〜ラインL7にはバルブV2〜バルブV7が介在されている。
そして、ポンプP1,P2は必要に応じて回転数可変のポンプとする。また、各バルブを必要に応じて開度可変バルブとする。例えば、少なくともバルブV4を開度可変バルブとする。
また、純水製造装置1の処理ラインの、逆浸透膜装置12の透過水配管内の電気脱イオン装置13の直前に、電気脱イオン装置13に供給される循環水の圧力を測定する圧力センサー14が配置されている。
純水製造装置1は、ポンプの回転数やバルブの開度を、原水タンクへの原水の供給流量、逆浸透膜装置12の透過水流量、濃縮水流量などに応じて制御する制御装置15を備えている。また、制御装置15は、あらかじめ設定された昇温速度や降温速度、各工程での熱水温度に応じて、熱交換器に供給する熱媒体流量や原水の供給流量を制御するようになっている。
純水製造装置1には、上記した水処理装置以外にも、原水や製造される純水の水質等に応じて従来公知の水処理装置が備えられていてもよい。例えば、より高水質の医薬品用の純水を得るために、逆浸透膜装置12と電気脱イオン装置13の間に、脱気膜装置が備えられていてもよく、電気脱イオン装置13の後段に紫外線酸化装置が備えられていてもよい。
純水製造装置1による純水製造時には、バルブV1〜V3及びバルブV5が開放され、バルブV4,V6,V7は閉じられている。原水がラインL2から原水タンク10に供給され、原水タンク10からポンプP1を介して処理ラインL1に送り出される。原水は、熱交換機11を経てポンプP1,P2により加圧されて逆浸透膜装置12、電気脱イオン装置13で不純物が除去されて純水タンク又はユースポイントへ供給される。
本実施形態の純水製造装置1では、純水を製造する前に、実施形態の殺菌方法により殺菌処理する。殺菌処理を行い、純水製造装置1が純水の製造に適した温度に冷却されてから、原水タンクに原水を導入する水張り工程を行い、純水を製造する通常運転を行う。
次に、本実施形態の殺菌方法について説明する。
[水抜き工程]
本実施形態では、殺菌処理の初期に、原水タンク10に貯水されていた原水の少なくとも一部を系外に排出する水抜き工程を行う。
水抜き工程では、原水タンク10に原水が貯留された状態で原水の供給を停止し、この原水をポンプP1で熱交換器11に供給し、熱交換器11により温度測定手段16による測定温度が38〜40℃程度となるまで加熱する。加熱された原水をポンプP2により所定の圧力で逆浸透膜装置12に供給し、逆浸透膜装置12の透過水を続いて電気脱イオン装置13に供給し、電気脱イオン装置13の処理水を原水タンク10に循環させる。
このとき、バルブV1,V2,V6を閉鎖し、バルブV3〜V5,V7を開放して、原水タンク10の貯水量が通常運転時の20〜30%程度となるように逆浸透膜装置12の濃縮水の一部を系外に排出し、残りを原水タンク10に循環させる。電気脱イオン装置13の濃縮水及び電極水は系外に排出する。
水抜き工程で、原水タンクの貯水量を上記した範囲とすることで、循環水の昇温時間を短縮することができる。そのため、殺菌処理効率を向上させることができる。さらに、熱水殺菌時に所定の水質以上の水を循環させることができる。そのため、熱水殺菌のために原水を処理する設備を削減できるし、原水を処理した循環水をあらかじめ貯留するためのタンクや、この循環水を導入する配管や部材など滞留部となりうる部材を削減することができる。
原水は、水抜き工程において逆浸透膜装置に通水されて水質が向上しているため、電気脱イオン装置への負荷を軽減することができる。また、昇温工程では、後述する熱水殺菌工程で循環させる熱水の水質をより向上させ、各装置に備えられる膜の劣化を抑制するために、電気脱イオン装置は電圧を印加させていてもよい。
[昇温工程及び熱水殺菌工程]
昇温工程に次いで、循環水を熱交換器11によって60℃程度以上、より好ましくは90℃程度まで加熱しつつ循環させる昇温工程を行う。
具体的には、水抜き工程において温度測定手段16により測定される循環水の温度が40℃となったときにポンプP2を停止する。バルブV1,V2,V3,V5を閉じ、バルブV4,V6,V7を開くとともに、熱交換器11に熱源の蒸気を供給して、原水タンク10の原水を加熱しつつ処理ラインL1、循環ラインL4,L6,L7に循環させる。そして、循環水の温度が60℃〜90℃になったところで、熱水温度を前記した温度で保ちつつ循環させる熱水殺菌工程を行う。熱水殺菌工程では、熱交換機11の熱源の蒸気量を温度測定手段16の検出値に基づいて調節し、循環水がほぼ一定温度となるようにして循環させる。
逆浸透膜装置や電気脱イオン装置へのダメージを軽減するために昇温工程での昇温速度は1〜2℃/分程度であることが好ましい。
また、熱水殺菌工程時間は、熱水の温度によっても異なるが、十分な殺菌を行うために、昇温後20〜60分程度行うことが好ましい。例えば60℃の熱水を循環させる場合には、45分程度、80℃の熱水を循環させる場合には30分程度、90℃の熱水を循環させる場合には20分程度であることが好ましい。
逆浸透膜装置の逆浸透膜面では、透過水流量が大きくなると、膜面で阻止される不純物量が増大し、供給水側の膜面での不純物濃度が上昇するいわゆる濃度分極がおこり、スケールを生成する一因となる。前述したように、熱水循環時には熱水の粘度低下や各水処理装置の構成部材の局所的変形が生じる可能性があり、これにより透過水流量も一時的又は部分的に変動する可能性がある。そのため、濃度分極が部分的に起こり、逆浸透膜面上のスケールの形成が促進されるおそれがあると考えられる。
さらに、本実施形態では、スケールの原因となる硬度成分を含んだ市水等を原水として用い、これを逆浸透膜装置等に一括通水して殺菌処理を行うため、軟水や純水を使用する場合に比べて循環水中の硬度成分量が多くなっている。
そのため、本実施形態では、逆浸透膜面での流速を均一化するとともに、硬度成分が供給されることによる電気脱イオン装置への負荷を軽減するという観点から、昇温工程及び熱水殺菌工程を通じて、逆浸透膜装置における濃縮水流量/透過水流量の比(以下、C/Pと略称する。)を一定以上とする。C/Pを一定以上とすることで、逆浸透膜面での流速を上昇させて、膜面付近の不純物濃度を低下させ、その結果、電気脱イオン装置に悪影響を及ぼすことない程度まで逆浸透膜装置の透過水質を向上させることができる。さらにC/Pを一定以上とすることで、熱水の温度変化に伴う逆浸透膜装置への供給水圧の変動による逆浸透膜面へのスケールの生成を抑制することができる。
C/Pは、逆浸透膜装置における透過率が2.5%未満となる値とすることが好ましい。そのため、本実施形態では、例えば、逆浸透膜装置の供給水及び透過水の水質を測定することで透過率を測定して、測定された透過率に基いてC/Pを決定することができる。本実施形態において、C/Pは4.5以上とすることが好ましく、5.0〜10.0とすることがより好ましい。これにより、逆浸透膜面へのスケールの生成を抑制することができる。C/Pが5.0未満であると膜面にスケールが生成し易くなり、10.0を超えるとポンプの大型化が必要となる等、実用的ではない。
なお、本明細書で透過率とは、逆浸透膜装置の供給水中の不純物濃度(as CaCo)をC、透過水中のそれをCとしたときに(C/C)×100(%)で示される値である。
昇温工程及び熱水殺菌工程でのC/Pは、バルブV4の開度で調節することが好ましい。バルブV4を開度可変の電磁弁として、圧力センサー14の出力に基いて、制御装置15によりバルブ14の開度を調節することができる。また、逆浸透膜装置の濃縮水配管に図示しない流量測定センサー、圧力センサー等を介在させ、この流量測定センサー、圧力センサー等の出力に基いてバルブV4の開度を制御することもできる。
また、バルブV4をバイパスするバイパスラインを設け、このバイパスラインに開度可変バルブを介設して、該開度可変バルブをあらかじめある開度で固定しておき、オンにしたときにこの開度となるよう、オン・オフ制御してC/Pを調節することもできる。
特に、熱水殺菌工程時、すなわち、循環水の温度がおおよそ最高とされるときの逆浸透膜装置の透過水及び濃縮水の水質に基いて、透過率が2.5%未満となるようにC/Pを決定し、このC/Pを一定に維持するように、バルブV4の開度を決定することが好ましい。この場合、熱水殺菌処理のための付帯設備(バルブ、ポンプ、配管等。)の構成やその操作をより簡素化することができる。
本実施形態では、耐熱性を有する部材を用いた逆浸透膜装置及び電気脱イオン装置を使用することができるが、熱水殺菌工程では、高温の熱水がこれらの部材と所定の時間接触することとなる。そのため、熱水殺菌工程における逆浸透膜やイオン交換膜、イオン交換樹脂は常温よりも循環水の圧力により変形、変質などの劣化を起こしやすい環境にあると考えられる。
さらに、逆浸透膜装置の膜モジュールは複雑で精密に構成されており、高温での温度変動や圧力変動により機械的なダメージを受けるおそれがある。
通常、逆浸透膜装置では、透過水流量の変化に伴い、得られる透過水水質も変化するが、上記したような逆浸透膜装置の劣化は透過水流量の低下を招き、ひいては透過水質の悪化につながるおそれがある。
さらに、逆浸透膜装置の経年劣化による流量の低下は、純水製造装置への各部への十分な温度かつ十分な流量での熱水の供給の妨げとなるため、日常的に各所での循環水の流量を点検し、バルブやポンプの出力値を適宜調節する等の操作が必要であった。
そこで、本実施形態では、昇温工程、熱水殺菌処理及び後述する降温工程を通じて、圧力センサー14によって、逆浸透膜装置12の透過水配管(電気脱イオン装置13の入口水配管)内の圧力を測定し、制御装置15によって、この圧力が一定になるようにポンプP1の回転数を制御することが好ましく、これにより、系内の流量や温度変化を定常化し、逆浸透膜装置の透過水水質の悪化を抑制することができる。その結果、電気脱イオン装置の通水基準水質を超える等による電気脱イオン装置の劣化を抑制することができる。
さらに、逆浸透膜装置の透過水流量を一定とすることで、循環水の流量の低下を抑制し、純水製造装置系内に十分な温度かつ十分な流量の熱水を行き渡らせることができるため、熱水殺菌処理を繰り返した場合にも、生菌数を極力低減することができ、熱水殺菌効率を向上させることができる。
本実施形態では、圧力センサーの設定圧力は、例えば電気脱イオン装置に備えられるイオン交換膜の破断強度に応じて決定し、具体的には0.03〜0.30MPaの範囲とすることが好ましい。また、制御装置の圧力制御はあらかじめ設定した設定圧に対して±0.01〜0.05MPaの範囲で厳密に一定になるように、インバータ制御により行うことが好ましい。
これにより、昇温工程及び熱水殺菌工程における系内の状態を定常化して、より高温での殺菌を可能とするとともに、電気脱イオン装置のイオン交換樹脂やイオン交換膜への熱や圧力によるダメージを軽減することができる。
また、電気脱イオン装置は、循環水の水質の悪化を抑制するために、循環水温が40℃以下では電圧を印加することが好ましく、電気脱イオン装置への負荷を軽減するために、循環水温が40℃を超えたときには電圧を印加させないことが好ましい。
[降温工程]
純水製造装置1による純水の製造は、熱水の循環後に、系内が純水製造に適した温度に冷却されてから行う。そのため、本実施形態では、熱水殺菌工程の後に、循環水の温度を低下させて純水製造装置1の系内を冷却する降温工程を行うことが好ましい。
降温工程は、熱交換器11に冷水を供給するなどの従来公知の方法により行うことができる。
また、降温工程における他の方法として、非加熱の原水を原水タンクに供給しつつ処理ライン及び循環ラインに循環させ、逆浸透膜装置の濃縮水の少なくとも一部を系外に排出して系内を冷却することができる。この場合、系内の冷却のために熱交換器に供給する冷水を削減でき、また冷水を供給するための設備も不要であるか、又は簡素化できる。そのため、殺菌処理工程管理を容易とし、殺菌処理時間を短縮することができる。
降温工程では、昇温工程、熱水殺菌工程と同様にして逆浸透膜装置の透過水流量と濃縮水流量の比を一定としながら原水を供給することが好ましい。このようにすることで、各部での流量や水圧の変動を小さくすることができ、その結果、濃縮水の流量を一定とすることができる。そのため、系内のより高温の循環水を一定流量で系外に排出し、降温時間を短縮することができる。
また、降温工程において、原水タンク10の貯水量を一定に維持するように、原水の供給流量と逆浸透膜装置の濃縮水の排出流量を同量としてもよい。
具体的には、バルブV2を開放し、新たに非加熱の原水を原水タンク10に供給する。この新たに供給された非加熱の原水を循環させている熱水とともにポンプP1を介して循環ラインに循環させる。バルブV3を開放し、バルブV4の開度を調節して原水タンクに供給される原水の供給流量と同じ流量で逆浸透膜装置12の濃縮水を系外に排出する。
この場合、系内の保水量を一定とすることができるため、例えば急激な降温による電気脱イオン装置へのダメージを防止することができる。
また、循環水の温度の低下とともに、逆浸透膜装置12の透過水の圧力を一定とするようにポンプP2で循環水の圧力を上げることが好ましい。これにより、循環水の降温速度の変動を抑制することができ、冷却時間を短縮することができる。
また、系内の冷却時には、同時に循環水は熱交換器11に冷水を供給して冷却してもよく、系内が過度に冷却された場合には熱交換器11に蒸気などを供給して加熱してもよい。この場合、降温速度を安定に維持することができる。
なお、逆浸透膜装置や電気脱イオン装置に備えられる部材への温度変動による影響を軽減するために、降温速度は1〜2℃/分程度が好ましい。
このように、本実施形態の殺菌方法では、原水を用いて殺菌処理をすることができ、この場合にも、逆浸透膜装置でのスケールの生成や電気脱イオン装置の劣化を抑制することができる。さらに、循環水の流量や温度の変動を抑制することができるため、流量や昇温・降温速度の変移を抑制して、殺菌処理時の系内の状態を定常化し、殺菌処理効率を向上させることができる。また、殺菌処理時の系内の状態が定常化するため、熱水殺菌を繰り返した場合にも、殺菌処理操作を容易とすることができる。
次に本発明を実施例及び比較例を用いて詳細に説明する。
実施例及び比較例において用いた装置及び条件は次のようである。
原水:厚木市市水を活性炭装置及びプレフィルターで処理したもの。
原水タンク10:容量1,000L、
逆浸透膜装置12:商品名 Duratherm RO 8040 HF、米国GE社製 膜モジュール2本、
電気脱イオン装置13:商品名MK−3 mini HT 米国GE社製、
[実施例1]
上記した逆浸透膜装置12に常温の原水を流量4,500L/hrで供給した。このとき、C/Pの値が0.8〜14.1の所定の値となるようにバルブV4の開度を変更して固定し、各C/P値のときの透過率を測定した。
結果を図2に示す。
図2に示されるように、常温での透過率は急激に減少してから変曲点を経てほぼ横ばいになっている。そして、この変曲点が、C/Pが3.0付近に存在し、このときの透過率はおおよそ3.0%であることが分かる。そのため、循環水の温度上昇による粘度低下を加味すれば、熱水通水時のC/Pをおおよそ5.0以上とすることで透過率を低く維持できる。
[実施例2]
図1に示される純水製造装置1の殺菌処理を行った。
水抜き工程では、原水を温度測定手段16による測定温度が40℃となるまで加熱し、同時に原水タンクの水量が、通常運転時の25%となるまで逆浸透膜装置12の濃縮水の一部を排出した。
殺菌処理は、昇温工程で制御装置15での昇温速度の設定を1℃/分として温度測定手段16による測定温度が90℃となるまで加熱し、熱水殺菌工程でこの熱水を30分間、循環させて行った。このとき、実施例1の結果に基いて、熱水通水時の逆浸透膜装置の濃縮水流量/透過水流量の比(C/P)が5.0となるようにバルブV4の開度を調節するとともに、圧力センサー14の出力を制御装置15に入力し、圧力センサー14の出力が0.15±0.01MPaの一定となるようポンプP1の回転をインバータ制御した。
次いで、降温速度の設定を1℃/分として、原水タンク10に原水を供給し、原水の供給流量と同流量で逆浸透膜装置の濃縮水を系外に排出して系内を温度測定手段16による測定温度が27℃となるまで冷却した。
なお、殺菌処理時の系内の保水量は、330Lであり、循環ラインと原水タンクの接続部にスプレーボールを設置して、原水タンク上部壁面にも熱水が接触するようにした。また、電気脱イオン装置は、供給水温が40℃以下のときに電圧を印加し、40℃を超えたときには電圧の印加を停止するようにした。
次いで、原水タンクに原水を導入した後、医薬品用の純水を製造する工程と、熱水殺菌処理とをそれぞれ交互に繰り返し行った。
このとき、原水タンクの出口に温度計を配置して電気脱イオン装置の供給水温を測定した。図3に、熱水殺菌1回目の原水タンク出口水温と、逆浸透膜装置の透過水水質を示す。
図3において、0〜35分が水抜き工程、35〜100分が昇温工程、100〜130分が熱水殺菌工程、130〜220分が降温工程である。
実施例2では、150回の熱水殺菌処理を繰り返す間、熱水殺菌処理時の循環水の水質や流量変動は1回目とほぼ同じであり、1回目とほぼ同じ昇温〜降温時間で熱水殺菌処理を行うことができた。特に、電気脱イオン装置の処理水導電率は150回熱水殺菌後も1.0μS/cm以下の水質を維持することができた。なお、熱水殺菌150回目後のバルブV1の直後での採水中の生菌数は0個/mLであり、十分な熱水殺菌を行うことができた。
また、熱水殺菌処理を通じての各水処理装置への供給水の導電率及び原水タンク貯水量より、電気脱イオン装置に供給された硬度の積算量を算出すると、3.5mg(as CaCO)であった。
[比較例1]
実施例2において、バルブV4の開度の制御を行わないこと以外は実施例1と同じ条件で純水製造装置1の殺菌処理を行った。
比較例1における、熱水殺菌1回目の原水タンク出口水温と、逆浸透膜装置の透過水水質を図4に示す。図4において、0〜85分が水抜き工程、85〜140分が昇温工程、140〜170分が熱水殺菌工程、170〜290分が降温工程である。
比較例1では、50回の熱水殺菌処理を繰り返す間、熱水殺菌処理時の循環水の水質や流量変動は1回目とほぼ同じであり、1回目とほぼ同じ昇温〜降温時間で熱水殺菌処理を行うことができたが、電気脱イオン装置の電気脱イオン装置の処理水導電率が熱水殺菌50回目後に1.0μS/cmを超えたため、試験を中止した。
また、熱水殺菌処理を通じた、各水処理装置への供給水の導電率及び原水タンク貯水量より、電気脱イオン装置に供給された硬度の積算量を算出すると、4.8mg(as CaCO)であった。
なお、各図において、逆浸透膜装置をROと略称する。
実施例2では、熱水殺菌処理を通じて逆浸透膜装置の透過水水質は、電気脱イオン装置の通水基準水質を満足している。また、電気脱イオン装置への硬度の積算量が比較例に比べて少なく、逆浸透膜が劣化して透過水圧が低下し、電気脱イオン装置供給水質が低下するおそれがないことが分かる。さらに、熱水殺菌を繰り返した後も純水装置末端の採水の生菌数が十分に低減されていることから、透過水量が減少して十分な熱水殺菌の妨げになる等のおそれがなく、それぞれ十分な熱水殺菌を容易とすることができる。
このように、実施例2では純水製造装置内の生菌数を所定の値未満に低減しつつ、純水製造装置の寿命が延長されていることが分かる。
これに対して比較例1では、電気脱イオン装置への通水基準水質を満足するものの、C/Pを一定となるよう制御していないため、十分な熱水殺菌が行えるように循環水の各所水処理装置の出水口での水質や流量等を日常的に点検し適宜調整することが望まれる。
このように、実施形態の熱水殺菌方法及び純水製造装置によれば、系内が十分に殺菌される温度や流量を安定に維持することで、逆浸透膜装置でのスケールの形成や電気脱イオン装置へのダメージを軽減することができる。そのため、十分な熱水殺菌を容易とするとともに、純水製造装置を長寿命化し、殺菌処理効率を向上させることができる。
1…純水製造装置、10…原水タンク、11…熱交換器、12…逆浸透膜装置、13…電気脱イオン装置、14…圧力センサー、15…制御装置、16…温度測定手段。

Claims (7)

  1. 原水タンクと純水タンク又はユースポイントとを結ぶ処理ラインに沿って、回転数可変ポンプ、熱交換器、逆浸透膜装置及び電気脱イオン装置を順に備え、前記逆浸透膜装置の濃縮水配管、前記電気脱イオン装置の濃縮水並びに電極水配管及び前記電気脱イオン装置の処理水配管を前記原水タンクと開閉バルブを介してそれぞれ接続する循環ラインを備えた純水製造装置の殺菌方法であって、
    前記濃縮水配管に開度可変バルブを介設して、熱水を前記処理ライン及び前記循環ラインに循環させつつ前記逆浸透膜装置の透過水流量濃縮水流量の比(C/P)が5.0〜10.0の範囲の所定の値で一定とされるよう前記開度可変バルブの開度を決定することを特徴とする純水製造装置の殺菌方法。
  2. 前記処理ラインの前記逆浸透膜装置の透過水配管内に圧力センサーを配置するとともに、
    前記圧力センサーの出力が一定となるよう前記回転数可変ポンプの回転数を制御することを特徴とする請求項1記載の純水製造装置の殺菌方法。
  3. 前記原水タンクへの原水の供給を停止して、前記原水タンクに貯留されている原水を前記処理ライン及び前記循環ラインに循環させつつ、前記原水の少なくとも一部を系外に排出して前記原水を前記熱交換機で加熱することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項記載の純水製造装置の殺菌方法。
  4. 非加熱の原水を前記原水タンクに供給しつつ前記処理ライン及び前記循環ラインに循環させ、前記逆浸透膜装置の濃縮水の少なくとも一部を系外に排出することで前記純水製造装置の系内を冷却することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1記載の純水製造装置の殺菌方法。
  5. 前記熱水の温度が60℃以上であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の純水製造装置の殺菌方法。
  6. 原水タンクと純水タンク又はユースポイントとを結ぶ処理ラインに沿って、回転数可変ポンプ、逆浸透膜装置及び電気脱イオン装置を順に備え、前記逆浸透膜装置の濃縮水配管、前記電気脱イオン装置の濃縮水配管並びに電極水配管及び前記電気脱イオン装置の処理水配管を前記原水タンクと開閉バルブを介してそれぞれ接続する循環ラインを備えた純水製造装置であって、
    前記逆浸透膜装置の濃縮水配管に介設された開度可変バルブと、
    前記処理ラインの前記原水タンク直下に設置された温度測定手段と、
    前記温度測定手段の出力に基いて前記開閉バルブの開度を決定するとともに、前記逆浸透膜装置の透過水流量/濃縮水流量の比(C/P)が5.0〜10.0の範囲の所定の値で一定となるように、前記開度可変バルブの開度を決定する制御装置と、
    を備えたことを特徴とする純水製造装置。
  7. さらに前記処理ラインの前記逆浸透膜装置の透過水配管内に圧力センサーを備え、
    前記制御装置は、前記圧力センサーの出力により前記回転数可変ポンプの回転数を前記圧力センサーの出力が所定の値で一定となるようにフィードバック制御することを特徴とする請求項記載の純水製造装置。
JP2012285319A 2012-12-27 2012-12-27 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置 Active JP6074261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012285319A JP6074261B2 (ja) 2012-12-27 2012-12-27 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012285319A JP6074261B2 (ja) 2012-12-27 2012-12-27 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014124483A JP2014124483A (ja) 2014-07-07
JP6074261B2 true JP6074261B2 (ja) 2017-02-01

Family

ID=51404480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012285319A Active JP6074261B2 (ja) 2012-12-27 2012-12-27 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6074261B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112892223A (zh) * 2021-01-19 2021-06-04 同济大学 一种反渗透膜破损检测同步杀菌消毒系统

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7011457B2 (ja) * 2017-12-19 2022-01-26 オルガノ株式会社 純水製造装置の殺菌方法
JP2019188367A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 オルガノ株式会社 電気式脱イオン水製造装置の製造方法
JP7089570B2 (ja) * 2020-11-06 2022-06-22 大同メタル工業株式会社 Cdi装置
JP7487812B1 (ja) 2023-03-14 2024-05-21 栗田工業株式会社 純水製造装置における逆浸透膜装置の制御方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07274637A (ja) * 1994-04-08 1995-10-24 Kubota Corp 田植機の制御装置
JP3570304B2 (ja) * 1999-08-11 2004-09-29 栗田工業株式会社 脱イオン水製造装置の殺菌方法及び脱イオン水の製造方法
JP2001293471A (ja) * 2000-04-14 2001-10-23 Mikuni Kikai Kk 精製水製造装置
JP3830098B2 (ja) * 2002-08-22 2006-10-04 オルガノ株式会社 医薬品用精製水の製造方法および装置
JP2007152271A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 水処理システム及びその運転方法
JP5480063B2 (ja) * 2010-08-16 2014-04-23 野村マイクロ・サイエンス株式会社 純水製造方法及び純水製造装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112892223A (zh) * 2021-01-19 2021-06-04 同济大学 一种反渗透膜破损检测同步杀菌消毒系统
CN112892223B (zh) * 2021-01-19 2021-11-30 同济大学 一种反渗透膜破损检测同步杀菌消毒系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014124483A (ja) 2014-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6074261B2 (ja) 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置
JP5923027B2 (ja) 医療用精製水の製造装置とその運転方法
JP6111799B2 (ja) 医薬用水製造向け精製水製造方法
JP5307049B2 (ja) 医薬用精製水の製造方法、及び医薬品用精製水の製造装置
JP5093679B2 (ja) 精製水製造装置の殺菌方法
JP2014124482A (ja) 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置
JP6082247B2 (ja) 医薬品用の純水製造装置の殺菌方法及び医薬品用の純水製造装置
CN112079312B (zh) 产品充填装置的洗净杀菌方法及装置
JP6059588B2 (ja) 注射用水供給装置
JP2010000433A5 (ja)
JP6994376B2 (ja) 純水製造装置およびその運転方法
JP5923030B2 (ja) 医療用精製水の製造装置とその運転方法
JP5459704B2 (ja) 精製水の製造方法、及び精製水の製造装置
JP7483488B2 (ja) 医薬用水製造システムおよびその殺菌方法
JP6889628B2 (ja) 純水製造装置および純水製造方法
JP2003145135A (ja) 膜式脱気装置及び飲料水製造装置
JP6192030B1 (ja) プロセス液の初期廃棄量の削減方法及びプロセス液の処理システム
JP6953070B2 (ja) 医療用精製水の製造装置
JP2010000503A (ja) 純水製造装置及び純水製造装置の制御方法
JP7019860B1 (ja) 精製水供給システム
JP2023031981A (ja) 水処理システム及び水処理システムの殺菌方法
JP2024055481A (ja) 製薬用水製造システムの滅菌方法
JPH11188080A (ja) 精製水滅菌供給システム
JP7459615B2 (ja) 水処理装置
JP3856566B2 (ja) 殺菌水供給装置及びこれを用いた供給方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6074261

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250