JP6061055B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などに搭載されるステアリング装置に係り、詳しくは、ステアリングホイールに装着される電装品の通電経路を確保する技術に関する。
近年の自動車では、事故時にステアリングホイールに二次衝突することで運転者が受ける衝撃を緩和すべく、インナコラムとアウタコラムとの2部品より成るステアリングコラムが縮まることによって二次衝突エネルギを吸収するステアリング装置が広く採用されている。この種のステアリング装置においては、インナコラムとアウタコラムとが軸方向に相対摺動することにより、ステアリングホイールが車両前方へ移動し、インナコラムとアウタコラムとの間に設けられたエネルギ吸収手段によって二次衝突エネルギが吸収される。
例えば、特許文献1に記載のステアリング装置においては、ロア側に配置されたアウタコラムがチルトブラケットやチルトピボットを介して車体に取り付けられ、アッパ側に配置されたインナコラムは締付機構による締め付けによってアウタコラムに保持されている。このステアリング装置は、アウタコラムに対するインナコラムの進入可能量がテレスコピック調整ストロークよりも大きく設定されており、二次衝突時には締付機構の締付摩擦力に抗してインナコラムが車両前方側へ移動する。
このようなステアリング装置においては、体重の軽い運転者がステアリングホイールに衝突した際の二次衝突エネルギをスムーズに吸収することが求められている。これを実現するためには、締付機構による締付力を小さくすることが考えられるが、当該締付力を小さくした場合、インナコラムの保持力が低下し、インナコラムとアウタコラムの嵌合部にガタが生じやすくなる。そこで、特許文献1ではインナコラムの外周面あるいはアウタコラムの内周面にコーティングなどによる低摩擦材処理を施し、締付力を小さくすることなく締付摩擦力を減少させている。
また、テレスコピック式のステアリング装置において、ステアリングシャフトは、操舵トルクの伝達とテレスコピック調整とを両立すべく、一般に、ステアリングコラム内でスプライン結合されたインナシャフトとアウタシャフトとによって構成される。この場合、雄スプラインと雌スプライン間の微少隙間に起因するガタ音の発生を防止するため、両スプラインの一方には樹脂コーティングが施されることがある。
国際公開WO2004/000627号公報
自動車のステアリングホイールにはホーンやエアバッグなどの電装部品が取り付けられており、これら電装部品の多くがボディアースであることから、ステアリングホイールから車体までの通電経路を確保する必要がある。
ところが、上述のようにアウタコラムの内周面又はインナコラムの外周面に低摩擦材コーティングが施されると、当該コーティングによってインナコラムとアウタコラムとの接触面を経由した通電経路による通電が困難となる。また、ステアリングシャフトのスプライン嵌合部に樹脂コーティングが施されると、当該樹脂コーティングによってスプライン嵌合部を経由した通電経路による通電が困難となる。
上記問題に鑑み、本発明は、ステアリングホイールから車体への新たな通電経路を確保したステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
導電性を有し、操舵力を伝達するステアリングシャフトと、
導電性を有し、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持するアウタコラムと、
導電性を有し、前記アウタコラムに軸方向の相対移動を可能に内嵌し、前記アウタコラムと共に前記ステアリングシャフトを回転可能に支持するインナコラムと、
導電性を有し、前記アウタコラムを保持し、車体に固定されるブラケットと、
導電性を有し、前記インナコラムから車体への通電経路の一部を構成する通電リードと、を備え
前記アウタコラムは、径方向に貫通し、軸方向に延びるガイド溝を形成し、
前記通電リードは前記ガイド溝を通って結線されることを特徴とするステアリング装置を提供する。これにより、ステアリングホイールから車体への新たな通電経路を確保することができる。また、通電リードを比較的短くすることができ、通電リードを配置するためのスペースを小さくすることができる。
また、好ましくは、さらに、前記ガイド溝内に収容され、前記インナコラムに取り付けられたガイド部材と、
導電性を有し、前記ガイド部材を前記インナコラムに固定する取付具と、を有し、
前記通電リードの一方の端部は、前記取付具によって前記インナコラムに対して固定されている。これにより、通電リードを容易に取り付けることができる。
また、好ましくは、前記通電リードの他方の端部は、前記ブラケットに接続されている。これにより、通電リードの取り付けを容易にしながら、通電経路を確実に構成することができる。
また、好ましくは、前記通電リードの他方の端部は、前記アウタコラムに接続されている。これにより、通電リードの取り付けを容易にしながら、通電経路を確実に構成することができる。
また、好ましくは、前記取付具はボルトを含み、
前記通電リードは、前記ボルトのねじ軸を通す円環部を備える。これにより、通電リードを更に容易に取り付けることができる。
前記通電リードは、前記取付具によって前記インナコラムに固定された通電端子を介して前記インナコラムに対して固定されている。これにより、通電リードをより容易に取り付けることができる。
また、好ましくは、前記通電リードは、前記インナコラムの径方向外側へ向かって立ち上がった立上部を備える。これにより、通電リードと周辺部材との干渉を防ぐことができる。
また、好ましくは、前記ブラケットは、前記アウタコラムの上方に配置された上板を備え、
前記立上部は、前記アウタコラムの上方に配置されており、
該上板は、前記通電リードとの干渉を避けるように軸方向に凹んだ凹部を有する。これにより、通電リードとブラケットとの干渉を容易に防ぐことができる。
また、好ましくは、前記アウタコラムの内周面又は前記インナコラムの外周面に低摩擦材がコーティングされている。これにより、インナコラムとアウタコラムとの間で生じる摩擦力を低下させ、二次衝突の衝撃が小さい場合であっても衝撃を吸収することができる。
また、好ましくは、前記ステアリングシャフトは、車両後方側に配置されたアッパーステアリングシャフトと車両前方側に配置されたロアステアリングシャフトとが嵌合して成り、
前記嵌合した部分において、前記アッパーステアリングシャフト又は前記ロアステアリングシャフトに樹脂コーティングが施されている。これにより、アッパーステアリングシャフトとロアステアリングシャフトとの嵌合部におけるガタの発生を防ぐことができる。
また、好ましくは、前記インナコラムと前記アウタコラムとの軸方向の相対移動は、テレスコピック調整時と2次衝突時に可能となり、
前記通電リードは、少なくとも、前記テレスコピック調整の調整範囲内と前記2次衝突時の移動範囲内において、前記通電経路の一部を構成するのに十分な長さを有している。これにより、テレスコピック調整によるインナコラムの位置の変化によらず、また、2次衝突後においても、少なくともステアリングコラムの通電経路においてはホーン等の電装部品の機能を維持することが可能となる。
本発明のステアリング装置によれば、ステアリングホイールから車体への新たな通電経路を確保したステアリング装置を提供することができる。
図1は第1実施形態に係るステアリング装置を用いたステアリング機構を左斜め前方から見た斜視図である。 図2は第1実施形態に係るステアリング装置を左側から見た側面図である。 図3は第1実施形態に係るステアリング装置の平面図である。 図4は第1実施形態に係るステアリング装置の縦断面図である。 図5は図2、図4に記載の5−5切断面を示す断面図である。 図6は図2、図4に記載の6−6切断面を示す断面図である。 図7A、図7B、図7Cは第1実施形態に係るステアリング装置の通電リードを示す3面図である。図7Aは図7Bに示す通電リードの左側端部を左側から見た状態を示し、図7Bは通電リード全体を示し、図7Cは図7Bに示す通電リードの右側端部を上側から見た状態を示している。 図8は第2実施形態に係るステアリング装置の縦断面図である。 図9A、図9Bは第3実施形態に係るステアリング装置の通電リードを示す2面図である。図9Aは通電リード全体を示し、図9Bは図9Aに示す通電リードの右側端部を上側から見た状態を示している。 図10A、図10B、図10Cは第3実施形態に係るステアリング装置の通電端子を示す図である。図10Aは平面図、図10Bは車体左側から見た側面図、図10Cは車体後方から見た側面図である。 図11は第4実施形態に係るステアリング装置の平面図である。 図12は第4実施形態に係るステアリング装置の側面図である。 図13は第4実施形態に係るステアリング装置の縦断面図である。
以下、本発明をチルト・テレスコピック調整式のラックアシスト型電動パワーステアリング機構に用いるステアリング装置に適用した実施形態およびその一部変形例について、図面を参照しながら詳細に説明する。これ以降の説明においては、ラックアシスト型電動パワーステアリング機構を単にステアリング機構と記す。なお、ステアリング機構やステアリング装置の説明にあたっては、図面中に前後・左右・上下を矢印で示し、各部材の位置や方向をこれに沿って説明する。これらの方向は、ステアリング装置を車両に搭載した状態における車両の方向と一致している。
<第1実施形態>
(全体構成)
図1は本願の第1実施形態に係るステアリング装置2を用いたステアリング機構1を斜め前方から見た斜視図である。図1に示すように、本第1実施形態のステアリング装置2は、ステアリングホイール101の操作に要する力を軽減するために、ステアリングコラムに軸支されたステアリングシャフト3および中間シャフト102を介してステアリングギヤ103に伝達された操舵力を電動アシスト機構104でアシストし、図示しないラックを左右に往復運動させることでラックに連結した左右のタイロッド105を介して前輪を転舵する。
図2は、本願の第1実施形態に係るステアリング装置2を左側から見た側面図である。図2に示すように、ステアリング装置2は、操舵力を伝達するステアリングシャフト3と、ステアリングコラムの前方部分を構成するアルミ合金ダイキャスト成型品で筒状のアウタコラム10と、ステアリングコラムの後方部分を構成する鋼管製のインナコラム11と、アウタコラム10を車体に支持するチルトブラケット12とを主要構成要素としている。
アウタコラム10は、インナコラム11の外径よりも僅かに大きい内周面13を有し、車両後方側からインナコラム11の前方部分が挿入されている。内周面13は図4に図示する。
アウタコラム10は、その前端上部に左右方向に貫通するボス孔22aに鋼管製のカラー21を保持したピボットボス22を有しており、カラー21に挿入されるピボットボルトを介して回動可能に車体に取り付けられる。
図3は、本願の第1実施形態に係るステアリング装置2の平面図である。アウタコラム10の上部には径方向に貫通し、軸方向に長いガイド溝25が形成されている。ガイド溝25には、インナコラム11の移動及び回転を制限する後述のアッパストッパ30が収容されている。
アッパストッパ30とチルトブラケット12は、通電リード17によって電気的に接続されている。
(ステアリングシャフト)
図4は、本願の第1実施形態に係るステアリング装置2の縦断面図である。図4に示すように、ステアリングシャフト3は、車両前方側に配置された円柱状のロアステアリングシャフト61と、車両後方側に配置されロアステアリングシャフト61に外嵌した円筒状のアッパーステアリングシャフト62と、からなる。
ロアステアリングシャフト61は、鋼丸棒を素材として転造やブローチ加工などによって成形することができ、後半部の外周に雄スプライン61aを有している。また、ロアステアリングシャフト61の先端部の周囲には不図示の自在接手が外嵌するセレーション61bが形成されている。ロアステアリングシャフト61の車両前方側部分は、アウタコラム10の前端部内側に内嵌したボールベアリング27によって回転自在に支持されている。
アッパーステアリングシャフト62は、鋼管を素材として絞り加工やブローチ加工などによって成形することができ、前半部の内周にロアステアリングシャフト61の雄スプライン61aに嵌合する雌スプライン62aを有している。アッパーステアリングシャフト62の後端にはステアリングホイール101のボス101aが外嵌するセレーション62bが形成されている。金属性のボス101aはステアリングホイール101に取り付けられるホーンスイッチなどの電装部品のアース経路としても機能している。アッパーステアリングシャフト62の車両後方側部分は、インナコラム11の後端部内側に内嵌したボールベアリング29によって回転自在に支持されている。ボス101aは、図4において、一点鎖線によって示している。
ロアステアリングシャフト61とアッパーステアリングシャフト62は、スプライン結合し、トルクを伝達可能としながら、軸方向の相対移動を可能としている。ロアステアリングシャフト61の雄スプライン61aには、アッパーステアリングシャフト62の雌スプライン62aとのがた付きを防止すべく、樹脂コーティングが施されている。なお、樹脂コーティングに代えて低摩擦材のコーティングとすることもできる。
(位置調整機構)
ステアリング装置2は、運転者の体格等に合わせるため、車体への取付時にピボットボス22に挿入されるピボットボルトを中心とする回転方向の位置の調整、及び、インナコラム11の軸方向の位置の調整を可能に構成されている。以下、ピボットボルトを中心とする回転方向の位置の調整を「チルト調整」と呼ぶ。また、インナコラム11の軸方向の位置の調整を「テレスコピック調整」と呼ぶ。
図5は、図2、図4に記載の5−5切断面を示す断面図である。インナコラム11は、その車体前方側部分が、車両前後方向に延び車両後方側に開放したスリット26が形成されたアウタコラム10の車両後方側部分によって締め付けられ、固定されている。当該固定は、運転者の操作によって解除され、テレスコピック調整が可能になるように構成されている。アウタコラム10の車両後方側部分は、鋼板製のチルトブラケット12によって左右両側から挟まれ、固定されている。上述のように運転者がアウタコラム10によるインナコラム11の固定を解除すると、これと同時にチルトブラケット12による上下方向の固定も解除され、チルト調整が可能になるように構成されている。これらの構成については次に具体的に説明する。
チルトブラケット12は、左右方向に延びる上板71と、この上板71の下面に溶接された左右一対の側板72、73とを有している。上板71は、ボルト穴71aを通したボルト74によって車体に締結される。側板72、73の間隔は、自由状態でアウタコラム10の左右方向の幅よりも若干広く設定されている。左右側板72、73には、後述する締付ボルト81を通すチルト調整用長孔72a、73aが形成されている。チルト調整用長孔72a、73aは、前述したピボットボルトを中心とする円弧状に形成されており、チルト調整に際し、締付ボルト81が移動可能に構成されている。
チルトブラケット12の下部周辺には、運転者の操作に応じてアウタコラム10及びインナコラム11の締付固定とその解除を行う締付機構80が設けられている。締付機構80は、上記チルト調整用長孔72a、73aとアウタコラム10の車両後方側の下部で左右方向に貫通した貫通孔28とに左方から挿入された締付ボルト81と、後述のカム機構と、を用いて、チルトブラケット12の左右一対の側板72、73の外側からアウタコラム10及びインナコラム11を締め付ける。
図5に示すように、締付ボルト81には、その頭部とチルトブラケット12の左側板72との間に、頭部側から順に、運転者によって回転操作される操作レバー82と、操作レバー82と一体に回転する可動カム83と、右側部分がチルト調整用長孔72aに回転不能に係合した固定カム84とが外嵌している。操作レバー82の全体像は図2、図3に示す。固定カム84と可動カム83の対向する面には、それぞれ相補的な形状をした傾斜カム面が形成されている。
運転者が操作レバー82を締め付け側に回動させると、固定カム84の傾斜カム面の山に可動カム83の傾斜カム面の山が乗り上げ、締付ボルト81を左側に引っ張る一方で固定カム84を右側に押圧する。これにより、左右一対の側板72、73がアウタコラム10の下部を左右から締め付け、ステアリングコラムのチルト方向の移動を制限するのと同時に、アウタコラム10がインナコラム11を締め付ける締付摩擦力と摩擦板85に生じる摩擦力とによってインナコラム11の軸方向の移動が制限される。
一方、運転者が操作レバー82を解除方向に回動させると、上述のように自由状態における間隔がアウタコラム10の幅より広い左右一対の側板72、73がそれぞれ弾性復帰する。これにより、アウタコラム10のチルト方向の移動の制限とインナコラム11の軸方向の移動の制限がともに解除され、運転者がステアリングホイール101の位置の調整を行うことができるようになる。
右側の側板73から突出した締付ボルト81の先端側部分には、押圧板87とスラスト軸受88とが外嵌している。締付ボルト81の先端部分の周囲には、雄ねじ81aが形成され、ナット89がねじ込まれている。
チルトブラケット12の左右一対の側板72、73に対向するアウタコラム10の部分のうち締付ボルト81の周囲には、側板72、73から離隔した逃げ部38a、38bが形成されている。この逃げ部38a、38bには、後述するロアストッパ50によってインナコラム11に対して固定された鋼板製の左右各2枚の摩擦板85と、鋼板製の中間摩擦板86の端部を構成し、左右それぞれで摩擦板85に挟まれた左右端板部86a、86bが配置されている。摩擦板85及び中間摩擦板86は、インナコラム11の固定時にインナコラム11を移動させようとする力が加わった際に、それに抵抗する摩擦力が生じる摩擦面を増やすことでインナコラム11の保持を補強している。
摩擦板85は、図4に示すように前後方向に長く、締付ボルト81が通される部分は、前後方向に長い長孔部85aとしている。これにより、締付機構80による締付を解除したときに締付ボルト81と摩擦板85との相対移動を許し、テレスコピック調整を可能としている。
中間摩擦板86は、四角い板状の部材の中央に締付ボルト81が通る丸孔が形成され、互いに対向する左右一対の端板部86a、86bの下部を連結板部86cによって連結した形状を呈している。
図3に示すように、アウタコラム10の左右側面の軸方向中間部にはそれぞれ水平方向で左右に突出したフック部91、92が設けられている。また、チルトブラケット12の上板71の前側の左右両側には、それぞれ係止孔71b、71cが穿孔されている。フック部91、92と係止孔71b、71cには、それぞれコイルスプリング93が掛け渡されている。コイルスプリング93は、チルト調整時においてステアリングコラムやステアリングホイール101などの重量を負担し、運転者によるチルト調整の操作を軽くする。
図2に示すように、操作レバー82とチルトブラケット12との間にもコイルスプリング95が掛け渡されている。コイルスプリング95は、操作レバー82を解除した時に、固定カム84と可動カム83が、がた付かない様に予圧を与えている。
摩擦板85をインナコラム11に固定するロアストッパ50は、図4に示すように、インナコラム11の先端側の下面に取り付けられ、スリット26内に収容されている。摩擦板85は、ロアストッパ50の左右両側面からスリット26の外側に突出した係止腕54に係合している。係止腕54は図2に図示する。
図4に示すように、ロアストッパ50の前端には断面略L字形状のバッファ保持部52が下方に向けて突出して形成されており、このバッファ保持部52の前側にバッファブロック53が取り付けられている。バッファブロック53は、テレスコピック調整の際に、スリット26の前側のアウタコラム10の部分に当接することにより、インナコラム11の前方へのテレスコピック調整範囲を規定する。図4において、インナコラム11の前方へのテレスコピック調整範囲を符号TAfで示す。バッファブロック53は、ゴムから成り、テレスコピック調整の際にスリット26を形成するアウタコラム10の車両前方側部分に衝突しても後述する樹脂ピン51が破損しないように衝撃を緩和する。
(衝撃吸収機構)
インナコラム11のうちアウタコラム10に挿入される部位の外周面には、摩擦係数の低い樹脂コーティングが施されている。これにより、締付機構80によるアウタコラム10の締付力を大きく設定しても、アウタコラム10によるインナコラム11の締め付けによって生じる締付摩擦力は比較的低く保たれる。
また、ロアストッパ50は、前後一対の樹脂ピン51によってインナコラム11に取り付けられている。二次衝突の衝撃によってインナコラム11が前方へ移動すると、ロアストッパ50に装着されたバッファブロック53は、スリット26の前方のアウタコラム10の部分に衝突する。この衝突による衝撃が所定の大きさよりも大きい場合、樹脂ピン51がせん断破壊し、インナコラム11は、ロアストッパ50から離脱して、摩擦板85による移動の制限を受けることなく、更に前方へ移動することができるようになる。
このような構成により、自動車の衝突によって体重の軽い運転者がステアリングホイール101に二次衝突した場合であっても、ステアリングホイール101はインナコラム11とともに比較的容易に前方へ移動し、二次衝突の衝撃が緩和される。また、摩擦係数の低い低摩擦材コーティングにより、アウタコラム10の内周面13の加工精度を低くしても低い締付摩擦力を保つことができるため、加工コストを低減させることも可能である。
(アッパストッパ)
図6は、図2、図4に記載の6−6切断面を示す断面図である。
図4、図6に示すように、アウタコラム10の上部には、上方に突出し前後方向に延びる左右一対のガイド壁23、24が形成され、その間に径方向に貫通し前後方向に延びるガイド溝25が設けられている。アッパストッパ30はインナコラム11に固定されている。
アッパストッパ30はガイド溝25の壁23、24と係合することにより、アウタコラム10とインナコラム11との相対回転を防止するとともに、インナコラム11とアウタコラム10との軸方向の相対移動範囲を規定する。即ち、アッパストッパ30は、ガイド溝25を形成するアウタコラム10の車両後方側部分に当接することでインナコラム11の後方へのテレスコピック調整範囲を規定するとともに、ガイド溝25を形成するアウタコラム10の車両前方側部分に当接することで二次衝突時におけるインナコラム11の移動範囲を規定する。図4において、インナコラム11の後方へのテレスコピック調整範囲をTArで示す。また、図4において2次衝突時におけるインナコラム11の移動範囲をCPで示す。
アッパストッパ30は、樹脂射出成型品のガイド部材31と金属製のストッパベース32とから成り、これらが、取付具である、金属製の六角穴付きの段付低頭ボルト35、及び、インナコラム11に固着された金属製のナットプレート36によってインナコラム11に取り付けられることで構成されている。
ガイド部材31は、平面視で小判形を呈しており、その側面部は、左右の側面がガイド壁23、24の内面25a、25bに対向する。ガイド部材31の下部には、図6に示すように、ストッパベース32が嵌り込む凹部31cが形成されている。ガイド部材31は、合成樹脂などから形成することができる。
ストッパベース32は、図6に示すように、中央に段付低頭ボルト35のねじ軸35aが嵌挿される貫通孔32aが穿孔されている。また、ストッパベース32は、その下面がインナコラム11の外周面の曲率と略同じ曲率を有する曲面状に形成されており、インナコラム11に面接触している。
ナットプレート36は、図6に示すように、上面の中央にインナコラム11に形成された貫通孔11aに嵌入するボス部36aを有しており、このボス部36aの上端面から下端に貫通するねじ孔36cを形成している。また、ナットプレート36は、その上面36bがインナコラム11の曲率と略同一の曲率を有する曲面状に形成されており、図6に示すように、インナコラム11の低摩擦材コーティングされていない内周面に面接触している。本第1実施形態では、ボス部36aを貫通孔11aに差し込んだ状態でかしめることでストッパベース32をインナコラム11に固着した後、タップによってねじ孔36cのねじ溝を形成している。なお、ナットプレート36に代えて、ブラインドリベットによってアッパストッパ30をインナコラム11に締結するようにしてもよいし、インナコラム11の貫通孔11aにねじ切りをして段付低頭ボルト35を締付ける構成とすることもできる。
(通電経路)
本第1実施形態においては、ステアリングホイール101から、アッパーステアリングシャフト62、ボールベアリング29、インナコラム11、ナットプレート36、段付低頭ボルト35、通電リード17、及び、チルトブラケット12を通して、車体へ通じる通電経路を確保している。
上記通電経路のうち、アッパーステアリングシャフト62、ボールベアリング29、及び、インナコラム11はいずれも所定の電気伝導率を有する金属材料からなり、互いに接触することで、図4に破線矢印で示す通電経路を確保している。インナコラム11からチルトブラケット12までの通電経路については、以下に詳細に説明する。
図4に示すように、インナコラム11に取り付けられたアッパストッパ30とチルトブラケット12は、通電リード17によって電気的に接続されている。
図7A、図7B、図7Cは、通電リード17を示す3面図であり、図7Aは図7Bに示す通電リード17の左側端部を左側から見た状態を示し、図7Bは通電リード17全体を示し、図7Cは図7Bに示す通電リード17の右側端部を上側から見た状態を示している。
通電リード17は、図7A、図7B、図7Cに示すように、導線部17aと、導線部17aの一方の端部に取り付けられた第1固定部17bと、導線部17aのもう一方の端部に取り付けられた第2固定部17cと、導線部17aと第1固定部17bとを固定する第1かしめ部17dと、導線部17aと第2固定部17cとを固定する第2かしめ部17eと、を有している。図4に示すように、第1固定部17bはアッパストッパ30に固定され、第2固定部17cはチルトブラケット12に固定される。
導線部17aは、銅などの導電性を有する材料から形成することができ、二次衝突時にアッパストッパ30が図4に示す移動範囲CPの最も前側まで移動した状態においてもアッパストッパ30とチルトブラケット12とを電気的に接続可能な長さを有している。したがって、導線部17aは、二次衝突が生じていない平常時において、図4に示すように撓み部17gを形成している。本第1実施形態において、撓み部17gは環状に形成されているが、これに限られず、例えば、螺旋状に形成することで、省スペースにすることができる。スペースが確保できれば、大きく湾曲させるのみでも良い。導線部17aは、樹脂、ビニル等の被覆材によって被覆することができる。
第1固定部17bは、導線部17aとは別体に形成された、金属板材の打ち抜きプレス成型品であり、円環部と、該円環部から径方向外側へ突出し、該円環部の中心軸線方向に折れ曲がった接続部とを有している。該接続部は、円筒状の金属部材をかしめて形成された第1かしめ部17dによって導線部17aに接触して固定されている。
第1固定部17bは、図6に示すように、円環部に段付低頭ボルト35が通され、円環部がガイド部材31と段付低頭ボルト35の上方段部35bとの間に挟まることでアッパストッパ30に固定されている。第1固定部17bは、上述のように直角に折れ曲がった接続部を有するが、図4に示すように、該接続部は、立上部として、アッパストッパ30の車両前方側で上方へ立ち上がる向きに固定される。これにより、テレスコピック調整時又は二次衝突時に、通電リード17が他の部材と干渉するのを防いでいる。
第2固定部17cは、導線部17aとは別体に形成された、鋼板の打ち抜きプレス成型品であり、円環部と、該円環部から径方向外側へ延びる接続部とを有している。該接続部は、円筒状の金属部材をかしめて形成された第2かしめ部17eによって、導線部17aに接触して固定されている。
第2固定部17cは、図3に示すように、第2かしめ部17eが車両前方側に位置する向きで、チルトブラケット12の上側中央部でねじ18によって固定される。
チルトブラケット12の上板71は、補強のため、図2及び図4に示すように、周辺部が下方に湾曲した形状をしているが、チルト調整時に、第1固定部17bの接続部、第1かしめ部17d及び導線部17aがチルトブラケット12と干渉するのを防ぐため、図3に示すように、上板71の前側中央には湾曲部を設けず、車両後方側に向かって凹んだ凹部71cを設けている。
以上の構成により、図6において破線矢印で示すように、インナコラム11から、ナットプレート36、段付低頭ボルト35、通電リード17、チルトブラケット12の順に連続する通電経路が構成される。
<第2実施形態>
次に本願の第2実施形態に係るステアリング装置2について図8を参照しながら説明する。本第2実施形態に係るステアリング装置2は、通電リードの配置を除いて、上記第1実施形態に係るステアリング装置2と同様の構成をしている。したがって、以下の本第2実施形態の説明においては、上記第1実施形態に係るステアリング装置2と対応する部分には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
本第2実施形態に係る通電リード17は、図8に示すように、チルトブラケット12とインナコラム11とを電気的に接続している。通電リード17は、第1固定部17bに形成された円環部をインナコラム11にねじ止めすることによりインナコラム11と電気的に接続されている。本第2実施形態に係る通電リード17の第1固定部17bの円環部は、上記第1実施形態の円環部よりも径が小さく、第2固定部17cの円環部と同じ径を有しており、第2固定部17cと同様にねじ39によってインナコラム11に固定される。第1固定部17bが取り付けられるインナコラム11の部分は、インナコラム11の外周に低摩擦材コーティングを施す際にマスキング処理を施して導通可能にする。なお、チルトブラケット12への接続は上記第1実施形態と同様である。
上記第1実施形態においては、第1固定部17bを段付低頭ボルト35によってガイド部材31と共締めすることで、第1固定部17bのステアリング装置2への取付の手間を簡略化している。これに対して、本第2実施形態においては、第1固定部17bをガイド部材31とは別に取り付ける構成としているため、上記第1実施形態に比して取付の手間はかかるが、インナコラム11とチルトブラケット12とを直接接続することで、インナコラム11からチルトブラケット12までの通電経路をより確実に確保することができる。
<第3実施形態>
次に本願の第3実施形態に係るステアリング装置について図9A、図9B、図10A、図10B、及び、図10Cを参照しながら説明する。本第3実施形態に係るステアリング装置は、インナコラム側の通電リード周辺の構成を除いて、上記第1実施形態に係るステアリング装置2と同様の構成をしている。したがって、以下の本第3実施形態の説明においては、上記第1実施形態に係るステアリング装置2と対応する部分には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図9A、9Bは第3実施形態に係るステアリング装置の通電リード17を示す2面図である。図9Aは通電リード17全体を示し、図9Bは図9Aに示す通電リード17の右側端部を上側から見た状態を示している。また、図10A、図10B、図10Cは本第3実施形態に係るステアリング装置の通電端子37を示す図である。図10Aは平面図、図10Bは車体左側から見た側面図、図10Cは車体後方から見た側面図である。
上記第1実施形態においては、通電リード17が第1固定部17bを備え、その第1固定部17bを段付低頭ボルト35によってガイド部材31と共締めし、インナコラム11に固定している。これに対し、本第3実施形態においては、第1固定部17bに当たる部分を、図10A、図10B、図10Cに示す通電端子37とし、通電リード17とは別体の部材として構成している。図9A、図9Bに示すように、通電端子37側の通電リード17の端部には、後述する差込形接続端子17fが接続されており、図10Cに示すように、その差込形接続端子17fが通電端子37に取り付けられる。
通電端子37は金属板材の打ち抜きプレス成形品であり、図10A、図10B、及び、図10Cに示すように、円環部37aと、最も車両後方側の円環部37aの部分から車両後方側へ突出し90°下方へ折れ曲がった回り止め37bと、最も車両前方側の円環部37aの部分から車両前方側へ突出し90°上方へ折れ曲がったタブ端子部37cと、タブ端子部37cの左右両側でそれぞれ車両前方側へ突出し90°下方へ折れ曲がった回り止め37d、37eを有している。通電端子37がガイド部材31の上に配置されると、回り止め37b、37d、37eがガイド部材31の車両後方側面と車両前方側面に接触する。これにより、段付抵頭ボルト35を締付けた際に通電端子37が回転せず、所望の方向でインナコラム11に固定される。
インナコラム11に固定された通電端子37のタブ端子部37cには、上方から差込形接続端子17fが嵌め込まれる。差込形接続端子17fは、左右両側から車両後方側で内側に巻き込むように湾曲した一対の湾曲部を有し、その一対の湾曲部と車両前方側の背面部との間にタブ端子部37cが差し込まれる。タブ端子部37cが90°上方へ折れ曲がっており、差込形接続端子17fがその上方から嵌め込まれる構成とすることで、テレスコピック調整時又は二次衝突時に、通電リード17が他の部材と緩衝するのを防止することができる。
本第3実施形態によれば、上記第1実施形態と同様にインナコラム11からチルトブラケット12まで連続する通電経路を構成することができる。
<第4実施形態>
次に本願の第4実施形態に係るステアリング装置について、図11から図13を参照しながら説明する。本第4実施形態に係るステアリング装置は、通電リード周辺の構成を除いて、上記第1実施形態に係るステアリング装置2と同様の構成をしている。したがって、以下の第4実施形態の説明においては、上記第1実施形態に係るステアリング装置2と対応する部分には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図11は本第4実施形態に係るステアリング装置2の平面図、図12は同ステアリング装置2の側面図、図13は同ステアリング装置2の縦断面図である。
本第4実施形態においては、通電リード17の第1固定部17bを段付低頭ボルト35によってガイド部材31と共締めしてインナコラム11に固定し、通電リード17の第2固定部17cをねじ18によってアウタコラム10に固定している。本第4実施形態に係る通電リード17は、導線部17aが両端部を除いて螺旋状に成形されている点において第1実施形態とは異なっているが、その他は第1実施形態と同様の構成をしている。
通電リード17の第2固定部17cは、その円環部にねじ18が通され、ねじ18をガイド溝25よりも車両前方側のアウタコラム10の部分に形成されたねじ孔に締付けることにより固定されている。通電リード17の導線部17aは、第1固定部17bの立ち上がりによってアウタコラム10の外周面よりも径方向外側に配置されている。通電リード17は、インナコラム11が車両前方側の調整限度位置にある場合でもたるまず、インナコラム11が車両後方側の調整限度位置にある場合でも十分に足りる長さを有している。テレスコピック調整時において、通電リード17は、導線部17aの螺旋状部分が延び縮みすることで、たるみを防ぎながら、インナコラム11の動きに追従する。
以上の構成により、本第4実施形態においては、インナコラム11からアウタコラム10を経由してチルトブラケット12、車体へと通じる通電経路を確保している。
以上に説明した第1ないし第実施形態によれば、ステアリングホイールから車体への新たな通電経路を確保することができる。
なお、上記の具体的な実施形態は本発明の理解を容易にするために用いたものであり、本発明はこれらに限られるものではなく、種々の変更、改良が可能である。
例えば、上記実施形態はラックアシスト型電動パワーステアリング装置に本発明を適用したものであるが、コラムアシスト型電動パワーステアリング装置などにも当然に適用可能である。
また、ステアリングコラムやチルト・テレスコピック調整機構、アッパストッパなどの具体的構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、ステアリング装置がチルト調整できない構成とすることもできる。
さらに、通電リード17はインナコラム11からチルトブラケット12までの通電経路を確保できるように構成されていれば良く、その形状や他の部材への固定方法、固定位置は上述のものに限られない。
上記第3実施形態においては、タブ端子部37cを90°上方へ折り曲げた構成を示したが、折り曲げ角度は90°に限られない。回り止めの位置も上記実施形態のものに限られず、例えば、左右両側に設けても良い。
また、上記第3実施形態においては、インナコラム11側の通電リード17の部分を差込形接続端子17fとした構成を示したが、チルトブラケット12側の通電リード17の部分を差込形接続端子として、チルトブラケット12に取り付けた通電端子に嵌め込む構成を採用することもできる。
上記第4実施形態においては、差込形接続端子を用いない構成を示したが、インナコラム11側の通電リード17の部分を差込形接続端子として、その端子をインナコラム11に取り付けた通電端子に嵌め込む構成としても良い。また、上記第4実施形態において、アウタコラム10側の通電リード17の部分を差込形接続端子として、その端子をアウタコラム10に取り付けた通電端子に嵌め込む構成としても良い。さらに、上記第4実施形態においては、通電リード17のアウタコラム10側部分とインナコラム11側部分の両部分を差込形接続端子として、その端子をアウタコラム10とインナコラム11にそれぞれ取り付けた通電端子に嵌め込む構成としても良い。
さらに、上記第3実施形態においては、通電端子37を段付低頭ボルト35によってガイド部材31と共締めして固定しているが、段付低頭ボルト35やストッパベース32にクリップのように挟んで取り付ける構成としても良い。また、通電リード17とインナコラム11とが直接接するように構成しても良い。
1 ステアリング機構
2 ステアリング装置
3 ステアリングシャフト
10 アウタコラム
11 インナコラム
11a 貫通孔
12 チルトブラケット
13 内周面
17 通電リード
18 ねじ
21 カラー
22 ピボットボス
22a ボス孔
23、24 ガイド壁
25 ガイド溝
25a、25b 内面
26 スリット
27 ボールベアリング
28 貫通孔
29 ボールベアリング
30 アッパストッパ
31 ガイド部材
32 ストッパベース
32a 貫通孔
35 段付低頭ボルト
35a ねじ軸
35b 上方段部
36 ナットプレート
36a ボス部
36b 上面
36c ねじ孔
37 通電端子
38a、38b 逃げ部
39 ねじ
50 ロアストッパ
51 樹脂ピン
52 バッファ保持部
53 バッファブロック
54 係止腕
61 ロアステアリングシャフト
61a 雄スプライン
61b セレーション
62 アッパーステアリングシャフト
62a 雌スプライン
62b セレーション
71 上板
71a ボルト穴
71b、71c 係止孔
72 左側板
72a チルト調整用長孔
73 右側板
73a チルト調整用長孔
80 締付機構
81 締付ボルト
81a 雄ねじ
82 操作レバー
83 可動カム
84 固定カム
85 摩擦板
85a 長孔部
86 中間摩擦板
86a、86b 端板部
86c 連結板部
87 押圧板
88 スラスト軸受
89 ナット
91、92 フック部
93 コイルスプリング
95 コイルスプリング
101 ステアリングホイール
102 中間シャフト
103 ステアリングギヤ
104 電動アシスト機構
105 タイロッド

Claims (11)

  1. 導電性を有し、操舵力を伝達するステアリングシャフトと、
    導電性を有し、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持するアウタコラムと、
    導電性を有し、前記アウタコラムに軸方向の相対移動を可能に内嵌し、前記アウタコラムと共に前記ステアリングシャフトを回転可能に支持するインナコラムと、
    導電性を有し、前記アウタコラムを保持し、車体に固定されるブラケットと、
    導電性を有し、前記インナコラムから車体への通電経路の一部を構成する通電リードと、を備え
    前記アウタコラムは、径方向に貫通し、軸方向に延びるガイド溝を形成し、
    前記通電リードは前記ガイド溝を通って結線されることを特徴とするステアリング装置。
  2. さらに、前記ガイド溝内に収容され、前記インナコラムに取り付けられたガイド部材と、
    導電性を有し、前記ガイド部材を前記インナコラムに固定する取付具と、を有し、
    前記通電リードの一方の端部は、前記取付具によって前記インナコラムに対して固定されていることを特徴とする請求項に記載のステアリング装置。
  3. 前記通電リードの他方の端部は、前記ブラケットに接続されていることを特徴とする請求項に記載のステアリング装置。
  4. 前記通電リードの他方の端部は、前記アウタコラムに接続されていることを特徴とする請求項に記載のステアリング装置。
  5. 前記取付具はボルトを含み、
    前記通電リードは、前記ボルトのねじ軸を通す円環部を備えることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載のステアリング装置。
  6. 前記通電リードは、前記取付具によって前記インナコラムに固定された通電端子を介して前記インナコラムに対して固定されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載のステアリング装置。
  7. 前記通電リードは、前記インナコラムの径方向外側へ向かって立ち上がった立上部を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載のステアリング装置。
  8. 前記ブラケットは、前記アウタコラムの上方に配置された上板を備え、
    前記立上部は、前記アウタコラムの上方に配置されており、
    該上板は、前記通電リードとの干渉を避けるように軸方向に凹んだ凹部を有することを特徴とする請求項に記載のステアリング装置。
  9. 前記アウタコラムの内周面又は前記インナコラムの外周面に低摩擦材がコーティングされていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載のステアリング装置。
  10. 前記ステアリングシャフトは、車両後方側に配置されたアッパーステアリングシャフトと車両前方側に配置されたロアステアリングシャフトとが嵌合して成り、
    前記嵌合した部分において、前記アッパーステアリングシャフト又は前記ロアステアリングシャフトに樹脂コーティングが施されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載のステアリング装置。
  11. 前記インナコラムと前記アウタコラムとの軸方向の相対移動は、テレスコピック調整時と2次衝突時に可能となり、
    前記通電リードは、少なくとも、前記テレスコピック調整の調整範囲内と前記2次衝突時の移動範囲内において、前記通電経路の一部を構成するのに十分な長さを有していることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載のステアリング装置。
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