JP4052739B2 - 歯磨剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は歯磨剤組成物に関し、さらに詳しくは、無水ケイ酸を基剤とし、キシリトールとグリセリンを含有する歯磨剤組成物であって、経時的安定性に優れた歯磨剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
無水ケイ酸は透明性及び口中分散性に優れた基剤として有用であり、それを含有させた歯磨剤組成物も多数提案され、実際に商品化されている。
また、キシリトールは近年食品添加物として認可されたことより、製剤の剤型として、チューインガムやキャンディなどに応用されてきている。キシリトールの齲蝕予防効果も学会誌等で多数報告されている。さらにグリセリンは、歯磨剤組成物を製造するにあたり、湿潤的役割として必要不可欠なものである。
キシリトールはグリセリンと同様に多価アルコールに属し、その溶解度は133.5g/100g(20℃)水で、相対湿度80%以上において約50%も吸湿をする。そのため、歯磨剤組成物の状態が悪化したり、糸引き性の問題が起こりやすいという欠点がある。また、製造直後から時間が経過するとキシリトール結晶が析出する傾向があるので、経時的に使用感が劣るという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、経時的に状態や使用感が悪化しない安定性に優れたキシリトール含有歯磨剤組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、無水ケイ酸を含有する歯磨剤組成物において、キシリトールとグリセリンを含有させることによって、経時的に状態の良好な安定性に優れた歯磨剤組成物が得られることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、無水ケイ酸を含有する歯磨剤組成物であって、歯磨剤組成物の全重量に基づいてキシリトールを20.0〜50.0重量%及びグリセリンを5.0〜25.0重量%含有することを特徴とする歯磨剤組成物に関する。
また、上記の歯磨剤組成物においてソルビトールと1−メントールを使用することで、1−メントールの清涼感を増強させることができることを見出した。よって、本発明はまた、上記の歯磨剤組成物において、さらにソルビトールと1−メントールを含有することを特徴とする歯磨剤組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の歯磨剤組成物は、その形態は特に限定されるものではないが、練歯磨剤、潤製歯磨剤、粉歯磨剤、液状歯磨剤、液体歯磨剤、水歯磨剤、洗口剤などの各種形態がある。
本発明の歯磨剤組成物に使用する無水ケイ酸の配合量は、特に制限されるものではないが、歯磨剤組成物の全重量に基づいて0.1〜30.0重量%が適当であり、好ましくは5.0〜20.0重量%、特に好ましくは5.0〜15.0重量%である。
本発明の歯磨剤組成物に使用する無水ケイ酸は、通常歯磨剤組成物に使用されているものが使用でき、それらは市場で一般に入手することができる。本発明においては、そのような市販品を使用することができる。
【0006】
本発明の歯磨剤組成物に使用するキシリトール及びグリセリンは、通常歯磨剤組成物に使用されているものが使用でき、それらは市場で一般に入手することができる。本発明においては、そのような市販品を使用することができる。
これらの歯磨剤組成物におけるキシリトールの配合量は、歯磨剤組成物の全重量に基づいて20.0〜50.0重量%が可能であるが、より好ましい安定な系は20.0〜30.0重量%で達成することができる。また、これらの歯磨剤組成物におけるグリセリンの配合量は、歯磨剤組成物の全重量に基づいて5.0〜25.0重量%が可能であるが、より好ましい安定な系では10.0〜20.0重量%とすることが適当である。
キシリトールが50.0重量%を超えて、且つグリセリンが5.0重量%未満であると歯磨剤としての使用感及び味が悪くなる場合があり、キシリトールが20.0重量%未満で、且つグリセリンが25.0重量%以上になると安定性が悪化する場合がある。
【0007】
上記キシリトールとグリセリンは歯磨剤中では湿潤剤としても作用する成分であるが、本発明の歯磨剤組成物は、上記成分の他に、歯磨剤組成物に通常使用される添加剤、例えば研磨剤、湿潤剤、増粘剤、発泡剤、可溶化剤、甘味剤、色素、溶剤、防腐剤、香料及び各種有効成分等を含有することができる。それらの配合量は、通常使用されている量でよい。これらの成分の具体例を下記に示す。
研磨剤;リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム等。
湿潤剤;ソルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、マルチトール等。
増粘剤;カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等。
発泡剤;ラウリル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルペンタイン酸、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等。
【0008】
可溶化剤;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル等。
腐蝕剤;パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等。
甘味剤;サッカリンナトリウム、ステビオサイド等。
溶 剤;水、エタノール等。
その他の成分;酢酸トコフェロール、イソプロピルメチルフェノール、塩化ナトリウム、アラントイン、グリチルリチン酸及びその塩類、フッ化物、クロルヘキシジン類、エデト酸塩、銅クロロフィリンナトリウム等。
【0009】
香料の分類としては天然香料と単体香料に大別される。天然香料には植物から得られる植物性香料と、動物から得られる動物性香料がある。また、単体香料には天然香料から単離される単離香料と各種の化学反応より合成される純合成香料とに分けられる。多くの場合、これらの香料を単独で用いても満足な香りが得られないので、実際には香料素材と一緒に配合し使用する。その香料を調合香料といい、一般的に歯磨剤組成物に使用する香料はこの調合香料を用いる。香料素材の1つとして1−メントールが挙げられる。
本発明の歯磨剤組成物において、1−メントールを使用する場合、1−メントールが発揮する清涼感を増強する観点からソルビトールを配合することが好ましい。ソルビトールの配合量は、歯磨剤組成物の全重量に基づいて5.0〜15.0重量%が適当であり、より好ましくは10.0〜15.0重量%が適当である。1−メントールを使用する態様は、1−メントールを含有する香料、例えばスペアミントをベースにした香料、ペパーミントをベースにした香料、ダブルミントをベースにした香料等を通常使用するような量で歯磨剤組成物に配合すればよい。このような香料の配合量は通常、歯磨剤組成物の全重量に基づいて0〜3.0重量%が適当である。
【0010】
本発明の歯磨剤組成物は、その形態に応じて常法に従って製造することができる。例えば、練歯磨剤であれば、無水ケイ酸、キシリトール、グリセリン並びに通常用いられる歯磨剤組成物の成分とを攪拌機で、混合攪拌した後、減圧脱泡することにより得られる。
また、本発明の歯磨剤組成物に使用する容器に特に制限はなく、通常用いることができるアルミニウムチュープ、ラミネートチューブ、プラスチックボトル等が使用できる。本発明の歯磨剤組成物はその形態に応じて使用することができ、例えば練歯磨剤であれば適量をブラシにとり使用する。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、経時的安定性に優れ、状態が良い歯磨剤組成物が提供される。
【0012】
以下、比較例と実施例により、本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1〜13及び比較例1〜2】
無水ケイ酸を含有する練歯磨剤を表1〜表3に示す組成(単位:重量%)で、常法に従って製造した。なお、精製水は全量が100重量%となるように適量添加した。
このように製造した歯磨剤組成物について、製造時の湿潤性を観察した。さらに、それぞれラミネートチューブ及びアルミチューブに充填し、使用してみて使用感触を評価した。また、チューブに充填後、40℃にて1カ月保存後、製造直後のものとの比較による歯磨剤組成物の糸引き性及び状態の変化を観察した。
【0013】
これらの評価基準は以下のとおりである。
[製造時の湿潤性]
○:歯磨剤を紙面に延ばしたとき、湿潤性がある(乾かない)。
△:歯磨剤を紙面を延ばしたとき、多少湿潤性がある(乾きやすい)。
×:歯磨剤を紙面を延ばしたとき、湿潤性がない(乾く)。
[40℃1カ月後の保存安定性1(糸引き性)]
○:製造直後、1カ月後ともに歯磨剤の糸引き性は認められない。
△:製造直後の歯磨剤に糸引き性は認められないが、1カ月後は多少糸引き性が認められる。
×:製造直後、1カ月後ともに歯磨剤の糸引き性が認められる。
[40℃1カ月後の保存安定性2(状態の変化)]
○:製造直後と比較して状態の変化なし。
△:多少ザラツキが生じている。
×:結晶の析出等によるザラツキが生じている。
[使用感触]
○:実施例3の歯磨剤と比較して清涼感が増強されている。
△:実施例3の歯磨剤と比較して清涼感が多少増強されている。
×:実施例3の歯磨剤と比較して清涼感が増強されていない。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
表1〜2の結果より明らかなように、本発明の歯磨剤組成物は、湿潤性が良好で、且つ経時的にも糸引き現象や結晶の析出が抑制されており安定性に優れたものである。また、1−メントールとソルビトールを併用することによって、使用時の清涼感がより改善されたものとなる。なお、ラミネートチューブ又はアルミチューブに充填した場合において、いずれの評価にも差異はなかった。
【0017】
【実施例14】
液状歯磨剤組成物
以下の組成(単位:重量%)により、常法に従って液状歯磨剤組成物を製造した。
【0018】
【実施例15】
液状歯磨剤組成物
以下の組成(単位:重量%)により、常法に従って液状歯磨剤組成物を製造した。
【0019】
【実施例16】
液体歯磨剤組成物
以下の組成(単位:重量%)により、常法に従って液体歯磨剤組成物を製造した。
Claims (2)
- 無水ケイ酸を含有する歯磨剤組成物であって、歯磨剤組成物の全重量に基づいてキシリトールを20.0〜30.0重量%及びグリセリンを10.0〜20.0重量%含有することを特徴として、但し水酸化ナトリウムを含まない、歯磨剤組成物。
- さらにソルビトール及びl−メントールを含有することを特徴とする請求項1記載の歯磨剤組成物。
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-
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- 1998-09-16 JP JP26169298A patent/JP4052739B2/ja not_active Expired - Lifetime
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