JP7459615B2 - 水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水処理装置に関する。
製薬業界ユーザ向けに、パイロジェンフリー水を供給するシステムにおいて、外因性発熱物質(パイロジェン)を除去するために、UF膜装置を有する水処理装置が用いられることがある。当該水処理装置においては、雑菌を防ぐために、定期的に経路上の原水・処理水を加熱し、熱水による殺菌を行う必要がある。
この点、特許文献1は、熱水殺菌できる医療用精製水の製造装置の運転方法として、RO水タンク内のRO水をヒータで加熱昇温させながら、活性炭装置、NF装置、RO装置を含む循環ラインに循環させて殺菌し、殺菌後、RO水タンク内のRO水を熱交換器で冷却降温させながら、前記循環ラインに循環させて冷却する方法を開示している。
特許第5923030号公報
しかし、特許文献1に係る方法は、間欠的に原水を供給しながら冷却するバッチ式とは異なる、非バッチ式の冷却方法であるが、従来、バッチ式の冷却方法においては、主として、熱水殺菌後の降温工程において急激な水温の上下は避けられなかった。
本発明は、熱水殺菌後の降温工程において、バッチ式の冷却方法を用いながら、急激な水温の上下を抑制することが可能な、水処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、精製水を貯留する精製水タンクと、前記精製水タンクに貯留された精製水を処理水及び濃縮水に分離するろ過膜装置と、前記精製水タンクと前記ろ過膜装置とを接続し、該ろ過膜装置に精製水を供給する精製水供給ラインと、前記精製水供給ラインに配置され該精製水供給ラインを流通する精製水を加温する熱交換器と、前記精製水タンクに補給水を供給する補給水供給ラインと、前記ろ過膜装置において分離された処理水を供給する処理水供給ラインと、前記処理水供給ラインを流通する処理水を、前記精製水タンクに回収する処理水回収ラインと、前記精製水タンクの水位を測定する水位測定部と、前記ろ過膜装置に供給される精製水の温度を測定する第1温度測定部と、制御部と、を備える水処理装置であって、前記制御部は、前記ろ過膜装置に供給される精製水の、前記熱交換器による加温を制御する加温制御部と、前記ろ過膜装置に供給される精製水の降温を制御する降温制御部と、を備え、前記降温制御部は、前記精製水タンクへの補給水の補給、並びに前記精製水タンク、前記補給水供給ライン、前記ろ過膜装置、前記処理水供給ライン及び前記処理水回収ラインを通じた精製水の循環を制御する流通制御部と、前記精製水タンクの水位と、前記精製水供給ラインの経路長、前記処理水供給ラインの経路長、及び前記処理水回収ラインの経路長を含む全経路長と、に基づいて、前記水処理装置の経路全水量を算出する経路全水量算出部と、前記流通制御部の制御により、精製水の温度を目標とする降温目標温度まで段階的に下げる降温処理において、現在の精製水の温度を一段階低い温度に下げる1サイクル当たりの処理時間を、サイクル時間として設定するサイクル時間設定部と、該降温制御部による制御を開始するときの精製水の温度、前記降温目標温度、及び前記サイクル時間に基づいて、現在のサイクルが終了した時点において、前記一段階低い温度であり、目標とする精製水の温度である段階目標温度を設定する段階目標温度設定部と、前記経路全水量、精製水の温度、補給水の温度、及び現在のサイクルでの段階目標温度に基づいて、現在のサイクルにおける補給水の水量を算出する補給水水量算出部と、を備える、水処理装置に関する。
また、上記の水処理装置は、前記補給水供給ラインから供給される補給水の温度を測定する第2温度測定部を更に備え、前記補給水水量算出部は、補給水の前記温度として、前記第2温度測定部によって測定された温度を用いることが好ましい。
また、上記の水処理装置において、前記補給水水量算出部は、少なくとも精製水の温度と補給水の温度との差に基づいて、補給水の水量を算出することが好ましい。
また、上記の水処理装置は、前記熱交換器に蒸気を供給する蒸気供給ラインと、蒸気の供給量を調整する蒸気量調整手段と、精製水の温度と所定温度とを比較し、精製水の温度が前記所定温度を下回った場合に、蒸気の供給量を増加させるように、前記蒸気量調整手段を制御する、蒸気量制御手段と、を更に備えることが好ましい。
本発明によれば、熱水殺菌後の降温工程において、バッチ式の冷却方法を用いながら、急激な水温の上下を抑制することが可能となる。
本実施形態に係る水処理装置1の全体構成図である。 本実施形態に係る水処理装置1に含まれる制御部30の機能ブロック図である。 本実施形態に係る水処理装置1に含まれる加温制御部32の機能ブロック図である。 本実施形態に係る水処理装置1に含まれる降温制御部32の機能ブロック図である。 本実施形態に係る水処理装置1の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る水処理装置1の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る水処理装置1の動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る水処理装置1における各弁の開閉のパターンを示す表である。 本実施形態に係る水処理装置1に含まれる精製水タンク2における水位を示す図である。 本実施形態に係る水処理装置1の動作による温度変化の例を示すグラフである。
以下、図1~図6を参照することにより、本発明の実施形態に係る水処理装置1について詳述する。
〔1 実施形態の構成〕
図1は、本実施形態に係る水処理装置1の全体構成図である。
図1に示すように、水処理装置1は、精製水タンク2と、水位測定装置3と、補給水入口弁4と、補給水温度測定装置5と、流量計6と、補給水入口ブロー弁7と、加圧ポンプ8と、インバータ9と、熱交換器入口温度測定装置10と、熱交換器11と、熱交換器出口温度測定装置12と、ろ過膜装置としてのRO膜モジュール13と、処理水温度測定装置14と、処理水戻り弁15と、処理水戻りブロー弁16と、濃縮水排水弁17と、濃縮水戻り弁18と、濃縮水温度測定装置19と、蒸気遮断弁20と、蒸気調整弁21と、制御部30とを備える。
また、水処理装置1は、ラインとして、補給水供給ラインL11と、補給水ブローラインL12と、精製水供給ラインL2と、処理水供給ラインL31と、処理水回収ラインL32と、処理水ブローラインL33と、濃縮水ラインL41と、濃縮水回収ラインL42と、蒸気供給ラインL5とを備える。
補給水供給ラインL11は、精製水タンク2に対して補給水W11を供給するラインである。補給水供給ラインL11は、補給水入口弁4と、補給水温度測定装置5とを備える。
補給水入口弁4は、制御部30からの指示に基づいて開閉されることにより、補給水W11の精製水タンク2への供給を調整する弁である。補給水入口弁4は、制御部30と電気的に接続されている。補給水入口弁4の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
補給水温度測定装置5は、補給水ラインL11を流通する補給水W11の水温を検出する機器である。補給水温度測定装置5は、制御部30と電気的に接続されている。補給水温度測定装置5で測定された補給水W11の温度(以下、「第1測定温度値」ともいう)は、制御部30へ測定信号として送信される。
流量計6は、補給水ラインL11によって精製水タンク2に供給される補給水W11の流量を測定する装置である。流量計6は、制御部30と電気的に接続されている。流量計6で測定された補給水W11の流量(以下、「流量値」ともいう)は、制御部30へ測定信号として送信される。
また、補給水ラインL11には、接続点J1において、補給水ブローラインL12が接続される。補給水ラインL11を接続点J1まで流れてきた補給水W1は、接続点J1において、引き続き補給水ラインL11を流通する補給水W11と、補給水ブローラインL12を流通する補給水W12とに分離される。
補給水ブローラインL12は、補給水入口ブロー弁7を備える。
補給水入口ブロー弁7は、制御部30からの指示に基づいて開閉されることにより、補給水W12の系外へのブローを調整する弁である。補給水入口ブロー弁7は、制御部30と電気的に接続されている。補給水入口ブロー弁7の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
精製水タンク2は、精製水W2を貯留するタンクである。精製水W2は、上記のように補給水ラインL11から供給される補給水W11と、後述のように、処理水回収ラインL32から供給される処理水W34と、濃縮水回収ラインL42から供給される濃縮水W43からなる。
精製水タンク2は、水位測定装置3を備える。
水位測定装置3は、精製水タンク2における精製水の水位を測定する機器である。水位測定装置3は、制御部30と電気的に接続されている。水位測定装置3で測定された精製水の水位(以下、「測定水位」ともいう)は、制御部30へ検出信号として送信される。
精製水供給ラインL2は、精製水タンク2とRO膜モジュール13とを接続し、RO膜モジュール13に精製水W2を供給するラインである。精製水供給ラインL2は、加圧ポンプ8と、インバータ9と、熱交換器入口温度測定装置10と、熱交換器11と、熱交換器出口温度測定装置12とを備える。
加圧ポンプ8は、精製水供給ラインL2において、精製水W2を吸入し、RO膜モジュール13へ向けて圧送(吐出)する装置である。加圧ポンプ8には、インバータ9から周波数が変換された駆動電力が供給される。加圧ポンプ8は、供給(入力)された駆動電力の周波数(以下、「駆動周波数」ともいう)に応じた回転速度で駆動される。
インバータ9は、加圧ポンプ8に、周波数が変換された駆動電力を供給する電気回路(又はその回路を持つ装置)である。インバータ9は、制御部30と電気的に接続されている。インバータ9には、制御部30から指令信号が入力される。インバータ9は、制御部30により入力された指令信号(電流値信号又は電圧値信号)に対応する駆動周波数の駆動電力を、加圧ポンプ8に出力する。
熱交換器入口温度測定装置10は、精製水供給ラインL2を流通する精製水W2の水温であって、熱交換器11の入口における水温を測定する機器である。熱交換器入口温度測定装置10は、制御部30と電気的に接続されている。熱交換器入口温度測定装置10で測定された精製水W2の温度(以下、「第2測定温度値」ともいう)は、制御部30へ測定信号として送信される。
熱交換器11には、後述の蒸気供給ラインL5から蒸気S1が供給される。そして、精製水供給ラインL2を流通する精製水W2との間で熱交換を行い、この精製水を加温する。
熱交換器出口温度測定装置12は、精製水供給ラインL2を流通する精製水W2の水温であって、熱交換器11の出口における水温を測定する機器である。熱交換器出口温度測定装置12は、制御部30と電気的に接続されている。熱交換器出口温度測定装置12で測定された精製水W2の温度(以下、「第3測定温度値」ともいう)は、制御部30へ測定信号として送信される。
RO膜モジュール13は、精製水供給ラインL2から供給される精製水W2をろ過膜により膜ろ過分離して、処理水W31を得る装置である。詳細には、RO膜モジュール13は、加圧ポンプ8から吐出され、熱交換器11によって加温された精製水W2を、溶存塩類が除去された処理水W31と、溶存塩類が濃縮された濃縮水W41とに膜分離処理する設備である。RO膜モジュール13は、単一又は複数の逆浸透膜エレメント(図示せず)を備える。RO膜モジュール13は、これら逆浸透膜エレメントにより精製水W2を膜分離処理し、処理水W31と濃縮水W41とを製造する。
処理水供給ラインL31は、RO膜モジュール13において分離された処理水を、ユースポイントに供給するラインである。
また、処理水供給ラインL31には、接続点J2において、処理水回収ラインL32が接続される。処理水供給ラインL31を接続点J2まで流れてきた処理水W31は、接続点J2において、引き続き処理水供給ラインL31を流通する処理水W32と、処理水回収ラインL32を流通する処理水W33とに分離される。
処理水回収ラインL32には、接続点J3において、処理水ブローラインL33が接続される。処理水回収ラインL32を接続点J3まで流れてきた処理水W33は、接続点J3において、引き続き処理水回収ラインL32を流通する処理水W34と、処理水ブローラインL33を流通する処理水W35とに分離される。
処理水回収ラインL32は、処理水温度測定装置14を備える。また、処理水回収ラインL32は、接続点J3よりも後段に、処理水戻り弁15を備える。
処理水温度測定装置14は、処理水回収ラインL32を流通する処理水W33の水温を測定する機器である。処理水温度測定装置14は、制御部30と電気的に接続されている。処理水温度測定装置14で測定された処理水W33の温度(以下、「第4測定温度値」ともいう)は、制御部30へ測定信号として送信される。
処理水戻り弁15は、処理水W34の精製水タンク2への供給を調整する弁である。処理水戻り弁15は、制御部30と電気的に接続されている。処理水戻り弁15の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
処理水ブローラインL33は、処理水戻りブロー弁16を備える。
処理水戻りブロー弁16は、制御部30からの指示に基づいて開閉されることにより、処理水W35の系外へのブローを調整する弁である。処理水戻りブロー弁16は、制御部30と電気的に接続されている。処理水戻りブロー弁16の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
濃縮水ラインL41は、RO膜モジュール13において分離された濃縮水を系外に排出するラインである。
また、濃縮水ラインL41には、接続点J4において、濃縮水回収ラインL42が接続される。濃縮水ラインL41を接続点J4まで流れてきた濃縮水W41は、接続点J4において、引き続き濃縮水ラインL41を流通する濃縮水W42と、濃縮水回収ラインL42を流通する濃縮水W43とに分離される。
濃縮水ラインL41は、接続点J4よりも後段に、濃縮水排水弁17を備える。
濃縮水排水弁17は、濃縮水W42の系外への排水を調整する弁である。濃縮水排水弁17は、制御部30と電気的に接続されている。濃縮水排水弁17の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
濃縮水回収ラインL42は、接続点J4よりも後段に、濃縮水戻り弁18を備える。また、濃縮水回収ラインL42は、濃縮水温度測定装置19を備える。
濃縮水戻り弁18は、濃縮水W43の精製水タンク2への供給を調整する弁である。濃縮水戻り弁18は、制御部30と電気的に接続されている。濃縮水戻り弁18の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
濃縮水温度測定装置19は、濃縮水回収ラインL42を流通する濃縮水W43の水温を測定する機器である。濃縮水温度測定装置19は、制御部30と電気的に接続されている。濃縮水温度測定装置19で測定された濃縮水W43の温度(以下、「第5測定温度値」ともいう)は、制御部30へ測定信号として送信される。
蒸気供給ラインL5は、熱交換器11に蒸気S1を供給するラインである。蒸気供給ラインL5は、蒸気遮断弁20と、蒸気調整弁21とを備える。
蒸気遮断弁20は、熱交換器11への蒸気S1の流通を遮断する弁である。蒸気遮断弁20は、制御部30と電気的に接続されている。蒸気遮断弁20の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
蒸気調整弁21は、熱交換器11への蒸気S1の流通量を調整する弁である。蒸気調整弁21は、制御部30と電気的に接続されている。蒸気調整弁21の開閉は、制御部30からの駆動信号により制御される。
制御部30は、CPU及びメモリを含むマイクロプロセッサ(図示せず)により構成される。制御部30において、マイクロプロセッサのCPUは、メモリから読み出した所定のプログラムに従って、水処理装置1に係る各種の制御を実行する。以下、制御部30の機能の一部について説明する。
図2Aは、制御部30の機能ブロックである。制御部30は、加温制御部31と、降温制御部32とを備える。
加温制御部31は、RO膜モジュール13に供給される精製水W2の、熱交換器11による加温を制御する。
降温制御部32は、RO膜モジュール13に供給される精製水の降温を制御する。
なお、以降の記載においては、加温制御部31と降温制御部32とをまとめて、「温度調節部」と呼称することがある。
図2Bは、加温制御部31の機能ブロックである。加温制御部31は、蒸気量制御部311を備える。
蒸気量制御部311は、熱交換器入口温度測定装置10又は熱交換器出口温度測定装置12で測定される精製水W2の温度と所定温度とを比較し、精製水W2の温度が所定温度を下回った場合に、蒸気S1の供給量を増加させるように、蒸気量調整手段としての蒸気遮断弁20と蒸気調整弁21とを制御する。
図2Cは、降温制御部32の機能ブロックである。降温制御部32は、流通制御部321、経路全水量算出部322、降温目標温度設定部323、サイクル時間設定部324、段階目標温度設定部325、及び補給水水量算出部326を備える。
流通制御部321は、精製水タンク2への補給水W11の供給、並びに精製水タンク2、補給水ラインL11、RO膜モジュール13、処理水供給ラインL31及び処理水回収ラインL32を通じた精製水の循環を制御する。より詳細には、流通制御部321は、例えば、補給水入口弁4、補給水入口ブロー弁7、処理水戻り弁15、処理水戻りブロー弁16、濃縮水排水弁17、及び濃縮水戻り弁18の開閉を制御することにより、精製水W2、精製水W31、及び精製水W33~W35の循環を制御する。
経路全水量算出部322は、水位測定装置3によって測定された精製水タンク2の水位、精製水供給ラインL2の経路長、処理水供給ラインL31の経路長、及び処理水回収ラインL32の経路長を含む全経路長とに基づいて、水処理装置1の経路全水量を算出する。
降温目標温度設定部323は、目標とする精製水の温度である降温目標温度を設定する。より詳細には、降温目標温度設定部323は、熱交換器入口温度測定装置10又は熱交換器出口温度測定装置12で測定される精製水W2の降温目標温度を設定する。
サイクル時間設定部324は、流通制御部321の制御により、精製水W2の温度を降温目標温度まで段階的に下げる降温処理において、現在の精製水W2の温度を一段階低い温度に下げる1サイクル当たりの処理時間を、サイクル時間として設定する。例として、このサイクルを2~4回繰り返すことにより、精製水W2の温度は降温目標温度まで段階的に下がる。
段階目標温度設定部325は、降温目標温度と、サイクル時間とに基づいて、現在のサイクルが終了した時点において、現在の精製水W2の温度よりも一段階低い温度であり、目標とする精製水W2の温度である段階目標温度を設定する。
補給水水量算出部326は、経路全水量算出部322によって算出された経路全水量、熱交換器入口温度測定装置10及び/又は熱交換器出口温度測定装置12で測定された精製水W2の温度、補給水温度測定装置5によって測定された補給水W11の温度、段階目標温度設定部325によって設定された段階目標温度に基づいて、現在のサイクルにおける補給水W11の水量を算出する。
〔2 実施形態の動作〕
本実施形態に係る水処理装置1は、パイロジェンフリー水を供給するため、精製水タンク2に貯留された精製水W2を、RO膜モジュール13でろ過すると共に、RO膜モジュール13で分離された処理水W31と濃縮水W41の一部を、精製水タンク2に循環させる。また、水処理装置1は、RO膜モジュール13に急激な温度変化を与えないようにしながら、精製水W2を熱水殺菌するため、精製水タンク2とRO膜モジュール13との間で、蒸気が供給される熱交換器11により精製水W2を加熱する。
水処理装置1は動作モードとして、通常運転時、昇温工程時、降温工程時の3つのモードを有する。
水処理装置1は、通常運転時において、略5℃~略40℃程度の温度で、精製水W2、処理水W31、及び濃縮水W41を循環させる。
一方で、水処理装置1は、精製水W2の熱水殺菌のため、例えば週に1回程度の所定のタイミングで、昇温工程において、熱交換器11により、RO膜モジュール13にダメージを与えないように精製水W2の温度を徐々に上げた後、精製水W2の温度を80℃以上に加熱した状態で、30分以上循環させる。
昇温工程の後、水処理装置1は、降温工程において、バッチ式の冷却方法により、精製水タンク2に新水としての補給水W11を供給することで、精製水W2の温度を徐々に低下させる。その詳細なフローは以下の通りである。
図3A~図3Cは、本実施形態に係る水処理装置1の降温工程における動作を示すフローチャートである。以下、図3A~図3Cを参照することにより、水処理装置1の動作について説明する。
ステップS1において、水処理装置1で初期設定を行う。より詳細には、制御部30に降温目標温度が設定される。
ステップS2において、水処理装置1で循環処理を行う。より詳細には、制御部30が、補給水入口弁4、補給水入口ブロー弁7、処理水戻り弁15、処理水戻りブロー弁16、濃縮水排水弁17、濃縮水戻り弁18、蒸気遮断弁20、蒸気調整弁21、及び加圧ポンプ8を制御することにより、循環処理を行う。
図4は、水処理装置1における抜水処理、補水処理、抜水補水処理、及び循環処理を行う場合の、各弁の開閉、及び加圧ポンプの運転状況を示す表である。
図4に示されるように、降温工程における循環処理時において、制御部30は、補給水入口弁4を閉じ、補給水入口ブロー弁7を開き、処理水戻り弁15を開き、処理水戻りブロー弁16を閉じ、濃縮水排水弁17を閉じ、濃縮水戻り弁18を開き、蒸気遮断弁20を開き、加圧ポンプ8を固定周波数で運転する。
なお、上記各処理工程において、基本的には蒸気調整弁21を閉じておくが、バックアップ運転として、精製水タンク2に供給される処理水W34、及び濃縮水W43による過剰冷却を防ぐため、蒸気調整弁21を開くことにより、熱交換器11で精製水W2を加温することがある。
これにより、補給水W11は精製水タンク2に供給されず、補給水W12が系外に排出される。また、処理水W34が精製水タンク2に供給され、処理水W35が系外に排出される。更に、濃縮水W42は系外に排出されず、濃縮水W43が精製水タンク2に供給される。このように循環処理が実行される。
ステップS3において、現在のサイクルに入ってからの経過時間であるサイクル経過時間が、サイクル時間tよりも大きい場合(S3:Y)には、処理はステップS3に移行する。サイクル経過時間が、サイクル時間t以下の場合(S3:N)には、処理はステップS2に移行する。
ステップS4において、段階目標温度Tspを計算する。より詳細には、段階目標温度設定部325は、降温目標温度とサイクル時間とに基づいて、現在のサイクルが終了した時点において目標とする、精製水の温度である段階目標温度を設定する。
この際、降温目標温度をTob、計測温度をTpv、現時点から降温目標温度に達するまでの時間をtglとすると、単位時間当たりの温度降下幅dT/dtは、以下の式(1)により算出される。
dT/dt=(Tpv-Tob)/tgl (1)
次に、以下の式(2)で、dT/dtにサイクル時間tを乗じることにより、現在のサイクルにおいて目標とする降温幅ΔTを算出する。
ΔT=dT/dt×t (2)
段階目標温度Tspは、計測温度Tpvと降温幅ΔTを用いて、以下の式(3)により算出される。
sp=Tpv-ΔT (3)
また、同じくステップS4において、補給水入口弁4を開ける時間である補水時間tを計算する。より詳細には、最初に、補給水水量算出部326が、以下の式(4)を用いて、補給水の水量Vplを計算する。
pl=V×ΔT/(Tsp-T) (4)
ここで、Vは水処理装置1における保有水量であり、精製水タンク2に保有される精製水の水量と、経路全水量算出部322によって算出される、水処理装置1の経路全水量との合計値である。また、ΔTは、上記のように、現在のサイクルにおいて目標とする降温幅である。また、Tspは、上記のように段階目標温度である。また、Tは、補給水温度測定装置5によって測定される補給水W11の温度である。
次に、補給水水量算出部326によって算出された補給水の水量Vplに基づいて、以下の式(5)を用いて、補水時間tを計算する。
=Vpl/v (5)
ここで、vは流量計6によって測定される補給水W11の流量である。
ただし、補水最大時間をtmaxとし、t>tmaxの場合は、t=tmaxとする。
また、同じくステップS4において、制御部30は、サイクル経過時間をリセットする。
なお、ステップS4における、段階目標温度Tspの計算、補水時間tの計算、及びサイクル経過時間のリセットは、それらの処理の順序を問わない。
ステップS5において、降温循環温度が降温目標温度以下の場合(S5:Y)には、処理はステップS10に移行する。降温循環温度が降温目標温度を超える場合(S5:N)には、処理はステップS6に移行する。
なお、ここで「降温循環温度」とは、熱交換器入口温度測定装置10によって測定される熱交換器11の入口温度、熱交換器出口温度測定装置12によって測定される熱交換器11の出口温度、処理水温度測定装置14によって測定される処理水W33の温度、及び、濃縮水温度測定装置19によって測定される濃縮水W43の温度のうち、最も高い値のことである。
ステップS6において、水位測定装置3によって測定される精製水タンク2の水位がM1を超えた場合(S6:Y)には、処理はステップS12に移行する。精製水タンクの水位がM1以下の場合(S6:N)には、処理はステップS7に移行する。
図5は、上記の水位M1と、後述の水位M2を説明する概略図である。水位M1とは、後述のステップS14において、抜水の後、補水をした結果としての水位である。また、この水位M1は、水処理装置1のメンテナンスにおいて、RO膜モジュール13の殺菌時に、抜水をしたり補水をしたりした結果としての水位でもある。
一方、水位M2とは、上記の降温工程において、精製水タンク2に補給水W11を補水する際の補水限界水位のことであり、この水位M2を超えて補水をすることはできない。
ステップS7において、水位測定装置3によって測定される精製水タンク2の水位がM2を超えた場合(S7:Y)には、処理はステップS9に移行する。精製水タンク2の水位がM2以下の場合(S7:N)には、処理はステップS8に移行する。
ステップS8において、水処理装置1で補水処理を行う。より詳細には、制御部30が、補給水入口弁4、補給水入口ブロー弁7、処理水戻り弁15、処理水戻りブロー弁16、濃縮水排水弁17、濃縮水戻り弁18、蒸気遮断弁20、蒸気調整弁21、及び加圧ポンプ8を制御することにより、補水処理を行う。
図4を参照すると、補水処理時において、制御部30は、補給水入口弁4を開き、補給水入口ブロー弁7を閉じ、処理水戻り弁15を開き、処理水戻りブロー弁16を閉じ、濃縮水排水弁17を閉じ、濃縮水戻り弁18を開き、蒸気遮断弁20を開き、加圧ポンプ8を固定周波数で運転する。
これにより、補給水W11が精製水タンク2に供給されるが、補給水W12は系外に排出されない。また、処理水W34が精製水タンク2に供給されるが、処理水W35は系外に排出されない。また、濃縮水W42は系外に排出されず、濃縮水W43が精製水タンク2に供給される。このように補水処理が実行される。
このとき、補給水水量算出部326によって算出された水量が、補給水入口弁4から補給されるまで、ステップS8の補水処理を継続する。ステップS5で計算された、補水時間tの間だけ、ステップS8の補水処理を継続する
ステップS9において、ステップS2と同様に、水処理装置1で循環処理を行う。ステップS9における循環処理の内容は、ステップS2における循環処理の内容と同一であるため、その説明は省略する。
ステップS10において、現在のサイクルに入ってからの経過時間であるサイクル経過時間が、サイクル時間tよりも大きい場合(S10:Y)には、処理はステップS4に移行する。サイクル経過時間が、サイクル時間t以下の場合(S10:N)には、処理はステップS9に移行する。
ステップS11において、水処理装置1は温度調節を停止する。その後、水処理装置1は全ての処理を終える。
ステップS12において、水処理装置1で循環処理を行う。より詳細には、制御部30が、補給水入口弁4、補給水入口ブロー弁7、処理水戻り弁15、処理水戻りブロー弁16、濃縮水排水弁17、濃縮水戻り弁18、蒸気遮断弁20、蒸気調整弁21、及び加圧ポンプ8を制御することにより、抜水処理を行う。
図4を参照すると、抜水処理時において、制御部30は、補給水入口弁4を閉じ、補給水入口ブロー弁7を開き、処理水戻り弁15を閉じ、処理水戻りブロー弁16を開き、濃縮水排水弁17を閉じ、濃縮水戻り弁18を開き、蒸気遮断弁20を開き、加圧ポンプ8を固定周波数で運転する。
これにより、補給水W11は精製水タンク2に供給されず、補給水W12が系外に排出される。また、処理水W34は精製水タンク2に供給されず、処理水W35が系外に排出される。また、濃縮水W42は系外に排出されず、濃縮水W43が精製水タンク2に供給される。このように抜水処理が実行される。
ステップS13において、現在のサイクルに入ってからの経過時間であるサイクル経過時間が、t-tよりも大きい場合(S13:Y)には、処理はステップS14に移行する。サイクル経過時間が、t-t以下の場合(S13:N)には、処理はステップS6に移行する。
ステップS14において、水処理装置1で抜水補水処理を行う。より詳細には、制御部30が、補給水入口弁4、補給水入口ブロー弁7、処理水戻り弁15、処理水戻りブロー弁16、濃縮水排水弁17、濃縮水戻り弁18、蒸気遮断弁20、蒸気調整弁21、及び加圧ポンプ8を制御することにより、抜水補水処理を行う。
図4を参照すると、抜水補水処理時において、制御部30は、補給水入口弁4を開き、補給水入口ブロー弁7を閉じ、処理水戻り弁15を閉じ、処理水戻りブロー弁16を開き、濃縮水排水弁17を閉じ、濃縮水戻り弁18を開き、蒸気遮断弁20を開き、加圧ポンプ8を固定周波数で運転する。
これにより、補給水W11が精製水タンク2に供給されるが、補給水W12は系外に排出されない。また、処理水W34は精製水タンク2に供給されず、処理水W35が系外に排出される。また、濃縮水W42は系外に排出されず、濃縮水W43が精製水タンク2に供給される。このように、抜水をしながら補水することで、抜水補水処理が実行される。
ステップS15において、現在のサイクルに入ってからの経過時間であるサイクル経過時間が、tよりも大きい場合(S15:Y)には、処理はステップS3に移行する。サイクル経過時間が、t以下の場合(S15:N)には、処理はステップS5に移行する。
例として、補給水温度Tが高く、降温の終盤で段階目標温度Tspが低くなり、補水時間tが大きくなった状況を想定する。ここで、サイクル時間t=60(秒)、補水時間t=40(秒)とする。
-t=20(秒)となるので、サイクル経過時間が0(秒)~20(秒)の間は、図3Aのフローにおいて、ステップS1からステップS5までの動作を処理した後、ステップS6→ステップS12→ステップS13(→ステップS6)と動作を繰り返す。この際、ステップS12において、図4に記載の「抜水」に示される弁の開閉と加圧ポンプの運転を実行する。この間、例えば、前のサイクルでの補水量が多かった等で、20秒では抜水できなかった等、精製水タンクの水位が、図5に示すM1を超えており、ステップS6を継続したとする。
その後、サイクル経過時間が20(秒)を超えたために、ステップS13において、“Y”となった場合は、ステップS14において、図4に記載の「抜水補水」に示される弁の開閉と加圧ポンプの運転を実行することにより、抜水を継続したまま、補水を開始する。この状態が、サイクル経過時間20(秒)~60(秒)の間、継続する。
〔3 動作例〕
図6は、水処理装置1の動作による温度変化の例を示すグラフである。なお、図6のグラフにおいて、実線は、熱交換器入口温度測定装置10又は熱交換器出口温度測定装置12によって測定される精製水W2の計測温度Tpvの変化を示す。また、点線は、上記の段階目標温度Tspの変化を示す。また、一点鎖線は、例として15分後に降温目標温度である40℃まで降温する際、所定の度合いで降温した場合の温度変化の例を示す。更に、二点鎖線は、補水量及び抜水量の経時変化を示す。
概略、ステップS3において、現在のサイクルに入ってからのサイクル経過時間が、tを超えると、ステップS4において、段階目標温度Tspと補水時間t、延いては補給水の給水量を計算する。これに伴い、段階目標温度Tspは、サイクル経過時間がtまでは変化せず、サイクル経過時間がtを超えると新たな段階目標温度Tspが計算されることにより、階段状に変化する。なお、この段階目標温度Tspは、現在の計測温度Tpvから、目標降温幅ΔTだけ低い温度である。
また、ステップS5からステップS7までの処理において、全てが「N」となった場合は、補水をすることから、段階目標温度Tspの算出の略直後に、補水処理が実行される。補水処理における補水量の累積値が高まるにつれ、計測温度Tpvは、時間の経過と共に所定の割合で降温する。
なお、ステップS6において、精製水タンク2の水位がM1を超えていた場合には、抜水処理をする。
補水処理も抜水処理もしていない間は、計測温度Tpvは変化しない。
これらの処理を繰り返すことにより、計測温度Tpvは、時間の経過と共に降温目標温度の40℃に近づく。
上述した本実施形態に係る水処理装置1によれば、例えば、以下のような効果が得られる。
本実施形態に係る水処理装置1は、精製水を貯留する精製水タンク2と、精製水タンク2に貯留された精製水を処理水及び濃縮水に分離するRO膜モジュール13と、精製水タンク2とRO膜モジュール13とを接続し、該RO膜モジュール13に精製水を供給する精製水供給ラインL2と、精製水供給ラインL2に配置され該精製水供給ラインL2を流通する精製水を加温する熱交換器11と、精製水タンク2に補給水を供給する補給水供給ラインL11と、RO膜モジュール13において分離された処理水を供給する処理水供給ラインL31と、処理水供給ラインL31を流通する処理水を、精製水タンク2に回収する処理水回収ラインL32と、精製水タンク2の水位を測定する水位測定部3と、RO膜モジュール13に供給される精製水の温度を測定する精製水温度測定装置12と、RO膜モジュール13に供給される精製水の温度を測定する熱交換器入口温度測定装置10及び/又は熱交換器出口温度測定装置12と、制御部30と、を備える水処理装置1であって、制御部30は、RO膜モジュール13に供給される精製水の、熱交換器11による加温を制御する加温制御部31と、RO膜モジュール13に供給される精製水の降温を制御する降温制御部32と、を備え、降温制御部32は、精製水タンク2への補給水の補給、並びに精製水タンク2、補給水供給ラインL11、RO膜モジュール13、処理水供給ラインL31及び処理水回収ラインL32を通じた精製水の循環を制御する流通制御部321と、精製水タンク2の水位と、精製水供給ラインL2の経路長、処理水供給ラインL31の経路長、及び処理水回収ラインL32の経路長を含む全経路長と、に基づいて、水処理装置1の経路全水量を算出する経路全水量算出部322と、流通制御部321の制御により、精製水の温度を降温目標温度まで段階的に下げる降温処理において、現在の精製水の温度を一段階低い温度に下げる1サイクル当たりの処理時間を、サイクル時間として設定するサイクル時間設定部324と、降温制御部32による制御を開始するときの精製水の温度、降温目標温度、及びサイクル時間に基づいて、現在のサイクルが終了した時点において、一段階低い温度であり、目標とする精製水の温度である段階目標温度を設定する段階目標温度設定部325と、経路全水量、精製水の温度、補給水の温度、及び現在のサイクルでの段階目標温度に基づいて、現在のサイクルにおける補給水の水量を算出する補給水水量算出部326と、を備える。
これにより、経路水温度に応じて補水量を調整するので、フィードバック制御となり、外乱に対する耐性が期待できる。また、補水温度に応じて補水量を調整するので、季節変動などによる温度変化に耐性が期待できる。これにより、チラーが不要になる可能性がある。
また、本実施形態に係る水処理装置1は、補給水供給ラインL11から供給される補給水の温度を測定する補給水温度測定装置5を更に備え、補給水水量算出部326は、補給水の温度として、補給水温度測定装置5によって測定された温度を用いてもよい。
これにより、補給水水量算出部326が、補給水の温度として実際の測定値を用いて、現在のサイクルにおける補給水の水量を算出することで、より正確な水量の算出が可能となる。
また、本実施形態に係る水処理装置1において、補給水水量算出部326は、少なくとも精製水の温度と補給水の温度との差に基づいて、補給水の水量を算出してもよい。
これにより、一例として、経路水温度(精製水の温度)が高温域にある場合に補水量を少なく、低温域にある場合に補水量を多く調整することができる。このように経路水温度(精製水の温度)に応じて補水量を調整することにより、降温工程の時間を短く設定できる。
また、本実施形態に係る水処理装置1は、熱交換器11に蒸気を供給する蒸気供給ラインL5と、蒸気の供給量を調整する蒸気遮断弁20及び蒸気調整弁21と、精製水の温度と所定温度とを比較し、精製水の温度が所定温度を下回った場合に、蒸気の供給量を増加させるように、蒸気遮断弁20及び蒸気調整弁21を制御する、蒸気量制御部311と、を更に備えてもよい。
これにより、降温工程時に、急激な温度変化を抑制させ、ろ過膜モジュールの破損を防止することができる。また、精製水タンク一次側の給水加温設備及び給水加温制御が不要となり、これらのコスト及び設置スペースを削減することが可能となる。
1 水処理装置
2 精製水タンク
3 水位測定装置
4 補給水入口弁
5 補給水温度測定装置
6 流量計
7 補給水入口ブロー弁
8 加圧ポンプ
9 インバータ
10 熱交換器入口温度測定装置
11 熱交換器
12 熱交換器出口温度測定装置
13 RO膜モジュール
14 処理水温度測定装置
15 処理水戻り弁
16 処理水戻りブロー弁
17 濃縮水排水弁
18 濃縮水戻り弁
19 濃縮水温度測定装置
20 蒸気遮断弁
21 蒸気調整弁
30 制御部
31 加温制御部
32 降温制御部
311 蒸気量制御部
321 流通制御部
322 経路全水量算出部
323 降温目標温度設定部
324 サイクル時間設定部
325 段階目標温度設定部
326 補給水水量算出部
L2 精製水供給ライン
L5 蒸気供給ライン
L11 補給水ライン
L12 補給水ブローライン
L31 処理水供給ライン
L32 処理水回収ライン
L33 処理水ブローライン
L41 濃縮水ライン
L42 濃縮水回収ライン

Claims (3)

  1. 精製水を貯留する精製水タンクと、
    前記精製水タンクに貯留された精製水を処理水及び濃縮水に分離するろ過膜装置と、
    前記精製水タンクと前記ろ過膜装置とを接続し、該ろ過膜装置に精製水を供給する精製水供給ラインと、
    前記精製水供給ラインに配置され該精製水供給ラインを流通する精製水を加温する熱交換器と、
    前記精製水供給ラインにおいて前記精製水タンクと前記熱交換器との間に配置され、前記精製水タンクに貯留された精製水を吸入し前記ろ過膜装置に向けて吐出する加圧ポンプと、
    前記精製水タンクに補給水を供給する補給水供給ラインと、
    前記ろ過膜装置において分離された処理水を供給する処理水供給ラインと、
    前記処理水供給ラインを流通する処理水を、前記精製水タンクに回収する処理水回収ラインと、
    前記ろ過膜装置において分離された濃縮水を系外に排出する濃縮水ラインと、
    前記濃縮水ラインを流通する濃縮水を、前記精製水タンクに回収する濃縮水回収ラインと、
    前記精製水タンクの水位を測定する水位測定部と、
    前記ろ過膜装置に供給される精製水の温度を測定する第1温度測定部と、
    前記補給水供給ラインから供給される補給水の温度を測定する第2温度測定部と、
    制御部と、を備え、
    動作モードとして、通常運転時、昇温工程時、降温工程時の3つのモードを有し、
    前記通常運転時において、予め設定された通常運転時の温度で、前記精製水、前記処理水、及び前記濃縮水を循環させ、
    前記昇温工程時において、前記熱交換器により、前記ろ過膜装置にダメージを与えないように前記精製水の温度を徐々に上げた後、前記精製水の温度を熱水殺菌するための予め設定された所定の温度以上に加熱した状態で、所定時間循環させ、
    前記昇温工程の後、前記降温工程時において、間欠的に前記精製水タンクに新水としての補給水を供給することで、前記精製水の温度を徐々に予め設定される降温目標温度に低下させる水処理装置であって、
    前記制御部は、
    前記ろ過膜装置に供給される精製水の、前記熱交換器による加温を制御する加温制御部と、
    前記降温工程時において、間欠的に前記精製水タンクに新水としての補給水を供給することで、前記ろ過膜装置に供給される前記精製水の降温を制御する降温制御部と、を備え、
    前記降温制御部は、
    前記精製水タンクへの補給水の補給、並びに前記精製水タンク、前記補給水供給ライン、前記ろ過膜装置、前記処理水供給ライン及び前記処理水回収ラインを通じた精製水の循環を制御する流通制御部と、
    前記精製水タンクの水位と、前記精製水供給ラインの経路長、前記処理水供給ラインの経路長、及び前記処理水回収ラインの経路長を含む全経路長と、に基づいて、前記水処理装置の経路全水量を算出する経路全水量算出部と、
    前記第1温度測定部で測定される前記精製水の温度の降温工程時における目標とする降温目標温度を設定する降温目標温度設定部と、
    前記流通制御部の制御により、精製水の温度を目標とする降温目標温度まで段階的に下げる降温処理において、現在の精製水の温度を一段階低い温度に下げる1サイクル当たりの処理時間を、サイクル時間として設定するサイクル時間設定部と、
    該降温制御部による制御を開始するときの前記精製水の温度、前記降温目標温度、及び前記サイクル時間に基づいて、現在のサイクルが終了した時点において、前記一段階低い温度であり、目標とする精製水の温度である段階目標温度を設定する段階目標温度設定部と、
    前記経路全水量、前記精製水の温度、前記補給水の温度、及び現在のサイクルでの段階目標温度に基づいて、現在のサイクルにおける補給水の水量を算出する補給水水量算出部と、
    を備える、水処理装置。
  2. 前記補給水水量算出部は、少なくとも精製水の温度と補給水の温度との差に基づいて、補給水の水量を算出する、請求項に記載の水処理装置。
  3. 前記熱交換器に蒸気を供給する蒸気供給ラインと、
    蒸気の供給量を調整する蒸気量調整手段と、
    精製水の温度と所定温度とを比較し、精製水の温度が前記所定温度を下回った場合に、蒸気の供給量を増加させるように、前記蒸気量調整手段を制御する、蒸気量制御手段と、
    を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の水処理装置。
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