JP2003145135A - 膜式脱気装置及び飲料水製造装置 - Google Patents

膜式脱気装置及び飲料水製造装置

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JP2003145135A JP2001342140A JP2001342140A JP2003145135A JP 2003145135 A JP2003145135 A JP 2003145135A JP 2001342140 A JP2001342140 A JP 2001342140A JP 2001342140 A JP2001342140 A JP 2001342140A JP 2003145135 A JP2003145135 A JP 2003145135A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱水による殺菌手段を備えた膜式脱気装置で
あって、熱水殺菌後の水の降温工程において、短時間で
急激に降温する工程と、時間をかけてゆっくりと降温す
る工程とを選択可能とする。 【解決手段】 膜式脱気装置本体2の水室2Aに被処理
水を通水すると共に気室2Bを吸引して処理水を取り出
す膜式脱気装置において、水室2Aに水を循環供給する
と共に、この循環水を熱交換器4で加熱して昇温させ、
所定温度以上に昇温した水を循環させて殺菌した後、原
水を通水すると共に循環水を排出して降温し、降温後、
通水脱気工程を再生する。降温工程において、配管16
より循環水の一部を排出する低速降温工程と、配管17
より循環水の全量を排出する高速降温工程とを選択する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、除菌された脱酸素
水を必要とする分野、例えば、食品や飲料水製造分野、
医薬分野、電子産業分野等に好適な膜式脱気装置と、こ
の膜式脱気装置で飲料水を製造する飲料水製造装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】食品分野では、食品中の栄養素や香味成
分の酸化や変質、分解防止のために、溶存酸素(DO)
を除去した水(以下、「脱酸素水」と記す。)を用いて
いる。医薬品分野では、注射液や輸液などに含まれる有
用成分の酸化や変質、分解防止のために脱酸素水を使用
している。また、電子産業分野では、ウエハーを洗浄す
る際に超純水を使用するが、ウエハーなどの酸化防止の
ため、その超純水を脱酸素処理して使用する場合があ
る。
【0003】このような脱酸素水の製造には膜式脱気装
置が用いられている。膜式脱気装置は、膜によって内部
が水室と気室とに区画された膜式脱気装置本体と、この
膜式脱気装置本体の水室に被処理水を供給する手段と、
水室から処理水を排出する手段と、気室を吸引する手段
とを備え、膜式脱気装置本体の水室に被処理水を通水す
ると共に気室を吸引して脱気処理水を取り出す構成とさ
れている。
【0004】膜式脱気装置は、その脱気膜の構造上、菌
の温床になり易いため、膜の殺菌を行わないと、脱気処
理水のコースポイントにおいて、菌による障害が発生す
る。例えば、脱気処理水を利用した飲料製品に菌の死骸
が混入することにより、飲料製品の味にも影響がでる。
【0005】膜式脱気装置の殺菌方法としては、従来、
熱水による殺菌方法と薬品による殺菌方法とがある。
【0006】薬品による殺菌の場合、過酸化水素、ホル
マリン、二亜硫酸ソーダや次亜塩素酸等の塩素系殺菌剤
などの薬品を濃度調整した殺菌剤が用いられているが、
薬品による殺菌では、殺菌終了後、膜に付着した薬品を
洗浄除去する必要があり、洗浄廃液を処理する必要があ
る。また、食品用水及び医薬用水などに用いる膜式脱気
装置では、残留薬品がその用途上問題となる。例えば、
飲料製品では残留薬品により味に影響が出る。さらに、
薬品により完全な殺菌を行う場合には、膜式脱気装置の
中空糸の水室側及び気室側に殺菌剤を通水する必要があ
り、この場合には、気室側の薬品洗浄と脱気処理との切
替が複雑になるという問題があった。
【0007】これに対して、熱水による殺菌であれば、
薬品殺菌の場合のように廃液処理等の問題もなく、短時
間で殺菌を行うことができると共に、微生物の再発生の
抑制効果も高い。
【0008】熱水による殺菌手段を備える膜式脱気装置
として、特開平11−309302号公報には、膜式脱
気装置本体に加熱水を循環させて系内を殺菌するに当た
り、原水の導入を停止して、系内の水を加熱する加熱工
程と、所定の温度に昇温された加熱水を循環して系内を
殺菌する殺菌工程と、原水の導入を再開すると共に、膜
式脱気装置本体から排出される水の一部を系外に排出し
て循環水の温度を低下させる降温工程と、その後、循環
水の降温と共に、膜式脱気装置本体における脱気を行う
降温脱気工程を行う膜式脱気装置が開示されている。こ
の膜式脱気装置では、降温脱気工程を行うことで、降温
と共に、殺菌後の系内の溶存酸素(DO)等の溶存気体
を除去し、その後の通水脱気処理再開時の脱気処理水の
水質を良好なものとしている。
【0009】この特開平11−309302号公報に記
載される膜式脱気装置では、降温工程及び降温脱気工程
において、循環水の加熱を停止すると共に、原水の導入
を再開し、膜式脱気装置本体から排出される水の一部の
みを系外に排出し、残部は循環させている。これは、膜
式脱気装置本体から排出される水の全量を系外へ排出す
ると、降温の温度勾配が急になり、脱気膜が熱的なダメ
ージを受けるおそれがあり、これを防止するためであ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、熱水殺菌
方式の膜式脱気装置本体から排出される水の一部のみを
系外へ排出し、残部を循環させる方法では、降温に長時
間を要し、このため、殺菌に要する時間が長くなる。
【0011】なお、ユーザーによっては、脱気膜がダメ
ージを受けたとしても、運転効率、生産水量を高める方
を重視する場合があり、この場合には、迅速な降温を行
って、早期に通水脱気処理を再開することが望まれる。
【0012】本発明は、熱水による殺菌手段を備えた膜
式脱気装置であって、熱水殺菌後の降温工程において、
短時間で急激に降温する工程と、時間をかけてゆっくり
と降温する工程とを選択することができる膜式脱気装置
を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の膜式脱気装置
は、被処理水を貯水する原水タンクと、該原水タンクに
貯水された水が導入される膜式脱気装置本体と、該膜式
脱気装置本体から排出される水を系外へ排出する処理水
排出配管と、該膜式脱気装置本体から排出される水を原
水タンクへ戻す戻り配管と、該戻り配管内の水を加熱す
るための加熱手段と、該加熱手段によって加熱された加
熱水の一部を系外へ排出可能な第1の排出配管と、該加
熱水の全量を系外へ排出可能な第2の排出配管とを備え
たことを特徴とする。
【0014】本発明の膜式脱気装置では、殺菌後の降温
工程において、加熱水の一部を第1の排出配管から排出
し、残部を循環させることにより、時間をかけて緩やか
に降温することができ、この場合には、脱気膜等へのダ
メージを抑制することができる。また、加熱水の全量を
系外へ排出可能な第2の排出配管から加熱水を排出する
ことにより、短時間で降温することができ、この場合に
は、殺菌後の通水脱気処理を早期に再開することができ
る。
【0015】本発明の飲料水製造装置は、このような膜
式脱気装置の処理水を用いて飲料水を製造するものであ
り、上記降温工程を選択することにより、膜式脱気装置
の殺菌に要する時間を調整し、要求される生産水量に柔
軟に対応することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0017】まず、図1を参照して本発明の膜式脱気装
置の実施の形態を説明する。図1は本発明の膜式脱気装
置の実施の形態を示す系統図である。
【0018】図中、1は原水タンク、2は膜式脱気装置
本体であり、脱気膜により内部が水室2Aと気室2Bと
に仕切られている。3は処理水タンク、4は熱交換器、
5は封水タンク、P−1は供給ポンプ、P−2は真空ポ
ンプである。V−1〜V−7はバルブを示す。ポンプP
−1,P−2の作動及びバルブV−1〜V−7の開閉は
図示しない制御装置によって制御される。
【0019】この膜式脱気装置において、通水脱気工程
と、昇温工程、殺菌工程及び降温工程からなる一連の殺
菌処理工程は次のような操作手順で実施される。
【0020】[通水脱気工程]バルブV−1,V−2,
V−5を開,バルブV−3,V−4,V−6,V−7を
閉として、ポンプP−1,P−2を作動させ、配管11
より導入される原水を、原水タンク1から配管12より
膜式脱気装置本体2の水室2Aに導入し、N等の不活
性ガスが供給される気室2Bを吸引することにより、脱
気膜を透過した原水中のDO等を脱気する。脱気処理水
は、配管13,14より処理水タンク3に送給される。
なお、N等の不活性ガスは脱気性能を向上させる目的
で供給している。
【0021】[昇温工程]殺菌処理に当っては、バルブ
V−1,V−2,V−5,V−6,V−7を閉、バルブ
V−3,V−4を開とし、ポンプP−2を止めると共
に、熱交換器4に蒸気を供給し、ポンプP−1により、
原水タンク1内の水を配管12,水室2A,配管13,
熱交換器4、配管15の順に循環させ、この循環系内の
水を熱交換器4により加熱する。
【0022】[殺菌工程]上記昇温工程で循環系内の水
が所定温度に上昇した後は、上記昇温工程と同様にして
更に加熱水を所定時間循環させて系内を殺菌する。
【0023】[降温工程]殺菌工程終了後は、バルブV
−1,V−3を開とすると共にバルブV−6及びV−7
のいずれか一方を開とする。また、バルブV−2,V−
5,V−4を閉とすると共にバルブV−6及びV−7の
いずれか一方を閉とする。これにより、ポンプP−2停
止のまま、蒸気の供給を停止して原水を導入し、系内の
加熱水を、導入した原水により配管12、水室2A,配
管13,15から配管16又は17を経て系外へ押し出
して系内の水温を下げる。
【0024】配管16は、熱交換器4からの循環水のう
ちの一部のみが流入するように、配管15よりも径の小
さい配管で構成され、配管17は熱交換器4からの循環
水の全量が流入するように配管15と同径の配管で構成
されている。
【0025】通常の殺菌処理において、系内の水をゆっ
くり降温させる場合には、バルブV−6を開、バルブV
−7を閉として、熱交換器4からの水の内の一部のみを
系外へ排出し、残部は配管15より原水タンク1に戻
す。これにより、循環水の一部のみを原水と置換して系
内の水を緩やかに降温することができ、脱気膜へのダメ
ージを抑えることができる。以下において、循環水の一
部のみを排出する降温工程を「低速降温工程」と称す場
合がある。
【0026】また、殺菌処理に長時間をかける余裕がな
く、通水脱気工程を早期に再開する必要がある場合に
は、バルブV−7を開、バルブV−6を閉として、熱交
換器4からの水の全量を系外へ排出する。これにより、
循環水の全量を原水で系外へ押し出し、系内の水を急激
に降温させて早期に通水脱気工程を再生することができ
る。以下において、循環水の全量を排出する降温工程を
「高速降温工程」と称す場合がある。
【0027】なお、図1に示す如く、この排出配管1
6,17を熱交換器4の後段に設けることにより、循環
水の一部を排出する場合でも全量を排出する場合でも、
熱交換器4に必ず水が通水されるため、熱交換器4への
ダメージを低減することができる。
【0028】配管16より循環水の一部のみを排出する
低速降温工程において、その排出量は好適な降温速度が
得られるような割合であれば良く、通常の場合、循環水
(熱交換器4からの水)の5〜30%を排出することが
好ましい。
【0029】なお、この降温工程は、低速降温工程と高
速降温工程とのいずれか一方のみを行う工程に限られる
ものではなく、降温工程の前半で配管16からの一部排
出により比較的緩やかな低速降温工程を行い、系内の水
がある程度の温度にまで低下した後に、配管17からの
全量排出により高速降温工程を行うようにしても良い。
【0030】いずれの場合であっても、配管17からの
全量排出を行う高速降温工程を実施することにより、降
温に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0031】この降温後、系内の水温が通水脱気処理温
度、好ましくは25〜35℃程度にまで低下した後は、
前述の通水脱気工程を再開する。
【0032】本発明において、加熱水で殺菌する際の脱
気膜及びその他の機器や配管の熱膨張係数の差による変
形や水漏れを最小限に抑えた上で良好な殺菌効果を得る
と共に、殺菌後において装置の立ち上り状況を良好なも
のとするためには、バルブV−1〜V−7の開閉やポン
プP−1,P−2の作動を制御する制御装置により、上
記の昇温工程、殺菌工程及び降温工程よりなる一連の殺
菌処理工程の処理条件を適宜制御することが好ましい。
【0033】なお、昇温工程における昇温速度は1〜1
0℃/min,特に2〜5℃/minであることが好ま
しく、この昇温工程に要する時間は30〜60min程
度であることが好ましい。また、殺菌工程における系内
の循環加熱水の水温は60〜85℃、特に80〜85℃
であることが好ましく、このような温度に保持する殺菌
工程は10min以上、特に10〜30min程度とす
るのが好ましい。このような水温及び処理時間で保持す
ることにより、系内をほぼ完全に殺菌することができ
る。
【0034】また、この殺菌工程後の降温工程の降温速
度は、低速降温工程の場合は、1〜10℃/min、特
に2〜5℃/minで、この降温工程に要する時間は3
0〜60minであることが好ましい。
【0035】また、高速降温工程の場合は、系内の保有
水量や加熱水や原水の水温等によっても異なるが、一般
的には、循環水の全量排出で降温速度15〜25℃/m
inで、降温工程に要する時間は1〜3min程度で足
りる。
【0036】このような昇温工程、殺菌工程及び降温工
程からなる一連の殺菌処理工程は、通常一週間〜1日に
1回の頻度、好ましくは1日に1回の頻度で実施され、
これにより、除菌された脱酸素水を得ることができる。
【0037】本発明においては、85℃までの加熱水に
よる殺菌にも十分に耐える耐熱性の脱気膜を用いる必要
があるが、このような脱気膜としては、市販品として、
セルガート(株)製「リキ・セル」等が提供されてい
る。
【0038】図1に示す膜式脱気装置は、本発明の実施
に好適な装置の一例を示すものであって、本発明の膜式
脱気装置は何ら図示のものに限定されるものではない
が、原水タンク1及び配管12,13,15で形成され
る循環系を設けることにより、必要最小限の熱交換容量
及び水使用量で昇温、殺菌及び降温することができ、好
ましい。なお、熱交換器は図1の配管12又は配管13
に設けられていても良い。
【0039】また、殺菌処理工程においても前述の昇温
工程、殺菌工程及び降温工程のみから構成されるものに
限られず、降温工程後、必要に応じて以下の降温脱気工
程を行った後通水脱気工程を再開するようにしても良
く、この場合には、一連の殺菌処理工程終了前に系内を
脱気することで、殺菌処理工程終了後の通水脱気再開時
には、直ちにDO等の濃度が十分に低い良好な処理水を
得ることができる。
【0040】[降温脱気工程]前記降温工程で系内の水
温が所定温度にまで低下した後、バルブV−5を開と
し、ポンプP−2を作動させ、その他のバルブ及びポン
プP−1については降温工程、好ましくは低速降温工程
と同じ状態で気室2Bを吸引して脱気処理することによ
り、殺菌工程で系内に付着したDO等の溶存気体を除去
する。
【0041】次に、図2を参照して、このような本発明
の膜式脱気装置を用いた本発明の飲料水製造装置の実施
の形態を説明する。図2は本発明の飲料水製造装置(ミ
ルクコーヒー飲料等の製造装置)の実施の形態を示す系
統図である。
【0042】井水等の原水は、濾過装置、純水装置等の
水処理設備21で処理された後、受水タンク22を経て
膜式脱気装置23に導入される。飲料水製造用の脱気処
理水としては、この膜式脱気装置23による脱気処理で
DO50ppb以下、特に20ppb以下の脱気処理水
を得ることが好ましい。
【0043】膜式脱気装置23からの脱気処理水は貯水
タンク24を経て、飲料水製造工程25に供給され、原
料の抽出や調合等が行われ、製品として供給される。
【0044】このような飲料水製造装置では、本発明の
膜式脱気装置を採用することにより、殺菌処理工程にお
ける降温工程として低速降温工程及び高速降温工程を採
用して脱気処理水の要求量に応じて脱気処理水生産量を
調節することができる。即ち、平常時には、膜式脱気装
置の殺菌処理工程において低速降温工程を行って所定量
の脱気処理水を供給し、季節等により飲料水の生産量を
増加する必要がある場合には、膜式脱気装置の殺菌処理
工程において高速降温工程を行って早期に脱気処理水の
採水を再開して脱気処理水の供給量を増加させることが
できる。
【0045】なお、図2は本発明の飲料水製造装置の実
施の形態の一例であって、本発明はその要旨を超えない
限り何ら図示のものに限定されるものではなく、本発明
はミルクコーヒー飲料の製造装置以外の飲料水製造装置
にも適用可能である。
【0046】また、本発明の膜式脱気装置は、飲料水製
造装置以外の食品、医薬、電子産業その他の各種の脱気
処理水使用分野にも適用可能である。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0048】実施例1 図1に示す膜式脱気装置で、下記処理条件及び装置仕様
で通水脱気を行っている系において、下記表1に示すバ
ルブの開閉、ポンプの作動制御及びタイムスケジュール
で通水脱気工程、昇温工程、殺菌工程及び降温工程(低
速降温工程)を行い、降温工程後は通水脱気工程を再開
した。昇温工程、殺菌工程及び降温工程の一連の殺菌処
理工程は1日に1回の頻度で実施した。
【0049】 [処理条件及び装置仕様] 通水流量 :25m/hr 脱気膜 :セルガート(株)製「リキ・セルX−40」 脱気膜配列 :3本直列(10インチφ×28インチ高さ膜) 脱気膜有効面積 :135m/本 真空度 :50Torr 供給不活性ガス量:30NL/min(99.995%N) 原水DO :8.5〜9.2mg/L(at20℃) 処理水DO :4〜7.5ppb(at20℃)
【0050】
【表1】
【0051】なお、昇温工程における昇温速度は3℃/
minであり、80℃の加熱水で殺菌を行った。その後
の降温工程における速度は2℃/minであり、水温が
20℃にまで降温したときに通水脱気工程を再開した。
【0052】その後、脱気処理水の必要量が増えたた
め、殺菌処理工程の降温工程において、バルブV−6を
閉、バルブV−7を開として、高速降温工程を行った。
その他の操作は表1と同様とした。
【0053】その結果、高速降温工程における降温速度
は20℃/minであり、3分の高速降温工程で通水脱
気工程を再開することができ、一連の殺菌処理工程に要
する時間は43分となり、低速降温工程を行う場合に比
べて27分も短縮された。
【0054】この結果、1日の脱気処理水の生産水量は
低速降温工程を採用した場合は570mであったのに
対し、高速降温工程を採用することで580mに増加
した。
【0055】なお、脱気処理水のDO濃度はもちろん、
殺菌効果には全く変わりはなく、低速降温工程を採用し
た場合でも高速降温工程を採用した場合でも、殺菌処理
後の生菌数は0.01個/mL以下であり、良好な殺菌
効果を得ることができた。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の膜式脱気装
置によれば、殺菌処理工程において、循環水の一部を排
出する低速降温工程と、循環水の全量を排出する高速降
温工程とを選択することができる。このため、必要に応
じて殺菌処理工程の降温工程において高速降温工程を採
用して早期に通水脱気工程を再開し、生産水量を増加さ
せることができる。
【0057】本発明の飲料水製造装置は、このような本
発明の膜式脱気装置を用いて飲料を製造するものであ
り、要求される生産水量に柔軟に対応することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜式脱気装置の実施の形態を示す系統
図である。
【図2】本発明の飲料水製造装置の実施の形態を示す系
統図である。
【符号の説明】
1 原水タンク 2 膜式脱気装置本体 2A 水室 2B 気室 3 処理水タンク 4 熱交換器 21 水処理設備 22 受水タンク 23 膜式脱気装置 24 貯水タンク 25 飲料水製造工程
フロントページの続き (72)発明者 中野 吉雅 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 黒須 匡晃 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA32 JA52Z JA53Z JA55Z JA63Z JA67Z KA82 KC24 KE01Q KE16Q KE22R KE23R KE24R KE28Q MB15 PB62 PC11 4D011 AA16 AA17 AD01 4D037 AA03 AB11 BA23 BB07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水を貯水する原水タンクと、 該原水タンクに貯水された水が導入される膜式脱気装置
    本体と、 該膜式脱気装置本体から排出される水を系外へ排出する
    処理水排出配管と、 該膜式脱気装置本体から排出される水を原水タンクへ戻
    す戻り配管と、 該戻り配管内の水を加熱するための加熱手段と、 該加熱手段によって加熱された加熱水の一部を系外へ排
    出可能な第1の排出配管と、 該加熱水の全量を系外へ排出可能な第2の排出配管とを
    備えたことを特徴とする膜式脱気装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の膜式脱気装置を用いて
    原水を処理し、飲料水を製造する飲料水製造装置。
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