JP6394360B2 - 自己発泡性歯磨剤 - Google Patents
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Description
〔1〕
(A)重炭酸塩及び/又はセスキ炭酸塩を15〜40質量%含有する第1組成物と、これと分離された(B)有機酸を1〜20質量%含有する第2組成物とからなり、
前記第1組成物及び第2組成物中にそれぞれ(C)(C−1)無機増粘剤4.5〜9質量%及び(C−2)有機増粘剤0.5〜1.2質量%を合計含有量が5〜10質量%、かつ(C−1)/(C−2)が質量比として7.3〜10となるように配合してなり、
使用時に前記第1組成物と第2組成物とを接触させて発泡させることを特徴とする自己発泡性歯磨剤。
〔2〕
(A)成分の重炭酸塩及び/又はセスキ炭酸塩が、アルカリ金属重炭酸塩及び/又はアルカリ金属セスキ炭酸塩である〔1〕に記載の自己発泡性歯磨剤。
〔3〕
(B)成分の有機酸が、カルボン酸である〔1〕又は〔2〕に記載の自己発泡性歯磨剤。
〔4〕
(C−1)成分の無機増粘剤が、吸液量2〜5mL/gの増粘性シリカである〔1〕、〔2〕又は〔3〕に記載の自己発泡性歯磨剤。
〔5〕
(C−2)成分の有機増粘剤が、キサンタンガム、トラガントガム、グアガム、ヒドロキシプロピルグアガム、タラガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、クインスシードガム、タマリンドガム、ジェランガム、アラビアガム、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、セルロース、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシビニルポリマー、ゼラチン、カードラン、寒天、ペクチン、カゼインナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びプルランから選ばれる1種又は2種以上である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の自己発泡性歯磨剤。
〔6〕
(C−2)成分の有機増粘剤が、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム及びカルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる〔5〕に記載の自己発泡性歯磨剤。
〔7〕
第1組成物及び第2組成物が、それぞれB型粘度計で測定した粘度(25℃)が5〜150Pa・sのペースト状又はゲル状の組成物である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の自己発泡性歯磨剤。
〔8〕
互いに隔壁によって隔たれた2個の収容室を有すると共に、これら収容室と連通する1つの出口穴を有する容器の前記2個の収容室にそれぞれ〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の自己発泡性歯磨剤の第1組成物と第2組成物とを充填してなり、使用時に両組成物が前記1つの出口穴にて接触して発泡するようにした、容器入り自己発泡性歯磨剤。
本発明の自己発泡性歯磨剤において、第1組成物は、(A)重炭酸塩及び/又はセスキ炭酸塩を含有し、かつ後述の(C)(C−1)無機増粘剤及び(C−2)有機増粘剤を含有する。なお、この第1組成物に有機酸は配合されない。
具体的には、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、セスキ炭酸ナトリウム等が挙げられ、特に炭酸水素ナトリウムが好ましい。
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。これらは、1種を単独又は2種以上を組み合せて配合することができる。
なお、第1組成物の25℃におけるpHは好ましくは7〜10の範囲で調整され、この範囲内でpH調整剤を添加し得る。
本発明歯磨剤において、第2組成物は(B)有機酸を含有し、かつ後述の(C)(C−1)無機増粘剤及び(C−2)有機増粘剤を含有する。なお、この第2組成物には、水に可溶性の炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩は含有しない。
(C−1)無機増粘剤としては、増粘性シリカが好適である。増粘性シリカとしては、吸液量が好ましくは2.0〜5.0mL/g、より好ましくは2.0〜3.0mL/gの範囲の沈降性シリカ、火成性シリカなど、公知の製法で得られたシリカを用いることができる。なお、増粘性シリカは、上記のような吸液量を有し、微小で研磨性は低く研磨剤としては通常使用されない。研磨性シリカの吸液量は通常、2.0mL/g未満であり、増粘性シリカの吸液量とは相違する。
試料1.0gを清浄なガラス板上に量りとり、ミクロビュレットを用いて、42.5%グリセリンを少量ずつ滴下しながらステンレス製のへらで均一になるように試料を混合する。試料が一つの塊となり、へらでガラス板よりきれいに剥がれるようになるまでに要した液量(mL)を吸液量とした。
例えばアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル又はその塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のアシルサルコシン塩、α−オレフィンスルホン酸塩等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、アルキルグルコシド、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、酢酸ベタイン、イミダゾリニウムベタイン、アミドプロピルベンジルアンモニウム等が挙げられる。
界面活性剤の配合量は、通常、0.1〜5%である。
着色剤としては、赤色2号、赤色3号、赤色225号、赤色226号、黄色4号、黄色5号、黄色205号、青色1号、青色2号、青色201号、青色204号、緑色3号等の法定色素、ベニバナ色素、クチナシ色素、コチニール色素、アナトー色素、ベンガラ、雲母チタン、酸化チタン等が挙げられる。
この場合、第1組成物及び第2組成物の粘度は、それぞれ5〜150Pa・sであることが好ましく、より好ましくは10〜60Pa・s、更に好ましくは10〜40Pa・sである。歯ブラシでの使用性を考慮すると5Pa・s以上であることが好適であり、150Pa・s以下であることが、本発明の効果発現には有効である。
なお、上記粘度はB型粘度計によって測定した25℃における粘度である。
表1、2に示す組成の第1組成物、第2組成物の2剤型をそれぞれ通常の歯磨剤と同様に調製した。得られた第1、第2組成物の25℃における粘度は、それぞれ5〜150Pa・sの範囲内であり、第1組成物は25℃でのpH7〜10、第2組成物は25℃でのpH1〜5.5に調整した。
上記第1、第2組成物を、特開2013−124220号公報に記載されたような2つの収容室が同心円状に区画された筒状のチューブ状容器に充填し、使用時に押し出して(押し出した第1組成物と第2組成物との質量比は7:3〜4:6の範囲内)、前記第1組成物と第2組成物とを接触させて発泡させ、歯磨き時の起泡速度、泡の分散性と、歯磨き後のすすぎ性を下記方法で評価した。なお、比較例6以外の自己発泡性歯磨剤の歯ブラシに載る保形性は良好であった。結果を表1、2に併記した。
被検者として専門パネラー10人を対象に実施した。容器から歯磨剤を押し出し、歯ブラシ上に約1.5cm載せ、通常と同じように歯磨きし、歯磨き開始から5秒後の泡の量について、下記の判定基準に基づき判定した。10人の判定点の平均点を出し、下記の評価基準で評価した。
判定基準
5:泡が十分多いと感じる
4:泡がやや多いと感じる
3:どちらでもない
2:泡がやや少ないと感じる
1:泡が少ないと感じる
評価基準
◎:平均点が4.0点以上
○:平均点が3.0点以上4.0点未満
△:平均点が2.0点以上3.0点未満
×:平均点が2.0点未満
被検者として一般パネラー10人を対象に実施した。容器から歯磨剤を押し出し、歯ブラシ上に約1.5cm載せ、通常と同じように歯磨きし、歯磨き開始から5秒の間に、口腔内で泡が広がる感じについて、下記の判定基準に基づき判定した。10人の判定点の平均点を出し、下記の評価基準で評価した。
判定基準
5:泡の広がりが速いと感じる
4:泡の広がりがやや速いと感じる
3:どちらでもない
2:泡の広がりがやや遅いと感じる
1:泡の広がりが遅いと感じる
評価基準
◎:平均点が4.0点以上
○:平均点が3.0点以上4.0点未満
△:平均点が2.0点以上3.0点未満
×:平均点が2.0点未満
被検者として一般パネラー10人を対象に実施した。容器から歯磨剤を押し出し、歯ブラシ上に約1.5cm載せ、通常と同じように3分間歯磨きした後、20mlの水で5秒間洗口し、吐出した後の、口内の歯磨剤の残存感について、下記の判定基準に基づき判定した。10人の判定点の平均点を出し、下記の評価基準で評価した。
判定基準
5:歯磨剤の残存感を感じない
4:歯磨剤の残存感をほとんど感じない
3:歯磨剤の残存感をやや感じる
2:歯磨剤の残存感を感じる
1:歯磨剤の残存感を非常に感じる
評価基準
◎:平均点が4.0点以上
○:平均点が3.0点以上4.0点未満
△:平均点が2.0点以上3.0点未満
×:平均点が2.0点未満
(A)炭酸水素ナトリウム;三共精粉社製
(B)クエン酸;小松屋社製
(C)
(C−1)増粘性シリカ;吸液量:2.1〜2.7mL/g、DSLジャパン社製
(C−2)キサンタンガム;CPケルコ社製
(C−2)ポリアクリル酸ナトリウム;東亞合成社製
(C−2)カルボキシメチルセルロースナトリウム;ダイセル化学工業社製
Claims (8)
- (A)重炭酸塩及び/又はセスキ炭酸塩を15〜40質量%含有する第1組成物と、これと分離された(B)有機酸を1〜20質量%含有する第2組成物とからなり、
前記第1組成物及び第2組成物中にそれぞれ(C)(C−1)無機増粘剤4.5〜9質量%及び(C−2)有機増粘剤0.5〜1.2質量%を合計含有量が5〜10質量%、かつ(C−1)/(C−2)が質量比として7.3〜10となるように配合してなり、
使用時に前記第1組成物と第2組成物とを接触させて発泡させることを特徴とする自己発泡性歯磨剤。 - (A)成分の重炭酸塩及び/又はセスキ炭酸塩が、アルカリ金属重炭酸塩及び/又はアルカリ金属セスキ炭酸塩である請求項1記載の自己発泡性歯磨剤。
- (B)成分の有機酸が、カルボン酸である請求項1又は2記載の自己発泡性歯磨剤。
- (C−1)成分の無機増粘剤が、吸液量2〜5mL/gの増粘性シリカである請求項1、2又は3記載の自己発泡性歯磨剤。
- (C−2)成分の有機増粘剤が、キサンタンガム、トラガントガム、グアガム、ヒドロキシプロピルグアガム、タラガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、クインスシードガム、タマリンドガム、ジェランガム、アラビアガム、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、セルロース、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、カルボキシビニルポリマー、ゼラチン、カードラン、寒天、ペクチン、カゼインナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びプルランから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜4のいずれか1項記載の自己発泡性歯磨剤。
- (C−2)成分の有機増粘剤が、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム及びカルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる請求項5項記載の自己発泡性歯磨剤。
- 第1組成物及び第2組成物が、それぞれB型粘度計で測定した粘度(25℃)が5〜150Pa・sのペースト状又はゲル状の組成物である請求項1〜6のいずれか1項記載の自己発泡性歯磨剤。
- 互いに隔壁によって隔たれた2個の収容室を有すると共に、これら収容室と連通する1つの出口穴を有する容器の前記2個の収容室にそれぞれ請求項1〜7のいずれか1項記載の自己発泡性歯磨剤の第1組成物と第2組成物とを充填してなり、使用時に両組成物が前記1つの出口穴にて接触して発泡するようにした、容器入り自己発泡性歯磨剤。
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