JP2015107476A - 食品充填用容器洗浄設備 - Google Patents

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和紀 松本
純一 澤崎
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純一 澤崎
敦行 真鍋
Atsuyuki Manabe
敦行 真鍋
誠治 宮脇
Seiji Miyawaki
誠治 宮脇
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博信 星川
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Abstract

【課題】洗浄装置で発生した洗浄廃水を膜濾過して洗浄装置の洗浄水として利用するにあたり、濾過膜の透過水の水質を向上させることによって、清水の使用量を低減できる食品充填用容器洗浄設備を提供する。
【解決手段】食品充填用容器11を洗浄水RWで洗浄する洗浄装置10と、洗浄装置10に洗浄水RWを供給する洗浄水供給装置20を備えている食品充填用容器洗浄設備1であって、洗浄水供給装置20は、洗浄装置10に供給される洗浄水RWまたは洗浄装置10から排出された洗浄廃水WWを軟水化する軟水装置32と、洗浄装置10から排出された洗浄廃水WWを洗浄装置10に洗浄水RWとして循環供給する洗浄水循環供給装置30を備え、洗浄水循環供給装置30は、軟水装置32によって軟水化された洗浄廃水WWを膜濾過して洗浄装置10に循環供給するための洗浄水RWにする逆浸透膜装置36を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品充填用容器を洗浄水で洗浄する洗浄装置と、前記洗浄装置に洗浄水を供給する洗浄水供給装置を備えている食品充填用容器洗浄設備に関する。
食品の製造工場では、食品を缶や瓶等の食品充填用容器に充填する前に、その食品充填用容器を洗浄するために食品充填用容器洗浄設備が設置されている。なお、食品とは、生鮮食品、加工食品、飲料等のすべての飲食物のことをいい、食品充填用容器とは、充填される食品に応じて適宜選択される缶、瓶等の容器をいう。
このような食品充填用容器洗浄設備は、食品充填用容器を洗浄水で洗浄する洗浄装置と、前記洗浄装置に洗浄水を供給する洗浄水供給装置を備え、前記洗浄水供給装置に、前記洗浄装置で発生した洗浄廃水を貯留する廃水受槽と、前記廃水受槽から取り出した洗浄廃水に殺菌用薬剤を添加する薬剤添加装置と、前記薬剤添加装置で殺菌用薬剤が添加された洗浄廃水を膜濾過する膜濾過装置とを設けて、前記膜濾過装置で膜濾過された洗浄廃水を前記洗浄装置に洗浄水として供給することで、食品充填用容器を洗浄した後の洗浄廃水を洗浄水として再利用できるように構成してある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−43886号公報
従来の膜濾過装置は、例えば孔径が数μm〜0.001μmの濾過膜、つまり、精密濾過膜(MF)領域や限外濾過膜(UF膜)領域の分離膜の膜モジュールを備え、洗浄廃水から食品充填用容器の製造過程や保管過程や流通過程等でその容器に付着した有機物を除去して洗浄水が得られる構成となっている。
しかし、精密濾過膜や限外濾過膜では、その孔径より小さい食品充填用容器の溶出物等の異物が除去できないため、前記膜濾過装置で得られた洗浄水は食品充填用容器のプレリンスに用いられるに過ぎず、安全性の観点から新規水によるファイナルリンスが必須であった。従って、膜濾過装置を用いた洗浄廃水の再利用に関して更なる改良が求められていた。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、洗浄装置で発生した洗浄廃水を膜濾過して洗浄装置の洗浄水として利用するにあたり、濾過膜の透過水の水質を向上させることによって、新規水の使用量を低減できる食品充填用容器洗浄設備を提供することを目的とする。
本発明の第1特徴構成は、食品充填用容器を洗浄水で洗浄する洗浄装置と、前記洗浄装置に洗浄水を供給する洗浄水供給装置を備えている食品充填用容器洗浄設備であって、前記洗浄水供給装置は、前記洗浄装置に供給される洗浄水または前記洗浄装置から排出された洗浄廃水を軟水化する軟水装置と、前記洗浄装置から排出された洗浄廃水を前記洗浄装置に洗浄水として循環供給する洗浄水循環供給装置を備え、前記洗浄水循環供給装置は、前記軟水装置によって軟水化された洗浄廃水を膜濾過して前記洗浄装置に循環供給するための洗浄水にする逆浸透膜装置を備えている点にある。
〔作用及び効果〕
逆浸透膜装置で作られる透過水は、精密濾過膜や限外濾過膜による膜濾過では除去できなかった異物、例えば食品充填用容器の溶出物のような物質も除去されている。つまり、従来の濾過膜の透過水より、洗浄水としての水質が向上しているので、ファイナルリンスの新規水に替えて、または新規水に加えて洗浄水として使用することができ、結果として新規水の使用量を低減させることができる。
逆浸透膜装置が備える逆浸透膜は、精密濾過膜や限外濾過膜に比べて非常に孔径が小さいため、洗浄廃水に含まれたカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の硬度成分に起因して析出したスケールによって詰まる虞があるが、軟水装置を備えることよって、洗浄装置に供給される洗浄水または前記洗浄装置から排出された洗浄廃水を軟水化することで、逆浸透膜装置には軟水化された洗浄廃水しか供給されなくなるので、上述のような硬度成分に起因するスケールによる詰まりの発生を未然に防止できる。軟水装置としては、イオン交換樹脂が例示できる。
即ち、洗浄装置で発生した洗浄廃水を膜濾過して洗浄装置の洗浄水として利用するにあたり、濾過膜の透過水の水質を向上させることによって、新規水の使用量を低減できる食品充填用容器洗浄設備を提供することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水の供給量を調整する供給量調整装置を備えている点にある。
〔作用及び効果〕
食品充填用容器の洗浄を連続して行うためには、安定的な洗浄水の供給が行われる必要があるため、洗浄装置で使用される洗浄水より多くの透過水を逆浸透膜装置によって作り、例えばこれを一旦透過水タンクに貯留して、適宜洗浄装置に洗浄水として供給することが行われている。従って、透過水の使用量より貯留量が多いため前記透過水タンクの水位は経時的に増加していくことになる。透過水の前記タンクの満水やオーバーフローを防止するためには、逆浸透膜装置の運転を停止して、新たな透過水を前記透過水タンクに供給しないようにすることが考えらえる。
しかし、一旦停止した逆浸透膜装置を再起動する際には、洗浄装置から排出される洗浄廃水を利用して透過水の水質維持や、逆浸透膜の保護のためフラッシングが必要となる。フラッシングでは、多量の洗浄廃水が系外に排出されるので、経路中に系外から多量の新規水を供給することが必要となってしまう。
上述の第2特徴構成により、洗浄水循環供給装置に備えられた供給量調整装置が、洗浄装置に供給される洗浄水の供給量を増加させると、前記透過水タンクに貯留された透過水の水位は低下するので、満水やオーバーフローが防止され、洗浄装置に供給される洗浄水の供給量を減少させると、前記透過水タンクに貯留された透過水が空になることを防止できる。このように、供給量調整装置によって洗浄装置に供給される洗浄水の供給量を調整することで、逆浸透膜装置の運転を停止させるような事態の発生を回避することができるので、上述のように逆浸透膜装置の再起動時の新規水の供給が不要となる。なお、供給量調整装置としては、循環経路を流れる洗浄水の流量を調整するバルブが例示できる。
即ち、生産量の調整が困難である逆浸透膜装置で作られる透過水の量が、実際に洗浄装置で使用する洗浄水より大量であっても、逆浸透膜装置の運転を止めずに、連続運転させることができる食品充填用容器洗浄設備を提供することができる。
本発明の第3特徴構成は、前記洗浄水循環供給装置は、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水の圧力を調整する圧力調整装置を備えている点にある。
〔作用及び効果〕
圧力調整装置によって、逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水の供給圧力を減少させると、逆浸透膜装置で作られる透過水の量が低下し、逆に逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水の供給圧力を増加させると、逆浸透膜装置で作られる透過水の量が増加する。
このように、圧力調整装置によって逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水の供給圧力を調整することで、逆浸透膜装置で作られる透過水の量を調整できるので、上述のように逆浸透膜装置の運転を停止させるような事態の発生を回避できるので、上述のように逆浸透膜装置の再起動時の新規水の供給が不要となる。
圧力調整装置としては、ポンプ及び当該ポンプの電動機の運転周波数を可変するインバータが例示できる。
本発明の第4特徴構成は、前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水の少なくとも一部を、前記逆浸透膜装置の上流側に返送する返送装置を備えている点にある。
〔作用及び効果〕
返送装置によって、逆浸透膜装置で膜濾過された透過水を、逆浸透膜装置の上流側に返送することで、逆浸透膜装置から洗浄装置に供給される洗浄水の量を調整することができるので、上述のように逆浸透膜装置の運転を停止させるような事態の発生を回避できるので、上述のように逆浸透膜装置の再起動時の新規水の供給が不要となる。返送装置としては、逆浸透膜装置の下流側と上流側を接続する配管と、当該配管に逆浸透膜装置で膜濾過された透過水を供給するポンプが例示できる。
本発明の第5特徴構成は、前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水に殺菌剤を添加する殺菌剤添加装置と、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水に前記殺菌剤を中和する中和剤を添加する中和剤添加装置を備えている点にある。また、本発明の第6特徴構成は、前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水に殺菌剤を添加する殺菌剤添加装置と、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水中の前記殺菌剤を吸着除去する活性炭処理装置を備えている点にある。
〔作用及び効果〕
逆浸透膜装置で膜濾過された透過水は、精密濾過膜や限外濾過膜を用いた膜濾過装置では除去できなかったような異物、例えば食品充填用容器の溶出物のような物質のみならず、洗浄廃水を殺菌するための殺菌成分までも除去されてしまう。殺菌剤添加装置によって、逆浸透膜を透過した透過水に殺菌剤を添加することで、透過水を微生物が増殖し難い洗浄水として再利用できる。殺菌剤としては、例えば次亜塩素酸ナトリウムが好ましく例示され、洗浄水に遊離残留塩素濃度が0.2ppm〜1.0ppmになるように投入することで、洗浄水を水道水の水質基準(0.5±0.3ppm)を満たす洗浄水として供給できる。
ところで、殺菌剤として、次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合、逆浸透膜を構成するポリアミドが、殺菌のために添加した次亜塩素酸ナトリウム由来の塩素により酸化分解され、逆浸透膜の寿命を著しく縮められる虞がある。このような殺菌剤による弊害を防止するため、逆浸透膜の前段に中和剤添加装置を備えて、逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水に前記殺菌剤を中和する中和剤、例えば、次亜塩素酸ナトリウムを中和できる亜硫酸水素ナトリウムを添加し、洗浄廃水に遊離残留する塩素を除去する。亜硫酸水素ナトリウムは、殺菌剤として添加される次亜塩素酸ナトリウムの濃度に応じて適量が添加される。
また、上述のような殺菌剤による弊害を防止するため、逆浸透膜の前段に活性炭処理装置を備えて、逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水中の前記殺菌剤、例えば、次亜塩素酸ナトリウムを吸着除去する。
本発明の第7特徴構成は、前記洗浄水循環供給装置は、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水を加熱する加熱装置を備えるとともに、前記加熱装置によって洗浄廃水を加熱している際に、前記加熱された洗浄廃水を前記逆浸透膜装置に供給することなく前記洗浄装置に洗浄水として供給するバイパス装置を備えている点にある。
〔作用及び効果〕
洗浄装置、洗浄種循環供給装置等の各装置や、前記各装置間を接続する配管には、洗浄水に含まれる微生物に起因して経時的にスライム等が発生する虞がある。このようなスライム等の発生に対しては加熱殺菌が有効であるため、経路に加熱水を流すことが考えられる。しかし、逆浸透膜に加熱水を透過させると寿命を縮める虞がある。
加熱装置によって洗浄装置から排出された洗浄廃水を加熱し、当該加熱された洗浄廃水を洗浄装置に循環供給して各装置や配管を加熱殺菌する際に、バイパス装置によって加熱された洗浄廃水を、逆浸透膜装置に供給することなく迂回させることで、逆浸透膜の保護をすることができる。
本発明の第8特徴構成は、前記洗浄水循環供給装置は、前記軟水装置、または前記逆浸透膜装置に水質を検出する水質検出装置を備え、前記逆浸透膜装置は、透過水と分離された濃縮水の排出量を調整する排出量調整装置を備え、前記水質検出装置の検出値に基づいて前記排出量調整装置を制御する制御装置を備えている点にある。
〔作用及び効果〕
洗浄廃水に含まれている懸濁物質が、経時的に逆浸透膜に沈着し、逆浸透膜に目詰まりが発生し、この結果透過水量が低下するといった事態が生じる。このような、洗浄廃水中の懸濁物質による逆浸透膜の目詰まりを防止する手段として、洗浄廃水を逆浸透膜で膜濾過するときに透過水と分離された濃縮水を排水側に流すことで、排水するときの水撃で逆浸透膜の目詰まりの原因物質を除去する、いわゆるフラッシングが行われる。
逆浸透膜の目詰まりの指標として、水質検出装置によって軟水装置、または逆浸透膜装置に供給される水質を検出することで、逆浸透膜の目詰まりを検出して、所定の閾値以下に水質が悪化すると、排出量調整装置によって逆浸透膜装置からの濃縮水の排出量を調整することでフラッシングを効果的に行って、逆浸透膜の目詰まりを解消することができる。排出量調整装置としては、逆浸透膜装置からの濃縮水の排出経路に設置された濃縮水の排出量を調整するバルブと、当該バルブを制御する制御装置が例示できる。また、フラッシングに加えて、または替えて、水質検出装置が検出した水質に応じて、逆浸透膜を透過しない濃縮水の排出量を調整することができる。
食品充填用容器洗浄設備の概略図 加熱装置及びバイパス装置の説明図 返送装置の説明図 制御装置の説明図
以下に本発明の食品充填用容器洗浄設備の実施の形態を説明する。
図1に示すように、食品充填用容器洗浄設備1は、食品充填用容器11を洗浄水RWで洗浄する洗浄装置10と、洗浄装置10に洗浄水RWを供給する洗浄水供給装置20を備えている。洗浄水供給装置20は、食品充填用容器洗浄設備1の系外から新規水NWを供給する新規水供給装置60と、洗浄装置10から排出された洗浄廃水WWを洗浄装置10に洗浄水RWとして循環供給する洗浄水循環供給装置30を備えている。
洗浄装置10は、食品充填用容器11としての、ビール等の飲料を充填密封する金属缶(2ピース缶)のうちの、缶筒と缶底とを一体形成してある缶胴部の内外面を、飲料を充填する前に洗浄するもので、洗浄水RWを前記缶胴部の内外面に向けて噴射させる洗浄用ノズル装置12と、洗浄後の洗浄廃水WWを集める集水パン13とを備えている。なお、食品充填用容器11とは、上述のような飲料を充填密封する金属缶に限らず、瓶や樹脂製容器等のその他の食品充填用容器であってもよい。
洗浄水循環供給装置30は、洗浄装置10から排出された洗浄廃水WWを貯留する回収タンク31、洗浄廃水WWを軟水化する軟水装置32、洗浄廃水WWを加熱する加熱装置33、洗浄廃水WWを通過させ大きいゴミ等を取り除く前処理装置34、洗浄廃水WWに含まれる殺菌剤を中和する中和剤添加装置48、前処理された洗浄廃水WWを高圧力にする高圧ポンプ35、高圧の洗浄廃水WWを逆浸透膜で膜濾過して透過水を作る逆浸透膜装置36、透過水FWを貯留する透過水タンク37、透過水FWに殺菌剤を添加する殺菌剤添加装置47、透過水FWを洗浄水RWとして洗浄装置10に循環供給する循環ポンプ38等を、洗浄水循環経路40に沿ってこの順で備えている。
洗浄水循環供給装置30は、前記各装置の他に洗浄水RWや洗浄廃水WW等を送水するポンプや、配管中を流れる洗浄水RWや洗浄廃水WW等の流量を調整するバルブや、配管中に含まれる異物を除去するストレーナ等を備え、これらが洗浄水循環経路40に適宜設けられている。なお、軟水装置32、加熱装置33、前処理装置34、高圧ポンプ35の順は、これに限らず高圧ポンプ35、加熱装置33、軟水装置32、前処理装置34の順や、その他の順で配置してもよい。
洗浄水循環供給装置30は、図4に示す制御装置70によって各装置が制御される。制御装置70は、CPUと、CPUにより実行される制御プログラム等が格納されたROMと、制御データを格納するRAMと、周辺回路等とを備えて構成され、CPUが各制御プログラムを実行することにより、洗浄水循環供給装置30の各装置を制御する。
以下、洗浄水循環供給装置30について詳述する。
洗浄装置10で食品充填用容器11を洗浄した後の洗浄廃水WWが集水パン13に集水される。集水パン13に集水された洗浄廃水WWは、配管等を介して回収タンク31に排出され、貯留される。
軟水装置32は、例えばイオン交換樹脂で構成され、洗浄装置10から排出された洗浄廃水WWからカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の硬度成分を除去して軟水化する。洗浄廃水WWに硬度成分が含まれていると、逆浸透膜装置36の逆浸透膜に洗浄廃水WWに含まれた硬度成分に起因して析出したスケールによって詰まる虞がある。このように軟水装置32を備えることで、逆浸透膜装置36には軟水化された洗浄廃水WWが供給されるので、硬度成分に起因するスケールによる詰まりの発生を未然に防止できる。
加熱装置33は、高温蒸気で洗浄廃水WWを加熱する熱交換器で構成されている。加熱装置33は、食品充填用容器洗浄設備1の通常の洗浄運転時には洗浄廃水WWを加熱しないが、食品充填用容器洗浄設備1のメンテナンス時には熱交換器に高温蒸気を供給して、洗浄廃水WWを例えば80℃程度に加熱する。この加熱された洗浄廃水WWが洗浄水循環経路40を循環することで、洗浄装置10や、洗浄水循環供給装置30等の各装置や、各装置間を接続する配管が加熱殺菌される。
ところで、逆浸透膜装置36が備える逆浸透膜は、加熱された洗浄廃水WWを透過させると寿命を縮める虞がある。そこで洗浄水循環供給装置30は、バイパス装置41を備えている。バイパス装置41は、逆浸透膜装置36の上流側、下流側に夫々接続される配管に夫々設けられた電動バルブ42、43と、電動バルブ42より上流側の配管と、電動バルブ43より下流側の配管を接続するバイパス管44と、バイパス管44の経路中に接続された電動バルブ45で構成される。電動バルブ42,43,45は、制御装置70からの制御信号に基づいて開閉制御される。なお、電動バルブ42,43,45に替えて、作業員が手動で開閉するバルブを用いてもよい。
制御装置70(図4参照)は、食品充填用容器洗浄設備1のメンテナンス時に加熱装置33を起動制御し、電動バルブ42、43に閉制御するとともに、電動バルブ45を開制御する。すると、図2に示すように、加熱された洗浄廃水WWは、バイパス管44を経由して、逆浸透膜装置36の下流側に供給される。このようにして、加熱された洗浄廃水WWが逆浸透膜装置36に供給されることが回避され、逆浸透膜の保護がされる。
前処理装置34は、孔径が数μm〜0.1μmの精密濾過膜(MF)領域や、孔径が0.001μm〜0.01μmの限外濾過膜(UF膜)領域の分離膜の膜モジュールを備え、洗浄廃水WW中に含まれる夾雑物を除去する前処理を行って、逆浸透膜装置36の逆浸透膜を保護する。
高圧ポンプ35は、前処理された洗浄廃水WWを高圧力にし、逆浸透膜装置36に供給する。制御装置70(図4参照)は運転周波数信号をインバータに送信し、当該インバータは高圧ポンプ35の電動機の回転数を制御し、高圧ポンプ35の吐出圧力が可変制御される。
逆浸透膜装置36は、孔径が0.0003μmm以下の逆浸透膜(RO膜)領域の分離膜の膜モジュールを備えた外圧濾過式の膜濾過装置で構成されている。高圧ポンプ35によって逆浸透膜装置36の逆浸透膜の表面の洗浄廃水WWに浸透圧の差以上の圧力がかけられると、逆浸透膜の裏面に透過水FWが透過する。逆浸透膜を透過できない溶存物質やゴミや汚れ物質等の懸濁物質が濃縮された濃縮水CWは逆浸透膜装置36から排出される。
逆浸透膜装置36の濃縮水CWの排出経路には排出量調整装置としての電動バルブ39が設置されている。制御装置70(図4参照)が電動バルブ39の開閉を制御することで、濃縮水CWの排出量が調整される。なお、電動バルブ39に替えて、作業員が手動で開閉するバルブで排出量調整装置を構成してもよい。
ところで、食品充填用容器洗浄設備1の運転中に、洗浄廃水WWに含まれている懸濁物質が、経時的に逆浸透膜装置36の逆浸透膜に沈着し、逆浸透膜に目詰まりが発生し、この結果透過水量が低下するといった事態が生じることがある。このような逆浸透膜の詰まりの発生を回避するために、洗浄水循環供給装置30は、軟水装置32、逆浸透膜装置36に水質を検出する水質検出装置50を備えている。
水質検出装置50は、軟水装置32に供給される洗浄廃水WWの濁度や有機物を検出する濁度センサ50a、逆浸透膜装置36に供給される洗浄廃水WWの給水品質を検出する給水品質センサ50bの何れかまたは両方で構成されている。つまり、軟水装置32に水質検出装置50を備えるとは、軟水装置32に供給される洗浄廃水WWの濁度や有機物を検出できる位置に濁度センサ50aを備えることをいい、逆浸透膜装置36に水質検出装置50を備えるとは、逆浸透膜装置36に供給される洗浄廃水WWの給水品質を検出できる位置に給水品質センサ50bを備えることをいう。なお、濁度センサは、濁度計、吸光光度計、pH計、全有機炭素計等公知のセンサで構成することができ、給水品質センサは、導電率計等の公知のセンサで構成することができる。
制御装置70(図4参照)は、水質検出装置50から送信された水質の検出値が所定の水質閾値以下である、つまり、水質が良くないことを検出すると、逆浸透膜に目詰まりが発生しやすい状況であると判断して、前記排出量調整装置、つまり、濃縮水CWの排出経路に備えた電動バルブ39の開度が大きくなるように制御して、濃縮水CWの排出量を増加させてフラッシングを行う。なお、フラッシングとは、洗浄廃水WWを逆浸透膜で膜濾過するときに透過水FWと分離された濃縮水CWを排水側に流し、または排水量を急激に増加させて、排水するときの水撃で逆浸透膜の目詰まりの原因物質を除去する手段をいう。
なお、水質検出装置50は、水質の検出値と、所定の水質閾値とを比較して、フラッシングの必要、不要を判断する構成に限らず、例えば、制御装置70に備えたタイマがカウントアップすると、フラッシングを行うように構成してもよい。また、逆浸透膜部の上流側及び下流側に備えられた圧力センサ(図示せず)からの検知信号に基づいて膜間差圧を求めるとともに、当該求めた膜間差圧と膜間差圧の初期値との比較を行って、逆浸透膜の詰まりや劣化の判断を行って、フラッシングの必要、不要を判断してもよい。
逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水FWは、一旦透過水タンク37に貯留され、循環ポンプ38によって適宜洗浄装置10に洗浄水RWとして供給される。食品充填用容器11の洗浄を連続して行うためには、安定的な洗浄水RWの供給が行われる必要があるため、洗浄装置10で使用される洗浄水RWより多くの透過水FWが逆浸透膜装置36によって作られる。従って、透過水FWの貯留量の方が使用量より多いため透過水タンク37の水位は経時的に増加する。
透過水FWの透過水タンク37の満水やオーバーフローを防止するためには、逆浸透膜装置36の運転を停止することが考えられる。これにより、新たな透過水FWの供給は停止されるが、一旦停止した逆浸透膜装置36を再起動する際には、洗浄装置10から排出される洗浄廃水WWを利用して透過水FWの水質維持や、逆浸透膜の保護のためフラッシングが必要となる。フラッシングでは、多量の洗浄廃水WWが洗浄水循環供給装置30の系外に排出されてしまうので、洗浄水循環供給装置30の系内に多量の新規水を供給することが必要となってしまう。
そこで、洗浄水循環供給装置30は、透過水タンク37から洗浄装置10へ至る経路に、洗浄装置10に循環供給される洗浄水RWの供給量を調整する供給量調整装置としての電動バルブ51を備えている。制御装置70(図4参照)が電動バルブ51の開閉を制御することで、洗浄装置10へ供給される洗浄水RWの流量を調整する。なお、電動バルブ51に替えて、作業員が手動で開閉するバルブで供給量調整装置を構成してもよい。
制御装置70が、電動バルブ51を開制御して、洗浄装置10に供給される洗浄水RWの供給量を増加させると、透過水タンク37に貯留された透過水FWの水位は低下するので、満水やオーバーフローが防止され、洗浄装置10に供給される洗浄水RWの供給量を減少させると、透過水タンク37に貯留された透過水FWが空になることを防止できる。このように、供給量調整装置(電動バルブ51)によって洗浄装置10に供給される洗浄水RWの供給量を調整することで、透過水タンク37に貯留される透過水FWの水位が調整され、逆浸透膜装置36の運転を停止させるような事態の発生を回避することができ、逆浸透膜装置36の再起動時の洗浄水循環供給装置30の系内への新規水の供給を削減できる。
なお、透過水タンク37の水位は、透過水タンク37に設置した水位センサ55で直接求めてもよいし、透過水タンク37から洗浄装置10に供給される洗浄水RWの流量を検知する流量センサ(図示せず)の検出値と、逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水FWの流量を検知する流量センサ(図示せず)の検出値との差から間接的に水位を求めるように構成してもよい。
また、上述のような透過水タンク37に貯留される透過水FWの水位の調整は、逆浸透膜装置36に供給される洗浄廃水WWの圧力を調整する圧力調整装置52によっても実現される。
圧力調整装置52は、圧力ポンプ35、圧力ポンプ35の電動機の回転数を可変するインバータと、前記インバータに運転周波数信号を送信する制御装置70(図4参照)で構成される。圧力調整装置52によって、逆浸透膜装置36に供給される洗浄廃水WWの供給圧力を減少させると、逆浸透膜装置36で作られる透過水FWの量が低下し、逆に逆浸透膜装置36に供給される洗浄廃水WWの供給圧力を増加させると、逆浸透膜装置36で作られる透過水FWの量が増加する。
このように、圧力調整装置52によって逆浸透膜装置36に供給される洗浄廃水WWの供給圧力を調整することで、逆浸透膜装置36で作られる透過水FWの量が調整され、透過水タンク37に貯留される透過水FWの水位が調整され、上述のように逆浸透膜装置36の運転を停止させるような事態の発生を回避することができ、逆浸透膜装置36の再起動時の洗浄水循環供給装置30の系内への新規水の供給を削減できる。
さらに、上述のような透過水タンク37に貯留される透過水の水位の調整は、逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水FW、つまり洗浄装置10に循環供給される洗浄水RWの少なくとも一部を、逆浸透膜装置36の上流側に返送する返送装置53によっても実現される。
返送装置53は、逆浸透膜装置36の下流側と上流側を接続する配管54と、配管54に設けられた逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水FWを供給するポンプやバルブ(図示せず)で構成される。
図3に示すように、返送装置53によって、逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水FWを、逆浸透膜装置36の上流側に返送することで、逆浸透膜装置36から洗浄装置10に供給される洗浄水RWの量を調整することができる。つまり、供給量調整装置(電動バルブ51)によって洗浄装置10に供給される洗浄水RWの量を調整したり、圧力調整装置52によって逆浸透膜装置36で作られる透過水FWの量を調整したりすることなく、透過水タンク37に貯留される透過水FWの水位が調整できるので、上述のように逆浸透膜装置36の運転を停止させるような事態の発生を回避することができ、逆浸透膜装置36の再起動時の洗浄水循環供給装置30の系内への新規水の供給を削減できる。
また、返送装置53によると、逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水FWが、洗浄装置10から供給される洗浄廃水WWとともに再度逆浸透膜装置36に供給される。このとき洗浄廃水WWは透過水FWによって、その濃度が薄められるので、逆浸透膜装置36の逆浸透膜に対する負荷が低減でき、逆浸透膜の寿命の長期化が図れ、また、フラッシングの頻度を抑制でき、洗浄水循環供給装置30の系内への新規水の供給を削減できる。
なお、供給量調整装置(電動バルブ51)、圧力調整装置52、及び返送装置53は、何れか一つを選択的に用いてもよいし、何れか、またはすべてを組み合わせ用いてもよい。また、供給量調整装置(電動バルブ51)、圧力調整装置52、及び返送装置53の制御と、排出量調整装置(電動バルブ39)の制御を連動させることで、洗浄水RWの洗浄装置10への供給量を維持したまま、フラッシングを行うこともできる。
通常、フラッシングを行うときには、排出量調整装置(電動バルブ39)によって、逆浸透膜装置36から排出される濃縮水CWの量が増えるように制御される。すると、逆浸透膜装置36で作られる透過水FWの量、つまり洗浄装置10へ供給すべき洗浄水RWの量が減るが、供給量調整装置(電動バルブ51)を制御して洗浄装置10へ供給される洗浄水RWの量を増やしたり、圧力調整装置52を制御して透過水FWの量を増やしたり、返送装置53を制御して逆浸透膜装置36の下流側から上流側へ返送される透過水FWの量を減らすことによって、洗浄装置10へ供給される洗浄水RWの量の維持をすることができる。これにより洗浄装置10は安定的に食品充填用容器11の洗浄を継続することができる。これは逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水を一旦貯留する透過水タンク37を備えていない場合に特に有効である。
逆浸透膜装置36で膜濾過された透過水FWは、精密濾過膜や限外濾過膜を用いた膜濾過装置では除去できなかったような異物、例えば食品充填用容器11の溶出物のような物質を除去できる点で好ましいが、逆浸透膜装置36で作られる透過水FWから、洗浄廃水WWを殺菌するための殺菌成分までも除去されてしまう。
そこで洗浄水循環供給装置30は、逆浸透膜装置36と透過水貯留タンク37との間の配管に、当該配管を通過する透過水FWに殺菌剤を添加する殺菌剤添加装置47を備えている。
殺菌剤添加装置47は、透過水FW中に殺菌剤として酸化剤、例えば、次亜塩素酸ナトリウムを遊離残留塩素濃度が0.2ppm〜1.0ppmになるように投入するもので、通常は、水道水の水質基準である0.5±0.3ppmになるように投入する。
このように、殺菌剤添加装置47によって、逆浸透膜を透過した透過水FWに殺菌剤が添加されるので、透過水FWを微生物が増殖し難い洗浄水RWとして再利用できる。ところで、逆浸透膜は全芳香族ポリアミド製スパイラル膜で構成されている。従って、殺菌のために添加した次亜塩素酸ナトリウム由来の塩素が、逆浸透膜を構成するポリアミドが酸化分解され、逆浸透膜の寿命を著しく縮めてしまう虞がある。
そこで、洗浄水循環供給装置30は、さらに前処理装置34と逆浸透膜装置36との間の配管に、当該配管を通過する洗浄廃水WWに含まれる殺菌剤を中和する中和剤を添加する中和剤添加装置48を備えている。中和剤添加装置48は、洗浄廃水WW中に中和剤として還元剤、例えば、前記次亜塩素酸ナトリウムを中和できる亜硫酸水素ナトリウムを添加し、洗浄廃水WW中に遊離残留する塩素を除去するものである。亜硫酸水素ナトリウムは、殺菌剤として添加される次亜塩素酸ナトリウムの濃度に応じて適量が添加される。
また、中和剤添加装置48に替えて、当該配管を通過する洗浄廃水WWに含まれる殺菌剤を吸着除去する活性炭処理装置(不図示)を用いてもよい。この活性炭処理装置は、洗浄廃水WW中の殺菌剤、例えば、次亜塩素酸ナトリウムを活性炭で吸着除去するためのものである。次亜塩素酸ナトリウムを活性炭で吸着して除去することにより、逆浸透膜の濾過能力の早期劣化を防止することができる。
バイパス装置41は、中和剤添加装置48の上流側の洗浄廃水WWを、殺菌剤添加装置47の下流側に供給することで、中和剤と殺菌剤の無駄な添加を回避している。また、返送装置53は、逆浸透膜装置36と殺菌剤添加装置47の間の透過水FWを、中和剤添加装置48と逆浸透膜装置36の間に返送するように構成することで、殺菌剤と中和剤の無駄な添加を回避している。
なお、バイパス装置41及び返送装置53の構成はこれに限らない。例えば、返送装置53は、殺菌剤添加装置47の下流側の透過水FWを、中和剤添加装置48の上流側に返送する返送するように構成してもよいし、バイパス装置41は、中和剤添加装置48と逆浸透膜装置36の間の洗浄廃水WWを、逆浸透膜装置36と殺菌剤添加装置47の間に供給してもよい。
さらに、バイパス装置41の配管44と、返送装置53の配管を兼用してもよい。通常時は、当該配管は返送装置53の配管として使用でき、食品充填用容器洗浄設備1のメンテナンス時には、加熱装置33によって加熱された洗浄排水WWを逆浸透膜装置36を迂回させるバイパス装置41の配管として使用できる。
中和剤添加装置48と殺菌剤添加装置47による中和剤、殺菌剤の添加は、洗浄水循環供給装置30の運転中は常時行うように構成してもよいし、例えば洗浄水の水質の程度に応じて必要なときに適宜行うように構成してもよい。
食品充填用容器洗浄設備1の運転時には、洗浄装置10で洗浄される食品充填用容器11とともに、その表面に付着した洗浄水RWが系外に排出される。また、フラッシングによっても逆浸透膜装置36から系外に濃縮水CWが排出される。
また、洗浄廃水WWが汚くなった場合や、加熱装置33によって加熱された洗浄廃水WWによって、洗浄水循環経路40に備えられた洗浄水循環供給装置30等の各装置や、各装置間を接続する配管を加熱殺菌した際に、加熱された洗浄廃水WWを冷やすのに時間がかかるため、このような場合は、回収タンク31から洗浄排水WWが系外に排出される。緊急時に、新規水供給経路60によって供給した多量の新規水NWによって食品充填用容器11の洗浄を行った場合は、逆浸透膜装置36への負荷を低減するために、洗浄排水WWが回収タンク31から系外に排出される。満水やオーバーフロー防止のためや、殺菌剤添加装置47によって添加された透過水FWに含まれる殺菌剤の濃度が所定の濃度より高すぎる場合に、透過水FWが透過水タンク37から系外に排出される。逆浸透膜装置36の逆浸透膜を透過しない濃縮水CWが逆浸透膜装置36から排出される。このように、食品充填用容器洗浄設備1の運転時には、様々な原因によって、その系内を循環する洗浄水RWの量は経時的に減少していくことになる。
新規水供給装置60は、このような洗浄廃水WW、洗浄水RW、濃縮水CWの排出による系内の洗浄水RWの不足分を補うために新規水NWを供給する。なお、新規水NWとは、水道水等適当な前処理がされた水や自然水をいう。新規水NWは、洗浄装置10に洗浄水RWとして供給して、浄水供給装置20の洗浄水循環供給装置30から供給された洗浄水RWで食品充填用容器11を洗浄した後にファイナルリンスを行うようにしてもよいし、回収タンク31や、透過水タンク37に供給する構成であってもよい。新規水NWの供給量は、回収タンク31や透過水タンク37の水位や、洗浄水循環供給装置30を流れる洗浄廃水WWや洗浄水RWの量に基づいて制御される構成であってもよく、前記水位によらずに定量が供給される構成であってもよい。
このように新規水供給装置60を備える場合、洗浄装置10と逆浸透膜装置36の間に設置した軟水装置32に加えて、新規水供給装置60に軟水装置32を備え、洗浄装置10や、回収タンク31に供給される新規水NWを軟水化するようにしてもよい。新規水供給装置60に備えた軟水装置32を経由することなく透過水タンク37に新規水NWが供給するように構成されていても、洗浄装置10と逆浸透膜装置36の間に備えられた軟水装置32によって、逆浸透膜装置36に供給される洗浄廃水WWは軟水化される。新規水供給装置60に備えた軟水装置32を経由することなく透過水タンク37等の洗浄水循環供給装置30に新規水NWが供給される経路がない場合は、軟水装置32は、新規水供給装置60、または洗浄装置10と逆浸透膜装置36の間にのみ備えればよい。何れにせよ、軟水装置32で軟水化されていな洗浄廃水WWが逆浸透膜装置36に供給されることがないように構成すればよい。
洗浄装置10に供給される洗浄水RWとは、透過水タンク37から洗浄装置10に循環供給される逆浸透膜装置36の透過水FWと、新規水供給装置60によって洗浄装置10に供給される新規水NWをいう。さらに、軟水装置32によって軟水化された洗浄廃水WWとは、洗浄装置10から排出された洗浄廃水WWであって、洗浄装置10と逆浸透膜装置36の間に設置された軟水装置32によって軟水化された洗浄廃水WWと、新規水供給経路60に設置された軟水装置32によって軟水化された食品充填用容器洗浄設備1の系外からの新規水NWが洗浄装置10で使用された後の洗浄廃水WWをいう。
上述した実施形態は、何れも本発明の一例であり、該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能であることはいうまでもない。
10:洗浄装置
11:食品充填用容器
20:洗浄水供給装置
30:洗浄水循環供給装置
32:軟水装置
33:加熱装置
34:前処理装置
36:逆浸透膜装置
39:排出量調整装置(電動バルブ)
41:バイパス装置
47:殺菌剤添加装置
48:中和剤添加装置
50:水質検出装置
51:供給量調整装置(電動バルブ)
52:圧力調整装置
53:返送装置
RW:洗浄水
WW:洗浄廃水
CW:濃縮水

Claims (8)

  1. 食品充填用容器を洗浄水で洗浄する洗浄装置と、
    前記洗浄装置に洗浄水を供給する洗浄水供給装置を備えている食品充填用容器洗浄設備であって、
    前記洗浄水供給装置は、前記洗浄装置に供給される洗浄水または前記洗浄装置から排出された洗浄廃水を軟水化する軟水装置と、
    前記洗浄装置から排出された洗浄廃水を前記洗浄装置に洗浄水として循環供給する洗浄水循環供給装置を備え、
    前記洗浄水循環供給装置は、前記軟水装置によって軟水化された洗浄廃水を膜濾過して前記洗浄装置に循環供給するための洗浄水にする逆浸透膜装置を備えている食品充填用容器洗浄設備。
  2. 前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水の供給量を調整する供給量調整装置を備えている請求項1記載の食品充填用容器洗浄設備。
  3. 前記洗浄水循環供給装置は、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水の圧力を調整する圧力調整装置を備えている請求項1または2記載の食品充填用容器洗浄設備。
  4. 前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水の少なくとも一部を、前記逆浸透膜装置の上流側に返送する返送装置を備えている請求項1から3の何れかに記載の食品充填用容器洗浄設備。
  5. 前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水に殺菌剤を添加する殺菌剤添加装置と、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水に前記殺菌剤を中和する中和剤を添加する中和剤添加装置を備えている請求項1から4の何れかに記載の食品充填用容器洗浄設備。
  6. 前記洗浄水循環供給装置は、前記洗浄装置に循環供給される洗浄水に殺菌剤を添加する殺菌剤添加装置と、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水中の前記殺菌剤を吸着除去する活性炭処理装置を備えている請求項1から4の何れかに記載の食品充填用容器洗浄設備。
  7. 前記洗浄水循環供給装置は、前記逆浸透膜装置に供給される洗浄廃水を加熱する加熱装置を備えるとともに、前記加熱装置によって洗浄廃水を加熱している際に、前記加熱された洗浄廃水を前記逆浸透膜装置に供給することなく前記洗浄装置に洗浄水として供給するバイパス装置を備えている請求項1から6の何れかに記載の食品充填用容器洗浄設備。
  8. 前記洗浄水循環供給装置は、前記軟水装置、または前記逆浸透膜装置に水質を検出する水質検出装置を備え、
    前記逆浸透膜装置は、透過水と分離された濃縮水の排出量を調整する排出量調整装置を備え、
    前記水質検出装置の検出値に基づいて前記排出量調整装置を制御する制御装置を備えている請求項1から7の何れかに記載の食品充填用容器洗浄設備。
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