JP2020203231A - 膜透過水製造装置及び注射用水製造システム - Google Patents

膜透過水製造装置及び注射用水製造システム Download PDF

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将之 奥村
Masayuki Okumura
将之 奥村
克也 浅井
Katsuya Asai
克也 浅井
政雄 高田
Masao Takada
政雄 高田
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Abstract

【課題】より清浄である注射用水をより確実に供給する。【解決手段】膜透過水製造装置は、1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする膜フィルタと、膜透過水を用いて純蒸気を生成する純蒸気製造部と、精製水及び/又は膜透過水を流通する流路へ純蒸気を供給する純蒸気供給管とを備える。【選択図】図1

Description

本明細書は、膜透過水製造装置及び注射用水製造システムを開示する。
従来、純水を製造する装置としては、例えば、水を蒸発させることなく100℃よりも高い温度として殺菌し、得られた殺菌水を濾過するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、注射用水の品質を満たす純水を得ることができるとしている。また、無菌水の製造装置としては、原水から固形物などを除去する処理を行い得られた精製水を蒸留したあと限外濾過膜を透過させるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特表2001−522719号公報 実用新案出願公開平3−3497号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された装置では、高圧に耐えられる流路とする必要があり、簡単には注射用水を得ることが難しかった。また、特許文献1、2では、注射用水を製造する間、加熱することを要するため、エネルギーを多く消費する問題もあった。引用文献1、2において、加熱を行わないものとした場合、清浄な注射用水をどのように得るかについては検討されていなかった。このように、より清浄である注射用水をより確実に供給することが求められていた。
本開示は、このような課題に鑑みなされたものであり、より清浄である注射用水をより確実に供給することができる膜透過水製造装置及び注射用水製造システムを提供することを主目的とする。
上述した主目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、注射用水を製造するに際して、より清浄である膜透過水を用いて生成した純蒸気によって、流路などの殺菌を行うものとすれば、より清浄である注射用水をより確実に供給することができることを見いだし、本開示を完成するに至った。
即ち、本開示の膜透過水製造装置は、
注射用水を製造する注射用水製造システムに用いられる膜透過水製造装置であって、
1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする膜フィルタと、
前記膜透過水を用いて純蒸気を生成する純蒸気製造部と、
前記精製水及び/又は前記膜透過水を流通する流路へ前記純蒸気を供給する純蒸気供給管と、
を備えたものである。
この膜透過水製造装置は、膜フィルタを用いることによって、1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする。また、膜透過水製造装置は、純蒸気製造部と純蒸気供給管とを備え、膜透過水を用いて生成した純蒸気を、精製水や膜透過水を流通する流路へ供給することが可能である。即ち、膜透過水製造装置は、熱水よりも温度が高く、純度も高い蒸気を用いて流路を殺菌可能である。したがって、この膜透過水製造装置では、より清浄である注射用水をより確実に供給することができる。ここで、膜透過水は、注射用水に準じた品質を有するものとしてもよい。
あるいは、膜透過水製造装置は、
注射用水を製造する注射用水製造システムに用いられる膜透過水製造装置であって、
1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする膜フィルタと、
前記膜フィルタの上流に配設され供給された水を濾過して前記精製水とする前段フィルタと、
前記膜フィルタで濾過された前記膜透過水を前記前段フィルタへ供給する前段流路と、
前記前段フィルタと前記膜フィルタとの間の流路に配設され前記精製水及び/又は前記膜透過水を収容する貯留タンクと、
前記膜フィルタ、前記前段流路及び前記貯留タンクのうちいずれかの水を加熱する加熱部と、
前記前段流路に接続され前記前段フィルタを介さずに前記膜透過水を前記貯留タンクへ流通するバイパス流路と、
を備えたものとしてもよい。
この膜透過水製造装置では、前段フィルタによって、膜フィルタの前で異物などを除去することができる。また、加熱部と前段流路とを用いて、加熱した熱水で前段フィルタを殺菌処理することができる。したがって、この膜透過水製造装置では、上質な精製水を供給することによって、より清浄である注射用水をより確実に供給することができる。
本開示の注射用水製造システムは、
原水を1次処理し精製水を生成する精製水製造装置と、
上述した膜透過水製造装置と、を備え、
前記膜透過水を収容する膜透過水供給タンクと、前記膜透過水供給タンクに接続され水を環流する供給環流路とを備えた膜透過水供給装置と、
前記膜透過水製造装置で製造された膜透過水を更に濾過して注射用水とする第2膜フィルタと、前記膜透過水及び/又は前記注射用水を収容する第2貯留タンクと、前記第2膜フィルタと前記第2貯留タンクとの間で水を環流する第2環流路とを備えた注射用水製造装置と、
前記注射用水製造装置で製造された前記注射用水を収容する注射用水供給タンクと、前記注射用水供給タンクに接続され水を環流する注射用水環流路とを備えた注射用水供給装置と、のうちいずれか1以上を更に備えたものである。
この注射用水製造システムは、上述した膜透過水製造装置を備えているため、上述した膜透過水製造装置と同様の効果を得ることができる。
注射用水製造システム10の構成の概略を示す説明図。 前段フィルタ41の構成の概略を示す説明図。 膜フィルタ50の構成の概略を示す説明図。
次に、本開示を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1は、一実施形態である注射用水製造システム10の構成の概略を示す説明図である。図2は、一実施形態である前段フィルタ41の構成の概略を示す説明図である。図3は、一実施形態である膜フィルタ50の構成の概略を示す説明図である。注射用水製造システム10は、蒸留装置を用いずに、即ち水を沸騰させることなく注射用水を製造する製造ラインとして構成されている。この注射用水製造システム10は、精製水製造装置20と、膜透過水製造装置40と、膜透過水供給装置60と、純蒸気製造部69と、注射用水製造装置70と、注射用水供給装置80とを備えている。精製水製造装置20は、原水を1次処理した精製水を供給する装置である。膜透過水製造装置40は、精製水を濾過して膜透過水とする装置である。なお、膜透過水は、注射用水と同等の品質を有するものとしてもよい。膜透過水供給装置60は、膜透過水を貯留し、これを下流の装置や膜透過水を使用する各部署へ供給する装置である。純蒸気製造部69は、純度の高い膜透過水を用いた蒸気(純蒸気とも称する)を生成し、各流路へ供給することにより、装置内の殺菌処理を可能とする装置である。注射用水製造装置70は、膜透過水を更に濾過して注射用水とする装置である。注射用水製造システム10では、この注射用水製造装置70を導入することにより、膜透過水を蒸留して注射用水を得る蒸留装置を省略することができる。注射用水供給装置80は、注射用水を貯留し、これを使用する各部署へ供給する装置である。
また、この注射用水製造システム10は、工業用蒸気ライン11と、冷却水戻りライン12と、冷却水ライン13と、純蒸気ライン14とを備えている。工業用蒸気ライン11は、水道水などの原水を用いた工業用蒸気を流通する配管である。工業用蒸気は、例えば、121℃以上の温度を有するものとしてもよい。冷却水戻りライン12は、使用済みの冷却水を回収する配管である。冷却水ライン13は、冷却水を流通する配管である。冷却水は、例えば、室温(25℃)以下としてもよいし、10℃以下としてもよい。純蒸気ライン14は、純蒸気製造部69によって生成された純蒸気を流通する配管である。純蒸気は、注射用水製造システム10の流路のうち、純度の高い水(例えば膜透過水や注射用水など)が流通する流路に供給され、その流路を殺菌するために用いられる。
精製水製造装置20は、原水の1次処理を行い精製水を生成し、この精製水を注射用水製造装置70側へ供給する装置である。精製水製造装置20は、原水流路15と、オゾン発生器16とを備えている。原水流路15は、原水を流通する流路であり、オゾン発生器16が接続され、オゾンを添加した原水を複数の滞留タンクに供給する配管である。このオゾン発生器16は、酸素からオゾンを発生する装置であり、発生したオゾンを原水流路15を流通する原水へ供給する。オゾン発生器16は、原水の殺菌を十分に行うことができ、且つ精製部28で除去可能な濃度の範囲でオゾンを原水に供給すればよく、例えば、オゾン濃度は0.1ppm以上1ppm以下の範囲としてもよい。
精製水製造装置20は、更に第1滞留タンク21と、第2滞留タンク22と、精製部28と、イオン除去部35とを備えている。原水流路15は、切替弁15a及び第1流路23を介して第1滞留タンク21に接続されている。また、原水流路15は、切替弁15a及び第2流路24を介して第2滞留タンク22に接続されている。第1滞留タンク21及び第2滞留タンク22は、オゾンを含む水を滞留する収容部材である。この第1滞留タンク21には攪拌機21aが配設され、第2滞留タンク22には攪拌機22aが配設され、収容された水を攪拌可能になっている。精製水製造装置20では、複数の滞留タンクとして第1滞留タンク21及び第2滞留タンク22を備えており、一方がオゾンを含む水の滞留に使用される場合、他方が下流への水の供給に使用される。このように滞留タンクを切り替えて使用可能であるため、水の殺菌及び下流への水の供給を連続的に行うことができる。また、十分に滞留時間を稼ぐことができるため、原水の殺菌を十分に行うことができる。滞留タンクでのオゾンを含む水の滞留時間は、原水の殺菌を十分行うことができる範囲とすればよく、例えば、5分以上30分以下の範囲などとしてもよい。
第1滞留タンク21は、底面側に精製部28へ水を流通する流路が接続されている。この流路には、送液ポンプ25及び切替弁15bが配設されている。また、第2滞留タンク22は、底面側に精製部28側へ水を流通する流路が接続されている。この流路には、送液ポンプ26及び切替弁15bが配設されている。切替弁15a及び切替弁15bは、第1滞留タンク21及び第2滞留タンク22のうち、1の滞留タンクにオゾンを含む水を滞留させると共に、他の滞留タンクから滞留後の水を下流へ供給するよう流路を切り替えるものである。切替弁15bと精製部28との間の流路には、流通する水を冷却する熱交換器27が配設されている。熱交換器27には、冷却水ライン13からの配管が接続されており、この冷却水と滞留タンクからの水との熱交換を行う。
精製部28は、滞留タンクから供給されたオゾンを含む水を処理してオゾンを除去した精製水とするものである。この精製部28は、オゾンを除去することができれば特に限定されないが、活性炭を処理材として含む活性炭塔であるものとしてもよい。活性炭塔では、原水に含まれるカルキなども除去することができる。この精製部28には、蒸気を供給する蒸気供給管18が接続されている。蒸気供給管18は、工業用蒸気ライン11に接続されており、工業用蒸気を精製部28に供給する。精製部28は、例えば、詳しくは後述する加熱した熱水での殺菌処理を定期的に行っていても菌の増加などが検出された場合において、熱水よりも高温である工業用蒸気によって殺菌処理が行われる。精製部28の下流側には、イオン除去部35へ水を流通させる流路34が接続されている。熱交換器27と精製部28との間の流路には、精製部28の下流の流路34に接続された副流路29が接続されている。この副流路29には、図示しない切替弁が配設されており、精製部28へ水を流通させずに副流路29側へ水の流通を切替可能に構成されている。
精製部28の下流側に接続された流路34には、複数の滞留タンクのいずれかへ精製水を環流する環流路30が接続されている。この流路34には、環流路30とイオン除去部35側とのいずれかに精製水や熱水を流通するよう流路を切り替える図示しない切替弁が配設されている。環流路30には、第1滞留タンク21へ水を環流する第1接続流路32と、第2滞留タンク22へ水を環流する第2接続流路33とが接続されている。この環流路30には、第1接続流路32と第2接続流路33とのいずれかに精製水や熱水を流通するよう流路を切り替える図示しない切替弁が配設されている。この環流路30には、流通する精製水を加熱する加熱部としての加熱部36が配設されている。加熱部36には、工業用蒸気ライン11からの配管が接続されており、工業用蒸気との熱交換により環流路30を流通する水を加熱する。なお、加熱部36は、流通する水を加熱可能であれば特に熱交換器に限定されず、ヒータとしてもよい。精製水製造装置20では、注射用水の製造中断中などに、加熱部36により加熱した熱水(例えば80℃など)を循環させ、第1滞留タンク21、第2滞留タンク22、精製部28及び各流路などを洗浄、殺菌する処理が行われる。
イオン除去部35は、精製部28によりオゾンやカルキなどを除去した水から更にイオンを除去した精製水を生成する装置である。このイオン除去部35は、例えば、RO膜を備えたROフィルタや電気泳動によりイオンを除去する電気再生式イオン交換装置などを備えるものとしてもよい。イオン除去部35の下流側には、イオンを除去した水を膜透過水製造装置40へ供給する流路37が接続されている。また、イオン除去部35の下流には、環流路30bが接続されている。この環流路30bには、環流路30b流通する精製水を加熱する加熱部36bと、第1滞留タンク21へ水を環流する第1接続流路32bと、第2滞留タンク22へ水を環流する第2接続流路33bとが接続されている。この加熱部36b、第1接続流路32b及び第2接続流路33bによって、イオン除去部35での循環水を必要に応じて加熱して第1滞留タンク21や第2滞留タンク22へ供給する。
膜透過水製造装置40は、精製水を濾過して膜透過水とし、下流の膜透過水供給装置60や純蒸気製造部69などへ供給する装置である。膜透過水製造装置40は、前段フィルタ41と、貯留タンク42と、UVランプ44と、膜フィルタ50と、純蒸気製造部69とを備えている。前段フィルタ41は、膜フィルタ50の上流に配設され濾過することによって、より清浄な精製水とするものである。この前段フィルタ41は、出口側が封止されたデッドエンド濾過方式で用いられるフィルタである。前段フィルタ41は、精製水を浄化する限外ろ過膜で中空糸膜モジュールとしてもよく、供給された精製水が膜の外側から内側へ透過することにより精製水を浄化するものとしてもよい。この前段フィルタ41は、図2に示すように、中空のチューブ形状を有する分離膜41aと、複数の分離膜41aを束ねて収納するカートリッジ41bとを備えている。分離膜41aは、後述する有機膜52と同様の分離性能を有するものとしてもよい。前段フィルタ41の上流側には流路37が接続され、下流側には貯留タンク42に接続された流路38が接続されている。貯留タンク42は、前段フィルタ41で濾過された精製水を貯留し、下流へ供給する収容部材である。この貯留タンク42は、前段フィルタ41と膜フィルタ50との間の流路に配設されている。この貯留タンク42には、底面側にUVランプ44へ水を流通するUV流路45が接続されている。
UVランプ44は、流通する精製水や膜透過水などへ紫外光を照射し、菌の増加を抑えるものである。UV流路45は、UVランプ44へ水を供給する流路である。このUV流路45には、送液ポンプ43及び図示しない切替弁が配設されている。また、UV流路45には、UVランプ44を介さずに水を膜フィルタ50側へ流通する副流路49が接続されている。副流路49は、膜透過水製造装置40の流路の純蒸気による殺菌処理において、UVランプ44に純蒸気を供給せずにUVランプ44の劣化や破損などを抑制するための流路である。図示しない切替弁は、UV流路45と副流路49とのいずれかに水や熱水、蒸気のいずれか1以上(流体とも総称する)を流通するよう切り替えるものである。UVランプ44及び副流路49の下流には加熱部46へ水を流通させる流路が接続されている。加熱部46は、加熱部36と同様の構成を有する熱交換器であり、工業用蒸気ライン11に接続された配管から供給された工業用蒸気によって流通する水を加熱する。この加熱部46は、貯留タンク42、膜フィルタ50及び後述する前段流路55のうちいずれかに存在する水を加熱可能である。なお、加熱部46は、流通する水を加熱可能であれば特に熱交換器に限定されず、ヒータとしてもよい。膜透過水製造装置40では、注射用水の製造中断中などに、加熱部46により加熱した熱水(例えば80℃など)を循環させ、貯留タンク42や膜フィルタ50などを洗浄、殺菌する処理が行われる。加熱部46の下流には、膜フィルタ50が流路を介して接続されている。なお、加熱部46は、貯留タンク42に配設されてもよいし、貯留タンク42と膜フィルタ50との間に配設されてもよいし、前段流路55に配設されてもよい。
膜フィルタ50は、1次処理した精製水を濾過して膜透過水とするものであり、例えば、有機膜により構成されていてもよい。この膜フィルタ50は、供給された水の流れ方向と濾過方向とが直交するクロスフロー濾過方式で用いられるフィルタである。膜フィルタ50は、図3に示すように、中空のセル53を構成するチューブ状の有機膜52を複数束ねてカートリッジ51に収納した構造を有している。この膜フィルタ50では、入口側からセル53へ入った水のうち、有機膜52を透過可能な水が有機膜52を透過し、膜フィルタ50の側面から送出される。一方、有機膜52を透過できない異物(例えば、菌や毒素など)は、セル53の流路に沿って流通し、水と共にセル53の出口側から送出される。有機膜52の材質は、例えば、ポリスルホン膜としてもよい。この有機膜52は、例えば、分画分子量が6000以下のものとしてもよい。
膜フィルタ50のセル53に沿った出口側には、膜フィルタ50から貯留タンク42へ水を環流する第1環流路47が接続されている。この第1環流路47には、純蒸気供給管48が接続されている。純蒸気供給管48は、純蒸気ライン14に接続されており、第1環流路47を介して膜透過水製造装置40の精製水及び/又は膜透過水を流通する流路に純蒸気を供給することができる。膜透過水製造装置40では、加熱した熱水で流路の殺菌処理を定期的に行っていても菌の増加などが検出された場合において、熱水よりも高温である純蒸気によって殺菌処理が行われる。また、膜フィルタ50には、有機膜52を透過した膜透過水を流通する流路54が接続されている。この流路54は、膜透過水供給装置60が有する膜透過水供給タンク61に接続されており、膜透過水を膜透過水供給タンク61に供給する。また、この流路54には、膜フィルタ50で濾過された膜透過水を前段フィルタ41へ供給する前段流路55が接続されている。前段流路55には、切替弁55a及びバイパス流路56が配設されている。また、前段流路55には、流路37が切替弁39を介して接続されている。切替弁39は、流路37からの流体を流通するか閉鎖するかを切り替える。バイパス流路56は、前段フィルタ41及び貯留タンク42の間に配設された流路38と、前段流路55とに接続されており、前段流路55を流通する流体を前段フィルタ41を介さずに貯留タンク42へ流通するものである。切替弁55aは、前段流路55を流通する流体を前段フィルタ41側へ流通するかバイパス流路56側へ流通するかを切り替えるものである。このように、膜透過水製造装置40では、必要な場合に前段フィルタ41へ流体を供給可能に構成されている。また、流路54には、純蒸気製造部69へ膜透過水を流通する第1供給流路57及び供給流路59が接続されている。この供給流路59には、膜透過水供給タンク61からの膜透過水が流通可能である第2供給流路64が切替弁58を介して接続されている。切替弁58は、第1供給流路57からの流体及び第2供給流路64からの流体のいずれかを供給流路59へ流通させるように切り替える。このように、純蒸気製造部69は、膜フィルタ50及び膜透過水供給タンク61のいずれかから膜透過水が供給される。
純蒸気製造部69は、膜透過水を用いて純蒸気を生成するものである。この純蒸気製造部69は、膜フィルタ50側に接続された第1供給流路57と、膜透過水供給タンク61側に接続された第2供給流路64とのいずれかを介して膜透過水が供給される。そして、純蒸気製造部69は、注射用水と同等の品質を有する膜透過水を用いて、例えば、121℃以上の純蒸気を生成する。生成した純蒸気は、配管を介して純蒸気ライン14へ導入され、純蒸気ライン14を介して注射用水製造システム10の各装置に接続された、例えば、純蒸気供給管48、68、78、88、98などに供給される。純蒸気製造部69は、図示しない配管を介して導入された工業用蒸気と熱交換するなどして膜透過水を蒸気化する。
膜透過水供給装置60は、膜透過水製造装置40で生成された膜透過水を貯留し、使用者や下流の装置へ供給するものである。膜透過水供給装置60は、膜透過水供給タンク61と、流路62と、送液ポンプ63と、加熱部66とを備えている。膜透過水供給タンク61は、膜フィルタ50で濾過された膜透過水を貯留し、下流へ供給する収容部材である。この膜透過水供給タンク61は、膜フィルタ50に接続された流路54と、注射用水製造装置70に接続された流路62との間に配設されている。この膜透過水供給タンク61には、底面側に注射用水製造装置70へ膜透過水を流通する流路62が接続されている。流路62には、送液ポンプ63が配設されており、その下流には、供給流路59に接続する第2供給流路64が接続されている。流路62は、供給環流路として構成されており、注射用水製造装置70の近傍まで伸延され、加熱部66を介して膜透過水供給タンク61の上部に接続されている。この流路62は、例えば、工場内に張り巡らされた配管であり、図示しない使用流路が接続されており、工場の使用スポットにて、この膜透過水を利用可能であるものとしてもよい。加熱部66は、流路62を流通する水を加熱する熱交換器であるが、ヒータとしてもよい。また、流路62には、注射用水製造装置70へ膜透過水を供給する流路65が接続されている。
膜透過水供給装置60では、加熱部66により加熱された熱水により、膜透過水供給タンク61や流路62などの殺菌処理を実行する。この流路62には、純蒸気供給管68が接続されている。純蒸気供給管68は、純蒸気ライン14に接続されており、流路62を介して膜透過水供給装置60の膜透過水を流通する流路に純蒸気を供給することができる。膜透過水供給装置60では、加熱した熱水で流路の殺菌処理を定期的に行っていても菌の増加などが検出された場合において、熱水よりも高温である純蒸気によって殺菌処理が行われる。純蒸気製造部69は、純蒸気供給管48を介して純蒸気を第1環流路47や膜フィルタ50などに導入するときには、膜フィルタ50から膜透過水を得られないため、膜透過水供給タンク61から供給された膜透過水により純蒸気を生成し、生成した純蒸気を膜透過水製造装置40へ供給する。また、純蒸気製造部69は、純蒸気供給管68を介して純蒸気を流路62や膜透過水供給タンク61などに導入するときには、膜透過水供給タンク61から膜透過水を得られないため、膜フィルタ50から供給された膜透過水により純蒸気を生成し、生成した純蒸気を膜透過水供給装置60へ供給する。
注射用水製造装置70は、膜透過水製造装置40と同様の構成を有し、膜透過水供給装置60から供給された膜透過水を更に浄化し注射用水とする装置である。注射用水製造システム10では、膜透過水製造装置40と膜透過水供給装置60との2段の膜フィルタによって、より確実に注射用水を生成することができる。この注射用水製造装置70は、膜透過水を濾過して注射用水とし、下流の注射用水供給装置80などへ供給する。注射用水製造装置70は、第2貯留タンク71と、加熱部76と、第2膜フィルタ50Bとを備えている。第2貯留タンク71は、膜透過水供給タンク61から供給された膜透過水を貯留し、下流へ供給する収容部材である。この第2貯留タンク71は、流路62に接続されている。この第2貯留タンク71には、上面側と底面側とに第2環流路72が接続されている。第2環流路72は、第2膜フィルタ50B側へ流体を流通したのち第2貯留タンク71へこの流体を環流させる配管である。
この第2環流路72には、送液ポンプ73や加熱部76、第2膜フィルタ50Bなどが配設されている。加熱部76は、加熱部66と同様の構成を有する熱交換器であり、工業用蒸気ライン11に接続された配管から供給された工業用蒸気によって膜透過水を加熱する。なお、加熱部76は、流通する水を加熱可能であれば特に熱交換器に限定されず、ヒータとしてもよい。また、加熱部76は、第2貯留タンク71に配設されてもよいし、第2貯留タンク71と第2膜フィルタ50Bとの間に配設されてもよいし、第2膜フィルタ50Bと第2貯留タンク71との間に配設されてもよい。注射用水製造装置70では、注射用水の製造中断中などに、加熱部76により加熱した熱水(例えば80℃など)を循環させ、第2貯留タンク71や第2膜フィルタ50B、第2環流路72などを洗浄、殺菌する処理が行われる。この第2環流路72には、純蒸気供給管78が接続されている。純蒸気供給管78は、純蒸気ライン14に接続されており、第2環流路72を介して注射用水製造装置70の流路に純蒸気を供給することができる。注射用水製造装置70では、加熱した熱水で流路の殺菌処理を定期的に行っていても菌の増加などが検出された場合において、熱水よりも高温である純蒸気によって殺菌処理が行われる。加熱部76の下流には、膜透過水製造装置40で製造された膜透過水を更に濾過して注射用水とする第2膜フィルタ50Bが配設されている。第2膜フィルタ50Bは、供給された水の流れ方向と濾過方向とが直交するクロスフロー濾過方式で用いられるフィルタである(図3参照)。第2膜フィルタ50Bの構造は、膜フィルタ50と同様の構造を有するため、ここではその詳細な説明は省略する。また、第2膜フィルタ50Bには、有機膜を透過した注射用水を流通する流路77が接続されている。この流路77は、注射用水供給装置80が有する注射用水供給タンク81に加熱部79を介して接続されており、注射用水を注射用水供給タンク81に供給する。また、流路77は、切替弁74を介して第2貯留タンク71にも接続されている。切替弁74は、流路77からの流体を注射用水供給タンク81側へ流通するか第2貯留タンク71側へ流通するかを切り替える。
注射用水供給装置80は、注射用水製造装置70で生成された注射用水を貯留し、使用スポットへ供給するものである。注射用水供給装置80は、注射用水供給タンク81と、注射用水環流路82と、使用流路84と、流路89と、加熱部96とを備えている。注射用水供給タンク81は、第2膜フィルタ50Bで濾過された注射用水を貯留し、使用スポットへ供給する収容部材である。この注射用水供給タンク81は、第2膜フィルタ50Bに接続された流路77に配設された加熱部79の下流に配設されている。注射用水供給タンク81は、加熱部79により加熱された注射用水(例えば80℃)を貯留する。この注射用水供給タンク81には、上面側と底面側とに注射用水環流路82が接続されている。注射用水環流路82は、各使用流路84へ流体を供給したのち注射用水供給タンク81へこの流体を環流させる配管である。注射用水環流路82は、例えば、工場内に張り巡らされた配管であり、1以上の使用流路84が接続されており、工場の各使用スポットにてこの注射用水を利用可能になっている。加熱部96は、注射用水環流路82に配設され、注射用水環流路82を流通する流体を加熱する熱交換器であるが、ヒータとしてもよい。注射用水環流路82には、送液ポンプ83が配設されており、加熱部96により加熱された注射用水(例えば80℃)がこの送液ポンプ83によって循環している。注射用水供給装置80では、菌の増加を防ぐため、加熱部96により常時加熱された注射用水(例えば80℃)が注射用水供給タンク81に貯留され、注射用水環流路82を循環する。送液ポンプ83の下流には、使用流路91へ注射用水を供給する注射用水供給流路としての流路89が接続されている。流路89には、熱交換器90が配設されており、冷却水ライン13から供給された冷却水により冷却された注射用水が使用流路91から供給される。この流路89は、純蒸気ライン14に接続された純蒸気供給管98が接続されており、純蒸気により殺菌可能である。また、注射用水環流路82には、純蒸気供給管88が接続されている。純蒸気供給管88は、純蒸気ライン14に接続されており、注射用水環流路82を介して注射用水供給装置80の注射用水を流通する流路に純蒸気を供給することができる。注射用水供給装置80では、菌の増加などが検出された場合において、熱水よりも高温である純蒸気によって殺菌処理が行われる。
注射用水製造システム10では、精製水製造装置20において、原水流路15から供給された原水にオゾン発生器16からオゾンが供給され、第1滞留タンク21や第2滞留タンク22で滞留させて原水の殺菌を行う。次に、滞留タンクの1つからオゾンを含む原水を精製部28へ流通させ、オゾンやカルキなどの不要物を除去し、イオン除去部35へ流通させ不要なイオンを除去し、精製水とし、膜透過水製造装置40へ供給する。精製水製造装置20では、環流路30や加熱部36などを用い、所定のタイミングで熱水による殺菌処理を行う。一方、菌の増加などが検出されると、精製部28に対して蒸気による殺菌処理を行う。また、膜透過水製造装置40では、精製水を前段フィルタ41で更に浄化した上で貯留タンク42に貯留し、UVランプ44、膜フィルタ50を介して第1環流路47で精製水を循環させ、膜フィルタ50により浄化した膜透過水を膜透過水供給装置60へ供給する。膜透過水供給装置60では、膜透過水供給タンク61に膜透過水を貯留し、流路62を介して使用スポットへ膜透過水を供給し、流路62を介して注射用水製造装置70へ膜透過水を供給する。注射用水製造装置70では、膜透過水を第2貯留タンク71に貯留し、第2膜フィルタ50Bを介して第2環流路72で膜透過水を循環させ、第2膜フィルタ50Bにより浄化した注射用水を注射用水供給装置80へ供給する。注射用水供給装置80では、注射用水供給タンク81に注射用水を貯留し、注射用水環流路82や流路89を介して使用スポットへ注射用水を供給する。膜透過水製造装置40、膜透過水供給装置60及び注射用水製造装置70では、加熱部46、66、76などを用い、所定のタイミングで熱水による殺菌処理を行う。なお、注射用水供給装置80では、加熱部96などを用い、加熱された注射用水が循環している。一方、菌の増加などが検出されると、透過水製造装置40、膜透過水供給装置60、注射用水製造装置70及び注射用水供給装置80では、純蒸気供給管48、68、78、88、98を介して純蒸気製造部69で生成した膜透過水を用いた純蒸気を各流路へ導入し、更なる殺菌処理を行うのである。
以上説明した本実施形態の精製水製造装置20は、複数の滞留タンクを用い、オゾンを含む水を滞留することにより原水を浄化する。また、精製水製造装置20は、複数の滞留タンクを滞留用と供給用に切り替えて使用可能であるため、注射用水を製造するに際して、原水を浄化した精製水をより確実に供給することができる。また、精製水製造装置20は、蒸気を精製部28に供給する蒸気供給管18を備えるため、菌などが増加する可能性のある精製部を蒸気を用いて殺菌可能であり、原水を浄化した精製水をより確実に供給することができる。更に、精製水製造装置20は、工業用蒸気を精製部28に供給するため、汎用的である工業用蒸気を用いて、精製部28の浄化をより確実に行うことができる。更にまた、複数の滞留タンクとして、第1滞留タンク21と第2滞留タンク22とを有するため、構成の煩雑化を抑制して効率よくオゾンによる殺菌と水の供給とを行うことができる。そして、精製水製造装置20は、精製部28が活性炭を処理材として含む活性炭塔であるため、オゾンの除去と原水の浄化とに併用して用いることができる。そしてまた、精製水製造装置20は、複数の滞留タンクのいずれかに精製水を環流する環流路30と、環流路30の精製水を加熱する加熱部36とを備えるため、加熱した精製水を用いて滞留タンクや精製部28などの浄化を行うことができる。また、熱水は蒸気よりも熱量が少ないためエネルギー消費量を低減することができる。そして更に、注射用水製造システム10は、蒸留装置を備えておらず、精製水を濾過して注射用水とする膜フィルタ50や第2膜フィルタ50Bを備えている。一般的に、注射用水製造システムが注射用水を製造するための蒸留装置を備えている場合は、その蒸留装置において菌や異物を除去することができる。一方、注射用水製造システムが蒸留装置を備えていない場合は、最終的には菌や異物を何らかの方法で除去することを要する。この精製水製造装置20では、オゾンを用いて精製水を製造するため、清浄な精製水を供給することができ、膜透過水製造装置40及び注射用水製造装置70を備えるため、蒸留装置がない場合においても、より清浄な注射用水をより確実に供給することができる。
また、膜透過水製造装置40は、膜フィルタ50を用いることによって、1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする。また、膜透過水製造装置40は、純蒸気製造部69と純蒸気供給管48とを備え、膜透過水を用いて生成した純蒸気を、精製水や膜透過水を流通する流路へ供給することが可能である。即ち、膜透過水製造装置40は、熱水よりも温度が高く、純度も高い蒸気を用いて流路を殺菌可能である。したがって、この膜透過水製造装置40では、より清浄である膜透過水を供給することができ、ひいてはより清浄である注射用水をより確実に供給することができる。また、純蒸気製造部69は、膜フィルタ50側に接続された第1供給流路58と、膜透過水供給タンク61側に接続された第2供給流路64とのいずれかを介して膜透過水が供給されるため、いずれかを用いることができない場合においても、純蒸気を生成することができる。更に、注射用水製造システム10では、純蒸気製造部69で生成した膜透過水を用いた純蒸気を、純蒸気ライン14や純蒸気供給管48、68、78、88、98を介して第1環流路47や流路62、第2環流路72、注射用水環流路82、流路89へ供給可能であるため、これらの流路を殺菌することができる。
また、膜透過水製造装置40では、1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする膜フィルタ50と、膜フィルタ50の上流に配設され供給された水を濾過して精製水とする前段フィルタ41と、膜フィルタ50で濾過された膜透過水を前段フィルタ41へ供給する前段流路55と、前段フィルタ41と膜フィルタ50との間の流路に配設され精製水や膜透過水を収容可能な貯留タンク42と、膜フィルタ50、前段流路55及び貯留タンク42のうちいずれかの水を加熱する加熱部46と、前段流路55に接続され前段フィルタ41を介さずに膜透過水を貯留タンク42へ流通するバイパス流路56とを備える。この膜透過水製造装置40では、前段フィルタ41によって、膜フィルタ50の前で異物などを除去することができる。また、加熱部46と前段流路55とを用いて、加熱した熱水で前段フィルタ41を殺菌処理することができる。したがって、この膜透過水製造装置40では、上質な精製水を供給することによって、膜透過水、ひいては注射用水をより確実に供給することができる。
更にまた、膜透過水製造装置40は、貯留タンク42と膜フィルタ50との間で水を環流する第1環流路47と、膜透過水を用いて純蒸気を生成する純蒸気製造部69と、第1環流路47へ純蒸気を供給する純蒸気供給管48とを備える。この膜透過水製造装置40では、第1環流路47に純蒸気を供給し、これを殺菌することができる。そして、膜透過水製造装置40は、UV流路45を流通する水へ紫外光を照射するUVランプと、UV流路45に接続されUVランプ44を介さずに水を流通する副流路49とを備える。このため、膜透過水製造装置40では、UVランプ44によって、UV流路45から供給された精製水や膜透過水の菌の増加をより抑制することができる。また、副流路49を用いることにより、例えば蒸気などがUVランプ44を流通することを防止することができるため、UVランプ44の劣化や破損などをより抑制することができる。そして、注射用水製造システム10では、膜透過水製造装置40が備える流路と、膜透過水供給装置60が備える流路と、注射用水製造装置70が備える流路と、注射用水供給装置80が備える流路と、のうちいずれか1以上には流路を流通する水を加熱する加熱部46、66、76、86、96を備える。この注射用水製造システム10では、加熱した熱水によって流路を殺菌処理することができるため、注射用水をより確実に供給することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、注射用水製造システム10として説明したが、膜透過水製造装置40としてもよい。
上述した実施形態では、膜フィルタ50側の第1供給流路58と膜透過水供給タンク61側の第2供給流路64とから膜透過水を純蒸気製造部69へ供給するものとしたが、特にこれに限定されず、いずれか一方から供給されるものとしてもよい。なお、膜透過水製造装置40と膜透過水供給装置60とを純蒸気製造部69の純蒸気で殺菌するには、第1供給流路57と第2供給流路64とを備える方が好ましい。
上述した実施形態では、純蒸気製造部69で生成した純蒸気を、純蒸気供給管48、68、78、88、98を介して第1環流路47や流路62、第2環流路72、注射用水環流路82、流路89へ供給するものとしたが、この1以上を省略してもよいし、これら以外の流路に純蒸気供給管を接続して純蒸気を供給するものとしてもよい。
上述した実施形態では、前段フィルタ41を備えるものとして説明したが、これを省略してもよい。このとき、前段流路55やバイパス流路56なども適宜省略してもよい。また、注射用水製造システム10において、膜透過水製造装置40の前後いずれか1以上に更に膜透過水製造装置40を配設し、膜フィルタを3段以上にしてもよい。膜フィルタが多くなれば、より清浄である注射用水をより確実に供給することができる。
上述した実施形態では、前段フィルタ41は、出口側が封止されたデッドエンド濾過方式で用いられるものとしたが、クロスフロー濾過方式で用いられるものとしてもよい。
上述した実施形態では、膜透過水製造装置40は、UVランプ44と副流路49とを備えるものとしたが、これらを省略してもよい。また、注射用水製造装置70は、UVランプや副流路を備えないものとしたが、これらを備えるものとしてもよい。
上述した実施形態では、精製水製造装置20は、オゾン発生器16を備えオゾンで原水を殺菌するものとしたが、特にこれに限定されず、オゾン発生器16を省略してもよい。このとき、前段フィルタ41など、膜フィルタを増加させて膜透過水の浄化をより図るものとしてもよい。あるいは、精製水製造装置20は、UVランプを用いて原水を殺菌し、精製水を生成するものとしてもよい。この場合、第1滞留タンク21や第2滞留タンク22などのうち1以上を適宜省略してもよい。
本開示の膜透過水製造装置及び注射用水製造システムは、水を浄化して注射用水を製造する分野に利用可能である。
10 注射用水製造システム、11 工業用蒸気ライン、12 冷却水戻りライン、13 冷却水ライン、14 純蒸気ライン、15 原水流路、15a,15b 切替弁、16 オゾン発生器、18 蒸気供給管、20 精製水製造装置、21 第1滞留タンク、21a 攪拌機、22 第2滞留タンク、22a 攪拌機、23 第1流路、24 第2流路、25 送液ポンプ、26 送液ポンプ、27 熱交換器、28 精製部、29 副流路、30,30b 環流路、32,32b 第1接続流路、33,33b 第2接続流路、34 流路、35 イオン除去部、36,36b 加熱部、37 流路、38 流路、39 切替弁、40 膜透過水製造装置、41 前段フィルタ、42 貯留タンク、43 送液ポンプ、44 UVランプ、45 UV流路、46 加熱部、47 第1環流路、48 純蒸気供給管、49 副流路、50 膜フィルタ、50B 第2膜フィルタ、51 カートリッジ、52 有機膜、53 セル、54 流路、55 前段流路、55a 切替弁、56 バイパス流路、57 第1供給流路、58 切替弁、59 供給流路、60 膜透過水供給装置、61 膜透過水供給タンク、62 流路、63 送液ポンプ、64 第2供給流路64、65 流路、66 加熱部、68 純蒸気供給管、69 純蒸気製造部、70 注射用水製造装置、71 第2貯留タンク、72 第2環流路、73 送液ポンプ、74 切替弁、76 加熱部、77 流路、78 純蒸気供給管、79 加熱部、80 注射用水供給装置、81 注射用水供給タンク、82 注射用水環流路、83 送液ポンプ、84 使用流路、88 純蒸気供給管、89 流路(注射用水供給流路)、90 熱交換器、91 使用流路、96 加熱部、98 純蒸気供給管。

Claims (10)

  1. 注射用水を製造する注射用水製造システムに用いられる膜透過水製造装置であって、
    1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする膜フィルタと、
    前記膜透過水を用いて純蒸気を生成する純蒸気製造部と、
    前記精製水及び/又は前記膜透過水を流通する流路へ前記純蒸気を供給する純蒸気供給管と、
    を備えた膜透過水製造装置。
  2. 前記注射用水製造システムは、前記膜透過水を収容する供給タンクを備え、
    前記純蒸気製造部は、前記膜フィルタ側に接続された第1供給流路と、前記供給タンク側に接続された第2供給流路とのいずれかを介して前記膜透過水が供給される、請求項1に記載の膜透過水製造装置。
  3. 前記膜透過水製造装置は、前記精製水及び/又は前記膜透過水を収容する貯留タンクと、前記貯留タンクと前記膜フィルタとの間で水を環流する第1環流路とを備え、前記純蒸気製造部は、前記流路としての前記第1環流路へ前記純蒸気を供給するか、
    前記注射用水製造システムは、前記膜透過水を収容する膜透過水供給タンクと、前記膜透過水供給タンクに接続され水を環流する供給環流路とを備えた膜透過水供給装置を有し、前記純蒸気製造部は、前記流路としての前記供給環流路へ純蒸気を供給するか、
    前記注射用水製造システムは、前記膜透過水製造装置で製造された膜透過水を更に濾過して注射用水とする第2膜フィルタと、前記膜透過水及び/又は前記注射用水を収容する第2貯留タンクと、前記第2膜フィルタと前記第2貯留タンクとの間で水を環流する第2環流路とを備えた注射用水製造装置を前記膜透過水供給装置の下流側に有し、前記純蒸気製造部は、前記流路としての前記第2環流路へ前記純蒸気を供給するか、
    前記注射用水製造システムは、前記注射用水製造装置で製造された前記注射用水を収容する注射用水供給タンクと、前記注射用水供給タンクに接続され水を環流する注射用水環流路とを備えた注射用水供給装置を前記注射用水製造装置の下流側に有し、前記純蒸気製造部は、前記流路としての前記注射用水環流路へ前記純蒸気を供給するか、
    前記注射用水製造システムは、前記注射用水製造装置で製造された前記注射用水を供給する前記流路としての注射用水供給流路を有し、前記純蒸気製造部は、前記流路としての前記注射用水供給流路へ前記純蒸気を供給するか、
    のうちいずれか1以上である、請求項1又は2に記載の膜透過水製造装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の膜透過水製造装置であって、
    前記膜フィルタの上流に配設され濾過することにより前記精製水とする前段フィルタと、
    前記膜フィルタで濾過された前記膜透過水を前記前段フィルタへ供給する前段流路と、
    前記前段フィルタと前記膜フィルタとの間の流路に配設され前記精製水及び/又は前記膜透過水を収容する貯留タンクと、
    前記膜フィルタ、前記前段流路及び前記貯留タンクのうちいずれかの水を加熱する加熱部と、
    前記前段流路に接続され前記前段フィルタを介さずに前記膜透過水を前記貯留タンクへ流通するバイパス流路と、を備えた膜透過水製造装置。
  5. 注射用水を製造する注射用水製造システムに用いられる膜透過水製造装置であって、
    1次処理した精製水を濾過して膜透過水とする膜フィルタと、
    前記膜フィルタの上流に配設され供給された水を濾過して前記精製水とする前段フィルタと、
    前記膜フィルタで濾過された前記膜透過水を前記前段フィルタへ供給する前段流路と、
    前記前段フィルタと前記膜フィルタとの間の流路に配設され前記精製水及び/又は前記膜透過水を収容する貯留タンクと、
    前記膜フィルタ、前記前段流路及び前記貯留タンクのうちいずれかの水を加熱する加熱部と、
    前記前段流路に接続され前記前段フィルタを介さずに前記膜透過水を前記貯留タンクへ流通するバイパス流路と、
    を備えた膜透過水製造装置。
  6. 請求項4又は5に記載の膜透過水製造装置であって、
    前記貯留タンクと前記膜フィルタとの間で水を環流する第1環流路と、
    前記膜透過水を用いて純蒸気を生成する純蒸気製造部と、
    前記第1環流路へ前記純蒸気を供給する純蒸気供給管と、
    を備えた膜透過水製造装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の膜透過水製造装置であって、
    前記精製水及び/又は前記膜透過水へ紫外光を照射するUVランプと、
    前記UVランプへ前記精製水及び/又は前記膜透過水を供給するUV流路と、
    前記UV流路に接続され前記UVランプを介さずに前記精製水及び/又は前記膜透過水を流通する副流路と、
    を備えた膜透過水製造装置。
  8. 前記注射用水製造システムは、蒸留装置を備えていない、請求項1〜7のいずれか1項に記載の膜透過水製造装置。
  9. 原水を1次処理し精製水を生成する精製水製造装置と、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の膜透過水製造装置と、を備え、
    前記膜透過水を収容する膜透過水供給タンクと、前記膜透過水供給タンクに接続され水を環流する供給環流路とを備えた膜透過水供給装置と、
    前記膜透過水製造装置で製造された膜透過水を更に濾過して注射用水とする第2膜フィルタと、前記膜透過水及び/又は前記注射用水を収容する第2貯留タンクと、前記第2膜フィルタと前記第2貯留タンクとの間で水を環流する第2環流路とを備えた注射用水製造装置と、
    前記注射用水製造装置で製造された前記注射用水を収容する注射用水供給タンクと、前記注射用水供給タンクに接続され水を環流する注射用水環流路とを備えた注射用水供給装置と、のうちいずれか1以上を更に備えた、
    注射用水製造システム。
  10. 前記膜透過水製造装置が備える流路と、前記膜透過水供給装置が備える流路と、前記注射用水製造装置が備える流路と、前記注射用水供給装置が備える流路と、のうちいずれか1以上には前記流路を流通する水を加熱する加熱部を備える、請求項9に記載の注射用水製造システム。
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