JP6063332B2 - 洗濯機用ろ過装置及びこれを取り付けた洗濯機 - Google Patents
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この捕集装置では、洗濯時に洗濯槽内で流れる洗濯水に同伴する糸くず等が袋状のフィルタ内に捕集されることとなる。
また、前記課題を解決した本発明の洗濯機は、前記の洗濯機用ろ過装置が洗濯槽に取り付けられた洗濯機であって、前記指掛部が前記洗濯槽の深さの半分の位置よりも上方に位置していることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る洗濯機は、後記する洗濯機用ろ過装置を取り付けたものであり、以下では、洗濯機の全体構成について説明した後に、本実施形態の洗濯機用ろ過装置について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る洗濯機(洗濯乾燥機)の構成説明図である。
図1に示すように、洗濯乾燥機1は、洗濯兼脱水槽8(内槽)の回転軸が略鉛直方向の縦型式洗濯機(縦型式洗濯乾燥機)である。この洗濯乾燥機1の筐体2の上部には上面カバー2aが設けられており、上面カバー2aには外蓋3が設けられている。外蓋3は、山型に折れ曲がりながら後ろ側に開くことにより、開口部2bを開口し、洗濯兼脱水槽8に衣類等(洗濯物)が出し入れ可能になっている。
洗濯乾燥機1は、筐体2内に、洗濯兼脱水槽8、外槽9、駆動装置10、洗剤・仕上剤の投入装置11、給水ユニット12A、乾燥ダクト20等を備えている。
洗濯兼脱水槽8は、有底円筒形状を呈し、ステンレス鋼板等で形成された胴板8aを有している。胴板8aには、通水及び通風のための多数の貫通孔8a1(一部のみ図示)が形成されている。洗濯兼脱水槽8は、内側底面に回転翼8bを備える。
投入装置11は、上面カバー2aの手前側に備えられる。洗剤や仕上剤の投入は、投入ホース11aにより水道水と共に外槽9と洗濯兼脱水槽8の間に行われる。
そして、この洗濯水排水路15には、機外に排水を送り出す図示しない排水ホースが接続されている。
ちなみに、排水弁14を閉弁することにより、外槽9内に洗い水やすすぎ水を貯水可能となる。また、排水弁14を開弁することにより、外槽9内の水(洗い水、すすぎ水)を、洗濯水排水路15を介して、洗濯乾燥機1の機外へ排水することができる。
また、下部連通管13は、筐体2の下部に設置された異物除去装置16及び循環ポンプ17を介して洗濯水循環水路18(一部省略)と連通するように接続されている。
つまり、ファン21が駆動すると、外槽9内の空気が落込部9mを介して乾燥ダクト20に流れ込む。そして、乾燥ダクト20で水冷除湿された空気は、ファン21から吐出され、次いでヒータ22で加熱された後、高温低湿の風となって吹出ノズル24から洗濯兼脱水槽8内に向けて吹き出される。
なお、図示していないが、下部連通管13と排水弁14の間には、洗濯水の温度や、乾燥運転中に洗濯水排水路15から機外に排出される空気の温度を検出する温度センサが設けられている。
外槽カバー9aには、水路部材25が複数のねじを介して外槽カバー9aの下面に固定されている。この水路部材25は、略環状形状に形成されており、外槽カバー9aの周縁部に沿って周回するよう配置されている。
図1に示すように、本実施形態の洗濯乾燥機1は、2組の洗濯機用ろ過装置F(以下、単に「ろ過装置F」という)を備えており、ろ過装置F,F同士は、互いに対向するように、洗濯兼脱水槽8の内周面に取り付けられている。更に詳しく説明すると、ろ過装置Fは、ろ過装置収容ケース50を介して洗濯兼脱水槽8の内周面に取り付けられている。
図2に示すように、ろ過装置収容ケース50は、洗濯兼脱水槽8の上下方向(深さ方向)に延在する正面視で矩形の略板状体で形成されている。なお、洗濯兼脱水槽8は、特許請求の範囲にいう「洗濯槽」に相当する。
そして、ろ過装置Fは、このろ過装置収容ケース50の所定幅B方向(洗濯兼脱水槽8の周方向)の中央部下方寄りに配置されている。
なお、図2中、符号31は、後記するろ過装置Fの指掛部である。
なお、この凹部51内に次に説明するろ過装置Fが配置された際に、ろ過装置Fの後側で凹部51との間に僅かな間隙7(図5参照)が形成されることとなる。
この係止爪32は、板体を屈曲させて形成されており、ろ過装置Fの上端に接続される板体が後側に向けて延出する途中で前側に向けて折り返されるように形成され、断面視で略U字状を呈している。この係止爪32は、バネ弾性を有しており、U字を形成する上板及び下板が上下方向に弾発力をもって変位可能となっている。また、係止爪32の上板の上面には、突起32aが形成されている。なお、図示しないが、ろ過装置収容ケース50の係止穴53の上壁(天井)には、凹部51にろ過装置Fが配置された際に、係止爪32の突起32aを受け入れる穴が形成されている。
そして、ヒンジHは、前記のとおり、ろ過装置収容ケース50に形成される前記嵌入穴42に嵌入されることにより、ろ過装置Fの下端をろ過装置収容ケース50に支持する。
フィルタ部33は、略格子状の枠部33aで複数の孔部33bが区画され、これらの孔部33bは、中空のろ過装置Fの内外を連通させている。
そして、各孔部33bを遮るようにメッシュ状のフィルタ材料33cが配置されている。
ちなみに、ろ過装置Fの前側に設けられるフィルタ部33の略格子状の枠部33aは、洗濯時に洗濯物が洗濯兼脱水槽8内で攪拌される際にこれに擦れることで、いわゆる洗濯板効果を発揮する。
ちなみに、本実施形態での指掛部31は、ろ過装置収容ケース50に対するろ過装置Fの着脱時に、ユーザの親指の腹を前記の係止爪32にあてがった際に、少なくとも人さし指を挿し入れる幅及び深さのものを想定している。この指掛部31の横幅は、人さし指及び中指の二指、ないしは親指及び小指を除く他の三指が挿し入れ可能な程度に設定されることが望ましいがこれに限定されるものではない。
これら表面板30及び裏面板40同士は、互いに貝合わせされることによりその内側に中空部を形成している。
フック部34は、表面板30と裏面板40とが重ね合わせられた状態で、軸部43の後半周面と当接するようにU字状を形成している。このフック部34については、裏面板40の軸部43と共に後に詳しく説明する。
このような逆流防止壁45は、導入開口41からろ過装置Fの内側に導入された洗濯水が、再び導入開口41に向けて流れようとする逆流を遮ることとなる。
このような案内板36は、導入開口41からろ過装置Fの内側に導入された洗濯水をフィルタ部33に向けて流れるように案内することとなる。
そして、フック部34は、前記したように、裏面板40と表面板30とが重ね合わせられた状態で、軸部43の後側から当接するU字状を呈している。つまり、裏面板40と表面板30とが重ね合わせられた状態では、軸部43からフック部34を離反させることはできないが、後記するように裏面板40に対して表面板30を180°反転させると(図8参照)、U字の開放側から軸部43が離脱可能となって、軸部43からフック部34を離反できるようになっている。
図4中、符号44aは、表面板30の第1の係合突起35aと係合する前記の第1の係合凹部であり、符号44bは、表面板30の第2の係合突起35bと係合する前記の第2の係合凹部である。
ユーザがろ過装置Fを洗濯乾燥機1(図1参照)に取り付ける場合には、図3に示すろ過装置Fを把持する。ユーザは、例えば人さし指を指掛部31に差し込み、親指の腹を係止爪32の上面にあてがってろ過装置Fを把持する。次に、ユーザは、ろ過装置Fを把持したまま、そのヒンジHをろ過装置収容ケース50の嵌入穴42に嵌入した後、係止爪32をろ過装置収容ケース50の係止穴53に嵌入する。これにより、ろ過装置Fはろ過装置収容ケース50に収容・支持される。そして、ろ過装置収容ケース50と洗濯兼脱水槽8の内周面との間に形成される間隙5(図3参照)は、ケース側開口52及び導入開口41(図4参照)を介してろ過装置Fの内側(中空部)と連通することとなる。
この洗濯時における回転翼8bの煽りによって、糸くず等のごみを含む洗濯水は、ろ過装置収容ケース50(図3参照)の下端の洗濯水導入口6(図3参照)を介してろ過装置収容ケース50と洗濯兼脱水槽8の内周面との間の間隙5内に導かれる。
なお、図5中、符号8は、洗濯兼脱水槽であり、符号6は、洗濯水導入口である。
そのため、ろ過装置F内に導入された洗濯水Wは、フィルタ部33から効率よくろ過装置F外に送り出されていく。
これにより、本実施形態のろ過装置Fによれば、洗濯水Wに含まれる糸くず等のごみをフィルタ部33で効率よく捕集することができる。
ユーザは、ろ過装置Fをろ過装置収容ケース50から取り外す。この際、ユーザは、前記したろ過装置収容ケース50に対するろ過装置Fの取り付けと逆の工程を辿る。具体的には、ユーザは、例えば、人さし指を指掛部31に挿し入れ、親指の腹を係止爪32の上面にあてがう。そして、親指で係止爪32の上面を押し下げることで係止穴53に対する係止爪32の係止を解くと共に、親指と人さし指とで把持したろ過装置Fを引き上げるようにしてヒンジHを嵌入穴42から抜き出してろ過装置Fをろ過装置収容ケース50から取り外す。
これにより、ユーザは、洗濯水からろ過された糸くず等のごみをフィルタ部33の内側に視認することができる。そして、表面板30自体にフィルタ部33が設けられているので、ユーザは容易にろ過された糸くず等のごみをフィルタ部33から取り除いて廃棄することができる。
ちなみに、表面板30と裏面板40とが相対的に回動して、ろ過装置Fの内部(中空部)が露出する際には、第1の係合突起35aと第1の係合凹部44aとの係合、及び第2の係合突起35bと第2の係合凹部44bとの係合は解かれる。
なお、図7中、符号41は、導入開口であり、符号31は指掛部であり、符号32は係止爪であり、符号36は案内板である。また、符号49はフィルタ部33と対向する裏面板40の内側に形成された補強リブである。
これにより、フィルタ部33からのごみの除去が更に容易になると共に、漂白剤等の薬剤浸漬時、乾燥時等における取り扱いを効率よく行うことができる。
前記実施形態では、ヒンジHは、ろ過装置Fの下端中央部に設けられているが、表面板30及び裏面板40を相対的にヒンジH周りに回動できればよくヒンジHの位置は特に制限はない。図9は、他の実施形態に係るろ過装置の斜視図であり、後側からろ過装置を見た斜視図である。
なお、図9中、符号32は、係止爪であり、符号48は、表面板30の下端中央に設けられ、ろ過装置収容ケース50の嵌入穴42に嵌入される支持切片である。なお、この支持切片48は、裏面板40の下端中央に設けることもできる。
また、前記実施形態では、洗濯水の導入開口41が裏面板40に形成されているが、導入開口41は裏面板40に加えて表面板30にも形成することができる。
8 洗濯兼脱水槽(洗濯槽)
30 表面板
31 指掛部
32 係止爪
33 フィルタ部
33a 枠部
33b 孔部
33c フィルタ材料
34 フック部
36 案内板
40 裏面板
41 導入開口
42 嵌入穴
43 軸部
45 逆流防止壁
48 支持切片
50 ろ過装置収容ケース
52 ケース側開口
53 係止穴
F ろ過装置
H ヒンジ
W 洗濯水
Claims (4)
- 洗濯槽の内周面に取り付けられる洗濯機用ろ過装置であって、
表面板と裏面板とが対向し合うように配置され、
前記表面板及び前記裏面板のうちの少なくとも前記表面板にはフィルタ部と指掛部とが設けられると共に、前記表面板及び前記裏面板のうちの少なくとも前記裏面板には、当該表面板と当該裏面板との間に洗濯水を導入する導入開口が形成され、
前記表面板と前記裏面板との一端同士が回動軸を介して軸支されて当該表面板及び当該裏面板が相対的に前記回動軸周りに回動自在になっており、
当該表面板及び当該裏面板の少なくとも一方は、当該回動軸に対して着脱自在に取り付けられており、
前記表面板と前記裏面板との間には、洗濯水を前記導入開口から前記フィルタ部に案内する案内板が設けられており、
前記洗濯槽の前記内周面の上下方向を基準として、前記導入開口の上縁が前記フィルタ部よりも上方に位置することで、
前記案内板は、下方に向かうほど前記導入開口から離れるように下り勾配に傾斜していることを特徴とする洗濯機用ろ過装置。 - 請求項1に記載の洗濯機用ろ過装置において、
前記表面板と前記裏面板との間には、前記導入開口から前記フィルタ部に至る洗濯水の流路途中に、洗濯水の逆流防止壁が形成されていることを特徴とする洗濯機用ろ過装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の洗濯機用ろ過装置において、
前記フィルタ部が略格子状に形成されていることを特徴とする洗濯機用ろ過装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の洗濯機用ろ過装置が洗濯槽に取り付けられた洗濯機であって、
前記指掛部が前記洗濯槽の深さの半分の位置よりも上方に位置していることを特徴とする洗濯機。
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