JP3856566B2 - 殺菌水供給装置及びこれを用いた供給方法 - Google Patents

殺菌水供給装置及びこれを用いた供給方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、医薬品に使用される殺菌水の供給方法に関し、詳しくは、貯槽に溜めて使用する高温殺菌水を殺菌状態を維持しつつ、使用点に使用温度の殺菌水を供給する殺菌水の無駄な廃棄及び冷却器の冷却水の無駄な使用を防止した効率的な殺菌水供給装置及びこれを用いた殺菌水の供給方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医薬、製薬用の純水又は蒸留水を得る殺菌水製造方法としては、原水から殺菌精製水を得る場合、原水を導入して凝集濾過する工程又は凝集沈澱する工程の前処理工程、それに続く脱塩及び殺菌工程を実施する方法、あるいは、この脱塩及び殺菌工程の後、更に膜処理工程を実施する方法が挙げられる。また、注射用水を得る場合には、膜処理工程の後に続いて蒸留工程を実施する方法が知られている。また、水道水等の浄水を原水とする場合には、前処理工程を経ることなく、原水が脱塩及び殺菌工程に直接導入される方法が採用されている。
【0003】
従来、例えば、上記方法により得られた注射用殺菌水を数点〜数十点の使用点に供給し、注射用薬剤を大量に製造する場合、80℃以上の温度で殺菌された蒸留水を一旦貯槽に溜めて、これを使用点に使用温度で連続的に供給し循環する方法が採られている。特に注射用水の場合は、人体への安全を考慮した法令、規則あるいは製造メーカが独自に定められる一定の基準を遵守する方法で行われている。すなわち、(1)貯槽される注射用水は80℃以上の温度で保持され、且つ24時間以内に消費されること。(2)貯槽及び配管内の殺菌を目的として、121℃×20分の蒸気殺菌を1回/週〜1回/日の頻度で実施すること、(3)夜間、不慮の事故などで製造ラインが停止している場合、80℃以上の温度で数時間〜数日間の予備的高温殺菌を実施すること、などである。
【0004】
このような、80℃以上の殺菌水を循環供給する方法としては、図2に示すように、高温殺菌水15を溜めると共に該殺菌水を高温に維持する頂部にガス排出管24を付設した貯槽11と、前記殺菌水を使用点に供給し貯槽11に循環させる供給ポンプ12とにより循環系を形成し、各使用点でそれぞれ冷却器13a、13b、13cを設置する殺菌水供給装置30aを用いる第1の殺菌水供給方法が挙げられる。この第1の供給方法では、各冷却器13a、13b、13cで冷却された殺菌水は各使用点に個別又は同一の温度で供給され、使用されない殺菌水は循環配管16で貯槽11に戻される。この戻された殺菌水は加熱器14により再加熱されて80℃以上の温度に維持され、以降同様の操作が繰り返される。図中、番号24は配管内の噛み込みエアーを排出するガス排出管を示す。この第1の供給方法は貯槽11及び循環配管16を含む系内の温度を高温に保てるため、菌による汚染を防止することができる点で有効である。
【0005】
また、図3に示す殺菌水供給装置30bにおいて、貯槽11に貯水された高温殺菌水15は、供給ポンプ12と使用点の間に設置される冷却器13により使用温度まで冷却され、これを使用点に供給し、使用されない殺菌水は戻りの循環配管16で加熱器14aにより再加熱され貯槽11に戻される構成を採る第2の殺菌水供給方法も知られている。この第2の供給方法は、各使用点毎に冷却器を設置しなくてもよいため、設備面から見てコストダウンが図れるという点で有効である。
【0006】
また、図4に示す殺菌水供給装置30cは、貯槽11に貯水された高温殺菌水15は、冷却器13により使用温度まで冷却されて使用点に供給され、使用されない殺菌水は供給ポンプ入口側に戻される循環系を形成するものであって、戻り循環配管16から供給ポンプ入口側に戻す弁21を有する立ち上がり配管23が配設され、且つ該配管23に弁22を有するブロー配管26を配設するものであり、この装置30cを使用した第3の殺菌水供給方法も知られている。
【0007】
この第3の供給方法における蒸気殺菌工程、殺菌水使用工程及び高温殺菌工程の各工程を実施する循環方法及び使用水供給方法について説明する。蒸気殺菌工程では、まず貯槽11及び循環配管16内を全て空の状態にした後、121℃×20分の蒸気殺菌が行われる。蒸気殺菌終了後、図では省略する殺菌水製造装置により製造された高温殺菌水15は貯槽11に流入され、80℃以上の温度に維持される。次いで供給ポンプ12が起動され、殺菌水は循環配管16及び立ち上がり配管23を通して循環される。この際、供給ポンプ12のキャビテーションの原因となる配管内のエアーをパージするため弁21を閉状態、弁22を開状態としてブロー配管26からエアーを含む殺菌水の所定量が排出される。配管内のエアーをパージした後、殺菌水使用工程では、殺菌水を使用温度にまで冷却するため、冷却水供給弁25が作動して冷却器13に冷却水が通水される。使用温度に冷却された殺菌水は使用点で所定の量が消費され、使用されない殺菌水は循環配管16及び配管23を通して供給ポンプ12の入口側へ戻され循環される。使用点での使用量が多い場合、貯槽11からの高温殺菌水が供給され、冷却器13での熱交換が活発になっていく。また、使用点での使用が無い場合、立ち上がり配管23を通して使用温度のまま循環される。このため冷却器13へ冷却水を供給する供給弁25は閉じられ、使用する冷却水の消費が無くなるため維持コストを節約することができる。次に、高温殺菌工程に移る。この場合、前工程の使用温度の低温度で安定した循環系では貯槽11をバイパスしているため熱源が無く、したがって高温殺菌工程では、弁21を閉状態、弁22を開状態として殺菌水をブロー配管26から系外ブローで排出しつつ、貯槽11の高温殺菌水が供給ポンプ12へ供給される。その後、貯槽11及び循環系内は80℃以上の殺菌水で循環され、所定の時間経過後、高温殺菌工程は終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の供給方法は、各使用点毎に冷却器を設置するため、設備面から見てかなりのコストアップとなる。上記第2の供給方法は、使用点での消費が少ない場合においても冷却器では常に大量の冷却水を消費し、また、加熱器では常に加熱蒸気等の熱源を消費するため、ユーティリティーの無駄使いとなる。また、上記第3の供給方法は、蒸気殺菌工程直後の起動時及び低温循環系から高温殺菌工程への移行後、系外ブローを行わなければならない。このブロー量は、例えば貯槽の容量、循環配管の長さによっては初期の供給量の半分程度に及ぶことがあり、高価な製造用水を相当量廃棄するため経済的ではないという問題を有している。
【0009】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、80℃以上の温度で殺菌された蒸留水を一旦貯槽に溜めて、これを使用点に使用温度で連続的に供給し循環する方法において、蒸気殺菌工程直後などの起動時あるいは低温循環モードから高温殺菌工程への移行の際、系外ブロー時の高価な殺菌水の無駄な廃棄を無くすことであり、また、冷却器での冷却水の無駄な使用を防止する殺菌水の供給方法及びこれを用いた供給装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決する手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、80℃以上の温度で殺菌された蒸留水を一旦貯槽に溜めて、これを使用点に使用温度で連続的に供給し循環する方法において、貯槽の頂部にガス排出管を付設し、該貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方に制御弁を有する供給ポンプの入口側に接続する立ち上がり配管部を設け、この立ち上がり配管部は循環戻り水が優先的に流れる構造とし、前記制御弁により、該立ち上がり配管部の液面を所定のレベルに制御するか、又は該立ち上がり配管部の流量を調節すれば、蒸気殺菌工程直後などの起動時あるいは低温循環系から高温殺菌工程への移行後、系外ブロー時の殺菌水の無駄な廃棄を無くすことができ、また、冷却器での冷却水の無駄な使用を防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、温度80℃以上の殺菌水を貯水すると共に、該殺菌水を該温度範囲に維持する頂部にガス排出管を付設した貯槽と、前記殺菌水を使用点に供給し前記貯槽に循環させる供給ポンプと、前記殺菌水を使用点の使用温度に冷却する冷却器とを、順次配管にて循環系に配設して形成される殺菌水供給装置であって、前記貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方部に制御弁が設置され、該制御弁により液面が所定のレベルに制御されるか又は所定の流量に調節される供給ポンプ入口側立ち上がり配管部、を備え、前記分岐する点から前記貯槽への循環戻り配管が、立ち上がり配管を形成する殺菌水供給装置を提供するものである。また、本発明は、温度80℃以上の殺菌水を貯水すると共に、該殺菌水を該温度範囲に維持する頂部にガス排出管を付設した貯槽と、前記殺菌水を使用点に供給し前記貯槽に循環させる供給ポンプと、前記殺菌水を使用点の使用温度に冷却する冷却器とを、順次配管にて循環系に配設して形成される殺菌水供給装置であって、前記貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方部に制御弁が設置され、該制御弁により液面が所定のレベルに制御されるか又は所定の流量に調節される供給ポンプ入口側立ち上がり配管部、を備え、前記供給ポンプ入口側立ち上がり配管部の径が、前記循環配管の径より大である殺菌水供給装置を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、温度80℃以上の殺菌水を貯水すると共に、該殺菌水を該温度範囲に維持する頂部にガス排出管を付設した貯槽と、前記殺菌水を使用点に供給し前記貯槽に循環させる供給ポンプと、前記殺菌水を使用点の使用温度に冷却する冷却器とを、順次配管にて循環系に配設し、前記貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方部に制御弁が配置された供給ポンプ入口側立ち上がり配管部を備え、前記分岐する点から前記貯槽への循環戻り配管が、立ち上がり配管を形成するか、あるいは前記供給ポンプ入口側立ち上がり配管部の径が、前記循環配管の径より大である殺菌水供給装置において、前記制御弁の開度をほぼ閉じた状態とし、且つ冷却器の冷却水の通水を停止した状態で、貯槽の殺菌水を温度80℃以上の温度に維持しつつ循環する高温殺菌工程を有する殺菌水の供給方法を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明において、貯槽に供給される80℃以上の温度を有する殺菌水としては、特に制限されないが、例えば、井戸水を原水とする場合、井戸水を導入して凝集濾過する工程又は凝集沈澱する工程の前処理工程、これに続く脱塩及び殺菌工程及びこれに続く膜処理工程を実施する方法により得られる高温殺菌水、あるいは該膜処理工程の後に続いて蒸留工程を実施する方法により得られる高温殺菌水が挙げられる。また、上記の方法において、水道水等の浄水を原水とする場合、前処理工程を経ることなく、脱塩及び殺菌工程に直接導入される方法により得られる殺菌水も使用できる。
【0014】
次に、本発明の実施の形態における殺菌水の供給方法について、図1を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態を示す殺菌水供給装置の概略を示す図である。図1中、殺菌水供給装置30は、貯槽1、供給ポンプ2、冷却器3を順次循環配管6により循環系に形成したものであり、貯槽1への循環戻り配管63には該配管から分岐して貯槽1と並列に配設され、供給ポンプ2の入口側に接続される供給ポンプ入口側立ち上がり配管部7(以下、単に「立ち上がり配管部7」という)を備える。貯槽1は頂部にガス排出管10が付設され、温度80℃以上の殺菌水5を貯水すると共に、内部に加熱器4を設置して殺菌水5を該温度範囲に維持する。供給ポンプ2は殺菌水5を使用点に供給し、使用されない殺菌水を貯槽1に循環させる。冷却器3は冷却水供給ラインに設置された温度制御弁13の開閉により殺菌水5を使用点の使用温度に制御する。また、立ち上がり配管部7は、液面計8が取り付けられたチャンバー71を備え、下方部にはチャンバー71の液面を所定のレベルに制御するか又は立ち上がり配管部7の流量を調節できる制御弁9を有する。すなわち、制御弁9は液面計8からの電気信号によりその開閉が制御され、液面が高いと開状態に、液面が低いと閉状態となるように制御される。また、制御弁9は外部からの信号又は手動によりその開閉が調整できる構成にもなっている。また、循環戻り配管63の分岐点61から貯槽1への戻り配管には、立ち上がり配管62が形成され、循環戻り水が優先的に立ち上がり配管部7に流れるようにしている。また、図では省略するが、分岐点61の手前(使用点側)には使用点の供給圧を保持するためのレリ−フ弁が設置される。
【0015】
次に、本実施の形態の殺菌水の供給方法において、蒸気殺菌工程、殺菌水使用工程、高温殺菌工程の各工程を実施する方法について説明する。
(蒸気殺菌工程及び殺菌水循環工程)
蒸気殺菌工程は、貯槽を含めた循環配管内を1回/週〜1回/日の頻度で蒸気殺菌する工程であり、まず貯槽1及び循環配管6内を全て空の状態にした後、121℃×20分の蒸気殺菌が行われる。蒸気殺菌終了後の殺菌水循環工程において、図では省略する殺菌水製造装置により製造された高温殺菌水5は貯槽1に流入され、加熱器4により80℃以上の温度に保持される。次いで供給ポンプ2が起動され、殺菌水は循環配管6を通して循環される。この時、冷却器3での熱交換は行われず、また制御弁9は全閉の状態である。循環配管6中のエアーを追い出し戻された循環水は分岐点61で立ち上がり配管62と立ち上がり配管部7とに分岐して流される。そして、追い出されたエアーは貯槽1のガス排出管10を通して大気中に排出される。一方、立ち上がり配管部7のチャンバー71の液面は徐々に上昇し、液面計8の設定値に感応して制御弁9は徐々に開状態となっていく。これにより、系内は高温殺菌水が安定して循環される。また、循環配管中のエアーは自然に追い出され、従来例のような系外ブロー時の高価な殺菌水の廃棄を無くすことができる。
【0016】
(殺菌水使用工程)
この殺菌水使用工程は、使用点に使用温度の殺菌水を供給する工程であり、使用点での消費がある状態と使用点での消費が無く全量が循環される状態を含むもので、使用温度での低温循環モードとなる。低温循環モード運転にすると、冷却器3の熱交換が開始し、温度センサー31からの電気信号により制御弁13の開閉が制御され、送水温度は使用温度に制御される。使用点で使用されない殺菌水は循環配管6を通して循環される。使用点での消費が少ない場合、チャンバー71の液面は低下せず、制御弁9は開状態となる。使用点での消費が多い場合、チャンバー71の液面が低下し、制御弁9は液面を一定に保持するから閉状態となり、これに伴い貯槽1の高温の殺菌水が供給ポンプ2に供給され、この供給量が増えると共に冷却器3での熱交換は活発化する。したがって、使用点での消費が一定量で安定すると制御弁9の開度が一定レベルで安定する。また、使用点での消費が無く全量が循環されると、戻り水の全量が立ち上がり配管部7を通して循環され加熱源に触れることがないから、循環水の温度が温度センサー31の設定値と同一となり、制御弁13は全閉の近い状態となる。これにより冷却水の無駄な使用が防止される。
【0017】
(殺菌水使用工程から高温殺菌工程)
次に、低温循環モードから高温殺菌工程に移行する場合について説明する。高温殺菌工程は、循環配管内の温度を貯槽1の貯水温度と同等にして殺菌を行う工程である。まず、外部の信号を与えることにより又は手動操作により制御弁9を閉じていき(殺菌水の滞留を防止するため、制御弁9は全閉でなく、若干漏れる状態とする)、循環配管6からの戻り水を立ち上がり配管62を通して貯槽1へ戻す比率を上げていく。やがて循環配管中の温度は上昇して貯槽1の貯水温度と同等になっていく。この時、冷却器3での熱交換は行われない。これにより、低温循環モードから高温殺菌工程への移行後、系外ブローは行われず、殺菌水を無駄に廃棄することがなく経済的である。また、従来例のように、冷却器での冷却水の無駄な使用を防止することができる。
【0018】
本発明において、供給ポンプ入口側立ち上がり配管部は、上記実施の形態例に示す、循環配管の径より太い径のチャンバーに限定されず、循環配管の径とほぼ同径の配管であってもよい。また、この配管又はチャンバーの径は循環配管の長さ、循環量及び使用点での使用量等によって異なり適宜設計条件に合わせて決定すればよい。また、分岐点61回りの配管形態としては、循環配管6を通して循環される戻り水が優先的に供給ポンプ入口側立ち上がり配管部7に流れる構造のものであれば、特に制限されず、上記実施の形態例に示す立ち上がり配管62とする他、立ち上がり配管62を設けることなく又は設けることにより、供給ポンプ入口側立ち上がり配管部の径を循環配管の径よりも大きい配管とする形態であってもよい。
【0019】
本発明において、殺菌水の供給用途としては、特に制限されないが、医薬、製薬用及び食品用が挙げられ、特に、医薬、製薬用に好適である。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、80℃以上の温度で殺菌された蒸留水を一旦貯槽に溜めて、これを使用点に使用温度で連続的に供給し循環する方法において、貯槽の頂部にガス排出管を付設し、該貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方に制御弁を有する供給ポンプの入口側に接続する立ち上がり配管部を設け、この立ち上がり配管部は循環戻り水が優先的に流れる構造を採るため、蒸気殺菌工程直後などの起動時に、エアーは貯槽に追い出され、貯槽の頂部に付設されたガス排出管から大気中に放出される。このため、系外ブローが無く、高価な殺菌水の無駄な廃棄を防止でき経済的である。また、低温循環モードから高温殺菌工程への移行の際、供給ポンプの入口側に接続する立ち上がり配管部の流量を極力減らして、貯槽を経由する循環系とするため、系外ブローが無くなり経済的である。また、使用点での消費が無い場合、戻り水の全量が立ち上がり配管部を通して循環され加熱源に触れることがないから、冷却器での冷却水の使用量を極力減らすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における殺菌水供給装置の概略図を示す。
【図2】従来例の第1の殺菌水供給方法を説明するフロー図を示す。
【図3】従来例の第2の殺菌水供給方法を説明するフロー図を示す。
【図4】従来例の第3の殺菌水供給方法を説明するフロー図を示す。
【符号の説明】
1、11 貯槽
2、12 供給ポンプ
3、13、13a〜13c 冷却器
4、14、14a 加熱器
5、15 高温殺菌水
6、16 循環配管
7 供給ポンプ入口側立ち上がり配管部
8 液面計
9、13、25、21、22、25 制御弁
10、24 ガス排出管
26 ブロー配管
30、30a〜30c 殺菌水供給装置
61 分岐点
62 立ち上がり配管
63 循環戻り配管
71 チャンバー

Claims (4)

  1. 温度80℃以上の殺菌水を貯水すると共に、該殺菌水を該温度範囲に維持する頂部にガス排出管を付設した貯槽と、前記殺菌水を使用点に供給し前記貯槽に循環させる供給ポンプと、前記殺菌水を使用点の使用温度に冷却する冷却器とを、順次配管にて循環系に配設して形成される殺菌水供給装置であって、前記貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方部に制御弁が設置され、該制御弁により液面が所定のレベルに制御されるか又は所定の流量に調節される供給ポンプ入口側立ち上がり配管部、を備え、前記分岐する点から前記貯槽への循環戻り配管が、立ち上がり配管を形成する殺菌水供給装置。
  2. 温度80℃以上の殺菌水を貯水すると共に、該殺菌水を該温度範囲に維持する頂部にガス排出管を付設した貯槽と、前記殺菌水を使用点に供給し前記貯槽に循環させる供給ポンプと、前記殺菌水を使用点の使用温度に冷却する冷却器とを、順次配管にて循環系に配設して形成される殺菌水供給装置であって、前記貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方部に制御弁が設置され、該制御弁により液面が所定のレベルに制御されるか又は所定の流量に調節される供給ポンプ入口側立ち上がり配管部、を備え、前記供給ポンプ入口側立ち上がり配管部の径が、前記循環配管の径より大である殺菌水供給装置。
  3. 前記供給ポンプ入口側立ち上がり配管部が、前記循環戻り配管より太い径のチャンバーを備えるものである請求項1記載の殺菌水供給装置。
  4. 温度80℃以上の殺菌水を貯水すると共に、該殺菌水を該温度範囲に維持する頂部にガス排出管を付設した貯槽と、前記殺菌水を使用点に供給し前記貯槽に循環させる供給ポンプと、前記殺菌水を使用点の使用温度に冷却する冷却器とを、順次配管にて循環系に配設し、前記貯槽への循環戻り配管から分岐して該貯槽と並列に配設され、下方部に制御弁が配置された供給ポンプ入口側立ち上がり配管部を備え、前記分岐する点から前記貯槽への循環戻り配管が、立ち上がり配管を形成するか、あるいは前記供給ポンプ入口側立ち上がり配管部の径が、前記循環配管の径より大である殺菌水供給装置において、前記制御弁の開度をほぼ閉じた状態とし、且つ冷却器の冷却水の通水を停止した状態で、貯槽の殺菌水を温度80℃以上の温度に維持しつつ循環する高温殺菌工程を有する殺菌水の供給方法。
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