JP6061136B2 - 多層モールドバスバーの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、多層モールドバスバーの製造法に関する。
モールドバスバーは、通電板(バスバー)の一部を樹脂によりモールドしたものであり、非モールド部分を、電気・電子部品端子との接続に用いる。
使用方法について、より具体的に述べると、電気自動車又はハイブリッド車においては、バッテリーに蓄えられた電力を直流から交流に変換するインバータが用いられるが、このインバータに内蔵されるスイッチング素子、コンデンサ等の電気・電子部品の端子との接続に、モールドバスバーが用いられる。
また、接続端子が多岐に亘る場合には、通電板を複数枚積層して樹脂モールドし、通電板の間を絶縁体で隔てた多層モールドバスバーを用いることもあり、使用箇所により通電板の積層枚数を適宜選択することになる。
多層モールドバスバーの製造方法は、図1に示すように、上型1a、中型1b及び下型2を有するモールド型3内に、通電板であるバスバー4を、上型1aと下型2からモールド空間に突出する複数の保持ピン5にて保持し、バスバー4の端部を、上型1aと中型1bの間に、また、中型1bと下型2の間に挟んで固定し、バスバー4の両端部を除く周囲とバスバー4同士の間に、絶縁体となる樹脂成形部6を形成する。
この製造方法では、バスバー4は、図1において最も下側になるものが、直接保持ピン5にて下型2との間に空間ができるように保持される。しかし、それよりも上側のバスバー4は、下側のバスバー4に遮られるので、下側のバスバー4に貫通穴9を設け、この貫通穴9を通して保持ピン5を上側のバスバー4に当接させて、バスバー4同士の間に空間ができるように保持される。
保持ピン5は、バスバー4の周囲に樹脂成形部6を形成するために、バスバー4同士の間及びバスバー4とモールド型3との間に空間ができるように、バスバー4を保持する目的で用いられるが、樹脂モールドしたモールドバスバーを脱型すると、図2(a)に示す斜視図及び図2(b)に示す斜視断面図のように、保持ピン5(図1参照)にて保持していた部分には、樹脂成形部6がなく、モールドバスバー表面からバスバー4に達する穴10が形成され、バスバー4が露出してしまう。
前記露出した部分は、電気絶縁性が確保されないため、後加工により樹脂による穴埋めが行われる。
後加工の方法については、特許文献1に、樹脂モールド対象物(バスバー)の保持を行う保持ピンの先端形状を、塞穴片を形成する型形状となし、保持ピンを抜いた後に、塞穴ピンを差し込み、塞穴片を溶融させてモールド対象物の露出を阻止することが開示されている。
特開平09−007722号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるものは、ピンを2回用いるので、工程が1回増えると共に、2回目のピン挿入時に位置決め精度を要求され、製造時間及び製造コストを増加させてしまう。
特に、多層モールドバスバーでは、穴埋め部分の箇所が、単層バスバーのものに比較して多くなり、特許文献1に記載されるような煩雑な作業は、好ましいものではない。
本発明は、樹脂成形部の樹脂モールド時に、バスバーに当接する保持ピンを使用することなく、後加工も必要とせずに、十分な絶縁性を確保できる多層モールドバスバーを、提供することを目的とする。
本発明は、以下の多層モールドバスバーの製造法に関する。
本発明の製造法は、所定の間隔を以って相対し保持された複数枚の通電板からなる通電板群をモールド型に配置し、樹脂モールドして、相対する通電板の隙間を樹脂で埋めるとともに前記通電板群をその一部を露出させた状態で樹脂成形部に埋設するに当たって、前記所定の間隔を以って相対する通電板の隙間には絶縁スペーサが配置される。ここで、前記絶縁スペーサは、台座と台座を挟んで互いに台座から反対方向に突設した凸部を有しており、前記凸部は、一方の側では通電板厚み寸法より大きい高さ寸法を有し、他方の側では通電板厚み寸法と同等以下の高さ寸法を有したものである。
相対する通電板に設けた貫通穴に前記反対方向に台座から突設した凸部を挿入して相対する通電板のそれぞれを台座の一方の面と他方の面で支持するとともに、前記貫通穴から反対側に突出した凸部の頂面を当該相対する通電板と相対する他の通電板又はモールド型面に当接させた状態で、前記樹脂モールドをすることを特徴とする(請求項1)。
絶縁スペーサの配置により、通電板群の通電板同士の間及び通電板とモールド型面との間に樹脂モールドのための空間が確保される。絶縁スペーサは、その凸部を通電板の貫通穴に挿入して位置決めされている。併せて、相対する通電板同士の間も、それぞれに設けた貫通穴に前記反対方向に台座から突設した凸部を挿入したことによって位置規制される。従って、これらが樹脂モールド時に動くことはなく、高い位置決め精度を以って樹脂成形部に埋設される。
上記の絶縁スペーサは、凸部が大径部と小径部とで構成され、台座に近い方が大径部となっていることが好ましい(請求項2)。また、台座が大径部と小径部とで構成されていることが好ましい(請求項3)。
この構成によれば、絶縁スペーサと樹脂成形部の界面における沿面距離が長くなる。すなわち、相対する通電板間の沿面距離が長くなり、絶縁性を高めることができる。
本発明によれば、絶縁スペーサを配置することにより、相対する通電板同士の隙間及び通電板とモールド型面との空間を保持し、この絶縁スペーサごと通電板群を樹脂モールドして通電板の一部を露出させた状態で樹脂成形部に埋設するので、通電板に当接する保持ピンを使用する必要がなく、一度の成形にて、通電板が露出する部分(本来樹脂モールドされるべきであるにも拘らず露出してしまう部分)をなくすことができる。
従来例である多層モールドバスバーの製造方法を示す工程図である。 従来例である多層モールドバスバーの説明図であり、(a)は斜視図、(b)は斜視断面図である。 絶縁スペーサの実施形態を示す断面図である。 本発明の多層モールドバスバーの製造方法の一例を示す工程図である。 評価試験の様子を示す説明図である。
<通電板>
本発明にて述べる通電板の材質は、電気を通すものであれば、特に限定されるものではなく、より具体的には、鉄、銅、アルミニウム、金、銀等を用いることができ、特に、銅を用いると電気抵抗が低く発熱量が少なく、アルミニウムを用いると、軽量化でき好ましい。
また、通電板としては、前述した金属から選択される複数種の合金、前述した金属に他の金属、添加材等を含有した金属を用いることができる。
通電板の大きさは、特に制限されるものではなく、使用される部位に合せた大きさ及び形状とすることができる。
尚、通電板は、必要に応じて、各所を折り曲げて使用することもできる。
通電板は、端子として使用する部分と、後述する樹脂成形部に覆われる部分とに分かれる。樹脂成形部は、所定の間隔を以って相対する通電板群を埋設するように配置され、通電板同士が接触することを阻止する。
端子として使用する部分は、通電板の端部に設けることが好ましく、中央部に端子を設ける場合に比較し、樹脂モールド時に使用するモールド型の形状をより単純化でき、製造コストを抑えることができる。
通電板には、後述する絶縁スペーサの凸部を挿入するための貫通穴が設けられる。この貫通穴は、適宜の場所に設けることができ、穴形状も、円、楕円又は複合曲線形状等の曲線形状、三角形又は四角形等の多角形状、等とすることができる。貫通穴の大きさは、通電板の表面積を可能な限り確保、すなわち、表面電流量を確保する上で、小さい方が好ましい。
通電板は、その使用形態に応じて、金属板を打ち抜き加工すること作製でき、必要に応じて、切り欠き加工及び曲げ加工等を行うようにして作製される。
また、打ち抜き加工以外には、ワイヤー放電加工、レーザ加工、ウォータジェット加工、ターレットパンチングプレス加工等を用いることができ、製造個数が少ないのであれば、型の必要な打ち抜き加工よりも、ワイヤー放電加工を用いた方が、トータルコストが低く、精度の高い加工も行うことができる。
打ち抜き加工について、より具体的には、厚み:1〜3mmのアルミニウム板を打ち抜き、端子となる部分を、必要に応じて曲げ加工により立たせる。尚、この曲げ加工は、後述する樹脂成形部の樹脂モールドの後に、行うこともできる。
通電板の端子となる部分には、他の電気部品を接続する際に、容易且つ確実に電気的接続を行えるように、めっきを施すことが好ましく、銅バスバーであれば、バスバーの表面に、ニッケルめっき、錫めっきを行う。また、このようなめっきは、電気的接続の容易性以外に、防錆としての効果もあり好ましい。
また、端子となる部分は、その形状に制限はないが、ボルトを通す孔をあけておくことが好ましく、防錆のため、ニッケルめっき又は錫めっきをすることが好ましい。
樹脂成形部に埋設される通電板の部分は、必ずしもめっきを必要としないが、めっき浴に通電板を浸漬して全体をめっきしやすいことから、この部分にもニッケルめっき又は錫めっきを施すことが好ましい。
尚、通電板の材質をアルミニウムとする場合には、必ずしも表面にめっきを行う必要はない。
<絶縁スペーサ>
本発明にて述べる絶縁スペーサは、樹脂成形部を樹脂モールドする際に、通電板群をモールド型内に位置決めすると共に、通電板同士の間及び通電板群の周囲に樹脂モールドする空間を保持することに用いられる。
絶縁スペーサの使用個数は、特に制限されるものではないが、安定して通電板を支えることができるように、複数用いることが好ましい。
図3(a)に示すように、絶縁スペーサ7は、台座13と、台座13を挟んで互いに反対方向に台座から突設した凸部12、12’を有しており、前記凸部は、一方の側(12)では通電板厚み寸法より大きい高さ寸法を有し、他方の側(12’)では通電板厚み寸法と同等以下の高さ寸法を有している。
絶縁スペーサ7を用いる態様を、より具体的に述べると、図4に示すものは、通電板8を上下に相対して積層したものであり、上下の通電板8のそれぞれに設けた貫通孔9は対向する位置にある。相対する通電板8に設けた貫通穴9のそれぞれに前記反対方向に台座から突設した凸部を挿入して、相対する通電板のそれぞれを台座の一方の面と他方の面で支持する。そして、前記貫通穴9から反対側に突出した凸部の頂面を当該相対する通電板8と相対する他の通電板又はモールド型面に当接する。これによって、相対する通電板8の隙間を保持し、通電板群をモールド型に配置したとき、通電板8とモールド型(上型1a、下型2)面との空間を保持する。
なお、樹脂モールドにおいて本発明の絶縁スペーサだけを用いる必要はなく、他の形状のスペーサを併用してもよい。
図3(b)は、先に述べた図3(a)の絶縁スペーサ7の凸部12が、大径部と小径部とで構成され、台座に近い方が大径部となっている絶縁スペーサの態様を示している。同様に、台座13が大径部と小径部とで構成されていてもよい。
これらの態様では、大径部と小径部による段部が形成されるので、樹脂モールドした樹脂成形部と絶縁スペーサの界面において、相対する通電板間の沿面距離が長くなり、絶縁性を高めることができる。
上記の発明の実施形態では、通電板を2枚使用した例を説明したが、3枚以上の通電板を使用する場合も、通電板を2枚使用する場合に準じて実施することができる。
絶縁スペーサの材質は、特に制限されるものではないが、絶縁性を有するものを用いる必要があり、具体的には、後に述べる樹脂成形部の材質にて列挙したものを用いることができる。特に、ポリフェニレンサルファイド樹脂を用いることが、絶縁性が高く、比較的低コストであるため好ましい。また、絶縁スペーサには、耐熱性、寸法安定性等を向上させる目的で、ガラス繊維、ガラスビーズ、タルク等の無機充填材を適宜配合してもよい。
また、絶縁スペーサは、後述する樹脂成形部との密着性を上げるために、樹脂成形部と同種樹脂により作製されることが好ましいが、異ならせることもできる。絶縁スペーサの樹脂材料を樹脂成形部の樹脂材料と異ならせる場合には、樹脂成形部との密着性を上げるために、絶縁スペーサの表面に粗面化処理、微細突起の付与等を行うことが好ましい。加えて、絶縁スペーサの熱膨張係数を、樹脂成形部の熱膨張係数と近くなるように設計することで、長期使用時における樹脂成形部と絶縁スペーサの界面破壊を防ぐこともできる。
尚、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂を樹脂成形部及び絶縁スペーサを形成する樹脂材料に用いる場合は、ヒートショックで樹脂成形部と絶縁スペーサとの密着性が悪くなることがある。このような場合は、密着性を向上させる対策として、一次成形品(絶縁スペーサ)の材質を、低融点PBT樹脂又は、エラストマー変性の樹脂を用いるようにする。
絶縁スペーサは、従来公知の様々な方法により作製することができるが、精度良く、大量に製造するのであれば、射出成形により作製することが好ましい。
<樹脂成形部>
本発明にて述べる樹脂成形部は、前述した通電板群を、その一部(端子となる部分)を露出させた状態で埋設するためのものであり、通電板同士の間の絶縁と周囲からの絶縁を行う。
樹脂成形部に使用する樹脂材料は、絶縁確保ができるものであれば特に限定されるものではなく、具体的には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム類等を用いることができる。
また、樹脂成形部を構成する樹脂材料には、耐熱性、寸法安定性等を向上させる目的で、ガラス繊維、ガラスビーズ、タルク等の無機充填材を適宜配合してもよい。
熱可塑性樹脂材料としては、アイオノマー樹脂、アミノポリアクリルアミド樹脂、イソブチレン無水マレイン酸コポリマー樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ACS(アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体)、AES(アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体)、AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ASA(アクリロニトリル−スチレン−アクリル共重合体)、MBS(メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体)、エチレン塩化ビニルコポリマー樹脂、エチレン酢酸ビニルコポリマー樹脂、エチレン酢酸ビニル塩化ビニルグラフトポリマー樹脂、エチレン・ビニルアルコールコポリマー樹脂、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、カルボキシビニルポリマー樹脂、ケトン樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、非晶性コポリエステル樹脂、ノルボルネン樹脂、フッ化エチレンポリプロピレンコポリマー樹脂、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー樹脂、低融点エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリオレフィン系エマルジョン樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニリデンラテックス樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリパラビニルフェノール樹脂、ポリパラメチルスチレン樹脂、ポリアリルアミン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、液晶ポリマー樹脂等を用いることができ、特にポリフェニレンサルファイド樹脂を用いることが、絶縁性が高く、比較的低コストであるため好ましい。
熱硬化性樹脂材料としては、エポキシ樹脂、オリゴエステルアクリレート樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、DFK樹脂(レゾルシノール系樹脂)、熱硬化性樹脂プレポリマー、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等を、用いることができる。
ゴム類の材料としては、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、IR(イソプレンゴム)、EPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、IIR(ブチルゴム)、ウレタンゴム、シリコーンゴム、多硫化ゴム、水酸化ニトリルゴム、フッ素ゴム、四フッ化エチレン・プロピレンゴム、四フッ化エチレン・プロピレン・フッ化ビニリデンゴム、アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、エピクロロヒドリンゴム、エチレン・アクリルゴム、液状ゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等を用いることができる。
<多層モールドバスバーの製造方法>
多層モールドバスバーの製造方法は、特に制限されるものではないが、図面を用いて以下に説明する。
多層モールドバスバーは、先に説明した通電板及び絶縁スペーサを用いる。絶縁スペーサを用いることで、通電板群は、モールド型内に、相対する通電板が所定の隙間を以って、且つ、通電板とモールド型面の間に空間を保持して配置され、樹脂成形部を成形するための空間を確保する。
再び、図4を参照して一例を説明すると、図4(a)では、絶縁スペーサ7の台座から反対方向に突設した凸部が、通電板8に設けた貫通穴9にそれぞれ挿入され、2枚の相対する通電板8が絶縁スペーサの台座の厚み相当の間隔を以って保持される。
図4(b)に示すように、この通電板8の群は、モールド型3の内部に配置され、図4(c)に示すように、樹脂を射出成形することで、絶縁スペーサと通電板群が樹脂成形部6により樹脂モールドされる。その後は、樹脂の固化を待ち、脱型することで、多層モールドバスバーとなる。
<絶縁スペーサの作製>
絶縁スペーサは、図3(a)に示すものと(b)に示すものの2種類を準備した。
図3(a)の絶縁スペーサは、直径:5.0mm、高さ:1.5mmの円柱形状の台座に、一方の側には直径:2.5mm、高さ:3.0mmの円柱形状の凸部を設け、他方の側には直径:2.5mm、高さ:1.5mmの円柱形状の凸部を設けている。すべての円柱の軸芯を同じくしている。すなわち、前記凸部は、一方の側では通電板厚み寸法より大きい高さ寸法を有し、他方の側では通電板厚み寸法と同等以下の高さ寸法を有するようにしている。
図3(b)の絶縁スペーサは、前記(a)の絶縁スペーサにおいて、台座の一方の側が、直径:4.0mm、高さ:0.5mmの小径部となっている。また、前記一方の側の凸部の上方が、直径:1.5mm、高さ:0.5mmの小径部となっている。すべての円柱の軸芯を同じくしている。
これら絶縁スペーサは、共に、PPS樹脂:50質量%に対し、無機充填材として、ガラス繊維:30質量%と鉱物粉末:20質量%を添加した、PPS強化樹脂を用いて、射出成形により作製したものである。
<通電板の作製>
通電板は、縦:12mm、横:100mm、高さ(厚み):1.5mmの銅板を用意し、この銅板の表面にニッケルめっきを施した。
また、通電板には、先に説明した絶縁スペーサの凸部を挿入する貫通穴(直径:2.5mm)を所定の位置に複数個設けた。すなわち、貫通穴は、通電板の長手方向中心線に沿い、20mm間隔で4箇所に設けた。
(実施例1)
多層モールドバスバーを、先に述べた図3(a)に示す絶縁スペーサ及び通電板8を用いて作製した。
具体的には、図4を参照して説明した手順に従う。通電板の貫通穴に絶縁スペーサの台座から反対方向に突設した凸部をそれぞれ挿入して、図4(a)に示すように通電板群を積層した。
図4(b)に示すように上記積層した通電板群をモールド型3内にセットし、絶縁スペーサと同じ材料組成のPPS樹脂をモールド型内に射出して、図4(c)に示すように樹脂成形部6を成形した。成形時の条件は、樹脂(シリンダ)温度:320℃、モールド型温度:150℃、成形サイクル:60秒とした。
(実施例2)
実施例1で用いた絶縁スペーサ相当として、これに代えて、図3(b)に示す絶縁スペーサを用いて、以下、実施例1と同様に多層モールドバスバーを作製した。
<絶縁耐圧試験>
前述した実施例1及び2にて作製した多層モールドバスバーについて、絶縁耐圧試験を行なった。絶縁耐圧試験は、絶縁耐圧試験機(菊水電子工業株式会社製、商品名:TOS5050A)を用いて、図5に示すように、通電板8の露出部に、ケーブル16を接続し、AC2kVを60秒間印加し続け、漏れ電流を測定した。
実施例1による多層モールドバスバーは、漏れ電流が100μA以下であることを確認した。
また、実施例2による多層モールドバスバーについても同様に試験を行い、漏れ電流が30μA以下であることを確認した。
本発明による多層モールドバスバーの製造では、保持ピンの使用の必要がなく、樹脂成形部の表面から通電板に達して通電板が露出した状態となる穴が形成されない。従って、当該部分を穴埋めするための作業工程が不要である。位置決めされた絶縁スペーサの存在により、相対する通電板間の隙間が樹脂モールド中も確実に保持され、樹脂モールド中の樹脂流れの圧力による通電板の変形が防止されるので、多層モールドバスバーとして重要な特性である相対する通電板間の絶縁性も確保していることが確認できた。
絶縁スペーサの台座及び/又は凸部を、大径部と小径部を付与した形状にすると、絶縁スペーサと樹脂成形部の界面の沿面距離を長くして、絶縁性能を一層高めることができる(実施例2)。
1a:上型、1b:中型、2:下型、3:モールド型、4:バスバー、5:保持ピン、6:樹脂成形部、7:絶縁スペーサ、8:通電板、9:貫通穴、10:穴、12、12’:凸部、13:台座、16:ケーブル

Claims (3)

  1. 所定の間隔を以って相対し保持された複数枚の通電板からなる通電板群をモールド型に配置し、樹脂モールドして、相対する通電板の隙間を樹脂で埋めるとともに前記通電板群をその一部を露出させた状態で樹脂成形部に埋設するに当たり、
    前記所定の間隔を以って相対する通電板の隙間には絶縁スペーサが配置され、前記絶縁スペーサは、台座と台座を挟んで互いに台座から反対方向に突設した凸部を有しており、前記凸部は、一方の側では通電板厚み寸法より大きい高さ寸法を有し、他方の側では通電板厚み寸法と同等以下の高さ寸法を有しており、
    相対する通電板に設けた貫通穴に前記反対方向に台座から突設した凸部を挿入して相対する通電板のそれぞれを台座の一方の面と他方の面で支持するとともに、前記貫通穴から反対側に突出した凸部の頂面を当該相対する通電板と相対する他の通電板又はモールド型面に当接させた状態で、前記樹脂モールドをすることを特徴とする多層モールドバスバーの製造法。
  2. 凸部が大径部と小径部とで構成され、台座に近い方が大径部となっていることを特徴とする請求項1記載の多層モールドバスバーの製造法。
  3. 台座が大径部と小径部とで構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の多層モールドバスバーの製造法。
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