WO2013145432A1

WO2013145432A1 - 洗濯機

Info

Publication number: WO2013145432A1
Application number: PCT/JP2012/080181
Authority: WO
Inventors: 大輔秋葉; 細見　光一; 小松　守正; 統宇野
Original assignee: 株式会社東芝; 東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社; 東芝ホームアプライアンス株式会社
Priority date: 2012-03-29
Filing date: 2012-11-21
Publication date: 2013-10-03
Also published as: JP2013202319A

Abstract

　洗濯機は、洗濯槽（２）と、この洗濯槽（２）の内部に着脱可能に配設した回転体（５）と、この回転体（５）を回転駆動する駆動装置（２６）と、前記洗濯槽（２）の底部中の、前記回転体（５）の下方に位置する部位に形成した排水口（９）と、この排水口（９）に排水管路（１０）を介して通じた排水弁（１１）と、前記排水管路（１０）中の、前記排水口（９）の下方であって且つ前記排水弁（１１）より上流側に位置する部位に形成した異物捕獲部（２１）とを具備して成る。

Description

洗濯機

　本発明の実施形態は洗濯機に関する。

　従来より、洗濯機においては、洗濯槽の内下部にパルセータを配設し、このパルセータを回転駆動することにより、洗濯物を洗濯水と共に撹拌して洗濯をするようにしたものが供されている。又、このものの場合、洗濯槽の底部には排水口が形成され、その排水口に排水弁が接続されて、該排水弁を閉塞させることにより洗濯槽内に貯水し、該排水弁を開放させることにより洗濯槽内からの排水をするようになっている。

　そして更に、このものにおいては、排水口の直下に排水弁を設け、排水弁の直下に異物の収容が可能なトラップ部を設けることが考えられている。この場合、異物は、洗濯物の洗濯に伴って出るヘヤピンやボタンといったものであり、それが排水弁の開放時に排水口から排出される。この排出された異物が排水弁に至ると、該排水弁に引っ掛かって該排水弁の開閉の妨げとなったり、異物の挟み込みによる該排水弁の不完全閉塞で水漏れを起こしたりする。上述のトラップ部は、その異物を収容するように考えられたものである（例えば特許文献１参照）。

特開２００２－１２６３９３号公報

　しかしながら、上述のようにトラップ部を設けたものでは、排水口から排出された異物がトラップ部に至る前に排水弁に至って、該排水弁に引っ掛かることにより該排水弁の開閉の妨げとなったり、異物の挟み込みによる該排水弁の不完全閉塞で水漏れを起こしたりする可能性を未だ有していた。

　又、その場合、排水弁に引っ掛かった異物を取除けば良いが、それがトラップ部の底蓋を取外してでなければできない構造である。このため、その作業は、トラップ部の更に下方に手を入れて行わなければならない。しかも、そのためには、一般的に洗濯機の背部にある点検口からそれを行うために洗濯機の向きを変える必要があって、且つ、その点検口を常時は閉塞している蓋を取外して開ける必要もあり、容易にはできないという欠点を有していた。

　そこで、異物が排水弁に至ることのないように捕獲し得ると共に、捕獲した異物の除去が容易にできる洗濯機を提供する。

　本実施形態の洗濯機は、洗濯槽と、この洗濯槽の内部に着脱可能に配設した回転体と、この回転体を回転駆動する駆動装置と、前記洗濯槽の底部中の、前記回転体の下方に位置する部位に形成した排水口と、この排水口に排水管路を介して通じた排水弁と、前記排水管路中の、前記排水口の下方であって且つ前記排水弁より上流側に位置する部位に形成した異物捕獲部とを具備して成ることを特徴とする。

第１の実施形態を示す主要部分の縦断正面図洗濯機全体の、洗濯槽及び脱水槽の内部を上方より覗いた平面図洗濯機全体の縦断正面図第２の実施形態を示す図２相当図図１相当図洗濯機全体の、洗濯槽及び脱水槽を下方より見た底面図

　以下、第１の実施形態につき、図１ないし図３を参照して説明する。
　まず、図３には、洗濯機、特には二槽式洗濯機の全体構成を示しており、基台１上に洗濯槽２と脱水槽３とを並置状態で配設している。洗濯槽２は、プラスチック製で、周側部の一箇所に溢水ストレーナ４を装着しており、内下部に回転体としてのパルセータ５を回転可能に配設している。パルセータ５は上面に複数の撹拌突起５ａを有している。脱水槽３の内部には、周側部に多数の脱水孔６ａを有する脱水かご６を回転可能に配設しており、この脱水かご６を回転駆動する脱水用モータ７と、その回転を制止するブレーキ装置８とを脱水槽３の外下方に配設している。

　一方、洗濯槽２の底部中、パルセータ５の下方、特には直下に位置する部位には、図１に示すように排水口９を洗濯槽２との一体成形により形成している、この排水口９には、排水管路１０を洗濯槽２の外下方で連ねている。排水管路１０の先端部には排水弁１１の弁ケース１１ａ、特にはそれの入水口１１ｂを連結しており、従って、排水弁１１は排水管路１０を介して排水口９に通じている。

　排水弁１１は、弁ケース１１ａの内部に有した弁体１１ｃを、常時は圧縮スプリング１１ｄにより弁座１１ｅに圧接させて閉塞状態に保ち、この状態から、弁棒１１ｆ及び連結スプリング１１ｇを介し弁操作ワイヤ１１ｈにより引き上げて開放状態とする。弁操作ワイヤ１１ｈの他端部は、洗濯槽２並びに脱水槽３上の操作パネル１２に図３に示すように設けた切換レバー１３に連結している。この切換レバー１３をスライド操作することにより、上述の弁体１１ｃの引き上げを行うようにしている。弁ケース１１ａの出水口１１ｉには、機外排水のための図示しない排水ホースを接続するようになっている。

　このほか、操作パネル１２には、洗濯用タイマーの操作つまみ１４と、洗濯用の水流強度切換つまみ１５、脱水用タイマーの操作つまみ１６、給水ホース接続口１７を設けている。又、洗濯槽２上には洗濯槽用の蓋１８を着脱可能に設け、脱水槽３上には脱水槽用の蓋１９を開閉可能に軸支して設けている。又、脱水槽３にも、底部には排水口２０を形成しており、この排水口２０を図２に示す合流管路２０ａで前記排水ホースに連ねている。

　しかして、前記排水管路１０中の、排水口９の下方、これも特には直下に位置する部位であって且つ前記排水弁より上流側には、図１に示すように異物捕獲部２１を形成している。この異物捕獲部２１は、この場合、排水管路１０の該当部分を一段低めた凹部から成っているが、それに代えて、排水管路１０の該当部分に複数のとげ状突起等を設けることにより構成するようにしても良い。

　洗濯槽２の外下面部には軸受ハウジング２２を設けている。この軸受ハウジング２２から上方に突出した一方の軸端部２２ａを、洗濯槽２の底部を水密且つ回転可能に貫通させて洗濯槽２の内下部に突出させ、その突出部分に前記パルセータ５をねじ２３により着脱可能に取付けている。この取付けたパルセータ５に対して、洗濯槽２は底部のほゞ全域に円形の凹部２４を有し、この凹部２４にパルセータ５の下部を収容している。軸受ハウジング２２から下方に突出した他方の軸端部２２ｂには従動プーリ２５を取付けている。これに対して、洗濯槽２外下方の、従動プーリ２５からやゝ離間した位置には、図２及び図３に示すように洗濯用モータ２６を配設していて、この洗濯用モータ２６の回転軸２６ａに取付けた駆動プーリ２７と従動プーリ２５との間に伝動ベルト２８を掛けている。

　この結果、パルセータ５は、洗濯用モータ２６により、駆動プーリ２７、伝動ベルト２８、従動プーリ２５を順に介して回転駆動、特には時計回りと反時計回りの正逆両方向に交互に低速回転駆動され、その回転により、洗濯槽２に収容した洗濯物（図示せず）を洗濯水（これも図示せず）と共に撹拌して洗濯をするようになっている。又、前記脱水かご６は、前記脱水用モータ７により直に回転駆動、中でも一方向に高速回転駆動され、その回転により、脱水かご６内に収容した洗濯物の脱水をするようになっている。従って、洗濯用モータ２６、駆動プーリ２７、伝動ベルト２８、従動プーリ２５は、パルセータ５を回転駆動する駆動装置Ｋを構成するものであり、脱水用モータ７は脱水かご６を回転駆動する駆動装置として機能するものである。

　さて、上述のように構成したものの場合、洗濯物の洗濯に伴って出るヘヤピンやボタンといった異物が排水弁１１の開放時に洗濯槽２の排水口９から排出される点は従来と同様である。その異物は、排水管路１０中の排水弁１１よりも上流側に位置する異物捕獲部２１に至ったところで、該異物捕獲部２１の凹部に陥って捕獲される。よって、その異物がそれより下流側の排水弁１１に至ることが避けられ、該排水弁１１に引っ掛かって該排水弁１１の開閉の妨げとなることも、又、異物の挟み込みによる該排水弁１１の不完全閉塞で水漏れを起こしたりすることもないようにできる。

　加えて、この場合、異物捕獲部２１は洗濯槽２の排水口９の下方に位置し、そして、その排水口９は洗濯槽２の底部中のパルセータ５の下方に位置するものである。従って、パルセータ５を取外せば、洗濯槽２の排水口９が露出して、該排水口９から下方の異物捕獲部２１が、ひいては該異物捕獲部２１に捕獲された異物が上方より見える。これにより、異物捕獲部２１に捕獲された異物を、箸やピンセット等を使用して取除くことが、排水口９を通じて容易にできる。従って又、その異物に更にリント等が引っ掛かって排水の妨げとなることもないようにできる。

　以上に対して、図４ないし図６は第２及び第３の実施形態を示すもので、それぞれ、第１の実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。

　［第２の実施形態］
　図４及び図５に示す第２の実施形態においては、排水口３１を、第１の実施形態の排水口９に代えて、該排水口９より洗濯槽２の外周側に洗濯槽２との一体成形により形成している。その形成位置は、洗濯槽２が底部に有した、パルセータ５を収容する凹部２４に排水口３１が例えば半分ほどかかる部位である。このようにすることで、例えば洗浄力向上のために第１の実施形態の従動プーリ２５より径大な従動プーリ３３を使用するに当たり、排水口３１が従動プーリ３３に干渉することのないようにできる。換言すれば、このようにすることで、従動プーリ３３を排水口３１に干渉されることなく径大化することができる。

　又、この場合、洗濯槽２中の排水口３１と隣接する部位には、排水口の残りダミー部３４を洗濯槽２との一体成形により形成して、該ダミー部３４と排水口３１の周壁とで円筒状部３５を形成し、この円筒状部３５に、排水管路１０の円筒状を成す一端部１０ａを装着している。

　このようにすることにより、排水口３１を第１の実施形態の排水口９より洗濯槽２の外周側に形成した結果、排水口３１が、洗濯槽２のパルセータ５を収容する凹部２４の延長部２４ａによる制限で、非円筒状に成らざるを得ない状況でも、排水管路１０の円筒状を成す一端部１０ａを連結して水密にすることができる。換言すれば又、かかる構造により、従動プーリ３３を排水口３１に対する排水管路１０の水密連結に支障を来たすことなく径大化することができる。

　［第３の実施形態］
　図６に示す第３の実施形態においては、洗濯槽２の底部の外下面に多数の補強リブ４１を洗濯槽２との一体成形により設けている。これに対して、上述の洗濯槽２のパルセータ５を収容する凹部２４の延長部２４ａは、円筒状部３５の内部を排水口３１部分と残りダミー部３４部分とを仕切る仕切部となっており、この仕切部（延長部２４ａ）が、１つの補強リブ４１の伸延上に位置するようにしている。

　このようにすることにより、排水口３１とダミー部３４、すなわち円筒状部３５の補強が、仕切部（延長部２４ａ）を洗濯槽２の補強リブ４１でつないで円筒状部３５の内外で効果的にでき、その変形をより確実に防止できることで、排水管路１０との連結部分の水漏れ等も更に確実に生じないようにすることができる。

　以上説明した洗濯機は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、特に脱水機能は有していなくても良いし、あるいは洗濯槽と脱水かごを同心状に有する脱水兼用洗濯機（全自動洗濯機）や、水槽とドラムとを有するドラム式洗濯機にも適用できるなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。ドラム式洗濯機に適用する場合は、横軸周りに回転するドラムが回転体に相当する。

　そのほか、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

Claims

　洗濯槽と、
　この洗濯槽の内部に着脱可能に配設した回転体と、
　この回転体を回転駆動する駆動装置と、
　前記洗濯槽の底部中の、前記回転体の下方に位置する部位に形成した排水口と、
　この排水口に排水管路を介して通じた排水弁と、
　前記排水管路中の、前記排水口の下方であって且つ前記排水弁より上流側に位置する部位に形成した異物捕獲部とを具備して成ることを特徴とする洗濯機。
　前記回転体はパルセータであり、
　洗濯槽が底部に前記パルセータを収容する凹部を有し、排水口がその凹部にかかる部位に形成されると共に、洗濯槽中の該排水口と隣接する部位に排水口の残りダミー部が形成されて、該ダミー部と排水口の周壁とで円筒状部が形成され、この円筒状部に、排水管路の円筒状を成す一端部が装着されていることを特徴とする請求項１記載の洗濯機。
　洗濯槽が底部外下面に補強リブを有し、円筒状部の内部に排水口部分と残りダミー部部分とを仕切る仕切部が存在していて、この仕切部が前記補強リブの伸延上に位置していることを特徴とする請求項２記載の洗濯機。