JP6072512B2 - 容器入り歯磨組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、容器に収容されている容器入り歯磨組成物に関する。
通常、歯磨組成物は、吐出口が形成されたチューブ状の容器に格納されており、使用時にかかる容器の本体を押圧することで、内容物の歯磨組成物を吐出口から取り出すことができる。そして、歯磨組成物には、所望の効果を発揮し得るよう、種々の薬効成分が含まれている。こうした薬効成分は、場合によっては容器に付着して吐出した組成物中における濃度が低下するおそれがあるため、これを防止すべく種々の研究がなされている。
例えば、特許文献1には、ビタミンE又はその誘導体、アニオン性界面活性剤、及び研磨剤を含有する歯磨剤組成物が開示されており、特定のポリオキシエチレンアルキルエーテルとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を特定の量比で含有することによって、ビタミンE等の容器への吸着抑制を図っている。また、特許文献2には、トリクロサン及び/又はイソプロピルメチルフェノールを含有する歯磨剤組成物が開示されており、カチオン性界面活性剤と特定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を特定の量比で含有することによって、トリクロサン等の容器への吸着抑制を図っている。
一方、特許文献3には、口腔内においてビタミンEニコチン酸エステルの吸収を促進させるにあたり、アルキル硫酸ナトリウムと、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルやポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のいずれかの非イオン界面活性剤を共存させる技術が開示されている。
特開2005−247786号公報 特開2005−179266号公報 特開昭58−96012号公報
しかしながら、特許文献1、2のように、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を用いる場合、起泡性が不十分となるおそれがある。また、特許文献3のように、アルキル硫酸ナトリウムと、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルやポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤を単独で併用したとしても、薬効成分の容器への吸着の抑制と良好な起泡性の両方を兼ね備えた組成物を得るには至っていない。
したがって、本発明は、薬効成分の容器への吸着を有効に防止しつつ、良好な起泡性を兼ね備えた容器入り歯磨組成物に関する。
そこで本発明者は、歯磨組成物をポリエチレン製の最内層を備えた容器に格納すると、特定の油溶性薬効成分の吸着を生じ、保存後の組成物中の該成分の含有量が減少していることに着目し、特定量のアニオン界面活性剤とポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有し、かつポリオキシエチレン硬化ヒマシ油と特定の質量比となるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含有することにより、かかる容器への吸着を有効に防止するとともに、良好な起泡性を兼ね備えることができる歯磨組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(E):
(A)トコフェロール、トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分
(B)アニオン性界面活性剤 0.3質量%以上2質量%以下
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.15質量%以上5質量%以下
(D)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(E)水
を含有し、成分(C)と成分(D)の含有量の質量比((C)/(D))が0.2以上5以下である、ポリエチレン製の最内層を備えた容器に収容されている容器入り歯磨組成物に関する。
本発明の容器入り歯磨組成物によれば、油溶性薬効成分がポリエチレン製の最内層を備えた容器へ吸着するのを有効に防止し、保存後の組成物中の油溶性薬効成分の含有量が減少することを防止することができるとともに、優れた起泡性を発揮することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の容器入り歯磨組成物は、ポリエチレン製の最内層を備えた容器に収容されており、トコフェロール、トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分(A)を含有する。かかる成分(A)の油溶性薬効成分を含有する歯磨組成物は、最内層がポリエチレン製である容器に格納すると、保存後の成分(A)の含有量が減少するおそれがある。これは、最内層に近い位置に存在する組成物や、ポリエチレン層の厚さが厚い場合に、成分(A)の含有量の減少傾向があることから、成分(A)がポリエチレンと親和性が高いために容器の最内層に吸着しやすいために、組成物中における成分(A)の濃度の低下を招くと考えられる。本発明の容器入り歯磨組成物は、成分(A)の濃度の低下を有効に防止することができる。
成分(A)のトコフェロールとしては、酢酸dl-α-トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールが挙げられる。
成分(A)のトリクロサンは、広範囲な抗菌スペクトルをもつハロゲン化ジフェニルエーテル型の殺菌剤であり、化学名は2',4,4'−トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニルエーテルであって、例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社からイルガケアMPの商品名で販売されている。成分(A)のイソプロピルメチルフェノールは、1−ヒドロキシ−4−イソプロピル−3−メチルフェノールであり、例えば、商品名ビオゾームとして大阪化成株式会社から販売されている。
イソプロピルメチルフェノールは、3−メチル−4−イソプロピルフェノール、シメン−5−オールとも称される。
成分(A)の含有量は、かかる成分による薬効効果を十分に得る観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.02質量%以上である。成分(A)の含有量は、組成物の良好な安定性を確保する観点、及び組成物の味や刺激などの使用感の観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、さらに好ましくは1質量%以下である。また、成分(A)の含有量は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは0.01〜2質量%であり、より好ましくは0.02〜1.5質量%であり、さらに好ましくは0.02〜1質量%である。
本発明の容器入り歯磨組成物は、アニオン性界面活性剤(B)を0.3質量%以上2質量%以下含有する。かかる成分(B)を含有することにより、良好な起泡性や泡質、優れた洗浄性を確保することができる。成分(B)のアニオン性界面活性としては、例えば、アシルグルタミン酸ナトリウム、アシルサルコシンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、アルキルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、高級脂肪酸スルホン化モノグリセリド塩、イセチオン酸の脂肪酸エステル塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩、ポリオキシエチレンモノアルキルリン酸塩等が挙げられる。これらアニオン界面活性剤の疎水基のアルキル基及びアシル基は、炭素数6〜18であることが好ましく、炭素数10〜14であることがより好ましい。また、ナトリウム塩であることが好ましい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、起泡性及び低刺激性等の観点から、アシルアミノ酸塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩及びアルキル硫酸エステル塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましく、入手容易性等の観点から、アルキル硫酸エステル塩がさらに好ましい。
成分(B)の含有量は、良好な起泡性を確保する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、0.3質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以上である。成分(B)の含有量は、製造時の脱泡性の観点、及び適度な起泡性の観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、2質量%以下であって、好ましくは1.8質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下である。また、成分(B)の含有量は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、0.3〜2質量%であって、好ましくは0.5〜1.8質量%であり、より好ましくは0.5〜1.5質量%である。
本発明の容器入り歯磨組成物は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(C)を0.2質量%以上5質量%以下含有する。成分(C)のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油をかかる量で含有することにより、成分(A)の容器への吸着を有効に防止しつつ、後述する成分(D)との併用により、良好な起泡性を保持しながら低温下における粘度上昇を抑制することができる。成分(C)におけるエチレンオキサイド(EO)の平均付加モル数は、成分(A)の容器への吸着を防止しつつ良好な起泡性を確保する観点、及び低温下における粘度安定性を付与する観点から、好ましくは15〜80であり、より好ましくは20〜60であり、さらに好ましくは25〜50である。
成分(C)の含有量は、成分(A)の容器への吸着を有効に防止する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、0.15質量%以上であって、好ましくは0.2質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上である。成分(C)の含有量は、成分(D)との併用により良好な起泡性を保持し、低温下における粘度上昇を抑制する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、5質量%以下であって、好ましくは3質量%以下である。また、成分(C)の含有量は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、0.15〜5質量%であって、好ましくは0.2〜3質量%であり、より好ましくは0.3〜3質量%である。
本発明の容器入り歯磨組成物は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(D)を含有する。かかる成分(D)を成分(C)と併用して含有することにより、成分(A)の容器への吸着を有効に防止して、歯磨組成物中の成分(A)の含有量の減少を防止しつつ、優れた起泡性をもたらすことができ、また低温下における粘度安定性を高めることができる。成分(D)は、炭素数8〜22の脂肪酸のエステルであることが好ましく、炭素数12〜20の脂肪酸のエステルであることがより好ましく、炭素数16〜20の脂肪酸のエステルであることがさらに好ましい。また、成分(D)におけるエチレンオキサイドの平均付加モル数は、好ましくは2〜40であり、より好ましくは5〜30であり、さらに好ましくは15〜25である(実施例:20)。さらに、成分(D)のHLBは、好ましくは8〜20であり、より好ましくは10〜18である。
なお、HLB(親水性−親油性のバランス〈Hydrophilic-Lypophilic Balance〉)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、成分(D)のHLBについては、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。
成分(D)としては、より具体的には、例えば、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノミリスチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、優れた起泡性を発揮しつつ低温安定性を高める観点から、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンがより好ましい。
成分(C)と成分(D)の含有量の質量比((C)/(D))は、成分(A)の容器への吸着を有効に防止し、保存後の組成物中の成分(A)の含有量の低下を抑制しながら優れた起泡性と良好な低温安定性を兼ね備える観点から、0.2以上であって、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは0.7以上である。成分(C)と成分(D)の含有量の質量比((C)/(D))は、保存後の組成物中の成分(A)の含有量の低下を抑制しながら起泡性を確保する観点から、5以下であって、好ましくは4以下であり、さらに低温環境下における粘度の上昇を抑制する観点から2以下が好ましく、1.7以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましい。また、成分(C)と成分(D)の含有量の質量比((C)/(D))は、0.2〜5であって、好ましくは0.5〜4であり、より好ましくは0.5〜2であり、さらに好ましくは0.5〜1.7であり、またさらに好ましくは0.7〜1.5である。
また、成分(D)の含有量は、優れた起泡性を発揮しつつ低温における粘度上昇を抑制する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.15質量%以上であり、さらに好ましくは0.3質量%以上である。成分(C)の含有量は、成分(D)と併用した場合にも十分な泡立ちと低温における粘度上昇を抑制する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下である。また、成分(D)の含有量は、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.15〜3質量%であり、さらに好ましくは0.3〜3質量%である。
本発明の容器入り歯磨組成物は、水(E)を含有する。本発明における成分(E)の水とは、歯磨き組成物に配合した精製水等だけでなく、例えば処方する際に用いる70%ソルビトール液のように、配合した各成分に含まれる水分をも含む、歯磨き組成物中に含まれる全水分を意味する。かかる成分(E)の含有量は、各成分を良好に分散又は溶解させる観点、及び容器からの吐出性を良好なものとする観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは18質量%以上であり、かかる水分含有量であっても、成分(A)の保存安定性を確保することができる。成分(E)の含有量は、口腔内での良好な分散性と良好な保形性を保持する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下である。また、成分(E)の含有量は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは15〜50質量%であり、より好ましくは18〜40質量%である。
なお、本発明の容器入り歯磨組成物中の水分量は、配合した水分量及び配合した成分中の水分量から計算によって算出することもできるが、例えばカールフィッシャー水分計で測定することができる。カールフィッシャー水分計としては、例えば、微量水分測定装置(平沼産業)を用いることができる。この装置では、歯磨組成物を5gとり、無水メタノール25gにより懸濁させ、この懸濁液0.02gを分取して水分量を測定することができる。
本発明の容器入り歯磨組成物は、さらに粘結剤(F)を含有することが好ましい。かかる成分(F)を含有することにより、組成物に適度な粘性を付与して良好な保形性をもたせ、チューブ容器やスクイズ容器などの押圧による吐出する容器であっても、吐出性を確保することができる。成分(F)としては、例えばアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて含有してもよい。なかでも、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン及びキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、2種以上を組み合わせて含有することがさらに好ましい。
成分(F)の含有量は、保存安定性、保形性及び吐出性を確保する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは0.3質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上である。成分(F)の含有量は、各成分を良好に分散又は溶解させる観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、さらに好ましくは1.2質量%以下である。また、成分(F)の含有量は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは0.3〜2質量%であり、より好ましくは0.5〜1.5質量%であり、さらに好ましくは0.5〜1.2質量%である。
本発明の容器入り歯磨組成物は、さらにプロピレングリコール、ポリエチレングリコール及び1,3-ブチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の多価アルコールを含有することが好ましい。かかる多価アルコールを含有することにより、低温環境下における粘度の上昇をさらに効果的に抑制することができる。なかでも、粘度の上昇をより効果的に抑制する観点からプロピレングリコールが好ましい。かかる多価アルコールの含有量は、低温における良好な粘度安定性を付与する観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上である。多価アルコールの含有量は、味と使用感の観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下である。また、かかる多価アルコールの含有量は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは1〜10質量%であり、より好ましくは2〜8質量%である。
本発明の容器入り歯磨組成物は、さらに糖アルコールを含有することが好ましい。かかる糖アルコールを含有することにより、成分(A)の安定性を高めることができるとともに、良好な使用感や清涼感、味等を付与することもできる。かかる糖アルコールとしては、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール、還元パラチノース、マルチトール、マンニトール等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、エリスリトール、キシリトール及びソルビトールから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
糖アルコールの含有量は、成分(A)の安定性をさらに高める観点、及び味の観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは40質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上である。糖アルコールの含有量は、溶解度と粘性のバランス又は保形性と口腔内での分散性の観点から、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは75質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下である。また、使用感や清涼感の観点、及び適度な構造粘性を付与する等の観点から、糖アルコール中におけるエリスリトール、還元パラチノース、マンニトールから選ばれる溶解度の低い糖アルコールの含有量の質量比(溶解度の低い糖アルコール/糖アルコール)は、好ましくは0.3〜1であり、より好ましくは0.5〜0.8である。
本発明の容器入り歯磨組成物は、成分(A)の安定性をさらに高める観点から、糖アルコールと多価アルコールの含有量の合計は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上であり、80質量%以下であり、より好ましくは75質量%以下であり、さらに好ましくは70質量%以下である。また、糖アルコールと多価アルコールの含有量の合計は、本発明の容器入り歯磨組成物中に、好ましくは40〜80質量%であり、より好ましくは50〜75質量%であり、さらに好ましくは60〜70質量%である。
本発明の容器入り歯磨組成物には、上記成分のほか、口腔組成物に使用可能なその他の成分、例えば、研磨剤、発泡助剤、フッ素イオン供給化合物、香料、pH調整剤、保存剤等を本発明の効果が阻害されない範囲で適宜含有させることができる。
本発明の容器入り歯磨組成物は、適宜用途に応じて、練歯磨き組成物、ゲル状歯磨き組成物とすることができる。
本発明の容器入り歯磨組成物は、常法にしたがって製造することができ、上記成分を適宜混合することにより得ることができる。また、例えば、成分(A)、成分(C)、成分(D)や香料等の油溶性の成分を予め混合し、別途成分(B)や水等の水溶性成分と残余の成分を適宜混合した後、これらを混合して得ることもできる。
本発明の容器入り歯磨組成物で用いる容器は、ポリエチレン製の最内層を備える。かかる容器は、格納された歯磨組成物の吐出性の観点から、肩部を介して吐出口が形成されてなるチューブ容器であることが好ましい。具体的には、かかる容器は容器本体及びキャップからなり、容器本体は吐出口と胴体部とを有する。胴体部は筒状の一端が融着されてなるとともに、胴体部の他端は肩部の外縁端部に連続しており、かかる肩部は中央から吐出口を突出して備えている。通常、容器本体の胴体部は多層構造を有しており、端部が融着されて歯磨組成物が充填される。容器本体の胴体部の端部における融着容易性の観点から、容器はポリエチレン製の最内層を備え、好ましくは低密度ポリエチレン製の最内層を備え、より好ましくは直鎖状低密度ポリエチレン製の最内層を備える。他の層としては、アルミニウム等の金属製の層、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂層、紙製の層等が挙げられる。本発明の容器のポリエチレン製の最内層の厚みは、50μm以上200μm以下であることが好ましく、70μm以上180μm以下であることが好ましい。
吐出口は筒状に突出しており、筒状の外周面にはキャップを装着するための係合部又は螺子溝が形成されている。キャップの内側には、吐出口の係合部と係合するための突起、又は吐出口の螺子溝と螺合するための螺子溝が形成された筒部を備え、吐出口はキャップとの係合又は螺合によって吐出口先端の開口を密封することができる。胴体部の他端に連続している肩部は、吐出口によりキャップと係合又は螺合させる観点、胴体部の立体性を確保する観点から、肩部の厚みは胴体部の厚みの3倍以上の厚みであることが好ましく、さらに、4倍以上の厚みであることが好ましく、肩部の成形性の観点から、0.8mm以上であることが好ましく、1mm以上であることが好ましく、1.2mm以上であることがさらに好ましく、使用性やコストの観点から2.5mm以下であることが好ましく、2mm以下であることが好ましい。本発明の歯磨組成物は、上述のように肩部が厚いポリエチレン製又は低密度ポリエチレン製であり、肩部の近傍において成分(A)が吸着されやすい容器においても、保存後の成分(A)の含有量の減少を抑制することができる。
上述のような容器に備えられたポリエチレン製の最内層又は肩部において、成分(A)の油溶性薬効成分が吸着され、組成物中の成分(A)の含有量が減少しやすいものの、本発明の容器入り歯磨組成物は、これを有効に防止しつつ、優れた起泡性を有し、かつ低温環境下においても組成物の粘度を安定性に保持することができる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の好ましい組成物を開示する。
[1]次の成分(A)〜(E):
(A)トコフェロール、トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分
(B)アニオン性界面活性剤 0.3質量%以上2質量%以下
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.15質量%以上5質量%以下
(D)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
(E)水
を含有し、成分(C)と成分(D)の含有量の質量比((C)/(D))が0.2以上5以下である、ポリエチレン製の最内層を備えた容器に収容されている容器入り歯磨組成物。
[2]成分(A)の含有量は、0.01質量%以上であって、好ましくは0.02質量%以上であり、2質量%以下であって、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下である上記[1]の容器入り歯磨組成物。
[3]成分(B)は、アシルグルタミン酸ナトリウム、アシルサルコシンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、アルキルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、高級脂肪酸スルホン化モノグリセリド塩、イセチオン酸の脂肪酸エステル塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩及びポリオキシエチレンモノアルキルリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくは疎水基のアルキル基及びアシル基の炭素数が6〜18であり、より好ましくはアシルアミノ酸塩、N−メチル長鎖アシルタウリンナトリウム塩及びアルキル硫酸エステル塩から選ばれる1種又は2種以上である上記[1]又は[2]の容器入り歯磨組成物。
[4]成分(B)の含有量は、0.5質量%以上であって、1.8質量%以下であり、好ましくは1.5質量%以下である上記[1]〜[3]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[5]成分(C)におけるエチレンオキシ基の平均付加モル数は、15〜80であって、好ましくは20〜60であり、より好ましくは25〜50である上記[1]〜[4]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[6]成分(C)の含有量は、0.2質量%以上であって、好ましくは0.3質量%以上であり、3質量%以下である上記[1]〜[5]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[7]成分(D)は、炭素数8〜22の脂肪酸のエステルであって、好ましくは炭素数12〜20の脂肪酸のエステルであり、より好ましくは炭素数16〜20の脂肪酸のエステルである上記[1]〜[6]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[8]成分(D)におけるエチレンオキシ基の平均付加モル数は、2〜40であって、好ましくは5〜30であり、より好ましくは15〜25である上記[1]〜[7]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[9]成分(D)のHLBは、8〜20であって、好ましくは10〜18である上記[1]〜[8]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[10]成分(D)は、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノミリスチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンから選ばれる1種又は2種以上であり、好ましくはモノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンである上記[1]〜[9]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[11]成分(C)と成分(D)の含有量の質量比((C)/(D))は、0.5以上であって、好ましくは0.7以上であり、4以下であって、好ましくは2以下であり、より好ましくは1.7以下であり、さらに好ましくは1.5以下である上記[1]〜[10]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[12]成分(D)の含有量は、0.1質量%以上であって、好ましくは0.15質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、5質量%以下であって、好ましくは3質量%以下である上記[1]〜[11]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[13]成分(E)の含有量は、15質量%以上であって、好ましくは18質量%以上であり、50質量%以下であって、好ましくは40質量%以下である上記[1]〜[12]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[14]さらに、(F)粘結剤を含有し、好ましくは成分(F)は、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン及びキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上である上記[1]〜[13]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[15]成分(F)の含有量は、0.3質量%以上であって、好ましくは0.5質量%以上であり、2質量%以下であって、好ましくは1.5質量%以下であり、より好ましくは1.2質量%以下である上記[14]の容器入り歯磨組成物。
[16]さらにプロピレングリコール、ポリエチレングリコール及び1,3-ブチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の多価アルコールを含有し、好ましくはプロピレングリコールを含有する上記[1]〜[15]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[17]前記多価アルコールの含有量は、1質量%以上であり、好ましくは2質量%以上であり、10質量%以下であり、好ましくは8質量%以下である上記[16]の容器入り歯磨組成物。
[18]さらに糖アルコールを含有し、好ましくは糖アルコールはエリスリトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトール、還元パラチノース、マルチトール、マンニトールから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはエリスリトール、キシリトール及びソルビトールから選ばれる1種又は2種以上である上記[1]〜[17]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[19]糖アルコールの含有量は、30質量%以上であって、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上であり、75質量%以下であって、好ましくは70質量%以下である上記[18]の容器入り歯磨組成物。
[20]糖アルコール中におけるエリスリトール、還元パラチノース、マンニトールから選ばれる糖アルコールの含有量の質量比(溶解度の低い糖アルコール/糖アルコール)は、0.3〜0.9であって、好ましくは0.5〜0.8である上記[18]又は[19]の容器入り歯磨組成物。
[21]容器は、ポリエチレン製の最内層を備え、好ましくは低密度ポリエチレン製の最内層を備え、より好ましくは直鎖状低密度ポリエチレン製の最内層を備える上記[1]〜[20]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
[22]容器は、肩部を介して吐出口が形成されてなるチューブ容器であり、肩部及び吐出口がポリエチレン製であり、好ましくは低密度ポリエチレン製であり、肩部の厚みは、好ましくは0.8mm以上であって、より好ましくは1mm以上であり、さらに好ましくは1.2mm以上であり、好ましくは2.5mm以下であって、より好ましくは2mm以下である上記[1]〜[21]いずれか1の容器入り歯磨組成物。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[実施例1〜6、比較例1〜3]
表1〜2に示す処方にしたがい、成分(C)と成分(D)が溶解するように60℃で溶解し、成分(A)と香料を添加して混合し油溶性混合物を得る。一方、成分(A)、成分(C)、成分(D)及び香料以外の成分を混合して水溶性混合物を得た。さらに、前述の油溶性混合物と水溶性混合物とを混合し、各歯磨組成物を調製した。また、容器としては、チューブ容器を用いた。チューブ容器の容器本体の胴体部は、最内層が直鎖状低密度ポリエチレンであって、最外層に印刷層(ニスを含む)を備え、印刷層/低密度ポリエチレン50μm/接着剤/高密度ポリエチレン80μm/接着剤/アルミニウム12μm/接着剤/ポリエチレンテレフタレート12μm/接着剤/直鎖状低密度ポリエチレン100μmで構成される、中間層にアルミニウム層を備える多層樹脂層からなるものであった。チューブ容器は、吐出口を一体に備える肩部を備え、肩部及び吐出口は低密度ポリエチレン製であり、肩部の厚みは平均1.3mmであった。なお、吐出口には螺子溝を備え、得られた歯磨組成物をかかる容器内に充填し、キャップを螺合して密封してから保存し、保存後に吐出口から吐出した歯磨組成物について、下記に示す方法にしたがって各成分の含有量及び粘度の評価を行った。泡立ちは、保存前の歯磨組成物について評価を行った。
結果を表1〜2に示す。
《酢酸dl−α−トコフェロール、トリクロサンの残存率》
調製した各歯磨組成物を、上記のチューブ容器に充填し、蓋を螺合して密封後、5℃、50℃の恒温槽にそれぞれ3週間保存した。保存後、50℃で保存した歯磨組成物を、チューブ容器の吐出口から約1gずつ連続3回押し出し、吐出量を足していき、約1g、約2g、約3gの3つの歯磨組成物とした。これら各々の歯磨組成物について、酢酸dl-α-トコフェロール、トリクロサンの量を各々HPLCにより測定し、前述の3つの組成物について測定し、1g当たりの含有量に換算して平均値を算出し、「50℃保存後の量」とした。
また、5℃で保存した歯磨組成物は、約20gを吐出口から吐出して除いた後に、約1gを吐出口から吐出し、測定用の歯磨組成物とした。そして、酢酸dl-α-トコフェロール、トリクロサンの量を各々HPLCにより測定し、歯磨組成物1g当たりの含有量を「5℃保存品の量」とした。
保存後の酢酸dl-α-トコフェロール、及びトリクロサンの残存率は、「50℃保存後の量」/「5℃保存後の量」で定義し、結果を表1〜2に示す。なお、HPLCの測定は以下の条件により行った。
<HPLC(高速液体クロマトグラフィー)の測定条件>
装置:日立高速液体クロマトグラム La chromElite
LiChromCART 125-4 Superspherspher100 RP-18(e)(Merck)
カラム温度:40℃
移動相:
トリクロサン:0.1w/v%リン酸含有メタノール(メタノール:水=8:2)
トコフェロール:0.1w/v%リン酸含有メタノール(メタノール:水=98:2)流量:1.0mL/Min
サンプル注入量:20μL
測定波長:
トリクロサン:250nm
トコフェロール:280nm
《泡立ち》
3名の専門パネルが、実施例と比較例の各1gの歯磨組成物を歯ブラシ(ディ−プクリーン 毛の硬さふつう コンパクトヘッド)にとり、約2分間ブラシングを行い、泡立ち(泡の量)を、下記の4段階の基準に従って評価した。表1〜2にこれら3名による評価の合計値を示す。
4:非常に泡の量が多い
3:泡の量が多い
2:泡の量は多くない
1:泡の量が少ない(泡立たない)
《低温及び室温での粘度》
歯磨組成物の粘度を以下の測定条件とし、5℃で測定した値を低温での粘度、25℃で測定した値を室温での粘度とし、下記の基準にしたがって評価した。なお、各温度の粘度の測定は、5℃は5℃で1週間保存後に測定し、25℃の粘度は25℃で24時間保存後に測定した。
測定機器 :ヘリパス型粘度計 DVR−B2(東機産業株式会社製)
測定ロータ :25℃ ロータT-C、5℃ ロータT−E
回転数:2.5rpm
測定時間 :60秒
Figure 0006072512
Figure 0006072512
表1〜2の結果によれば、成分(C)と成分(D)を含有しない比較例1は、泡立ちは非常に良好であるのに対して、成分(A)の保存後の残存率が低く、成分(D)を含有しない比較例2は、成分(A)の保存後の残存率が高いものの、歯磨き行為において口腔内での泡立ち性能に欠け、しかも低温において粘度が上昇した。また、成分(D)を含有するが、成分(C)を含有しない比較例3は、成分(A)の保存後の残存率が低く、十分な保存安定性は得られなかった。一方、実施例1〜6の組成物は、比較例1〜3の組成物に比して、成分(A)の油溶性薬効成分の保存後の残存率が高く、かつ泡立ちを確保することができた。また、実施例1〜5の歯磨組成物は、さらに、低温における粘度上昇を抑制しており、実施例1〜4の歯磨組成物は、成分(A)の保存後の残存率を高く維持しつつ、良好な泡立ち、及び低温における粘度上昇抑制の効果が高いことがわかる。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜():
    (A)トコフェロール、トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性薬効成分、
    (B)アニオン性界面活性剤 0.3質量%以上2質量%以下、
    (C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.15質量%以上5質量%以下、
    (D)エチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜40であるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
    (E)水
    (F)粘結剤 0.3〜2質量%
    を含有し、成分(C)と成分(D)の含有量の質量比((C)/(D))が0.2以上以下である、ポリエチレン製の最内層を備えた容器に収容されている容器入り歯磨組成物。
  2. 前記ポリエチレン製の最内層を備えた容器が、厚みが0.8mm以上2.5mm以下のポリエチレン製の肩部を介して吐出口が形成されてなるチューブ容器である請求項1に記載の容器入り歯磨組成物。
  3. 成分(E)の含有量が、15質量%以上50質量%以下である請求項1又は2に記載の容器入り歯磨組成物。
  4. 成分(F)が、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン及びキサンタンガムから選ばれる1種又は2種以上を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器入り歯磨組成物。
  5. さらに、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール及び1,3-ブチレングリコールから選ばれる1種又は2種以上の多価アルコールを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器入り歯磨組成物。
  6. さらに、糖アルコールを含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の容器入り歯磨組成物。
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