JP2010000433A5 - - Google Patents

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精製水製造装置およびその殺菌方法
この発明は精製水、特に人工透析に用いられる透析水に適した精製水の製造装置と、その殺菌方法に関するものであって、精製水製造技術に属するものである。
市水等から不純物を、逆浸透膜を用いて除去精製して得られる精製水あるいは純水は、食料品や飲料の製造、さらには精製度を上げたものが、医療用として、また、人工透析用水として用いられている。
この医療あるいは人工透析用としての精製水は、従来、逆浸透膜処理のみにより製造されていたが、最近になって、より精製度を上げたものが求められるようになって、逆浸透膜処理に、その他の処理、例えば、ナノ膜処理、イオン交換処理などが併用されるようになってきている。
一方、精製水の製造においては、市水等から混入、あるいは精製水の製造装置に付着ないしガスケットなどから侵入する各種の菌類、特にシュードモナスなどのグラム陰性菌などの棲息を抑え、無菌状態にすることが望まれている。
そのための対策として、製造された精製水を加熱することで、あるいは紫外線を照射することで殺菌しているが、無菌状態の精製水を製造するためには、精製水の製造装置自体も殺菌し、清浄な状態で運転することが重要であるので、精製水の製造装置を洗浄、消毒、殺菌する方法が種々提案されている。
かかる精製水の製造装置を洗浄、消毒、殺菌する方法としては、薬液を使用する方法と熱水を使用する方法が、一般的な方法として挙げられる。
しかしながら、薬液の使用は、精製水の製造装置の劣化や環境への影響などに問題があるので、最近は、熱水、特に加熱精製水を使用する方法が主となっている。
たとえば、特開2004−49977号公報(特許文献1)には、加熱装置により作成した温度60℃以上75℃未満の高温水を、逆浸透膜分離モジュール部に供給するとともに、膜分離モジュール部の精製水管路と濃縮水管路のそれぞれに、加熱装置と連通する分岐管路を設けることによって、前記高温水を、分岐管路を介して循環せしめ、逆浸透膜モジュールを高温水消毒する方法が提案されている。
また、特開2004−74109号公報(特許文献2)においては、原料水を逆浸透膜装置および電気再生式純水製造装置をこの順に備えた系で処理し、医薬品用精製水を製造する装置を、この装置で得た処理原料水を加熱しつつ系内に循環させることにより、系内を殺菌する方法が提案されている。
さらに、特開2007−143822号公報(特許文献3)には、複数の水処理機器からなり、飲料または食品の製造に用いられる純水を、原料水から製造する純水製造装置を、1又は複数の水処理機器の単位に分割し、分割された単位ごとに、異なった水質および/または異なった頻度で熱水殺菌する方法が提案されている。
特開2004− 49977号公報(特許請求の範囲) 特開2004− 74109号公報(特許請求の範囲) 特開2007−143822号公報(特許請求の範囲)
上記の特許文献1や特許文献2に記載された方法は、熱水、特に加熱精製水を、処理部全体に循環させて殺菌を行うというものである。
したがって、装置も操作も単純で、取り扱い易い方法であるが、併用される処理部が増加すると、殺菌時間が長くなり、必要な熱量も多量になって、処理部が増加した装置では、使用し難いという問題を有するものである。
また、特許文献3に記載の方法は、本質的に処理部ごとに殺菌を施すものである。
したがって、その処理部に適した殺菌条件、すなわち、熱水の温度や添加薬剤の種類や量を処理部に応じて変化させることができる点で優れているが、装置全体が複雑になるとともに、操作も簡便でないという問題を有するものである。
この発明はかかる現状に鑑み、熱水による殺菌処理を、特定の処理部だけでなく、精製水の製造装置全体を対象とし、しかも処理時間を少しでも短縮し、系内生ずる放熱を最小限に抑えることを種々検討した。
その結果、精製水を加熱して得られる加熱精製水を、複数存在する処理部の上流側の処理部から下流に存在する処理部に一括して循環させるとともに、上流側の処理部から順次殺菌を完了させ、殺菌の完了した処理部への加熱精製水の通水を停止するという方法を採用することにより、解決し得ることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、この発明は、精製水の製造装置の熱水殺菌を、より効率よく行なうことができるとともに、殺菌処理要する時間を短縮し、加熱精製水を得るのに使用する熱エネルギーを減少させ、経済的にも環境的にも優れた精製水の製造方法を提供すること、またそのための装置を提供することを目的とするものである。
前記の目的を達成するため、この発明の請求項1に記載の発明は、
原料水供給槽を上流とし、上流側から活性炭処理部、ナノ透過膜処理部、逆浸透膜処理部およびそれらの処理部で処理され製造された精製水を貯留する精製水貯留槽を主要構成要素とし、
前記精製水貯留槽は加熱手段を具備し、
前記加熱手段によって加熱された精製水を、前記各処理部に送液を可能とするバイパス主管と、
前記バイパス主管から分岐し、前記加熱精製水を、前記各処理部の上流側に個別に送液するバイパス支管が配設されていること
を特徴とする精製水製造装置である。
また、この発明の請求項2に記載の発明は、
原料水供給槽を上流とし、上流側から活性炭処理部、ナノ透過膜処理部、逆浸透膜処理部およびそれらの処理部で処理され製造された精製水を貯留する精製水貯留槽を主要構成要素とし、
前記精製水貯留槽は加熱手段を具備し、
前記加熱手段によって加熱された精製水を、前記各処理部に送液を可能とするバイパス主管と、
前記バイパス主管から分岐し、前記加熱精製水を、前記各処理部の上流側に個別に送液するバイパス支管が配設されたもので、
前記最上流側に位置するバイパス支管を経て、最上流側の処理部から下流側の各処理部へ前記加熱精製水を循環させ、最上流側の処理部通過した加熱精製水の温度が所定温度以上に達し、かつその温度が所定時間維持されたとき、当該バイパス支管への送液が停止され、当該処理部の下流側に位置するバイパス支管を経て、次の処理部以降に加熱精製水が送液され、爾後同様の動作を順次繰り返すことによって、主要構成要素の殺菌が施されるよう構成されていること
を特徴とする精製水製造装置である。
また、この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の精製水製造装置において、
前記バイパス主管およびバイパス支管は、
各処理部における原料水ないし中間処理水のバイパス管として利用可能に配設されていること
を特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項4に記載の発明は、
原料水供給槽を上流とし、精製水貯留槽を下流とし、その間に順次配置された各水処理部を用いて、原料水から精製水を製造する精製水製造装置の系内の殺菌処理に際し、
前記精製水貯留槽の精製水を加熱しながら、最上流側の水処理部に送液して、精製水製造装置内に精製水を循環させ、
最上流側の水処理部における精製水の温度が所定温度以上に達し、かつ所定時間維持されたとき、当該水処理部への加熱精製水の送液を停止し、当該水処理部の下流側に位置する水処理部からの加熱精製水の送液を開始して、当該精製水製造装置の下流側で循環させ、爾後同様の動作を下流側の水処理部に実施することによって行なうこと
を特徴とする精製水製造装置の殺菌方法である。
また、この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載の精製水製造装置の殺菌方法において、
前記精製水製造装置は、
少なくとも上流側から活性炭処理部、ナノ膜処理部および逆浸透膜処理部を有するものであって、
第一工程:加熱精製水を、前記活性炭処理部からナノ膜処理部および逆浸透膜処理部に順に循環させ、前記活性炭処理部の精製水の温度が、所定温度でかつ所定時間維持されたとき、活性炭処理部への送液を停止する工程。
第二工程:前記活性炭処理部への送液が停止されたのち、加熱精製水をナノ膜処理部から逆浸透膜処理部に循環させ、前記ナノ膜処理部の精製水の温度が、所定温度でかつ所定時間維持されたとき、前記ナノ膜処理部への送液を停止する工程。
第三工程:前記ナノ膜処理槽への送液が停止されたのち、加熱精製水を逆浸透膜処理部に循環させ、前記逆浸透膜処理部の精製水の温度が、所定温度でかつ所定時間維持されたとき、前記逆浸透膜処理槽への送液を停止する工程。
を順次実施すること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項4又は5に記載の精製水製造装置の殺菌方法において、
前記各処理部の殺菌は、
処理部内温度を、少なくとも温度80℃以上に維持することにより行なうこと
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載の精製水製造装置の殺菌方法において、
前記維持時間は、
1〜60分であること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項4に記載の精製水製造装置の殺菌方法において、
前記精製水の循環は、
常温状態の精製水の加熱開始と同時に、又は加熱によって精製水の温度を、所定温度 昇温中に開始させること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項9に記載の発明は、
請求項4又は5に記載の精製水製造装置の殺菌方法において、
加熱された精製水による殺菌完了後、原料水を用いて、加温された各処理部を冷却し、冷却に用いられた原料水は系外に排出する工程を有すること
を特徴とするものである。
この発明の精製水製造装置の殺菌法は、殺菌すべき処理部の全てに加熱精製水を循環させて、精製水製造装置全体を殺菌するという方式であるため、精製水製造装置が複雑化せず、操作も簡便という優れたものである。
さらに、上流に存在する処理部から流れに沿って加熱精製水を循環させ、殺菌の完了した上流の処理部から順次加熱精製水の循環を終了させることによって、殺菌処理のための時間の短縮化が図られ、結果として、加熱精製水を一定温度に維持する熱量を削減でき、省力的にも大きな貢献をもたらすものである。
さらに、各処理部に加熱精製水を供給する配管を、各処理部のバイパスとして利用することができ、必要に応じて、殺菌されたバイパスとして有効に利用することができるという効果も奏するものである。
以下、この発明の精製水製造装置およびその殺菌方法について、添付の図面基づいて詳細に説明する。
なお、この発明は実施例にのみ限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲内において種々変更を加えることができるものである。
この発明における精製水製造装置は、図1に示すように、原料水供給槽1、カーボンフィルタ濾過処理槽3、ナノ透過膜処理槽4、逆浸透膜処理槽5および精製水貯留槽6を主要構成要素とするものである。
原料水は、図1の濃線に示されるように、原料水供給槽1からインバータ制御されるポンプ8aによって10μ径の細孔を有する原料水フィルタ槽2に送られて、原料水中の比較的細かい濁質(10μ以上)が除去されたのち、カーボンフィルタ濾過処理槽3に送られる。
このカーボンフィルタ濾過処理槽3に送られた原料水は、原料水(水道水)中に含まれる塩素が活性炭で吸着除去されたのち、ポンプ8bによって加圧されながらナノ透過膜処理槽4に送られる。
このナノ透過膜処理槽4においては、原料水中に含まれる金属イオン類が一次除去され と同時に、バクテリア等の有機物も除去されたのち、インバータ制御されるポンプ8cによって加圧されながら、逆浸透膜処理槽5に送られる。
前記逆浸透膜処理槽5においては、さらに金属イオン類やバクテリア等の有機物が除去されたのち、精製水貯留槽6において貯えられ、必要に応じて、同じくポンプ8dにより透析装置10などに供給される。
このような精製水製造装置によって製造される、透析用などの医療用水などとして使用される精製水は、その品質について、厳しい規格、特にエンドトキシンなどを産生する生菌についての規格が存在する。
したがって、得られた精製水の品質は常に監視され、その品質に異常が認められた際、あるいは精製水製造装置の生菌による汚染を考慮しなければならない状態に至った時、さらには定期的に、精製水製造装置の殺菌が行われている。
この発明の精製水製造装置においては、その殺菌を加熱精製水で行なうに適した装置とするため、前記精製水貯留槽6には加熱装置7が付設されている。
なお、この加熱装置7は、精製水貯留槽6内の精製水を加熱することができるものであれば、電気ヒーターであっても、ボイラーであっても、熱交換式であっても、その具体的手段には制限はないものである。
また、この加熱装置7による精製水の加熱は、精製水の温度が90℃以上に上昇したときには、停止するよう設定されているものである。
さらに、この発明の精製水製造装置においては、装置全体を加熱精製水によって殺菌消毒処理するために、より具体的には、微生物の増加を抑制するため、加熱した精製水を前記の各処理部に送液するためのポンプ8eが、前記精製水貯留槽6に付設されている。
また、前記ポンプ8eを介して、加熱精製水を循環させるためのバイパス主管9と、このバイパス主管9から各処理部に送液するためバイパス支管9a、9b、9cが、図1に示すように配置されている。
なお、前記のバイパス主管9は、原料水供給槽1に接続することによって、精製水の回収再利用に用いることができる。
また、バイパス主管9とバイパス支管9a、9b、9cとのサイクルを、精製水製造時において、各処理部のバイパスとして、具体的には、
1)原料水供給槽1を介さず原料水を、バイパス主管9→バイパス支管9aを利用してカーボンフィルタ濾過処理槽3に、
2)原料水供給槽1を介さず原料水を、バイパス主管9→バイパス支管9bを利用してナノ透過膜処理槽4に、
3)バイパス支管9b→バイパス主管9→バイパス支管9cを利用して、カーボンフィルタ濾過処理槽3空の原料水を逆浸透膜処理槽5に、
4)バイパス支管9c→バイパス主管9を利用して、ナノ透過膜処理槽4で処理された原料水を直接精製水貯留槽6に、
5)バイパス支管9c→バイパス主管9を利用して、ナノ透過膜処理槽4で処理された原料水を直接透析装置に、供給することも可能なものである。
かかる構成の精製水製造装置による消毒殺菌処理は、以下のようにして行われる。
消毒殺菌処理に際して、まず、精製水貯留槽6に設けられた加熱装置7を作動させ、精製水貯留槽6に貯留されている精製水を加熱する。
ついで、加熱された精製水は、前記送水ポンプ8eによってバイパス主管9およびバイパス支管9aを介して、カーボンフィルタ濾過処理槽3の上流(流入)側に送られ、カーボンフィルタ濾過処理槽3→ナノ透過膜処理槽4→逆浸透膜処理槽5内を通過して、装置内を殺菌しながら精製水貯留槽6に戻るという循環流が形成される。
より具体的には、精製水貯留槽6に貯留されている精製水を、カーボンフィルタ濾過処理槽3の消毒殺菌に最適な温度、例えば80℃に設定し、加熱を開始し、精製水貯留槽6→送水ポンプ8e→バイパス主管9→バイパス支管9a→カーボンフィルタ濾過処理槽3→ナノ透過膜処理槽4→逆浸透膜処理槽5→精製水貯留槽6の順に加熱循環を行う。
そして、カーボンフィルタ濾過処理槽3の精製水出口温度が設定温度80℃に到達後、設定時間、例えば10分が経過すると、カーボンフィルタ濾過処理槽3の消毒殺菌処理は完了としたのち、前記加熱精製水の循環経路を変更し、ナノ透過膜処理槽4の入口側に切り替え、精製水貯留槽6の加熱設定温度をナノ透過膜処理槽4の消毒殺菌に最適な温度、例えば80℃に設定し、加熱循環を行なうものである。
ナノ透過膜処理槽4の精製水出口温度が設定温度80℃に到達後、設定時間、例えば30分が経過すると、ナノ透過膜処理槽4の消毒殺菌処理は完了とし、加熱精製水の循環経路を変更し、逆浸透膜処理槽5の入口側に切り替え、精製水貯留槽6の加熱設定温度を逆浸透膜処理槽5の消毒殺菌に最適な温度、例えば80℃に設定し、加熱循環を行なうものである。
前記逆浸透膜処理槽5の出口温度が設定温度80℃に到達後、設定時間、例えば30分が経過すると、逆浸透膜処理槽5の消毒殺菌処理は完了とする。
このように、最終的には、精製水の加熱は、精製水の温度が殺菌に必要な温度、例えば80℃以上になるように行なわれ、その温度に加熱された精製水によって本質的に殺菌が行なわれるものである。
その際、精製水の循環は、前記精製水貯留槽6に貯留されている精製水が温度80℃以上になる前から、すなわち、精製水の加熱昇温中に開始することが、消毒殺菌時間の短縮のために好ましい。
加熱された精製水の循環による各処理部の消毒殺菌温度としては、少なくとも温度80℃以上が微生物の増殖を抑えるのに最も効果的で、その消毒殺菌時間は、処理部によって異なるが、1〜60分、より好ましくは10〜30分である。
加熱精製水の逆浸透膜処理槽5と精製水貯留槽6の循環によって、逆浸透膜処理槽5の殺菌が完了したならば、加熱精製水の送液を停止し、精製水製造装置の殺菌完了とする。
なお、加熱された精製水による消毒殺菌処理に際し、精製水製造装置、特に各処理部が高温となっているので、原料水を用いて、加温された処理部を冷却する。
冷却に用いられた原料水は、系外に排出溝11などを用いて放出する。
以上の操作による消毒殺菌に要した時間は、それぞれの殺菌条件を、カーボンフィルタ濾過処理槽3について温度80℃×10分、ナノ透過膜処理槽4について温度80℃×30分、逆浸透膜処理槽5について温度80℃×30分とした場合、精製水貯留槽6の加熱開始からで2時間47分であった。
これに対し、加熱された精製水を、同一装置を使用して、バイパス主管9→バイパス支管9a→カーボンフィルタ濾過処理槽3→ナノ透過膜処理槽4→逆浸透膜処理槽5→精製水貯留槽6の順に循環させて消毒殺菌処理に要した時間は3時間15分であったので、明らかにこの発明の消毒殺菌処理が効果的であった。
また、放出される熱量も、精製水貯留槽6を収納するキャビネット内の温度が59.2℃と温度57.2℃と異なり、減少していることが認められた。
なお、消毒殺菌処理に際し、加熱精製水の循環と経路の切り替えは、すべてコンピュータ制御によって実施されるもので、各ポンプもインバータ制御の可能なものを使用することが好ましい。
また、この発明の精製水製造装置は、消毒殺菌処理のために、バイパス主管と複数のバイパス支管を具備しているので、逆浸透膜処理槽5のみを単独で消毒殺菌処理することも当然可能なものである。
この発明の精製水製造装置およびその殺菌方法は、消毒殺菌すべき処理部に一括して加熱精製水を循環させて、装置を消毒殺菌するという方式であるため、装置が複雑化せず、操作も簡便という優れたもので、精製水、純水などを使用する業界において広く利用される可能性の高いものである。
この発明にかかる精製水製造装置のシステムの概念図である。
1 原料水供給槽
2 フィルタ槽
3 カーボンフィルタ濾過処理槽
4 ナノ透過膜処理槽
5 逆浸透膜処理槽
6 精製水貯留槽
7 加熱装置
8a〜8e ポンプ
9 バイパス主管
9a〜9c バイパス支管
10 透析装置
11 排出口

Claims (9)

  1. 原料水供給槽を上流とし、上流側から活性炭処理部、ナノ透過膜処理部、逆浸透膜処理部およびそれらの処理部で処理され製造された精製水を貯留する精製水貯留槽を主要構成要素とし、
    前記精製水貯留槽は加熱手段を具備し、
    前記加熱手段によって加熱された精製水を、前記各処理部に送液を可能とするバイパス主管と、
    前記バイパス主管から分岐し、前記加熱精製水を、前記各処理部の上流側に個別に送液するバイパス支管が配設されていること
    を特徴とする精製水製造装置。
  2. 原料水供給槽を上流とし、上流側から活性炭処理部、ナノ透過膜処理部、逆浸透膜処理部およびそれらの処理部で処理され製造された精製水を貯留する精製水貯留槽を主要構成要素とし、
    前記精製水貯留槽は加熱手段を具備し、
    前記加熱手段によって加熱された精製水を、前記各処理部に送液を可能とするバイパス主管と、
    前記バイパス主管から分岐し、前記加熱精製水を、前記各処理部の上流側に個別に送液するバイパス支管が配設されたもので、
    前記最上流側に位置するバイパス支管を経て、最上流側の処理部から下流側の各処理部へ前記加熱精製水を通過させ、最上流側の処理部通過した加熱精製水の温度が所定温度以上に達し、かつその温度が所定時間維持されたとき、当該バイパス支管への送液が停止され、当該処理部の下流側に位置するバイパス支管を経て、次の処理部以降に加熱精製水が送液され、爾後同様の動作を順次繰り返すことによって、主要構成要素の殺菌が施されるよう構成されていること
    を特徴とする精製水製造装置。
  3. 前記バイパス主管およびバイパス支管は、
    各処理部における原料水ないし中間処理水のバイパス管として利用可能に配設されていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の精製水製造装置。
  4. 原料水供給槽を上流とし、精製水貯留槽を下流とし、その間に順次配置された各水処理部を用いて、原料水から精製水を製造する精製水製造装置の系内の殺菌に際し、
    前記精製水貯留槽の精製水を加熱しながら、最上流側の水処理部に送液して、精製水製造装置内に精製水を循環させ、
    最上流側の水処理部における精製水の温度が所定温度以上に達し、かつ所定時間維持されたとき、当該水処理部への加熱精製水の送液を停止し、当該水処理部の下流側に位置する水処理部からの加熱精製水の送液を開始して、当該精製水製造装置の下流側で循環させ、爾後同様の動作を下流側の水処理部に実施することによって行なうこと
    を特徴とする精製水製造装置の殺菌方法。
  5. 前記精製水製造装置は、
    少なくとも上流側から活性炭処理部、ナノ膜処理部および逆浸透膜処理部を有するものであって、
    第1工程:加熱精製水を、前記活性炭処理部からナノ膜処理部および逆浸透膜処理部に順に循環させ、前記活性炭処理部の精製水の温度が、所定温度でかつ所定時間維持されたとき、活性炭処理部への送液を停止する工程
    第2工程:前記活性炭処理部への送液が停止されたのち、加熱精製水をナノ膜処理部から逆浸透膜処理部に循環させ、前記ナノ膜処理部の精製水の温度が、所定温度でかつ所定時間維持されたとき、ナノ膜処理部への送液を停止する工程
    第3工程:前記ナノ膜処理槽への送液が停止されたのち、加熱精製水を逆浸透膜処理部に循環させ、前記逆浸透膜処理部の精製水の温度が、所定温度でかつ所定時間維持されたとき、前記逆浸透膜処理槽への送液を停止する工程
    を順次実施すること
    を特徴とする請求項4記載の精製水製造装置の殺菌方法。
  6. 前記各処理部の殺菌は、
    処理部内温度を少なくとも温度80℃以上に維持することにより行なうこと
    を特徴とする請求項4又は5に記載の精製水製造装置の殺菌方法。
  7. 前記維持時間は、
    1〜60分であること
    を特徴とする請求項6に記載の精製水製造装置の殺菌方法。
  8. 前記精製水の循環は、
    常温状態の精製水の加熱開始と同時に、又は加熱によって精製水の温度を、所定温度 昇温中に開始させること
    を特徴とする請求項4に記載の精製水製造装置の殺菌方法。
  9. 加熱された精製水による殺菌完了後、原料水を用いて、加温された各処理部を冷却し、冷却に用いられた原料水は系外に排出する工程を有すること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の精製水製造装置の殺菌方法。
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