JP6725143B2 - 水処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、透析治療に用いられる人工透析用水等を製造するための水処理装置に関する。
従来の人工透析用水製造装置について、図12を用いて説明する。図12に示すように、人工透析用水は、典型的には水道水や井戸水である原水から製造される。
原水は、まず、原水タンク51に貯留される。原水タンク51の内部には、加温用ヒータ51hが設けられていて、原水の温度を25℃にまで加温する。原水の温度が25℃よりも低いままでは、後続の装置内において、原水中のシリカ成分等が析出して不具合を発生させるおそれがあるからである。
25℃に加温された原水は、次に、原水ポンプ52によって前処理ユニット53に送られる。前処理ユニット53は、プレフィルタ53aと、軟水装置53bと、カーボンフィルタ53cと、を当該順序で有している。プレフィルタ53aは、主として原水中の不純物(ゴミ)を濾過し、軟水装置53bは、主として原水中のカルシウムイオン(Ca2+ )及びマグネシウムイオン(Mg2+ )を除去し、カーボンフィルタ53cは、主として原水中の塩素イオン(Cl- )を除去する。
前処理ユニット53での前処理が終わった原水は、ROユニット54(逆浸透膜処理装置)に送られる。ROユニット54は、ROポンプ54pを用いて、前処理が終わった原水をROモジュール54m内に供給する。ROモジュール54mは、原水内に含まれる無機イオン全般を除去する。ROモジュール54mでの処理を終えたRO水(原水の15〜48%程度)は、RO水供給ユニット55に送られ、ROモジュール54mでの処理によって生成されたRO排水は、一部(原水の5〜80%程度、「循環水」とも呼ばれる)がROポンプ54pを介してROモジュール54m内に再投入され、他の一部(原水の5〜48%程度、「濃縮水」とも呼ばれる)が排水処理される。
RO水供給ユニット55は、RO水が貯留されるRO水タンク55tを有している。RO水タンク55t内には、UV照射装置55uが設けられていて、RO水にUV照射処理を行なえるようになっている。また、RO水タンク55tには、当該RO水タンク55t内のRO水の水位変化に依存して流入する外部空気中の浮遊菌やゴミを除去するために、エアーフィルタ55fが設けられている。
RO水タンク55tに貯留されたRO水は、送水ポンプ56を介して、UF57(ウルトラフィルタ、「限界濾過膜」とも呼ばれる)に送られる。UF57は、RO水から生物学的不純物を除去する。UF57によって生物学的不純物を除去されたRO水は、透析用水として、透析治療用の各種の医療機器に送られる。通常、それらの医療機器において、透析用水は36℃前後にまで加温されて、各種の透析治療に利用される。そして、透析用水は、医療機器循環後、UF58(ウルトラフィルタ、「限界濾過膜」とも呼ばれる)に戻ってきて、更にRO水タンク55tに戻される。
図12に示す以上のような人工透析用水製造装置は、すでに実用化されていて、透析治療のための人工透析用水を安定的に製造している。
その他、特許文献1は、人工透析用水中の細菌由来のDNA断片を簡単な設備、操作で効率よく除去できる方法及び浄化装置を提案している。
特開2010−279461
本件出願人は、図12に示す人工透析用水製造装置を製造する製造メーカーである。そして、本件発明者は、図12の人工透析用水製造装置を更に改良することについて、鋭意検討を重ねてきた。そして、特に寒冷地において、原水加温に関するエネルギー効率を改善する余地があることを見出した。
また、人工透析用水の温度が患者体温を超えてしまうと、当該患者が強い不快感を訴える(暑がる)ということが分かっている。従って、人工透析用水の温度は、36℃程度であることが望ましい。このためには、図12に示す人工透析用水製造装置では、装置内のポンプ(原水ポンプ52、ROポンプ54p、送水ポンプ)の動作熱を考慮して、原水タンク51内の原水の温度を35℃以下に維持することが望ましい。
従来は、原水タンク51内の原水の温度が35℃を超えた場合に、原水タンク51に接続された排出管(不図示)から当該原水を廃棄して、新たな原水を追加することで原水タンク51内の原水の温度を維持していた。しかしながら、この方法では、有意な量の原水が無駄になる。
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、原水加温に関するエネルギー効率が改善され、且つ、原水の冷却をも効果的に実施できる人工透析用水製造装置を提供することである。また、本発明によって製造されるRO水は、人工透析用水に限定されず、器具洗浄用水、検査用水、手洗い用水、調剤用水、等としても利用できる。すなわち、本発明は、広くは、原水加温に関するエネルギー効率が改善され、且つ、原水の冷却をも効果的に実施できる水処理装置を提供することである。
本発明は、原水が貯留される原水タンクと、前記原水タンク内の原水を循環させながら当該原水の温度を制御する熱交換装置と、前記原水タンク内の調温された原水を前処理する前処理ユニットと、前記前処理ユニットによって前処理された原水に対して逆浸透膜を用いて当該原水をRO水とRO排水とに分離するROモジュールと、を備え、前記熱交換装置は、熱源として、前記RO排水の熱と、外気の熱と、を切り替え利用可能なヒートポンプチラーを有していることを特徴とする水処理装置である。
本発明によれば、熱交換効率に優れたヒートポンプチラーを採用して、従来は単純に排水処理されていたRO排水の熱を原水の加温のために活用することにより、従来の電気ヒータによる原水加温と比較して、原水加温に関するエネルギー効率を改善することができる。
また、本発明のヒートポンプチラーは、例えばRO排水が供給されない状態では、熱源として外気(の熱)を利用することができるため、ROモジュールが運転しているか停止しているかに関わらず、極めて効率の良い原水加温を実現することができる。
原水タンク内の原水の温度は、後続の処理過程で原水中のシリカ成分等が析出することがないよう、20℃以上、好ましは25℃以上、に加温することが一般的である。一方、人工透析用水としての用途を意識して、RO水の温度を36℃未満に抑えるためには、原水タンク内の原水の温度は、35℃以下であることが好ましい。
もっとも、水道水が原水として利用される場合、原水の温度が最初から適温で、ヒートポンプチラーによる調温を必要としない場合がある。このような場合には、本発明の熱交換装置は、作動の必要性がない。従って、例えば、前記原水タンク内の原水の温度を測定する温度センサが更に設けられ、当該温度センサによって測定される原水の温度が所定範囲内、例えば25℃〜33℃である時には、前記熱交換装置は作動しないようになっていることが好ましい。
更に、例えば、前記熱交換装置への前記RO排水の供給を制御するRO排水開閉弁と、前記熱交換装置を迂回して前記RO排水を排水するバイパス経路と、前記バイパス経路への前記RO排水の供給を制御するバイパス開閉弁と、を更に備え、前記温度センサによって測定される原水の温度が第1所定値未満である時に、前記RO排水開閉弁が開放されて、前記パイパス開閉弁が遮断されるようになっており、前記温度センサによって測定される原水の温度が第2所定値以上である時に、前記RO排水開閉弁が遮断されて、前記パイパス開閉弁が開放されるようになっていることが好ましい。
ここで、第1所定値と第2所定値との間のマージンは、ヒートポンプチラーの動作におけるヒステリシス防止の観点で定められることが好ましく、例えば、ターゲット温度を挟んで2℃(−1℃〜+1℃)程度であることが好ましい。
また、前記熱交換装置へ前記RO排水が供給されない時、具体的には例えば前記熱交換装置への前記RO排水の流量を検出するセンサの出力が所定値未満である時、前記熱交換装置は、熱源として外気(の熱)を利用するようになっていることが好ましい。
本発明によれば、熱交換効率に優れたヒートポンプチラーを採用して、従来は単純に排水処理されていたRO排水の熱を原水の加温のために活用することにより、従来の電気ヒータによる原水加温と比較して、原水加温に関するエネルギー効率を改善することができる。また、本発明のヒートポンプチラーは、例えばRO排水が供給されない状態では、熱源として外気(の熱)を利用することができるため、ROモジュールが運転しているか停止しているかに関わらず、極めて効率の良い原水加温を実現することができる。
本発明の一実施形態に係る水処理装置の概略説明図である。 図1の水処理装置の熱交換装置の詳細を示す概略図である。 RO排水熱交換器作動時の各弁の開閉状態を示す概略図である。 RO排水熱交換器非作動時の各弁の開閉状態を示す概略図である。 各弁の動作状態について纏めた図表である。 熱交換装置内の複数の弁の配置例を示す図であり、RO排水が供給されていて、当該RO排水によって原水の加温がなされる場合の各熱媒体経路を示している。 図6と同様の図であり、RO排水が供給されていない状態で、外気(空気)によって原水の加温がなされる場合の各熱媒体経路を示している。 図6と同様の図であり、RO排水が供給されていて、当該RO排水によって原水の冷却がなされる場合の各熱媒体経路を示している。 図6と同様の図であり、RO排水が供給されていない状態で、外気(空気)によって原水の冷却がなされる場合の各熱媒体経路を示している。 図6乃至図9に示した熱交換装置内の各弁を含む各構成要素の動作表の一例である。 図6乃至図9に示した各弁の動作状況について、図5に対応させた図表である。 従来の人工透析用水製造装置の概略説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る水処理装置の概略説明図である。図1に示すように、本実施形態の水処理装置10は、原水が貯留されると共に当該原水を加温する加温ヒータ11hが設けられた原水タンク11と、原水タンク11内の原水を循環させながら当該原水の温度を制御する熱交換装置32と、原水タンク11内の調温された原水を前処理する前処理ユニット13と、前処理ユニット13によって前処理された原水に対して逆浸透膜(ROM)を用いて当該原水をRO水とRO排水とに分離するROモジュール15mと、を備えている。
本実施形態では、原水として水道水が用いられるようになっている。水道水である原水は、原水タンク11において貯留されるようになっている。原水タンク11には原水タンク温度センサ21が設けられている。また、本実施形態では、原水タンク11の底部から導出されて、原水循環ポンプ33及び熱交換装置32を介して、原水タンク11に再度戻ってくる原水循環経路31が形成されている。
図2は、図1の水処理装置10の熱交換装置32の詳細を示す概略図である。図2に示すように、熱交換装置32は、原水と第1熱媒体との熱交換を担う原水熱交換器41と、第1熱媒体と第2熱媒体との熱交換を担うヒートポンプチラー42と、第2熱媒体と外気との熱交換を担う外気熱交換器43(例えばフィンチューブ熱交換器ファン)と、第2熱媒体とRO排水との熱交換を担うRO排水熱交換器20と、RO排水の流量(流入量)を検出するRO排水流量センサ45と、を有している。
ヒートポンプチラー42において第1熱媒体と熱交換される第2熱媒体は、熱交換装置32内の複数の弁の切替制御によって(図6乃至図11参照)、外気熱交換器43を循環する経路と、RO排水熱交換器20を循環する経路と、のいずれかを循環するようになっている。
本実施形態の熱交換装置32及び/または加温ヒータ11hは、原水タンク温度センサ21によって測定される水道水の温度が25℃〜33℃である時には、作動しないようになっている。
一方、原水タンク温度センサ21によって測定される水道水の温度が25℃未満である時には、本実施形態の熱交換装置32はヒートポンプとして機能して、原水タンク11内の原水の温度を25℃に加温するようになっている。この加温制御は、熱交換装置32単独で実現してもよいし(その場合、加温ヒータ11hを設けることが不要となる)、加温ヒータ11hとの組合わせによって実現してもよい。
逆に、原水タンク温度センサ21によって測定される水道水の温度が33℃を超えている時には、本実施形態の熱交換装置32はチラーとして機能して、原水タンク11内の原水の温度を33℃未満に冷却するようになっている。
図1に戻って、25℃〜33℃に調温された原水は、原水ポンプ12によって前処理ユニット13に送られるようになっている。前処理ユニット13は、プレフィルタ13aと、軟水装置13bと、カーボンフィルタ13cと、を当該順序で有している。プレフィルタ13aは、主として原水中の不純物(ゴミ)を濾過するようになっており、軟水装置13bは、主として原水中のカルシウムイオン(Ca2+ )及びマグネシウムイオン(Mg2+ )を除去するようになっており、カーボンフィルタ13cは、主として原水中の塩素イオン(Cl- )を除去するようになっている。
前処理ユニット13での前処理が終わった原水は、ROユニット14(逆浸透膜処理装置)に送られるようになっている。ROユニット14は、ROポンプ14pを用いて、前処理が終わった原水をROモジュール14m内に供給するようになっている。ROモジュール14mは、原水内に含まれる無機イオン全般を除去するようになっている。ROモジュール14mでの処理を終えたRO水(原水の15〜48%程度)は、RO水供給ユニット15に送られるようになっており、ROモジュール14mでの処理によって生成されたRO排水は、一部(原水の5〜80%程度、「循環水」とも呼ばれる)がROポンプ14pを介してROモジュール14m内に再投入されるようになっており、他の一部(原水の5〜48%程度、「濃縮水」とも呼ばれる)が排水処理されるようになっている。
RO水供給ユニット15は、RO水が貯留されるRO水タンク15tを有している。RO水タンク15t内には、UV照射装置15uが設けられていて、RO水にUV照射処理を行なえるようになっている。また、RO水タンク15tには、当該RO水タンク15t内のRO水の水位変化に依存して流入する外部空気中の浮遊菌やゴミを除去するために、エアーフィルタ15fが設けられている。
RO水タンク15tに貯留されたRO水は、送水ポンプ16を介して、UF17(ウルトラフィルタ、「限界濾過膜」とも呼ばれる)に送られるようになっている。UF17は、RO水から生物学的不純物を除去するようになっている。UF17によって生物学的不純物を除去されたRO水は、透析用水として、透析治療用の各種の医療機器(不図示)に送られるようになっている。通常、それらの医療機器において、透析用水は各種の透析治療に利用される。そして、透析用水は、医療機器循環後、UF18(ウルトラフィルタ、「限界濾過膜」とも呼ばれる)に戻ってきて、更にRO水タンク15tに戻されるようになっている。
本実施形態では、熱交換装置32によって原水が25℃〜33℃に調温されるため、RO排水の温度も25℃〜33℃程度である。そこで、本実施形態による熱交換装置32は、当該RO排水の熱を利用して、原水タンク11内の原水を調温するようになっている。
また、図3及び図4に示すように、RO排水熱交換器20にRO排水を供給するための供給経路上に、当該RO排水の供給を制御するRO排水入口開閉弁22が設けられている。そして、RO排水熱交換器20を迂回してRO排水を排水するバイパス経路23と、バイパス経路23へのRO排水の供給を制御するバイパス開閉弁24と、が設けられている。また、本実施形態では、RO排水熱交換器20を出たRO排水を排水処理装置(不図示)へと供給するための供給経路上に、RO排水出口開閉弁26が設けられている。
そして、本実施形態では、原水タンク温度センサ21によって測定される原水の温度が例えば24℃未満である時には、制御部27の制御により、RO排水入口開閉弁22及びRO排水出口開閉弁26が開放されて、パイパス開閉弁24が遮断されるようになっており、原水タンク温度センサ21によって測定される原水の温度が例えば26℃以上である時には、RO排水入口開閉弁22及びRO排水出口開閉弁26が遮断されて、パイパス開閉弁24が開放されるようになっている。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
例えば9℃の水道水である原水が、原水タンク11において貯留されるとする。当該原水は、原水循環ポンプ33の駆動により、原水タンク11の底部から導出された原水循環経路31を通って、熱交換装置32に至る。
この時、図3に示すように、原水タンク温度センサ21によって測定される原水の温度は24℃未満であるため、RO排水入口開閉弁22及びRO排水出口開閉弁26が開放されて、且つ、パイパス開閉弁24が遮断されて、RO排水がRO排水熱交換器20に送られる。例えば、熱交換装置32は、25℃程度のRO排水の熱によって、RO排水熱交換器20、ヒートポンプチラー42及び原水熱交換器41を介して、9℃の水道水を一次加温する。そして、原水タンク11の加温ヒータ11hが、原水の温度を更に25℃にまで加温する。
この時、RO排水が熱交換装置32に供給されない場合には(例えばRO排水流量センサ45の出力が所定値未満である場合には)、熱交換装置32は、外気(の熱)によって、外気熱交換器43、ヒートポンプチラー42及び原水熱交換器41を介して、9℃の水道水を一次加温する。そして、原水タンク11の加温ヒータ11hが、原水の温度を更に25℃にまで加温する。
あるいは、35℃の水道水である原水が、原水タンク11において貯留されるとする。当該原水は、原水循環ポンプ33の駆動により、原水タンク11の底部から導出された原水循環経路31を通って、熱交換装置32に至る。そして、熱交換装置32は、RO排水熱交換器20、ヒートポンプチラー42及び原水熱交換器41を介して、25℃程度のRO排水と熱交換することによって(RO排水に放熱することによって)、35℃の水道水を33℃未満に冷却する。
この時、RO排水が熱交換装置32に供給されない場合には(例えばRO排水流量センサ45の出力が所定値未満である場合には)、熱交換装置32は、外気(の熱)によって、外気熱交換器43、ヒートポンプチラー42及び原水熱交換器41を介して、35℃の水道水を33℃未満に冷却する。
25℃〜33℃に調温された原水は、原水ポンプ12によって前処理ユニット13に送られる。前処理ユニット13において、プレフィルタ13aが、主として原水中の不純物(ゴミ)を濾過して除去し、軟水装置13bが、主として原水中のカルシウムイオン(Ca2+ )及びマグネシウムイオン(Mg2+ )を除去し、カーボンフィルタ13cが、主として原水中の塩素イオン(Cl- )を除去する。
前処理ユニット13での前処理が終わった原水は、ROユニット14(逆浸透膜処理装置)に送られる。ROユニット14は、ROポンプ14pを用いて、前処理が終わった原水をROモジュール14m内に供給する。ROモジュール14mは、原水内に含まれる無機イオン全般を除去する処理を実施し、ROモジュール14mでの処理を終えたRO水(原水の15〜48%程度)は、RO水供給ユニット15に送られる。
一方、ROモジュール14mでの処理によって生成されたRO排水は、一部(原水の5〜80%程度、「循環水」とも呼ばれる)がROポンプ14pを介してROモジュール14m内に再投入され、他の一部(原水の5〜48%程度、「濃縮水」とも呼ばれる)が前述のようにRO排水熱交換器20に送られる。
より詳細には、図3に示すように、原水タンク温度センサ21によって測定される原水の温度が第1所定値未満、例えば24℃未満、である時には、RO排水入口開閉弁22及びRO排水出口開閉弁26が開放されて、且つ、パイパス開閉弁24が遮断されて、RO排水が熱交換装置20に送られる。例えば、25℃程度のRO排水の熱によって、9℃の水道水を一次加温することができる。
これに対して、原水タンク温度センサ21によって測定される原水の温度が第2所定値以上、例えば26℃以上、である時には、原水の加温の必要性がないため、本実施形態では、図4に示すように、RO排水入口開閉弁22及びRO排水出口開閉弁26が遮断されて、且つ、パイパス開閉弁24が開放されて、RO排水がパイパス経路23を介して排水処理される。
さて、RO水供給ユニット15では、RO水タンク15tにRO水が貯留される。必要に応じて、UV照射装置15uによってUV照射処理が行なわれる。
その後、RO水タンク15tに貯留されたRO水は、送水ポンプ16を介して、UF17(ウルトラフィルタ)に送られる。UF17は、RO水から生物学的不純物を除去する。UF17によって生物学的不純物を除去されたRO水は、例えば透析用水として、透析治療用の各種の医療機器(不図示)に送られる。当該透析用水は、医療機器循環後、UF18(ウルトラフィルタ)に戻ってきて、更にRO水タンク15tに戻される。
以上の通り、本実施形態によれば、熱交換効率に優れたヒートポンプチラー42を採用して、従来は単純に排水処理されていたRO排水の熱を原水の加温のために活用することにより、従来の電気ヒータによる原水加温と比較して、原水加温に関するエネルギー効率を改善することができる。
また、本実施形態によれば、ヒートポンプチラー42は、例えばRO排水が供給されない状態では、熱源として外気(の熱)を利用することができるため、ROユニット14が運転しているか停止しているかに関わらず、極めて効率の良い原水加温を実現することができる。
なお、本実施形態の水処理装置10は、消毒運転を実施することも可能である。消毒運転は、熱水や薬液を用いて行なわれ得る。消毒運転実施中は、熱交換装置32を作動させる必要がないため、RO排水はバイパス経路23を介して排水処理される。
以上に説明した各運転状態におけるRO排水入口開閉弁22、RO排水出口開閉弁26及びパイパス開閉弁24の動作状態を、図5に纏めて示す。
更に、熱交換装置32内の複数の弁の配置例を、図6乃至図9に示す。図6は、RO排水が供給されていて、当該RO排水によって原水の加温がなされる場合の各熱媒体経路を示しており、図7は、RO排水が供給されていない状態で、外気(空気)によって原水の加温がなされる場合の各熱媒体経路を示しており、図8は、RO排水が供給されていて、当該RO排水によって原水の冷却がなされる場合の各熱媒体経路を示しており、図9は、RO排水が供給されていない状態で、外気(空気)によって原水の冷却がなされる場合の各熱媒体経路を示している。
図10は、図6乃至図9に示した熱交換装置32内の各弁を含む各構成要素の動作表の一例である。更に、図11は、図6乃至図9に示した各弁の動作状況について、図5に対応させた表である。
10 水処理装置
11 原水タンク
11h 加温ヒータ
12 原水ポンプ
13 前処理ユニット
13a プレフィルタ
13b 軟水装置
13c カーボンフィルタ
14 ROユニット
14p ROポンプ
14m ROモジュール
15 RO水供給ユニット
15t RO水タンク
15u UV照射装置
15f エアーフィルタ
16 送水ポンプ
17 UF(ウルトラフィルタ)
18 UF(ウルトラフィルタ)
20 RO排水熱交換器
21 原水タンク温度センサ
22 RO排水入口開閉弁
23 バイパス経路
24 バイパス開閉弁
26 RO排水出口開閉弁
31 原水循環経路
32 熱交換装置
33 原水循環ポンプ
41 原水熱交換器
42 ヒートポンプチラー
43 外気熱交換器
45 RO排水流量センサ
51 原水タンク
51h 加温ヒータ
52 原水ポンプ
53 前処理ユニット
53a プレフィルタ
53b 軟水装置
53c カーボンフィルタ
54 ROユニット
54p ROポンプ
54m ROモジュール
55 RO水供給ユニット
55t RO水タンク
55u UV照射装置
55f エアーフィルタ
56 送水ポンプ
57 UF(ウルトラフィルタ)
58 UF(ウルトラフィルタ)

Claims (5)

  1. 原水が貯留される原水タンクと、
    前記原水タンク内の原水を循環させながら当該原水の温度を制御する熱交換装置と、
    前記原水タンク内の調温された原水を前処理する前処理ユニットと、
    前記前処理ユニットによって前処理された原水に対して逆浸透膜を用いて当該原水をRO水とRO排水とに分離するROモジュールと、
    を備え、
    前記熱交換装置は、熱源として、前記RO排水の熱と、外気の熱と、を切り替え利用可能なヒートポンプチラーを有している
    ことを特徴とする水処理装置。
  2. 前記熱交換装置は、前記原水タンク内の原水を25℃〜33℃の範囲に調温するようになっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記原水タンク内の原水の温度を測定する温度センサ
    を更に備え、
    前記温度センサによって測定される原水の温度が所定範囲内である時には、前記熱交換装置は作動しないようになっている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の水処理装置。
  4. 前記熱交換装置への前記RO排水の供給を制御するRO排水開閉弁と、
    前記熱交換装置を迂回して前記RO排水を排水するバイパス経路と、
    前記バイパス経路への前記RO排水の供給を制御するバイパス開閉弁と、
    を更に備え、
    前記温度センサによって測定される原水の温度が第1所定値未満である時に、前記RO排水開閉弁が開放されて、前記パイパス開閉弁が遮断されるようになっており、
    前記温度センサによって測定される原水の温度が第2所定値以上である時に、前記RO排水開閉弁が遮断されて、前記パイパス開閉弁が開放されるようになっている
    ことを特徴とする請求項3に記載の水処理装置。
  5. 前記熱交換装置へ前記RO排水が供給されない時、前記熱交換装置は、熱源として外気の熱を利用するようになっている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水処理装置。
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