JP4712540B2 - 純水製造装置、および純水製造装置の熱水殺菌方法 - Google Patents

純水製造装置、および純水製造装置の熱水殺菌方法 Download PDF

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Description

本発明は、純水の製造装置等に係り、より詳しくは、飲料・食品の製造工程で原料水、加工水等に用いられる純水を製造するのに特に好適な装置などに関する。
飲料・食品の製造工程では、一般に、食品衛生法で定められた「飲用適の水」が用いられるが、飲料や食品の原料水や加工水には、飲用適の水にイオン交換処理や逆浸透膜処理等を行って水中の不純物を除去した水、いわゆる純水が多く使用されている。
純水を使用する利点として、まず、純水は、飲料や食品の香味、性状を変化させるイオン成分等を含まないので、高品質の飲料・食品を製造できる点がある。また、原水水質の変動があっても純水製造装置を適切に運転管理することによって純水の水質を一定に保てるので、飲料・食品の品質への影響を避けられることも利点である。更に、複数の工場が異なる地域に立地し原水水質が大きく異なる場合でも、原水水質に応じた水処理機器を適宜組み合わせて純水製造装置を構成することによって一定の水質の純水を製造・供給でき、何れの工場でも安定した同様の品質の飲料・食品を製造できること等も利点として挙げられる。
ここで一般に、飲料・食品製造用の純水の水源は、上水、井水または工業用水である。このうち、上水はそのまま純水製造装置に供給することができるが、井水、工業用水については前処理が必要である。例えば、井水が鉄、マンガンを含む場合には、殺菌剤兼酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を添加し、除鉄・除マンガン装置で鉄・マンガンを除去する。また、工業用水については、殺菌剤としてNaClOを添加し、更に凝集剤としてポリ塩化アルミニウム等を添加した後、砂ろ過装置や繊維ろ過装置等で懸濁物質を除去する。これらの水は、いずれも細菌の繁殖を防止するために、残留塩素を含んだ状態で純水製造装置に供給される。
純水製造装置は、原水水質、処理水水質、処理水量、経済性等を考慮して、複数の水処理機器を組み合わせて構成される。例えば、純水製造装置は、原水中の残留塩素を除去するNO.1活性炭塔、脱塩を行う2床3塔式イオン交換装置(カチオン交換塔、エアストリッピング塔、アニオン交換塔)、イオン交換装置で脱塩した水に次亜塩素酸ナトリウムを注入する殺菌剤注入装置、イオン交換装置の処理水を貯留する脱塩水槽、脱塩水槽出口水中の残留塩素を除去するNO.2活性炭塔、微量の懸濁物質を除去するカートリッジフィルタ、およびカートリッジフィルタ処理水の殺菌を行う紫外線殺菌器で構成される。
上記の純水製造装置の水処理機器構成例において、NO.1活性炭塔およびNO.2活性炭塔に代えて、亜硫酸ナトリウム等の還元剤注入ユニットを用いることもできるが、活性炭塔は有機物の吸着機能もあるので、活性炭塔が多用される。また、エアストリッピング塔に代えて、膜脱気装置を用いることができる。更に、脱塩装置としては、2床3塔式イオン交換装置に代えて、混床式イオン交換装置や逆浸透膜モジュールユニット、ナノろ過膜モジュールユニット、電気再生式脱塩装置等を用いることができる。
このような純水製造装置においては、殺菌剤を注入した脱塩水を貯留する脱塩水槽および紫外線殺菌器を除いて、残留塩素のない状態で水処理を行うために、水処理機器およびこれらの機器を接続する配管には細菌が繁殖し易いので、これを防止する必要がある。
活性炭塔やイオン交換塔での菌の繁殖防止対策の従来技術としては、例えば特許文献1や特許文献2がある。これらの技術では、活性炭塔、イオン交換塔に熱水を通すことによって、活性炭塔、イオン交換塔をそれぞれ殺菌している。
また、特許文献3に記載された技術では、ポータブル水(水道水)を加熱器で加熱し、通水経路全体に熱水を通して熱水殺菌を行っている。この通水経路は、プレフィルター、吸着要素、逆浸透ユニット、イオン交換モジュールを組み合わせて構成した無菌水溶液を製造する系を形成している。
更に、特許文献4に記載された技術では、凝集除濁装置、ろ過装置、ろ過水タンク、混床式純水装置、精密ろ過装置、紫外線殺菌装置、純水タンクから構成される純水製造経路において、純水タンクに接続した純水管に熱交換装置を設け、この熱交換装置には加熱純水管の一端を接続させるとともに、その他端を純水製造経路の任意の箇所に接続させることによって純水製造経路の熱水殺菌を行っている。
特開平6−71249号公報 特開2003−88765号公報 特開平7−8996号公報 特開昭54−34545号公報
上記の特許文献1や特許文献2に記載された技術によれば、活性炭塔、イオン交換塔に熱水を通すことによって、活性炭塔、イオン交換塔をそれぞれ殺菌することが可能である。しかしながら、これらの技術では、活性炭塔、イオン交換塔を個別に熱水殺菌することはできても、これらの水処理機器を組み合わせて構成した通水経路全体にわたって熱水殺菌することはできない。
一方、特許文献3に記載された技術のように、通水経路全体に熱水を通す系は、原水が清浄な水道水で装置規模が小さい無菌水製造装置には適している。しかしながら、この技術を、装置規模が数10〜100m/h程度と比較的大きい飲料・食品製造用純水の製造装置に応用する場合には、幾つかの問題が生じる。まず、通水経路全体に熱水を通すので、上流側の水処理機器に蓄積されていた汚染物質が脱離して熱水に侵入し、下流側の水処理機器を汚染するおそれがある。また、装置規模が大きいので最下流の水処理機器が所定の熱水殺菌温度に到達するまでの昇温と元の温度に戻す降温に長時間を要し、熱水殺菌時間が著しく長くなってしまう。その結果、熱水殺菌に多量の熱エネルギーと多量の水を要することになり、経済的でない。
また、特許文献4に記載された技術のように、純水タンクに接続した純水管に熱交換装置を設け、この熱交換装置には加熱純水管の一端を接続させるとともに、その他端を純水製造経路の任意の箇所に接続させることによって純水製造経路の熱水殺菌を行う場合、熱水殺菌用水が全て純水であるので、純水の使用量が多く、やはり経済的でない。更に、特許文献4に記載された技術で純水製造装置の熱水殺菌を行う場合、特に、加熱純水管を純水製造装置の上流側の水処理機器に接続して循環殺菌を行う場合には、上述の特許文献3の技術の問題点と同様の問題点がある。また更に、特許文献4に記載の技術では、熱水殺菌後の排水の処置については何ら検討がなされていない。その結果、排水の回収問題や熱の有効利用の要請など、熱水殺菌後の排水に関する種々の課題に対応することが困難である。
このように、従来の飲料・食品製造用純水の製造装置には、装置内の菌の繁殖を防止して装置の安定運転を行うための効率的な熱水殺菌機能がなかった。しかしながら、水資源の有効活用、省エネルギーの見地から、例えば、飲料・食品製造用純水の製造装置における熱水殺菌の一層の効率化が求められている。
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、純水製造装置の通水経路全体に対して熱水殺菌を効率的に行う機能を備えることによって、より経済的で、より安定した運転ができる、飲料・食品製造用純水の製造装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明は、飲料または食品の製造に用いられる純水を原水から製造する純水製造装置であって、水処理ユニットと熱水供給ユニットとを備え、この水処理ユニットは、原水に含まれる不純物を除去するための複数の水処理機器と、この水処理ユニットの水処理機器を含む通水経路を分割して熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路とを有し、この熱水供給ユニットは、熱水殺菌用水を加熱するための水加熱装置と、この水加熱装置へ異なる水質の熱水殺菌用水を供給するための複数の熱水殺菌用水供給配管と、水加熱装置から複数の熱水殺菌経路へ熱水を供給するための熱水供給配管とを含む。
ここで、この水処理ユニットの複数の熱水殺菌経路は、おのおの熱水入口弁と熱水出口弁とを備えたことを特徴とすることができる。
また、この熱水供給ユニットの水加熱装置は、水処理機器の一過式熱水殺菌を行う熱水殺菌用水を加熱し、複数の熱水殺菌用水供給配管の何れかの熱水殺菌用水供給配管から、特定の水質の熱水殺菌用水を水加熱装置に供給することを特徴とすることができる。
更に、この熱水供給ユニットは、水処理機器の循環式熱水殺菌を行うための熱水槽、熱水ポンプ、水加熱装置、及び熱水槽に熱水殺菌用水を供給する複数の熱水殺菌用水供給配管を備えたことを特徴とすれば、熱水を再利用することができる点で好ましい。
また更に、この熱水供給ユニットは、熱水中の気泡を熱水から除去するための気泡分離器および気体排出弁を熱水供給配管に備えたことを特徴とすることができる。
また、この複数の熱水殺菌経路から熱水殺菌を行なう経路を選択するための操作盤を更に含む。
ここで、この複数の熱水殺菌経路に対してそれぞれ異なる頻度で熱水殺菌を行うことを特徴とすることができる。
また更に、この複数の熱水殺菌経路は、一過式熱水殺菌経路と循環式熱水殺菌経路とを備え、これらの何れかを選択して熱水殺菌を行うことを特徴とすることができる。
他の観点から捉えると、本発明の純水製造装置は、水処理ユニットと熱水供給ユニットとを備え、この水処理ユニットは、原水に含まれる不純物を除去するための複数の水処理機器と、この水処理ユニットの水処理機器を含む通水経路を分割して熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路とを有し、熱水供給ユニットは、熱水殺菌用水を加熱するための水加熱装置と、この水加熱装置へ熱水殺菌用水を供給するための熱水殺菌用水供給配管と、水加熱装置から複数の熱水殺菌経路へ熱水を供給するための熱水供給配管と、水処理機器を熱水殺菌した後の水を外部へ排出するために水処理ユニットの通水経路とは別個に設けられた排水配管とを含むことを特徴とすることができる。
一方、本発明は、上水、井戸水、および工業用水を水源とする残留塩素を含む水の少なくとも1つからなる水を原水として、飲料または食品の製造に用いられる純水を製造する純水製造装置の熱水殺菌方法であって、この純水製造装置を構成する一または複数の水処理機器の単位に分割し、分割された単位ごとに、異なった水質および/または異なった頻度で熱水殺菌を実行することを特徴とすることができる。
ここで、この熱水殺菌は、熱水を再利用しない一過式熱水殺菌、または熱水を再利用する循環式熱水殺菌で行なわれることを特徴とすることができる。
また、この熱水殺菌は、分割された単位ごとに、純水製造の通水と同方向または逆方向を選択して熱水を流通させることを特徴とすることができる。
更に、この熱水殺菌は、純水製造の通水に用いられる経路とは別個に設けられた排水経路を用いて、熱水殺菌に供した熱水を装置外へ排出することを特徴とすることができる。
本発明によれば、従来装置に比べて効率的な熱水殺菌が可能となり、かつ安定した運転が行える純水製造装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1(a)〜(c)は、本実施の形態が適用される飲料・食品工場の純水系統の例を示した図である。この図1(a)〜(c)に示す飲料・食品工場の純水系統では、飲料/食品製造工程10の前段階に、本実施の形態が適用される純水製造装置20を備えている。図1(a)に示す純水系統では、水源として上水を用い、この上水をそのまま原水として純水製造装置20に供給している。そして、この純水製造装置20の処理水を飲料/食品製造工程10に供給している。一方、図1(b)に示す純水系統では、水源として井水を用い、この井水にNaClOを加え、除鉄・除マンガン装置11で処理した水を原水として純水製造装置20に供給している。更に、図1(c)に示す純水系統では、水源として工業用水を使用し、この工業用水にNaClOおよび凝集剤を加え、ろ過装置12で処理した水を原水として純水製造装置20に供給している。
ここで、一つの純水製造装置の流量は、数10〜100m/h程度である。また、飲料・食品工場の規模が大きい場合には、複数系列の純水製造装置20が設置される。
以下、第1の実施の形態〜第4の実施の形態にて、純水製造装置20について説明する。
− 第1の実施形態 −
図2は、純水製造装置20の第1の実施形態を詳述した構成図である。実施の形態1が適用される純水製造装置20は、原水を処理する複数の水処理機器が通水経路を介して接続される水処理ユニット30と、この水処理ユニット30を構成する水処理機器を熱水殺菌する熱水供給ユニット50とを備えている。熱水供給ユニット50は、水処理ユニット30の一または複数の水処理機器の単位に分割して熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路を介して、熱水を水処理ユニット30に供給している。また、熱水供給ユニット50には、異なる水質の熱水殺菌用水が供給される。
この水処理ユニット30は、純水製造装置として、原水中の残留塩素を除去するNO.1活性炭塔31を備えている。また、脱塩を行う2床3塔式イオン交換装置として、カチオン交換塔32、エアストリッピング塔33、およびアニオン交換塔34を備えている。更に、イオン交換装置(カチオン交換塔32、エアストリッピング塔33、アニオン交換塔34)で脱塩した水に次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を注入する殺菌剤注入装置39を備えている。また、イオン交換装置の処理水を貯留する脱塩水槽35と、脱塩水槽35の出口水中の残留塩素を除去するNO.2活性炭塔36とを備えている。また更に、微量の懸濁物質を除去するカートリッジフィルタ37と、カートリッジフィルタ37からの処理水の殺菌を行う紫外線殺菌器38とを備えている。
このイオン交換装置であるカチオン交換塔32には、カチオン性物質を除去するためのカチオン交換樹脂が充填されている。また、アニオン交換塔34には、アニオン性物質を除去するためのアニオン交換樹脂が充填されている。
尚、水処理ユニットの水処理機器として含まれるイオン交換装置の型式は、原水の水質や処理流量によって適切な型式を選定することが好ましい。図2に示す例によれば、カチオン交換塔32とアニオン交換塔34との間に脱気塔であるエアストリッピング塔33を配置することによってカチオン交換塔32で重炭酸イオンから生じた炭酸ガスを除去でき、アニオン交換塔34のアニオン交換樹脂に対する負荷を軽減することができる点で好ましい。エアストリッピング塔33は構造が簡単でかつコンパクトであり、脱気ユニットとして利用する際に経済性に優れている。脱気ユニットとして、エアストリッピング塔33に代えて、膜脱気モジュールユニットを用いることもできる。膜脱気モジュールユニットでは、疎水性気体透過膜を介して気相部と液相部とが構成されている。そして、かかる構成を採用すれば、気相部を減圧して脱気することができるので外気からの処理水への臭気成分等の混入のおそれがない点で好ましい。
更に、この純水製造装置20は、イオン交換装置(カチオン交換塔32やアニオン交換塔34など)を含む水処理ユニット30の水処理機器として、イオン交換装置の処理水に含まれる微量の懸濁物質を除去するためのカートリッジフィルタ37を備えている。逆浸透膜モジュールユニットやナノろ過膜モジュールユニットを含まない水処理ユニット30については、カートリッジフィルタ37を備えることはイオン交換塔処理水に含まれる懸濁物質を除去することができる点で特に好ましい。
また更に、この純水製造装置20は、水中の細菌を殺菌するための紫外線殺菌器38を備えており、この紫外線殺菌器38を備えることで、処理水における菌繁殖を抑制することができる。
このような複数の水処理機器は、通水経路を介して接続されており、処理水は、飲料/食品製造工程10へ供給される。そして、この複数の水処理機器は、水処理ユニット30の水処理機器を含む通水経路全体を分割し、分割単位で個別に熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路を有している。これらの各熱水殺菌経路は、それぞれ熱水入口弁41−1〜41−5と、熱水出口弁42−1〜42−6とを備えている。また、殺菌に用いられた熱水殺菌用水を装置外へ排出する熱水殺菌用水排水配管43を備えている。
図2に示す例では、NO.1活性炭塔31とカチオン交換塔32との間に第1の熱水入口弁41−1を設け、また、カチオン交換塔32とエアストリッピング塔33との間に第2の熱水入口弁41−2を設けている。更に、アニオン交換塔34と脱塩水槽35との間に第3の熱水入口弁41−3を設けている。また更に、脱塩水槽35とNO.2活性炭塔36との間に第4の熱水入口弁41−4を設け、NO.2活性炭塔36とカートリッジフィルタ37との間に第5の熱水入口弁41−5を設けている。
また、図2に示す例では、NO.1活性炭塔31の通水経路上流側に第1の熱水出口弁42−1を設け、NO.1活性炭塔31とカチオン交換塔32との間であって、第1の熱水入口弁41−1よりも通水経路上流側に第2の熱水出口弁42−2を設けている。また、エアストリッピング塔33とアニオン交換塔34との間に第3の熱水出口弁42−3を設け、アニオン交換塔34と脱塩水槽35との間であって第3の熱水入口弁41−3の通水経路上流側に第4の熱水出口弁42−4を設けている。更に、脱塩水槽35とNO.2活性炭塔36との間であって第4の熱水入口弁41−4の通水経路上流側に第5の熱水出口弁42−5を設け、紫外線殺菌器38の通水経路下流側に第6の熱水出口弁42−6を設けている。
第1〜第6の熱水出口弁(42−1〜42−6)を経由した熱水は、熱水殺菌用水排水配管43を経由して機外へ排出される。
図2に示す純水製造装置20では、熱水入口弁41−1〜41−5と、熱水出口弁42−1〜42−6、および後述する熱水殺菌用水切替弁54−1〜54−3などによって、複数の熱水殺菌経路を形成している。図2に示す例では熱水殺菌経路として、(1)〜(7)の7種類の経路が示されている。そして、複数の熱水殺菌経路のうち何れの熱水殺菌経路を殺菌するかの選択は純水製造装置20の操作盤(図示せず)で行い、各熱水殺菌経路の熱水殺菌操作は自動操作とすることが好ましい。熱水殺菌経路の選び方としては、各熱水殺菌経路での一般細菌数の測定を行ない、菌数が基準値(例えば、一般細菌数100個/ml以下)近くに増加した経路を選ぶ方法等が考えられる。また、この測定結果に基づいて菌数が基準値を超えない熱水殺菌の頻度を決定し、定期的に行なう方法も考えられる。熱水殺菌の頻度は、一般に、菌数の多い箇所を殺菌する場合には大きくすることが好ましく、菌数の少ない箇所を殺菌する場合には熱水殺菌の頻度を小さくすることができる。このように、熱水殺菌を施す単位ごとに異なった頻度で熱水殺菌を施すことが好ましい。
この水処理ユニット30の各熱水殺菌経路は、それぞれ熱水入口弁と熱水出口弁とを含むが、水処理ユニット30の水処理機器を含む通水経路全体で熱水殺菌が行なわれない部分が生じないように配置されており、通水経路全体に対して熱水殺菌を確実に行うことが可能となる。例えば、図2に示す例では、上述のように、第1の熱水入口弁41−1よりも通水経路の上流側に第2の熱水出口弁42−2が設けられており、熱水殺菌経路(1)と熱水殺菌経路(2)とが、通水経路の一部で重なっている。これによって、通水経路全体に熱水殺菌を施すことが可能である。
また、水処理ユニット30の各水処理機器や、通水系統の配管、及び配管に取り付ける弁、計器等は、熱水殺菌時の高温に耐えられる耐熱性の高いものが使用される。
一方、図2に示す純水製造装置20を構成する熱水供給ユニット50は、熱水殺菌用水を加熱するための水加熱装置51と、水加熱装置51へ熱水殺菌用水を供給するための熱水殺菌用水供給配管52と、水加熱装置51から各熱水殺菌経路へ熱水を供給するための熱水供給配管53とを含んでいる。図2に示す熱水供給ユニット50では、これらの構成によって水処理機器の一過式の熱水殺菌を行なっており、水処理機器から脱離した汚染物質をこれらの水処理機器に戻さないように構成されている。
また、熱水供給ユニット50は、各熱水殺菌経路に適した水質の熱水で殺菌を行うための熱水殺菌用水切替弁54−1〜54−3を熱水供給ユニット50の熱水殺菌用水供給配管52に取り付けている。より具体的には、原水を供給するための第1の熱水殺菌用水切替弁54−1、カチオン塔処理水を供給するための第2の熱水殺菌用水切替弁54−2、アニオン塔処理水を供給するための第3の熱水殺菌用水切替弁54−3を備えている。そして、熱水殺菌を行なう経路に応じてこれらの切替弁を切り替え制御し、供給される熱水殺菌用水を選択可能としている。これによって、例えば全ての熱水殺菌経路の熱水殺菌に処理水を使わずに済むので、処理水を節約することが可能となる。
尚、熱水供給ユニット50に含まれる水加熱装置51は、熱水殺菌用水を所定温度に加熱できるものであれば種類を問わないが、蒸気を熱源とする熱交換器であれば、コンパクトで温度調節がし易く経済的である点で好ましい。即ち、図2に示すように、水加熱装置51には蒸気が供給され、熱水殺菌用水供給配管52を介して供給された熱水殺菌用水を、蒸気を熱源とする熱交換器によって加熱し、凝縮水を機外へ排出している。ここで水加熱装置51では、供給される熱水殺菌用水を例えば60〜90℃程度にまで加熱する。尚、各熱水殺菌経路ごとに加熱温度を変えることも有効である。
また、例えば熱水殺菌用水供給配管52に、熱水中の気泡を熱水から分離し除去するための気泡分離器(図示せず)と気体排出弁(図示せず)とを取り付けることも可能である。これらを取り付けることで、熱水殺菌経路における気泡の滞留を防ぎ、熱水殺菌をより効果的に行うことができる。
更に、高温水の供給手段としては、他の設備、例えば、アニオン交換塔の加温再生設備(シリカ脱離のための再生剤の加温設備)を利用することもできる。
次に、図2に示す第1の実施形態における熱水殺菌経路について説明する。
Figure 0004712540
表1は、図2に示す純水製造装置20の熱水殺菌の実施例を示している。表1に示す熱水殺菌経路(1)〜(7)は、図2に示す符号(1)〜(7)に対応している。
各熱水殺菌経路に共通する熱水殺菌条件としては、
・昇温速度 0.5〜10℃/min
・殺菌 60〜90℃で60〜10min
・降温速度 0.5〜10℃/min
である。
熱水殺菌経路(1)では、第1の熱水殺菌用水切替弁54−1から熱水殺菌用水供給配管52を経由して水加熱装置51に原水が供給される。そして、この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第1の熱水入口弁41−1からNO.1活性炭塔31とカチオン交換塔32との間の通水経路に供給される。この熱水は、排水処理の流通(通水)とは逆方向に流通し、NO.1活性炭塔31を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第1の熱水出口弁42−1から熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(1)は、NO.1活性炭塔31を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。発明者等による検討の結果、一般細菌数で比較すると、殺菌前では300個/mlよりも多かったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
次に、熱水殺菌経路(2)では、同様に、第1の熱水殺菌用水切替弁54−1から熱水殺菌用水供給配管52を経由して水加熱装置51に原水が供給され、この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第2の熱水入口弁41−2から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは逆方向に流通し、カチオン交換塔32を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第2の熱水出口弁42−2から熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(2)は、カチオン交換塔32を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。一般細菌数で比較すると、殺菌前では20〜100個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(3)では、同様に、第1の熱水殺菌用水切替弁54−1から熱水殺菌用水供給配管52を経由して水加熱装置51に原水が供給され、この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第2の熱水入口弁41−2から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、エアストリッピング塔33を熱水殺菌する。その後、熱水は、第3の熱水出口弁42−3から熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(3)は、エアストリッピング塔33を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。一般細菌数で比較すると、殺菌前では20〜100個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(4)では、第2の熱水殺菌用水切替弁54−2から熱水殺菌用水供給配管52を経由して水加熱装置51にカチオン塔処理水が供給される。このカチオン塔処理水は、水処理ユニット30のカチオン交換塔32にて処理された処理水である。特に、エアストリッピング塔33にてガスが除去された後の処理水とすることが好ましい。そして、水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第3の熱水入口弁41−3から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは逆方向に流通し、アニオン交換塔34を熱水殺菌する。その後、熱水は、第3の熱水出口弁42−3から熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(4)は、アニオン交換塔34を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水はカチオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜50個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(5)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52を経由して水加熱装置51にアニオン塔処理水が供給される。このアニオン塔処理水は、水処理ユニット30のアニオン交換塔34にて処理された後の処理水とすることが好ましい。そして、水加熱装置51にて加熱された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第4の熱水入口弁41−4から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは逆方向に流通し、脱塩水槽35を熱水殺菌する。その後、熱水は、第4の熱水出口弁42−4から熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(5)は、脱塩水槽35を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水はアニオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜2個/ml、殺菌後には1個/ml未満であった。
熱水殺菌経路(6)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52を経由して水加熱装置51にアニオン塔処理水が供給される。そして、水加熱装置51にて加熱された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第5の熱水入口弁41−5から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは逆方向に流通し、NO.2活性炭塔36を熱水殺菌する。その後、熱水は、第5の熱水出口弁42−5から熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(6)は、NO.2活性炭塔36を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水はアニオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。一般細菌数で比較すると、殺菌前では10個/ml〜20個/ml、殺菌後には1個/ml未満であった。
熱水殺菌経路(7)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52を経由して水加熱装置51にアニオン塔処理水が供給される。そして、水加熱装置51にて加熱された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第5の熱水入口弁41−5から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、カートリッジフィルタ37と紫外線殺菌器38とを共に熱水殺菌する。その後、熱水は、第6の熱水出口弁42−6から熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(7)は、カートリッジフィルタ37および紫外線殺菌器38を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水はアニオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜2個/ml、殺菌後には1個/ml未満であった。
このように、本実施の形態によれば、通水経路はこの複数の熱水殺菌経路によってカバーされるので、通水経路に熱水殺菌されない部分はなく、かつ、通水経路全体を熱水殺菌経路とする装置に比べて個々の熱水殺菌経路が短くなるので、熱水殺菌時の温度の昇降時間が短縮され熱水殺菌時間が短くなる。その結果、熱水殺菌に要する熱エネルギーと水の使用量を節減できる。また、通水経路には菌が比較的繁殖しやすい部分(例えばNO.1活性炭塔31)と比較的繁殖しにくい部分(例えばアニオン交換塔34)があるが、本実施の形態では、熱水殺菌経路を選択して個別に熱水殺菌を行えるので、菌が比較的繁殖しやすい熱水殺菌経路の熱水殺菌頻度を上げることができる。また、逆に菌が比較的繁殖しにくい熱水殺菌経路の熱水殺菌頻度を下げることができ、効率的な熱水殺菌が可能である。更に、熱水殺菌によって蓄積されていた汚染物質が脱離し熱水に混入するおそれのある水処理機器に対しては、この水処理機器と下流側の水処理機器を他の熱水殺菌経路に分離することによって、下流側の水処理機器の汚染を防ぐことも可能となる。
また、本実施の形態では、水加熱装置51に対して、異なる水質の熱水殺菌用水を供給するように構成した。これによって、例えば処理水である純水の使用量を大幅に削減することが可能となり、より経済的な飲料・食品製造用純水の製造装置を提供することができる。
更に、本実施の形態では、熱水殺菌用水排水配管43を経由して排水している。即ち、熱水殺菌を行う水処理ユニット30において、熱水殺菌に供した熱水を排出する排水経路を、原水を処理する経路とは別個に設けている。これによって、例えば後述するような熱水の再利用を行う系を容易に形成でき、飲料・食品製造用純水の製造装置における経済性を高めることが可能となる。
なお、熱水供給ユニット50内に水加熱装置を複数設置することによって、複数の熱水殺菌経路の熱水殺菌を同時に行うことも可能である。
− 第2の実施形態 −
図3は、純水製造装置20の第2の実施形態を詳述した構成図である。この第2の実施形態では、殺菌方式として循環式を採用した点で、図2に示す第1の実施形態とは大きく異なる。図3に示す純水製造装置20は、図2に示す第1の実施形態と同様に、水処理機器として、NO.1活性炭塔31、カチオン交換塔32、エアストリッピング塔33、アニオン交換塔34、脱塩水槽35、NO.2活性炭塔36、カートリッジフィルタ37、紫外線殺菌器38、および殺菌剤注入装置39を有している。また、これらの複数の水処理機器は、通水経路を介して接続されている点も同様である。そして、水処理ユニット30の水処理機器を含む通水経路全体を分割し、分割単位で個別に熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路を有しているとともに、異なる水質の熱水殺菌用水を供給する点なども同様である。
尚、第1の実施形態と同様の機能については同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。以下、他の実施形態も同様である。
これらの各熱水殺菌経路は、それぞれ熱水入口弁61−1〜61−7と、熱水出口弁62−1〜62−7とを備えている。図3に示す第2の実施形態では、NO.1活性炭塔31への原水流路の上流側に第1の熱水入口弁61−1を設け、NO.1活性炭塔31とカチオン交換塔32との間に第2の熱水入口弁61−2を設けている。また、カチオン交換塔32とエアストリッピング塔33との間に第3の熱水入口弁61−3を設け、エアストリッピング塔33とアニオン交換塔34との間に第4の熱水入口弁61−4を設けている。更に、アニオン交換塔34と脱塩水槽35との間に第5の熱水入口弁61−5を設け、脱塩水槽35とNO.2活性炭塔36との間に第6の熱水入口弁61−6を設けている。更に、NO.2活性炭塔36とカートリッジフィルタ37との間に第7の熱水入口弁61−7を設けている。
一方、NO.1活性炭塔31とカチオン交換塔32との間であって第2の熱水入口弁61−2よりも原水の通水経路の下流側に、第1の熱水出口弁62−1を設けている。また、カチオン交換塔32とエアストリッピング塔33との間であって第3の熱水入口弁61−3よりも原水の通水経路の下流側に、第2の熱水出口弁62−2を設けている。同様に、エアストリッピング塔33とアニオン交換塔34との間であって第4の熱水入口弁61−4よりも原水の通水経路の下流側に、第3の熱水出口弁62−3を設けている。更に、アニオン交換塔34と脱塩水槽35との間であって第5の熱水入口弁61−5よりも原水の通水経路の下流側に、第4の熱水出口弁62−4を設けている。また更に、脱塩水槽35とNO.2活性炭塔36との間であって第6の熱水入口弁61−6よりも原水の通水経路の下流側に、第5の熱水出口弁62−5を設けている。また、NO.2活性炭塔36とカートリッジフィルタ37との間であって第7の熱水入口弁61−7よりも原水の通水経路の下流側に、第6の熱水出口弁62−6を設けている。更に、紫外線殺菌器38の原水の通水経路の下流側に第7の熱水出口弁62−7を設けている。これらの熱水出口弁62−1〜62−7から排出される熱水は、熱水殺菌用水出口配管63を経由し、切り替え弁の作用によって一部が熱水供給ユニット50にて循環利用され、一部は装置外へ排出される。
更に、図3に示す第2の実施形態の熱水供給ユニット50は、図2に示す構成に加えて、水処理ユニット30の熱水殺菌用水出口配管63から分岐して、一旦、殺菌に用いられた熱水を循環する循環用配管64を備えている。そして、この循環用配管64からの水を用いて循環式熱水殺菌を行うための熱水槽55と、熱水槽55から水加熱装置51に向けて熱水殺菌用水を供給する熱水ポンプ56を備えている。
次に、図3に示す第2の実施形態における熱水殺菌経路について説明する。
Figure 0004712540
表2は、図3に示す純水製造装置20の熱水殺菌の実施例を示している。表2に示す熱水殺菌経路(1)〜(7)は、図3に示す符号(1)〜(7)に対応している。
昇温速度、殺菌、降温速度などの熱水殺菌条件は、第1の実施形態と同様であり、各熱水殺菌経路に共通している。
まず、熱水殺菌経路(1)では、第1の熱水殺菌用水切替弁54−1から熱水殺菌用水供給配管52、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51に原水が供給される。そして、水加熱装置51にて原水を加熱して生成した熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第1の熱水入口弁61−1からNO.1活性炭塔31の通水経路の上流側に供給される。この熱水は、原水処理の流通(通水)とは同方向に流通し、NO.1活性炭塔31を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第1の熱水出口弁62−1から熱水殺菌用水出口配管63を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管64を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用させることも可能である。このように、熱水殺菌経路(1)は、NO.1活性炭塔31を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。ここで、発明者等による検討の結果、一般細菌数で比較すると、殺菌前では300個/mlよりも多かったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
次に、熱水殺菌経路(2)では、同様に、第1の熱水殺菌用水切替弁54−1から熱水殺菌用水供給配管52、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51に原水が供給される。この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第2の熱水入口弁61−2から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、カチオン交換塔32を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第2の熱水出口弁62−2から熱水殺菌用水出口配管63を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管64を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用させることも可能である。このように、熱水殺菌経路(2)は、カチオン交換塔32を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。ここで、熱水殺菌経路(2)では、一般細菌数で比較すると、殺菌前では20〜100個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
次に、熱水殺菌経路(3)では、同様に、第1の熱水殺菌用水切替弁54−1から熱水殺菌用水供給配管52、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51に原水が供給される。この水加熱装置51にて原水が加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第3の熱水入口弁61−3から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、エアストリッピング塔33を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌処理に供した熱水は、第3の熱水出口弁62−3から熱水殺菌用水出口配管63を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管64を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用させることも可能である。このように、熱水殺菌経路(3)は、エアストリッピング塔33を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。ここで、熱水殺菌経路(3)では、一般細菌数で比較すると、殺菌前では20〜100個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(4)では、第2の熱水殺菌用水切替弁54−2から熱水殺菌用水供給配管52、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51にカチオン塔処理水が供給される。この水加熱装置51にてカチオン塔処理水が加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第4の熱水入口弁61−4から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、アニオン交換塔34を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌処理に供した熱水は、第4の熱水出口弁62−4から熱水殺菌用水出口配管63を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管64を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用させることも可能である。このように、熱水殺菌経路(4)は、アニオン交換塔34を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水はカチオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。また、一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜50個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(5)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51にアニオン塔処理水が供給される。この水加熱装置51にてアニオン塔処理水が加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第5の熱水入口弁61−5から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、脱塩水槽35を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌処理に供した熱水は、第5の熱水出口弁62−5から熱水殺菌用水出口配管63を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管64を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用させることも可能である。このように、熱水殺菌経路(5)は、脱塩水槽35を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水はアニオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。また、一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜2個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(6)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51に処理水が供給される。この水加熱装置51にてアニオン塔処理水が加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第6の熱水入口弁61−6から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、NO.2活性炭塔36を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌処理に供した熱水は、第6の熱水出口弁62−6から熱水殺菌用水出口配管63を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管64を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用させることも可能である。このように、熱水殺菌経路(6)は、NO.2活性炭塔36を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水はアニオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。また、一般細菌数で比較すると、殺菌前では10個/ml〜20個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(7)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51にアニオン塔処理水が供給される。この水加熱装置51にて処理水が加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第7の熱水入口弁61−7から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、カートリッジフィルタ37と紫外線殺菌器38とを共に熱水殺菌する。その後、熱水は、第7の熱水出口弁62−7から熱水殺菌用水出口配管63を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管64を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用させることも可能である。このように、熱水殺菌経路(7)は、カートリッジフィルタ37および紫外線殺菌器38を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水はアニオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。更に、一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜2個/ml、殺菌後には1個/ml未満であった。
このように構成される実施の形態2は、実施の形態1と同様な効果に加え、循環式熱水殺菌を採用することで、熱エネルギーと水を節約することが可能となる。
− 第3の実施形態 −
図4は、純水製造装置20の第3の実施形態を詳述した構成図である。この第3の実施形態では、循環式熱水殺菌経路(熱水殺菌経路(8))を設けた部分が特筆すべき点である。図4に示す純水製造装置20は、図2に示す第1の実施形態と同様に、水処理機器として、NO.1活性炭塔31、カチオン交換塔32、エアストリッピング塔33、アニオン交換塔34、脱塩水槽35、NO.2活性炭塔36、カートリッジフィルタ37、紫外線殺菌器38、および殺菌剤注入装置39を有している。また、これらの複数の水処理機器は、通水経路を介して接続されている点も同様である。そして、水処理ユニット30の水処理機器を含む通水経路全体を分割し、分割単位で個別に熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路を有しているとともに、異なる水質の熱水殺菌用水を供給する点なども同様である。
図4に示す第3の実施形態では、水処理ユニット30にて、熱水入口弁71−1〜71−6と、熱水出口弁72−1〜72−7を設けている。熱水の排水の処置としては、そのまま外部へ排出する熱水殺菌用水排水配管73と、第4の熱水出口弁72−4および第7の熱水出口弁72−7を経由した熱水を循環させるための熱水殺菌用水排水配管74を有している。
一方、熱水供給ユニット50は、図2に示す第1の実施形態に加え、熱水殺菌経路(5)および(8)による循環式熱水殺菌経路に対応した機能を備えている。即ち、熱水殺菌用水排水配管74から弁により分岐した循環用配管75と、循環用配管75を経由して循環された水を用いて循環式熱水殺菌を行うための熱水槽55と、熱水槽55からの水を供給する熱水ポンプ56と、熱水ポンプ56から供給された水を加熱する水加熱装置51−2と、この水加熱装置51−2により加熱された熱水を水処理ユニット30に供給する熱水供給配管53−2を備えている。また、熱水槽55に原水を供給するための第4の熱水殺菌用水切替弁54−4および第5の熱水殺菌用水切替弁54−5、熱水殺菌用水供給配管52―2を備えている。
次に、図4に示す第3の実施形態における熱水殺菌経路について説明する。
Figure 0004712540
表3は、図4に示す純水製造装置20の熱水殺菌の実施例を示している。表3に示す熱水殺菌経路(1)〜(8)は、図4に示す符号(1)〜(8)に対応している。尚、熱水殺菌経路(1)と(8)については、どちらかを選択して実施する。
昇温速度、殺菌、降温速度などの熱水殺菌条件は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様であり、各熱水殺菌経路に共通している。
まず、熱水殺菌経路(1)〜(4)は、図2(および表1)に示す第1の実施形態における熱水殺菌経路(1)〜(4)と同様である。用いられる熱水入口弁および熱水出口弁は、熱水殺菌経路(1)では第1の熱水入口弁71−1と第1の熱水出口弁72−1、熱水殺菌経路(2)では第2の熱水入口弁71−2と第2の熱水出口弁72−2、熱水殺菌経路(3)では第2の熱水入口弁71−2と第3の熱水出口弁72−3である。また、熱水殺菌経路(4)では第3の熱水入口弁71−3と第3の熱水出口弁72−3が用いられる。そして、これらの熱水殺菌処理に用いられた排水は、熱水殺菌用水排水配管73を経由して排出される。表3に示す各種内容についても、表1に示す第1の実施形態における熱水殺菌経路(1)〜(4)と同様である。
熱水殺菌経路(5)では、第4の熱水殺菌用水切替弁54−4から熱水殺菌用水供給配管52―2、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51―2にアニオン塔処理水が供給される。この水加熱装置51―2にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53−2を経由し、水処理ユニット30の第4の熱水入口弁71−4から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、脱塩水槽35を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第4の熱水出口弁72−4から熱水殺菌用水排水配管74を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管75を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用される。このように、熱水殺菌経路(5)は、脱塩水槽35を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水はアニオン塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。更に、一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜2個/ml、殺菌後には1個/ml未満であった。
熱水殺菌経路(6)、(7)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3からアニオン塔処理水が供給され、図2(および表1)に示す第1の実施形態における熱水殺菌経路(6)、(7)と同様に熱水殺菌処理がなされる。即ち、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52を経由し、水加熱装置51にアニオン塔処理水が供給される。この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第5の熱水入口弁71−5から通水経路に供給される。熱水殺菌経路(6)は、NO.2活性炭塔36を殺菌し、第5の熱水出口弁72−5から熱水殺菌用水排水配管73を経由して排出される。熱水殺菌経路(7)は、カートリッジフィルタ37および紫外線殺菌器38を殺菌し、第6の熱水出口弁72−6から熱水殺菌用水排水配管73を経由して排出される。尚、その他、表3に示す各種内容についても、表1に示す第1の実施形態における熱水殺菌経路(6)、(7)と同様である。
熱水殺菌経路(8)は、熱水殺菌経路(1)とは選択的に利用され、熱水殺菌に用いられる。この熱水殺菌経路(8)では、原水が供給され、第5の熱水殺菌用水切替弁54−5から熱水殺菌用水供給配管52―2、熱水槽55を経由し、熱水ポンプ56により水加熱装置51―2に供給される。この水加熱装置51―2にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53−2を経由し、水処理ユニット30の第6の熱水入口弁71−6から通水経路に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、No.1活性炭塔31を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第7の熱水出口弁72−7から熱水殺菌用水排水配管74を経由して排水される。殺菌に用いられた排水は、弁による切り替えによって循環用配管75を経由して熱水槽55へ供給され、循環再利用される。このように、熱水殺菌経路(8)は、No.1活性炭塔31を殺菌し、殺菌方式は循環式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。更に、一般細菌数で比較すると、殺菌前では300個/mlより多かったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
このように構成される実施の形態3は、実施の形態1と同様な効果に加え、循環式熱水殺菌を一部に採用することで、熱エネルギーと水を節約することが可能となる。尚、脱塩水槽35およびNO.1活性炭塔31の熱水殺菌を熱水殺菌経路(5),(8)により循環式としたが、これは、これらの水処理装置の容量が大きく、熱水が大量に使用されることに着目している。即ち、大量に熱水を使用する部分について一部、循環式を採用することで、設備にかかるコストを抑え、熱エネルギーと水を節約することが可能となる。
− 第4の実施形態 −
図5は、純水製造装置20の第4の実施形態を詳述した構成図である。この第4の実施形態では、図2〜図4に示す第1〜第3の実施形態とは、水処理ユニット30に配置される水処理機器の内容が異なっている。図5に示す純水製造装置20の水処理ユニット30は、NO.1活性炭塔31、脱塩水槽35、NO.2活性炭塔36、カートリッジフィルタ37、紫外線殺菌器38、および殺菌剤注入装置39を有している。また、第1〜第3の実施形態に用いられているイオン交換装置(カチオン交換塔32、エアストリッピング塔33、アニオン交換塔34)に代えて、カートリッジフィルタ87および逆浸透膜モジュールユニット88を備えている。逆浸透膜モジュールユニット88に充填される逆浸透膜モジュールは、活性炭塔処理水に含まれる無機イオン類、有機物、微量の懸濁物質を除去できるものであれば、材質や形状に特に制限はない。例えば、ポリアミド系のスパイラル型複合膜逆浸透膜モジュールが使用される。逆浸透膜モジュールユニット88では、逆浸透膜装置への供給水の水質によって異なるが、通常供給水の70〜90%程度を逆浸透膜装置処理水配管から透過水(処理水)として取り出し、残りの10〜30%程度の濃縮水(逆浸透膜モジュールユニット濃縮水)は装置外へ排出される。
図5に示す第4の実施形態にて、水処理ユニット30は、各熱水殺菌経路を形成する熱水入口弁81−1〜81−3と、熱水出口弁82−1〜82−5と、熱水殺菌用水排水配管83、および濃縮水配管84とを備えている。ここでは、NO.1活性炭塔31とカートリッジフィルタ87との間に第1の熱水入口弁81−1を設け、脱塩水槽35とNO.2活性炭塔36との間に第2の熱水入口弁81−2を設けている。また、NO.2活性炭塔36とカートリッジフィルタ37との間に第3の熱水入口弁81−3を設けている。一方、NO.1活性炭塔31の原水処理の流通(通水)の上流側に第1の熱水出口弁82−1を設けている。また、逆浸透膜モジュールユニット88の処理水を取り出すための通水経路から分岐して設けられる第2の熱水出口弁82−2を設け、この逆浸透膜モジュールユニット88の下流側に第3の熱水出口弁82−3を設けている。更に、脱塩水槽35とNO.2活性炭塔36との間に第4の熱水出口弁82−4を設け、紫外線殺菌器38の下流側に第5の熱水出口弁82−5を設けている。各熱水出口弁82−1〜82−5からの熱水殺菌排水は、熱水殺菌用水排水配管83を経由して回収装置外に排出される。
次に、図5に示す第4の実施形態における熱水殺菌経路について説明する。
Figure 0004712540
表4は、図5に示す純水製造装置20の熱水殺菌の実施例を示している。表4に示す熱水殺菌経路(1)〜(5)は、図5に示す符号(1)〜(5)に対応している。
昇温速度、殺菌、降温速度などの熱水殺菌条件は、第1〜第3の実施形態と同様であり、各熱水殺菌経路に共通している。
まず、熱水殺菌経路(1)では、第1の熱水殺菌用水切替弁54−1から熱水殺菌用水供給配管52を経由して、水加熱装置51に原水が供給される。そして、水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水が、熱水供給配管53を経由し水処理ユニット30の第1の熱水入口弁81−1からNO.1活性炭塔31の通水経路の下流側に供給される。この熱水は、原水処理の流通(通水)とは逆方向に流通し、NO.1活性炭塔31を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第1の熱水出口弁82−1から熱水殺菌用水排水配管83を経由して装置外へ排水される。このように、熱水殺菌経路(1)は、NO.1活性炭塔31を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水は原水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。また、一般細菌数で比較すると、殺菌前では300個/mlより多かったものが、殺菌後には1個/ml未満であった。
次に、熱水殺菌経路(2)では、第2の熱水殺菌用水切替弁54−2から熱水殺菌用水供給配管52を経由して、NO.1活性炭塔処理水が、水加熱装置51に供給される。このNO.1活性炭塔処理水は、例えばNO.1活性炭塔31にて処理された後の処理水が用いられる。この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由し、水処理ユニット30の第1の熱水入口弁81−1からNO.1活性炭塔31の通水経路の下流側に供給される。この熱水は、通水とは同方向に流通し、カートリッジフィルタ87および逆浸透膜モジュールユニット88を熱水殺菌する。その後、熱水殺菌を施した熱水は、第2の熱水出口弁82−2および/または第3の熱水出口弁82−3から熱水殺菌用水排水配管83を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(2)は、カートリッジフィルタ87および逆浸透膜モジュールユニット88を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水はNO.1活性炭塔処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。ここで、熱水殺菌経路(2)では、一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜5個/ml、殺菌後には1個/ml未満であった。
熱水殺菌経路(3)、(4)、(5)では、第3の熱水殺菌用水切替弁54−3から熱水殺菌用水供給配管52を経由して、逆浸透処理水が水加熱装置51に供給される。この逆浸透処理水は、例えば逆浸透膜モジュールユニット88にて処理された後の処理水が用いられる。熱水殺菌経路(3)にて、この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由して第2の熱水入口弁81−2から通水経路に供給され、通水とは逆方向に流通し、脱塩水槽35を熱水殺菌する。その後、第3の熱水出口弁82−3から熱水殺菌用水排水配管83を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(3)は、脱塩水槽35を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水は逆浸透処理水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。ここで、熱水殺菌経路(3)では、一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜2個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(4)にて、この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由して第3の熱水入口弁81−3から通水経路に供給され、通水とは逆方向に流通し、NO.2活性炭塔36を熱水殺菌する。その後、第4の熱水出口弁82−4から熱水殺菌用水排水配管83を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(4)は、NO.2活性炭塔36を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水は逆浸透処理水である。また、熱水流通方向は通水と逆方向である。ここで、熱水殺菌経路(3)では、一般細菌数で比較すると、殺菌前では10個/ml〜20個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
熱水殺菌経路(5)にて、この水加熱装置51にて加熱されて生成された熱水は、熱水供給配管53を経由して第3の熱水入口弁81−3から通水経路に供給され、通水とは同方向に流通し、カートリッジフィルタ37および紫外線殺菌器38を熱水殺菌する。その後、第5の熱水出口弁82−5から熱水殺菌用水排水配管83を経由して排水される。このように、熱水殺菌経路(5)は、カートリッジフィルタ37および紫外線殺菌器38を殺菌し、殺菌方式は一過式、熱水殺菌用水は逆浸透処理水である。また、熱水流通方向は通水と同方向である。ここで、熱水殺菌経路(3)では、一般細菌数で比較すると、殺菌前では1個/ml未満〜2個/mlであったものを、殺菌後には1個/ml未満とすることができた。
このように、第4の実施形態によれば、逆浸透膜モジュールユニット88を含む水処理ユニット30に対して効率的な熱水殺菌が可能となり、細菌の繁殖を効果的に抑制することができる。
以上、詳述したように、本実施の形態(第1の実施形態〜第4の実施形態)によれば、従来の装置に比べて効率的な熱水殺菌が可能となり、また、安定した運転が行える飲料・食品製造に用いる純水を製造する純水製造装置20を提供することができる。
(a)〜(c)は、本実施の形態が適用される飲料・食品工場の純水系統の例を示した図である。 純水製造装置の第1の実施形態を詳述した構成図である。 純水製造装置の第2の実施形態を詳述した構成図である。 純水製造装置の第3の実施形態を詳述した構成図である。 純水製造装置の第4の実施形態を詳述した構成図である。
符号の説明
10…飲料/食品製造工程、20…純水製造装置、30…水処理ユニット、50…熱水供給ユニット

Claims (13)

  1. 飲料または食品の製造に用いられる純水を原水から製造する純水製造装置であって、
    水処理ユニットと熱水供給ユニットとを備え、
    前記水処理ユニットは、原水に含まれる不純物を除去するための複数の水処理機器と、当該水処理ユニットの水処理機器を含む通水経路を分割して熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路とを有し、
    前記熱水供給ユニットは、熱水殺菌用水を加熱するための水加熱装置と、当該水加熱装置へ異なる水質の熱水殺菌用水を供給するための複数の熱水殺菌用水供給配管と、当該水加熱装置から前記複数の熱水殺菌経路へ熱水を供給するための熱水供給配管とを含み、
    前記水処理ユニットの各熱水殺菌経路は、熱水入口弁と熱水出口弁とを備え、当該熱水入口弁と当該熱水出口弁の間には前記水処理機器が配されることを特徴とする純水製造装置。
  2. 前記熱水供給ユニットは、前記水処理機器を熱水殺菌した後の水を外部へ排出するために前記水処理ユニットの前記通水経路とは別個に設けられた排水配管を更に含み、
    前記水処理ユニットの隣接する前記熱水殺菌経路は、通水経路の一部が重なることを特徴とする請求項1に記載の純水製造装置。
  3. 前記熱水供給ユニットの前記水加熱装置は、前記水処理機器の一過式熱水殺菌を行う熱水殺菌用水を加熱し、前記複数の熱水殺菌用水供給配管の何れかの熱水殺菌用水供給配管から、特定の水質の熱水殺菌用水を当該水加熱装置に供給することを特徴とする請求項1記載の純水製造装置。
  4. 前記熱水供給ユニットは、水処理機器の循環式熱水殺菌を行うための熱水槽、熱水ポンプ、水加熱装置、及び当該熱水槽に熱水殺菌用水を供給する複数の熱水殺菌用水供給配管を備えたことを特徴とする請求項1記載の純水製造装置。
  5. 前記熱水供給ユニットは、熱水中の気泡を熱水から除去するための気泡分離器および気体排出弁を前記熱水供給配管に備えたことを特徴とする請求項1記載の純水製造装置。
  6. 前記複数の熱水殺菌経路から熱水殺菌を行なう経路を選択するための操作盤を更に含む請求項1記載の純水製造装置。
  7. 前記複数の熱水殺菌経路に対してそれぞれ異なる頻度で熱水殺菌を行うことを特徴とする請求項1記載の純水製造装置。
  8. 前記複数の熱水殺菌経路は、一過式熱水殺菌経路と循環式熱水殺菌経路とを備え、これらの何れかを選択して熱水殺菌を行うことを特徴とする請求項1記載の純水製造装置。
  9. 飲料または食品の製造に用いられる純水を原水から製造する純水製造装置であって、
    水処理ユニットと熱水供給ユニットとを備え、
    前記水処理ユニットは、原水に含まれる不純物を除去するための複数の水処理機器と、当該水処理ユニットの水処理機器を含む通水経路を分割して熱水殺菌するための複数の熱水殺菌経路とを有し、
    前記熱水供給ユニットは、熱水殺菌用水を加熱するための水加熱装置と、当該水加熱装置へ熱水殺菌用水を供給するための熱水殺菌用水供給配管と、当該水加熱装置から前記複数の熱水殺菌経路へ熱水を供給するための熱水供給配管と、前記水処理機器を熱水殺菌した後の水を外部へ排出するために前記水処理ユニットの前記通水経路とは別個に設けられた排水配管とを含み、
    前記水処理ユニットの各熱水殺菌経路は、熱水入口弁と熱水出口弁とを備え、当該各熱水殺菌経路の当該熱水入口弁と当該熱水出口弁の間には前記水処理機器が配されることを特徴とする純水製造装置。
  10. 飲料または食品の製造に用いられる純水を原水から製造する純水製造装置の熱水殺菌方法であって、
    前記純水製造装置を構成する一または複数の水処理機器の単位に分割し、分割された当該単位ごとに、異なった水質および/または異なった頻度で熱水殺菌を実行し、
    前記熱水殺菌は、熱水入口弁から前記水処理機器へ熱水を供給し、熱水出口弁から当該熱水殺菌に供した熱水を装置外へ排出することを特徴とする純水製造装置の熱水殺菌方法。
  11. 前記熱水殺菌は、熱水を再利用しない一過式熱水殺菌、または熱水を再利用する循環式熱水殺菌で行なわれることを特徴とする請求項10記載の熱水殺菌方法。
  12. 前記熱水殺菌は、前記単位ごとに、純水製造の通水と同方向または逆方向を選択して熱水を流通させることを特徴とする請求項10記載の熱水殺菌方法。
  13. 前記熱水殺菌は、純水製造の通水に用いられる経路とは別個に設けられた排水経路を用いて、当該熱水殺菌に供した熱水を装置外へ排出することを特徴とする請求項10記載の熱水殺菌方法。
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